JP2005283155A - 光干渉断層像撮像法における分散補正装置 - Google Patents

光干渉断層像撮像法における分散補正装置 Download PDF

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Abstract

【課題】分散の影響を減少させ、リフレクトメトリーとOCT測定の分解能を向上させる。
【解決手段】高干渉光の波長を連続的または離散的に変化させた光を参照光路と試料光路とに分波し、参照光路を経由した光と試料光路を経由した光とを合波し、合波された光の強度を検出し、波長ごとの光強度信号データを解析して試料の光軸方向の位置と後方散乱強度との関係を求め、試料の光軸方向に1から1000ミクロン程度に弁別した微小領域ごとに後方散乱光の強度を算出する際、使用する光学部品や試料の屈折率の波長依存性の試料光路と参照光路における差を光学系及び試料の光学的光路長の波長依存性データとして記憶するデータ記憶部34と、検出された波長ごとの光強度信号データを、位置を変数とする関数から位置を変数とする関数に信号変換する際に光学系及び試料の光学的光路長の波長依存性データに基づいて屈折率の波長依存性を補正する変換処理部36を備える。
【選択図】図6

Description

本発明は、光干渉計を用いて生体などの組織や物質などの試料の、光軸に沿った奥行き方向の後方反射(試料については、反射には散乱も含まれるものとする。以下同様)位置を測定するリフレクトメーターや、試料に当てる光線の位置を走査しリフレクトメトリーを行うことによって試料の断層像を撮像する装置において、光干渉計に用いる光学部品や試料の屈折率の波長依存性によって生じる装置の分解能の低下を、計算処理によって補正し、分解能を改善した光干渉断層像撮像法における分散補正装置に関する。
オプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー(Optical Coherence Tomography 略してOCTと呼ばれる)技術を用いて生体などの光干渉断層像を撮像する方法としては、現在、主としてオプティカル・コヒーレンス・ドメイン・リフレクトメトリー(Optical Coherence Domain Reflectometry略してOCDR)法が採用されている。以下この用法をOCDR−OCTと呼ぶ。
図11は、従来より使用されているOCDR−OCTの概略構成を示している。同図を参照してオプティカル・コヒーレンス・ドメイン・リフレクトメトリーについて説明する。同図では、干渉計としてマイケルソン干渉計を使用している。光源としてスペクトル幅の広い、従ってコヒーレンス(干渉性)の悪い低コヒーレンス光源1を用い、ハーフミラー2で光路を参照光路4と、試料光路12の2つの光路に分割する。参照光路4を進んだ光は、レンズ11でコリメートされ、参照ミラー3で反射され、同じ光路をハーフミラー2まで戻る。試料光路12を進んだ光は、試料8に入射し、試料8から後方反射(後方散乱も含む、以下同様)された光は再び試料光路を通ってはハーフミラー2に戻り、参照光路4から戻った光とハーフミラー2で重ね合わされ、干渉する。干渉光の強度は、検出器13で検出され、アンプ14で増幅され、A/Dコンバータ(アナログ・デジタル・コンバータ)15でデジタル信号とし、コンピュータ16に記憶される。コンピュータ16に記憶されたデータは、断層像を構成し表示するための計算処理が行われる。結果は、出力/表示手段28によって、断層画像として表示され、プリンターなどによって出力される。
低コヒーレンス光源1の場合、図11に示したようなマイケルソン干渉計においては、参照光路4と試料光路12の光路長が一致するときだけ干渉光が観測される。そこで、参照ミラー3を光軸方向に変位させると、参照光路4と試料光路12の光路長が一致した試料の奥行き(光軸)方向(縦方向とする)の場所のみ選択して観測できる。試料光路12の光軸上に、反射面が複数あれば、それらの位置と反射強度が、信号が観測されるときの参照ミラー3の位置から決定できる。これが、オプティカル・コヒーレンス・ドメイン・リフレクトメトリー(OCDR)の原理である。
そして、レンズ9と10及びガルバノミラー7とを用いて試料の光軸方向と直角方向(横方向とする)の測定位置を選び、走査させながら、オプティカル・コヒーレンス・ドメイン・リフレクトメトリーをそれぞれの測定位置で行えば、試料の奥行き方向とそれに垂直な方向の2次元的な試料の反射面の断層像(トモグラフィー)が得られる。これが、OCDR−OCTである。
OCDR−OCTは、図12のように、ハーフミラーの替わりにカプラ17を用い、ファイバー光学系で構成することもできる。
しかし、分散があるとリフレクトメトリーやOCTの分解能が低下する。分散による分解能の低下について次に説明する。図11の場合も図12の場合も、光学部品の屈折率が波長とともに変化する(これを、分散があるという)。この分散の大きさは、参照光路4と試料光路12とでは同じではない。また、試料の中でも分散がある。これは、試料光路12のみで起こる分散である。これらの分散があると、物理的には波長によって変わらないミラーや反射面の位置が、光学的には波長によって異なって見えてしまう。分散がなければOCDR−OCTは、低コヒーレンス光源1のスペクトル幅が広いほど分解能が上がることが知られている。しかし、分散があると、物理的には同じ参照光路4と試料光路12との光路差が、光学的には波長によって差が生じるので、波長の変化とともに、試料8と参照ミラー3の相対位置が光学的には波長とともにずれていくかのように見えてしまい、低コヒーレンス光源1のスペクトル幅がある程度以上広がると、分解能がかえって悪くなるという現象が見られる(非特許文献1)。したがって、OCDR−OCTの分解能が、分散で制限されてしまう。
従来、このような分散を補償する方法としては、参照光路4または試料光路12のどちらかに、分散を補償する光学部品を入れていた。この方法を高分解のOCDR−OCTを実現した文献2の例を図12に示す。この場合、光ファイバー干渉光学系を用いており、溶融石英5と光学ガラス6(材質はBK7)を参照光路4に入れて、分散を補償している。それぞれの役目は、溶融石英5は光学的な光路長の差を主として補償し、光学ガラス6は両光路に用いられている光学部品の屈折率の2次の波長依存性の差(光の群速度の差)を主として補償する。2つのくさび型のプリズム形状にした部品を向かい合わせて互いにスライドし、重ね合う部分の厚さを増減して、補償の程度を増減する。この光学的な補償によって、文献2では、高分解のOCDR−OCTが実現でき、生体の細胞の細胞核の観測に成功している。
図11の光学系においても、参照光路4に溶融石英5と光学ガラス6(材質はBK7)を挿入すれば、図12の場合と同様に、分散を補正することが出来る。
C. K. Hitzenberger, A. Baumgartner, W. Drexler, and A.F.Fercher "Dispersion effects in partial coherence interferometry : Inplications for intraocular ranging " , Journal of Biomedical Optics vol.4 (1999) 144-151. W. Drexler, U. Morgner, F. X. Kartner, C. Pitris, S. A. Boppart, X. D. Li, E. P. Ippen, and J. G. Fujimoto, "In vivo ultrahigh-resolution optical coherence tomography" Optics Letters vol.24 (1999) 1221-1223. C. K. Hitzenberger and A. F. Fercher, "Alternative OCT Technique", in Handbook of optical coherence tomography, edts. B. E. Bouma and G. J. Tearney, 359-383 (Marcel Dekker, New York,2002).
しかしながら、上述した従来方法では、分散の補償のための光学部品を用いているが、この場合、装置の部品数が増して構造が複雑となり、製造コストも上昇する。装置や試料を変更するたびに、分散補償の光学部品を調整する必要もある。また、この補償方法は、試料全体に対して連続的で、試料が層状構造をしていたり、不均一な構造をしていて複数の光学的に異なる部位で構成されていて、異なる部位間で光の分散特性が異なる場合、その光学特性の補償は困難であった。
OCTにおいて、干渉計を構成する光学部品や試料の分散を補償するために、光学部品を付加して行うことは、システムが複雑化し、製造コストが増し、システムに変更を加える度に光学部品の調整が必要となる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、システムに分散補償用の光学部品を付加することなく、または、システムに分散補償用の光学部品を取り付けても補償しきれない分散を、分散を補正するデータ解析によって分散の影響を減少させ、リフレクトメトリーとOCT測定の分解能を向上させることを可能にした光干渉断層像撮像法における分散補正装置を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために本発明は、請求項1では、試料の光軸方向の長さに比べて長いコヒーレント長を有する高干渉光を発生し、当該高干渉光の波長を連続的または離散的に変化させる光発生手段と、前記光発生手段から発生された光を、参照光路と前記試料に導く試料光路とに分波する光分波手段と、前記参照光路を経由した光と前記試料光路を経由した光とを合波する光合波手段と、前記光合波手段によって合波された光の強度を検出する光強度検出手段と、前記光強度検出手段により得られた波長ごとの光強度信号データを解析して前記試料の光軸方向の位置と後方散乱強度との関係を求め、前記試料の光軸方向に1から1000ミクロン程度に弁別した微小領域ごとに後方散乱光の強度を算出する後方散乱光強度解析手段とを有する装置において、使用する光学部品や試料の屈折率の波長依存性の試料光路と参照光路における差を、光学系及び試料の光学的光路長の波長依存性データとして記憶する記憶手段と、前記検出された波長ごとの光強度信号データを、位置を変数とする関数に信号変換する際に前記光学系及び試料の光学的光路長の波長依存性データに基づいて屈折率の波長依存性を補正する信号処理手段とを備えたことを特徴としている。
また、請求項2では、波長の広がりを持った短コヒーレント光を発生する光発生手段と、前記光発生手段から発生された光を、参照光路と試料に導く試料光路とに分波する光分波手段と、前記参照光路を経由した光と前記試料光路とを経由した光を合波する光合波手段と、合波された光を波長ごとの光強度信号に分光する分光手段と、前記分光手段により分光された波長ごとの光強度信号データを解析して前記試料の光軸方向の位置と後方散乱強度との関係を求め、光軸方向に1から1000ミクロン程度に弁別した微小領域毎に後方散乱光強度を算出する後方散乱光解析手段において、使用する光学部品や試料の屈折率の波長依存性の試料光路と参照光路における差を、光学系及び試料の光学的光路長の波長依存性データとして記憶する記憶手段と、前記検出された波長ごとの光強度信号データを、位置を変数とする関数に信号変換する際に、前記光学系及び試料の光学的光路長の波長依存性データに基づいて屈折率の波長依存性を補正する信号処理手段とを備えたことを特徴としている。
本発明によれば、光干渉計を用いた生体のOFDR法またFD法に基づくリフレクトメーターとOCT装置において、測定に用いる光学部品や試料の分散のために分解能が低下する現象を、計算処理で分散を補正する解析を行い、システムの単純化、製造コストの削減、システム変更の容易さ、試料の各部位に対して異なる補正が実現できる。
<発明の原理的説明>
先ず、OCTについて説明する。現在主流として研究が行われ、また、製品が販売されているOCTは、前述のOCDR−OCTである。OCTを実現する方法としては、この他に、オプティカル・フリーケンシー・ドメイン・リフレクトメトリー(Optical Frequency Domain Reflectometry以下略してOFDR)法とフリーケンシー・ドメイン(Frequency Domain 以下略して FD)法がある(非特許文献3)。フリーケンシー・ドメイン法については、まだ、学会で異なった名称で呼ばれているが、後に説明する図4に示す装置と同等または類似なものを意味するものとする。
これらのOFDR−OCTやFD−OCTを、ここでは、まとめて周波数領域法OCTと呼ぶことにする。周波数領域法OCTでは、干渉信号を波長ごとに別々に標本化(サンプリング)し、得られたデータにフーリエ変換などの計算処理を行って、試料の奥行き方向のそれぞれの位置の信号を得て、断層像を構成する。信号が、波長ごとにサンプリングされているため、波長に依存した屈折率の影響をそれぞれのサンプリングした波長毎に、信号処理の計算過程で補正することができる。
OFDR−OCTの原理の概略を説明する。OFDR−OCTの概略を図1に示す。この干渉計は、ファイバー光学系で構成されるマイケルソン干渉計である。光源に波長可変レーザ18を用いる。波長可変レーザ18からの出力光は、カプラ17で参照光路4と試料光路12に分波される。参照光路4を進んだ光は、参照ミラー3で反射され、カプラ17に戻る。参照光路4の参照ミラー3は、OCDR−OCTの場合と異なり、固定されている。試料光路12に進んだ光も、試料8の各部位で後方反射されカプラ17に戻る。試料光路12と参照光路4から戻り、カプラ17で合波される光は干渉し、干渉の条件に従って、強めあったり弱めあったりする。
干渉信号について説明する。図1において、試料8が単一のミラーで、ガルバノミラー7を動かさない単純な場合を例として説明する。カプラ17で合波され干渉した光の強度は、次式で与えられる。
Figure 2005283155
ここで、ki=2π/λiは波数を表し、添え字iはレーザから出力されるi番目の光の波長λiに対応することを示す。Ir0は参照信号の強度を、Is0は試料8からの信号強度を、ΔLは試料光路12と参照光路4との光学的光路差を示す。この式の右辺第3項が干渉信号(インターフェログラムとも呼ばれる)である。
干渉した光の強度を検出器13で検出し、アンプ14で増幅してA/Dコンバータ15でデジタル化し、信号処理部29に取り込み、記憶させる。(1)式の右辺の第1項と第2項は、直流的な信号で、電気信号に変換したのち、電子回路のフィルターで取り除いたり、オフセットをかけた差動アンプで取り除くことが出来る。また、後に説明する図5のように、干渉させるカプラ26に、参照光と信号光を差動的に入力し、差動アンプ27を用いて検出すると、差動アンプの出力は、(1)式の第3項の干渉信号に比例した電気信号になる。従って、以下では、この干渉信号の処理について述べる。
〈干渉信号の処理〉
干渉信号の波数依存性と光路差ΔLとの関係について説明する。干渉信号は、波長可変レーザ18の波数kiを連続的または不連続的に変化させると、干渉条件もそれに伴って変化し、(1)式右辺第3項のように、余弦関数(cos関数)にしたがって強度が増減する。(1)式のように試料が単一のミラーの場合は、波数kiの関数として、参照光路4と試料光路12の光路差ΔLに逆比例する周期で変動する正弦波の干渉信号が、図3の点線のように得られる。光路差ΔLが大きいほど、点線の正弦波は早く振動する。この振動の周期から、光路差ΔLを求めることができる。
図3に点線で示す波数を変数とする干渉信号の周期を、試料の奥行き方向の位置を変数とする信号に変換する方法について説明する。干渉信号を図1のA/Dコンバーター15でサンプリングすると、サンプリング間隔で離散化された干渉信号データが得られる。信号処理部29を図6に示す。周波数領域方式のリフレクトメーターまたはOCT装置において、サンプリングされ離散化された干渉信号は、元データ30として記憶装置39に記憶する。この元データ記憶部30に記憶された元データを、波数変数信号/位置変数信号変換処理部36で処理し、位置変数信号を求める。
《光学部品と試料の分散が無視できる場合》
光学部品と試料の分散が無視できる場合の、波数変数信号/位置変数信号変換処理部36の処理方法の一例について説明する。
(1)式の右辺第3項の干渉信号をサンプリングし、元データ記憶部30に記憶された元データに対して、以下に示すように、離散的なフーリエ解析を行うと、光路差ΔLが求められ、試料光路におけるミラーの位置が求められる。
波数kiにおける元データに、cos(kiz)を乗じてi=lからNまでのすべてのkiについて和をとったFc(z)と、sin(kiz)を乗じてすべてのkiについて和をとったFs(z)とを次式のように求める。
Figure 2005283155
ここでNは、サンプリングされたデータの総数である。これらの計算は、離散的フーリエ変換で、高速に変換する計算アルゴリズムでこれを行う場合は、高速フーリエ変換(FFT)という。(2)式、(3)式は、コンピューターで数値計算すればよいわけであるが、本発明の原理を分かりやすくするために、三角関数の公式を用いて、変形を次のようにする。
Figure 2005283155
これらの式の2乗の和Ft(z)2を次式のように求める。
Figure 2005283155
これらの計算は、図6の信号処理部29において、波数変数信号/位置変数信号変換処理部36で行う。波数を等間隔Δkで走査し、ki=k0+iΔkとすると、(6)式の計算結果は、次式となる。
Figure 2005283155
ここで、関数B(z)は、右辺の第1項や第2項に比べて小さく、測定にとっては小さなノイズとなる。(7)式右辺第1項は(4)、(5)式の右辺第1項の和に対応し、(7)式右辺第2項は(4)、(5)式の右辺第2項の和に対応する。
ここで、Wkは、走査する波数の全範囲で、次式で与えられる。
Figure 2005283155
zの関数としてFt(z)2を図示すると、図7のようになる。z=2πm/Δk±ΔL(mは整数)で周期的に信号のピークが見られる。周期は2π/Δkである。使用する信号は、この中の1つのピークでよい。例えば、通常は、z=ΔLで観測される信号を用いる。このピークが観測されるzの値から、光路差ΔLが求まり、参照光路4の参照ミラー3の位置に対する、試料光路12における試料の位置8が求められる。
周期的に観測されるピークが重ならない距離の範囲が望ましい観測可能な光路差ΔLの範囲で、+方向と−方向にそれぞれπ/Δkで、全体として2π/Δkである。
各ピークの分解能は、ピークの半値全幅(full width at half maximumを略してFWHMと表す)で決まる。全ての波数で強度が一定の場合、この分解能ΔZrは、試料の厚さ(観測される光路差の半分)で見て、次式で与えられる。
Figure 2005283155
ただし、この分解能は 距離を変数とする関数として、Ft(z)2の替りにFt(z)を図示することがある。この図示の場合のピークのFWHMは、ΔZr=3.79/Wkである。
次に、リフレクトメーターについて説明する。
これまでの式は、光学的光路差がΔLの試料の一点からの反射光の場合を式で示した。試料8が、例えば図8(a)に示すように、3枚の透明な板状の物体が重なったもので、それぞれの厚さが、d1,d2,d3とすると、反射面はA,B,C,Dの4面あり、それぞれの面からの反射光が、(5)式のように観測される。ただし、光路差は、最初の面AをΔLとすると、光は往復するので、面B,C,DではそれぞれΔL+2d1,ΔL+2(d1+d2),ΔL+2(d1+d2+d3)となる。この場合、図7でz=+ΔLの位置に観測されるピークは4つに分かれ、図8(b)のような信号になる。これらのピークの位置から試料の反射面の位置が、ピークの強さから、反射の強度が測定できる。これがOFDRリフレクトメトリーであり、リフレクトメトリーを行う装置がリフレクトメーターである。
OCTについて説明する。図1のレンズ9、レンズ10、ガルバノミラー7の光学系の部分において、ガルバノミラー7を回転すると、試料光路12の光線が試料8に当たる位置が変わる。これを順次走査して、その都度、図8(b)に示すような反射強度の距離依存性を測定し、試料の奥行き方向(縦方向)と横方向の関数として強度を図示すると、図8(a)のような配置構成で、層の間の境界の強度が反射強度に対応するような、断層像が得られる。このような断層像を測定する方法がOCTである。
生体などの組織の場合、後方反射面(散乱部位)は連続的に変化し、それぞれの部分からの反射光がある。この場合、(5)式の信号がzの関数として連続的に重なって観測される。これが、奥行き方向の、試料の反射光を示す。この測定を、ガルバノミラー7で方向を変えながら測定すれば、生体のOCT像が得られる。
《光学部品や試料に分散がある場合》
次に、光学部品や試料に分散がある場合の、リフレクトメトリーとOCTへの影響について説明する。光学的光路長は、物理的な光路長に屈折率を乗じたものになる。光路差ΔLは、参照光路4と試料光路12の光学的な光路の差である。波数kiを等間隔で変化させても、波数kiの変化とともに光学的光路差ΔLも変化してしまうので、干渉信号は、図3の点線のような単純な正弦波でなく、実線のように周期が波数とともに変わることになる。この実線は、波数の増加とともに、光路差が小さくなる場合を示している。
波数がk0の時の光学的光路差をΔL0とし、波数がki=k0+iΔkの時の、分散による光路差の変化をΔLiとし、光路差をΔL0+ΔLiとすると、分散がある場合の(1)式右辺第3項の干渉信号は次式となる、
Figure 2005283155
この信号に(2)−(6)に示したような変換を行っても、(7)式のような鋭いピークは得られない。(7)式の各ピークがΔLiの程度広がったピークとなる。
次に、分散の大きさの実験による評価について説明する。図3において、分散がある場合の実線で示す干渉信号は、分散がない場合は点線のような周期的関数になるはずである。波数kiは分かっているので、観測された実線の干渉信号が(10)式に最適に適合するようにΔL0とΔLiを決定すれば、分散による光学的光路差の変化ΔLiが求められる。これは、図6の波長依存性データ記憶部34内の光学系及び試料の光学的光路長の波長依存性のデータの一例を示している。光学系及び試料の光学的光路長の波長依存性のデータの求め方については、後述する。
周波数領域方式リフレクトメーターやOCT装置の場合、光学系及び試料の光学的光路長の波長依存性のデータが定量的に決定できると、光学部品などハードの部品を使わなくても、図6に示す信号処理によって、分散の影響を取り除いた反射強度の距離依存性の信号を求めることができる。
図6の信号処理部について説明する。周波数領域方式リフレクトメーターまたはOCT装置46の測定データを、元データ30として記憶装置39に取り込む。この元データは、各試料位置での図3に示す干渉信号である。干渉信号は波数を変数とする関数である。この信号を、波数変数信号/位置変数信号変換処理部36で、例えば図8(b)に示すような、位置を変数とした関数に変換する。この変換処理において、(2)、(3)式のような単純なフーリエ変換ではなくて、屈折率の波数依存性を考慮し、その影響を補正する変換を行う。このとき、波長依存性データ記憶部34内の光学系及び試料の光学的光路長の波長依存性のデータを用いる。
装置46がリフレクトメーターの場合は、波数変数信号/位置変数信号変換処理されたデータは、リフレクトメーター・データとしてデータ記憶部31に記憶され、出力/表示手段37で表示し出力される。装置46がOCTの場合は、試料の異なる位置での多数のリフレクトメトリー信号に断層画像処理部33で断層画像処理を行い、OCT画像を構成して、OCTデータとして記憶装置39のOCTデータ記憶部32に記憶させ、出力/表示手段37で表示し出力する。
光学的光路長の波長依存性をパラメータを用いた式で表現し、測定結果を見てその信号の分解能が最高に近づくように、パラメータを光学的光路長の波長依存性のパラメータ設定部35によって設定し、分散の効果を逐次的に決定することもできる。
先ず、光学的光路差について説明する。図1に示したOFDR-OCTの光学的光路差ΔLの構成を、分かりやすく図2に示す。この図では、光路の向きを変えるためのガルバノミラー7は省略してある。図2でeaの部分はカプラ17から出た試料光路12の光ファイバー、ecの部分はカプラ17から出た参照光路4の光ファイバーを示す。参照光路4の光ファイバーにおいて、試料光路12の光ファイバーの長さにあたるea’の部分は、試料光路4の光ファイバーeaと相殺して、光学的光路差ΔLには寄与しない。
試料光路12において、空気中を進む物理的な光路長lsfと試料の中やレンズなどの光学部品の中を進む物理的な光路長の和lsmが試料光路12の物理的な光路長である。図2では、簡単のため、レンズ中の光路長がlsfに含まれるかのように描いてあるが、これらは、lsmに含まれるものとする。光学的な光路長は、物理的な光路長に、光の屈折率を乗じて求められる。空気の屈折率は1とみなせる。物質の屈折率はそれぞれの物質で異なるが、ここでは、実効的な屈折率nsmを考え、nsmsmが物理的な光路長lsmに対応した光学的な光路長とする。以上より、光路差を求めるための、試料光路12の光学的光路長は、
Figure 2005283155
である。
参照光路4においては、空気中を進む物理的な光路長をlrf、a’からcまでの光ファイバーとレンズなどの光学部品の物理的光路長をlrm、実効的な屈折率をnrmとすると、参照光路4の光学的光路長は、
Figure 2005283155
である。
参照光路4と試料光路12との光学的光路差ΔLは、空気の屈折率を1として、(1)式と(12)式の差をとって、
Figure 2005283155
となる。
以上は、参照光路4と試料光路12に分散がない場合を考えたが、次に、参照光路4と試料光路12に分散がある場合について次に説明する。
《光学部品や試料に分散がある場合》
光学部品や試料に分散がある場合、屈折率nrmやnsmが波長に依存し、したがって波数に依存する。波数k=k0におけるこれらの屈折率をnr0およびns0とする。i番目の波数ki=k0+iΔkにおけるこれらの屈折率を波数の関数としてnrm(k0+iΔk),nsm(k0+iΔk)とし、
Figure 2005283155
と表す。これらを用いると、(13)式の光学的光路長の差ΔLは、波数に依存することになり、i番目の波数では、次式となる。
Figure 2005283155
右辺第3項が、波数に依存する項である ここで、
Figure 2005283155
とおくと干渉信号は、(10)式で与えられる次式となる。
Figure 2005283155
になる。KiΔLiの項のΔLiは、iに依存して値が変わるので、干渉信号はkiの等間隔の変化に対して一定の周期で変化する正弦波でなく、図3の実線のように変化する。このように、正弦波の周期が変化するとき、信号はチャープしていると呼ばれる。図3の実線の場合、kiの増加に対し、正弦波の周期が長くなり、ΔLiが負の場合を示している。信号がチャープしているとき、(2)式、(3)式と同様な処理を行うと、計算は次式となる。
Figure 2005283155
これらの式を用いて、(6)式の計算を行うと、結果は(7)式のようにはならず、(7)式の右辺の第1項と第2項の幅が広がった関数になる。分散がないときは、光学的光路差はΔL0であるが、分散があると、iが1からNまで変わる場合、光学的光路差はΔL0+ΔL1からΔL0+ΔLNまで変化するので、これらのピークのFWHMで定義される分解能は、分散があるときは分散がないときに比べておよそΔLNの程度だけ悪くなる。
Figure 2005283155
を乗じてiについて和をとると、(19)と(20)式に対応する式はそれぞれ次式のようになる。
Figure 2005283155
の式の記号±は、どちらかを使うことを意味する。以下、+の場合について説明する。三角関数の公式を用い、これらの式は次のように変形できる。
Figure 2005283155
これらの式の右辺第1項は、分散による光路差の変化の影響ΔLiが取り除かれた式になっており、分散がない場合の(4)、(5)式の右辺第1項と同じように計算できる。
Figure 2005283155
を計算すると、次式が得られる。
Figure 2005283155
となる。ここで、
Figure 2005283155
式(27)の第一項は、z=ΔL0の位置にあるピークで、分散の影響が取り除かれて信号が測定されており、上記の計算手法で、分散の影響が補正されていることになる。このピークを測定に用いる。
(27)式右辺第2項のFc2(z)2+Fs2(z)2の項は、z=-ΔL0にピークがあり、幅がおよそ2ΔLNの程度広がった関数になっている。こちらのピークは、測定には使用しない。
(27)の右辺第3項は、小さい値で、測定しようとするピークに対してはノイズになる。
以上のような計算処理の結果を、図9に示す。この図は、図7のz=0の両側の2つのピークに対応している。図9に点線で示す曲線は、分散のために広がった2つのピークである。これに、分散を考慮した数値処理を行うと、z=ΔL0のピークは分散が補正されて、(27)式の右辺第1項で表される鋭いピークになる。これに対し、(27)式右辺第2項で表されるz=-ΔL0のピークは、逆に幅が広がる。補正後は、z=ΔL0のピークを信号として用いる。
なお、上述した例では、式(23)、(24)の符号±の、+の場合について説明したが、−の場合について計算すると、逆に、z=-ΔL0におけるピークは分散が取り除かれて測定され、z=ΔL0ピーク分散の影響を受けて幅が広がって観測されることになる。
三角関数には、位相が2πの整数倍ずれている式とか、位相がπ/2ずれているがsin関数をcos関数に、cos関数をsin関数にした式、多項式で展開した式、特殊関数で表した式など、表現は異なるが、実質的には同等な数学的表現が多数ある。この発明は、上記の数学的表現のみに限定されるものではなく、実質的には同じ数学的取り扱いを全て含むものである。
また、以上では、三角関数を用いて、フーリエ変換を変形した、(23)、(24)の変換式を例として説明したが、フーリエ変換は、より一般的なウェーブレット変換に含まれるものであり、本発明は、ウェーブレット変換を用いた場合も含む。本発明は、計算ソフトを用いて分散の補正をする装置を全て含むものである。
以上が、本発明の計算の原理である。
〔分散による光学的光路長の変化〕
図6の信号処理部29における、光学系及び試料の光学的光路長の波長依存性データを求める方法について説明する。図10に光学的光路長を求める手順を示す。
先ず、光学材料の特性値からの計算処理40について説明する。光学材料物質の屈折率n(λ)の波長λ依存性は、近似的に次式のセルマイヤーの公式で表される。
Figure 2005283155
ここで、B1,B2,B3,C1,C2,C3はセルマイヤーの定数とも呼ばれるパラメータで、各光学材料メーカーのカタログに記載されていることが多い。これらのパラメータの厳密な値は、材料の製造工程にも依存するが、平均的な値は、一般的な光学材料の文献値を用いることも出来る。波数kにおける屈折率の値は、λ=2π/kの関係から上式を使い求められる。したがって、光学的光路長の差の波長依存性ΔLiへの寄与も、それぞれの光学部品について、物理的光路長にその波長での屈折率を(30)式で計算して求められる。
光学系の実測による決定処理41について説明する。光学材料の屈折率の特性表がないとか、あっても厳密でないとか、光学系が複雑で、各光学部品の計算値を加えただけでは不正確などの場合、実測によって、光学的光路長波長の依存性を決定できる。図1において、試料8として全反射ミラーを用いて干渉信号を測定すると、分散がなければ図3の点線のようになるが、分散があると実線のようになる。この実線は、波数の増加とともに周期が長くなる場合が描いてあるが、分散の符号が逆であれば、波数の増加とともに周期が短くなる。光学的光路差からΔLiを引けば、実線が点線になるようにΔLiを決定すればよい。
図3のように、単一のミラーの測定値から決定したΔLiの値であっても、試料を除く光学系の光路長差は試料のどこの場所でも同じなので、層状で複数のピークが観測される場合でも、連続的に後方散乱強度が観測される場合でも、同じ値が適用できる。
光学系の実測による決定処理41のより具体的な一例を示す。屈折率の波長依存性が(30)式の場合、波数の変化量が大きくなければ、波数ki=k0+iΔk屈折における屈折率の波数依存性を次のように2次式の展開式で近似できる。
Figure 2005283155
分散がある場合の干渉信号(10)は、波数変化iΔkの関数として、パラメータD1,D2を用いて、次式のように表すことができる。
Figure 2005283155
この式において、ki=k0+iΔkは正確に分かっている。cos の[ ]内の引数は、2πの整数倍だけ不定であるが、変化量としての[ ]内の第2項と第3項のパラメータD1,D2は、(32)式を、図3の実線で示す曲線に、非線形最小二乗法による最適化によって求めることができる。余弦関数(32)の振幅が変わる場合は、振幅も最適化のパラメータとして選んでも良い。このように求めたパラメータD1,D2より、光学的光路長の波長依存性は、次式で求められる。
Figure 2005283155
この値は、ミラーのある一つの位置で決定すれば、すべての試料に位置に対して、同じ値が使用できる。
光学系のパラメータ設定処理42について説明する。(33)式のパラメータD1,D2は、実際の測定値に対して、図6の光学的光路長の波長依存性のパラメータ設定部35によって、少しずつ値を変化させて波数変数信号/位置変数信号変換処理部36で繰り返して変換処理を行い、出力/表示手段37から出力される結果が最適になるように決めることもできる。この処理プロセスが、図6において、出力/表示手段37と光学的光路長の波長依存性のパラメータ設定部35で設定されたパラメータを結んだ点線で示してある。
波長依存性データ記憶部34に記憶された試料の光学的光路長の波長依存性データを生成する方法について説明する。
試料の屈折率の波長依存性が分かっている場合は、試料の特性値から計算処理43によって、試料の光学的光路長の波長依存性のデータを求めることができる。試料が均一でなく、いくつかの光学的に異なる領域に分かれている場合でも、各縦方向と横方向に対して、異なる設定ができる。
試料の実測による決定処理44について説明する。試料全体の分散を求めるには、試料の後にミラーを置き、試料を通過し反射してもどった光の干渉信号を図3のように測定する。このとき、光学系による光学的光路差は求めておく必要がある。試料の分散によって実線のような干渉信号が得られたとき、これが点線のような周期的な関数になるような最適化によって、試料の光学的光路長の波長依存性を決定できる。
試料が複数の光学的に異なる領域に分かれている場合は、それぞれの領域のみ通過するようにミラーを試料内に挿入し、それぞれの部位の分散を決定できる。
試料のパラメータ設定部45のパラメータ設定処理について説明する。試料について、分散特性の実測が困難であったり、試料の特性値から計算処理43や試料の実測による測定処理44で設定した試料の光学的光路長の波長依存性データが不十分であるときは、試料の分散の効果を、例えば(32)式や(33)式のD1,D2のようにパラメータで表し、解析結果を図6の出力/表示手段37で出力させ、最適化するように光学的光路長の波長依存性のパラメータ設定部35によりパラメータを設定し、これを繰り返し行って最適化させる。このように、計算ソフトウェアで試料の分散を設定することの利点は、(21)、(22)式で、試料の測定位置zと、光路長の補正ΔLiを組で設定できるので、試料の縦(奥行き)方向と横方向のそれぞれの測定位置でその位置での分散の補正が行えることである。
〔実施の形態1〕
図1はOFDR-OCT装置に対して本発明を実施する、実施の形態1を示す。実施の形態1では、光源に波長可変レーザ18を用い、干渉計には光ファイバー・カプラ17を用いている。波長可変レーザ光源18は、連続的または離散的に出力光の波長を走査する。波長可変レーザからカプラ17に入った光は、分波され、試料光路12と参照光路4に進む。参照光路4を進む光は参照ミラー3で反射され、カプラ17に戻る。試料光路を進んだ波は、試料で後方反射(散乱の場合も含む)され、カプラ17に戻る。参照光路4及び試料光路12よりカプラ17に戻った光は合波され、互いに干渉する。干渉光は検出器13で検出され、アンプ14で増幅され、波長可変レーザ18の各出力波長に対して、A/Dコンバータ15によってデジタル信号に変換され、信号処理部29に記憶され、処理される。処理された信号は出力/表示手段で表示・出力される。
この実施例では、光源に波長可変レーザを用いているが、波長可変光源としては、この他に、スペクトル幅の広い光源から、光学的フィルタによってスペクトル幅の狭い、従って、干渉長の長い光を得、光学的フィルタの選択波長を変化させる装置など、レーザ以外の様々な形態が可能である。
光軸に対して横方向の試料の測定部位を変える場合は、光走査光学系を用いる。図1の場合は。ガルバノミラー7とレンズ9,10を用いているが、音響光学効果など他の方法を用いてもよい。また、参照ミラー3は様々な種類のミラーが可能である。ファイバーの端面を直接ミラーにしてもよいし、ファイバーに周期的な屈折率の変化を導入してブラッグ反射をさせてもよいし、ファイバーから空気中に光を出し、コリメータ用のレンズ11を用いてミラーに当ててもよい。
信号処理部29において、図6に示す信号処理を行えば、本発明が実施できる。この実施例は、請求項1の発明の実施例である。
〔実施の形態2〕
図4は、FD-OCTに対して本発明を実施する、実施の形態2を図示したものである。光源として出射光のスペクトル幅が広く、干渉性の低い低コヒーレンス光源1を用いる。光源を出射した光は、ハーフミラー2で参照光路4と試料光路12に分波される。参照光路に分波された光は、レンズ11と参照ミラー3によって反射され、参照光路4を戻って、再びハーフミラーに入射する。ハーフミラー2によって分波され試料光路12に進んだ光は、試料8に入射し、試料内の各部位で後方反射され、試料光路に戻る。試料の断層像を得るために、試料光路12の光は、試料上を横方向に、レンズ9、レンズ10及びガルバノミラー7を用いて走査される。
参照光路4及び試料光路12から戻ってハーフミラー2に入射した光は、ハーフミラー2で合波される。合波された光の各波数の成分は、(1)式で表される干渉信号となる。ハーフミラー2で合波されて生成された干渉信号は、全ての波数(波長の逆数)の成分が全て重ね合わされている。レンズ23とレンズ21、及び回折格子22を用いると、重ね合わされていた各波数の成分は分離される。波数毎に分離した成分を、1次元アレイ検出器19上に、レンズ20を用いて結像投影する。1次元アレイ検出器を構成するそれぞれ個々の検出素子はチャンネルと呼ばれる。各チャンネルは単一の検出素子である必要はなく、複数の素子の集まりをまとめたものでもかまわない。各チャンネル上に波数毎に結合された干渉信号は、アンプ14、A/Dコンバータ15を通して、信号処理部29に記憶され計算処理される。計算処理された結果は、出力/表示手段37で出力・表示される。
信号処理部29において、図6に示す信号処理を行えば、本発明が実施できる。この実施例は、請求項2の発明の実施例である。
干渉信号を、波数毎に分解するために、図4には、反射型の回折格子が示されているが、スペクトル分解する光学部品としては、他に透過型の回折格子、プリズムなどを用いることができるが、本発明はそれらに限定されるものではない。
1次元アレイ検出器19としては、CCD(電荷結合デバイス)やダイオード・アレイを用いることができるが、本発明はそれらに限定されるものでない。
〔実施の形態3〕
図5は、OFDR-OCT装置において本発明を実施する実施の形態3を示したものである。実施の形態1と実施の形態2は、光学干渉計としてマイケルソン干渉計を用いていたが、図5に示す実施の形態3では、マッハツェンダー干渉計を用いる。波長可変レーザ18を出射した光は、第1カプラ25で試料光路12と参照光路4に分波される。参照光路4は、 光ファイバーを通ってそのまま第2カプラ26に入る。試料光路12はサーキュレータ24を用いて、試料8に入り、試料から後方散乱された光は、サーキュレータ24により、光ファイバーを介して第2カプラ26に入る。
試料光路12におけるサーキュレータ24の役割は、ポートIに入った光をポートIIに出し、ポートIIに入った光をポートIIIに出す。レンズ9、レンズ10およびガルバノミラー7の役割は、試料8に照射する光のビームを、横方向に走査し、断層像の測定を可能にする。
第2カプラ26に入った参照光路4の光と試料光路12の光は互いに干渉する。図5に示すように、第2カプラ26の2つの出口の出力を差動アンプ27に入力すると、干渉信号の式(1)の、右辺第1項と第2項の光の強度の直流部分は引き算で相殺され、第3項の干渉信号のみが、差動アンプ27から出力される。出力された干渉信号は、A/Dコンバータ15を通して信号処理部29に記憶され、信号処理がなされる。信号処理の結果は、出力/表示手段37で出力・表示される。
信号処理部29に、図6に示す信号処理を行えば、本発明が実施できる。この実施例は、請求項1の発明の実施例である。
〔他の実施例〕
以上、3つの実施例を述べたが、光干渉計として図1、図2、図4、図11、図12のようにマイケルソン干渉計を用いたり、図5のようにマッハツェンダー干渉を用いることが出来、光学系として図4、図11のように、バルクな光学部品を用いたバルク光学系を用いたり、図1、図2、図5、図12のように、光ファイバー光学系を用いることが出来、それらの様々な組み合わせが可能である。3つの実施例は、それらの様々な組み合わせの中から一部を例示したものであり、本発明はそれらを含むが、それらに限定されるものでない。
実施例は、各光路は、1つの光線の場合を示したが、試料の像を2次元検出器で受光し、2次元検出器の各ピクセルの信号に対して、図6に示す信号処理を行っても、本発明を実施できる。
本発明は、OFDR-OCT装置やFD−OCT装置のような周波数領域OCT装置において実施できる。それぞれの方法と、2種類の干渉計、バルクかファイバーかの光学系の違い、検出器が点か1次元か2次元かの違いの組み合わせは多様であるが、それらの多様な装置信号に本発明の信号処理が適用でき、本発明が実施できる。
ファイバー光学系、マイケルソン干渉計を用い、分散補正を計算処理で実行するOFDR−OCT装置の一例を示す構成図。 図1に示したOFDR−OCT装置における光学距離の差の考え方を示す説明図。 周波数領域リフレクトメーター又はOCT装置の干渉信号の波数依存性を示す説明図。 バルクな光学部品、マイケルソン干渉計を用い、分散補正を計算処理で実行するFD−OCT装置の一例を示す構成図。 ファイバー光学系、マッハツェンダー干渉計を用い、分散補正を計算処理で実行するOFDR−OCT装置の一例を示す構成図。 図1、図4、図5で示した装置で使用される信号処理部の機能を示す構成図。 OFDR法のリフレクトメーターの波数変数の干渉信号を変換処理した、位置変数の信号を示す説明図。 リフレクトメトリーの信号例を示す説明図。 分散の補正がなされた信号例を示す説明図。 光学的光路長の波数依存性のデータの決定法を示す説明図。 バルクな光学部品、マイケルソン干渉計を用い、分散の補償を溶融石英と光学ガラスで実行するOCDR−OCT装置の従来例を示す構成図。 ファイバー光学系、マイケルソン干渉計を用い、分散の補償を溶融石英と光学ガラスで実行するOCDR−OCT装置の従来例を示す説明図。
符号の説明
1 低コヒーレンス光源
2 ハーフミラー
3 参照ミラー
4 参照光路
5 溶融石英
6 光学ガラス
7 ガルバノミラー
8 試料
9、10、11、20、21、23 レンズ
12 試料光路
13 検出器
14 アンプ
15 A/D コンバータ
16 コンピュータ
17 カプラ
18 波長可変レーザ
19 1次元アレイ検出器
22 回折格子
24 サーキュレータ
25 第1カプラ
26 第2カプラ
27 差動アンプ
28 出力/表示手段
29 信号処理部
30 元データ記憶部
31 リフレクトメーター・データ記憶部
32 OCTデータ記憶部
33 断層像構成処理部
34 波長依存性データ記憶部
35 パラメータ設定部
36 波数変数信号/位置変数信号変換処理部
37 出力/表示手段
38 光学部品の光学的光路長の波長依存性決定処理
39 試料の光学的光路長の波長依存性決定処理
40 光学材料の特性値から計算処理
41 光学系の実測による決定処理
42 光学系のパラメータ設定部
43 試料の特性値から計算処理
44 試料の実測による決定処理
45 試料のパラメータ設定処理
46 周波数領域方式リフレクトメーターまたはOCT装置

Claims (2)

  1. 試料の光軸方向の長さに比べて長いコヒーレント長を有する高干渉光を発生し、当該高干渉光の波長を連続的または離散的に変化させる光発生手段と、
    前記光発生手段から発生された光を、参照光路と前記試料に導く試料光路とに分波する光分波手段と、前記参照光路を経由した光と前記試料光路を経由した光とを合波する光合波手段と、
    前記光合波手段によって合波された光の強度を検出する光強度検出手段と、
    前記光強度検出手段により得られた波長ごとの光強度信号データを解析して前記試料の光軸方向の位置と後方散乱強度との関係を求め、前記試料の光軸方向に1から1000ミクロン程度に弁別した微小領域ごとに後方散乱光の強度を算出する後方散乱光強度解析手段とを有する装置において、
    使用する光学部品や試料の屈折率の波長依存性の試料光路と参照光路における差を、光学系及び試料の光学的光路長の波長依存性データとして記憶する記憶手段と、
    前記検出された波長ごとの光強度信号データを、位置を変数とする関数に信号変換する際に、前記光学系及び試料の光学的光路長の波長依存性データに基づいて屈折率の波長依存性を補正する信号処理手段と、
    を備えたことを特徴とする光干渉断層像撮像法における分散補正装置。
  2. 波長の広がりを持った短コヒーレント光を発生する光発生手段と、
    前記光発生手段から発生された光を、参照光路と試料に導く試料光路とに分波する光分波手段と、前記参照光路を経由した光と前記試料光路とを経由した光を合波する光合波手段と、
    合波された光を波長ごとの光強度信号に分光する分光手段と、
    前記分光手段により分光された波長ごとの光強度信号データを解析して前記試料の光軸方向の位置と後方散乱強度との関係を求め、光軸方向に1から1000ミクロン程度に弁別した微小領域毎に後方散乱光強度を算出する後方散乱光解析手段において、
    使用する光学部品や試料の屈折率の波長依存性の試料光路と参照光路における差を、光学系及び試料の光学的光路長の波長依存性データとして記憶する記憶手段と、
    前記検出された波長ごとの光強度信号データを、位置を変数とする関数に信号変換する際に、前記光学系及び試料の光学的光路長の波長依存性データに基づいて屈折率の波長依存性を補正する信号処理手段と、
    を備えたことを特徴とする光干渉断層像撮像法における分散補正装置。

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