JP5052116B2 - 光断層画像化装置 - Google Patents

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本発明は、OCT(Optical Coherence Tomography)計測により光断層画像を取得する光断層画像化装置に関するものである。
従来、生体組織の光断層画像を生成する際に、OCT計測を利用した光断層画像取得装置が用いられることがある。この光断層画像取得装置では、光源から射出された低コヒーレント光を測定光と参照光とに分割した後、該測定光が測定対象に照射されたときの測定対象からの反射光と参照光とを合波し、該反射光と参照光との干渉光の強度に基づいて光断層画像を生成する。上記のような光断層画像取得装置では、参照光の光路長を変更することにより、測定対象に対する深さ方向の位置(以下、深さ位置という)を変更し光断層画像を生成するTD−OCT(Time domain OCT)計測を利用した装置がある。
また、近年では、上述した参照光の光路長を変更することなく高速に光断層画像を生成するSD−OCT(Spectral Domain OCT)計測を利用したSD−OCT装置が提案されている(特許文献1参照)。このSD−OCT装置は、広帯域の低コヒーレント光をマイケルソン型干渉計等を用いて測定光と参照光とに分割した後、測定光を測定対象に照射させ、そのとき戻って来た反射光と参照光とを干渉させ、この干渉光を各周波数成分に分解したチャンネルドスペクトルをフーリエ変換することにより、深さ方向の走査を行わずに光断層画像を構成するようにしたものである。さらに、特許文献1においては、干渉光の検出精度を高めるため、干渉光を各スペクトル帯域毎に分光し、分光した干渉光を別々の光検出器で検出する方法が開示されている。
また、特許文献1においては、参照光の光路長の変更を行うことなく高速に光断層画像を生成する装置として、SS−OCT(Swept source OCT)計測による光断層画像化装置も提案されている。このSS−OCT装置は、光源から射出されるレーザ光の周波数を掃引させて反射光と参照光とを各波長において干渉させ、一連の波長に対する干渉スペクトルをフーリエ変換することにより測定対象の深さ位置における反射光強度を検出し、これを用いて光断層画像を構成するようにしたものである。
上述したTD−OCT計測、SS−OCT計測、SD−OCT計測において空間分解能の向上を図る方法として、広帯域なスペクトル幅を有する測定光を用いることが知られている(特許文献2参照)。この広帯域なスペクトル幅を有する光を射出する光源として、特許文献2にはそれぞれ異なるスペクトル帯域の光を射出する複数の光源と、各光源から射出された光を光結合器により結合し、単一光波の光を射出するものが開示されている。
また、生体組織に到達した測定光は、生体組織に到達して屈折率が変わるところで反射され、試料の奥行き(光軸)方向に反射面が複数あれば、それらの複数の反射面の位置が観測される。しかしながら、屈折率は波長に依存して変わり、反射光は屈折率による分散に影響されるため、物理的には波長によって変わることのない反射面の位置が、光を用いた測定では光の波長によって実際の位置とは異なった反射面が観測される。分散がなければ、低コヒーレンス光源のスペクトル幅が広いほど分解能が上がることが知られている。しかし、分散があると、物理的には同じ参照光と反射光との光路差が、光学的には波長によって差が生じるので、分解能が低下する。この分散の要因として、光学部品や観測対象の生体組織の屈折率がある。そこで、使用する光学部品や生体組織の屈折率の波長依存性波長依存性データとして記憶しておき、波長依存性データに基づいて屈折率の波長依存性を補正する方法を提案したものがある(特許文献3参照)。
特表2005−516187号公報 特開2002−214125号公報 特開2005−283155号公報
OCT計測が、光学部品や生体組織の屈折率が影響を及ぼさない理想的な状態では、ある深さの反射面から反射された反射光の強度は,分光された干渉信号における特定振動数の成分の強度に対応するはずである。
しかしながら、実際には,光源の光が光学部品や測定対象を伝播する過程で,光源波長に依存して光学的光路長が変化したり、強度の減衰が生じるという問題がある。特許文献3では、分散の影響を考慮した変換を行う方法を開示しているが、強度の減衰は考慮されていない。画質のよい断層画像を得るためには、分散の影響のみでなく強度の減衰も補償することができるシステムの実現が望まれている。
そこで、本発明は,OCT計測よって得られた干渉信号の劣化を補償して、周波数解析によって得られる断層情報の品質を向上させることを目的とするものである。
本発明の光断層画像化装置は、光源より射出した所定の波長帯域の光を測定光と参照光とに分割し、分割した前記測定光が測定対象から反射した反射光と前記参照光とを合波し、合波した前記反射光と前記参照光との干渉光の強度を干渉信号として検出する干渉信号検出器と、
前記測定対象に近い特性を有す物質の、前記測定光が所定の深さ位置に伝搬する際の波数に応じて変化する減衰率、および、屈折率の少なくとも1つを補償用データとして記憶する補償データ記憶手段と、
前記補償用データを用いて、前記干渉信号の強度の減衰補償および前記干渉信号の屈折率に応じた分散補償の少なくとも一方の補償を行う補償手段と、
前記補償手段により補償された干渉信号を周波数解析することにより、前記測定対象の断層情報を取得する断層情報取得手段と、
前記断層情報を用いて断層画像を生成する断層画像生成手段とを備えたことを特徴とするものである。
「補償手段」は、「干渉信号の強度の減衰補償」は補償用データのうち減衰率を用いて行い、「干渉信号の屈折率に応じた分散補償」は補償用データのうち屈折率を用いて行う。また、補償用データに減衰率と屈折率のうちいずれか一方しか記憶されていない場合には、それに対応した補償のみを行う。
前記補償データが、前記測定対象の代わりに前記測定対象に近い特性を有す物質を用いて予め計測して得られたものが望ましい。
「測定対象に近い特性を有す物質」とは、屈折率や干渉光の強度の減衰率が近いものをいう。例えば、生体を測定対象とする場合には、特性を有す物質として水があげられる。
また、前記補償データ記憶手段が、前記測定対象に近い特性を有す複数の物質の補償用データを記憶するものであり、
前記検出された干渉信号から測定対象の特性に近い前記物質を推定する測定対象推定手段をさらに備え、
前記補償手段が前記推定した物質の前記補償用データを用いるものであってもよい。
また、前記干渉信号が、前記測定光の強度の成分と、前記反射光の強度の成分と、前記測定光及び前記反射光の干渉成分とからなるものであり、
前記補償用データが、前記減衰率を含むものであり、
前記測定対象推定手段が、
予め測定された前記測定光の強度を記憶する測定光強度記憶手段と、
前記干渉信号上の大きい周期の波の成分上に載った細かい振動成分を平滑化することにより干渉成分を除去する干渉成分除去手段と、
該干渉成分除去手段より干渉成分を除去した干渉信号より前記測定光の強度を除いて反射光の強度を抽出する反射光強度抽出手段と、
前記反射光強度抽出手段により抽出された反射光の強度が前記測定光の強度より減衰した減衰量を前記複数の物質の補償用データの減衰率と比較することにより、前記測定対象の物質を推定するものであってもよい。
また、前記補償データ記憶手段が、前記物質の異なる深さ位置から前記測定光が反射したときの補償用データをそれぞれ記憶するものであり、
前記補償手段が、各深さ位置における補償用データを用いてそれぞれ干渉信号を補償するものであり、
前記断層情報取得手段が、補償された干渉信号をそれぞれ周波数解析して複数の断層情報を取得するものであり、
該断層情報を取得した干渉信号を補償した深さ位置での影響の度合が他の断層情報より大きくなるように前記複数の断層情報を合成した断層情報を取得する合成断層情報取得手段をさらに備え、
前記断層画像生成手段が、前記合成断層情報取得手段により合成された断層情報から前記断層画像を生成するものであってもよい。
また、本発明の他の光断層画像化装置は、光源より射出した所定の波長帯域の光を測定光と参照光とに分割し、分割した前記測定光が測定対象から反射した反射光と前記参照光とを合波し、合波した前記反射光と前記参照光との干渉光の強度を干渉信号として検出する干渉信号検出器と、
前記測定光が前記測定対象に近い特性を有す物質の異なる深さ位置に伝搬する際の波数に応じて変化する減衰率を各深さ位置ごとに記憶する減衰率記憶手段と、
前記干渉信号を複数の周波数帯域の成分に分離する周波数成分分離手段と、
前記各周波数帯域の干渉信号を周波数解析して得られる断層情報の深さ位置に対応する前記減衰率記憶手段に記憶されている減衰率を用いて、前記各周波数帯域の成分の強度の減衰補償を行う強度補償手段と、
該強度補償手段より減衰補償された前記各周波数帯域の成分を合成して全周波数帯域の干渉信号を取得する周波数成分合成手段と、
前記全周波数帯域の干渉信号を周波数解析することにより、前記測定対象の断層情報を取得する断層情報取得手段と、
前記断層情報を用いて断層画像を生成する断層画像生成手段とを備えたことを特徴とするものである。
前記他の光断層画像化装置が、前記測定対象に近い特性を有する物質の前記測定光が所定の深さ位置に伝搬する際の波数に応じて変化する屈折率を記憶する屈折率記憶手段と、
前記屈折率記憶手段に記憶されている屈折率を用いて前記合成した全周波数帯域の干渉信号の分散補償を行う分散補償手段とをさらに備え、
前記断層情報取得手段が、前記分散補償手段により分散補償した全周波数帯域の干渉信号を周波数解析するものであってもよい。
あるいは、前記他の光断層画像化装置が、前記測定対象に近い特性を有する物質の前記測定光が所定の深さ位置に伝搬する際の波数に応じて変化する屈折率を記憶する屈折率記憶手段と、
前記屈折率記憶手段に記憶されている屈折率を用いて前記干渉信号検出器が検出した干渉信号の分散補償を行う分散補償手段とをさらに備え、
前記周波数成分分離手段が、前記分散補償手段により分散補償した干渉信号を複数の周波数帯域の成分に分離するものが望ましい。
また、前記減衰率が、前記測定対象の代わりに前記測定対象に近い特性を有す物質を用いて予め計測して得られたものであってもよい。
また、前記屈折率が、前記測定対象の代わりに前記測定対象に近い特性を有す物質を用いて予め計測して得られたものが望ましい。
本発明によれば、測定対象に近い特性の物質を用いて、その物質のある特定の深さから反射したときに干渉信号の強度が減衰する減衰率や屈折率などの補償用データを予め用意しておき、干渉信号の強度の減衰補償や分散補償を行った後に周波数解析して断層情報を取得することにより、ある特定の深さ位置付近の断層情報の精度を向上させることができる。
測定対象に近い特性を有す物質をサンプルとして用いて、予め干渉信号検出器の減衰率や屈折率などの保障データを計測しておけば、干渉信号検出器に対応した正確な補償を行うことができる。
また、検出された干渉信号から算出した反射光の減衰量から測定対象の特性に近い物質を推定して、測定対象に近い特性の物質の補償用データを用いることにより、断層情報の精度をより向上させることができる。
あるいは、異なる深さ位置から前記測定光が反射したときの補償用データをそれぞれ用意しておき、それぞれの深さで干渉信号の強度の減衰補償や分散補償を行ったものを周波数解析して断層情報を複数生成して、各断層情報元の干渉信号を補償した深さ位置での影響の度合が他の断層情報より大きくなるように合成することにより、特定の深さ位置に限られることなく断層画像の精度を上げることができる。
さらに、干渉信号を複数の周波数帯域の成分に分離して、各周波数帯域の干渉信号を周波数解析して得られる断層情報の深さ位置に対応する減衰率を用いて、各周波数帯域の成分の強度の減衰補償を行った後に、周波数解析して断層情報を取得することにより、分散による影響が深さによって変化しない場合には、特定の深さ位置に限られることなく断層情報の精度を向上させることができる。
また、屈折率の変化が深さによって大きく変化しない場合であれば、深さ位置に対応する減衰率を用いて強度の減衰補償をした後に、さらに一定の深さにおける屈折率を用いて分散補償することにより、断層情報の精度をさらに向上させることができる。
あるいは、屈折率の変化が深さによって大きく変化しない場合であれば、干渉信号検出器から検出された干渉信号を一定の深さにおける屈折率を用いて分散補償をした後に、深さ位置に対応する減衰率を用いて強度の減衰補償をすることにより、断層情報の精度をさらに向上させることができる。
以下、図面を参照して本発明の光断層画像化装置の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明の光断層画像化装置の好ましい実施の形態を示す模式図である。光断層画像化装置1は、たとえば体腔内の生体組織や細胞等の測定対象の断層画像をマッハツェンダ型干渉計を用いたSD−OCT(Spectral Domain OCT)計測により取得するものであって、干渉信号検出器2と、干渉光検出器2により検出された干渉光L4を周波数解析することにより測定対象の各深さ位置における断層情報(反射率)を検出し測定対象Sの断層画像を生成する断層画像処理手段50と断層画像を表示する表示装置60を備える。
干渉信号検出器2は、複数の光束Lを射出する光源ユニット10と、光源ユニット10から射出された光束Lをそれぞれ測定光L1と参照光L2とに分割する光分割手段3と、光分割手段3により分割された測定光L1が測定対象Sに照射されたときの測定対象Sからの反射光L3と参照光L2とを合波する合波手段4と、合波手段4により合波された反射光L3と参照光L2との干渉光L4を検出する干渉光検出手段40とを備える。
光源ユニット10は、図2に示すように波長帯域λ内において連続したスペクトルを有する。例えば、希土類ドープファイバアンプレーザ等のASE(Amplified Spontaneous Emission:自然放出光)光源を用いて構成することができる。
図1の光分割手段3は、たとえば2×2の光ファイバカプラからなっており、光源ユニット10から光ファイバFB1を導波した光束Lをそれぞれ測定光L1と参照光L2とに分割するようになっている。このとき、光分割手段3は、たとえば測定光L1:参照光L2=90:10の割合で分割するようになっている。光分割手段3は、2つの光ファイバFB2、FB3にそれぞれ光学的に接続されており、分割された測定光L1は光ファイバFB2側に入射され、参照光L2は光ファイバFB3側に入射されるようになっている。
光ファイバFB2には光サーキュレータ11が接続されており、光サーキュレータ11には光ファイバFB4、FB5がそれぞれ接続されている。光ファイバFB4には測定光L1を測定対象Sまで導波するプローブ30が接続されている。プローブ30はたとえば鉗子口から鉗子チャンネルを介して体腔内に挿入可能になっており、プローブ30から射出した測定光L1は光ファイバFB2からプローブ30へ導波され、測定対象Sの同一部位に同時に照射されることになる。また、測定対象Sを反射した反射光L3は光ファイバFB4を介して光サーキュレータ11に入射され、光サーキュレータ11から光ファイバFB5側に射出されるようになっている。
合波手段4は、2×2の光ファイバカプラからなり、光ファイバFB5内を導波した反射光L3と光ファイバFB3内を導波した参照光L2を合波するものである。そして、合波手段4は、反射光L3と参照光L2との干渉光L4を光ファイバFB6側に射出するようになっている。なお、光ファイバFB3の長さは、光分割手段3から測定対象Sの測定開始位置を通り合波手段4に至るまでの測定光L1の光路長が参照光L2の光路長と等しくなるように設定されている。
干渉光検出手段40は、光ファイバFB6を導波した干渉光L4を光電変換し干渉信号Iを検出する機能を有している。具体的には、干渉光検出手段40はそれぞれ波長帯域λを有する干渉光L4を分光する分光素子42と、分光素子42により分光された干渉光L4を検出する光検出部44とを有している。この分光素子42はたとえば回折光学素子等により構成されており、光ファイバFB6からコリメータレンズ41を介して入射される干渉光L4を分光し、光学レンズ43を介して光検出部44側に射出するようになっている。
光検出部44は、たとえばInGaAsフォトダイオードアレイやSiフォトダイオードアレイ、CCD(Charge Coupled Device) イメージセンサ等のような複数の光検出素子44aを1次元もしくは2次元に配列した構造を有し、各光検出素子44aが分光素子42により各波長毎に分光され光学レンズ43を介して入射された干渉光L4をそれぞれ検出するようになっている。そして、光検出部44は干渉光L4から干渉信号Iを検出する。
図3は本実施の形態の断層画像処理装置(断層画像処理手段)の好ましい実施の形態を示すブロック図であり、図3を参照して断層画像処理装置(断層画像処理手段)50について説明する。なお、図3のような断層画像処理装置50の構成は、補助記憶装置に読み込まれた断層画像処理プログラムをコンピュータ(たとえばパーソナルコンピュータ等)上で実行することにより実現される。このとき、この断層画像処理プログラムは、CD−ROM等の情報記憶媒体に記憶され、もしくはインターネット等のネットワークを介して配布され、コンピュータにインストールされることになる。なお、上述したコンピュータ上で実現する場合に限らず断層画像化装置1自体に断層画像処理装置50の構成を組み込み、内視鏡による撮影と処理画像の表示とがリアルタイム処理されるようなものであってもよい。
断層画像処理装置50は、測定対象に近い特性を有す特定の物質の所定の深さ位置z=Lに伝搬する際、前記測定光L1がその波数kに応じて変化する減衰率g(k)と屈折率n(k)とを補償用データCとして予め記憶する補償データ記憶手段51と、補償用データを用いて干渉信号Iを波数kと屈折率n(k)に応じて補償する補償手段52と、補償した干渉信号Icを周波数解析することにより断層情報r(z)を取得する断層情報取得手段53と、周波数解析手段53により生成された断層情報r(z)を用いて断層画像を生成する断層画像生成手段54とを備える。
補償データ記憶手段51には、測定対象の物質に近い特性を有する既知の物質のサンプルを用いて、干渉信号検出器2で測定した減衰率g(k)や屈折率n(k)などのテーブルを補償用データCとして記憶する。具体的には、図4に示すように、測定対象を模した物質(厚さz)を透過した光が全反射ミラーMで反射させて減衰率g(k)や屈折率n(k)などの計測を行う。測定対象が生体である場合には、生体の多くは水が占めることから、水を計測した補償用データを用いることができる。
ここで、補償手段52により干渉信号Iを補償する方法について説明する。干渉光検出手段40において検出される干渉信号Iは、図2に示すような、スペクトル強度分布を持つ測定光L1が測定対象Sに照射されると、それぞれのスペクトル成分による干渉光縞強度を重ね合わせた図5に示すようなインターフェログラムとして表れる。干渉光検出手段40が検出したインターフェログラムをフーリエ変換による周波数解析を行うことにより干渉光L4の分光スペクトルを求めて、図6に示すような測定対象Sの深さ位置zの情報と断層情報r(z)とを取得する。
しかし、干渉光検出器2において検出された干渉信号Iは測定対象Sの物質の吸収特性や散乱特性に影響されるので、そのまま周波数解析を行った場合には正確な深さ位置zや断層情報r(z)を取得することができない。
ここで、まず、参照光L2と反射光L3とが干渉した干渉光L4の強度(干渉信号)Iと、屈折率nと減衰率gの影響について検討する。波数kの参照光L2をE(k)とし、測定光L1をE(k)とし、測定光L1が測定対象Sの深さzから反射した反射光L3をE(k、z)としたとき、測定対象Sの複数の深さzの位置から反射した反射光L3と参照光L2とが干渉した干渉光L4の強度I(k)は、下式(1)で表される。式(1)の第3項が反射光L3と参照光L2の干渉成分である。
Figure 0005052116
強度I(k)は、測定対象Sの物質の吸収特性や散乱特性に影響されて減衰する。これらの吸収特性や散乱特性は波数(波長)に依存して変わることが知られており、各層の深さzが深くなるほど強度は減衰量が多くなるので減衰率はg(k、z)と表わすことができる。また、屈折率nは、測定光L1が伝播する層が単一の物質の場合には波数kにのみ依存するが、測定対象Sは一般には複数の層から構成されるので各層の深さzにも依存して屈折率は変化する。そこで、屈折率をn(k、z)と表わす。従って、式(1)は、下式(2)のようになる。
Figure 0005052116
式(2)の第3項が干渉成分であるが、波数に依存して強度が減衰するため、干渉信号全体の形状が変形して、分解能の低下やサイドローブ等の擬似信号が生じる原因となる。特に式(2)の第3項に注目すると下式(3)のようになり、波数kと深さzに依存した式となっている。
Figure 0005052116
しかし、測定対象が生体であって、深さ位置がz=Lの付近の断層画像にのみ注目すれば、測定対象の物質を水であると仮定した時のz=Lにおける屈折率と強度の減衰率を用いて補償を行えばz=Lの付近の断層画像の品質を向上することができると考えられる。
そこで、観察する深さをLに固定する場合について考えると、屈折率は波数kにのみ依存するので、n(k、L) =n(k)と表され、強度の減衰率も波数kにのみ依存するので、g(k、L) =g(k)と表される。つまり、式(3)は、下式(4)のように書き換えられる。
Figure 0005052116
式(4)から分かるように、強度減衰の補償を行うには、補償用データCの減衰率のテーブルを用いて、干渉信号Iに対して1/g(k)を乗じることによって補償をすることができる(ここでは、深さLはz=0からある程度離れている場合を想定し、主にz=0付近の断層情報に影響を与える第1項、第2項については無視して考える。なお、参照光のみ、反射光のみを検出する手段を別途設けて検出された各信号を、干渉光検出器で検出した信号から第1項、第2項を差し引いて第3項のみを抽出するようにしてもよい。)。
また、観測される干渉信号の強度は、図7(a)に示すようにk×n(k)に応じた変化が観察されるので、補償用データCのテーブル用いて図7(c)に示すようなk×n(k)とkとの対応を求めておき、図7(a)を図7(b) に変換することで干渉信号の分散補償をすることができる。
断層情報取得手段53は、強度減衰の補償と分散の補償が行われた干渉信号Icを周波数解析して断層情報r(z)を取得する。干渉信号Iを深さ位置Lでの減衰率g(k)と屈折率n(k)を用いて補償した補償済みの干渉信号IcをFFTや最大エントロピー法を用いて周波数解析を行うことにより、深さL付近では正確な断層情報r(z)を求めることができる。
次に、図1〜図8を参照して光断層画像化装置1の動作例について説明する。まず、光源ユニット10から波長帯域λ内において連続したスペクトルを有する光束Lが射出され光分割手段3に入射される。光分割手段3において光束Lは測定光L1と参照光L2とに光分割される。測定光L1は光ファイバFB2側に射出され、参照光L2は光ファイバFB3側に射出される。
測定光L1は光サーキュレータ11、光ファイバFB4およびプローブ30を導波し測定対象Sに照射される。そして、測定対象Sの各深さ位置zにおいて反射した反射光L3および後方散乱した光が再びプローブ30に入射される。この反射光L3はプローブ30、光サーキュレータ11および光ファイバFB5を介して合波手段4に入射される。一方、参照光L2は光ファイバFB3に導波し合波手段4に入射される。
合波手段4において、反射光L3と参照光L2とが干渉した干渉光L4が光ファイバFB6に射出される。干渉光L4は干渉光検出手段40の光検出部44において光電変換され、干渉信号Iが検出される(S100)。
補償手段52で、補償データ記憶手段51に記憶されている深さ位置z=Lの時の1/g(k)のテーブルの値を干渉信号Iに乗じて強度の減衰補償をし、n(k)*kとkの対応を表すテーブルを参照して図7に示すように横軸を変換して分散補償した干渉信号Icを取得する(S101)。
補償した干渉信号Icを断層情報取得手段53で周波数解析して、断層情報r(z)を取得する(S102)。さらに、断層画像生成手段54で、深さLの近くの断層情報r(z)を用いて2次元の光断層画像を生成して表示装置60に表示する(S103)。
上述のように、サンプルを用いて、干渉信号検出器2で実際に測定した補償用データを用いるのが好ましいが、別の方法で得られたデータがあれば、それを補償用データとして用いてもよい。
また、上述の補償手段では、強度の減衰補償をした後に分散補償を行う場合について説明したが、分散補償を行った後に強度の減衰補償をしてもよい。
以上、詳細に説明したように、測定対象の物質に近い特性を有する既知の物質のサンプルを用いて特定の深さの補償用データを測定し、測定した結果を用いて干渉信号を補償することにより、その深さの断層情報の精度を上げることができる。
図9は本発明の光断層画像化装置の第2の実施形態を示す模式図である。なお、図9の光断層画像化装置1aにおいて、図1の光断層画像化装置1と同一の構成を有する部位には同一の符号を付してその説明を省略する。図9の光断層画像化装置1aが図1の光断層画像化装置1と異なる点は、断層画像処理手段50aである。前述の実施の形態では、測定対象の物質が特定の物質であるものと仮定して補償用データを用意する場合について説明したが、本実施の形態では複数の物質の補償用データを予め用意しておき、検出した干渉信号Iから測定対象の物質を推定して、推定した物質に対応する補償用データを用いて干渉信号の補償を行う場合について説明する。
図10は本実施の形態の断層画像処理装置の好ましい実施の形態を示すブロック図であり、図10を参照して断層画像処理装置50aについて説明する。
断層画像処理装置50aは、複数の物質のそれぞれについて、深さLの位置に伝搬する際、測定光L1がその波数kに応じて変化する減衰率g(k)と屈折率n(k)とを含む補償用データCを予め記憶する補償データ記憶手段51aと、干渉信号Iより測定対象の物質を推定する測定対象推定手段55と、推定された物質の補償用データCを用いて干渉信号Iを波数kと屈折率n(k)に応じて補償する補償手段52と、補償した干渉信号Icを周波数解析することにより断層情報r(z)を取得する断層情報取得手段53と、断層情報取得手段53により生成された断層情報r(z)を用いて断層画像を生成する断層画像生成手段54とを備える。
測定対象推定手段55は、干渉信号検出器2の参照光L2の強度を記憶する参照光強度記憶手段551と、渉信号検出器2の測定光L1の強度を予め記憶する測定光強度記憶手段552とを備える。参照光L2の強度|E(k)|と測定光L1の強度|E(k)|は干渉信号検出器2によって固定となるので、予め干渉信号検出器2を用いて計測して参照光強度記憶手段551と測定光強度記憶手段552に記憶する。
ここで、測定対象推定手段55により測定対象の物質を推定する推定方法について説明する。干渉信号Iは、式(1)に示すように、測定光の強度の成分(第1項)と反射光の強度の成分(第2項)と測定光及び反射光の干渉成分(第3項)とからなる。干渉信号Iの形状は、図11に示すように、大きい周期の波の成分上に小さい振動成分が載った形状となるが、小さい振動成分は式(1)の第3項の振動成分によるものであってし、第3項の振動成分を除去した信号I1は大きい周期の波の形状となる。そこで、例えば、平均値フィルタを施した値や、最大値フィルタを施した値と最小値フィルタを施した値の平均値を用いて、小さい山の振動成分を平滑化して、図11の大きい周期の波の成分を抽出する。
式(1)の第1項は参照光L2の強度|E(k)|は、干渉信号検出器2に応じた固定値であり、測定光L1の強度|E(k)|も、干渉信号検出器2に応じた固定値である。そこで、第3項の振動成分を除去した信号I1から、参照光強度記憶手段551に記憶している参照光L2の強度を用いて、式(1)の第1項の成分(|E(k)|)を除去した信号I2を求める。この信号I2は、式(1)の第2項の成分|ΣE(k)×r(z)|に略一致する。さらに、測定光強度記憶手段552に記憶している測定光L1の強度|E(k)|と信号I2から測定光L1の減衰量を求める。求めた減衰量と、補償データ記憶手段51aに記憶されている複数の物質の補償用データCの減衰率gとを照合して、測定対象の物質を推定する。
次に、図12を参照して光断層画像化装置1aの動作例について説明する。干渉信号検出器2の動作は前述の第1の実施の形態と同じであるので省略し、断層画像処理装置50aの動作についてのみ説明する。
干渉信号検出器2で干渉信号Iを検出し(S200)、検出した干渉信号Iから測定対象推定手段55で測定対象の物質を推定する(S201)。
推定した物質に対応する補償用データCを補償データ記憶手段51から検索し、補償手段52で、検索した補償用データCの1/g(k)のテーブルの値を干渉信号Iに乗じて強度の減衰補償をし、n(k)*kテーブルを参照して横軸を変換して分散補償をした干渉信号Icを取得する(S202)。
断層情報取得手段53で、補償した干渉信号Icを周波数解析して断層情報r(z)を取得し(S203)、断層画像生成手段54で、深さLの近くの断層情報r(z)を用いて2次元の光断層画像を生成して表示装置60に表示する(S204)。
以上詳細に説明したように、測定対象の物質に近い特性を有する既知の複数の物質のサンプルを用いて特定の深さの補償用データを用意し、干渉信号より測定対象を構成する物質を推定して、推定した物質に対応する補償用データを用いて干渉信号の補償を行うことにより、ある深さの断層情報の精度をより向上させることができる。
また、上述の第1、第2の実施例において、補償する深さと測定系の焦点位置を合わせることにより、測定対象の深さ方向の品質とともにプローブが測定対象をスキャンするスキャン方向の品質もよい画像を得ることができる。
図13は本発明の光断層画像化装置の第3の実施形態を示す模式図である。なお、図12の光断層画像化装置1bにおいて、図1の光断層画像化装置1と同一の構成を有する部位には同一の符号を付してその説明を省略する。図13の光断層画像化装置1bが図1の光断層画像化装置1と異なる点は、断層画像処理手段である。図1の光断層画像化装置1は特定の深さの補償用データを用意して、その特定の深さの断層画像の品質を向上させる方法について説明したが、その深さからずれた位置から反射する場合には上手く補償することができない。そこで、本実施の形態では、複数の深さの補償用データを用意して、複数の深さの位置について補償を行った結果を合成して適切な補償が行えるようにする方法について説明する。
図14は本実施の形態の断層画像処理装置の好ましい実施の形態を示すブロック図であり、図14を参照して断層画像処理装置50bについて説明する。
断層画像処理装置50bは、特定の物質の異なる深さ位置z=L1,L2,・・・,Lnの補償用データCL1,CL2,・・・,CLnを複数記憶する補償データ記憶手段51bと、各深さ位置z=L1,L2,・・・,Lnの補償用データCL1,CL2,・・・,CLnをそれぞれ用いて干渉信号Iを補償する補償手段52と、補償した干渉信号IcL1,IcL2,・・・,IcLnをそれぞれ周波数解析することにより複数の断層情報r(z)L1,r(z)L2,・・・r(z)Lnを取得する断層情報取得手段53と、複数の断層情報r(z)L1,r(z)L2,・・・r(z)Lnをその断層情報を取得した干渉信号を補償した深さ位置z=Li(i=1,2,・・・,n)での影響度合が断層情報r(z)Liを除いた他の断層情報より大きくなるように前記複数の断層情報を合成した断層情報R(z)を取得する合成断層情報取得手段57と、断層情報R(z)を用いて断層画像を生成する断層画像生成手段54とを備える。
合成断層情報取得手段57は、断層情報取得手段53を用いて、補償した信号IcL1,IcL2,・・・,IcLnのそれぞれから得た断層情報r(z)L1,r(z)L2,・・・,r(z)Lnを合成する。深さz=L1の補償用データを用いて補償した信号IcL1から得られた断層情報r(z)L1は、深さz=L1付近の情報の信頼性が最も高いものと予測され、深さz=L2の補償用データを用いて補償した信号IcL2から得られた断層情報r(z)L2は、深さz=L2付近の情報の信頼性が最も高いものと予測される。そこで、各断層情報r(z)L1,r(z)L2,・・・r(z)Lnを取得した干渉信号を補償した深さ位置z=L1,L2,・・・,Lnでの影響度合が、他の断層情報より大きくなるように前記複数の断層情報を合成する。例えば、図15に示すようなz=L1の位置で1と成るようなガウス関数δL1を断層情報r(z)L1に掛け、z=L2の位置で1と成るようなガウス関数δL2を断層情報r(z)L2に掛け、・・・、z=Lnの位置で1と成るようなガウス関数δLnを断層情報r(z)Lnに掛けて加算して、下式(5)のような合成した断層情報R(z)を生成する。
Figure 0005052116
次に、図16を参照して光断層画像化装置1bの動作例について説明する。干渉信号検出器2の動作は前述の第1の実施の形態と同じであるので省略し、断層画像処理装置50bの動作についてのみ説明する。
干渉信号検出器2で干渉信号Iを検出する(S300)。補償信号取得手段56で、補償データ記憶手段51bに記憶されている各深さ位置z=L1,L2,・・・,Lnの補償用データCL1,CL2,・・・,CLnを補償手段52で用いて、強度減衰の補償と分散を補償した干渉信号IcL1,IcL2,・・・,IcLnを取得する(S301)。
断層情報取得手段53で、補償した干渉信号IcL1,IcL2,・・・,IcLnを周波数解析して(S302)、断層情報r(z)L1,r(z)L2,・・・,r(z)Lnを取得する(S303)。さらに、合成断層情報取得手段57で、断層情報r(z)L1,r(z)L2,・・・,r(z)Lnのそれぞれが、各断層情報を取得した干渉信号を補償した深さ位置z=L1,L2,・・・,Lnでの影響度合が他の断層情報より大きくなるような重みδL1,δL2,・・・,δLnを乗じる(S304)。各重みを乗じた断層情報r(z)L1,r(z)L2,・・・,r(z)Ln を加算してR(z)を求める(S305)。断層画像生成手段54で、断層情報R(z)を用いて2次元の光断層画像を生成して表示装置60に表示する(S306)。
以上詳細に説明したように、本実施の形態では、様々な深さ位置で反射する場合を考慮して補償を行うことで、特定の深さの断層画像の品質のみを向上させるのではなく、いろんな深さの断層画像の品質を向上させることができる。
図17は本発明の光断層画像化装置の第4の実施形態を示す模式図である。なお、図16の光断層画像化装置1cにおいて、図1の光断層画像化装置1と同一の構成を有する部位には同一の符号を付してその説明を省略する。図17の光断層画像化装置1cが図1の光断層画像化装置1と異なる点は、断層画像処理手段である。前述の第2,3の実施の形態では、屈折率が測定対象を構成する層を構成する物質によって変わることを前提に検討したが、本実施の形態では、層間で屈折率が大きく変化しない場合に用いることができる方法について検討する。
図18は本実施の形態の断層画像処理装置の好ましい実施の形態を示すブロック図であり、図18を参照して断層画像処理装置50cについて説明する。
断層画像処理手段50cは、補償用データを記憶する補償データ記憶手段51cと、干渉信号を複数の周波数帯域に分離する周波数成分分離手段58と、各周波数帯域の干渉信号I,I,・・・,Iそれぞれを周波数解析して得られる断層情報の深さ位置に対応する減衰率を用いて、各周波数帯域の干渉信号の強度の減衰補償をする強度補償手段522と、強度補償手段522により補償した各周波数帯域の干渉信号Ic1,Ic1,・・・,Ic1を合成して全周波数帯域を含む補償した干渉信号Ic1を取得する周波数成分合成手段59と、特定の深さ位置から測定光L1が反射したときの屈折率を用いて全周波数帯域を含む補償した干渉信号Ic1の分散を補償する分散補償手段521と、分散補償した干渉信号Ic2を周波数解析することにより、前記測定対象の断層情報を取得する断層情報取得手段53と、断層情報を用いて断層画像を生成する断層画像生成手段54とを備える。
さらに、補償データ記憶手段51cは、測定対象の物質が特定の物質である場合に、測定対象の所定の深さに測定光L1が伝搬する際、測定光L1がその波数kに応じて変化する屈折率nを予め記憶する屈折率記憶手段511と、測定対象の物質が特定の物質である場合に、測定対象の異なる深さに測定光L1が伝搬する際、測定光L1がその波数kに応じて減衰する減衰率gを記憶する減衰率記憶手段512とを備える。
周波数成分分離手段58は、干渉信号Iをラプラシアンピラミッドなどのアルゴリズムを用いて、複数の周波数帯域に分離する。図6に示すように、干渉信号の周波数と断層情報の深さ位置zは対応関係があるので、特定の周波数帯域の成分から得られる断層情報の深さ位置zを推定することができる。そこで、強度補償手段522は、干渉信号Iから分離した各周波数帯域の成分I,I,・・・,Iから得られる断層情報の深さ位置z=L1,L2,・・・,Lnに対応する補償用データを用いて、各周波数帯域の成分I,I,・・・,Iの強度の減衰の影響を補償した各周波数帯域の成分Ic1,Ic1,・・・,Ic1を求める。
周波数成分合成手段59は、補償された複数の周波数帯域の干渉信号Ic1,Ic1,・・・,Ic1を合成して全ての帯域を含む干渉信号Ic1を求める。
分散補償手段521は、測定対象を構成する複数の層の層間で屈折率が大きく変化しないものとし、特定の深さ位置Lから測定光が反射したときの屈折率を用いて干渉信号Ic1の分散補償を行う。具体的には、第1の実施の形態で説明した場合と同様に、図7(c)に示すようにk×n(k)とkとの対応関係に基づいて、干渉信号Iが図7(a)から図7(b)になるように変換して分散補償した干渉信号Ic2を生成する。
断層情報取得手段53は、干渉信号Ic2から断層情報r(z)を取得する。
断層画像生成手段54は、断層情報r(z)から断層画像を生成して表示装置60に表示する。
次に、図19を参照して光断層画像化装置1cの動作例について説明する。干渉信号検出器2の動作は前述の第1の実施の形態と同じであるので省略し、断層画像処理装置50cの動作についてのみ説明する。
干渉信号検出器2で干渉信号Iを検出する(S400)。まず、干渉信号Iを周波数成分分離手段58でラプラシアンピラミッドなどのアルゴリズムを用いて、複数の周波数帯域の成分I,I,・・・,Iに分離する(S401)。強度補償手段522で、干渉信号Iから分離した各周波数帯域の成分I,I,・・・,Iから得られる断層情報の深さ位置z=L1,L2,・・・,Lnに対応する補償用データを用いて、強度の減衰の影響を補償した各周波数帯域の成分Ic1,Ic1,・・・,Ic1を求める(S402)。
さらに、周波数成分合成手段59で、補償された複数の周波数帯域の干渉信号Ic1,Ic1,・・・,Ic1を合成して全ての帯域を含む干渉信号Ic1を求める(S403)。
次に、分散補償手段521で、特定の深さ位置Lから測定光が反射したときの屈折率を用いて強度の減衰の影響を補償した干渉信号Ic1の分散の影響を補償した干渉信号Ic2を生成する。(S404)。
断層情報取得手段53で、干渉信号Ic2を周波数解析して断層情報r(z)を求める(S405)。断層画像生成手段54で、断層情報r(z)を用いて2次元の光断層画像を生成する(S406)。
本実施の形態では、干渉光検出器2から検出した干渉信号を複数の周波数帯域の成分に分離して、各周波数帯域に対応するそれぞれの深さで強度の減衰の影響を補償した干渉信号を求めた後に、さらに、分散の影響を補償する場合について説明したが、干渉光検出器2から検出した干渉信号の分散の影響を補償した後に、複数の周波数帯域の成分に分離して、各周波数帯域に対応するそれぞれの深さで強度の減衰の影響を補償した干渉信号を求めるようにしてもよい。
以上詳細に説明したように、本実施の形態では、測定対象を構成する層層間で屈折率が大きく変化しない場合には、得られた干渉信号の分散の補償を一律に行い、干渉信号を周波数帯域に分けて強度の減衰補償を正確に行うようにすることで断層画像の品質を向上させることができる。
上述の各実施の形態では、SD−OCT計測の場合について具体的に説明したが、SS−OCTでも同様に補償を行って断層情報の精度を向上させることができる。
また、上述の各実施の形態では説明の都合上、物体表面が光路長差0(z=0)に一致している場合について説明したが、物体表面がz=0と一致していない場合には、物体表面からの深さと周波数成分の関係を考慮する必要はあるが、同様の考え方を適用することができる。具体的には、例えば、光路長差aの位置に物体表面がある場合には、表面から深さLの情報は、L+aの周波数成分として表れることを考慮して求める必要がある。あるいは、aが負の場合は浅い位置からの反射成分が高周波成分になるので、位置と周波数の関係が反転することを考慮して求めなければならない。
また、上述の各実施の形態で説明したように、断層情報の精度を向上させには上述のように干渉信号の強度の減衰補償と分散補償の双方を行う方が望ましいが、いずれか一方を補償した干渉信号を用いて断層情報を得るようにしても断層情報の精度を向上させることができる。
本発明の第1の実施形態による光断層画像化装置の概略構成図 光源ユニットから射出される光束の一例を示す模式図 図1の断層画像処理手段の一例を示すブロック図 測定対象を模した物質から補償用データを計測する方法を説明するための図 干渉光検出器において検出される干渉信号の一例を示す図 干渉光検出器において検出される干渉光を周波数解析したときの各深さ位置の断層情報を示す図 分散補償の方法を説明するための図 図1の断層画像処理手段の処理の流れを説明するための図 本発明の第2の実施形態による光断層画像化装置の概略構成図 図9の断層画像処理手段の一例を示すブロック図 干渉信号と測定対象物の物質の推定方法を説明するための図 図9の断層画像処理手段の処理の流れを説明するための図 本発明の第3の実施形態による光断層画像化装置の概略構成図 図13の断層画像処理手段の一例を示すブロック図 各深さ位置の断層情報の重みの一例を示す図 図13の断層画像処理手段の処理の流れを説明するための図 本発明の第4の実施形態による光断層画像化装置の概略構成図 図17の断層画像処理手段の一例を示すブロック図 図17の断層画像処理手段の処理の流れを説明するための図
符号の説明
1、1a、1b、1c 光断層画像化装置
2 干渉信号検出器
3 光分割手段
4 合波手段
10 光源ユニット
40 干渉光検出手段
50、50a、50b、50c 断層画像処理手段
51 補償データ記憶手段
52 補償手段
53 断層情報取得手段
54 断層画像生成手段
55 測定対象推定手段
56 補償信号取得手段
57 合成断層情報取得手段
58 周波数成分分離手段
59 周波数成分合成手段
60 表示装置

Claims (6)

  1. 光源より射出した所定の波長帯域の光を測定光と参照光とに分割し、分割した前記測定光が測定対象から反射した反射光と前記参照光とを合波し、合波した前記反射光と前記参照光との干渉光の強度を干渉信号として検出する干渉信号検出器と、
    の、前記測定光が所定の深さ位置に伝搬する際の波数に応じて変化する減衰率および屈折率を補償用データとして記憶する補償データ記憶手段と、
    前記補償用データを用いて、前記干渉信号の強度に対して波数に応じた減衰率を用いた減衰補償を行うとともに、前記干渉信号に対して波数に応じた屈折率を用いた分散補償を行う補償手段と、
    前記補償手段により補償された干渉信号を周波数解析することにより、前記測定対象の断層情報を取得する断層情報取得手段と、
    前記断層情報を用いて断層画像を生成する断層画像生成手段とを備えたことを特徴とする光断層画像化装置。
  2. 前記補償データ記憶手段が、水を含む複数の物質の補償用データを記憶するものであり、
    前記検出された干渉信号から測定対象の特性に近い前記物質を推定する測定対象推定手段をさらに備え、
    前記補償手段が前記推定した物質の前記補償用データを用いるものであることを特徴とする請求項記載の光断層画像化装置。
  3. 前記干渉信号が、前記測定光の強度の成分と、前記反射光の強度の成分と、前記測定光及び前記反射光の干渉成分とからなるものであり、
    前記補償用データが、前記減衰率を含むものであり、
    前記測定対象推定手段が、
    予め測定された前記測定光の強度を記憶する測定光強度記憶手段と、
    前記干渉信号上の大きい周期の波の成分上に載った細かい振動成分を平滑化することにより干渉成分を除去する干渉成分除去手段と、
    該干渉成分除去手段より干渉成分を除去した干渉信号より前記測定光の強度を除いて反射光の強度を抽出する反射光強度抽出手段と、
    前記反射光強度抽出手段により抽出された反射光の強度が前記測定光の強度より減衰した減衰量を前記複数の物質の補償用データの減衰率と比較することにより、前記測定対象の物質を推定するものであることを特徴とする請求項記載の光断層画像化装置。
  4. 前記補償データ記憶手段が、前記物質の異なる深さ位置から前記測定光が反射したときの補償用データをそれぞれ記憶するものであり、
    前記補償手段が、各深さ位置における補償用データを用いてそれぞれ干渉信号を補償するものであり、
    前記断層情報取得手段が、補償された干渉信号をそれぞれ周波数解析して複数の断層情報を取得するものであり、
    該断層情報を取得した干渉信号を補償した深さ位置での影響の度合が他の断層情報より大きくなるように前記複数の断層情報を合成した断層情報を取得する合成断層情報取得手段をさらに備え、
    前記断層画像生成手段が、前記合成断層情報取得手段により合成された断層情報から前記断層画像を生成するものであることを特徴とする請求項記載の光断層画像化装置。
  5. 光源より射出した所定の波長帯域の光を測定光と参照光とに分割し、分割した前記測定光が測定対象から反射した反射光と前記参照光とを合波し、合波した前記反射光と前記参照光との干渉光の強度を干渉信号として検出する干渉信号検出器と、
    前記測定光がの異なる深さ位置に伝搬する際の波数に応じて変化する減衰率を各深さ位置ごとに記憶する減衰率記憶手段と、
    前記干渉信号を複数の周波数帯域の成分に分離する周波数成分分離手段と、
    前記各周波数帯域の干渉信号を周波数解析して得られる断層情報の深さ位置に対応する前記減衰率記憶手段に記憶されている波数に応じた減衰率を用いて、前記各周波数帯域の成分の強度の減衰補償を行う強度補償手段と、
    該強度補償手段より減衰補償された前記各周波数帯域の成分を合成して全周波数帯域の干渉信号を取得する周波数成分合成手段と、
    前記全周波数帯域の干渉信号を周波数解析することにより、前記測定対象の断層情報を取得する断層情報取得手段と、
    前記測定光が所定の深さ位置に伝搬する際の波数に応じて変化する水の屈折率を記憶する屈折率記憶手段と、
    前記屈折率記憶手段に記憶されている波数に応じた屈折率を用いて前記合成した全周波数帯域の干渉信号に対して屈折率を用いた分散補償を行う分散補償手段と、
    前記断層情報を用いて断層画像を生成する断層画像生成手段とを備えたことを特徴とする光断層画像化装置。
  6. 光源より射出した所定の波長帯域の光を測定光と参照光とに分割し、分割した前記測定光が測定対象から反射した反射光と前記参照光とを合波し、合波した前記反射光と前記参照光との干渉光の強度を干渉信号として検出する干渉信号検出器と、
    前記測定光がの異なる深さ位置に伝搬する際の波数に応じて変化する減衰率を各深さ位置ごとに記憶する減衰率記憶手段と、
    前記測定光が所定の深さ位置に伝搬する際の波数に応じて変化する水の屈折率を記憶する屈折率記憶手段と、
    前記屈折率記憶手段に記憶されている波数に応じた屈折率を用いて、前記干渉信号検出器が検出した干渉信号の分散補償を行う分散補償手段と、
    前記分散補償手段により分散補償した干渉信号を複数の周波数帯域の成分に分離する周波数成分分離手段と、
    前記各周波数帯域の干渉信号を周波数解析して得られる断層情報の深さ位置に対応する前記減衰率記憶手段に記憶されている波数に応じた減衰率を用いて、前記各周波数帯域の成分の強度の減衰補償を行う強度補償手段と、
    該強度補償手段より減衰補償された前記各周波数帯域の成分を合成して全周波数帯域の干渉信号を取得する周波数成分合成手段と、
    前記全周波数帯域の干渉信号を周波数解析することにより、前記測定対象の断層情報を取得する断層情報取得手段とを備えたことを特徴とする光断層画像化装置。
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