JP5052089B2 - 等速ジョイント用ブーツ - Google Patents

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Description

本発明は、車両のドライブシャフトなどに用いられている等速ジョイントを被覆する等速ジョイント用ブーツに関する。
車両等の動力伝達装置においては、軸部及び等速ジョイントよりなるドライブシャフトを介して、駆動力がトランスミッションから駆動輪に伝達される。図10に示すように、ドライブシャフトは、シャフトからなる内方部材8と、内方部材8の両側に配設されたジョイント41、42とを有する。一方のジョイント41は、インボード側で、差動装置等の駆動部材に連結され、他方のジョイント42は、アウトボード側で、駆動輪などの従動部材に連結される。
ジョイント41,42は、たとえば、ボールタイプであり、複数のボール溝81が円周方向に等間隔で形成された内方部材8と、ボール溝81内を転動するボール80と、内方部材8のボール溝81とボール80とをカップ部70に収容する外方部材7とからなる。インボード側のジョイント41は、転動自在のボール80を介して入力側の外方部材7から出力側の内方部材8に回転トルクを等速で伝達する。アウトボード側の等速ジョイント42は、転動自在のボール80を介して入力側の内方部材8から出力側の外方部材7に回転トルクを等速で伝達する。いずれの等速ジョイント41,42も、グリースが封入された蛇腹構造のブーツ1により被覆されて、外部からの異物の侵入が阻止されることによって大角度で滑らかな回転が維持されている。
この等速ジョイント用のブーツ1は、外方部材7に保持される大径筒部2と、大径筒部2よりも小径で内方部材8の軸部83に保持される小径筒部3と、大径筒部2と小径筒部3とを一体に連結する略円錐台形状の伸縮性の蛇腹部19とを有する。使用時には、外方部材7と内方部材8とのなす角度(ジョイント角)の変化に応じて蛇腹部19が変形する。このため、ブーツ1は、ジョイント角が大きくなっても蛇腹部19の変形によってジョイント41,42を確実にシールする。
ドライブシャフトを組み立てるには、まず、内方部材8の両端のボール溝81にボール80を配置し、その両端を外方部材7のカップ部70内部に挿入する。次に、ブーツ1の小径筒部3を内方部材8の軸部83にクランプ53にて固定する。また、ブーツ1の大径筒部2を外方部材7のカップ部70にクランプ52にて固定する。
ドライブシャフトを車両に組付けるにあたっては、図11に示すように、内方部材8の中央付近を手85で把持して持ち上げられる。内方部材8の両端には、外方部材7が回転自在のボール80を介して配設されている。このため、内方部材8を持ち上げたときに、内方部材8の両端に、所定重量の外方部材7が下方にぶら下がる。このとき、ブーツ1の蛇腹部19が径方向に変形して、ブーツ1と外方部材7のカップ部70内部のボール80とが干渉してしまうことがある。ときには、図12に示すように、ボール80が外方部材7からはずれてしまう。ボール80を外方部材7の中に組み付けるには、ブーツ1をジョイント41,42からはずし、更にジョイント41,42を分解した後、再度、内方部材8とボール80と外方部材7とを組み付けてジョイント41,42を構成し、ブーツ1をジョイント41,42に固定しなければならない。このように、外方部材7からボール80が外れると、再度ジョイント41,42の分解・組み立てを行う必要があり、手間である。
外方部材7からボール80が外れてしまうのは、ブーツ1の蛇腹部19の大径筒部2に近い部分が蛇腹形状であるため、剛性が弱く、変形しやすいためであると考えられる。かかる大径筒部2付近の蛇腹部19の剛性を高める手段として、従来、特許文献1には、大径筒部の近傍に円筒状の剛性形成部を形成することが示されている。
実開平1−69916号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、剛性筒部が円筒形状である。かかる剛性筒部の形状を工夫して更に剛性を高めて、大径筒部付近の剛性を更に高めたいという要望がある。本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、大径筒部付近の剛性を高めて、組付け時の変形を抑制することができる等速ジョイント用ブーツを提供することを課題とする。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の等速ジョイント用ブーツは、大径筒部と、該大径筒部と離間して同軸的に配置され該大径筒部より小径の小径筒部と、該大径筒部と該小径筒部とを連結する中間部と、からなる等速ジョイント用ブーツであって、
前記中間部は、前記小径筒部に一体に連結された伸縮性の蛇腹部と、該蛇腹部及び前記大径筒部に一体に連結された剛性形成部とからなり、
該剛性形成部は、前記蛇腹部から前記大径筒部に向けて拡径しているとともに、前記剛性形成部の周面は階段状に複数の段部を有し、
前記剛性形成部の内周面は、前記剛性形成部の前記外周面に形成された前記段部の段差よりも小さい階段状の段部をもつことを特徴とする。
上記構成によれば、剛性形成部は、蛇腹部から大径筒部に向けて径が拡大しているとともに、剛性形成部の少なくとも外周面は階段状に複数の段部を有している。階段形状に複数の段部が形成された剛性形成部は、円筒形状の剛性形成部よりも剛性が高い。このため、大径筒部付近の剛性を高めることができる。それゆえ、ジョイントを持ち上げたときにも、外方部材の重量でブーツが下方に変形することを抑制でき、ボールが外方部材から外れることを抑制できる。
以上のように本発明によれば、大径筒部付近の剛性を高めて、組付け時の変形を抑制することができる等速ジョイント用ブーツを提供することができる。
等速ジョイントブーツにおける大径筒部近傍の剛性形成部は、蛇腹部から大径筒部に向けて拡径しているとともに、剛性形成部の少なくとも外周面は階段状に複数の段部を有する。
段部は、径外方向に突出した山部と径内方向に窪んだ谷部とが交互に繰り返されており、谷部と山部との間を略軸方向に連結する側面と、山部と谷部との間を略径方向に連結する端面とを有する。段部の側面は、段部の軸方向に平行であることが好ましい。この場合、剛性形成部は優れた剛性を発揮できる。また、段部の側面は、段部の軸方向に対してテーパー状に傾斜していても良い。この場合にも、ジョイント持ち上げ時に外方部材の重量に耐え得る程度の剛性を発揮できる。段部の端面は、段部の径方向に平行であることが好ましい。この場合、剛性形成部は優れた剛性を発揮できる。また、段部の端面は、段部の径方向に対してテーパー状に傾斜していてもよい。この場合にも、ジョイント持ち上げ時に外方部材の重量に耐え得る程度の剛性を発揮できる。
段部は、剛性形成部の少なくとも外周面に形成されているが、剛性形成部の内周面にも外周面の段部と同様の段部が形成されていてもよい。
剛性形成部の内周面は、剛性形成部の外周面に形成された段部の段差よりも小さい段部をもつすなわち、剛性形成部の内周面に形成された段部の段差は、剛性形成部の外周面に形成された段部の段差よりも小さい段部の段差とは、段部の山部と谷部との距離をいう。このように剛性形成部の内周面に形成された段部の段差が小さい場合には、段差が同じ場合に比べて、外周面の段部の側面と内周面との間の径方向の厚みが大きくなり、また外周面の段部の端面と内周面との間の軸方向の厚みが大きくなる。このため、剛性形成部の剛性が更に向上する。
本発明の範囲外ではあるが、剛性形成部の内周面には、段部が形成されていなくてもよい。この場合には、蛇腹部から大径筒部に向けて、剛性形成部の内周面が直線状に拡径する。そのため、内周面に段部を形成した場合に比べて、更に、外周面の段部の側面と内周面との間の径方向の厚みが大きくなり、また外周面の段部の端面と内周面との間の軸方向の厚みが大きくなる。このため、剛性形成部の剛性が更に向上する。
段部の側面の径方向の厚み(A)に対する端面の径方向の長さ(B)の比率(B/A)は小さい方がよく、たとえば、B/Aは0.5〜2.0であることが好ましい。0.5未満の場合には、剛性形成部が筒形状に近い形状になり、折り曲げやすくなるおそれがある(比較例2参照)。 2.0を超える場合には、端面の長さ(B)が長すぎて端面に応力集中によるたわみが生じて剛性形成部全体の変形につながるおそれがある。
段部の段数は2以上であればよく、上限は5であることが好ましい。段数が多すぎてもそれに見合う効果の向上は期待できない。
蛇腹部の軸方向の長さ(Q)に対する剛性形成部の軸方向の長さ(P)の比率(P/Q)は、0.3〜2.0であることが好ましい。0.3未満の場合には、大径筒部付近が折れ曲がりやすくなるおそれがあり、2.0を超える場合には、蛇腹部が短くなり、ブーツの伸縮性が低下するおそれがある。
剛性形成部の肉厚は蛇腹部の肉厚と同じかそれ以上であることが好ましい。この場合には、剛性形成部の剛性が更に向上する。
また、蛇腹部における剛性形成部との連結部は、径内方向に窪み軸方向断面がU字溝形状である窪み部が形成されていることが好ましい。ブーツに外力が加わったときに、U字形状の窪み部によって蛇腹部の圧縮・伸縮がし易くなり、剛性形成部の変形を更に効果的に抑制できる。
ブーツは、合成樹脂からなり、たとえば、TPE(ポリエステル系熱可塑性エラストマー)、TPO(ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー)などの熱可塑性エラストマー樹脂、ゴムを用いて、ブロー成形、射出成形などの公知の方法で成形することができる。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。
(実施例1)
本発明の一実施例にかかる等速ジョイント用ブーツ1は、図1、図2に示すように、大径筒部2と、大径筒部2と離間して同軸的に配置され大径筒部2より小径の小径筒部3と、大径筒部2と小径筒部3とを連結する略円錐台形状の中間部10とからなる。中間部10は、小径筒部3に一体に連結された伸縮性の蛇腹部19と、蛇腹部19と大径筒部2に一体に連結された剛性形成部11とからなる。剛性形成部11は、蛇腹部19から大径筒部2に向けて拡径しているとともに、剛性形成部11の外周面101及び内周面102は、それぞれ階段状に複数の段部61,62を有する。
図3(a)に示すように、剛性形成部11の外周面101の段部61は、径外方向に突出した山部Mと径内方向に窪んだ谷部Vとが交互に繰り返されており、谷部Vと山部Mとの間を軸方向に連結する側面611と、山部Mと谷部Vとの間を径方向に連結する端面612とを有する。段部61の側面611は、段部61の軸方向に平行であり、段部61の端面612は段部61の径方向に平行である。山部Mにおける側面611と端面612のなす角度は直角、谷部Vにおける端面612と側面611とのなす角度も直角である。
外周面101の側面611の径方向の厚み(A)に対する端面612の径方向の長さ(B)の比率(B/A)は1.39である。
剛性形成部11の内周面102の段部62は、径外方向に突出した山部mと径内方向に窪んだ谷部vとが交互に繰り返されており、谷部vと山部mとの間を略軸方向に連結する側面621と、山部mと谷部vとの間を略径方向に連結する端面622とを有する。側面621は、段部62の軸方向に対して剛性形成部11の拡径する側に傾斜している。端面622は、段部62の径方向に対して剛性形成部11の拡径する側に傾斜している。
剛性形成部11の内周面102の段部62の山部mと谷部vとの間の距離すなわち段部62の段差hは、外周面51の段部61の山部Mと谷部Vとの間の距離すなわち段差Hよりも小さい。
剛性形成部11のもっとも薄い部分の肉厚Dは蛇腹部19の肉厚dと同程度である。
剛性形成部11の外周面101の段部61及び内周面102の段部62の数はいずれも4つである。図1に示すように、蛇腹部19は、山部Xと谷部Yとが繰り返され、その間を三角形状に連結する右上がり斜面191と左上がり斜面192とをもつ。
蛇腹部19における剛性形成部11との連結部は、径内方向に窪み軸方向断面がU字溝形状である窪み部18が形成されている。蛇腹部19の軸方向の長さQに対する剛性形成部11の軸方向の長さPの比率(P/Q)は、0.5である。
ブーツ1は、合成樹脂からなり、たとえば、TPE(ポリエステル系熱可塑性エラストマー)、TPO(ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー)などの熱可塑性エラストマー樹脂を用いて、ブロー成形で形成される。
図2、図10に示すように、ブーツ1は、内方部材8と外方部材7との間を連結するジョイント41、42を被覆する。ジョイント41,42の外方部材7のカップ部70にはブーツ1の大径筒部2を、内方部材8の軸部83には小径筒部3を嵌め込む。そして、大径筒部2及び小径筒部3の外周面22,32にリング状のクランプ52,53をかしめて締結する。
等速ジョイント用のブーツ1は、図10に示すように、シャフトからなる内方部材8と外方部材7との間のジョイント部41、42を覆うことにより、その内部のグリースの漏れを防止するとともに内部に水や埃の侵入を防止する。ブーツ1の大径筒部2の内周面21には、外方部材7のカップ部70を弾接させて、その外周面側からのクランプ52の締結力により固定する。また、小径筒部3は、内方部材8の軸部83に固定する。内方部材8の端部84は、同軸的に外方部材7のカップ部70に挿入されている。内方部材8の端部84と外方部材7のカップ部70との間には周方向に複数のボール80が介在されていて、内方部材8と外方部材7とを揺動自在に連結している。そして、外方部材7及び内方部材8のうち駆動側の部材から、内方部材8及び外方部材7のうち従動側の部材へ、回転トルクが等速で伝達される。
(実施例2)
本例の等速ジョイント用ブーツは、図4に示すように、剛性形成部12の外周面101の段部61が実施例1よりも径外方向に突出して、段部61の側面611が軸方向に対して傾斜している。段部61の端面612は径方向と平行である。その他は実施例1と同様である。
(比較例1)
本比較例のブーツでは、図5に示すように、剛性形成部15が蛇腹部19から大径筒部2に向けて広がる碗形状であり、その外周面101及び内周面102に段部がない。その他の点は、実施例1と同様である。
(比較例2)
本比較例のブーツでは、図6に示すように、剛性形成部16の全体が円筒状である点が、実施例1と相違する。剛性形成部16の径は、蛇腹部19よりも大きく大径筒部2よりも小さい。その他の点は実施例1と同様である。
(比較例3)
本比較例のブーツでは、図7に示すように、剛性形成部17が蛇腹形状である点が、実施例1と相違する。剛性形成部17は、谷部Wと山部Nが2回繰り返される形状である。剛性形成部17と蛇腹部18との間の連結部には谷部180が形成されている。その他の点は実施例1と同様である。
(評価)
実施例1,2及び比較例1〜3のブーツについて下記の物性を評価した。
(折り曲げトルク)ブーツの剛性形成部を折り曲げるのに必要なトルクを測定した。必要なトルクを4段階で評価した。◎は非常に大きい、○は大きい、△は中程度、×は小さいトルクで剛性形成部を折り曲げることができた場合を示す。
(疲労性)ブーツの剛性形成部を所定角度で折り曲げた状態で高熱環境下で所定時間放置する実験を行った。実験前後で応力変化を測定し、応力変化が所定量以下の場合の耐久時間を求めた。耐久時間が所定時間以上の場合を○、所定時間未満の場合を×とした。
(干渉性)図10に示すように、ブーツ1の大径筒部2を外方部材7のカップ部70にクランプ52を用いて固定し、小径筒部3を内方部材8の軸部83にクランプ53を用いて固定した。これにより、カップ部70とボール80と内方部材8の端部84とからなるジョイント41,42にブーツ1を組み付けた。この状態で、内方部材8を持ち上げたときに、ブーツがボールや外方部材と干渉するか否かについて調べた。外方部材やボールと干渉しない場合を○、干渉する場合を×とした。
以上の各測定結果から総合的に判断して、ブーツの総合特性について、◎(最良)、○(良)、△(普通)、×(不良)で評価した。評価結果を表1に示した。
Figure 0005052089
同表より、実施例1,2は、いずれの物性評価についても良好な結果が得られた。これに対して、比較例1〜3は折り曲げトルクが小さく、剛性形成部の剛性が低かった。
以上の評価より、実施例1,2は、剛性形成部の剛性が高く、外力に対して変形しにくい形状であることがわかった。その理由は、実施例1,2の剛性形成部は階段状の複数の段部を有するため、比較例1の碗形状、比較例2の円筒形状、比較例3の蛇腹形状に比べて、高い剛性が得られたと考えられる。
また、実施例1ではブロー成形にてブーツを作製している。このため、ブーツの内周面は、外周面と同じ形状に成形しにくく、外周面よりもゆるやかな傾斜をもつ傾向にある。それゆえ、実施例1では、図3(b)に示すように、剛性形成部11の内周面102は径方向に対して傾斜した端面622と、軸方向に対して傾斜した側面621とをもつことになる。剛性形成部11の内周面102に形成された段部62の段差hは、外周面101に形成された段部61の段差Hよりも小さい。このため、両者の段差H、hが同じ場合(図3(b)中の点線)に比べて、外周面101の段部61の側面611と内周面102との間の径方向の厚みL1が大きくなり、また外周面101の段部61の端面612と内周面102との間の軸方向の厚みL2が大きくなる。このことも剛性形成部11の剛性向上の要因であると考えられる。
参考例として、射出成形などで成形した場合には、図8に示すように、剛性形成部13の内周面102を外周面101と同形状に成形することも可能である。この場合には、外周面101の段部61の側面611と内周面102との間の径方向の厚みL1が蛇腹部19の厚みdと同程度になり、また外周面101の段部61の端面612と内周面102との間の軸方向の厚みL2も蛇腹部19の厚みdと同程度となる。この場合でも、剛性形成部13は階段形状であるため、円筒形状より断面係数が高い。それゆえ、剛性形成部13は、高い剛性を発揮し、持ち上げられたときに変形しにくく、ボールや外方部材と干渉することを抑制できる。
また、他の参考例として、図9に示すように、剛性形成部14の外周面101には階段形状の段部61が形成され、その内周面102は段部がなく、蛇腹部19から大径筒部2に向けて直線状に傾斜した傾斜面63とすることができる。この場合には、実施例1の場合よりも、外周面101の段部61の側面611と内周面102との間の径方向の厚みL1が大きくなり、また外周面101の段部61の端面612と内周面102との間の軸方向の厚みL2が大きくなる。このため、実施例1よりも更に高い剛性が得られる。
実施例1の等速ジョイント用ブーツの断面図である。 実施例1における、等速ジョイントにブーツを組付けた状態の断面図である。 実施例1の剛性形成部の断面説明図である。 実施例2の等速ジョイント用ブーツの断面図である。 比較例1の等速ジョイント用ブーツの断面図である。 比較例2の等速ジョイント用ブーツの断面図である。 比較例3の等速ジョイント用ブーツの断面図である。 参考例の剛性形成部の断面説明図である。 他の参考例の剛性形成部の断面説明図である。 ドライブシャフトの断面図である。 従来例のドライブシャフトを持ち上げたときの問題点を示す説明図である。 従来例のドライブシャフトを持ち上げたときの問題点を示す説明図である。
符号の説明
1:ブーツ、2:大径筒部、3:小径筒部、41,42:ジョイント、7:外方部材、8:内方部材、11、12,13、14:剛性形成部、18:窪み部、19:蛇腹部、61,62:段部、70:カップ部、80:ボール、81、ボール溝、101:外周面、102:内周面、611、621:側面、612、622:端面

Claims (1)

  1. 大径筒部と、該大径筒部と離間して同軸的に配置され該大径筒部より小径の小径筒部と、該大径筒部と該小径筒部とを連結する中間部と、からなる等速ジョイント用ブーツであって、
    前記中間部は、前記小径筒部に一体に連結された伸縮性の蛇腹部と、該蛇腹部及び前記大径筒部に一体に連結された剛性形成部とからなり、
    該剛性形成部は、前記蛇腹部から前記大径筒部に向けて拡径しているとともに、前記剛性形成部の周面は階段状に複数の段部を有し、
    前記剛性形成部の内周面は、前記剛性形成部の前記外周面に形成された前記段部の段差よりも小さい階段状の段部をもつことを特徴とする等速ジョイント用ブーツ。
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