JP5054262B2 - 毛髪化粧料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、毛髪化粧料に関し、更に詳しくは、仕上がりのコンディショニング効果に優れ、且つ継続使用によるハリやゴワつきがない毛髪化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、毛髪化粧料において、仕上がりのコンディショニング効果、特に滑りを向上させる目的でシリコーン油が汎用されている。しかしながら、シリコーン油を配合した毛髪化粧料については、継続使用により毛髪に蓄積してハリやゴワつきを与えるという点で、その効果は十分に満足のいくものではない。
【0003】
また、エステル油や多価アルコールを配合することにより毛髪に柔軟効果を与えることも周知の事実であるが、シリコーン油の配合下では、やはり継続使用により毛髪に蓄積してハリやゴワつきを与えるという点で、その効果は十分に満足のいくものではない。
【0004】
一方、仕上がりのコンディショニング効果の向上を目的として、パンテノールを四級化した化合物を含有する毛髪化粧料が、特許第3061417号公報に記載されているが、直接性、表面活性、帯電防止性、潤滑性等の向上が見られているものの、シリコーン油を配合した毛髪化粧料と比較した場合、表面の平滑性やツヤの点で満足いくものではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明の目的は、仕上がりのコンディショニング効果に優れ、且つ継続使用によるハリやゴワつきがない毛髪化粧料を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上記の事情に鑑み、鋭意研究した結果、毛髪化粧料において、一般式(I)で表わされる四級化パンテノール化合物、及びシリコーン油を配合することにより、またエステル油及び/又は多価アルコールを更に加えることにより、仕上がりのコンディショニング効果に優れ、且つ継続使用によるハリやゴワつきがないことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち本発明は、(A)一般式(I)
【化2】
(式中、R、R1、R2は、各々個別に、炭素数1〜24の直鎖又は分岐鎖アルキルであり、R3は、炭素数1〜24のアルキレンであって、Xはハロゲンである)で表わされる四級化パンテノール化合物、及び(B)メチルポリシロキサン、高重合メチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、フルオロアルキル・ポリオキシアルキレン共変性オルガノポリシロキサン、アルキル変性オルガノポリシロキサン、ジメチコノール、フッ素変性オルガノポリシロキサンからなる群より選択される1種又は2種以上のシリコーン油を含有することを特徴とする毛髪化粧料(シャンプー組成物を除く)である。
【0008】
また第2の本発明は、更に(C)エステル油を含有することを特徴とする前記の毛髪化粧料である。
【0009】
また第3の本発明は、更に(D)多価アルコールを含有することを特徴とする前記の毛髪化粧料である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について詳述する。
【0011】
本発明で用いられる(A)一般式(I)で表わされる四級化パンテノール化合物は、公知の物質であり、特許第3061417号公報に開示されているものを使用することができる。一般式(I)中、R、R1、R2は、各々個別に、炭素数1〜24の直鎖又は分岐鎖アルキルであり、R3は、炭素数1〜24のアルキレンであって、Xはハロゲンである。そして好ましくは、R1及びR2は炭素数1のアルキル、R3は炭素数1のアルキレンであり、Rはメチル(CH3)又はステアリル(C18H37)であり、Xは塩素である。例えば市販品として、PANTHEQUAT(TRI−K社製)等が挙げられる。
【0012】
本発明で用いられる(A)成分は、本発明の最終組成物中に0.01〜20質量%(以下、%と略記する)配合することが好ましいが、更に好ましくは0.1〜10%であり、特に好ましくは1〜5%である。該範囲内で配合すると、効果、安定性の面から良好なものが得られる。
【0013】
本発明で用いられる(B)シリコーン油としては、例えば、メチルポリシロキサン、高重合メチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、フルオロアルキル・ポリオキシアルキレン共変性オルガノポリシロキサン、アルキル変性オルガノポリシロキサン、ジメチコノール、末端変性オルガノポリシロキサン、フッ素変性オルガノポリシロキサン、アモジメチコーン、アミノ変性オルガノポリシロキサン、アクリルシリコーン等のシリコーン化合物が挙げられる。特に、メチルポリシロキサン、高重合メチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、フルオロアルキル・ポリオキシアルキレン共変性オルガノポリシロキサン、アルキル変性オルガノポリシロキサン、ジメチコノール、フッ素変性オルガノポリシロキサンからなる群より選択される1種又は2種以上を配合すると、しなやかさ(ハリ・ゴワつきのなさ)において、更に優れたものが得られるため好ましい。
【0014】
本発明の毛髪化粧料における(A)成分と(B)成分との配合比は特に制約は受けないが、好ましくは質量比で(A):(B)=1:10〜10:1である。
【0015】
また本発明の毛髪化粧料は、(C)エステル油及び/又は(D)多価アルコールを更に含有することが好ましい。
【0016】
本発明で用いられる(C)エステル油としては、例えば、オクタン酸セチル、ミリスチン酸イソセチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソステアリル、イソステアリン酸イソセチル、トリオクタン酸グリセリル、モノヒドロキシステアリン酸グリセリル、イソノナン酸イソノニル、イソペラルゴン酸オクチル、イソステアリン酸プロピレングリコール、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、テトライソステアリン酸ポリグリセリル、モノイソステアリン酸ポリグリセリル、セスキオレイン酸ソルビタン、ジペンタエリトリット脂肪酸エステル等の化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0017】
本発明で用いられる(C)成分は、本発明の最終組成物中に0.1〜10%配合することが好ましいが、特に好ましくは0.5〜5%である。該範囲内で配合すると、効果、安定性の面から良好なものが得られる。
【0018】
本発明で用いられる(D)多価アルコールとしては、例えば、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、イソプレングリコール、ヘキシレングリコール、ペンタエリトリトール、ソルビトール、マンニトール等の化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0019】
本発明で用いられる(D)成分は、本発明の最終組成物中に0.5〜20%配合することが好ましいが、特に好ましくは1〜10%である。該範囲内で配合すると、効果、安定性の面から良好なものが得られる。
【0020】
本発明の毛髪化粧料は、上述した成分を必須の構成成分とするが、当該組成物には本発明の目的を達成する範囲で他の成分、例えば、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、粘剤、油剤、粉体(顔料、色素、樹脂)、防腐剤、香料、保湿剤、生理活性成分、塩類、溶媒、酸化防止剤、キレート剤、パール化剤、中和剤、pH調整剤、昆虫忌避剤、酵素等の成分を適宜配合することができる。
以下に配合成分の具体例を示すが、これらに限られるものではない。
【0021】
陰イオン性界面活性剤としては、α−アシルスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルキルアミド硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアミドエーテル硫酸塩、アルキルリン酸塩、アルキルアミドリン酸塩、アルキロイルアルキルタウリン塩、N−アシルアミノ酸塩、スルホコハク酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル等が挙げられる。
【0022】
陽イオン性界面活性剤としては、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、臭化ベヘニルトリメチルアンモニウム等が挙げられる。
【0023】
両性界面活性剤としては、グリシン型、アミノプロピオン酸型、カルボキシベタイン型、スルホベタイン型、スルホン酸型、硫酸型、リン酸型等が挙げられる。
【0024】
非イオン性界面活性剤としては、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、アルキルアミンオキシド等が挙げられる。
【0025】
粘剤の例としては、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、アクリルアミド・アクリル酸・塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体、セルロース又はその誘導体、ケラチン及びコラーゲン又はその誘導体、アルギン酸カルシウム、プルラン、寒天、ゼラチン、タマリンド種子多糖類、キサンタンガム、カラギーナン、ハイメトキシルペクチン、ローメトキシルペクチン、ガーガム、アラビアゴム、結晶セルロース、アラビノガラクタン、カラヤガム、トラガカントガム、アルギン酸、アルブミン、カゼイン、カードラン、ジェランガム、デキストラン等が挙げられる。
【0026】
油剤としては、通常化粧料に用いられる揮発性及び不揮発性の油剤、溶剤及び樹脂が挙げられ、常温で液体、ペースト、固体であっても構わないが、ハンドリングに優れる液体が好ましい。油剤の例としては、例えばセチルアルコール、イソステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オクチルドデカノール等の高級アルコール、イソステアリン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸等の脂肪酸、流動パラフィン、ワセリン、スクワラン等の炭化水素、ラノリン、還元ラノリン、カルナバロウ等のロウ、ミンク油、カカオ脂、ヤシ油、パーム核油、ツバキ油、ゴマ油、ヒマシ油、オリーブ油等の油脂等が挙げられる。
【0027】
粉体の例としては、赤色201号、黄色4号、青色1号、黒色401号等の色素、黄色4号Alレーキ、黄色203号Baレーキ等のレーキ色素、ナイロンパウダー、シルクパウダー、シリコーンパウダー、セルロースパウダー、シリコーンエラストマー球状粉体、ポリエチレン末等の高分子、黄酸化鉄、赤色酸化鉄、酸化クロム、カーボンブラック、群青、紺青等の有色顔料、酸化亜鉛、酸化チタン等の白色顔料、タルク、マイカ、セリサイト、カオリン等の体質顔料、雲母チタン等のパール顔料、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪酸マグネシウム等の金属塩、シリカ、アルミナ等の無機粉体、ベントナイト、スメクタイト、窒化ホウ素等が挙げられる。これらの粉体の形状(球状、棒状、針状、板状、不定形状、燐片状、紡錘状等)に特に制限はない。
【0028】
これらの粉体は、従来公知の表面処理、例えばフッ素化合物処理、シリコーン処理、シリコーン樹脂処理、ペンダント処理、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、油剤処理、N−アシル化リジン処理、ポリアクリル酸処理、金属石鹸処理、アミノ酸処理、無機化合物処理、プラズマ処理、メカノケミカル処理等によって事前に表面処理されていてもいなくても構わない。
【0029】
溶媒の例としては、精製水、エタノール、軽質流動イソパラフィン、低級アルコール、エーテル類、LPG、フルオロカーボン、N−メチルピロリドン、フルオロアルコール、次世代フロン等が挙げられる。
【0030】
生理活性成分としては、皮膚に塗布した場合に皮膚に何らかの生理活性を与える物質が挙げられる。例えば、抗炎症剤、老化防止剤、紫外線防御剤、ひきしめ剤、抗酸化剤、保湿剤、血行促進剤、抗菌剤、殺菌剤、乾燥剤、冷感剤、温感剤、ビタミン類、アミノ酸、創傷治癒促進剤、刺激緩和剤、鎮痛剤、細胞賦活剤、酵素成分等が挙げられる。その中でも、天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分が特に好ましい。本発明では、これらの生理活性成分を1種又は2種以上配合することが好ましい。
【0031】
これらの成分の例としては、例えばアシタバエキス、アマチャエキス、アルテアエキス、アロエエキス、アンズエキス、イチョウエキス、ウイキョウエキス、ウーロン茶エキス、エイジツエキス、オウゴンエキス、オウバクエキス、オトギリソウエキス、オランダカラシエキス、オレンジエキス、海水乾燥物、海藻エキス、加水分解コムギ末、加水分解シルク、カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、甘草エキス、カキョクエキス、キウイエキス、キューカンバーエキス、クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキス、クルミエキス、グレープフルーツエキス、クロレラエキス、クワエキス、紅茶エキス、酵母エキス、コメ胚芽油、コラーゲン、サルビアエキス、サボンソウエキス、サンザシエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シナノキエキス、シャクヤクエキス、シラカバエキス、スギナエキス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、セージエキス、センキュウエキス、センブリエキス、タイソウエキス、タイムエキス、茶エキス、チョウジエキス、チンピエキス、トウキエキス、トウニンエキス、ドクダミエキス、トマトエキス、納豆エキス、ニンジンエキス、ニンニクエキス、蜂蜜、ハマメリスエキス、ヒキオコシエキス、ビサボロール、ビワエキス、、ブクリョウエキス、プロポリス、ヘチマエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ホップエキス、マロニエエキス、ムクロジエキス、メリッサエキス、モモエキス、ユキノシタエキス、ユズエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、レモンエキス、レンゲソウエキス、ローズマリーエキス、ローヤルゼリーエキス等を挙げることができる。
【0032】
また、デオキシリボ核酸、ムコ多糖類、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、コラーゲン、エラスチン、キチン、キトサン、加水分解卵殻膜等の生体高分子、アミノ酸、乳酸ナトリウム、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベタイン、ホエイ等の保湿成分、スフィンゴ脂質、セラミド、コレステロール、コレステロール誘導体、リン脂質等の油性成分、ε−アミノカプロン酸、グリチルリチン酸、β−グリチルレチン酸、塩化リゾチーム、グアイアズレン、ヒドロコルチゾン等の抗炎症剤、ビタミンA、B2、B6、C、D、E、パントテン酸カルシウム、ビオチン、ニコチン酸アミド、ビタミンCエステル等のビタミン類、アラントイン、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸等の活性成分、トコフェロール、カロチノイド、フラボノイド、タンニン、リグナン、サポニン等の抗酸化剤、α−ヒドロキシ酸、β−ヒドロキシ酸等の細胞賦活剤、γ−オリザノール、ビタミンE誘導体等の血行促進剤、イソプロピルメチルフェノール、トリクロサン、ヒノキチオール、塩化ベンザルコニウム等の殺菌剤、l−メントール、ハッカ油等の冷感剤、レチノール、レチノール誘導体等の創傷治癒剤等が挙げられる。
【0033】
本発明の毛髪化粧料は、前述の条件を満たしていればその剤型は液状、固体状、ジェル状、クリーム状、エアゾール状等の制約を受けない。また、充填する容器についても、ポンプタイプ、チューブ、多孔膜を有するポンプフォーマー等の制約を受けない。
【0034】
本発明の毛髪化粧料は、シャンプー以外の、ヘアリンス、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメント、ヘアクリーム、整髪剤(ヘアリキッド、セットジェル、ヘアムース、ポマード・チック、セットローション、ヘアスプレー等)、染毛剤(酸化染毛剤、酸性染毛剤、ヘアマニキュア、カラーリンス等)、パーマネントウェーブ用剤等として使用することができる。
【0035】
【実施例】
次に、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
表1に示す組成に基づいて実施例1〜5及び比較例1〜5のヘアコンディショナーを調製し、髪の仕上がり(まとまり、スベリ、ハリ・ゴワつき)の各項目に関して下記に示す通り実用連用試験による評価を行った。尚、配合量は全て質量%である。
評価結果を表1に併せて示す。
【0036】
実施例で用いた四級化パンテノール化合物
【化3】
・トリメチル四級化パンテノール:一般式(I)中、R、R1、R2 がCH 3 、R3 がCH 2 、XがCl
・ステアリルジメチル四級化パンテノール:一般式(I)中、RがC 18 H 37 、R1、R2 がCH 3 、R3 がCH 2 、XがCl
【0037】
仕上がり感に関する実用連用試験法
女性20名のパネラーが、下記に示す組成のシャンプーを使用後、実施例及び比較例のヘアコンディショナーを使用する。試験開始から6日間連用した後、7日目にシャンプー、ヘアコンディショナー使用後、毛髪の乾燥処理を行い、仕上がり感(まとまり、スベリ、ハリ・ゴワつき)を各項目について評価した。
【0038】
評価基準
◎:『使用感』、『仕上がり感』が良いと答えた人が18人以上の場合
○:『使用感』、『仕上がり感』が良いと答えた人が12〜17人の場合
△:『使用感』、『仕上がり感』が良いと答えた人が6〜11人の場合
×:『使用感』、『仕上がり感』が良いと答えた人が5人以下の場合
【0039】
【0040】
さらに表1に示す処方について、洗髪乾燥後の髪の仕上がり感を数値化するため、下記に示す通り、動摩擦係数(滑らかさ)及び曲げ剛性(ハリ)の測定試験を行った。
試料については、エタノール処理により表面の汚れを取り除いた健常中国人毛を20cm;3gの毛束にし、実施例、比較例の各組成物を5%水溶液に調製したものに1分間浸漬して、純水にて十分洗い流した後乾燥する。これを5回繰り返した後、測定を行う。
評価結果を表1に併せて示す。
【0041】
動摩擦係数測定
動摩擦係数計(日本レオロジー株式会社製 NRF型)を用い、動摩擦係数を測定した。測定は以下の条件で行った。
回転数 :3min-1
測定加重:20g
測定回数:10回
【0042】
曲げ剛性測定
純曲げ試験機(カトーテック社製 KES−FB)で曲げ剛性を測定した。調製後の試料から200本の毛髪を採取、根元を揃えて並行に均一に並べたものを測定試料とした。測定条件は以下の通りであった。
試料幅 :2.0cm
曲げ曲率 :1.0cm-1
計測モード:1サイクル
繰り返し数:1回
【0043】
【表1】
【0044】
表1の結果から明らかなように、本発明の構成要件を満たす実施例1〜5のヘアコンディショナーは、いずれも優れた性能を示していた。一方、比較例1〜5のヘアコンディショナーは、仕上がりのコンディショニング効果、しなやかさ(ハリ・ゴワつきのなさ)において不十分な結果であった。
【0045】
実施例7
下記に示す組成のヘアコンディショナーを調製した。10日間連用したが、乾燥後のコンディショニング性に優れ、且つしなやかさが付与される(ハリ・ゴワつきがない)優れたものであった。
【0046】
実施例8
下記に示す組成のヘアコンディショナーを調製した。多孔膜を有するポンプフォーマー容器に充填して泡状に吐出させて使用した。7日間連用したが、仕上がりのコンディショニング性に優れ、且つしなやかさが付与される(ハリ・ゴワつきがない)優れたものであった。
【0047】
実施例9
下記に示す組成のエアゾールタイプのヘアトリートメントを調製した。10日間連用したが、仕上がりのコンディショニング性に優れ、且つしなやかさが付与される(ハリ・ゴワつきがない)優れたものであった。
【0048】
参考例10
下記に示す組成の染毛剤を調製した。仕上がりのコンディショニング性に優れ、且つしなやかさが付与される(ハリ・ゴワつきがない)優れたものであった。
(質量%)
(第1剤)
ステアリルジメチル四級化パンテノール 0.5
パラフェニレンジアミン 2.0
オレイン酸 10.0
ポリオキシエチレンオレイルエーテル 15.0
イソプロピルアルコール 10.0
アンモニア水(28%) 10.0
アミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチルシロキサン
共重合体;30%エマルジョン水溶液(粒子径;0.1μm) 1.0
加水分解シルク液 2.0
混合植物抽出液 1.0
エデト酸二ナトリウム 0.1
精製水 残 余
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
100.0
(第2剤)
過酸化水素水(30%) 20.0
エデト酸ニナトリウム 0.1
精製水 残 余
100.0
【0049】
実施例11
下記に示す組成のヘアクリームを調製した。7日間連用したが、仕上がりのコンディショニング性に優れ、且つしなやかさが付与される(ハリ・ゴワつきがない)優れたものであった。
【0050】
尚、いずれの実施例の組成物を使用した場合にも、頭皮に炎症、その他副作用と考えられる症状は発現せず、本発明に係る毛髪化粧料は安全性にも優れることが明らかであった。
【0051】
【発明の効果】
以上記載のごとく、本発明の毛髪化粧料は、仕上がりのコンディショニング効果に優れ、且つ継続使用によるハリやゴワつきがない、優れたものである。
Claims (3)
- (A)一般式(I)
- 更に(C)エステル油を含有することを特徴とする請求項1記載の毛髪化粧料。
- 更に(D)多価アルコールを含有することを特徴とする請求項1又は2記載の毛髪化粧料。
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