JP5053546B2 - エアゾール容器用オーバーキャップ - Google Patents

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Description

本発明は、エアゾール容器用のオーバーキャップに関するものであり、使用済みエアゾール容器内に残留するガスを該容器から確実に排出してより安全な廃棄を実現しようとするものである。
エアゾール容器は、容器内の内容物を使い切った後においてもその内部には内容物を噴出させるガスが残留しており、容器の廃棄に際しては、安全性の観点から容器に孔を開けて残留するガスを全て放出するのが普通であった。
ところで、かかる孔開け作業は手間がかかるうえ、残留ガスを放出することなしに容器が廃棄されることもあって、その点に関する改善の余地が残されていた。
エアゾール容器に係わる先行技術としては、キャップの胴部に該胴部を周方向に切り裂く切り裂き線を設け、この切り裂き線によって区画された帯状部を胴部の内方へ押し込み、ノズル釦の上面に押し当てることで容器内に残留するガスを放出するエアゾール容器用キャップが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004-315011号公報
しかしながら、上記のような従来のキャップは、ノズル釦を押圧する帯状部の姿勢が不安定になることもあって、残留ガスを完全に排出するまで確実にノズルヘッドを押圧できる機構の開発が望まれていた。
本発明の課題は、簡単な操作で容器内の残留ガスを確実に放出させることができる新規なエアゾール容器用オーバーキャップを提案するところにある。
本発明は、エアゾール容器のマウンティングカップに形成された環状縁部に着脱自在に係合してノズルヘッドを内側に収納するオーバーキャップであって、
前記ノズルヘッドの頂面に位置する天面壁と、この天面壁の縁部に一体的につながり該ノズルヘッドを取り囲んでその内側に収納空間を形成する周壁からなり、
前記天面壁に、破断予定線によって区画形成され、その基部を起点にした押し込みを可能とする片持ち支持タイプの押圧舌片を設け、
前記収納空間内に、押し込みにかかる押圧舌片を係止してその先端をノズルヘッドに向けて指向させるストッパーが設けてあり、
前記ストッパーは、前記押圧舌片の両側エッジのそれぞれを挟持するように、対向位置にそれぞれ配置した2つ一組の係止片を2組有するものであって押圧舌片の裏面に設けられた溝部と、天面壁の裏面及び周壁裏面の少なくとも一方に設けられ押圧舌片の押し込みに際して該溝部に嵌合する凸部からなる構造を更に含むことを特徴とするオーバーキャップである。
破断予定線は、天面壁の表裏において貫通するスリットあるいは溝底を薄肉とした溝部にて構成することが可能で、破断予定線をスリットとする場合には、押圧舌片と天面壁との相互間を破断可能につなぐ1個又は2個以上のブリッジ片を設けるのが好ましい。
押圧舌片を押し込んだときにその押し込み姿勢を維持できるストッパーを設けたので、ノズルヘッドの確実な押圧が可能となる。
以下、図面を用いて本発明をより具体的に説明する。
図1は本発明の一特定事項を含むオーバーキャップの外観斜視図であり、図2はその側面を断面で示した図であり、図3はその平面を示した図である。
図における1はエアゾール容器のマウンティングカップ、2はエアゾール容器内の内容物を噴出させるステム、3はステム2に装着されたノズルヘッドである(図2参照)。
また、4はマウンティングカップ1に形成された環状縁部にアンダーカットの如き係合手段Cにて着脱自在に係合してノズルヘッド3を内側に収納するオーバーキャップである。
オーバーキャップ4は、ノズルヘッド3の頂面3aに間隔を隔てて位置する天面壁4aと、この天面壁4aの縁部に一体的につながり該ノズルヘッド3を取り囲んでその内側に収納空間Mを形成する周壁4bからなる。
また、5は天面壁4aの表裏において貫通するスリットSを破断予定線として区画形成された片持ち支持タイプの押圧舌片である。この押圧舌片5はその基部5aを起点にした押し込みを可能としている。
6は収納空間M内に設けられたストッパーである(図2参照)。このストッパー6は間隔を開けて配置された2つの縦リブ(係止片)6a、6bを対向位置に2組有しており、押し込みにかかる押圧舌片5のエッジを縦リブ6a、6bの相互間に位置せしめ(挟持する)てその先端をノズルヘッド3の頂面に向けて指向させる(図4、図5参照)。さらに、7は押圧舌片5と天面壁4aとの相互間を引きちぎり可能につなぐブリッジ片である。
内容物を使い切ったのち、押圧舌片5を図1に示す状態から図4、図5に示す状態に押し込んでオーバーキャップ4をマウンティングカップ1に装着するか、あるいはオーバーキャップ4をマウンティングカップ1に装着してから押圧舌片5を押し込むと、ノズルヘッド3は押圧された状態に保持され、容器内に残留したガスは、押圧舌片5の押し込みによって開放された開口を経て外界へと放出されることになる。
図6、図7は、本発明の他の特定事項を含むオーバーキャップ示したものである。図における8は押圧舌片5の裏面に一体的に設けられたブロックであり、このブロック8には溝部8aが形成されている。また、9は天面壁4aの裏面から周壁4bの裏面にかけて一体的に形成された縦リブである。この縦リブ9の先端には楔状の凸部9aが形成されている。
上記の構成になるオーバーキャップ4は、図8に示すように押圧舌片5を押し込んだときブロック8の溝部8aに縦リブ9の凸部9aが嵌合(図7の仮想線参照)して該押圧舌片5の押し込み姿勢を維持するものであって、ノズルヘッド3の確実な押圧が可能となる。
溝部8aと縦リブ9の凸部9aには、より確実な嵌合を実現するためそれらにおいて相互に乗り越える突起を設けることができる。
本発明では、上掲図1〜3に示したタイプのオーバーキャップにおいて図6〜8に示したようなブロック8及び縦リブ9を追加した図9、図10に示すオーバーキャップを採用する
かかる構造のオーバーキャップは、押圧舌片5のエッジを縦リブ6a、6bの相互間に位置せしめ、かつ、ブロック8及び縦リブ9にて押圧舌片5の押し込み姿勢を確実に維持できるので、ノズルヘッド3の押圧により残留ガスの確実な放出が可能となる。
破断予定線は、スリットSとして図示したが、これは破断可能であれば溝底を薄肉にした溝部でもよく、この点については限定されない。
押圧舌片の押し込み姿勢を維持してノズルヘッドを残留ガスの排出完了に至るまで押圧できるオーバーキャップが提供できる。
本発明の一特定事項を含むオーバーキャップの外観斜視図である。 図1に示したオーバーキャップの側面を断面で示した図である。 図1に示したオーバーキャップの平面を示した図である。 押圧舌片を押し込んだ状態を示したオーバーキャップの外観斜視図である。 押圧舌片を押し込んだ状態の断面を示した図である。 本発明の他の特定事項を含むオーバーキャップ側面について示した図である。 図6に示したオーバーキャップの平面を示した図である。 図6に示したオーバーキャップにつき、押圧舌片を押し込んだ状態を断面で示した図である。 本発明に従うオーバーキャップ示した図である。 図9の平面を示した図である。
符号の説明
1 マウンティングカップ
2 ステム
3 ノズルヘッド
4 オーバーキャップ
4a 天面壁
4b 周壁
5 押圧舌片
5a 基部
6 ストッパー
6a 縦リブ
6b 縦リブ
7 ブリッジ片
8 ブロック
8a 溝部
9 縦リブ
9a 凸部
M 収納空間
C 係合手段

Claims (3)

  1. エアゾール容器のマウンティングカップに形成された環状縁部に着脱自在に係合してノズルヘッドを内側に収納するオーバーキャップであって、
    前記ノズルヘッドの頂面に位置する天面壁と、この天面壁の縁部に一体的につながり該ノズルヘッドを取り囲んでその内側に収納空間を形成する周壁からなり、
    前記天面壁に、破断予定線によって区画形成され、その基部を起点にした押し込みを可能とする片持ち支持タイプの押圧舌片を設け、
    前記収納空間内に、押し込みにかかる押圧舌片を係止してその先端をノズルヘッドに向けて指向させるストッパーが設けてあり、
    前記ストッパーは、前記押圧舌片の両側エッジのそれぞれを挟持するように、対向位置にそれぞれ配置した2つ一組の係止片を2組有するものであって
    押圧舌片の裏面に設けられた溝部と、天面壁の裏面及び周壁裏面の少なくとも一方に設けられ押圧舌片の押し込みに際して該溝部に嵌合する凸部からなる構造を更に含むことを特徴とするオーバーキャップ。
  2. 前記破断予定線が、天面壁の表裏において貫通するスリット若しくは溝底を薄肉とした溝部からなる、請求項1記載のオーバーキャップ。
  3. 前記スリットは、押圧舌片と天面壁との相互間を破断可能につなぐ1個又は2個以上のブリッジ片を有する請求項記載のオーバーキャップ。
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