JP5052915B2 - 熱収縮性筒状ラベル、及びラベル付き容器 - Google Patents
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Description
かかる熱収縮性筒状ラベルは、容器に装着するため、周方向に大きく熱収縮する。このように周方向に大きく熱収縮する該熱収縮性筒状ラベルは、通常、主延伸方向が周方向となるように、延伸フィルムを筒状に形成した筒状体を有する。
該取っ手付き容器に装着される熱収縮性筒状ラベルとして、特許文献1には、縦方向及び周方向に延びるミシン目線を形成し、このミシン目線で囲われた所定領域を切り離すことにより、容器の凹所に対応する位置に2つの孔を形成できるスリーブ(熱収縮性筒状ラベル)が開示されている。
かかる熱収縮性筒状ラベルは、縦方向及び周方向に延びるミシン目線に従ってフィルムの一部領域を切取ることにより、容器の凹所に対応する位置に切取窓部を形成できる。このため、容器の凹所が筒状ラベルを装着したことによって塞がれず、熱収縮性筒状ラベルに形成した前記窓部を通じて容器の凹所に指を入れ、これを持つことができる。
従って、上記従来の熱収縮性筒状ラベルについて、縦方向に延びるミシン目線に従って切り取ろうとしても、切取途中で周方向に亀裂が生じ、フィルムの一部領域を容易に切取ることができない。
また、上記熱収縮性筒状ラベルは、一部領域とは反対側に於いて一対の縦切取補助線に沿って縦方向に延びる感熱接着部がそれぞれ設けられているので、一部領域を切り取った後に生じる窓部の縁部が、捲れることを防止できる。
テアテープを用いることにより、フィルム厚肉部を筒状体の所望位置に簡易に設けることができる。
テアテープを筒状体の上縁から下縁にかけて添付されている熱収縮性筒状ラベルは、その製造時に、熱収縮性筒状ラベルを構成するフィルムに長尺状のテアテープを貼付することにより製造できる。このテアテープは、縦切取補助線の端部に対応する部分が周方向に分断されているので、縦切取補助線を基準として、周方向一方側に於ける一部領域を切取る際、この切取がテアテープの存在によって阻害されない。
かかる熱収縮性筒状ラベルは、縦切取補助線が、テアテープを縦方向に分断するように形成されている。従って、縦切取補助線を基準にして、一部領域側及び該一部領域と反対側のぞれぞれに、テアテープが配置されている。このため、上記と同様に、一部領域を容易に切り取ることができる上、その切取後に生じる分断縁も、綺麗な線条痕となる。
かかる熱収縮性筒状ラベルは、横切取補助線が設けられているので、縦切取補助線に従って筒状体を分断し、更に、横切取補助線に従って筒状体を分断することにより、所定の一部領域を確実に切り取ることができる。
さらに、一部領域を切り取った後に生じる窓部の縁部が捲れることを効果的に防止できる。
ただし、同様の構成を示す用語の接頭語として、「第1」、「第2」などを付すが、これは、用語を区別するために付するものであり、部材の優劣、順序などを意味するものではない。また、方向を示す用語として、「上」は、自立状態の容器に装着された筒状体を基準として、自立させた面から鉛直方向へ離れる方向を指す。「下」は、同筒状体を基準として、自立させた面に近づく方向を指す。「縦方向」とは、同筒状体を基準にして、その上下方向を指し、「周方向」とは、同筒状体を基準にして、その周方向を指す。
図1〜図3に於いて、1は、容器2と、該容器2に熱収縮により外嵌装着された熱収縮性筒状ラベル3と、を備えるラベル付き容器を示す。
該凹み部を有する容器2は、特に限定されず、例えば、図4に示すように、容器胴部21の中途部一側寄りに、内側へ凹んだ凹み部22,23が胴部両面に対向して形成され、この対向する2箇所の凹み部22,23を形成することによって取っ手24が形成されている容器が挙げられる。また、図5に示すように、容器胴部21の中途部一側寄りに、内側に凹んだ凹み部22,23が胴部両面に対向して形成され且つこの対向する2箇所の凹み部22,23が貫通されていると共に、この貫通した凹み部22,23の外側に取っ手24が形成されている容器2などが挙げられる。
なお、凹み部を有する容器2は、上記のように取っ手24を形成する目的で、2箇所の凹み部22,23が形成されているものに限られず、例えば、補強目的又は装飾目的で、1箇所以上の凹み部が形成されている容器でもよい。
容器2に充填される充填物は、特に限定されず、ジュースなどの飲料、液体洗剤や詰替え用シャンプーなどのサニタリー品、消毒用アルコールなどの医薬品、化粧品などの液体、顆粒状の洗剤などの粒状体などの各種充填物が例示される。
筒状体31を構成する熱収縮性フィルムは、少なくとも一方向(筒状に形成した際に於ける周方向。以下同じ)に熱収縮性を有するものであればその材質は特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体などのスチレン系樹脂、環状オレフィン系樹脂、塩化ビニル系樹脂などの熱可塑性樹脂から選ばれる1種、又は2種以上の混合物などからなる合成樹脂製フィルムなどを用いることができる。また、熱収縮性を有する2種以上のフィルムが積層された積層フィルムでもよく、又、熱収縮性を有するフィルムに発泡樹脂シート等の断熱層やその他の機能層が積層された積層フィルムを用いることもできる。中でも、収縮特性に優れている点などから、ポリエステル系フィルムを含むものが好ましい。一方向に熱収縮性を有するポリエステル系の延伸フィルムは、一方向に引裂き性が強いが、本発明に於いては、かかるフィルムを用いても縦切取補助線5に従ってフィルムを確実に且つ綺麗に分断できる。
但し、熱収縮率(%)=[{(一方向(又は他方向)の元の長さ)−(一方向(又は他方向)の浸漬後の長さ)}/(一方向(又は他方向)の元の長さ)]×100。
筒状体31は、上記熱収縮性フィルムの主延伸方向が周方向になるように、熱収縮性フィルムの一側端部32を他側端部33の外面に重ね合わせて筒状に形成され、該重ね合わせ部分を、溶剤又は接着剤を用いて接着してセンターシール部9が形成されている。
第1横切取補助線61は、第1縦切取補助線51の上端と第2縦切取補助線52の上端の間に架け渡すように形成されている。第2横切取補助線62は、第1縦切取補助線51の下端と第2縦切取補助線52の下端の間に架け渡すように形成されている。
第1及び第2縦切取補助線51,52と第1及び第2横切取補助線61,62の形成位置は特に限定されない。例えば、本発明の熱収縮性筒状ラベル3が凹み部22を有する容器2に装着される場合には、第1及び第2縦切取補助線51,52と第1及び第2横切取補助線61,62で囲われた領域(即ち一部領域X)が容器2の凹み部22,23を含むように、第1及び第2縦切取補助線51,52と第1及び第2横切取補助線61,62が形成されていることが好ましい。
第1縦切取補助線51及び第2縦切取補助線52は、センターシール部9と平行に且つ直線状に形成されている。もっとも、第1縦切取補助線51及び第2縦切取補助線52は、縦方向に延びて設けられていればセンターシール部9と平行に形成されている場合に限られず、例えば、センターシール部9に対して僅かに傾斜した状態で縦方向に形成されていてもよい。また、第1縦切取補助線51及び第2縦切取補助線52は、非直線状(例えば、縦方向に延びる略円弧状、縦方向に延びる略鋸刃状など)に形成されていてもよい。
第1横切取補助線61は、容器2の一対の凹み部22,23の上縁に略一致又は該上縁の近傍に位置し、且つ周方向に延びて形成されている。一方、第2横切取補助線62は、容器2の一対の凹み部22,23の下縁に略一致又は該下縁の近傍に位置し、且つ周方向に延びて形成されている。
以下、縦切取補助線5及び横切取補助線6として、ミシン目線を用いた場合について説明する。なお、縦切取補助線5を「縦ミシン目線5」と、第1縦切取補助線51を「第1縦ミシン目線51」と、第2縦切取補助線52を「第2縦ミシン目線52」と、横切取補助線6を「横ミシン目線6」と、第1横切取補助線61を「第1横ミシン目線61」と、第2横切取補助線62を「第2横ミシン目線62」と、それぞれ記載する場合がある。
縦ミシン目線5の貫通孔の長さと非貫通部の長さは、好ましくは1:1〜2:1であり、より好ましくは2:1程度である。具体的には、縦ミシン目線5の貫通孔の長さは、好ましくは0.5mm〜2mmである。一方、縦ミシン目線5の非貫通部の長さは、好ましくは0.5mm〜1mmである。中でも、貫通孔が2mmで、非貫通部の長さが1mmであることが特に好ましい。
また、縦ミシン目線5は、図示したように、1本で構成されているものに限られず、隣接して2本以上形成してもよい。すなわち、第1縦ミシン目線51及び/又は第2縦ミシン目線52が、縦方向に延びる2本以上の隣接したミシン目線で構成されていてもよい。2本のミシン目線は、例えば、周方向に1mm〜4mm程度の間隔を開けて形成されていることが好ましく、該ミシン目線の貫通孔と非貫通部は、それぞれ0.7mm程度の長さに形成されていることが好ましい。
フィルム厚肉部7は、例えば、フィルムを2枚以上重ね合わせた部分で構成されている。該フィルム厚肉部7は、例えば、筒状体31の内面にテアテープ8を添付することにより構成できる。また、該フィルム厚肉部7は、筒状体31のセンターシール部9を利用して構成することもできる。
以下、第1縦ミシン目線51に沿って設けられたフィルム厚肉部7を「第1フィルム厚肉部71」と、第2縦ミシン目線52に沿って設けられたフィルム厚肉部7を「第2フィルム厚肉部72」と、それぞれ記載する場合がある。
該テアテープ8は、例えば、直線状の側縁8aを有する帯状のフィルムが用いられる。テアテープ8の材質は、特に限定されず、筒状体31を構成するフィルムと同様に、任意の樹脂フィルムを用いることができる。テアテープ8は、周方向に熱収縮しうるフィルムを用いることもできるが、非熱収縮性のフィルム(筒状体31の熱収縮温度で熱収縮しないフィルム)を用いることが好ましい。テアテープ8が、周方向に熱収縮すると、隣接する縦ミシン目線5の貫通孔が周方向に引っ張られて大きく開口し易くなるからである。
テアテープ8を筒状体31の内面に添付する方法としては、例えば、接着剤を用いることができる。また、テアテープ8と筒状体31が溶剤接着可能な材質である場合には、溶剤によって筒状体31に接着することもできる。
テアテープ8の幅(周方向の長さ)は、特に限定されないが、通常、2mm〜7mm程度のものが用いられる。
上記切り目81を形成することにより、筒状体31の上縁から下縁にかけて設けられたテアテープ8は、周方向にて分断されている。このようにして、第1縦ミシン目線51の上端から下端の間に、実質的に独立したテアテープ8が設けられている。
また、第1縦ミシン目線51の上端に対応して形成された切り目81は、図9(a)に示すように、該第1縦ミシン目線51の貫通孔511と連続して、一部領域Xの縁に沿った略直角状(逆L字状)を成すように形成されていることが好ましい。
一方、第1縦ミシン目線51の下端に対応して形成された切り目81は、図9(b)に示すように、該第1縦ミシン目線51の貫通孔511と連続して、一部領域Xの縁に沿った略直角状(L字状)を成すように形成されていることが好ましい。
このように上下の切り目81が形成されていることにより、一部領域Xを切り取る際、分断線が、第1縦ミシン目線51から、第1横ミシン目線61及び第2横ミシン目線62に移行し易くなる。
なお、上記切り目81を形成する場合、製造上、テアテープ8を筒状体31に添付した後、筒状体31を含んでテアテープ8に切り目が刻設される。
センターシール部9は、上述のように、筒状体31を形成するために、熱収縮性フィルムの一側端部32と他側端部33の重ね合わせ接着部分である。
該センターシール部9に於ける一側端部32と他側端部33の重ね順序は特に限定されず、何れの側端部32,33が筒状体31の外面側に位置していてもよい。中でも、筒状体31の外側に位置する一側端部32の縁32aが第2縦ミシン目線52に近接するように、熱収縮性フィルムの両側端部32,33を重ね合わせてセンターシール部9が形成されていることが好ましい。センターシール部9を形成する際、内側に位置する他側端部33の縁部33aは、図6に示すように、通常、数mmほどが接着されない余り代として延出されるので、この余り代が第2縦ミシン目線52に従って分断する際に支障を来すからである。
センターシール部9の幅(周方向の長さ)は、特に限定されないが、通常、3mm〜10mm程度に形成される。
本実施形態では、縦開封補助線4は、上記第1縦ミシン目線51に連設して設けられている。具体的には、縦開封補助線4は、筒状体31の上縁から第1縦ミシン目線51の上端にかけて形成された第1縦開封補助線41と、第1縦ミシン目線51の下端から筒状体31の下縁にかけて形成された第2縦開封補助線42と、を有する。
従って、縦開封補助線4は、その縦方向中途部が第1縦ミシン目線51に連設されている。
なお、縦開封補助線4は、第2縦ミシン目線52の上下端に連設して設けられていてもよいし、縦開封補助線4は、第1縦ミシン目線51及び第2縦ミシン目線52のそれぞれに連設されていてもよい(この場合、上下縁に延びる縦開封補助線4は周方向に所定間隔を開けて2本設けられる)。
このように縦開封補助線4を設けることにより、使用後、熱収縮性筒状ラベル3全体を縦方向に分断して容器2から除去することができる。
長尺状の熱収縮性のフィルム原反(主たる熱収縮方向がTD方向)と、裏面に接着剤が塗布された長尺状のテアテープと、を準備する。このテアテープを、送り出されるフィルム原反の所定位置に貼付する。
次に、ミシン目形成装置(トムソン刃や回転刃など)を用いて、長手方向にテアテープが添付されたフィルム原反に、2本の長手方向のミシン目(縦切取補助線及び縦開封補助線)と、該長手方向のミシン目の間に長手方向と直交する方向のミシン目(横切取補助線)と、を形成する。なお、該ミシン目を形成する際に、テアテープを分断するための切り目も同時に刻設する。
このようにして、上記熱収縮性筒状ラベル3が連続的に繋がった筒状ラベル原反を作製できる。該筒状ラベル原反は、一旦、ロール状に巻き取られ、ラベラーに装填される。ラベラーでは、筒状ラベル原反を所定長さに切断して熱収縮性筒状ラベル3を形成した後、該熱収縮性筒状ラベル3の一部領域Xを容器2の凹み部22,23に対応させながら外嵌し、熱収縮性筒状ラベル3を加熱する。
これにより、図1〜図3に示すような、ラベル付き容器1を得ることができる。
上記ラベル付き容器1は、使用に際して、図10に示すように、熱収縮性筒状ラベル3の第1縦ミシン目線51に従って筒状体31の一部が分断される。
第1縦ミシン目線51の一部の貫通孔が長く切り込まれ、第1縦ミシン目線51の一部に大きな開口部分(開封起点口)が形成されている場合には、その部分に指を入れ、フィルムを一部領域X側へ捲るように引き出すことにより、第1縦ミシン目51に従って筒状体31が分断される。
本発明の熱収縮性筒状ラベル3は、非切取領域側に於いて、第1縦ミシン目線51に沿って第1フィルム厚肉部71が形成され、この第1フィルム厚肉部71が設けられた部分は、他の部分に比して切れ難い。このため、フイルムを捲ることにより、一部領域X側に亀裂が生じることなく、第1縦ミシン目線51(第1フィルム厚肉部71の側縁8a)に沿って、筒状体31を分断できる。
特に、第1フィルム厚肉部71の側縁8aが、第1縦ミシン目線51に近接し且つ平行に設けられているため、第1縦ミシン目線51にて分断することにより生じる分断縁は、ほぼ直線状の綺麗な線条痕となる。
上記熱収縮性筒状ラベル3は、非切取領域側に於いて、第2縦ミシン目線52に沿って第2フィルム厚肉部72が設けられている。このため、第2縦ミシン目線52に従って切り取る際、周方向(特に非切取領域側)に亀裂が生じることなく、第2縦ミシン目線52に従って筒状体3を分断できる。従って、一部領域Xを完全に切り取った後に容器に残る非切取領域が捲れたりする虞がなく、該非切取領域のデザインが歪むことを防止できる。
第2実施形態は、筒状体31の内面に、感熱性接着剤が設けられている上記熱収縮性筒状ラベル3に係る。
以下、本実施形態に於いて、主として上記第1実施形態と異なる構成及び効果について説明し、上記第1実施形態と同様の構成及び効果については説明を省略し、用語及び符号を援用する。なお、下記第3〜第7実施形態についても、同様に説明し、各実施形態と同様の構成及び効果については説明を省略し、用語及び符号を援用する。
具体的には、感熱接着部10は、第1縦ミシン目線51を基準にして、一部領域Xと反対側(非切取領域側)に於いて、第1縦ミシン目線51に沿って縦方向に延びて設けられた第1感熱接着部11と、第2縦ミシン目線52を基準にして、非切取領域側に於いて、第2縦ミシン目線52に沿って縦方向に延びて設けられた第2感熱接着部12と、第1横ミシン目線61を基準にして、非切取領域側に於いて、第1横ミシン目線61に沿って周方向に延びて設けられた第3感熱接着部13と、第2横ミシン目線62を基準にして、非切取領域側に於いて、第2横ミシン目線62に沿って周方向に延びて設けられた第4感熱接着部14と、を有する。第1〜第4感熱接着部11〜14は、上記位置に感熱性接着剤を帯状に塗工することにより、筒状体31の内面に設けられている。
ディレードタック型感熱接着剤は、室温で接着性を示さず、加熱することによって活性化して接着性を示し且つ冷却後長時間に亘ってそれが持続するものであり、グラビアコーティングなどの印刷によって塗工可能な接着剤である。ディレードタック型感熱接着剤としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、合成ゴムなどのベース樹脂に粘着付与剤及び固体可塑剤が配合されたエマルジョン型のものなどが例示される。
パートコート型感熱接着剤は、室温で接着性を示さず、加熱によって接着性を示し、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体などの熱接着性樹脂と粘着付与剤などを有機溶剤などに溶解又は分散させた溶液を、グラビアコーティングなどの印刷によって塗工可能な接着剤であり、塗工後乾燥して使用するものである。
ホットメルト型接着剤は、常温で接着性を示さず、加熱することによって接着可能となるものであり、加熱溶融することによって塗工可能な接着剤である。ホットメルト型接着剤としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体やエチレンアクリル酸共重合体などのエチレン系樹脂、スチレン−ブタジエンブロック共重合体などのベース樹脂に粘着付与剤などの添加剤が配合されたものが例示される。
かかる熱収縮性筒状ラベル3は、一部領域Xを切り取った際、筒状体31の上方部は、左右に完全に分かれるため捲れを生じ易いが、本実施形態のように、感熱接着部10が設けられていることにより、この捲れを防止できる。
第3実施形態は、第1フィルム厚肉部71及び第2フィルム厚肉部72が上記第1実施形態と異なる上記熱収縮性筒状ラベル3に係る。
第4実施形態は、第1フィルム厚肉部71及び第2フィルム厚肉部72が何れも一部領域X側に設けられている上記熱収縮性筒状ラベル3に係る。
本実施形態の熱収縮性筒状ラベル3は、図13に示すように、第1フィルム厚肉部71は、第1縦ミシン目線51を基準にして、一部領域X側に於いて、該第1縦ミシン目線51に沿って縦方向に延びて設けられている。また、第2フィルム厚肉部72は、第2縦ミシン目線52を基準にして、一部領域X側に於いて、該第2縦ミシン目線52に沿って縦方向に延びて設けられている。
該熱収縮性筒状ラベル3は、第1フィルム厚肉部71及び第2フィルム厚肉部72が、何れもテアテープ8で構成されている。この場合、センターシール部9は、非切取領域に形成される。また、縦開封補助線4は、第1縦ミシン目線51及び第2縦ミシン目線52に連設されておらず、センターシール部9の一側端部32の縁32aに沿って、筒状体の上縁から下縁にかけて形成されていることが好ましい。
なお、本実施形態のように、フィルム厚肉部7が、第1縦ミシン目線51及び第2縦ミシン目線52を基準にして、何れも非切取領域側に設けられていない場合には、図13に示すように、第1縦ミシン目線51及び第2縦ミシン目52の何れにも切り目81を形成しておくことが好ましい。例えば、第1縦ミシン目線51を開封起点として一部領域Xを切り取る際、横ミシン目線6に従って形成される周方向の分断が、第2縦ミシン目線52を通過してしまうことを防止できるからである。
第5実施形態は、フィルム厚肉部7が、縦切取補助線5を基準にして、一部領域X側及び非切取領域側の双方側に設けられている上記熱収縮性筒状ラベル3に係る。
なお、第2縦ミシン目線52についても同様である。
具体的には、該熱収縮性筒状ラベル3は、やや幅広のテアテープ8(例えば、周方向の長さが5mm〜10mm程度)を筒状体31の内面に添付し、縦方向に伸びる第1縦ミシン目線51にて該テアテープ8を2分するように、テアテープ8の面内に第1縦ミシン目線51が形成されている。
同様に、第2縦ミシン目線52も、テアテープ8を2分するように、テアテープ8の面内に形成されている。
なお、上記第1縦ミシン目線51及び第2縦ミシン目線52で2分されたテアテープ8のうち、一部領域X側に位置するテアテープは、第1縦ミシン目線51及び第2縦ミシン目線52の上下端部に切り目81が形成されている。
なお、本実施形態及び変形例に於いて、第1縦ミシン目線51(又は/及び第2縦ミシン目線52)を形成することにより、テアテープ8を容易に2分できるようにするために、該テアテープ8として縦方向に引裂き性を有するフィルムを用いることが好ましい。
また、本実施形態及び変形例に於いては、フィルム厚肉部7が、テアテープ8で構成されているが、フィルム厚肉部7の1つをセンターシール部9で構成することも可能である。
第6実施形態は、横切取補助線が形成されていない上記熱収縮性筒状ラベル3に係る。
図16に示すように、本実施形態の熱収縮性筒状ラベル3は、横切取補助線6が形成されていないことを除いて、その余の点は、上記各実施形態と同様である。
上述のように、熱収縮性筒状ラベル3は、周方向に引裂き性を有するフィルム(延伸方向が周方向とされた熱収縮性フィルム)が用いられている。このため、周方向に伸びる横切取補助線が設けられていなくても、一部領域Xを切り取って、窓部を形成することが可能である。
本発明の熱収縮性筒状ラベル3は、上記各実施形態に示した構成のものに限られず、適宜設計変更することができる。
例えば、上記第2実施形態で示した感熱接着部を、第4実施形態で示した熱収縮性筒状ラベル3に適用するというように、各実施形態を適宜組み合わせた態様に変更することもできる。
また、本発明の熱収縮性筒状ラベル3は、縦開封補助線4が設けられていなくてもよい。
このような熱収縮性筒状ラベル3は、例えば、上記縦ミシン目線5やテアテープ8などが設けられた長尺状のフィルム原反(但し、主たる熱収縮方向がMD方向)の先端部を、容器2の胴部21に貼付し、これを容器2の周方向に巻き付けつつ切断した後、この切断端部の内面を先端部の外面に貼着することによりセンターシール部9を形成して、筒状に形成される。
Claims (6)
- 熱収縮性フィルムの一側端部を他側端部の外面に重ね合わせて接着された筒状体であって、周方向に熱収縮して容器に装着可能で、且つ縦方向に延びる一対の縦切取補助線が形成された筒状体を有し、
容器に熱収縮装着した後、前記一対の縦切取補助線に従って筒状体の一部を分断し、前記一対の縦切取補助線の間に於ける一部領域が切取可能とされる熱収縮性筒状ラベルであって、
前記筒状体は、前記一部領域側に於いて、一方の縦切取補助線に沿って設けられたフィルム厚肉部を有し、
前記筒状体の内面には、前記一部領域とは反対側に於いて一方の縦切取補助線に沿って縦方向に延びる感熱接着部と、前記一部領域とは反対側に於いて他方の縦切取補助線に沿って縦方向に延びる感熱接着部と、が設けられていることを特徴とする熱収縮性筒状ラベル。 - 前記フィルム厚肉部が、筒状体の内面に添付された帯状のテアテープである請求項1に記載の熱収縮性筒状ラベル。
- 前記テアテープが、筒状体の上縁から下縁にかけて添付されており、テアテープの前記縦切取補助線の端部に対応する部分が、周方向に分断されている請求項2に記載の熱収縮性筒状ラベル。
- 前記縦切取補助線が、前記テアテープの周方向中途部に於いて該テアテープを縦方向に分断するように形成されている請求項2または3に記載の熱収縮性筒状ラベル。
- さらに、筒状体には、周方向に延びる横切取補助線が形成されており、前記縦切取補助線及び横切取補助線が、ミシン目線であり、
前記縦切取補助線と横切取補助線に従って筒状体の一部を分断することにより、筒状体の一部領域が切り取られる請求項1〜4のいずれかに記載の熱収縮性筒状ラベル。 - 請求項1〜5のいずれかに記載の熱収縮性筒状ラベルが、周壁面に凹み部が形成された容器に熱収縮装着されているラベル付き容器であって、前記筒状体の一部領域が、前記容器の凹み部に対応するように装着されているラベル付き容器。
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