JP5052062B2 - 高濃度ボルドー液組成物の製造方法 - Google Patents
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本発明に用いられるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルのアルキル基の炭素数は特に限定されないが、ボルドー液用分散剤として十分な分散効果を得るためにはアルキル基の炭素数は8〜14が好ましい。また、当該アルキル基は、天然高級脂肪酸の還元により得られる高級アルコール由来のものであっても、合成アルコール由来のものであってもよい。エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの付加モル数も特に限定されないが、ボルドー製剤の長期保存安定性の点や増粘が生じにくい点でポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルの分子量が300〜3000となれば好ましく、400〜2000となればより好ましい。また、水希釈時の良好な分散性を得るためにはエチレンオキサイドの付加量がエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの合計量のうち20〜80重量%となれば好ましく、30〜70重量%となればより好ましい。一方、良好な流動性を得るためにはプロピレンオキサイドの付加量がエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの合計量のうち20〜80重量%となれば好ましく、30〜70重量%となればより好ましい。エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの付加順序は特に限定されるものでなく、付加形態はブロック状、ランダム状のいずれでもよい。エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの付加は公知の方法により行うことができるが、高級アルコールに塩基性触媒の存在下にて行うことが一般的である。
平均粒子経10μm、比表面積10m2/gの消石灰粉末259.1gとポリオキシプロピレン(4)ポリオキシエチレン(3)C12〜C14第二級アルコールエーテル(ソルポール7951、東邦化学工業(株)製)20g、炭素数14〜18からなるα−オレフィンスルホン酸ナトリウム塩(ソルポール 5313、東邦化学工業(株)製)15g、水344.4mlをホモミキサー(形式UH−2 日本精機(株)製)で分散・溶解する。次に硫酸銅5水塩粉末196.5gを水165gに45〜50℃で溶解した硫酸銅水溶液を徐々に加え10,000rpmで5分間混合し、その後40℃で1時間熟成する。更に湿式粉砕機サンドグラインダー(アイメックス(株)製)を用いてガラスビーズをメディアとして周速5.8m/secで20分間処理した後、ガラスビーズを除去することにより、固形分45.6%の6−6式高濃度ボルドー液約1kgを製造した。
平均粒子経10μm、比表面積10m2/gの消石灰粉末450gとポリオキシプロピレン(4)ポリオキシエチレン(3)C12〜C14第二級アルコールエーテル(ソルポール 7951、東邦化学工業(株)製)20g、炭素数14〜18からなるα−オレフィンスルホン酸ナトリウム塩(ソルポール5313、東邦化学工業(株)製)15gを水401gにホモミキサー(形式UH−2 日本精機(株)製)で分散・溶解する。次に硫酸銅5水塩粉末114gを徐々に加え10,000rpmで5分間混合し、その後40℃で1時間熟成する。更に湿式粉砕機サンドグラインダー(アイメックス(株)製)を用いてガラスビーズをメディアとして周速5.8m/secで20分間処理した後、ガラスビーズを除去することにより、固形分56.4%の4−12式高濃度ボルドー液約1kgを製造した。
平均粒子経10μm、比表面積10m2/gの消石灰粉末450gとポリオキシエチレン(6)ポリオキシプロピレン(2)ラウリルエーテル(ソルポール7950、東邦化学工業(株)製)20g、炭素数14〜18からなるα−オレフィンスルホン酸ナトリウム塩(ソルポール5313、東邦化学工業(株)製)15g、水301gをホモミキサー(形式UH−2 日本精機(株)製)で分散・溶解する。次に硫酸銅5水塩粉末114gを水100gに45〜50℃で溶解した硫酸銅水溶液を徐々に加え、その後40℃で1時間熟成する。更に湿式粉砕機サンドグラインダー(アイメックス(株)製)を用いてガラスビーズをメディアとして周速5.8m/secで20分間処理した後、ガラスビーズを除去することにより、固形分56.4%の4−12式高濃度ボルドー液約1kgを製造した。
平均粒子経10μm、比表面積10m2/gの消石灰粉末364gとポリオキシエチレン(22)ポリオキシプロピレン(14)2−エチルヘキサノールエーテル(ソルポール7952、東邦化学工業(株)製)40g、炭素数14〜18からなるα−オレフィンスルホン酸ナトリウム塩(ソルポール 5313、東邦化学工業(株)製)30g、水290gにホモミキサー(形式UH−2 日本精機(株)製)で分散・溶解する。次に硫酸銅5水塩粉末276gを徐々に加え10,000rpmで5分間混合し、その後40℃で1時間熟成する。更に湿式粉砕機サンドグラインダー(アイメックス(株)製)を用いてガラスビーズをメディアとして周速5.8m/secで20分間処理した後、ガラスビーズを除去することにより、固形分64.0%の6−6式高濃度ボルドー液約1kgを製造した。
平均粒子経10μm、比表面積10m2/gの消石灰粉末364gとポリオキシプロピレン(4)ポリオキシエチレン(3)C12〜C14第二級アルコールエーテル(ソルポール7951、東邦化学工業(株)製)40g、炭素数14〜18からなるα−オレフィンスルホン酸ナトリウム塩(ソルポール5313、東邦化学工業(株)製)30g、水190gをホモミキサー(形式UH−2 日本精機(株)製)で分散・溶解する。次に硫酸銅5水塩粉末276gを水100gに45〜50℃で溶解した硫酸銅水溶液を徐々に加え、その後40℃で1時間熟成する。更に湿式粉砕機サンドグラインダー(アイメックス(株)製)を用いてガラスビーズをメディアとして周速5.8m/secで20分間処理した後、ガラスビーズを除去することにより、固形分64.0%の4−12式高濃度ボルドー液約1kgを製造した。
平均粒子経10μm、比表面積10m2/gの消石灰粉末500gとポリオキシエチレン(22)ポリオキシプロピレン(14)2−エチルヘキサノールエーテル(ソルポール
7952、東邦化学工業(株)製)40g、炭素数14〜18からなるα−オレフィンスルホン酸ナトリウム塩(ソルポール5313、東邦化学工業(株)製)30gを水304gにホモミキサー(形式UH−2 日本精機(株)製)で分散・溶解する。次に硫酸銅5水塩粉末126gを徐々に加え10,000rpmで5分間混合し、その後40℃で1時間熟成する。更に湿式粉砕機サンドグラインダー(アイメックス(株)製)を用いてガラスビーズをメディアとして周速5.8m/secで20分間処理した後、ガラスビーズを除去することにより、固形分62.6%の4−12式高濃度ボルドー液約1kgを製造した。
平均粒子経10μm、比表面積10m2/gの消石灰粉末450gとポリオキシプロピレン(4)ポリオキシエチレン(3)C12〜C14第二級アルコールエーテル(ソルポール 7951、東邦化学工業(株)製)20g、分子量5万〜10万なるポリスチレンスルホン酸ナトリウム塩(ソルポール7959、東邦化学工業(株)製)20gを水396gにホモミキサー(形式UH−2 日本精機(株)製)で分散・溶解する。次に硫酸銅5水塩粉末114gを徐々に加え10,000rpmで5分間混合し、その後40℃で1時間熟成する。更に湿式粉砕機サンドグラインダー(アイメックス(株)製)を用いてガラスビーズをメディアとして周速5.8m/secで20分間処理した後、ガラスビーズを除去することにより、固形分56.4%の4−12式高濃度ボルドー液約1kgを製造した。
平均粒子経10μm、比表面積10m2/gの消石灰粉末364gとポリオキシエチレン(22)ポリオキシプロピレン(14)2−エチルヘキサノールエーテル(ソルポール7952、東邦化学工業(株)製)40g、分子量20万〜50万からなるポリスチレンスルホン酸ナトリウム塩(ソルポール 7960、東邦化学工業(株)製)30g、水290gにホモミキサー(形式UH−2 日本精機(株)製)で分散・溶解する。次に硫酸銅5水塩粉末276gを徐々に加え10,000rpmで5分間混合し、その後40℃で1時間熟成する。更に湿式粉砕機サンドグラインダー(アイメックス(株)製)を用いてガラスビーズをメディアとして周速5.8m/secで20分間処理した後、ガラスビーズを除去することにより、固形分64.0%の6−6式高濃度ボルドー液約1kgを製造した。
平均粒子経10μm、比表面積10m2/gの消石灰粉末259.1gとポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテルホスフェート(ソプロフォールFL、ローディア日華(株))20g、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩(デモール T、花王(株)製)15gを水509.4gにホモミキサー(形式UH−2 日本精機(株)製)で分散・溶解する。次に硫酸銅5水塩粉末196.5gを徐々に加え10,000rpmで5分間混合し、その後40℃で1時間熟成する。更に湿式粉砕機サンドグラインダー(アイメックス(株)製)を用いてガラスビーズをメディアとして周速5.8m/secで20分間処理した後、ガラスビーズを除去することにより、固形分45.6%の6−6式高濃度ボルドー液約1kgを製造した。
平均粒子経10μm、比表面積10m2/gの消石灰粉末259.1gとポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテルホスフェート(ソプロフォールFL、ローディア日華(株))20g、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩(デモール T、花王(株)製)15g、水344.4mlをホモミキサー(形式UH−2 日本精機(株)製)で分散・溶解する。次に硫酸銅5水塩粉末196.5gを水165gに45〜50℃で溶解した硫酸銅水溶液を徐々に加え10,000rpmで5分間混合し、その後40℃で1時間熟成する。更に湿式粉砕機サンドグラインダー(アイメックス(株)社製)を用いてガラスビーズをメディアとして周速5.8m/secで20分間処理した後、ガラスビーズを除去することにより、固形分45.6%の6−6式高濃度ボルドー液約1kgを製造した。
平均粒子経10μm、比表面積10m2/gの消石灰粉末259.1gとポリアクリル酸ナトリウム(ジュリマー AC−103、日本純薬(株)製)20g、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩(デモール T、花王(株)製)15gを水509.4gにホモミキサー(形式UH−2 日本精機(株)製)で分散・溶解する。次に硫酸銅5水塩粉末196.5gを徐々に加え10,000rpmで5分間混合し、その後40℃で1時間熟成する。更に湿式粉砕機サンドグラインダー(アイメックス(株)製)を用いてガラスビーズをメディアとして周速5.8m/secで20分間処理した後、ガラスビーズを除去することにより、固形分45.6%の6−6式高濃度ボルドー液約1kgを製造した。
平均粒子経10μm、比表面積10m2/gの消石灰粉末259.1gとポリアクリル酸ナトリウム(ジュリマー AC−103、日本純薬(株)製)20g、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩(デモール T、花王(株)製)15g、水344.4mlをホモミキサー(形式UH−2 日本精機(株)製)で分散・溶解する。次に硫酸銅5水塩粉末196.5gを水165gに45〜50℃で溶解した硫酸銅水溶液を徐々に加え10,000rpmで5分間混合し、その後40℃で1時間熟成する。更に湿式粉砕機サンドグラインダー(アイメックス(株)製)を用いてガラスビーズをメディアとして周速5.8m/secで20分間処理した後、ガラスビーズを除去することにより、固形分45.6%の6−6式高濃度ボルドー液約1kgを製造した。
平均粒子経10μm、比表面積10m2/gの消石灰粉末500gとポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテルホスフェート(ソプロフォールFL、ローディア日華(株))20g、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩(デモール T、花王(株))製)30gを水324gにホモミキサー(形式UH−2 日本精機(株)製)で分散・溶解する。次に硫酸銅5水塩粉末126gを徐々に加え10,000rpmで5分間混合し、その後40℃で1時間熟成する。更に湿式粉砕機サンドグラインダー(アイメックス(株)製)を用いてガラスビーズをメディアとして周速5.8m/secで20分間処理した後、ガラスビーズを除去することにより、固形分62.6%の4−12式高濃度ボルドー液約1kgを製造した。
粒子径測定:マイクロトラック粒度分析計(形式;9340UPA150
日機装(株))により測定した結果を表1に示す。
試験例2.
懸濁安定性測定:試料(6−6式高濃度ボルドー液タイプは慣行ボルドー液の6−6式に相当するように、又4−12式高濃度ボルドー液タイプは慣行ボルドー液の4−12式に相当するように重量をはかる。)をビーカーに計り取り、20℃の水を加えて全量を125mlとする。スターラーで十分攪拌し、100ml有栓メスシリンダーに100mlを分取する。1分間に30回激しく倒立して振り混ぜ静置する。0分、5分、10分、20分、30分、60分後の分離状態をメスシリンダー中の懸濁層が下層に沈降し上層に生じた水層(上スキ層)と全層の高さ(cm)を測定し、下記式により算出した。結果を表1に示す。
試験例3.
懸垂率測定:試料(6−6式高濃度ボルドー液タイプは慣行ボルドー液の6−6式に相当するように、又4−12式高濃度ボルドー液タイプは慣行ボルドー液の4−12式に相当するように重量をはかる。)をビーカーに0.01gまで正確に測り取り、20℃の水50mlを加え、よく練り混ぜて十分に分散させる。250mlの有栓メスシリンダーに移し、上記と同じ20℃の水を加えて定量とする。15分間静置した後、1分間に30回激しく転倒して振り混ぜ、5分間静置する。25mlホールピペットを液中に入れ、先端を液の中央部に保ち、25mlを静かに吸い取り、原子吸光光度計で有効成分の含量を測定する。結果を表1に示す。
試験例4.
製剤の状態:製剤を入れたポリエチレン袋を静かに転倒させた際の製剤の状態を目視により観察し、評価は下記の基準に従って判定した。結果を表1に示す。
○:沈降物もなく流動性良好。
△:若干沈降物があり流れにくい。
×:流動性なし。
Claims (5)
- 消石灰の粉末または消石灰と水との混合物と硫酸銅粉末または硫酸銅水溶液を混合反応させる際に、(A)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルと、(B)α−オレフィンスルホン酸塩および/またはポリスチレンスルホン酸塩を添加することを特徴とする高濃度ボルドー液組成物の製造方法。
- ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルが、平均分子量が300〜3000であり、かつ、炭素数8〜14の高級アルコールにエチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドを、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの合計量のうちエチレンオキサイドが20〜80重量%となるようにブロック状、またはランダム状に付加重合させたものである請求項1に記載の高濃度ボルドー液組成物の製造方法。
- α−オレフィンスルホン酸塩が、炭素数14〜18のα−オレフィンをスルホン化して中和したものである請求項1又は2に記載の高濃度ボルドー液組成物の製造方法。
- ポリスチレンスルホン酸塩が、分子量1000〜50万のポリスチレンスルホン酸塩である請求項1〜3のいずれか1項に記載の高濃度ボルドー液組成物の製造方法。
- 前記高濃度ボルドー液組成物の消石灰と硫酸銅由来の固形分の合計濃度が40重量%以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の高濃度ボルドー液組成物の製造方法。
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