しかしながら、従来の郵便物の送付方法では、様々な郵便物を大量の宛先に送付するため、多くの紙資源を消費する。
また、郵送は、郵便物のサイズや重さで課金されるため、特に目論見書のように大きく、かつ、多数の宛先へ送付する郵便物の場合、証券会社側に大きなコスト負担が発生する。
さらに、郵便物が不着返戻で返却された場合、転居先の調査を行うが、この際、返却された郵便物を調査のための管理情報として取り扱うためのデータ化の作業が必要である。
これらの問題を解消すべく、一部電子化により対応を行っているが、携帯電話は何とか操作できるものの、パーソナルコンピュータの操作は不慣れという顧客がいるため、このような顧客層に対しても電子化による対応が望まれている。
本発明の目的は、顧客への郵便物の送付を安価に行うことができ、かつ、顧客が郵便物を容易に受け取ることができる電子郵便物送付システム、電子郵便物送付処理方法、送付業務支援システム、およびプログラムを提供するところにある。
<送付業務支援システムにおいて送付業務支援会社用の口座番号から氏名等を媒介として私書箱IDを特定する構成の場合>
本発明は、電子郵便物を顧客に送付する処理を実行するコンピュータからなる電子郵便物送付システムであって、電子郵便物を顧客に送付する送付元会社が管理する送付元システムと、この送付元システムと第1の通信回線を介して接続されて送付元会社からの依頼で送付元会社から顧客への電子郵便物の送付業務を仲介支援する送付業務支援会社が管理する送付業務支援システムと、この送付業務支援システムと第2の通信回線を介して接続されて顧客がアクセス可能な場所に設置されたカード情報読取り機とを備え、送付元システムは、顧客へ送付する電子郵便物データを、私書箱IDと関連付けて記憶する電子私書箱データベースと、顧客の氏名、住所、私書箱ID、および顧客への通知内容を示すデータを含むか、またはこれらに加えて顧客の生年月日および/または電話番号を含む通知依頼データを、第1の通信回線を介して送付業務支援システムへ送信する処理を実行する通知依頼データ送信処理手段と、送付業務支援システムから第1の通信回線を介して送信されてくる電子郵便物データの送信要求信号を、私書箱IDとともに受信する処理を実行する電子郵便物送信要求受信処理手段と、この電子郵便物送信要求受信処理手段により受信した私書箱IDに対応する電子郵便物データを、電子私書箱データベースから取得する処理を実行する電子郵便物取得処理手段と、この電子郵便物取得処理手段により取得した電子郵便物データを、第1の通信回線を介して送付業務支援システムへ送信する処理を実行する電子郵便物送信処理手段とを含んで構成され、送付業務支援システムは、送付元システムから第1の通信回線を介して送信されてくる通知依頼データを受信する処理を実行する通知依頼データ受信処理手段と、この通知依頼データ受信処理手段により受信した通知依頼データに含まれる顧客の氏名、住所、および顧客への通知内容を示すデータを用いて、通知内容を記載した顧客宛ての通知用送付物を作成する処理を実行する通知用送付物作成処理手段と、通知依頼データ受信処理手段により受信した通知依頼データに含まれる顧客の氏名、住所、生年月日、電話番号のうちの氏名を含む2以上の情報、および私書箱IDを対応付けて記憶する電子郵便管理データベースと、顧客の氏名、住所、生年月日、電話番号のうちの氏名を含む2以上の情報、並びに送付業務支援会社に開設された顧客の口座の口座番号および暗証番号を対応付けて記憶する送付業務支援会社用の口座管理データベースと、カード情報読取り機から第2の通信回線を介して送信されてくる顧客による電子郵便物データのダウンロード要求信号を、送付業務支援会社に開設された顧客の口座の口座番号および暗証番号とともに受信する処理を実行するダウンロード要求受信処理手段と、送付業務支援会社用の口座管理データベースに記憶された口座番号および暗証番号を用いて、ダウンロード要求受信処理手段により受信した口座番号と暗証番号とが対応するか否かを判断する認証処理を実行する認証代行処理手段と、この認証代行処理手段による認証後に、ダウンロード要求受信処理手段により受信した口座番号に対応する氏名、住所、生年月日、電話番号のうちの氏名を含む2以上の情報を、送付業務支援会社用の口座管理データベースから取得し、取得した氏名を含む2以上の情報に対応する私書箱IDを、電子郵便管理データベースから取得する処理を実行する私書箱ID特定処理手段と、この私書箱ID特定処理手段により特定した私書箱IDとともに、電子郵便物データの送信要求信号を、第1の通信回線を介して送付元システムへ送信する処理を実行する電子郵便物送信要求処理手段と、送付元システムから第1の通信回線を介して送信されてくる電子郵便物データを受信し、受信した電子郵便物データを、第2の通信回線を介してカード情報読取り機へ送信する処理を実行する電子郵便物中継処理手段とを含んで構成され、カード情報読取り機は、顧客の保持するカードから送付業務支援会社に開設された顧客の口座の口座番号を読み取るとともに、顧客による暗証番号の入力を受け付け、顧客による電子郵便物データのダウンロード要求信号を、口座番号および暗証番号とともに、第2の通信回線を介して送付業務支援システムへ送信する処理を実行するダウンロード要求送信処理手段と、送付業務支援システムから第2の通信回線を介して送信されてくる電子郵便物データを受信し、受信した電子郵便物データを、顧客の保持する携帯機器へ無線または有線で送信する処理を実行する電子郵便物送付処理手段とを含んで構成されていることを特徴とするものである。
ここで、「送付業務支援会社」は、顧客の住所地への送付物の配送業務を行い、かつ、顧客の預貯金またはその他の金融資産の口座を管理する主体となる1つの会社または複数の会社からなる1つのグループ(本願においては、このような会社またはグループを「郵便事業会社」という。)でもよく、あるいは、顧客の住所地への送付物の配送業務を行う例えば宅配便会社等の配送会社と、顧客の預貯金またはその他の金融資産の口座を管理する例えば銀行等の金融機関との組み合わせでもよい。なお、本願でいう「郵便事業会社」は、顧客の住所地への送付物の配送業務を行い、かつ、顧客の預貯金またはその他の金融資産の口座を管理する主体(例えば、郵政民営化による分割前の旧来の郵便局に相当する業務を行う会社またはグループ)を抽象的に指したものであり、具体的な会社の名称を指すものではない。以下の発明においても同様である。
そして、「通知用送付物」は、主として紙媒体の通知用送付物であるが、通知用送付物の材質は、紙に限定されるものではなく任意であり、例えば、ビニール、合成樹脂等のフィルム等であってもよく、要するに、目的とする電子郵便物自体の送付に先立って顧客に伝達すべき情報を、最終的に目視可能な状態となるように記載することができる媒体(非電子媒体)であればよい。なお、最終的に目視可能な状態となるようにというのは、例えば、擦ると目視可能になるもの、保護シールや目隠し用塗布剤等を剥がすと目視可能になるもの、炙る等により温度を変化させると目視可能になるもの等を含む趣旨である。以下の発明においても同様である。
また、「顧客の保持する携帯機器」とは、例えば、携帯電話機(PHSを含む。)や携帯情報端末(PDA)等である。以下の発明においても同様である。
さらに、「暗証番号」は、数字のみならず、アルファベット等の文字や各種の記号などにより構成されていてもよく、いわゆるパスワードを含む概念である。なお、「口座番号」も、数字のみならず、アルファベット等の文字や、ハイフン等の各種の記号などにより構成されていてもよい。以下の発明においても同様である。
このような本発明の電子郵便物送付システムにおいては、送付元システムから送付業務支援システムへ向けて、私書箱IDや氏名等を含む通知依頼データを送信し、送付業務支援システムで、通知用送付物(葉書等)を作成し、これを顧客に郵送する。そして、カード情報読取り機で、通知用送付物を受け取った顧客のアクセスを受け付け、顧客の保有するカードから、送付業務支援会社に開設された顧客の口座の口座番号を読み取る。それから、カード情報読取り機から送付業務支援システムへ口座番号を送信し、送付業務支援システムで、口座番号を用いて認証処理を行った後、口座番号から氏名等を媒介として私書箱IDを特定する。その後、送付業務支援システムから送付元システムへ私書箱IDを送信することにより、送付元システムに保存されている電子郵便物データを取得し、これを送付業務支援システムを経由させてカード情報読取り機に送信し、カード情報読取り機から顧客の携帯機器に送信する。
このため、顧客に対し、電子郵便物の内容の全部を記載した書類を郵送するのではなく、電子郵便物の内容の概略(例えばタイトル等)を示してその受け取りを促すための通知(例えば1枚の葉書)を送付するだけなので、コストが削減される。特に、サイズの大きな郵便物や重い郵便物を、紙書類として郵送する場合に比べ、大幅なコスト削減を図ることが可能となる。
また、顧客へ送付すべき書類を、電子データとして送信するので、紙の消費を大幅に抑えることが可能となり、省資源や環境への配慮を実現することが可能となる。
また、顧客は、カード情報読取り機から自分の携帯機器への送信により、電子郵便物データを受け取るので、例えば通信のパケット料等のコストはかからないことから、顧客側にコスト負担が発生することはないうえ、顧客は、使い慣れた自分の携帯機器で電子郵便物データを受け取ることができるので、容易な受け取りを実現することが可能となる。
そして、送付元システムから送付業務支援システムへ送信する通知依頼データには、送付元会社に開設された顧客の口座の口座番号のような送付元会社の管理用の顧客識別情報ではなく、このような顧客識別情報の代替情報として私書箱IDを含ませておくので、送付元会社の管理用の顧客識別情報が、送付業務支援会社に流れることはないことから、セキュリティの向上が図られ、これらにより前記目的が達成される。
<送付業務支援システムにおいて仮IDを付与して顧客に示し、顧客に仮IDを入力させて仮IDから私書箱IDを特定する構成の場合>
また、本発明は、電子郵便物を顧客に送付する処理を実行するコンピュータからなる電子郵便物送付システムであって、電子郵便物を顧客に送付する送付元会社が管理する送付元システムと、この送付元システムと第1の通信回線を介して接続されて送付元会社からの依頼で送付元会社から顧客への電子郵便物の送付業務を仲介支援する送付業務支援会社が管理する送付業務支援システムと、この送付業務支援システムと第2の通信回線を介して接続されて顧客がアクセス可能な場所に設置されたカード情報読取り機とを備え、送付元システムは、顧客へ送付する電子郵便物データを、私書箱IDと関連付けて記憶する電子私書箱データベースと、顧客の氏名、住所、私書箱ID、および顧客への通知内容を示すデータを含む通知依頼データを、第1の通信回線を介して送付業務支援システムへ送信する処理を実行する通知依頼データ送信処理手段と、送付業務支援システムから第1の通信回線を介して送信されてくる電子郵便物データの送信要求信号を、私書箱IDとともに受信する処理を実行する電子郵便物送信要求受信処理手段と、この電子郵便物送信要求受信処理手段により受信した私書箱IDに対応する電子郵便物データを、電子私書箱データベースから取得する処理を実行する電子郵便物取得処理手段と、この電子郵便物取得処理手段により取得した電子郵便物データを、第1の通信回線を介して送付業務支援システムへ送信する処理を実行する電子郵便物送信処理手段とを含んで構成され、送付業務支援システムは、送付元システムから第1の通信回線を介して送信されてくる通知依頼データを受信するとともに、受信した通知依頼データに対して仮IDを付与する処理を実行する通知依頼データ受信処理手段と、この通知依頼データ受信処理手段により受信した通知依頼データに含まれる顧客の氏名、住所、および顧客への通知内容を示すデータ、並びに通知依頼データ受信処理手段により付与した仮IDを用いて、通知内容および仮IDを記載した顧客宛ての通知用送付物を作成する処理を実行する通知用送付物作成処理手段と、通知依頼データ受信処理手段により受信した通知依頼データに含まれる私書箱ID、および通知依頼データ受信処理手段により付与した仮IDを対応付けて記憶する電子郵便管理データベースと、送付業務支援会社に開設された顧客の口座の口座番号および暗証番号を対応付けて記憶する送付業務支援会社用の口座管理データベースと、カード情報読取り機から第2の通信回線を介して送信されてくる顧客による電子郵便物データのダウンロード要求信号を、送付業務支援会社に開設された顧客の口座の口座番号、暗証番号、および仮IDとともに受信する処理を実行するダウンロード要求受信処理手段と、送付業務支援会社用の口座管理データベースに記憶された口座番号および暗証番号を用いて、ダウンロード要求受信処理手段により受信した口座番号と暗証番号とが対応するか否かを判断する認証処理を実行する認証代行処理手段と、この認証代行処理手段による認証後に、ダウンロード要求受信処理手段により受信した仮IDに対応する私書箱IDを、電子郵便管理データベースから取得する処理を実行する私書箱ID特定処理手段と、この私書箱ID特定処理手段により特定した私書箱IDとともに、電子郵便物データの送信要求信号を、第1の通信回線を介して送付元システムへ送信する処理を実行する電子郵便物送信要求処理手段と、送付元システムから第1の通信回線を介して送信されてくる電子郵便物データを受信し、受信した電子郵便物データを、第2の通信回線を介してカード情報読取り機へ送信する処理を実行する電子郵便物中継処理手段とを含んで構成され、カード情報読取り機は、顧客の保持するカードから送付業務支援会社に開設された顧客の口座の口座番号を読み取るとともに、顧客による暗証番号および仮IDの入力を受け付け、顧客による電子郵便物データのダウンロード要求信号を、口座番号、暗証番号、および仮IDとともに、第2の通信回線を介して送付業務支援システムへ送信する処理を実行するダウンロード要求送信処理手段と、送付業務支援システムから第2の通信回線を介して送信されてくる電子郵便物データを受信し、受信した電子郵便物データを、顧客の保持する携帯機器へ無線または有線で送信する処理を実行する電子郵便物送付処理手段とを含んで構成されていることを特徴とするものである。
このような本発明の電子郵便物送付システムにおいては、送付元システムから送付業務支援システムへ向けて、私書箱IDや氏名等を含む通知依頼データを送信し、送付業務支援システムで、私書箱IDと1対1で対応する仮IDを付与し、仮IDを記載した通知用送付物(葉書等)を作成し、これを顧客に郵送する。そして、カード情報読取り機で、通知用送付物を受け取った顧客のアクセスを受け付け、顧客の保有するカードから、送付業務支援会社に開設された顧客の口座の口座番号を読み取るとともに、顧客による仮IDの入力を受け付ける。それから、カード情報読取り機から送付業務支援システムへ口座番号および仮IDを送信し、送付業務支援システムで、口座番号を用いて認証処理を行った後、仮IDから私書箱IDを特定する。その後、送付業務支援システムから送付元システムへ私書箱IDを送信することにより、送付元システムに保存されている電子郵便物データを取得し、これを送付業務支援システムを経由させてカード情報読取り機に送信し、カード情報読取り機から顧客の携帯機器に送信する。
このため、顧客に対し、電子郵便物の内容の全部を記載した書類を郵送するのではなく、電子郵便物の内容の概略(タイトル等)を示してその受け取りを促すための通知(例えば1枚の葉書)を送付するだけなので、コストが削減される。特に、サイズの大きな郵便物や重い郵便物を、紙書類として郵送する場合に比べ、大幅なコスト削減を図ることが可能となる。
また、顧客へ送付すべき書類を、電子データとして送信するので、紙の消費を大幅に抑えることが可能となり、省資源や環境への配慮を実現することが可能となる。
また、顧客は、カード情報読取り機から自分の携帯機器への送信により、電子郵便物データを受け取るので、例えば通信のパケット料等のコストはかからないことから、顧客側にコスト負担が発生することはないうえ、顧客は、使い慣れた自分の携帯機器で電子郵便物データを受け取ることができるので、容易な受け取りを実現することが可能となる。
そして、送付元システムから送付業務支援システムへ送信する通知依頼データには、送付元会社に開設された顧客の口座の口座番号のような送付元会社の管理用の顧客識別情報ではなく、このような顧客識別情報の代替情報として私書箱IDを含ませておくので、送付元会社の管理用の顧客識別情報が、送付業務支援会社に流れることはないことから、セキュリティの向上が図られる。
また、顧客へ送付する通知用送付物(葉書等)には、継続的に使用される私書箱IDではなく、一時的に使用される仮IDを記載するので、第三者が通知用送付物(葉書等)を入手した場合を考慮すると、個人情報の保護という面で、セキュリティの向上がより一層図られ、これらにより前記目的が達成される。
<私書箱IDを顧客に示し、顧客に私書箱IDを入力させる構成の場合>
さらに、本発明は、電子郵便物を顧客に送付する処理を実行するコンピュータからなる電子郵便物送付システムであって、電子郵便物を顧客に送付する送付元会社が管理する送付元システムと、この送付元システムと第1の通信回線を介して接続されて送付元会社からの依頼で送付元会社から顧客への電子郵便物の送付業務を仲介支援する送付業務支援会社が管理する送付業務支援システムと、この送付業務支援システムと第2の通信回線を介して接続されて顧客がアクセス可能な場所に設置されたカード情報読取り機とを備え、送付元システムは、顧客へ送付する電子郵便物データを、私書箱IDと関連付けて記憶する電子私書箱データベースと、顧客の氏名、住所、私書箱ID、および顧客への通知内容を示すデータを含む通知依頼データを、第1の通信回線を介して送付業務支援システムへ送信する処理を実行する通知依頼データ送信処理手段と、送付業務支援システムから第1の通信回線を介して送信されてくる電子郵便物データの送信要求信号を、私書箱IDとともに受信する処理を実行する電子郵便物送信要求受信処理手段と、この電子郵便物送信要求受信処理手段により受信した私書箱IDに対応する電子郵便物データを、電子私書箱データベースから取得する処理を実行する電子郵便物取得処理手段と、この電子郵便物取得処理手段により取得した電子郵便物データを、第1の通信回線を介して送付業務支援システムへ送信する処理を実行する電子郵便物送信処理手段とを含んで構成され、送付業務支援システムは、送付元システムから第1の通信回線を介して送信されてくる通知依頼データを受信する処理を実行する通知依頼データ受信処理手段と、この通知依頼データ受信処理手段により受信した通知依頼データに含まれる顧客の氏名、住所、私書箱ID、および顧客への通知内容を示すデータを用いて、通知内容および私書箱IDを記載した顧客宛ての通知用送付物を作成する処理を実行する通知用送付物作成処理手段と、送付業務支援会社に開設された顧客の口座の口座番号および暗証番号を対応付けて記憶する送付業務支援会社用の口座管理データベースと、カード情報読取り機から第2の通信回線を介して送信されてくる顧客による電子郵便物データのダウンロード要求信号を、送付業務支援会社に開設された顧客の口座の口座番号、暗証番号、および前記私書箱IDとともに受信する処理を実行するダウンロード要求受信処理手段と、送付業務支援会社用の口座管理データベースに記憶された口座番号および暗証番号を用いて、ダウンロード要求受信処理手段により受信した口座番号と暗証番号とが対応するか否かを判断する認証処理を実行する認証代行処理手段と、この認証代行処理手段による認証後に、ダウンロード要求受信処理手段により受信した私書箱IDとともに、電子郵便物データの送信要求信号を、第1の通信回線を介して送付元システムへ送信する処理を実行する電子郵便物送信要求処理手段と、送付元システムから第1の通信回線を介して送信されてくる電子郵便物データを受信し、受信した電子郵便物データを、第2の通信回線を介してカード情報読取り機へ送信する処理を実行する電子郵便物中継処理手段とを含んで構成され、カード情報読取り機は、顧客の保持するカードから送付業務支援会社に開設された顧客の口座の口座番号を読み取るとともに、顧客による暗証番号および私書箱IDの入力を受け付け、顧客による電子郵便物データのダウンロード要求信号を、口座番号、暗証番号、および私書箱IDとともに、第2の通信回線を介して送付業務支援システムへ送信する処理を実行するダウンロード要求送信処理手段と、送付業務支援システムから第2の通信回線を介して送信されてくる電子郵便物データを受信し、受信した電子郵便物データを、顧客の保持する携帯機器へ無線または有線で送信する処理を実行する電子郵便物送付処理手段とを含んで構成されていることを特徴とするものである。
このような本発明の電子郵便物送付システムにおいては、送付元システムから送付業務支援システムへ向けて、私書箱IDや氏名等を含む通知依頼データを送信し、送付業務支援システムで、私書箱IDを記載した通知用送付物(葉書等)を作成し、これを顧客に郵送する。そして、カード情報読取り機で、通知用送付物を受け取った顧客のアクセスを受け付け、顧客の保有するカードから、送付業務支援会社に開設された顧客の口座の口座番号を読み取るとともに、顧客による私書箱IDの入力を受け付ける。それから、カード情報読取り機から送付業務支援システムへ口座番号および私書箱IDを送信し、送付業務支援システムで、口座番号を用いて認証処理を行う。その後、送付業務支援システムから送付元システムへ私書箱IDを送信することにより、送付元システムに保存されている電子郵便物データを取得し、これを送付業務支援システムを経由させてカード情報読取り機に送信し、カード情報読取り機から顧客の携帯機器に送信する。
このため、顧客に対し、電子郵便物の内容の全部を記載した書類を郵送するのではなく、電子郵便物の内容の概略(タイトル等)を示してその受け取りを促すための通知(例えば1枚の葉書)を送付するだけなので、コストが削減される。特に、サイズの大きな郵便物や重い郵便物を、紙書類として郵送する場合に比べ、大幅なコスト削減を図ることが可能となる。
また、顧客へ送付すべき書類を、電子データとして送信するので、紙の消費を大幅に抑えることが可能となり、省資源や環境への配慮を実現することが可能となる。
また、顧客は、カード情報読取り機から自分の携帯機器への送信により、電子郵便物データを受け取るので、例えば通信のパケット料等のコストはかからないことから、顧客側にコスト負担が発生することはないうえ、顧客は、使い慣れた自分の携帯機器で電子郵便物データを受け取ることができるので、容易な受け取りを実現することが可能となる。
そして、送付元システムから送付業務支援システムへ送信する通知依頼データには、送付元会社に開設された顧客の口座の口座番号のような送付元会社の管理用の顧客識別情報ではなく、このような顧客識別情報の代替情報として私書箱IDを含ませておくので、送付元会社の管理用の顧客識別情報が、送付業務支援会社に流れることはないことから、セキュリティの向上が図られる。
また、顧客に私書箱IDを入力させるので、送付業務支援システムにおける私書箱IDの特定処理が不要となり、送付業務支援システムの処理負担の軽減が図られ、これらにより前記目的が達成される。
<送付業務支援システムにおいて送付業務支援会社用の口座番号から氏名等を媒介として私書箱IDを特定する構成の場合において、送付業務支援会社用のカードのみならず、送付元会社用のカードの使用も受け付け、送付元会社用のカードが使用されたときには、送付元システムで送付元会社用の口座番号を用いて認証処理を行う構成とする場合>
また、前述した送付業務支援システムにおいて送付業務支援会社用の口座番号から氏名等を媒介として私書箱IDを特定する構成の場合において、送付元システムの電子郵便物送信要求受信処理手段は、カード情報読取り機で送付業務支援会社用のカードが使用された場合には、送付業務支援システムから第1の通信回線を介して送信されてくる電子郵便物データの送信要求信号を、私書箱IDとともに受信し、カード情報読取り機で送付元会社用のカードが使用された場合には、送付業務支援システムから第1の通信回線を介して送信されてくる電子郵便物データの送信要求信号を、送付元会社に開設された顧客の口座の口座番号および暗証番号とともに受信する処理を実行する構成とされ、送付元システムは、顧客の私書箱ID、並びに送付元会社に開設された顧客の口座の口座番号および暗証番号を対応付けて記憶する送付元会社用の口座管理データベースと、カード情報読取り機で送付元会社用のカードが使用された場合に、送付元会社用の口座管理データベースに記憶された口座番号および暗証番号を用いて、電子郵便物送信要求受信処理手段により受信した口座番号と暗証番号とが対応するか否かを判断する認証処理を実行する認証処理手段と、この認証処理手段による認証後に、電子郵便物送信要求受信処理手段により受信した口座番号に対応する私書箱IDを、送付元会社用の口座管理データベースから取得する処理を実行する私書箱ID取得処理手段とを含んで構成され、送付元システムの電子郵便物取得処理手段は、カード情報読取り機で送付業務支援会社用のカードが使用された場合には、電子郵便物送信要求受信処理手段により受信した私書箱IDに対応する電子郵便物データを、電子私書箱データベースから取得し、カード情報読取り機で送付元会社用のカードが使用された場合には、私書箱ID取得処理手段により取得した私書箱IDに対応する電子郵便物データを、電子私書箱データベースから取得する処理を実行する構成とされ、送付業務支援システムのダウンロード要求受信処理手段は、カード情報読取り機から第2の通信回線を介して送信されてくる顧客による電子郵便物データのダウンロード要求信号を、送付業務支援会社または送付元会社のいずれかに開設された顧客の口座の口座番号および暗証番号とともに受信し、受信した口座番号自体または口座番号に付帯するカード種別情報から、送付業務支援会社用のカードまたは送付元会社用のカードのいずれが使用されたのかを判定する処理を実行する構成とされ、送付業務支援システムの認証代行処理手段は、ダウンロード要求受信処理手段により送付業務支援会社用のカードが使用されたと判断された場合に、送付業務支援会社用の口座管理データベースに記憶された口座番号および暗証番号を用いて、ダウンロード要求受信処理手段により受信した口座番号と暗証番号とが対応するか否かを判断する認証処理を実行する構成とされ、送付業務支援システムの私書箱ID特定処理手段は、ダウンロード要求受信処理手段により送付業務支援会社用のカードが使用されたと判断された場合に、認証代行処理手段による認証後に、ダウンロード要求受信処理手段により受信した口座番号に対応する氏名、住所、生年月日、電話番号のうちの前記氏名を含む2以上の情報を、送付業務支援会社用の口座管理データベースから取得し、取得した氏名を含む2以上の情報に対応する私書箱IDを、電子郵便管理データベースから取得する処理を実行する構成とされ、送付業務支援システムの電子郵便物送信要求処理手段は、ダウンロード要求受信処理手段により送付業務支援会社用のカードが使用されたと判断された場合には、私書箱ID特定処理手段により特定した私書箱IDとともに、電子郵便物データの送信要求信号を、第1の通信回線を介して送付元システムへ送信し、ダウンロード要求受信処理手段により送付元会社用のカードが使用されたと判断された場合には、電子郵便物データの送信要求信号を、送付元会社に開設された顧客の口座の口座番号および暗証番号とともに第1の通信回線を介して送付元システムへ送信する処理を実行する構成とされ、カード情報読取り機のダウンロード要求送信処理手段は、顧客の保持する送付業務支援会社用のカードまたは送付元会社用のカードから送付業務支援会社または送付元会社に開設された顧客の口座の口座番号を読み取るとともに、顧客による暗証番号の入力を受け付け、顧客による電子郵便物データのダウンロード要求信号を、口座番号および暗証番号とともに、第2の通信回線を介して送付業務支援システムへ送信する処理を実行する構成とされていることが望ましい。
このように送付業務支援会社用のカードのみならず送付元会社用のカードも使用することができる構成とした場合には、顧客の利便性が向上する。この際、送付業務支援会社用のカードが使用された場合には、送付業務支援システムの認証代行処理手段により、送付業務支援会社用の口座番号を用いて認証処理が行われ、送付元会社用のカードが使用された場合には、送付元システムの認証処理手段により、送付元会社用の口座番号を用いて認証処理が行われる。
<送付業務支援システムにおいて仮IDを付与して顧客に示し、顧客に仮IDを入力させて仮IDから私書箱IDを特定する構成の場合において、送付業務支援会社用のカードのみならず、送付元会社用のカードの使用も受け付け、送付元会社用のカードが使用されたときには、送付元システムで送付元会社用の口座番号を用いて認証処理を行う構成とする場合>
さらに、前述した送付業務支援システムにおいて仮IDを付与して顧客に示し、顧客に仮IDを入力させて仮IDから私書箱IDを特定する構成の場合において、送付元システムの電子郵便物送信要求受信処理手段は、カード情報読取り機で送付業務支援会社用のカードが使用された場合には、送付業務支援システムから第1の通信回線を介して送信されてくる電子郵便物データの送信要求信号を、私書箱IDとともに受信し、カード情報読取り機で送付元会社用のカードが使用された場合には、送付業務支援システムから第1の通信回線を介して送信されてくる電子郵便物データの送信要求信号を、送付元会社に開設された顧客の口座の口座番号および暗証番号とともに受信する処理を実行する構成とされ、送付元システムは、顧客の私書箱ID、並びに送付元会社に開設された顧客の口座の口座番号および暗証番号を対応付けて記憶する送付元会社用の口座管理データベースと、カード情報読取り機で送付元会社用のカードが使用された場合に、送付元会社用の口座管理データベースに記憶された口座番号および暗証番号を用いて、電子郵便物送信要求受信処理手段により受信した口座番号と暗証番号とが対応するか否かを判断する認証処理を実行する認証処理手段と、この認証処理手段による認証後に、電子郵便物送信要求受信処理手段により受信した口座番号に対応する私書箱IDを、送付元会社用の口座管理データベースから取得する処理を実行する私書箱ID取得処理手段とを含んで構成され、送付元システムの電子郵便物取得処理手段は、カード情報読取り機で送付業務支援会社用のカードが使用された場合には、電子郵便物送信要求受信処理手段により受信した私書箱IDに対応する電子郵便物データを、電子私書箱データベースから取得し、カード情報読取り機で送付元会社用のカードが使用された場合には、私書箱ID取得処理手段により取得した私書箱IDに対応する電子郵便物データを、電子私書箱データベースから取得する処理を実行する構成とされ、送付業務支援システムのダウンロード要求受信処理手段は、カード情報読取り機から第2の通信回線を介して送信されてくる顧客による電子郵便物データのダウンロード要求信号を、送付業務支援会社または送付元会社のいずれかに開設された顧客の口座の口座番号および暗証番号とともに受信し、受信した口座番号自体または口座番号に付帯するカード種別情報から、送付業務支援会社用のカードまたは送付元会社用のカードのいずれが使用されたのかを判定するとともに、送付業務支援会社用のカードが使用されたと判断した場合には、更に仮IDを受信する処理を実行する構成とされ、送付業務支援システムの認証代行処理手段は、ダウンロード要求受信処理手段により送付業務支援会社用のカードが使用されたと判断された場合に、送付業務支援会社用の口座管理データベースに記憶された口座番号および暗証番号を用いて、ダウンロード要求受信処理手段により受信した口座番号と暗証番号とが対応するか否かを判断する認証処理を実行する構成とされ、送付業務支援システムの私書箱ID特定処理手段は、ダウンロード要求受信処理手段により送付業務支援会社用のカードが使用されたと判断された場合に、認証代行処理手段による認証後に、ダウンロード要求受信処理手段により受信した仮IDに対応する私書箱IDを、電子郵便管理データベースから取得する処理を実行する構成とされ、送付業務支援システムの電子郵便物送信要求処理手段は、ダウンロード要求受信処理手段により送付業務支援会社用のカードが使用されたと判断された場合には、私書箱ID特定処理手段により特定した私書箱IDとともに、電子郵便物データの送信要求信号を、第1の通信回線を介して送付元システムへ送信し、ダウンロード要求受信処理手段により送付元会社用のカードが使用されたと判断された場合には、電子郵便物データの送信要求信号を、送付元会社に開設された顧客の口座の口座番号および暗証番号とともに第1の通信回線を介して送付元システムへ送信する処理を実行する構成とされ、カード情報読取り機のダウンロード要求送信処理手段は、顧客の保持する送付業務支援会社用のカードまたは送付元会社用のカードから送付業務支援会社または送付元会社に開設された顧客の口座の口座番号を読み取るとともに、送付業務支援会社用のカードが使用された場合には、顧客による暗証番号および仮IDの入力を受け付け、顧客による電子郵便物データのダウンロード要求信号を、口座番号、暗証番号、および仮IDとともに、第2の通信回線を介して送付業務支援システムへ送信し、送付元会社用のカードが使用された場合には、顧客による暗証番号の入力を受け付け、顧客による電子郵便物データのダウンロード要求信号を、口座番号および暗証番号とともに、第2の通信回線を介して送付業務支援システムへ送信する処理を実行する構成とされていることが望ましい。
このように送付業務支援会社用のカードのみならず送付元会社用のカードも使用することができる構成とした場合には、顧客の利便性が向上する。この際、送付業務支援会社用のカードが使用された場合には、送付業務支援システムの認証代行処理手段により、送付業務支援会社用の口座番号を用いて認証処理が行われ、送付元会社用のカードが使用された場合には、送付元システムの認証処理手段により、送付元会社用の口座番号を用いて認証処理が行われる。なお、送付元会社用のカードを使用する場合は、送付元会社用の口座番号が送付元システムまで送られることになり、送付元システムにおいて送付元会社用の口座番号から私書箱IDを取得することができるので、顧客は、仮IDを入力する必要はない。
<私書箱IDを顧客に示し、顧客に私書箱IDを入力させる構成の場合において、送付業務支援会社用のカードのみならず、送付元会社用のカードの使用も受け付け、送付元会社用のカードが使用されたときには、送付元システムで送付元会社用の口座番号を用いて認証処理を行う構成とする場合>
そして、前述した私書箱IDを顧客に示し、顧客に私書箱IDを入力させる構成の場合において、送付元システムの電子郵便物送信要求受信処理手段は、カード情報読取り機で送付業務支援会社用のカードが使用された場合には、送付業務支援システムから第1の通信回線を介して送信されてくる電子郵便物データの送信要求信号を、私書箱IDとともに受信し、カード情報読取り機で送付元会社用のカードが使用された場合には、送付業務支援システムから第1の通信回線を介して送信されてくる電子郵便物データの送信要求信号を、送付元会社に開設された顧客の口座の口座番号および暗証番号とともに受信する処理を実行する構成とされ、送付元システムは、顧客の私書箱ID、並びに送付元会社に開設された顧客の口座の口座番号および暗証番号を対応付けて記憶する送付元会社用の口座管理データベースと、カード情報読取り機で送付元会社用のカードが使用された場合に、送付元会社用の口座管理データベースに記憶された口座番号および暗証番号を用いて、電子郵便物送信要求受信処理手段により受信した口座番号と暗証番号とが対応するか否かを判断する認証処理を実行する認証処理手段と、この認証処理手段による認証後に、電子郵便物送信要求受信処理手段により受信した口座番号に対応する私書箱IDを、送付元会社用の口座管理データベースから取得する処理を実行する私書箱ID取得処理手段とを含んで構成され、送付元システムの電子郵便物取得処理手段は、カード情報読取り機で送付業務支援会社用のカードが使用された場合には、電子郵便物送信要求受信処理手段により受信した私書箱IDに対応する電子郵便物データを、電子私書箱データベースから取得し、カード情報読取り機で送付元会社用のカードが使用された場合には、私書箱ID取得処理手段により取得した私書箱IDに対応する電子郵便物データを、電子私書箱データベースから取得する処理を実行する構成とされ、送付業務支援システムのダウンロード要求受信処理手段は、カード情報読取り機から第2の通信回線を介して送信されてくる顧客による電子郵便物データのダウンロード要求信号を、送付業務支援会社または送付元会社のいずれかに開設された顧客の口座の口座番号および暗証番号とともに受信し、受信した口座番号自体または口座番号に付帯するカード種別情報から、送付業務支援会社用のカードまたは送付元会社用のカードのいずれが使用されたのかを判定するとともに、送付業務支援会社用のカードが使用されたと判断した場合には、更に私書箱IDを受信する処理を実行する構成とされ、送付業務支援システムの認証代行処理手段は、ダウンロード要求受信処理手段により送付業務支援会社用のカードが使用されたと判断された場合に、送付業務支援会社用の口座管理データベースに記憶された口座番号および暗証番号を用いて、ダウンロード要求受信処理手段により受信した口座番号と暗証番号とが対応するか否かを判断する認証処理を実行する構成とされ、送付業務支援システムの電子郵便物送信要求処理手段は、ダウンロード要求受信処理手段により送付業務支援会社用のカードが使用されたと判断された場合には、ダウンロード要求受信処理手段により受信した私書箱IDとともに、電子郵便物データの送信要求信号を、第1の通信回線を介して送付元システムへ送信し、ダウンロード要求受信処理手段により送付元会社用のカードが使用されたと判断された場合には、電子郵便物データの送信要求信号を、送付元会社に開設された顧客の口座の口座番号および暗証番号とともに第1の通信回線を介して送付元システムへ送信する処理を実行する構成とされ、カード情報読取り機のダウンロード要求送信処理手段は、顧客の保持する送付業務支援会社用のカードまたは送付元会社用のカードから送付業務支援会社または送付元会社に開設された顧客の口座の口座番号を読み取るとともに、送付業務支援会社用のカードが使用された場合には、顧客による暗証番号および私書箱IDの入力を受け付け、顧客による電子郵便物データのダウンロード要求信号を、口座番号、暗証番号、および私書箱IDとともに、第2の通信回線を介して送付業務支援システムへ送信し、送付元会社用のカードが使用された場合には、顧客による暗証番号の入力を受け付け、顧客による電子郵便物データのダウンロード要求信号を、口座番号および暗証番号とともに、第2の通信回線を介して送付業務支援システムへ送信する処理を実行する構成とされていることが望ましい。
このように送付業務支援会社用のカードのみならず送付元会社用のカードも使用することができる構成とした場合には、顧客の利便性が向上する。この際、送付業務支援会社用のカードが使用された場合には、送付業務支援システムの認証代行処理手段により、送付業務支援会社用の口座番号を用いて認証処理が行われ、送付元会社用のカードが使用された場合には、送付元システムの認証処理手段により、送付元会社用の口座番号を用いて認証処理が行われる。なお、送付元会社用のカードを使用する場合は、送付元会社用の口座番号が送付元システムまで送られることになり、送付元システムにおいて送付元会社用の口座番号から私書箱IDを取得することができるので、顧客は、私書箱IDを入力する必要はない。
<送付業務支援会社用のカードの使用を前提とする構成の場合の共通事項>
また、以上に述べた電子郵便物送付システムのうち、送付業務支援会社用のカードの使用を前提とする構成の場合において、送付元システムの電子私書箱データベースは、顧客へ送付する電子郵便物データに加え、顧客への電子郵便物データの送信が完了したか否かを示す送信完了フラグも、私書箱IDと関連付けて記憶する構成とされ、送付業務支援システムは、電子郵便物中継処理手段によりカード情報読取り機への電子郵便物データの送信を行った後に、顧客への電子郵便物データの送信が完了したことを通知するための配達証明通知データを、私書箱IDとともに、第1の通信回線を介して送付元システムへ送信する処理を実行する配達証明通知処理手段を含んで構成され、送付元システムは、送付業務支援システムから第1の通信回線を介して送信されてくる配達証明通知データを私書箱IDとともに受信し、受信した私書箱IDに関連付けられて電子私書箱データベースに記憶された送信完了フラグを、送信未完了を示す状態から送信完了を示す状態に更新する処理を実行する送信完了フラグ更新処理手段を含んで構成されていることが望ましい。
このように顧客への電子郵便物データの送信が完了したら送信完了フラグを更新する構成とした場合には、顧客への電子郵便物の送付が完了したか否かの情報を、容易に管理することが可能となる。従って、従来、郵便物が不着返戻で返却された場合に行っていた返却郵便物の調査のためのデータ化の作業が不要になる。
<送付業務支援会社用のカードのみならず、送付元会社用のカードの使用も受け付ける構成とする場合の共通事項>
さらに、以上に述べた電子郵便物送付システムのうち、送付業務支援会社用のカードのみならず、送付元会社用のカードの使用も受け付ける構成とする場合において、送付元システムの電子私書箱データベースは、顧客へ送付する電子郵便物データに加え、顧客への電子郵便物データの送信が完了したか否かを示す送信完了フラグも、私書箱IDと関連付けて記憶する構成とされ、送付元システムの電子郵便物送信処理手段は、電子郵便物取得処理手段により取得した電子郵便物データを、私書箱IDとともに、第1の通信回線を介して送付業務支援システムへ送信する処理を実行する構成とされ、送付業務支援システムの電子郵便物中継処理手段は、送付元システムから第1の通信回線を介して送信されてくる電子郵便物データを、私書箱IDとともに受信し、受信した電子郵便物データを、第2の通信回線を介してカード情報読取り機へ送信する処理を実行する構成とされ、送付業務支援システムは、電子郵便物中継処理手段によりカード情報読取り機への電子郵便物データの送信を行った後に、顧客への電子郵便物データの送信が完了したことを通知するための配達証明通知データを、私書箱IDとともに、第1の通信回線を介して送付元システムへ送信する処理を実行する配達証明通知処理手段を含んで構成され、送付元システムは、送付業務支援システムから第1の通信回線を介して送信されてくる配達証明通知データを私書箱IDとともに受信し、受信した私書箱IDに関連付けられて電子私書箱データベースに記憶された送信完了フラグを、送信未完了を示す状態から送信完了を示す状態に更新する処理を実行する送信完了フラグ更新処理手段を含んで構成されていることが望ましい。
このように顧客への電子郵便物データの送信が完了したら送信完了フラグを更新する構成とした場合には、顧客への電子郵便物の送付が完了したか否かの情報を、容易に管理することが可能となる。従って、従来、郵便物が不着返戻で返却された場合に行っていた返却郵便物の調査のためのデータ化の作業が不要になる。なお、送付元会社用のカードが使用された場合には、送付業務支援システムの電子郵便物送信要求処理手段により送付業務支援システムから送付元システムへ電子郵便物データの送信要求信号を送信する段階では、送付業務支援システムが私書箱IDを把握していないことがあるが、その後、送付元システムから送付業務支援システムへ電子郵便物データを送信する際に、私書箱IDも送信するようにしたので、この段階では、送付業務支援システムが私書箱IDを把握している状態となり、送付業務支援システムの配達証明通知処理手段により配達証明通知データを私書箱IDとともに送付元システムへ送信することが可能となる。
<共通事項>
そして、以上に述べた電子郵便物送付システムにおいて、送付業務支援システムは、顧客の住所地への送付物の配送業務を行う配送会社が管理する配送会社システムと、この配送会社システムと第3の通信回線を介して接続されて顧客の預貯金またはその他の金融資産の口座を管理する金融機関が管理する金融機関システムとを備えて構成され、配送会社システムには、送付業務支援システムが有する機能のうち通知用送付物作成処理手段が設けられ、金融機関システムには、送付業務支援システムが有する機能のうち通知用送付物作成処理手段を除く機能が設けられ、さらに、金融機関システムには、通知依頼データ受信処理手段により受信した通知依頼データを、第3の通信回線を介して配送会社システムへ転送する処理を実行する通知依頼データ転送処理手段が設けられ、配送会社システムには、金融機関システムから第3の通信回線を介して転送されてくる通知依頼データを受信する転送データ受信処理手段が設けられている構成としてもよい。
このように送付業務支援システムを配送会社システムと金融機関システムとを備えた構成とした場合には、送付業務支援システムで実行する処理内容を、配送会社システムと金融機関システムとで分散して実行することが可能となる。すなわち、送付業務支援会社への依頼内容を、配送会社と金融機関とに分け、通知用送付物(葉書等)の作成処理および配送作業を配送会社に依頼し、カード情報読取り機からアクセスしてきた顧客の認証処理を金融機関に依頼することが可能となる。
なお、本願でいうところの「配送会社」または「金融機関」のうちの一方が「郵便事業会社」に相当する会社またはグループであってもよい。すなわち、本願でいうところの「郵便事業会社」は、配送業務および口座管理業務の双方を行うことができる会社またはグループを意味するが、これらの双方の業務に係る処理を「郵便事業会社」に依頼するのではなく、一方の業務に係る処理のみを「郵便事業会社」に依頼し、他方の業務に係る処理は、「配送会社」または「金融機関」に依頼するようにしてもよい。より具体的には、例えば、通知用送付物(葉書等)の作成処理および配送作業を、口座管理業務を行っていない宅配便会社に依頼し、顧客の認証処理を、「郵便事業会社」(例えば、郵政民営化後の日本郵政グループ等)に依頼してもよく、逆に、通知用送付物(葉書等)の作成処理および配送作業を、「郵便事業会社」(例えば、郵政民営化後の日本郵政グループ等)に依頼し、顧客の認証処理を、配送業務を行っていない銀行に依頼してもよい。
<<方法>>
また、以上に述べた本発明の電子郵便物送付システムにより実現される電子郵便物送付処理方法として、次のような本発明の電子郵便物送付処理方法を挙げることができる。
<送付業務支援システムにおいて送付業務支援会社用の口座番号から氏名等を媒介として私書箱IDを特定する場合>
すなわち、本発明は、電子郵便物を顧客に送付する処理を実行するコンピュータからなる電子郵便物送付システムで実行される電子郵便物送付処理方法であって、電子郵便物を顧客に送付する送付元会社が管理する送付元システムと、この送付元システムと第1の通信回線を介して接続されて送付元会社からの依頼で送付元会社から顧客への電子郵便物の送付業務を仲介支援する送付業務支援会社が管理する送付業務支援システムと、この送付業務支援システムと第2の通信回線を介して接続されて顧客がアクセス可能な場所に設置されたカード情報読取り機とを設け、送付元システムの電子私書箱データベースに、顧客へ送付する電子郵便物データを、私書箱IDと関連付けて記憶させ、送付元システムの通知依頼データ送信処理手段が、顧客の氏名、住所、私書箱ID、および顧客への通知内容を示すデータを含むか、またはこれらに加えて顧客の生年月日および/または電話番号を含む通知依頼データを、第1の通信回線を介して送付業務支援システムへ送信する処理を実行し、送付業務支援システムの通知依頼データ受信処理手段が、送付元システムから第1の通信回線を介して送信されてくる通知依頼データを受信する処理を実行し、送付業務支援システムの通知用送付物作成処理手段が、通知依頼データ受信処理手段により受信した通知依頼データに含まれる顧客の氏名、住所、および顧客への通知内容を示すデータを用いて、通知内容を記載した顧客宛ての通知用送付物を作成する処理を実行し、送付業務支援システムの電子郵便管理データベースに、通知依頼データ受信処理手段により受信した通知依頼データに含まれる顧客の氏名、住所、生年月日、電話番号のうちの氏名を含む2以上の情報、および私書箱IDを対応付けて記憶させ、送付業務支援システムの送付業務支援会社用の口座管理データベースに、顧客の氏名、住所、生年月日、電話番号のうちの氏名を含む2以上の情報、並びに送付業務支援会社に開設された顧客の口座の口座番号および暗証番号を対応付けて記憶させ、カード情報読取り機のダウンロード要求送信処理手段が、顧客の保持するカードから送付業務支援会社に開設された顧客の口座の口座番号を読み取るとともに、顧客による暗証番号の入力を受け付け、顧客による電子郵便物データのダウンロード要求信号を、口座番号および暗証番号とともに、第2の通信回線を介して送付業務支援システムへ送信する処理を実行し、送付業務支援システムのダウンロード要求受信処理手段が、カード情報読取り機から第2の通信回線を介して送信されてくる顧客による電子郵便物データのダウンロード要求信号を、送付業務支援会社に開設された顧客の口座の口座番号および暗証番号とともに受信する処理を実行し、送付業務支援システムの認証代行処理手段が、送付業務支援会社用の口座管理データベースに記憶された口座番号および暗証番号を用いて、ダウンロード要求受信処理手段により受信した口座番号と暗証番号とが対応するか否かを判断する認証処理を実行し、送付業務支援システムの私書箱ID特定処理手段が、認証代行処理手段による認証後に、ダウンロード要求受信処理手段により受信した口座番号に対応する氏名、住所、生年月日、電話番号のうちの氏名を含む2以上の情報を、送付業務支援会社用の口座管理データベースから取得し、取得した氏名を含む2以上の情報に対応する私書箱IDを、電子郵便管理データベースから取得する処理を実行し、送付業務支援システムの電子郵便物送信要求処理手段が、私書箱ID特定処理手段により特定した私書箱IDとともに、電子郵便物データの送信要求信号を、第1の通信回線を介して送付元システムへ送信する処理を実行し、送付元システムの電子郵便物送信要求受信処理手段が、送付業務支援システムから第1の通信回線を介して送信されてくる電子郵便物データの送信要求信号を、私書箱IDとともに受信する処理を実行し、送付元システムの電子郵便物取得処理手段が、電子郵便物送信要求受信処理手段により受信した私書箱IDに対応する電子郵便物データを、電子私書箱データベースから取得する処理を実行し、送付元システムの電子郵便物送信処理手段が、電子郵便物取得処理手段により取得した電子郵便物データを、第1の通信回線を介して送付業務支援システムへ送信する処理を実行し、送付業務支援システムの電子郵便物中継処理手段が、送付元システムから第1の通信回線を介して送信されてくる電子郵便物データを受信し、受信した電子郵便物データを、第2の通信回線を介してカード情報読取り機へ送信する処理を実行し、カード情報読取り機の電子郵便物送付処理手段が、送付業務支援システムから第2の通信回線を介して送信されてくる電子郵便物データを受信し、受信した電子郵便物データを、顧客の保持する携帯機器へ無線または有線で送信する処理を実行することを特徴とするものである。
<送付業務支援システムにおいて仮IDを付与して顧客に示し、顧客に仮IDを入力させて仮IDから私書箱IDを特定する場合>
また、本発明は、電子郵便物を顧客に送付する処理を実行するコンピュータからなる電子郵便物送付システムで実行される電子郵便物送付処理方法であって、電子郵便物を顧客に送付する送付元会社が管理する送付元システムと、この送付元システムと第1の通信回線を介して接続されて送付元会社からの依頼で送付元会社から顧客への電子郵便物の送付業務を仲介支援する送付業務支援会社が管理する送付業務支援システムと、この送付業務支援システムと第2の通信回線を介して接続されて顧客がアクセス可能な場所に設置されたカード情報読取り機とを設け、送付元システムの電子私書箱データベースに、顧客へ送付する電子郵便物データを、私書箱IDと関連付けて記憶させ、送付元システムの通知依頼データ送信処理手段が、顧客の氏名、住所、私書箱ID、および顧客への通知内容を示すデータを含む通知依頼データを、第1の通信回線を介して送付業務支援システムへ送信する処理を実行し、送付業務支援システムの通知依頼データ受信処理手段が、送付元システムから第1の通信回線を介して送信されてくる通知依頼データを受信するとともに、受信した通知依頼データに対して仮IDを付与する処理を実行し、送付業務支援システムの通知用送付物作成処理手段が、通知依頼データ受信処理手段により受信した通知依頼データに含まれる顧客の氏名、住所、および顧客への通知内容を示すデータ、並びに通知依頼データ受信処理手段により付与した仮IDを用いて、通知内容および仮IDを記載した顧客宛ての通知用送付物を作成する処理を実行し、送付業務支援システムの電子郵便管理データベースに、通知依頼データ受信処理手段により受信した通知依頼データに含まれる私書箱ID、および通知依頼データ受信処理手段により付与した仮IDを対応付けて記憶させ、送付業務支援システムの送付業務支援会社用の口座管理データベースに、送付業務支援会社に開設された顧客の口座の口座番号および暗証番号を対応付けて記憶させ、カード情報読取り機のダウンロード要求送信処理手段が、顧客の保持するカードから送付業務支援会社に開設された顧客の口座の口座番号を読み取るとともに、顧客による暗証番号および仮IDの入力を受け付け、顧客による電子郵便物データのダウンロード要求信号を、口座番号、暗証番号、および仮IDとともに、第2の通信回線を介して送付業務支援システムへ送信する処理を実行し、送付業務支援システムのダウンロード要求受信処理手段が、カード情報読取り機から第2の通信回線を介して送信されてくる顧客による電子郵便物データのダウンロード要求信号を、送付業務支援会社に開設された顧客の口座の口座番号、暗証番号、および仮IDとともに受信する処理を実行し、送付業務支援システムの認証代行処理手段が、送付業務支援会社用の口座管理データベースに記憶された口座番号および暗証番号を用いて、ダウンロード要求受信処理手段により受信した口座番号と暗証番号とが対応するか否かを判断する認証処理を実行し、送付業務支援システムの私書箱ID特定処理手段が、認証代行処理手段による認証後に、ダウンロード要求受信処理手段により受信した仮IDに対応する私書箱IDを、電子郵便管理データベースから取得する処理を実行し、送付業務支援システムの電子郵便物送信要求処理手段が、私書箱ID特定処理手段により特定した私書箱IDとともに、電子郵便物データの送信要求信号を、第1の通信回線を介して送付元システムへ送信する処理を実行し、送付元システムの電子郵便物送信要求受信処理手段が、送付業務支援システムから第1の通信回線を介して送信されてくる電子郵便物データの送信要求信号を、私書箱IDとともに受信する処理を実行し、送付元システムの電子郵便物取得処理手段が、電子郵便物送信要求受信処理手段により受信した私書箱IDに対応する電子郵便物データを、電子私書箱データベースから取得する処理を実行し、送付元システムの電子郵便物送信処理手段が、電子郵便物取得処理手段により取得した電子郵便物データを、第1の通信回線を介して送付業務支援システムへ送信する処理を実行し、送付業務支援システムの電子郵便物中継処理手段が、送付元システムから第1の通信回線を介して送信されてくる電子郵便物データを受信し、受信した電子郵便物データを、第2の通信回線を介してカード情報読取り機へ送信する処理を実行し、カード情報読取り機の電子郵便物送付処理手段が、送付業務支援システムから第2の通信回線を介して送信されてくる電子郵便物データを受信し、受信した電子郵便物データを、顧客の保持する携帯機器へ無線または有線で送信する処理を実行することを特徴とするものである。
<私書箱IDを顧客に示し、顧客に私書箱IDを入力させる場合>
さらに、本発明は、電子郵便物を顧客に送付する処理を実行するコンピュータからなる電子郵便物送付システムで実行される電子郵便物送付処理方法であって、電子郵便物を顧客に送付する送付元会社が管理する送付元システムと、この送付元システムと第1の通信回線を介して接続されて送付元会社からの依頼で送付元会社から顧客への電子郵便物の送付業務を仲介支援する送付業務支援会社が管理する送付業務支援システムと、この送付業務支援システムと第2の通信回線を介して接続されて顧客がアクセス可能な場所に設置されたカード情報読取り機とを設け、送付元システムの電子私書箱データベースに、顧客へ送付する電子郵便物データを、私書箱IDと関連付けて記憶させ、送付元システムの通知依頼データ送信処理手段が、顧客の氏名、住所、私書箱ID、および顧客への通知内容を示すデータを含む通知依頼データを、第1の通信回線を介して送付業務支援システムへ送信する処理を実行し、送付業務支援システムの通知依頼データ受信処理手段が、送付元システムから第1の通信回線を介して送信されてくる通知依頼データを受信する処理を実行し、送付業務支援システムの通知用送付物作成処理手段が、通知依頼データ受信処理手段により受信した通知依頼データに含まれる顧客の氏名、住所、私書箱ID、および顧客への通知内容を示すデータを用いて、通知内容および私書箱IDを記載した顧客宛ての通知用送付物を作成する処理を実行し、送付業務支援システムの送付業務支援会社用の口座管理データベースに、送付業務支援会社に開設された顧客の口座の口座番号および暗証番号を対応付けて記憶させ、カード情報読取り機のダウンロード要求送信処理手段が、顧客の保持するカードから送付業務支援会社に開設された顧客の口座の口座番号を読み取るとともに、顧客による暗証番号および前記私書箱IDの入力を受け付け、顧客による電子郵便物データのダウンロード要求信号を、口座番号、暗証番号、および私書箱IDとともに、第2の通信回線を介して送付業務支援システムへ送信する処理を実行し、送付業務支援システムのダウンロード要求受信処理手段が、カード情報読取り機から第2の通信回線を介して送信されてくる顧客による電子郵便物データのダウンロード要求信号を、送付業務支援会社に開設された顧客の口座の口座番号、暗証番号、および私書箱IDとともに受信する処理を実行し、送付業務支援システムの認証代行処理手段が、送付業務支援会社用の口座管理データベースに記憶された口座番号および暗証番号を用いて、ダウンロード要求受信処理手段により受信した口座番号と暗証番号とが対応するか否かを判断する認証処理を実行し、送付業務支援システムの電子郵便物送信要求処理手段が、認証代行処理手段による認証後に、ダウンロード要求受信処理手段により受信した私書箱IDとともに、電子郵便物データの送信要求信号を、第1の通信回線を介して送付元システムへ送信する処理を実行し、送付元システムの電子郵便物送信要求受信処理手段が、送付業務支援システムから第1の通信回線を介して送信されてくる電子郵便物データの送信要求信号を、私書箱IDとともに受信する処理を実行し、送付元システムの電子郵便物取得処理手段が、電子郵便物送信要求受信処理手段により受信した私書箱IDに対応する電子郵便物データを、電子私書箱データベースから取得する処理を実行し、送付元システムの電子郵便物送信処理手段が、電子郵便物取得処理手段により取得した電子郵便物データを、第1の通信回線を介して送付業務支援システムへ送信する処理を実行し、送付業務支援システムの電子郵便物中継処理手段が、送付元システムから第1の通信回線を介して送信されてくる電子郵便物データを受信し、受信した電子郵便物データを、第2の通信回線を介してカード情報読取り機へ送信する処理を実行し、カード情報読取り機の電子郵便物送付処理手段が、送付業務支援システムから第2の通信回線を介して送信されてくる電子郵便物データを受信し、受信した電子郵便物データを、顧客の保持する携帯機器へ無線または有線で送信する処理を実行することを特徴とするものである。
以上のような本発明の電子郵便物送付処理方法においては、前述した本発明の電子郵便物送付システムで得られる作用・効果がそのまま得られ、これにより前記目的が達成される。
<<送付業務支援システム:電子郵便物送付システムの構成要素>>
また、前述した電子郵便物送付システムを構成するシステムとして、次のような本発明の送付業務支援システムを挙げることができる。
<送付業務支援会社用の口座番号から氏名等を媒介として私書箱IDを特定する構成の場合>
すなわち、本発明は、電子郵便物を顧客に送付する処理を実行するコンピュータからなる電子郵便物送付システムを構成する送付業務支援システムであって、電子郵便物を顧客に送付する送付元会社が管理する送付元システムと第1の通信回線を介して接続されるとともに、顧客がアクセス可能な場所に設置されたカード情報読取り機と第2の通信回線を介して接続され、送付元会社からの依頼で送付元会社から顧客への電子郵便物の送付業務を仲介支援する送付業務支援会社が管理するシステムであり、送付元システムから第1の通信回線を介して送信されてくる、顧客の氏名、住所、私書箱ID、および顧客への通知内容を示すデータを含むか、またはこれらに加えて顧客の生年月日および/または電話番号を含む通知依頼データを受信する処理を実行する通知依頼データ受信処理手段と、この通知依頼データ受信処理手段により受信した通知依頼データに含まれる顧客の氏名、住所、および顧客への通知内容を示すデータを用いて、通知内容を記載した顧客宛ての通知用送付物を作成する処理を実行する通知用送付物作成処理手段と、通知依頼データ受信処理手段により受信した通知依頼データに含まれる顧客の氏名、住所、生年月日、電話番号のうちの氏名を含む2以上の情報、および私書箱IDを対応付けて記憶する電子郵便管理データベースと、顧客の氏名、住所、生年月日、電話番号のうちの氏名を含む2以上の情報、並びに送付業務支援会社に開設された顧客の口座の口座番号および暗証番号を対応付けて記憶する送付業務支援会社用の口座管理データベースと、カード情報読取り機から第2の通信回線を介して送信されてくる顧客による電子郵便物データのダウンロード要求信号を、送付業務支援会社に開設された顧客の口座の口座番号および暗証番号とともに受信する処理を実行するダウンロード要求受信処理手段と、送付業務支援会社用の口座管理データベースに記憶された口座番号および暗証番号を用いて、ダウンロード要求受信処理手段により受信した口座番号と暗証番号とが対応するか否かを判断する認証処理を実行する認証代行処理手段と、この認証代行処理手段による認証後に、ダウンロード要求受信処理手段により受信した口座番号に対応する氏名、住所、生年月日、電話番号のうちの氏名を含む2以上の情報を、送付業務支援会社用の口座管理データベースから取得し、取得した氏名を含む2以上の情報に対応する私書箱IDを、電子郵便管理データベースから取得する処理を実行する私書箱ID特定処理手段と、この私書箱ID特定処理手段により特定した私書箱IDとともに、電子郵便物データの送信要求信号を、第1の通信回線を介して送付元システムへ送信する処理を実行する電子郵便物送信要求処理手段と、送付元システムから第1の通信回線を介して送信されてくる電子郵便物データを受信し、受信した電子郵便物データを、第2の通信回線を介してカード情報読取り機へ送信する処理を実行する電子郵便物中継処理手段とを含んで構成されていることを特徴とするものである。
<仮IDを付与して顧客に示し、顧客に仮IDを入力させて仮IDから私書箱IDを特定する構成の場合>
また、本発明は、電子郵便物を顧客に送付する処理を実行するコンピュータからなる電子郵便物送付システムを構成する送付業務支援システムであって、電子郵便物を顧客に送付する送付元会社が管理する送付元システムと第1の通信回線を介して接続されるとともに、顧客がアクセス可能な場所に設置されたカード情報読取り機と第2の通信回線を介して接続され、送付元会社からの依頼で送付元会社から顧客への電子郵便物の送付業務を仲介支援する送付業務支援会社が管理するシステムであり、送付元システムから第1の通信回線を介して送信されてくる、顧客の氏名、住所、私書箱ID、および顧客への通知内容を示すデータを含む通知依頼データを受信するとともに、受信した通知依頼データに対して仮IDを付与する処理を実行する通知依頼データ受信処理手段と、この通知依頼データ受信処理手段により受信した通知依頼データに含まれる顧客の氏名、住所、および顧客への通知内容を示すデータ、並びに通知依頼データ受信処理手段により付与した仮IDを用いて、通知内容および仮IDを記載した顧客宛ての通知用送付物を作成する処理を実行する通知用送付物作成処理手段と、通知依頼データ受信処理手段により受信した通知依頼データに含まれる私書箱ID、および通知依頼データ受信処理手段により付与した仮IDを対応付けて記憶する電子郵便管理データベースと、送付業務支援会社に開設された顧客の口座の口座番号および暗証番号を対応付けて記憶する送付業務支援会社用の口座管理データベースと、カード情報読取り機から第2の通信回線を介して送信されてくる顧客による電子郵便物データのダウンロード要求信号を、送付業務支援会社に開設された顧客の口座の口座番号、暗証番号、および仮IDとともに受信する処理を実行するダウンロード要求受信処理手段と、送付業務支援会社用の口座管理データベースに記憶された口座番号および暗証番号を用いて、ダウンロード要求受信処理手段により受信した口座番号と暗証番号とが対応するか否かを判断する認証処理を実行する認証代行処理手段と、この認証代行処理手段による認証後に、ダウンロード要求受信処理手段により受信した仮IDに対応する私書箱IDを、電子郵便管理データベースから取得する処理を実行する私書箱ID特定処理手段と、この私書箱ID特定処理手段により特定した私書箱IDとともに、電子郵便物データの送信要求信号を、第1の通信回線を介して送付元システムへ送信する処理を実行する電子郵便物送信要求処理手段と、送付元システムから第1の通信回線を介して送信されてくる電子郵便物データを受信し、受信した電子郵便物データを、第2の通信回線を介してカード情報読取り機へ送信する処理を実行する電子郵便物中継処理手段とを含んで構成されていることを特徴とするものである。
<私書箱IDを顧客に示し、顧客に私書箱IDを入力させる構成の場合>
さらに、本発明は、電子郵便物を顧客に送付する処理を実行するコンピュータからなる電子郵便物送付システムを構成する送付業務支援システムであって、電子郵便物を顧客に送付する送付元会社が管理する送付元システムと第1の通信回線を介して接続されるとともに、顧客がアクセス可能な場所に設置されたカード情報読取り機と第2の通信回線を介して接続され、送付元会社からの依頼で送付元会社から顧客への電子郵便物の送付業務を仲介支援する送付業務支援会社が管理するシステムであり、送付元システムから第1の通信回線を介して送信されてくる、顧客の氏名、住所、私書箱ID、および顧客への通知内容を示すデータを含む通知依頼データを受信する処理を実行する通知依頼データ受信処理手段と、この通知依頼データ受信処理手段により受信した通知依頼データに含まれる顧客の氏名、住所、私書箱ID、および顧客への通知内容を示すデータを用いて、通知内容および私書箱IDを記載した顧客宛ての通知用送付物を作成する処理を実行する通知用送付物作成処理手段と、送付業務支援会社に開設された顧客の口座の口座番号および暗証番号を対応付けて記憶する送付業務支援会社用の口座管理データベースと、カード情報読取り機から第2の通信回線を介して送信されてくる顧客による電子郵便物データのダウンロード要求信号を、送付業務支援会社に開設された顧客の口座の口座番号、暗証番号、および私書箱IDとともに受信する処理を実行するダウンロード要求受信処理手段と、送付業務支援会社用の口座管理データベースに記憶された口座番号および暗証番号を用いて、ダウンロード要求受信処理手段により受信した口座番号と暗証番号とが対応するか否かを判断する認証処理を実行する認証代行処理手段と、この認証代行処理手段による認証後に、ダウンロード要求受信処理手段により受信した私書箱IDとともに、電子郵便物データの送信要求信号を、第1の通信回線を介して送付元システムへ送信する処理を実行する電子郵便物送信要求処理手段と、送付元システムから第1の通信回線を介して送信されてくる電子郵便物データを受信し、受信した電子郵便物データを、第2の通信回線を介してカード情報読取り機へ送信する処理を実行する電子郵便物中継処理手段とを含んで構成されていることを特徴とするものである。
<<プログラム>>
また、本発明のプログラムは、前述した電子郵便物送付システムとして、コンピュータを機能させるためのものである。
さらに、本発明のプログラムは、前述した送付業務支援システムとして、コンピュータを機能させるためのものである。
なお、以上の本発明のプログラムまたはその一部は、例えば、光磁気ディスク(MO)、コンパクトディスク(CD)を利用した読出し専用メモリ(CD−ROM)、CDレコーダブル(CD−R)、CDリライタブル(CD−RW)、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)を利用した読出し専用メモリ(DVD−ROM)、DVDを利用したランダム・アクセス・メモリ(DVD−RAM)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、ハードディスク、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去および書換可能な読出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュ・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)等の記録媒体に記録して保存や流通等させることが可能であるとともに、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、インターネット、イントラネット、エクストラネット等の有線ネットワーク、あるいは無線通信ネットワーク、さらにはこれらの組合せ等の伝送媒体を用いて伝送することが可能であり、また、搬送波に載せて搬送することも可能である。さらに、以上の本発明のプログラムは、他のプログラムの一部分であってもよく、あるいは別個のプログラムと共に記録媒体に記録されていてもよい。
以上に述べたように本発明によれば、郵送するのは、電子郵便物の内容の概略(例えばタイトル等)を示してその受け取りを促すための通知(例えば1枚の葉書)だけなので、コスト削減や省資源を実現することができるうえ、顧客は、電子郵便物データを、カード情報読取り機からコスト負担なく、かつ、使い慣れた自分の携帯機器で容易に受け取ることができるという効果がある。
以下に本発明の各実施形態について図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1には、本発明の第1実施形態の電子郵便物送付システム10の全体構成が示され、図2には、電子郵便物送付システム10による電子郵便物の送付処理の流れがフローチャートで示されている。この電子郵便物送付システム10は、前述した「送付業務支援システムにおいて送付業務支援会社用の口座番号から氏名等を媒介として私書箱IDを特定する構成の場合」に該当するシステムであり、特に、前述した「送付業務支援システムにおいて送付業務支援会社用の口座番号から氏名等を媒介として私書箱IDを特定する構成の場合において、送付業務支援会社用のカードのみならず、送付元会社用のカードの使用も受け付け、送付元会社用のカードが使用されたときには、送付元システムで送付元会社用の口座番号を用いて認証処理を行う構成とする場合」に該当するシステムである。
図1において、電子郵便物送付システム10は、電子郵便物を顧客に送付する送付元会社(本実施形態では、一例として証券会社とする。)が管理する送付元システムである証券会社システム20と、この証券会社システム20と第1の通信回線1を介して接続されて送付元会社(ここでは証券会社)からの依頼で送付元会社(ここでは証券会社)から顧客への電子郵便物の送付業務を仲介支援する送付業務支援会社(本実施形態では、一例として郵便事業会社とする。)が管理する送付業務支援システムである郵便事業会社システム40と、この郵便事業会社システム40と第2の通信回線2を介して接続されて顧客がアクセス可能な複数の場所に設置されたカード情報読取り機である現金自動預け払い機(ATM)60とを備えて構成されている。
ここで、第1の通信回線1および第2の通信回線2は、例えば、インターネット、イントラネット、エクストラネット、LAN、MAN、WAN、あるいはこれらの組合せ等、様々な形態のものが含まれ、有線であるか無線であるか、さらには有線および無線の混在型であるかは問わず、要するに、複数地点(距離の長短は問わない。)間で、ある程度の速度をもって情報を伝送することができるものであればよい。
また、証券会社システム20には、例えばイントラネットや社内LAN等による通信回線4を介して送付元会社である証券会社の担当者が操作する端末装置70が接続されている。さらに、各顧客は、例えば携帯電話機(PHSを含む。)や携帯情報端末(PDA)等の携帯機器90を所持(携行保持)しているとともに、各顧客の自宅等に、携帯機器90を装着して画面表示や印刷を行うことができる専用出力機器91を所有している。
証券会社システム20は、送付元会社である証券会社により運用・管理される1台または複数台のコンピュータにより構成され、電子郵便物作成処理手段21と、通知依頼データ送信処理手段22と、電子郵便物送信要求受信処理手段23と、認証処理手段24と、私書箱ID取得処理手段25と、電子郵便物取得処理手段26と、電子郵便物送信処理手段27と、送信完了フラグ更新処理手段28と、送付元会社用(本実施形態では、一例として証券会社用とする。)の口座管理データベース30と、電子私書箱データベース31とを備えている。
電子郵便物作成処理手段21は、証券会社(送付元会社)の担当者による端末装置70からの通信回線4を介した入力によるか、または図示されない顧客データベースに記憶された各顧客の顧客情報を参照して行われる通知タイミングおよび通知内容の自動判断処理により、電子郵便物を送付すべき顧客、および送付する電子郵便物の内容を決定し、決定した送付先の各顧客の私書箱IDを、顧客識別情報(証券会社用の口座番号)をキーとして証券会社用の口座管理データベース30または前述した図示されない顧客データベースから取得し、予め定められた定型文データを用いて各顧客宛の電子郵便物データを作成し、作成した電子郵便物データを、私書箱IDに関連付けて電子私書箱データベース31に記憶させるとともに、私書箱IDに関連付けた送信完了フラグを、送信未完了を示す状態にする処理を実行するものである。
通知依頼データ送信処理手段22は、電子郵便物作成処理手段21により決定した送付先の各顧客についての氏名、住所、私書箱ID、および各顧客への通知内容を示すデータを含むか、またはこれらに加えて各顧客の生年月日および/または電話番号を含む通知依頼データを、送付先の各顧客についての顧客識別情報(証券会社用の口座番号)をキーとして証券会社用の口座管理データベース30または前述した図示されない顧客データベースから必要データを取得して作成し、作成した通知依頼データを、第1の通信回線1を介して郵便事業会社システム40へ送信する処理を実行するものである。
ここで、「通知内容を示すデータ」とは、例えば、投資信託の募集内容や、郵便局等のATMにて電子郵便物(目論見書等)を受け取ることができる旨等の葉書80への記載事項データである。また、「氏名」および「住所」は、通知用送付物である葉書80の配送先の情報として必須であるが、「生年月日」や「電話番号」は、後述する郵便事業会社システム40の私書箱ID特定処理手段45による処理で使用する場合に送信すればよい。
電子郵便物送信要求受信処理手段23は、現金自動預け払い機(カード情報読取り機)60で送付業務支援会社用のカード(本実施形態では、郵便事業会社用のカード81)が使用された場合には、郵便事業会社システム40から第1の通信回線1を介して送信されてくる電子郵便物データの送信要求信号を、私書箱IDとともに受信し、現金自動預け払い機(カード情報読取り機)60で送付元会社用のカード(本実施形態では、証券会社用のカード82)が使用された場合には、郵便事業会社システム40から第1の通信回線1を介して送信されてくる電子郵便物データの送信要求信号を、送付元会社(本実施形態では、証券会社)に開設された顧客の口座の口座番号および暗証番号とともに受信する処理を実行するものである。
認証処理手段24は、現金自動預け払い機(カード情報読取り機)60で送付元会社用のカード(本実施形態では、証券会社用のカード82)が使用された場合に、送付元会社用(本実施形態では、証券会社用)の口座管理データベース30に記憶された口座番号および暗証番号を用いて、電子郵便物送信要求受信処理手段23により受信した口座番号と暗証番号とが対応するか否かを判断する認証処理を実行するものである。なお、現金自動預け払い機(カード情報読取り機)60で送付業務支援会社用のカード(本実施形態では、郵便事業会社用のカード81)が使用された場合には、後述する郵便事業会社システム40の認証代行処理手段44による認証処理を行うので、この証券会社システム20の認証処理手段24による認証処理は行わない。
私書箱ID取得処理手段25は、認証処理手段24による認証後に、電子郵便物送信要求受信処理手段23により受信した口座番号に対応する私書箱IDを、送付元会社用(本実施形態では、証券会社用)の口座管理データベース30から取得する処理を実行するものである。なお、認証処理手段24による認証処理で顧客の本人認証が不成立となった場合には、この私書箱ID取得処理手段25による処理は行われない。また、現金自動預け払い機(カード情報読取り機)60で送付業務支援会社用のカード(本実施形態では、郵便事業会社用のカード81)が使用された場合には、電子郵便物送信要求受信処理手段23により私書箱IDを受信するので、この私書箱ID取得処理手段25による処理は行われない。
電子郵便物取得処理手段26は、現金自動預け払い機(カード情報読取り機)60で送付業務支援会社用のカード(本実施形態では、郵便事業会社用のカード81)が使用された場合には、電子郵便物送信要求受信処理手段23により受信した私書箱IDに対応する電子郵便物データを、電子私書箱データベース31から取得し、現金自動預け払い機(カード情報読取り機)60で送付元会社用のカード(本実施形態では、証券会社用のカード82)が使用された場合には、私書箱ID取得処理手段25により取得した私書箱IDに対応する電子郵便物データを、電子私書箱データベース31から取得する処理を実行するものである。
電子郵便物送信処理手段27は、電子郵便物取得処理手段26により取得した電子郵便物データを、私書箱IDとともに第1の通信回線1を介して郵便事業会社システム40へ送信する処理を実行するものである。
ここで、「電子郵便物データ」とは、例えば取引報告書や目論見書等の各種の書類の全文データである。
送信完了フラグ更新処理手段28は、郵便事業会社システム40から第1の通信回線1を介して送信されてくる配達証明通知データを、私書箱IDとともに受信し、受信した私書箱IDに関連付けられて電子私書箱データベース31に記憶された送信完了フラグを、送信未完了を示す状態から送信完了を示す状態に更新する処理を実行するものである。
証券会社用の口座管理データベース30は、送付元会社である証券会社に開設された各顧客の口座の情報を管理するデータベースであり、証券会社に開設された各顧客の口座の口座番号と、暗証番号と、各顧客の氏名と、住所と、生年月日と、電話番号と、私書箱IDと、その他の口座情報(例えば預金残高や証券保有残高等)や顧客情報(例えば性別等)とを対応付けて記憶するものである。
電子私書箱データベース31は、各顧客へ送付する電子郵便物データと、各顧客の私書箱IDと、各顧客への電子郵便物データの送信が完了したか否かを示す送信完了フラグとを対応付けて記憶するものである。
郵便事業会社システム40は、送付業務支援会社である郵便事業会社により運用・管理される1台または複数台のコンピュータにより構成され、通知依頼データ受信処理手段41と、通知用送付物作成処理手段42と、ダウンロード要求受信処理手段43と、認証代行処理手段44と、私書箱ID特定処理手段45と、電子郵便物送信要求処理手段46と、電子郵便物中継処理手段47と、配達証明通知処理手段48と、電子郵便管理データベース50と、送付業務支援会社用(本実施形態では、一例として郵便事業会社用とする。)の口座管理データベース51とを備えている。
通知依頼データ受信処理手段41は、証券会社システム20から第1の通信回線1を介して送信されてくる通知依頼データを受信し、電子郵便管理データベース50に記憶させる処理を実行するものである。
通知用送付物作成処理手段42は、通知依頼データ受信処理手段41により受信して電子郵便管理データベース50に記憶されている通知依頼データに含まれる顧客の氏名、住所、および顧客への通知内容を示すデータを用いて、顧客の氏名および住所、並びに通知内容を記載した顧客宛ての紙媒体の通知用送付物(本実施形態では、葉書80)を作成(印刷)する処理を実行するものである。なお、紙媒体の通知用送付物は、葉書80に限定されるものではなく、封書等でもよい。
ダウンロード要求受信処理手段43は、現金自動預け払い機60から第2の通信回線2を介して送信されてくる顧客による電子郵便物データのダウンロード要求信号を、送付業務支援会社(本実施形態では、郵便事業会社)または送付元会社(本実施形態では、証券会社)のいずれかに開設された顧客の口座の口座番号および暗証番号とともに受信し、受信した口座番号自体または口座番号に付帯するカード種別情報から、送付業務支援会社用のカード(本実施形態では、郵便事業会社用のカード81)または送付元会社用のカード(本実施形態では、証券会社用のカード82)のいずれが使用されたのかを判定する処理を実行するものである。なお、口座番号自体からカード種別を判定する場合とは、例えば、口座番号の桁数、ハイフン等の特定の記号や文字の位置、特定位置の文字や記号の種別等により判定する場合である。
認証代行処理手段44は、ダウンロード要求受信処理手段43により送付業務支援会社用のカード(本実施形態では、郵便事業会社用のカード81)が使用されたと判断された場合に、郵便事業会社用(送付業務支援会社用)の口座管理データベース51に記憶された口座番号および暗証番号を用いて、ダウンロード要求受信処理手段43により受信した口座番号と暗証番号とが対応するか否かを判断する認証処理を実行するものである。なお、ダウンロード要求受信処理手段43により送付元会社用のカード(本実施形態では、証券会社用のカード82)が使用されたと判断された場合には、証券会社システム20の認証処理手段24による認証処理が行われるので、この郵便事業会社システム40の認証代行処理手段44による認証処理は行われない。
私書箱ID特定処理手段45は、ダウンロード要求受信処理手段43により送付業務支援会社用のカード(本実施形態では、郵便事業会社用のカード81)が使用されたと判断された場合に、認証代行処理手段44による認証後に、ダウンロード要求受信処理手段43により受信した口座番号に対応する氏名、住所、生年月日、電話番号のうちの氏名を含む2以上の情報を、郵便事業会社用(送付業務支援会社用)の口座管理データベース51から取得し、取得した氏名を含む2以上の情報に対応する私書箱IDを、電子郵便管理データベース50から取得する処理を実行するものである。なお、ダウンロード要求受信処理手段43により送付元会社用のカード(本実施形態では、証券会社用のカード82)が使用されたと判断された場合には、私書箱IDは証券会社システム20へ送信しないので、ここで私書箱IDを取得する必要がないことから、この私書箱ID特定処理手段45による処理は行われない。
ここで、「氏名、住所、生年月日、電話番号のうちの氏名を含む2以上の情報」とは、氏名および住所の組合せ、氏名および生年月日の組合せ、氏名および電話番号の組合せ、氏名、住所、および生年月日の組合せ、氏名、住所、および電話番号の組合せ、氏名、生年月日、および電話番号の組合せ、並びに、氏名、住所、生年月日、および電話番号の組合せである。なお、住所は、移転すると、証券会社(送付元会社)への届出住所と、郵便事業会社(送付業務支援会社)への届出住所とが一致しない場合もあり得るので、氏名および住所のみの組合せではなく、他の情報も組み合わせて補助的に用いることが好ましい。
電子郵便物送信要求処理手段46は、ダウンロード要求受信処理手段43により送付業務支援会社用のカード(本実施形態では、郵便事業会社用のカード81)が使用されたと判断された場合には、私書箱ID特定処理手段45により特定した私書箱IDとともに、電子郵便物データの送信要求信号を、第1の通信回線1を介して証券会社システム20へ送信し、ダウンロード要求受信処理手段43により送付元会社用のカード(本実施形態では、証券会社用のカード82)が使用されたと判断された場合には、電子郵便物データの送信要求信号を、証券会社(送付元会社)に開設された顧客の口座の口座番号および暗証番号とともに第1の通信回線1を介して証券会社システム20へ送信する処理を実行するものである。
電子郵便物中継処理手段47は、証券会社システム20から第1の通信回線1を介して送信されてくる電子郵便物データを、私書箱IDとともに受信し、受信した電子郵便物データを、第2の通信回線2を介して現金自動預け払い機60へ送信する処理を実行するものである。
配達証明通知処理手段48は、電子郵便物中継処理手段47により現金自動預け払い機60への電子郵便物データの送信を行った後に、顧客への電子郵便物データの送信が完了したことを通知するための配達証明通知データを、私書箱IDとともに、第1の通信回線1を介して証券会社システム20へ送信する処理を実行するものである。なお、配達証明通知処理手段48は、電子郵便物中継処理手段47による現金自動預け払い機60への電子郵便物データの送信後、さらに電子郵便物中継処理手段47により現金自動預け払い機60から第2の通信回線2を介して顧客の携帯機器90への電子郵便物データの送信が完了したという情報を受け取ってから、配達証明通知データを私書箱IDとともに証券会社システム20へ送信する構成としてもよい。
電子郵便管理データベース50は、通知依頼データ受信処理手段41により受信した通知依頼データに含まれる各顧客の氏名と、住所と、生年月日および/または電話番号と、私書箱IDと、通知内容を示すデータとを対応付けて記憶するものである。なお、「住所」は、通知用送付物作成処理手段42による処理で使用するため記憶しているが、「生年月日」や「電話番号」は、私書箱ID特定処理手段45による処理で使用する情報を記憶しておけばよい。
郵便事業会社用の口座管理データベース51は、送付業務支援会社である郵便事業会社に開設された各顧客の口座の情報を管理するデータベースであり、郵便事業会社に開設された各顧客の口座の口座番号と、暗証番号と、各顧客の氏名と、住所と、生年月日と、電話番号と、その他の口座情報(例えば預金残高等)や顧客情報(例えば性別等)とを対応付けて記憶するものである。なお、図1に示された口座管理データベース51において、「住所、生年月日、電話番号のうちの少なくとも1つの情報」と記載しているのは、少なくとも、私書箱ID特定処理手段45による処理で使用する情報が記憶されていればよいという趣旨である。
現金自動預け払い機60は、例えば、郵便局、銀行、コンビニエンスストア等に設置されたいわゆるATM(Automatic
Teller Machine)であり、通常のATMのように、カード情報の読取り機能、画面表示機能、タッチパネル式等の入力機能、現金の入出金機能、および通帳記帳機能等を有することに加え、例えば赤外線通信(IrDA等)やブルートゥース等の短距離または近距離無線通信機能を有するコンピュータおよび周辺機器により構成され、ダウンロード要求送信処理手段61と、電子郵便物送付処理手段62とを備えている。
ダウンロード要求送信処理手段61は、顧客の保持する送付業務支援会社用のカード(本実施形態では、郵便事業会社用のカード81)または送付元会社用のカード(本実施形態では、証券会社用のカード82)から、送付業務支援会社(郵便事業会社)または送付元会社(証券会社)に開設された顧客の口座の口座番号を読み取るとともに、顧客による暗証番号の入力を受け付け、顧客による電子郵便物データのダウンロード要求信号を、口座番号および暗証番号とともに、第2の通信回線2を介して郵便事業会社システム40へ送信する処理を実行するものである。
電子郵便物送付処理手段62は、郵便事業会社システム40から第2の通信回線2を介して送信されてくる電子郵便物データを受信し、受信した電子郵便物データを、顧客の保持する携帯機器90へ無線または有線で送信する処理を実行するものである。なお、携帯機器90へ無線送信する場合は、携帯機器90の有する機能に応じ、例えば赤外線通信(IrDA等)やブルートゥース等の短距離または近距離無線通信機能を用いる。また、USBケーブル等の有線により、携帯機器90を現金自動預け払い機60に接続して送信してもよい。
端末装置70は、コンピュータにより構成され、例えばマウスやキーボード等の入力手段と、例えば液晶ディスプレイやCRTディスプレイ等の表示装置と、印刷装置とを備えている。なお、端末装置70は、例えば携帯電話機(PHSも含む。)や携帯情報端末(PDA)等の携帯機器でもよい。
携帯機器90は、主として、例えば携帯電話機(PHSも含む。)や携帯情報端末(PDA)等の小型または軽量の機器であるが、現金自動預け払い機60の設置場所へ携行できる機器であればよく、例えばノートパソコン等であってもよい。
そして、以上において、送付元システムである証券会社システム20の各処理手段21〜28、送付業務支援システムである郵便事業会社システム40の各処理手段41〜48、およびカード情報読取り機である現金自動預け払い機60の各処理手段61,62は、証券会社システム20、郵便事業会社システム40、および現金自動預け払い機60を構成する各コンピュータ本体の内部に設けられた中央演算処理装置(CPU)、およびこのCPUの動作手順を規定する1つまたは複数のプログラムにより実現される。
また、証券会社システム20の各記憶手段30,31、および郵便事業会社システム40の各記憶手段50,51は、例えばハードディスク等により好適に実現されるが、記憶容量やアクセス速度等に問題が生じない範囲であれば、ROM、EEPROM、フラッシュ・メモリ、RAM、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、FD、磁気テープ、あるいはこれらの組合せ等を採用してもよい。
さらに、証券会社システム20や郵便事業会社システム40は、それぞれ1台のコンピュータあるいは1つのCPUにより実現されるものに限定されず、複数のコンピュータあるいは複数のCPUで分散処理を行うことにより実現されるものであってもよい。
このような第1実施形態においては、以下のようにして電子郵便物送付システム10により、顧客への電子郵便物の送付が行われる。
図2において、先ず、証券会社(送付元会社)の担当者が、端末装置70を操作し、電子郵便物を送付する顧客、および送付する電子郵便物の内容(種別)を決めて入力指定すると、この指定が、証券会社システム20の電子郵便物作成処理手段21により受け付けられる。そして、電子郵便物作成処理手段21により、指定された送付先の各顧客の私書箱IDを、各顧客の顧客識別情報(証券会社用の口座番号)をキーとして証券会社用の口座管理データベース30または前述した図示されない顧客データベースから取得し、予め定められた定型文データを用いて各顧客宛の電子郵便物データを作成し、作成した電子郵便物データを、私書箱IDに関連付けて電子私書箱データベース31に記憶させるとともに、私書箱IDに関連付けた送信完了フラグを、送信未完了を示す状態にする(ステップS1)。なお、証券会社(送付元会社)の担当者の入力指定により、電子郵便物を送付する顧客、および送付する電子郵便物の内容(種別)を決定するのではなく、電子郵便物作成処理手段21により、図示されない顧客データベースに記憶された各顧客の顧客情報を参照して通知タイミングおよび通知内容を自動判断で決定してもよい。
続いて、通知依頼データ送信処理手段22により、電子郵便物作成処理手段21により決定した送付先の各顧客についての氏名、住所、私書箱ID、および各顧客への通知内容を示すデータを含むか、またはこれらに加えて各顧客の生年月日および/または電話番号を含む通知依頼データを、送付先の各顧客についての顧客識別情報(証券会社用の口座番号)をキーとして証券会社用の口座管理データベース30または前述した図示されない顧客データベースから必要データを取得して作成し、作成した通知依頼データを、第1の通信回線1を介して郵便事業会社システム40へ送信する(ステップS2)。
次に、郵便事業会社システム40では、通知依頼データ受信処理手段41により、証券会社システム20から第1の通信回線1を介して送信されてくる通知依頼データを受信し、電子郵便管理データベース50に記憶させる(ステップS3)。
続いて、通知用送付物作成処理手段42により、通知依頼データ受信処理手段41により受信して電子郵便管理データベース50に記憶されている通知依頼データに含まれる顧客の氏名、住所、および顧客への通知内容を示すデータを用いて、顧客の氏名および住所、並びに通知内容を記載した顧客宛ての紙媒体の通知用送付物(本実施形態では、葉書80)を作成(印刷)する(ステップS4)。そして、郵便事業会社は、通知用送付物作成処理手段42により作成された通知用送付物(葉書80)を、各顧客へ配送する作業を行う。
その後、顧客は、自分の住所地に配送されてきた通知用送付物(葉書80)を受け取り、現金自動預け払い機60の設置場所に出向く。そして、顧客が、自分の保持する送付業務支援会社用のカード(本実施形態では、郵便事業会社用のカード81)または送付元会社用のカード(本実施形態では、証券会社用のカード82)を現金自動預け払い機60の所定の挿入部に挿入し、図示されないタッチパネル式の画面上で「ダウンロード要求」ボタンを押すと、ダウンロード要求送信処理手段61により、顧客の保持する送付業務支援会社用のカード(本実施形態では、郵便事業会社用のカード81)または送付元会社用のカード(本実施形態では、証券会社用のカード82)から、送付業務支援会社(郵便事業会社)または送付元会社(証券会社)に開設された顧客の口座の口座番号が読み取られる(ステップS5)。
続いて、ダウンロード要求送信処理手段61により、顧客による暗証番号の入力を受け付け、顧客による電子郵便物データのダウンロード要求信号を、口座番号および暗証番号とともに、第2の通信回線2を介して郵便事業会社システム40へ送信する(ステップS6)。なお、図示されないタッチパネル式の画面上で「ダウンロード要求」ボタンを押す作業と、暗証番号の入力作業とは、逆の順番でもよい。
郵便事業会社システム40では、ダウンロード要求受信処理手段43により、現金自動預け払い機60から第2の通信回線2を介して送信されてくる顧客による電子郵便物データのダウンロード要求信号を、送付業務支援会社(本実施形態では、郵便事業会社)または送付元会社(本実施形態では、証券会社)のいずれかに開設された顧客の口座の口座番号および暗証番号とともに受信する(ステップS7)。
続いて、ダウンロード要求受信処理手段43により、受信した口座番号自体または口座番号に付帯するカード種別情報から、送付業務支援会社用のカード(本実施形態では、郵便事業会社用のカード81)または送付元会社用のカード(本実施形態では、証券会社用のカード82)のいずれが使用されたのかを判定する(ステップS8)。
ここで、ダウンロード要求受信処理手段43により郵便事業会社用のカード81が使用されたと判断した場合には、認証代行処理手段44により、郵便事業会社用(送付業務支援会社用)の口座管理データベース51に記憶された口座番号および暗証番号を用いて、ダウンロード要求受信処理手段43により受信した口座番号と暗証番号とが対応するか否かを判断する認証処理を実行する(ステップS9)。
それから、認証代行処理手段44による認証後に、私書箱ID特定処理手段45により、ダウンロード要求受信処理手段43により受信した口座番号に対応する氏名、住所、生年月日、電話番号のうちの氏名を含む2以上の情報を、郵便事業会社用(送付業務支援会社用)の口座管理データベース51から取得し、取得した氏名を含む2以上の情報に対応する私書箱IDを、電子郵便管理データベース50から取得する(ステップS10)。
そして、電子郵便物送信要求処理手段46により、ダウンロード要求受信処理手段43により送付業務支援会社用のカード(本実施形態では、郵便事業会社用のカード81)が使用されたと判断された場合には、ステップS10で私書箱ID特定処理手段45により特定した私書箱IDとともに、電子郵便物データの送信要求信号を、第1の通信回線1を介して証券会社システム20へ送信し、一方、ダウンロード要求受信処理手段43により送付元会社用のカード(本実施形態では、証券会社用のカード82)が使用されたと判断された場合には、ステップS7でダウンロード要求受信処理手段43により受信した、証券会社(送付元会社)に開設された顧客の口座の口座番号および暗証番号とともに、電子郵便物データの送信要求信号を、第1の通信回線1を介して証券会社システム20へ送信する(ステップS11)。
証券会社システム20では、電子郵便物送信要求受信処理手段23により、現金自動預け払い機(カード情報読取り機)60で送付業務支援会社用のカード(本実施形態では、郵便事業会社用のカード81)が使用された場合には、郵便事業会社システム40から第1の通信回線1を介して送信されてくる電子郵便物データの送信要求信号を、私書箱IDとともに受信し、一方、現金自動預け払い機(カード情報読取り機)60で送付元会社用のカード(本実施形態では、証券会社用のカード82)が使用された場合には、郵便事業会社システム40から第1の通信回線1を介して送信されてくる電子郵便物データの送信要求信号を、送付元会社(本実施形態では、証券会社)に開設された顧客の口座の口座番号および暗証番号とともに受信する(ステップS12)。
ここで、電子郵便物送信要求受信処理手段23により、電子郵便物データの送信要求信号を、送付元会社(本実施形態では、証券会社)に開設された顧客の口座の口座番号および暗証番号とともに受信した場合、すなわち現金自動預け払い機(カード情報読取り機)60で送付元会社用のカード(本実施形態では、証券会社用のカード82)が使用された場合には(ステップS13)、認証処理手段24により、送付元会社用(本実施形態では、証券会社用)の口座管理データベース30に記憶された口座番号および暗証番号を用いて、電子郵便物送信要求受信処理手段23により受信した口座番号と暗証番号とが対応するか否かを判断する認証処理を実行する(ステップS14)。
続いて、認証処理手段24による認証後に、私書箱ID取得処理手段25により、電子郵便物送信要求受信処理手段23により受信した口座番号に対応する私書箱IDを、送付元会社用(本実施形態では、証券会社用)の口座管理データベース30から取得する(ステップS15)。
それから、ステップS12で電子郵便物送信要求受信処理手段23により電子郵便物データの送信要求信号を私書箱IDとともに受信した場合、すなわち現金自動預け払い機(カード情報読取り機)60で送付業務支援会社用のカード(本実施形態では、郵便事業会社用のカード81)が使用された場合には(ステップS13)、電子郵便物取得処理手段26により、電子郵便物送信要求受信処理手段23により受信した私書箱IDに対応する電子郵便物データを、電子私書箱データベース31から取得する(ステップS16)。一方、ステップS12で電子郵便物送信要求受信処理手段23により電子郵便物データの送信要求信号を証券会社用の口座番号および暗証番号とともに受信した場合、すなわち現金自動預け払い機(カード情報読取り機)60で送付元会社用のカード(本実施形態では、証券会社用のカード82)が使用された場合には(ステップS13)、電子郵便物取得処理手段26により、ステップS15で私書箱ID取得処理手段25により取得した私書箱IDに対応する電子郵便物データを、電子私書箱データベース31から取得する(ステップS16)。
そして、電子郵便物送信処理手段27により、電子郵便物取得処理手段26により取得した電子郵便物データを、私書箱IDとともに第1の通信回線1を介して郵便事業会社システム40へ送信する(ステップS17)。
郵便事業会社システム40では、電子郵便物中継処理手段47により、証券会社システム20から第1の通信回線1を介して送信されてくる電子郵便物データを、私書箱IDとともに受信し、受信した電子郵便物データを、第2の通信回線2を介して現金自動預け払い機60へ送信する(ステップS18)。
現金自動預け払い機60では、電子郵便物送付処理手段62により、郵便事業会社システム40から第2の通信回線2を介して送信されてくる電子郵便物データを受信し、受信した電子郵便物データを、顧客の保持する携帯機器90へ無線または有線で送信する(ステップS19)。そして、顧客は、携帯機器90を自宅等へ持ち帰り、自宅等に置いてある専用出力機器91に携帯機器90を装着し、専用出力機器91で、携帯機器90に保存された電子郵便物データを用いて電子郵便物を画面表示または印刷する。
また、郵便事業会社システム40では、電子郵便物中継処理手段47により現金自動預け払い機60への電子郵便物データの送信を行った後に、配達証明通知処理手段48により、顧客への電子郵便物データの送信が完了したことを通知するための配達証明通知データを、私書箱IDとともに、第1の通信回線1を介して証券会社システム20へ送信する(ステップS20)。
証券会社システム20では、送信完了フラグ更新処理手段28により、郵便事業会社システム40から第1の通信回線1を介して送信されてくる配達証明通知データを、私書箱IDとともに受信し(ステップS21)、受信した私書箱IDに関連付けられて電子私書箱データベース31に記憶された送信完了フラグを、送信未完了を示す状態から送信完了を示す状態に更新する(ステップS22)。
このような第1実施形態によれば、次のような効果がある。すなわち、電子郵便物送付システム10では、顧客に対し、電子郵便物の内容の全部を記載した書類を郵送するのではなく、電子郵便物の内容の概略(例えばタイトル等)を示してその受け取りを促すための通知(例えば1枚の葉書80)を送付するだけなので、送付に要するコストを削減することができる。特に、サイズの大きな郵便物や重い郵便物を、紙書類として郵送する場合に比べ、大幅なコスト削減を図ることができる。
また、電子郵便物送付システム10では、顧客へ送付すべき書類を、電子データとして送信するので、紙の消費を大幅に抑えることができ、省資源や環境への配慮を実現することができる。
さらに、電子郵便物送付システム10では、顧客は、現金自動預け払い機60から自分の携帯機器90への送信により、電子郵便物データを受け取るので、例えば通信のパケット料等のコストはかからないことから、顧客側にコスト負担が発生することはないうえ、顧客は、使い慣れた自分の携帯機器90で電子郵便物データを受け取ることができるので、容易な受け取りを実現することができる。
そして、電子郵便物送付システム10では、送付元システムである証券会社システム20から送付業務支援システムである郵便事業会社システム40へ送信する通知依頼データには、送付元会社(証券会社)に開設された顧客の口座の口座番号のような送付元会社(証券会社)の管理用の顧客識別情報ではなく、このような顧客識別情報の代替情報として私書箱IDを含ませておくので、送付元会社(証券会社)の管理用の顧客識別情報が、送付業務支援会社(郵便事業会社)に流れることはないことから、セキュリティの向上を図ることができる。
また、電子郵便物送付システム10では、送付業務支援会社用のカード(本実施形態では、郵便事業会社用のカード81)のみならず、送付元会社用のカード(本実施形態では、証券会社用のカード82)も使用することができるので、顧客の利便性を向上させることができる。
さらに、電子郵便物送付システム10では、郵便事業会社システム40に配達証明通知処理手段48が設けられ、証券会社システム20に送信完了フラグ更新処理手段28が設けられているので、顧客への電子郵便物データの送信が完了したら送信完了フラグを更新することにより、顧客への電子郵便物の送付が完了したか否かの情報を、容易に管理することができる。このため、従来、郵便物が不着返戻で返却された場合に行っていた返却郵便物の調査のためのデータ化の作業を不要にすることができる。
[第2実施形態]
図3には、本発明の第2実施形態の電子郵便物送付システム200の全体構成が示され、図4には、電子郵便物送付システム200による電子郵便物の送付処理の流れがフローチャートで示されている。この電子郵便物送付システム200は、前述した「送付業務支援システムにおいて仮IDを付与して顧客に示し、顧客に仮IDを入力させて仮IDから私書箱IDを特定する構成の場合」に該当するシステムであり、特に、前述した「送付業務支援システムにおいて仮IDを付与して顧客に示し、顧客に仮IDを入力させて仮IDから私書箱IDを特定する構成の場合において、送付業務支援会社用のカードのみならず、送付元会社用のカードの使用も受け付け、送付元会社用のカードが使用されたときには、送付元システムで送付元会社用の口座番号を用いて認証処理を行う構成とする場合」に該当するシステムである。
前記第1実施形態の電子郵便物送付システム10では、顧客が保有するカード81から読み取った送付業務支援会社用(郵便事業会社用)の口座番号から氏名等を媒介として私書箱IDを特定していたのに対し、本第2実施形態の電子郵便物送付システム200では、顧客に仮IDを入力させて仮IDから私書箱IDを特定する点が異なっているが、前記第1実施形態と共通する部分も多いので、以下では、異なる部分を中心として説明を行うものとする。
図3において、電子郵便物送付システム200は、電子郵便物を顧客に送付する送付元会社(本実施形態では、一例として証券会社とする。)が管理する送付元システムである証券会社システム220と、この証券会社システム220と第1の通信回線1を介して接続されて送付元会社(ここでは証券会社)からの依頼で送付元会社(ここでは証券会社)から顧客への電子郵便物の送付業務を仲介支援する送付業務支援会社(本実施形態では、一例として郵便事業会社とする。)が管理する送付業務支援システムである郵便事業会社システム240と、この郵便事業会社システム240と第2の通信回線2を介して接続されて顧客がアクセス可能な複数の場所に設置されたカード情報読取り機である現金自動預け払い機(ATM)260とを備えて構成されている。
証券会社システム220は、送付元会社である証券会社により運用・管理される1台または複数台のコンピュータにより構成され、電子郵便物作成処理手段221と、通知依頼データ送信処理手段222と、電子郵便物送信要求受信処理手段223と、認証処理手段224と、私書箱ID取得処理手段225と、電子郵便物取得処理手段226と、電子郵便物送信処理手段227と、送信完了フラグ更新処理手段228と、送付元会社用(本実施形態では、一例として証券会社用とする。)の口座管理データベース230と、電子私書箱データベース231とを備えている。
電子郵便物作成処理手段221、電子郵便物送信要求受信処理手段223、認証処理手段224、私書箱ID取得処理手段225、電子郵便物取得処理手段226、電子郵便物送信処理手段227、送信完了フラグ更新処理手段228、電子私書箱データベース231は、前記第1実施形態の電子郵便物作成処理手段21、電子郵便物送信要求受信処理手段23、認証処理手段24、私書箱ID取得処理手段25、電子郵便物取得処理手段26、電子郵便物送信処理手段27、送信完了フラグ更新処理手段28、電子私書箱データベース31とそれぞれ同様である。
通知依頼データ送信処理手段222は、電子郵便物作成処理手段221により決定した送付先の各顧客についての氏名、住所、私書箱ID、および各顧客への通知内容を示すデータを含む通知依頼データを、送付先の各顧客についての顧客識別情報(証券会社用の口座番号)をキーとして証券会社用の口座管理データベース230または前述した図示されない顧客データベースから必要データを取得して作成し、作成した通知依頼データを、第1の通信回線1を介して郵便事業会社システム240へ送信する処理を実行するものである。
ここで、前記第1実施形態の通知依頼データ送信処理手段22は、氏名、住所、私書箱ID、および各顧客への通知内容を示すデータに加え、生年月日および/または電話番号も通知依頼データに含めてもよいものとされていたが、これは、前記第1実施形態の郵便事業会社システム40の私書箱ID特定処理手段45が、氏名、住所、生年月日、電話番号のうちの氏名を含む2以上の情報を媒介として私書箱IDを特定する構成とされていたからである。しかし、本第2実施形態では、郵便事業会社システム240の私書箱ID特定処理手段245は、仮IDから私書箱IDを特定するので、生年月日および/または電話番号は必要ないことから、本第2実施形態の通知依頼データ送信処理手段222は、生年月日および/または電話番号を通知依頼データに含めない。なお、住所は、通知用送付物(例えば葉書280等)に記載する必要があることから、前記第1実施形態の場合と同様に、通知依頼データに含めている。
証券会社用の口座管理データベース230は、送付元会社である証券会社に開設された各顧客の口座の情報を管理するデータベースであり、証券会社に開設された各顧客の口座の口座番号と、暗証番号と、各顧客の氏名と、住所と、私書箱IDと、その他の口座情報(例えば預金残高や証券保有残高等)や顧客情報(例えば、生年月日、電話番号、性別等)とを対応付けて記憶するものである。
なお、本第2実施形態の証券会社用の口座管理データベース230は、前記第1実施形態の証券会社用の口座管理データベース30(図1参照)と同様の構成としてもよいが、本第2実施形態では、生年月日や電話番号は、前述したように通知依頼データ送信処理手段222により通知依頼データに含めて送信されることがないため、図3に示すように証券会社用の口座管理データベース230に記憶していなくてもよい。
郵便事業会社システム240は、送付業務支援会社である郵便事業会社により運用・管理される1台または複数台のコンピュータにより構成され、通知依頼データ受信処理手段241と、通知用送付物作成処理手段242と、ダウンロード要求受信処理手段243と、認証代行処理手段244と、私書箱ID特定処理手段245と、電子郵便物送信要求処理手段246と、電子郵便物中継処理手段247と、配達証明通知処理手段248と、電子郵便管理データベース250と、送付業務支援会社用(本実施形態では、一例として郵便事業会社用とする。)の口座管理データベース251とを備えている。
通知依頼データ受信処理手段241は、証券会社システム220から第1の通信回線1を介して送信されてくる通知依頼データ(氏名、住所、私書箱ID、および各顧客への通知内容を示すデータを含む。)を受信するとともに、受信した通知依頼データに対して仮IDを自動付与し、受信した通知依頼データおよび自動付与した仮IDを対応付けて電子郵便管理データベース250に記憶させる処理を実行するものである。従って、仮IDを自動付与する点が、前記第1実施形態の通知依頼データ受信処理手段41と異なっている。
通知用送付物作成処理手段242は、通知依頼データ受信処理手段241により受信して電子郵便管理データベース250に記憶されている通知依頼データに含まれる顧客の氏名、住所、および顧客への通知内容を示すデータ、並びに通知依頼データ受信処理手段241により自動付与されて通知依頼データに対応付けて電子郵便管理データベース250に記憶されている仮IDを用いて、顧客の氏名、住所、通知内容、および仮IDを記載した顧客宛ての紙媒体の通知用送付物(本実施形態では、葉書280)を作成(印刷)する処理を実行するものである。なお、紙媒体の通知用送付物は、葉書280に限定されるものではなく、封書等でもよい。従って、通知用送付物(葉書280)に仮IDが記載される点が、前記第1実施形態の通知用送付物作成処理手段42と異なっている。
ダウンロード要求受信処理手段243は、現金自動預け払い機260から第2の通信回線2を介して送信されてくる顧客による電子郵便物データのダウンロード要求信号を、送付業務支援会社(本実施形態では、郵便事業会社)または送付元会社(本実施形態では、証券会社)のいずれかに開設された顧客の口座の口座番号および暗証番号とともに受信し、受信した口座番号自体または口座番号に付帯するカード種別情報から、送付業務支援会社用のカード(本実施形態では、郵便事業会社用のカード81)または送付元会社用のカード(本実施形態では、証券会社用のカード82)のいずれが使用されたのかを判定するとともに、送付業務支援会社用のカード(本実施形態では、郵便事業会社用のカード81)が使用されたと判断した場合には、更に仮IDを受信する処理を実行するものである。従って、送付業務支援会社用のカード(本実施形態では、郵便事業会社用のカード81)が使用されたと判断した場合に、仮IDを受信する点が、前記第1実施形態のダウンロード要求受信処理手段43と異なっている。
認証代行処理手段244は、前記第1実施形態の認証代行処理手段44と同様である。
私書箱ID特定処理手段245は、ダウンロード要求受信処理手段243により送付業務支援会社用のカード(本実施形態では、郵便事業会社用のカード81)が使用されたと判断された場合に、認証代行処理手段244による認証後に、ダウンロード要求受信処理手段243により受信した仮IDに対応する私書箱IDを、電子郵便管理データベース250から取得する処理を実行するものである。従って、郵便事業会社用の口座番号から「氏名、住所、生年月日、電話番号のうちの氏名を含む2以上の情報」を媒介として私書箱IDを特定するのではなく、仮IDから私書箱IDを特定する点が、前記第1実施形態の私書箱ID特定処理手段45と異なっている。
電子郵便物送信要求処理手段246、電子郵便物中継処理手段247、配達証明通知処理手段248は、前記第1実施形態の電子郵便物送信要求処理手段46、電子郵便物中継処理手段47、配達証明通知処理手段48と同様である。
電子郵便管理データベース250は、通知依頼データ受信処理手段241により受信した通知依頼データに含まれる各顧客の氏名、住所、私書箱ID、および通知内容を示すデータと、通知依頼データ受信処理手段241により自動付与した仮IDとを対応付けて記憶するものである。従って、図3に示すように「生年月日」や「電話番号」が記憶されていない代わりに、「仮ID」が記憶されている点が、前記第1実施形態の電子郵便管理データベース50(図1参照)と異なっている。これは、私書箱ID特定処理手段245による処理で、「生年月日」や「電話番号」が使用されない代わりに、「仮ID」が使用されるためである。
郵便事業会社用の口座管理データベース251は、送付業務支援会社である郵便事業会社に開設された各顧客の口座の情報を管理するデータベースであり、郵便事業会社に開設された各顧客の口座の口座番号と、暗証番号と、その他の口座情報(例えば預金残高等)や顧客情報(例えば、氏名、住所、生年月日、電話番号、性別等)とを対応付けて記憶するものである。
なお、本第2実施形態の郵便事業会社用の口座管理データベース251は、前記第1実施形態の郵便事業会社用の口座管理データベース51(図1参照)と同様の構成としてもよいが、本第2実施形態では、氏名、住所、生年月日、電話番号は、前述したように私書箱ID特定処理手段245による処理で使用されないため、図3に示すように郵便事業会社用の口座管理データベース251に記憶していなくてもよい。
現金自動預け払い機260は、例えば、郵便局、銀行、コンビニエンスストア等に設置されたいわゆるATM(Automatic
Teller Machine)であり、通常のATMのように、カード情報の読取り機能、画面表示機能、タッチパネル式等の入力機能、現金の入出金機能、および通帳記帳機能等を有することに加え、例えば赤外線通信(IrDA等)やブルートゥース等の短距離または近距離無線通信機能を有するコンピュータおよび周辺機器により構成され、ダウンロード要求送信処理手段261と、電子郵便物送付処理手段262とを備えている。
ダウンロード要求送信処理手段261は、顧客の保持する送付業務支援会社用のカード(本実施形態では、郵便事業会社用のカード81)または送付元会社用のカード(本実施形態では、証券会社用のカード82)から、送付業務支援会社(郵便事業会社)または送付元会社(証券会社)に開設された顧客の口座の口座番号を読み取るとともに、顧客による暗証番号の入力を受け付け、顧客による電子郵便物データのダウンロード要求信号を、口座番号および暗証番号とともに、第2の通信回線2を介して郵便事業会社システム240へ送信するとともに、送付業務支援会社用のカード(本実施形態では、郵便事業会社用のカード81)が使用された場合には、更に顧客による仮IDの入力を受け付け、この仮IDを、第2の通信回線2を介して郵便事業会社システム240へ送信する処理を実行するものである。従って、仮IDの入力を受け付けて郵便事業会社システム240へ送信する点が、前記第1実施形態のダウンロード要求送信処理手段61と異なっている。
電子郵便物送付処理手段262は、前記第1実施形態の電子郵便物送付処理手段62と同様である。
このような第2実施形態においては、以下のようにして電子郵便物送付システム200により、顧客への電子郵便物の送付が行われる。
図4において、先ず、前記第1実施形態のステップS1(図2参照)と同様に、電子郵便物作成処理手段221により、各顧客宛の電子郵便物データを作成し、作成した電子郵便物データを、私書箱IDに関連付けて電子私書箱データベース231に記憶させるとともに、私書箱IDに関連付けた送信完了フラグを、送信未完了を示す状態にする(ステップS201)。
続いて、通知依頼データ送信処理手段222により、電子郵便物作成処理手段221により決定した送付先の各顧客についての氏名、住所、私書箱ID、および各顧客への通知内容を示すデータを含む通知依頼データを、送付先の各顧客についての顧客識別情報(証券会社用の口座番号)をキーとして証券会社用の口座管理データベース230または前述した図示されない顧客データベースから必要データを取得して作成し、作成した通知依頼データを、第1の通信回線1を介して郵便事業会社システム240へ送信する(ステップS202)。従って、送信する通知依頼データに、生年月日や電話番号が含まれない点が、前記第1実施形態のステップS2(図2参照)と異なっている。
次に、郵便事業会社システム240では、通知依頼データ受信処理手段241により、証券会社システム220から第1の通信回線1を介して送信されてくる通知依頼データ(氏名、住所、私書箱ID、および各顧客への通知内容を示すデータを含む。)を受信するとともに、受信した通知依頼データに対して仮IDを自動付与し、受信した通知依頼データおよび自動付与した仮IDを対応付けて電子郵便管理データベース250に記憶させる(ステップS203)。従って、仮IDを自動付与する点が、前記第1実施形態のステップS3(図2参照)と異なっている。
続いて、通知用送付物作成処理手段242により、通知依頼データ受信処理手段241により受信して電子郵便管理データベース250に記憶されている通知依頼データに含まれる顧客の氏名、住所、および顧客への通知内容を示すデータ、並びに通知依頼データ受信処理手段241により自動付与されて通知依頼データに対応付けて電子郵便管理データベース250に記憶されている仮IDを用いて、顧客の氏名、住所、通知内容、および仮IDを記載した顧客宛ての紙媒体の通知用送付物(本実施形態では、葉書280)を作成(印刷)する(ステップS204)。従って、通知用送付物(葉書280)に仮IDが記載される点が、前記第1実施形態のステップS4(図2参照)と異なっている。そして、郵便事業会社は、通知用送付物作成処理手段242により作成された通知用送付物(葉書280)を、各顧客へ配送する作業を行う。
その後、顧客は、自分の住所地に配送されてきた通知用送付物(葉書280)を受け取り、現金自動預け払い機260の設置場所に出向く。そして、顧客が、自分の保持する送付業務支援会社用のカード(本実施形態では、郵便事業会社用のカード81)または送付元会社用のカード(本実施形態では、証券会社用のカード82)を現金自動預け払い機260の所定の挿入部に挿入し、図示されないタッチパネル式の画面上で「ダウンロード要求」ボタンを押すと、ダウンロード要求送信処理手段261により、顧客の保持する送付業務支援会社用のカード(本実施形態では、郵便事業会社用のカード81)または送付元会社用のカード(本実施形態では、証券会社用のカード82)から、送付業務支援会社(郵便事業会社)または送付元会社(証券会社)に開設された顧客の口座の口座番号が読み取られる(ステップS205)。これは、前記第1実施形態のステップS5(図2参照)と同様である。
続いて、ダウンロード要求送信処理手段261により、顧客による暗証番号の入力を受け付け、顧客による電子郵便物データのダウンロード要求信号を、口座番号および暗証番号とともに、第2の通信回線2を介して郵便事業会社システム240へ送信する(ステップS206)。これは、前記第1実施形態のステップS6(図2参照)と同様である。
郵便事業会社システム240では、ダウンロード要求受信処理手段243により、現金自動預け払い機260から第2の通信回線2を介して送信されてくる顧客による電子郵便物データのダウンロード要求信号を、送付業務支援会社(本実施形態では、郵便事業会社)または送付元会社(本実施形態では、証券会社)のいずれかに開設された顧客の口座の口座番号および暗証番号とともに受信する(ステップS207)。これは、前記第1実施形態のステップS7(図2参照)と同様である。
続いて、ダウンロード要求受信処理手段243により、受信した口座番号自体または口座番号に付帯するカード種別情報から、送付業務支援会社用のカード(本実施形態では、郵便事業会社用のカード81)または送付元会社用のカード(本実施形態では、証券会社用のカード82)のいずれが使用されたのかを判定する(ステップS208)。これは、前記第1実施形態のステップS8(図2参照)と同様である。
ここで、ダウンロード要求受信処理手段243により郵便事業会社用のカード81が使用されたと判断した場合には、認証代行処理手段244により、郵便事業会社用(送付業務支援会社用)の口座管理データベース251に記憶された口座番号および暗証番号を用いて、ダウンロード要求受信処理手段243により受信した口座番号と暗証番号とが対応するか否かを判断する認証処理を実行する(ステップS209)。これは、前記第1実施形態のステップS9(図2参照)と同様である。
それから、認証代行処理手段244による認証後に、ダウンロード要求受信処理手段243により、仮IDの入力要求信号を、第2の通信回線2を介して現金自動預け払い機260へ送信し、現金自動預け払い機260のダウンロード要求送信処理手段261により、顧客による仮IDの入力を受け付け、受け付けた仮IDを、第2の通信回線2を介して郵便事業会社システム240へ送信する(ステップS210)。そして、郵便事業会社システム240のダウンロード要求受信処理手段243により、現金自動預け払い機260から第2の通信回線2を介して送信されてくる仮IDを受信する(ステップS211)。この仮IDの入力受付処理は、本第2実施形態に固有の処理であり、前記第1実施形態では行われない。
続いて、私書箱ID特定処理手段245により、ダウンロード要求受信処理手段243により受信した仮IDに対応する私書箱IDを、電子郵便管理データベース250から取得する(ステップS212)。この仮IDから私書箱IDを特定する処理は、本第2実施形態に固有の処理であり、口座番号から氏名等を媒介として私書箱IDを特定する前記第1実施形態のステップS10(図2参照)の処理とは異なっている。
そして、その後のステップS213〜S224の処理は、前記第1実施形態のステップS11〜S22(図2参照)の処理と同様である。
このような第2実施形態によれば、次のような効果がある。すなわち、電子郵便物送付システム200では、前記第1実施形態の場合と同様に、顧客に対し、電子郵便物の内容の全部を記載した書類を郵送するのではなく、電子郵便物の内容の概略(例えばタイトル等)を示してその受け取りを促すための通知(例えば1枚の葉書280)を送付するだけなので、送付に要するコストを削減することができる。特に、サイズの大きな郵便物や重い郵便物を、紙書類として郵送する場合に比べ、大幅なコスト削減を図ることができる。
また、電子郵便物送付システム200では、前記第1実施形態の場合と同様に、顧客へ送付すべき書類を、電子データとして送信するので、紙の消費を大幅に抑えることができ、省資源や環境への配慮を実現することができる。
さらに、電子郵便物送付システム200では、前記第1実施形態の場合と同様に、顧客は、現金自動預け払い機260から自分の携帯機器90への送信により、電子郵便物データを受け取るので、例えば通信のパケット料等のコストはかからないことから、顧客側にコスト負担が発生することはないうえ、顧客は、使い慣れた自分の携帯機器90で電子郵便物データを受け取ることができるので、容易な受け取りを実現することができる。
そして、電子郵便物送付システム200では、前記第1実施形態の場合と同様に、送付元システムである証券会社システム220から送付業務支援システムである郵便事業会社システム240へ送信する通知依頼データには、送付元会社(証券会社)に開設された顧客の口座の口座番号のような送付元会社(証券会社)の管理用の顧客識別情報ではなく、このような顧客識別情報の代替情報として私書箱IDを含ませておくので、送付元会社(証券会社)の管理用の顧客識別情報が、送付業務支援会社(郵便事業会社)に流れることはないことから、セキュリティの向上を図ることができる。
また、電子郵便物送付システム200では、前記第1実施形態の場合と同様に、送付業務支援会社用のカード(本実施形態では、郵便事業会社用のカード81)のみならず、送付元会社用のカード(本実施形態では、証券会社用のカード82)も使用することができるので、顧客の利便性を向上させることができる。
さらに、電子郵便物送付システム200では、前記第1実施形態の場合と同様に、郵便事業会社システム240に配達証明通知処理手段248が設けられ、証券会社システム220に送信完了フラグ更新処理手段228が設けられているので、顧客への電子郵便物データの送信が完了したら送信完了フラグを更新することにより、顧客への電子郵便物の送付が完了したか否かの情報を、容易に管理することができる。このため、従来、郵便物が不着返戻で返却された場合に行っていた返却郵便物の調査のためのデータ化の作業を不要にすることができる。
また、電子郵便物送付システム200では、顧客へ送付する紙媒体の通知用送付物(葉書280等)には、継続的に使用される私書箱IDではなく、一時的に使用される仮IDを記載するので、第三者が通知用送付物(葉書280等)を入手した場合を考慮すると、個人情報の保護という面で、セキュリティの向上を、より一層図ることができる。
[第3実施形態]
図5には、本発明の第3実施形態の電子郵便物送付システム300の全体構成が示され、図6には、電子郵便物送付システム300による電子郵便物の送付処理の流れがフローチャートで示されている。この電子郵便物送付システム300は、前述した「私書箱IDを顧客に示し、顧客に私書箱IDを入力させる構成の場合」に該当するシステムであり、特に、前述した「私書箱IDを顧客に示し、顧客に私書箱IDを入力させる構成の場合において、送付業務支援会社用のカードのみならず、送付元会社用のカードの使用も受け付け、送付元会社用のカードが使用されたときには、送付元システムで送付元会社用の口座番号を用いて認証処理を行う構成とする場合」に該当するシステムである。
前記第1実施形態の電子郵便物送付システム10では、顧客が保有するカード81から読み取った送付業務支援会社用(郵便事業会社用)の口座番号から氏名等を媒介として私書箱IDを特定し、また、前記第2実施形態の電子郵便物送付システム200では、顧客に仮IDを入力させて仮IDから私書箱IDを特定していたのに対し、本第3実施形態の電子郵便物送付システム300では、顧客に私書箱IDを入力させる点が異なっているが、前記第1、第2実施形態と共通する部分も多いので、以下では、異なる部分を中心として説明を行うものとする。
図5において、電子郵便物送付システム300は、電子郵便物を顧客に送付する送付元会社(本実施形態では、一例として証券会社とする。)が管理する送付元システムである証券会社システム320と、この証券会社システム320と第1の通信回線1を介して接続されて送付元会社(ここでは証券会社)からの依頼で送付元会社(ここでは証券会社)から顧客への電子郵便物の送付業務を仲介支援する送付業務支援会社(本実施形態では、一例として郵便事業会社とする。)が管理する送付業務支援システムである郵便事業会社システム340と、この郵便事業会社システム340と第2の通信回線2を介して接続されて顧客がアクセス可能な複数の場所に設置されたカード情報読取り機である現金自動預け払い機(ATM)360とを備えて構成されている。
証券会社システム320は、送付元会社である証券会社により運用・管理される1台または複数台のコンピュータにより構成され、電子郵便物作成処理手段321と、通知依頼データ送信処理手段322と、電子郵便物送信要求受信処理手段323と、認証処理手段324と、私書箱ID取得処理手段325と、電子郵便物取得処理手段326と、電子郵便物送信処理手段327と、送信完了フラグ更新処理手段328と、送付元会社用(本実施形態では、一例として証券会社用とする。)の口座管理データベース330と、電子私書箱データベース331とを備えている。
電子郵便物作成処理手段321、電子郵便物送信要求受信処理手段323、認証処理手段324、私書箱ID取得処理手段325、電子郵便物取得処理手段326、電子郵便物送信処理手段327、送信完了フラグ更新処理手段328、電子私書箱データベース331は、前記第1、第2実施形態の電子郵便物作成処理手段21,221、電子郵便物送信要求受信処理手段23,223、認証処理手段24,224、私書箱ID取得処理手段25,225、電子郵便物取得処理手段26,226、電子郵便物送信処理手段27,227、送信完了フラグ更新処理手段28,228、電子私書箱データベース31,231とそれぞれ同様である。
通知依頼データ送信処理手段322は、電子郵便物作成処理手段321により決定した送付先の各顧客についての氏名、住所、私書箱ID、および各顧客への通知内容を示すデータを含む通知依頼データを、送付先の各顧客についての顧客識別情報(証券会社用の口座番号)をキーとして証券会社用の口座管理データベース330または前述した図示されない顧客データベースから必要データを取得して作成し、作成した通知依頼データを、第1の通信回線1を介して郵便事業会社システム340へ送信する処理を実行するものである。従って、氏名、住所、私書箱ID、および各顧客への通知内容を示すデータに加え、生年月日および/または電話番号も通知依頼データに含めている前記第1実施形態の通知依頼データ送信処理手段22とは異なっているが、前記第2実施形態の通知依頼データ送信処理手段222と同様である。
証券会社用の口座管理データベース330は、送付元会社である証券会社に開設された各顧客の口座の情報を管理するデータベースであり、証券会社に開設された各顧客の口座の口座番号と、暗証番号と、各顧客の氏名と、住所と、私書箱IDと、その他の口座情報(例えば預金残高や証券保有残高等)や顧客情報(例えば、生年月日、電話番号、性別等)とを対応付けて記憶するものである。従って、必ずしも生年月日や電話番号を記憶しなくてよい前記第2実施形態の証券会社用の口座管理データベース230(図3参照)と同様であるが、生年月日や電話番号が必須の記憶データとなり得る前記第1実施形態の証券会社用の口座管理データベース30(図1参照)とは異なる。
郵便事業会社システム340は、送付業務支援会社である郵便事業会社により運用・管理される1台または複数台のコンピュータにより構成され、通知依頼データ受信処理手段341と、通知用送付物作成処理手段342と、ダウンロード要求受信処理手段343と、認証代行処理手段344と、電子郵便物送信要求処理手段346と、電子郵便物中継処理手段347と、配達証明通知処理手段348と、電子郵便管理データベース350と、送付業務支援会社用(本実施形態では、一例として郵便事業会社用とする。)の口座管理データベース351とを備えている。
通知依頼データ受信処理手段341は、証券会社システム320から第1の通信回線1を介して送信されてくる通知依頼データ(氏名、住所、私書箱ID、および各顧客への通知内容を示すデータを含む。)を受信し、受信した通知依頼データを電子郵便管理データベース350に記憶させる処理を実行するものである。従って、受信した通知依頼データに対して仮IDを自動付与し、この仮IDを電子郵便管理データベース250に記憶させる前記第2実施形態の通知依頼データ受信処理手段241とは異なるが、仮IDの自動付与を行わないという点では、前記第1実施形態の通知依頼データ受信処理手段41と同様である。
通知用送付物作成処理手段342は、通知依頼データ受信処理手段341により受信して電子郵便管理データベース350に記憶されている通知依頼データに含まれる顧客の氏名、住所、私書箱ID、および顧客への通知内容を示すデータを用いて、顧客の氏名、住所、通知内容、および私書箱IDを記載した顧客宛ての紙媒体の通知用送付物(本実施形態では、葉書380)を作成(印刷)する処理を実行するものである。なお、紙媒体の通知用送付物は、葉書380に限定されるものではなく、封書等でもよい。従って、通知用送付物(葉書380)に私書箱IDが記載される点が、前記第1、第2実施形態の通知用送付物作成処理手段42,242と異なっている。
ダウンロード要求受信処理手段343は、現金自動預け払い機360から第2の通信回線2を介して送信されてくる顧客による電子郵便物データのダウンロード要求信号を、送付業務支援会社(本実施形態では、郵便事業会社)または送付元会社(本実施形態では、証券会社)のいずれかに開設された顧客の口座の口座番号および暗証番号とともに受信し、受信した口座番号自体または口座番号に付帯するカード種別情報から、送付業務支援会社用のカード(本実施形態では、郵便事業会社用のカード81)または送付元会社用のカード(本実施形態では、証券会社用のカード82)のいずれが使用されたのかを判定するとともに、送付業務支援会社用のカード(本実施形態では、郵便事業会社用のカード81)が使用されたと判断した場合には、更に私書箱IDを受信する処理を実行するものである。従って、送付業務支援会社用のカード(本実施形態では、郵便事業会社用のカード81)が使用されたと判断した場合に、私書箱IDを受信する点が、前記第1、第2実施形態のダウンロード要求受信処理手段43,243と異なっている。
認証代行処理手段344は、前記第1、第2実施形態の認証代行処理手段44,244と同様である。
本第3実施形態では、前記第1、第2実施形態の私書箱ID特定処理手段45,245に相当する手段は、設けられていない。これは、本第3実施形態では、顧客に私書箱IDを入力させるため、私書箱IDを特定する処理を行う必要がないからである。
電子郵便物送信要求処理手段346、電子郵便物中継処理手段347、配達証明通知処理手段348は、前記第1、第2実施形態の電子郵便物送信要求処理手段46,246、電子郵便物中継処理手段47,247、配達証明通知処理手段48,248と同様である。
電子郵便管理データベース350は、通知依頼データ受信処理手段341により受信した通知依頼データに含まれる各顧客の氏名、住所、私書箱ID、および通知内容を示すデータを対応付けて記憶するものである。従って、図5に示すように、「生年月日」や「電話番号」が記憶されていない点で、前記第1実施形態の電子郵便管理データベース50(図1参照)と異なり、また、「仮ID」が記憶されていない点で、前記第2実施形態の電子郵便管理データベース250(図3参照)と異なっている。なお、図5中で電子郵便管理データベース350が一点鎖線で示されているのは、本第3実施形態では、前記第1、第2実施形態の私書箱ID特定処理手段45,245による処理に相当する処理を行わないので、その点では、必ずしも電子郵便管理データベース350が必要ではないからである。
郵便事業会社用の口座管理データベース351は、送付業務支援会社である郵便事業会社に開設された各顧客の口座の情報を管理するデータベースであり、郵便事業会社に開設された各顧客の口座の口座番号と、暗証番号と、その他の口座情報(例えば預金残高等)や顧客情報(例えば、氏名、住所、生年月日、電話番号、性別等)とを対応付けて記憶するものである。従って、前記第2実施形態の郵便事業会社用の口座管理データベース251と同様である。なお、本第3実施形態の郵便事業会社用の口座管理データベース351は、前記第1実施形態の郵便事業会社用の口座管理データベース51(図1参照)と同様の構成としてもよいが、本第3実施形態では、氏名、住所、生年月日、電話番号を用いた私書箱IDの特定処理は行われないため、氏名、住所、生年月日、電話番号は、図5に示すように郵便事業会社用の口座管理データベース351に記憶していなくてもよい。
現金自動預け払い機360は、例えば、郵便局、銀行、コンビニエンスストア等に設置されたいわゆるATM(Automatic
Teller Machine)であり、通常のATMのように、カード情報の読取り機能、画面表示機能、タッチパネル式等の入力機能、現金の入出金機能、および通帳記帳機能等を有することに加え、例えば赤外線通信(IrDA等)やブルートゥース等の短距離または近距離無線通信機能を有するコンピュータおよび周辺機器により構成され、ダウンロード要求送信処理手段361と、電子郵便物送付処理手段362とを備えている。
ダウンロード要求送信処理手段361は、顧客の保持する送付業務支援会社用のカード(本実施形態では、郵便事業会社用のカード81)または送付元会社用のカード(本実施形態では、証券会社用のカード82)から、送付業務支援会社(郵便事業会社)または送付元会社(証券会社)に開設された顧客の口座の口座番号を読み取るとともに、顧客による暗証番号の入力を受け付け、顧客による電子郵便物データのダウンロード要求信号を、口座番号および暗証番号とともに、第2の通信回線2を介して郵便事業会社システム340へ送信するとともに、送付業務支援会社用のカード(本実施形態では、郵便事業会社用のカード81)が使用された場合には、更に顧客による私書箱IDの入力を受け付け、この私書箱IDを、第2の通信回線2を介して郵便事業会社システム340へ送信する処理を実行するものである。従って、私書箱IDの入力を受け付けて郵便事業会社システム340へ送信する点が、前記第1実施形態のダウンロード要求送信処理手段61と異なり、また、仮IDの入力を受け付けて郵便事業会社システム240へ送信する前記第2実施形態のダウンロード要求送信処理手段261と異なっている。
電子郵便物送付処理手段362は、前記第1、第2実施形態の電子郵便物送付処理手段62,262と同様である。
このような第3実施形態においては、以下のようにして電子郵便物送付システム300により、顧客への電子郵便物の送付が行われる。
図6において、先ず、前記第1、第2実施形態のステップS1,S201(図2、図4参照)と同様に、電子郵便物作成処理手段321により、各顧客宛の電子郵便物データを作成し、作成した電子郵便物データを、私書箱IDに関連付けて電子私書箱データベース331に記憶させるとともに、私書箱IDに関連付けた送信完了フラグを、送信未完了を示す状態にする(ステップS301)。
続いて、通知依頼データ送信処理手段322により、電子郵便物作成処理手段321により決定した送付先の各顧客についての氏名、住所、私書箱ID、および各顧客への通知内容を示すデータを含む通知依頼データを、送付先の各顧客についての顧客識別情報(証券会社用の口座番号)をキーとして証券会社用の口座管理データベース330または前述した図示されない顧客データベースから必要データを取得して作成し、作成した通知依頼データを、第1の通信回線1を介して郵便事業会社システム340へ送信する(ステップS302)。従って、送信する通知依頼データに、生年月日や電話番号が含まれない点が、前記第1実施形態のステップS2(図2参照)と異なるが、前記第2実施形態のステップS202(図4参照)とは同様である。
次に、郵便事業会社システム340では、通知依頼データ受信処理手段341により、証券会社システム320から第1の通信回線1を介して送信されてくる通知依頼データ(氏名、住所、私書箱ID、および各顧客への通知内容を示すデータを含む。)を受信し、受信した通知依頼データを電子郵便管理データベース350に記憶させる(ステップS303)。従って、仮IDの自動付与や保存を行わない点が、前記第2実施形態のステップS203(図4参照)と異なっている。
続いて、通知用送付物作成処理手段342により、通知依頼データ受信処理手段341により受信して電子郵便管理データベース350に記憶されている通知依頼データに含まれる顧客の氏名、住所、私書箱ID、および顧客への通知内容を示すデータを用いて、顧客の氏名、住所、通知内容、および私書箱IDを記載した顧客宛ての紙媒体の通知用送付物(本実施形態では、葉書380)を作成(印刷)する(ステップS304)。従って、通知用送付物(葉書380)に私書箱IDが記載される点が、前記第1、第2実施形態のステップS4,S204(図2、図4参照)と異なっている。そして、郵便事業会社は、通知用送付物作成処理手段342により作成された通知用送付物(葉書380)を、各顧客へ配送する作業を行う。
その後、顧客は、自分の住所地に配送されてきた通知用送付物(葉書380)を受け取り、現金自動預け払い機360の設置場所に出向く。そして、顧客が、自分の保持する送付業務支援会社用のカード(本実施形態では、郵便事業会社用のカード81)または送付元会社用のカード(本実施形態では、証券会社用のカード82)を現金自動預け払い機360の所定の挿入部に挿入し、図示されないタッチパネル式の画面上で「ダウンロード要求」ボタンを押すと、ダウンロード要求送信処理手段361により、顧客の保持する送付業務支援会社用のカード(本実施形態では、郵便事業会社用のカード81)または送付元会社用のカード(本実施形態では、証券会社用のカード82)から、送付業務支援会社(郵便事業会社)または送付元会社(証券会社)に開設された顧客の口座の口座番号が読み取られる(ステップS305)。これは、前記第1、第2実施形態のステップS5,S205(図2、図4参照)と同様である。
続いて、ダウンロード要求送信処理手段361により、顧客による暗証番号の入力を受け付け、顧客による電子郵便物データのダウンロード要求信号を、口座番号および暗証番号とともに、第2の通信回線2を介して郵便事業会社システム340へ送信する(ステップS306)。これは、前記第1、第2実施形態のステップS6,S206(図2、図4参照)と同様である。
郵便事業会社システム340では、ダウンロード要求受信処理手段343により、現金自動預け払い機360から第2の通信回線2を介して送信されてくる顧客による電子郵便物データのダウンロード要求信号を、送付業務支援会社(本実施形態では、郵便事業会社)または送付元会社(本実施形態では、証券会社)のいずれかに開設された顧客の口座の口座番号および暗証番号とともに受信する(ステップS307)。これは、前記第1、第2実施形態のステップS7,S207(図2、図4参照)と同様である。
続いて、ダウンロード要求受信処理手段343により、受信した口座番号自体または口座番号に付帯するカード種別情報から、送付業務支援会社用のカード(本実施形態では、郵便事業会社用のカード81)または送付元会社用のカード(本実施形態では、証券会社用のカード82)のいずれが使用されたのかを判定する(ステップS308)。これは、前記第1、第2実施形態のステップS8,S208(図2、図4参照)と同様である。
ここで、ダウンロード要求受信処理手段343により郵便事業会社用のカード81が使用されたと判断した場合には、認証代行処理手段344により、郵便事業会社用(送付業務支援会社用)の口座管理データベース351に記憶された口座番号および暗証番号を用いて、ダウンロード要求受信処理手段343により受信した口座番号と暗証番号とが対応するか否かを判断する認証処理を実行する(ステップS309)。これは、前記第1、第2実施形態のステップS9,S209(図2、図4参照)と同様である。
それから、認証代行処理手段344による認証後に、ダウンロード要求受信処理手段343により、私書箱IDの入力要求信号を、第2の通信回線2を介して現金自動預け払い機360へ送信し、現金自動預け払い機360のダウンロード要求送信処理手段361により、顧客による私書箱IDの入力を受け付け、受け付けた私書箱IDを、第2の通信回線2を介して郵便事業会社システム340へ送信する(ステップS310)。そして、郵便事業会社システム340のダウンロード要求受信処理手段343により、現金自動預け払い機360から第2の通信回線2を介して送信されてくる私書箱IDを受信する(ステップS311)。この私書箱IDの入力受付処理は、本第3実施形態に固有の処理であり、前記第1実施形態ではこのような入力受付処理は行われず、また、仮IDの入力受付処理を行う前記第2実施形態とも異なる。
そして、その後のステップS312〜S323の処理は、前記第1実施形態のステップS11〜S22の処理(図2参照)や、前記第2実施形態のステップS213〜S224の処理(図4参照)と同様である。
このような第3実施形態によれば、次のような効果がある。すなわち、電子郵便物送付システム300では、前記第1、第2実施形態の場合と同様に、顧客に対し、電子郵便物の内容の全部を記載した書類を郵送するのではなく、電子郵便物の内容の概略(例えばタイトル等)を示してその受け取りを促すための通知(例えば1枚の葉書380)を送付するだけなので、送付に要するコストを削減することができる。特に、サイズの大きな郵便物や重い郵便物を、紙書類として郵送する場合に比べ、大幅なコスト削減を図ることができる。
また、電子郵便物送付システム300では、前記第1、第2実施形態の場合と同様に、顧客へ送付すべき書類を、電子データとして送信するので、紙の消費を大幅に抑えることができ、省資源や環境への配慮を実現することができる。
さらに、電子郵便物送付システム300では、前記第1、第2実施形態の場合と同様に、顧客は、現金自動預け払い機360から自分の携帯機器90への送信により、電子郵便物データを受け取るので、例えば通信のパケット料等のコストはかからないことから、顧客側にコスト負担が発生することはないうえ、顧客は、使い慣れた自分の携帯機器90で電子郵便物データを受け取ることができるので、容易な受け取りを実現することができる。
そして、電子郵便物送付システム300では、前記第1、第2実施形態の場合と同様に、送付元システムである証券会社システム320から送付業務支援システムである郵便事業会社システム340へ送信する通知依頼データには、送付元会社(証券会社)に開設された顧客の口座の口座番号のような送付元会社(証券会社)の管理用の顧客識別情報ではなく、このような顧客識別情報の代替情報として私書箱IDを含ませておくので、送付元会社(証券会社)の管理用の顧客識別情報が、送付業務支援会社(郵便事業会社)に流れることはないことから、セキュリティの向上を図ることができる。
また、電子郵便物送付システム300では、前記第1、第2実施形態の場合と同様に、送付業務支援会社用のカード(本実施形態では、郵便事業会社用のカード81)のみならず、送付元会社用のカード(本実施形態では、証券会社用のカード82)も使用することができるので、顧客の利便性を向上させることができる。
さらに、電子郵便物送付システム300では、前記第1、第2実施形態の場合と同様に、郵便事業会社システム340に配達証明通知処理手段348が設けられ、証券会社システム320に送信完了フラグ更新処理手段328が設けられているので、顧客への電子郵便物データの送信が完了したら送信完了フラグを更新することにより、顧客への電子郵便物の送付が完了したか否かの情報を、容易に管理することができる。このため、従来、郵便物が不着返戻で返却された場合に行っていた返却郵便物の調査のためのデータ化の作業を不要にすることができる。
また、電子郵便物送付システム300では、顧客に私書箱IDを入力させるので、送付業務支援システムである郵便事業会社システム340における私書箱IDの特定処理が不要となり、郵便事業会社システム340の処理負担の軽減を図ることができる。
[変形の形態]
なお、本発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内での変形等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記各実施形態では、送付業務支援会社用のカード(前記各実施形態では、郵便事業会社用のカード81)のみならず、送付元会社用のカード(前記各実施形態では、証券会社用のカード82)も使用することができる構成とされていたが、送付業務支援会社用のカード(前記各実施形態では、郵便事業会社用のカード81)の使用を前提とする構成としてもよい。
また、図7に示す電子郵便物送付システム400のように、送付業務支援システム440を、顧客の住所地への紙媒体の送付物の配送業務を行う配送会社が管理する配送会社システム440Aと、この配送会社システム440Aと第3の通信回線3を介して接続されて顧客の預貯金またはその他の金融資産の口座を管理する金融機関が管理する金融機関システム440Bとにより構成してもよい。なお、前記第1実施形態の電子郵便物送付システム10(図1参照)と同じ構成を有する部分には、同じ符号を付している。
図7において、配送会社システム440Aは、1台または複数台のコンピュータにより構成され、通知用送付物作成処理手段442と、転送データ受信処理手段442Aと、電子郵便管理データベース450Aとを備えている。
このうち、通知用送付物作成処理手段442は、前記第1実施形態の通知用送付物作成処理手段42(図1参照)と同様であり、電子郵便管理データベース450Aは、前記第1実施形態の電子郵便管理データベース50と同様である。
また、転送データ受信処理手段442Aは、金融機関システム440Bから第3の通信回線3を介して転送されてくる通知依頼データを受信し、受信した通知依頼データを電子郵便管理データベース450Aに記憶させる処理を実行するものである。
金融機関システム440Bは、1台または複数台のコンピュータにより構成され、通知依頼データ受信処理手段441と、通知依頼データ転送処理手段441Aと、ダウンロード要求受信処理手段443と、認証代行処理手段444と、私書箱ID特定処理手段445と、電子郵便物送信要求処理手段446と、電子郵便物中継処理手段447と、配達証明通知処理手段448と、電子郵便管理データベース450Bと、金融機関用の口座管理データベース451とを備えている。
このうち、通知依頼データ受信処理手段441、ダウンロード要求受信処理手段443、認証代行処理手段444、私書箱ID特定処理手段445、電子郵便物送信要求処理手段446、電子郵便物中継処理手段447、および配達証明通知処理手段448は、前記第1実施形態の対応する名称を付された手段と同様である。
また、通知依頼データ転送処理手段441Aは、通知依頼データ受信処理手段441により受信して電子郵便管理データベース450Bに記憶されている通知依頼データを、第3の通信回線3を介して配送会社システム440Aへ転送する処理を実行するものである。
さらに、電子郵便管理データベース450Bは、前記第1実施形態の電子郵便管理データベース50と同様である。なお、配送会社システム440Aの電子郵便管理データベース450Aは、この電子郵便管理データベース450Bのコピーである。
そして、金融機関用の口座管理データベース451は、金融機関に開設された顧客の口座の情報を管理するデータベースであり、前記第1実施形態の郵便事業会社用(送付業務支援会社用)の口座管理データベース51と同様である。
このように送付業務支援システム440を、配送会社システム440Aと、金融機関システム440Bとにより構成した場合には、送付業務支援システム440で実行する処理内容を、配送会社システム440Aと金融機関システム440Bとで分散して実行することができる。すなわち、送付業務支援会社への依頼内容を、配送会社と金融機関とに分け、通知用送付物(葉書80等)の作成処理および配送作業を配送会社に依頼し、カード情報読取り機である現金自動預け払い機60からアクセスしてきた顧客の認証処理を金融機関に依頼することができる。
なお、図7では、前記第1実施形態の送付業務支援システムである郵便事業会社システム40を、配送会社システムと金融機関システムとに分割する構成について説明したが、前記第2、第3実施形態の送付業務支援システムである郵便事業会社システム240,340を、配送会社システムと金融機関システムとに分割する構成としてもよい。