JP5052099B2 - 反射体制御方式の高速炉 - Google Patents

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Description

本発明は、反射体を上下方向に移動させることによって炉心の反応度を制御する反射体制御方式の高速炉に関する。
従来の高速炉1の一例が特許文献1に示されており、これを図5に示す。図5に示すように、従来の高速炉1は、高速炉1が収納された原子炉容器7と、原子炉容器7内に配置され、燃料集合体が装荷された炉心2とを有し、当該炉心2は全体として略円柱状に形成されている。炉心2は、炉心2を保護する炉心槽3によって外周を取り囲まれており、この炉心槽3の外側には、反射体4が配置されている。この反射体4は、駆動軸11を介して反射体駆動装置12に連結されている。反射体4は、反射体駆動装置12によって炉心2の周囲を上下方向に移動することができ、炉心2の反応度を制御することができる。
反射体4の外側には、反射体4を取り囲み、冷却材5の流路の内壁を構成する隔壁6が設けられている。原子炉容器7と隔壁6との間の間隔に、冷却材5の流路が形成されている。また、原子炉容器7と隔壁6との間の冷却材5の流路中には、中性子遮蔽体8が炉心2を取り囲むように配置されている。炉心2と炉心槽3、および隔壁6と中性子遮蔽体8は全て、炉心支持板13に搭載され支持されている。
ここで、反射体4については、特許文献2に構造の一例が示されており、これを図6に示す。反射体4は、中性子反射部4aと、当該中性子反射部4aの上部に一体に設けられたキャビティ部4bとから構成されている。このうち、キャビティ部4bは箱体から構成されており、当該箱体の内部は、冷却材5よりも中性子反射能力が劣る気体41が内封されていたり、真空に保たれたりしている。このキャビティ部4bによって、炉心槽3の外側が冷却材5で覆われている場合に比べて反応度を低く抑えることができるので、その分だけ燃料の濃縮度を高め、炉心2の反応度寿命の長期化を図ることができる。また、中性子反射部4aの上部には、駆動軸11を介して反射体駆動装置12が接続されている。ところで、図6において、図5に示した部分と同一の部分には同一符号を付して示してある。
特許第3126524号 特許第3126502号
上述したような高速炉1内の冷却材5の温度は、約350℃〜約500℃になっている。具体的には、冷却材5の温度は、炉心槽3内部の炉心2近傍では約500℃になっており、隔壁6の外側の中性子遮蔽体8近傍では約350℃になっている。このため、炉心槽3と隔壁6の間の冷却材5には、約150℃の温度差が付いている。さらに、冷却材5が炉心2を通過する際に約350℃から約500℃まで温められるため、炉心槽3内部の温度は軸方向に約150℃の温度差がついている。
このように、反射体4の中性子反射部4aとキャビティ部4bには、半径方向及び軸方向に大きな温度差が発生してしまっているので、熱膨張差により反射体4が変形してしまうことがある。このように、反射体4が変形してしまうと、高速炉1を緊急停止するために反射体4を落下させるときに、反射体4が炉心槽3や隔壁6と接触してしまい、所定時間以内に落下することができない恐れがある。
また、上述したような反射体4の温度差によって、反射体4に熱応力やクリープが発生してしまい、反射体4の中性子反射部4aやキャビティ部4bが損傷することも考えられる。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、熱膨張や熱応力によって変形しにくく、構造健全性に優れた反射体を備え、信頼性の高い反射体制御方式の高速炉を提供することを目的とする。
本発明は、冷却材が収容された原子炉容器と、原子炉容器内に配置され、冷却材に浸された炉心と、炉心の周縁外方に上下方向移動自在に配置された中性子反射部と、中性子反射部の上方に位置し、冷却材より中性子反射能力が低いキャビティ部とを有し、上下方向へ移動することによって炉心から発生する中性子の漏洩を調整し、炉心の反応度を制御する反射体とを備え、中性子反射部が、積層された複数の金属板からなり、当該金属板が、前記冷却材が流れる複数の冷却材流路を有することを特徴とする反射体制御方式の高速炉である。
本発明は、金属板の冷却材流路の数が、原子炉容器側よりも炉心側の方が多いことを特徴とする反射体制御方式の高速炉である。
本発明は、キャビティ部が、枠組みと、枠組み内で保持された複数の箱型の密閉容器とを有することを特徴とする反射体制御方式の高速炉である。
本発明は、枠組みが、複数の枠組みユニットからなり、各枠組みユニットが、ボルトによって連結されたことを特徴とする反射体制御方式の高速炉である。
本発明は、各密閉容器が、上下いずれかの方向で隣接する密閉容器と嵌合して連結されるか、または上下いずれかの方向で枠組みの中間リブと嵌合して連結されることを特徴とする反射体制御方式の高速炉である。
本発明は、枠組み内の最も上方に配置された密閉容器の上端と枠組みの上端との間、および/または枠組み内の最も下方に配置された密閉容器の下端と枠組みの下端との間に、弾性部材が設けられたことを特徴とする反射体制御方式の高速炉である。
本発明は、キャビティ部の上部に、自在継手および駆動軸を介して反射体駆動装置が連結され、中性子反射部が、キャビティ部と自在継手を介して連結されたことを特徴とする反射体制御方式の高速炉である。
本発明は、中性子反射部とキャビティ部との間に、間隙が設けられたことを特徴とする反射体制御方式の高速炉である。
本発明は、中性子反射部のうち冷却材流路を除く部分の体積が、中性子反射部の占める全体積の80%から95%であることを特徴とする反射体制御方式の高速炉である。
本発明は、キャビティ部を構成する構造材の体積が、キャビティ部の占める全体積の10%以下であることを特徴とする反射体制御方式の高速炉である。
本発明によれば、冷却材が流れる複数の冷却材流路を有する金属板を、複数積層してなる中性子反射部を含む反射体を用いることによって、熱膨張や熱応力によって変形しにくく、構造健全性の優れた反射体を得ることができる。このため、信頼性の高い反射体制御方式の高速炉を得ることができる。
第1の実施の形態
以下、本発明に係る高速炉1の第1の実施の形態について、図面を参照して説明する。
ここで、図1および図2(a)−(f)は本発明の第1の実施の形態を示す図である。
図1に示すように、高速炉1は、冷却材5が収容された原子炉容器7と、原子炉容器7内に配置され、冷却材5に浸された炉心2と、炉心2の周縁外方に上下方向移動自在で配置されるとともに、上下方向へ移動することによって炉心2から発生する中性子の漏洩を調整し、炉心2の反応度を制御する反射体4とを備えている。
このうち、反射体4は、図2(e)(f)に示すように、冷却材5よりも中性子反射能力が高い中性子反射部4aと、中性子反射部4aの上方に位置し、冷却材5より中性子反射能力が低いキャビティ部4bとを有している。ここで、図2(e)は、反射体4を正面から見た正面図であり、図2(f)は、反射体4を側方から見た側方図である。
また、図2(d)は、反射体4を上方からみた平面図である。
上述のように、中性子反射部4aの中性子反射能力は、冷却材5の中性子反射能力よりも高いので、炉心2の反応を活性化することができる。具体的には、中性子反射部4は、炉心2における核分裂によって放出された中性子を炉心2へ反射することができ、炉心2における核分裂を継続させることができる。
他方、キャビティ部4bの中性子反射能力は冷却材5の中性子反射能力よりも低いので、炉心2における核分裂によって放出された中性子をより透過させることができる。
このため、炉心2の反応を抑制することができる。このため、炉心2の反応度寿命を長くすることもできる。
また、図2(e)(f)に示すように、中性子反射部4aは、積層された複数の金属板37からなっている。そして、この金属板37は、図2(c)に示すように、冷却材5が流れる複数の冷却材流路36を有している。また、この冷却材流路36の数は、原子炉容器7側よりも炉心2側の方が多くなっている。ここで、図2(c)は、中性子反射部4aの金属板37の横断面図である。
また、図1に示すように、炉心2の周縁外方には炉心槽3が設けられている。また、図1に示すように、原子炉容器7はガードベッセル9によって覆われている。また、炉心2内には燃料集合体32が装荷されている。
また、図1および図2(e)(f)に示すように、キャビティ部4bの上部には、自在継手44uおよび継手35を介して駆動軸11が連結され、この駆動軸11の上端には反射体駆動装置12が連結されている。また、中性子反射部4aは、キャビティ部4bと自在継手44lを介して連結されている。また、図1に示すように、駆動軸11の上端の周縁は、上部プラグ10によって覆われている。
また、図1に示すように、反射体4の外側には、反射体4を取り囲み、冷却材5の流路の内壁を構成する隔壁6が設けられている。隔壁6の外側に設けられた原子炉容器7は、隔壁6との間に間隔を開けて冷却材5の流路の外壁を構成している。冷却材5の流路中には、中性子遮蔽体8が炉心2を取り囲むように配置されている。炉心2と炉心槽3、および隔壁6と中性子遮蔽体8は全て、炉心支持板13に搭載され支持されている。また、この炉心支持板13は、原子炉容器7内周に取り付けられた炉心支持台34によって、下方から支持されている。
また、図1に示すように、上部プラグ10の上面には、炉停止棒駆動装置27が設けられ、当該炉停止棒駆動装置27には、下方に延びた炉停止棒26が連結されている。また、炉停止棒駆動装置27および反射体駆動装置12は、格納ドーム28によって覆われている。この格納ドーム28は台座31上に配置されている。
また、図1に示すように、原子炉容器7内には、冷却材5を循環させる電磁ポンプ14と、原子炉容器7内で冷却材熱交換する中間熱交換器15とが設けられている。また、原子炉容器7の上方には、冷却材5を原子炉容器7内へと導く入口ノズル18と、冷却材5を原子炉容器7外へと導く出口ノズル19が設けられている。
また、図2(c)(e)(f)に示すように、各金属板37は、冷却材流路36が貫通するように、複数のピン38によって位置決めされている。また、各金属板37は、上下方向に延在する連結棒39によって結合されている。
一方、キャビティ部4bは、図2(a)(b)に示すように、梁や板で構成された枠組み42と、枠組み42内で保持された複数の箱型の密閉容器40とを有している。当該密閉容器40の内部は、冷却材5よりも中性子反射能力が劣る気体41で内封されてもよいが、真空に保たれていてもよい。なお、図2(e)(f)では、2列5段、つまり計10個の密閉容器40が枠組み42の内部に積み重ねられ、保持されている。なお、図2(a)は、密閉容器40の斜視図であり、図2(b)は、キャビティ部4bの横断面図である。
密閉容器40には、上述のように、中性子反射能力が冷却材5より劣る気体41が内封されるだけでなく、中性子反射能力が冷却材5より低いボロン、ハフニウム、タンタル等の金属またはそれらの化合物が内封されていてもよい。
また、図2(e)(f)に示すように、枠組み42内の最も上方に配置された密閉容器40の上端40uと枠組み42の上端42uとの間に、弾性部材43が設けられている。
このような弾性部材43としては、コイルばね、皿ばね、板ばねなども用いることができる。
図2(e)(f)において、この弾性部材43から密閉容器40に働く荷重は小さい。
また中性子反射部4aを吊す荷重は、枠組み42に作用するため、密閉容器40に作用する荷重は十分小さい。このため、密閉容器40に加わる冷却材5からの外圧以外の機械的荷重を低く抑えることができ、密閉容器40の健全性を保つことができる。
ところで、図2(e)(f)においては、枠組み42内の最も上方に配置された密閉容器40の上端40uと枠組み42の上端42uとの間に弾性部材43が設けられている態様を用いて説明したが、これに限ることなく、枠組み42内の最も下方に配置された密閉容器40の下端と枠組み42の下端との間に、弾性部材43を設けても良い。
また、図2(e)(f)に示すように、中性子反射部4aとキャビティ部4bとの間には、間隙Gが設けられている。このため、冷却材5は、反射体4の中性子反射部4a下方から、中性子反射部4aの冷却材流路36に流入した後、この間隙Gから中性子反射部4aの外方に流出することができる。なお、上述の自在継手44lは、この間隙Gの中心部分に装着されている。
ところで、中性子反射部4aは、炉心2からの中性子の漏洩を防止することによって、炉心2の反応度を制御する機能を有するが、中性子反射部4aがあまりに多くの冷却材流路36を有し、中性子反射部4aのうち冷却材流路36を除く部分の体積が、中性子反射部4aの占める全体積の80%より小さくなってしまうと、中性子の漏洩を十分に防止することができない。このため、中性子反射部4aのうち冷却材流路36を除く部分の体積が、中性子反射部4aの占める全体積の80%から95%であることが好ましい。
また、キャビティ部4bは冷却材5より中性子反射能力が低いため、炉心2が冷却材5で覆われている場合に比べて、炉心2の反応度を低く抑えるが、キャビティ部4bを構成する構造材の体積が、キャビティ部4bの占める全体積の10%より大きくなると、中性子反射能力が高くなってしまい、十分な機能を発揮することができない。このため、キャビティ部4bを構成する構造材の体積は、キャビティ部4bの占める全体積の10%以下であることが好ましい。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について述べる。
まず、冷却材5が、入口ノズル18を介して原子炉容器7内に流入する(図1参照)。
次に、この冷却材5は、電磁ポンプ14の駆動力によって原子炉容器7内を下方に移動し、炉心5内に流入する(図1参照)。そして、このように炉心2内に流入した冷却材5は、炉心2内の燃料集合体32の核分裂によって発生した熱を吸収し、熱せられる(図1参照)。
このとき、反射体駆動装置12によって、反射体4が上下方向に駆動され、炉心2から発生する中性子の漏洩が調整され、炉心の反応度が制御される(図1参照)。そして、中性子反射部4aでは、炉心2から発生する中性子と相互作用することによって、γ発熱が発生している。
ここで、図2(e)(f)に示すように、中性子反射部4aは、複数の金属板37を積層することによって構成されているので、金属板37の各々に発生する熱膨張や熱応力を分散させることができる。このため、中性子反射部4a全体としてのひずみを低く抑えることができる。
また、図2(e)(f)に示すように、駆動軸11とキャビティ部4bとは自在継手44uで接続され、かつキャビティ部4bと中性子反射部4aとは自在継手44lで接続され、多関節になっている。このため、原子炉半径方向の温度差や上下方向の温度差で生じる熱膨張による反りを抑えることができ、中性子反射部4aおよびキャビティ部4bが変形することを、より効率よく防止することができる。
また、図2(e)(f)に示すように、枠組み42内の最も上方に配置された密閉容器40の上端40uと枠組み42の上端42uとの間に、弾性部材43が設けられている。このため、枠組み42と密閉容器40との間に生じた上下方向の熱膨張差や、密閉容器40の内部の気体の熱膨張により発生した密閉容器40の上下方向の変位を吸収することができる。
次に、炉心2内で熱せられた冷却材5は、隔壁6の内周側を上昇し、中間熱交換15に達する(図1参照)。このとき、冷却材5は中性子反射部4aの金属板37内の冷却材流路36内を通過する(図1および図2(c)参照)。このため、この冷却材5によって、中性子と中性子反射部4aの間の相互作用により発生したγ発熱を冷却し、中性子反射部4aの材料温度を下げることができる。この結果、中性子反射部4aが、熱膨張差によって変形することを防止することができる。
また、図2(c)において、金属板37の冷却材流路36の数は、原子炉容器7側よりも炉心2側の方が多くなっている。このため、炉心2側で多く発生するγ発熱の冷却能力を高め、金属板37全体の温度の均一化を図り、熱膨張差による変形を抑えることができる。
次に、冷却材5は、中間熱交換15内熱交換され、冷却される(図1参照)
次に、冷却された冷却材5は、電磁ポンプ14の駆動力によって移動し、出口ノズル19から外方へ排出される(図1参照)。
このように排出された冷却材5は、再び入口ノズル18から流入し、循環を繰り返している。
ところで、中性子反射部4aは、図2(e)(f)に示すように、積層された複数の金属板37から構成され、各金属板37は、互いに、ピン38および連結棒39によって連結されているだけである。このため、中性子反射部4aを使用する環境に応じて、金属板37の数を適宜調整することができ、高い制作性を実現することができる。
また、上述のように、駆動軸11とキャビティ部4bとは自在継手44uで接続され、かつキャビティ部4bと中性子反射部4aとは自在継手44lで接続され、多関節になっている(図2(e)(f)参照)。このため、高速炉1を緊急停止する時に、反射体4が炉心槽3や隔壁6と接触してしまったとしても、自在継手44l,44uで、中性子反射部4aやキャビティ部4bを自在に傾斜させることができる。この結果、反射体4を所定の時間以内に落下させることできる。
また、図2(a)−(f)に示すように、キャビティ部4bは、独立した複数の密閉容器40を有している。このため、例え、密閉容器40のうちの一つが破損し、冷却材5が密閉容器40内部に漏洩し、当該密閉容器40による中性子反射能力を低く抑えることができなくなっても、炉心2の反応制御に及ぼす影響を最小限に食い止めることができる。
第2の実施の形態
次に、図3(a)−(d)により本発明の第2の実施の形態について説明する。図3(a)−(d)に示す第2の実施の形態は、枠組み42が、複数の枠組みユニット42aからなり、各枠組みユニット42aが、ボルト46によって連結されたものであり、他は図1および図2(a)−(f)に示す第1の実施の形態と略同一である。
図3(a)−(d)に示す第2の実施の形態において、図1および図2(a)−(f)に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。ところで、図3(b)は図3(a)におけるキャビティ部4bの上端近傍を拡大した拡大図であり、図3(d)は図3(a)におけるキャビティ部4bの下端近傍を拡大した拡大図であり、図3(c)は図3(a)におけるキャビティ部4bの上端と下端の間の中間部を拡大した拡大図である。
図3(a)−(d)に示す枠組み42は、密閉容器40を保持するのに十分な強度を有する必要がある。キャビティ部4bの枠組み42は炉心2近傍に位置しているので、放射線によって、スウェリングや材料の靭性低下が生じる。このため、枠組み42の材料としては、一般的に、高温強度、耐放射線性に優れるクロム−モリブデン鋼、特に9Cr−1Mo鋼やそれを改良した9Cr−1Mo−V鋼等が用いられている。
一般的に、枠組み42は溶接して製造されている。しかしながら、このように溶接して枠組み42を製造すると、上述したクロム−モリブデン鋼が溶接時に割れやすい材料であるため、溶接した枠組み42の強度が下がり、枠組み42が損傷する可能性を否定することができない。また、枠組み42を溶接して製造するときには、溶接前予熱を施したり、溶接後熱処理を施したりする必要があるため、枠組み42の製作費や設備費が増加してしまっている。
これに対して、本発明に示すように、各枠組みユニット42aを、ボルト46によって連結することによって枠組み42を製造すると、枠組み42の強度が増すとともに、製造費や設備費を抑えることができる。また、各枠組みユニット42aをボルト46によって結合しているので、枠組み42の分解、点検、交換などを容易にすることができる。
第3の実施の形態
次に、図4Aにより本発明の第3の実施の形態について説明する。図4Aに示す第3の実施の形態は、各密閉容器40が、上下方向で枠組み42の中間リブ42mと嵌合して連結されているものであり、他は図1および図2(a)−(f)に示す第1の実施の形態と略同一である。
図4Aに示す第3の実施の形態において、図1および図2(a)−(f)に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図4Aにおいて、各密閉容器40が、上下方向で枠組み42の中間リブ42mと嵌合して連結されている。より具体的には、枠組み42の中間リブ42mには開口部42pが設けられている。また、各密閉容器40は、上端に設けられた上方凸部40aと、下端に設けられた下方凸部40bとを有している。そして、各密閉容器40の上方凸部40aと下方凸部40bが、中間リブ42mの開口部42pと嵌合することによって、各密閉容器40が、上下方向で枠組み42の中間リブ42mと嵌合して連結されている。
このような構成によって、密閉容器40の上下方向の移動だけでなく、水平方向の移動を適度に規制することができる。このため、反射体4の据え付ける時や、原子炉を運転する時や、原子炉を緊急停止する時など、反射体4が過度に振動し揺れる場合であっても、密閉容器40同士が衝突したり、密閉容器40が炉心槽3や隔壁6と接触したりすることを防止し、密閉容器40が損傷することを防止することができる。
(変形例)
次に、図4Bにより本発明の第3の実施の形態の変形例について説明する。図4Bに示す第3の実施の形態の変形例は、各密閉容器40が、上下方向で隣接する密閉容器40と嵌合して連結されているものであり、他は図1および図2(a)−(f)に示す第1の実施の形態と略同一である。
図4Bに示す第3の実施の形態の変形例において、図1および図2(a)−(f)に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図4Bにおいて、各密閉容器40が、上下方向で隣接する密閉容器40と嵌合して連結されている。より具体的には、各密閉容器40が、上端に設けられた上方凸部40aと、下端に設けられた下方凹部40pとを有している。そして、密閉容器40の上方凸部40aは、上方で隣接する密閉容器40の下方凹部40pと嵌合し、密閉容器40の下方凹部40pは、下方で隣接する密閉容器40の上方凸部40aと嵌合している。
このような構成によって、やはり、密閉容器40の上下方向の移動だけでなく、水平方向の移動を適度に規制することができる。このため、反射体4の据え付ける時や、原子炉を運転する時や、原子炉を緊急停止する時など、反射体4が過度に振動し揺れる場合であっても、密閉容器40同士が衝突したり、密閉容器40が炉心槽3や隔壁6と接触したりすることを防止し、密閉容器40が損傷することを防止することができる。
本発明の高速炉による第1の実施の形態の全体を示す構成図。 本発明の高速炉による第1の実施の形態を示す拡大図 本発明の高速炉による第2の実施の形態における反射体を示す構成図。 本発明の高速炉による第3の実施の形態におけるキャビティ部を示す拡大図。 本発明の高速炉による第3の実施の形態の変形例におけるキャビティ部を示す拡大図。 従来の高速炉の一例を示す構成図。 従来の高速炉の他の例を示す構成図。
1 高速炉
2 炉心
4 反射体
4a 中性子反射部
4b キャビティ部
冷却材
7 原子炉容器
11 駆動軸
12 反射体駆動装置
37 金属板
36 冷却材流路
40 密閉容器
40a 上方凸部
40b 下方凸部
40l 密閉容器の下端
40u 密閉容器の上端
40p 下方凹部
42 枠組み
42a 枠組みユニット
42l 枠組みの下端
42m 中間リブ
42u 枠組みの上端
43 弾性部材
44l,44u 自在継手
46 ボルト
G 間隙

Claims (5)

  1. 冷却材が収容された原子炉容器と、
    原子炉容器内に配置され、冷却材に浸された炉心と、
    炉心の周縁外方に上下方向移動自在に配置された中性子反射部と、中性子反射部の上方に位置し、冷却材より中性子反射能力が低いキャビティ部とを有し、上下方向へ移動することによって炉心から発生する中性子の漏洩を調整し、炉心の反応度を制御する反射体とを備え、
    中性子反射部は、積層された複数の金属板からなり、
    当該金属板は、前記冷却材が流れる複数の冷却材流路を有し、
    金属板の冷却材流路の数は、原子炉容器側よりも炉心側の方が多いことを特徴とする反射体制御方式の高速炉。
  2. 冷却材が収容された原子炉容器と、
    原子炉容器内に配置され、冷却材に浸された炉心と、
    炉心の周縁外方に上下方向移動自在に配置された中性子反射部と、中性子反射部の上方に位置し、冷却材より中性子反射能力が低いキャビティ部とを有し、上下方向へ移動することによって炉心から発生する中性子の漏洩を調整し、炉心の反応度を制御する反射体とを備え、
    中性子反射部は、積層された複数の金属板からなり、
    当該金属板は、前記冷却材が流れる複数の冷却材流路を有し、
    キャビティ部は、枠組みと、枠組み内で保持された複数の箱型の密閉容器とを有することを特徴とする反射体制御方式の高速炉。
  3. 枠組みは、複数の枠組みユニットからなり、
    各枠組みユニットは、ボルトによって連結されたことを特徴とする請求項2に記載の反射体制御方式の高速炉。
  4. 各密閉容器は、上下いずれかの方向で隣接する密閉容器と嵌合して連結されるか、または上下いずれかの方向で枠組みの中間リブと嵌合して連結されることを特徴とする請求項2に記載の反射体制御方式の高速炉。
  5. 枠組み内の最も上方に配置された密閉容器の上端と枠組みの上端との間、および/または枠組み内の最も下方に配置された密閉容器の下端と枠組みの下端との間に、弾性部材が設けられたことを特徴とする請求項2に記載の反射体制御方式の高速炉。
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