以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しつつさらに具体的に説明する。ここで、添付図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。なお、ここでの説明は本発明が実施される最良の形態であることから、本発明は当該形態に限定されるものではない。
図1は本発明の一実施の形態である遊技機を示す正面図、図2は本発明の一実施の形態である遊技機を示す斜視図、図3は本発明の一実施の形態である下皿部を拡大して示す斜視図、図4は図3に示す下皿部の分解斜視図、図5は図4に示すハンドルの分解斜視図、図6は図5に示す分解斜視図を左方から見た説明図、図7は本発明の一実施の形態である遊技機のハンドルを示す側面図、図8は図4に示す斜視図におけるハンドルの拡大図、図9は図8に示す操作部および操作部受部の拡大図、図10は図8に示す操作部受部の拡大図、図11は本発明の一実施の形態であるハンドルの本体部の内部構造を示す図、図12は図11に示す本体部に操作部受部が取り付けられた状態を示す図、図13は図12に示す操作部受部に、操作部が回動可能に支持された状態を示す図、図14は図13に示す操作部にプレートが取り付けられた状態を示す図、図15は図14に示すプレートに基板が取り付けられた状態を示す図、図16は本実施の形態に係る操作部を後方から示す斜視図、図17は図16に示す操作部を操作部受部が支持する様子を示す斜視図、図18は図9に示すA−A線に沿った断面図、図19は本発明の一実施の形態である遊技機のハンドルを斜め後方から示す斜視図、図20は操作部受け部および操作部の側面を示す説明図、図21は図19に示すハンドルを側面から見た説明図、図22は操作部受部の変形例を示す斜視図、図23は図22に示すB−B線に沿った断面図、図24は図23に示す操作部受部が操作部を支持する様子を示す説明図である。
図1および図2に示すように、パチンコ遊技機(遊技機)1は、遊技盤2が装着されるベースドア3aがヒンジを介して島設備に固定される木製のベース枠3bに回動可能に取り付けられ(すなわち、ベースドア3aは、ベースドア3aの一方端を回動支点として支持されて当該ベース枠3bに開閉自在に装着される。)、これらベースドア3aおよびベース枠3bで遊技機本体3が構成されている。そして、このような遊技機本体3のベースドア3aに対して、スピーカ8a,8b、液晶表示装置(LCD)21、遊技盤2を視認可能に被うガラス扉9、上皿部(球受皿)4、下皿部5、カバー6、ハンドル(発射操作手段)70および灰皿7が備えられている。
遊技盤2は、図1に示すように、レール11に包囲され、遊技球の流下が可能な遊技領域2aを有している。そして、その遊技領域2aには、多数の遊技くぎや風車などの障害物(図示せず)、一般入賞口12、通過ゲート13、大入賞口15、アウト口16、始動入賞口14,17を有する普通電動役物18からなる遊技部材が配置されている。
ここで、一般入賞口12は、遊技球が入賞すると所定の数の遊技球が払い戻される装置、通過ゲート13は、遊技球が通過したことを契機として普通図柄表示領域に表示される複数の図柄を変動および停止させるための装置、始動入賞口17は、遊技球が入賞したことを条件として特別図柄表示LED(図示せず)に表示される特別図柄を変動および停止させるための装置、大入賞口15は、特別図柄表示LEDの停止時における特別図柄の組み合わせが予め設定された特定の図柄の組み合わせ(大当り表示態様)となって大当り遊技状態(大当り遊技状態とは、いわゆる大当りが発生した状態をいう。)に移行した場合に、所定の設定に従って所定条件の下所定回数だけ扉が開閉(すなわち、所定回数だけ大入賞口15が、遊技球を受け入れ易い第1の状態と、受け入れ難い第2の状態とに変化する。なお、第1の状態と第2の状態とに変化する動作をラウンド動作という。)するように制御される装置である。
また、アウト口16は、一般入賞口12、始動入賞口14,17、大入賞口15の何れにも入賞しなかった遊技球が流入して回収される装置である。
通過ゲート13は、通過する遊技球を検出するようになっている。この通過ゲート13を通過した遊技球は通過記憶情報として記憶されるようになっており、この通過記憶情報に基づいて、普通図柄表示領域における図柄の変動表示が行なわれる。また、遊技領域2aの右側上部には、通過ゲート13の通過記憶個数を表示する4個の普通図柄記憶LED(図示せず)が設けられている。この普通図柄記憶LEDの点灯個数により、通過ゲート13を通過した遊技球の通過記憶個数を表示することができる。
普通図柄表示領域では、例えば2個の普通図柄が交互に点滅するようになっており、2個の普通図柄の点滅が終了して「当り」が表示された場合に、普通電動役物18に設けられた始動入賞口17が、所定時間だけ遊技球を受け入れ易い第1の状態に切り換わる。
なお、普通図柄表示領域の替わりに、遊技盤2の任意の場所に2個の普通図柄表示LEDを備え、このLEDの点滅により「当り」を表示してもよい。また、この2個の普通図柄表示LEDを例えば7セグメント表示器等により構成することもできる。この場合には、7セグメント表示器に表示する普通図柄として、例えば「0」、「1」、「2」、・・・「7」、「8」、「9」等の数字を変動表示し、停止表示された数字が「3」あるいは「7」となった場合を「当り」とする。
始動入賞口17は、遊技球を受け入れる受け入れ口を有しており、遊技球を受け入れ易い第1の状態と、遊技球を受け入れ難い第2の状態との間で切換可能な開閉機構を備えた装置である。この始動入賞口17は、通常の状態では遊技球を受け入れ難い第2の状態となっており、所定の条件が成立した場合(例えば、普通図柄表示領域の普通図柄が、「当り」を意味する図柄で停止した場合)に、所定時間(例えば、0.3秒間)だけ開いて遊技球を受け入れ易い第1の状態に切り換えられる。なお、当該受け入れ口に遊技球が入賞すると所定の数の遊技球が払い戻される。
また、始動入賞口14,17への入賞球は入賞記憶可能となっており、この入賞記憶に基づいて、遊技盤2の所定位置に設けられた2つの特別図柄表示LEDにおける特別図柄の変動表示が行なわれる。遊技領域2aの中央部には、始動入賞口14,17への入賞記憶個数を表示する4個の特別図柄記憶LED(図示せず)が設けられている。この特別図柄記憶LEDの点灯個数により、始動入賞口14,17への入賞記憶個数を表示することができる。
また、特別図柄表示LEDに表示される特別図柄の可変表示結果の種類として、特別大当り(確率変動大当り)となったことを示す特別表示態様、非特別大当り(通常大当り)となったことを示す非特別表示態様、はずれとなったことを示す非大当り態様の3種類が挙げられる。特別表示態様とは、2つの特別図柄表示LEDの双方が点灯される態様である。また、非特別表示態様とは、一方の特別図柄表示LEDが点灯されて、他方の特別図柄表示LEDが消灯される態様である。そして、非大当り表示態様とは、非特別表示態様のときに点灯した特別図柄表示LEDが消灯されて、非特別表示態様のときに消灯した特別図柄表示LEDが点灯される態様である。
なお、大当り遊技状態とは、例えば大入賞口SOLが、大入賞口15の扉を所定回数だけ開閉することで、通常遊技状態よりも多くの遊技球を入賞させやすくする遊技状態のことである。
特別図柄の変動表示結果が特別表示態様となると(すなわち、確率変動大当りとなると)、大当り遊技状態終了後、特別図柄表示LEDにおける特別図柄の変動表示結果が大当り表示態様となる確率の高い特別遊技状態(確率変動状態)へ移行される。一方、特別図柄の表示態様が非特別表示態様となると(すなわち、通常の大当りとなると)、大当り遊技状態終了後は通常の遊技状態へ移行される。
なお、本実施の形態において、上述した入賞記憶個数や通過記憶個数は、それぞれ普通図柄記憶LED、特別図柄記憶LEDに表示されるようになっているが、これに限られず、他の表示方法により表示されてもよい。例えば、表示領域21aに表示されるようになっていてもよい。
また、遊技盤2の背面には、演出画像(例えば、遊技状態に対応したアニメーションやその他の報知情報など。以下、「演出情報画像」という。)等を表示可能な表示領域21aを備えた表示装置である液晶表示装置(LCD)21が配置されている。
液晶表示装置21は、画像制御回路からの指示に基づいて任意の画像を表示領域21aに表示する。
なお、液晶表示装置21の表示領域21aは、演出画像やその他の報知情報を表示する情報表示領域と、普通図柄の変動表示を行う普通図柄表示領域(普通図柄表示装置)と、装飾図柄(識別図柄)の変動表示を行う装飾図柄表示領域(可変表示装置)とからなっている。
本実施の形態において、装飾図柄は横方向に並ぶように配置された左図柄、中図柄、右図柄の3つの図柄からなり、それぞれ上から下に向かって回転するように変動表示される。但し、装飾図柄は3つの図柄ではなくてもよく、また変動表示の態様も、上下方向ではなく、横方向、あるいは前後方向などでもよい。
また、本実施の形態において、角形の形状をしている表示領域21aは、遊技領域2aより大きくともよいし、小さくともよい。また、表示領域21aの形状は角形に限定されず、他の形状であってもよい。例えば、円形であってもよい。
また、遊技盤2が透明である本実施の形態では、液晶表示装置21の表示領域21aが遊技盤2を通して視認可能に配置されている。また、液晶表示装置21にかえて、例えばCRT(陰極線管)あるいはプラズマディスプレイ等を用いることもできる。
また、図1および図2に示すように、ガラス扉9および上皿部4は一体化して形成されており、この一体化された開閉扉(開閉体)は、その一端がベースドア3aに回動可能に軸支され、他端がベースドア3aに係合するようになっている。なお、ガラス扉9は、遊技盤2を視認可能に被うものである。
上皿部4は遊技盤2の下側に位置して湾曲するような形状で前方に突出して設けられており、払い出された遊技球が貯留するとともに図示しない発射装置へ遊技球を供給する上皿4aを備えている。
上皿部4の所定の位置には、遊技終了時などにおいて上皿部4に貯留された遊技球を後述する下皿部5に移動させて取り出す場合に操作されるシャッタレバー10、および球貸し操作パネル55が設けられている。
ここで、球貸し操作パネル55は、1回の押下操作毎に所定数の遊技球が貸し出される球貸しボタン55a、および球貸し残高が記憶された球貸し媒体であるカードが返却される返却ボタン55bを備えている。さらに、球貸し操作パネル55は、球貸し可能な状態にあるときに点灯する球貸し可表示LED、球貸し残高を表示する度数表示装置(何れも図示せず)を備えている。
上皿部4の下側に位置する下皿部5は、ベースドア3aに固定されたプレート5bを備えており、プレート5bは、前面側に、払い出しにより上皿4aからオーバーフローした遊技球が貯留される下皿5a−1を有するとともに、当該下皿5a−1を前方から覆う下皿カバー体5aが取り付けられている。
下皿カバー体5aは左右に一体に延出されており、右側には灰皿7を取り付けるための灰皿取付部5a−2が、左側にはハンドル(発射操作手段)70の本体部70a(図4〜図7)に回動可能に取り付けられた操作部70bを覆う半球状のハンドルカバー部5a−3が、それぞれ下皿カバー体5aと一体形成されている。ハンドル70の操作部70bは、レール11(図2)を介して遊技盤2の遊技領域2aへ遊技球を打ち出す際に操作されるものであり、遊技者による操作部70bの回動操作(回動角)に応じて発射装置の発射強度が調節される。なお、操作部70bの近傍には、遊技球の発射を停止させるストップボタン70c(図11〜図15)が設けられている。
このように、本実施の形態の遊技機1は、従来の多くの遊技機とは異なり、ハンドル70(の操作部70b)が向かって左側に、灰皿7が向かって右側に、つまり左右が反対に設けられている。但し、本発明では、ハンドルが右側に設けられた遊技機にも適用可能である。なお、ハンドル70の詳細については後述する。
ガラス扉9の上側に位置するカバー6はベースドア3aに固定されており、カバー6の左右には、ベースドア3aに設けられる左右のスピーカ8a,8bにそれぞれ対応した多数のスリットが形成されており、スピーカ8a,8bからの音声が聞こえるような構造になっている。スピーカ8a,8bは、所定の音(例えば、遊技状態に対応した音楽やその他の報知情報など)を出力する機能を有している。
図1および図2に示すように、上皿部4の前面には、遊技者による操作が可能な操作ボタン50が備えられている。この操作ボタン50は、左図柄停止ボタン(以下、「左ボタン」という。)50a、中図柄停止ボタン(以下、「中ボタン」という。)50bおよび右図柄停止ボタン(以下、「右ボタン」という。)50cの3つからなり、相互に水平方向に並設されている。そして、液晶表示装置21にて可変表示中の図柄列のうち、左ボタン50aが押下されると左図柄が、中ボタン50bが押下されると中図柄が、右ボタン50cが押下されると右図柄が、それぞれ停止表示されるようになっている。
なお、前述のように、ハンドル70の操作部70bが向かって左側に設けられていることから、本実施の形態の遊技機1では、左手でハンドル操作を行いながら、右手は上皿部4の手前の縁に載置しておき、所望のタイミングで左ボタン50a、中ボタン50bおよび右ボタン50cを押下することにより変動中の装飾図柄の停止操作を行う。
さて、図4〜図6に示すように、ハンドル70は、プレート5bに取り付けられた本体部70a、本体部70aと後述する操作部70bとの間に設けられ、操作部70bを回動可能に支持する操作部受部70e、および本体部70aに操作部受部70eを介して回動可能に取り付けられた操作部70bを有しており、前述したように、下皿カバー体5aがプレート5bの前面に取り付けられることにより、下皿カバー体5aを構成する半球状のハンドルカバー部5a−3が操作部70bを覆う構成となっている。なお、操作部70bは、その全体がハンドルカバー部5a−3で覆われているのではなく、外周部70b−2の略上半分は露出されており、それ以外の部分が覆われる構成となっている。また、ハンドルカバー部5a−3は、図4乃至図7に示すように、半球状のカバー体20によって覆われる構成となっている。
ここで、ハンドル70の構成要素には、ハンドル70を形作っている下皿カバー体5aの一部、つまり操作部70bを覆うハンドルカバー部5a−3や、後述する載置部5a−4などを含めることができる。
本体部70aは略円形の蓋状を呈しており、その両側には取付片70d,70dが一体形成されている。これらの取付片70d,70dが、当該取付片70d,70dに対応してハンドルカバー部5a−3に形成された取付溝(図示せず)と前後方向から嵌合することにより、本体部70aが下皿カバー体5aに固定される。
本体部70aには、操作部受部70eをネジ止め固定するためのネジ孔70a−21、70a−22が設けられている(図8、図11参照)。そして、操作部受部70eに形成されたネジ孔70e−21,70e−22(図8)をそれぞれ介して本体部70aにおけるネジ孔70a−21、70a−22にネジ77aを螺合することにより、操作部受部70eを、本体部70aにネジ止めすることができる(図12参照)。
操作部受部70eは、略円形を呈しており、操作部70bを支持する側の面である支持面70e−5に、当該操作部70bを支持する円形状の円形面70e−1を有している(図8乃至図10参照)。この円形面70e−1は、後述する軸孔70e−4の外周(換言すれば、後述する操作部70bの回動軸S(図7)の外周)となる第1の周上に沿って突出した内側突出面70e−6、および当該第1の周の外周(内側突出面70e−6の外周)となる第2の周上に沿って突出した外側突出面70e−7から構成されている。
そして、上記内側突出面70e−6、および外側突出面70e−7の突出面には、半球状の部材である球状部材90が相互に間隔を空けて設けられている(図8乃至図10参照)。具体的には、内側突出面70e−6における各球状部材90間には、それぞれ距離E(図10)と同程度の間隔が空けられるようになっている一方、外側突出面70e−7における各球状部材90間には、それぞれ距離F(図10)と同程度の間隔が空けられるようになっている。ここで、距離Fは、距離Eと比べて相対的に長くなっている。なお、本実施の形態においては、内側突出面70e−6および外側突出面70e−7にそれぞれ6つの球状部材90が設けられているが、本発明では、球状部材90の数を特に限定しない。また、本実施の形態において、内側突出面70e−6や外側突出面70e−7における球状部材90は、球状部材90間の間隔が等間隔となるように配置されていたが、これに限られず、当該間隔が異なるように配置されていてもよい。
操作部受部70eは、この球状部材90を介して操作部70bを回動可能に支持するようになっており、操作部70bの回動操作時には、当該操作部70bの裏面70b−9に球状部材90が摺接する(図18(b)参照。図18は、図9に示すA−A線に沿った断面図である)。ここで、本実施の形態において、操作部70bの裏面70b−9のうち、操作部受部70eの内側突出面70e−6上に設けられた球状部材90が摺接する面上を第1の周といい、操作部受部70eの外側突出面70e−7上に設けられた球状部材90が摺接する面上を第2の周という。なお、本発明における球状部材90は、操作部70bの回動操作時に限られず、常に操作部70bの裏面70b−9に摺接するようになっていてもよい。
つまり、本実施の形態における操作部70bは、球状部材90を介して操作部受部70eに支持されるようになっているので、当該操作部70bを操作部受部70eにて直に支持する従来の技術に比べて、操作部70bが他の部材に接触する面積を小さくすることができる。
この場合、操作部70bが回動(図9および図12に示す矢印X方向もしくは矢印Y方向に回動)する際に発生する静止摩擦を小さくすることができるので、当該操作部70bの回動操作をより円滑にすることが可能となる。
また、操作部70bが球状部材90を介して操作部受部70eに回動可能に支持される本発明によれば、操作部70bが角ばっている部材を介して操作部受部70eに支持される場合に比べて、操作部70bの回動操作を円滑にすることができる。
ここで、内側突出面70e−6や外側突出面70e−7における突出面の幅は、その位置に応じて異なるようになっている。例えば、図10に示す外側突出面70e−7は、左側に形成された突出面に比べて、右側に形成された突出面の方が幅が広くなっている。そして、内側突出面70e−6,外側突出面70e−7に設けられる球状部材90の幅は、当該内側突出面70e−6,外側突出面70e−7における突出面の幅の広さに応じて変化するようになっている。具体的には、突出面の幅が広い場所ほど、幅の広い球状部材90が配置される(但し、球状部材90の高さは、配置位置に拘わらず同一である)。但し、本発明はこれに限られず、球状部材90の幅は、その配置位置に拘わらず同一であってもよい。
また、本実施の形態における球状部材90は合成樹脂等で構成されているが、本発明では当該球状部材90の材質を特に限定しない。例えば、球状部材90は、アルミニウムや銅等の金属で構成されていてもよい。
さらに、操作部受部70eの外周における本体部側凹室空間70a−5(図11、図19)と対向する位置には、当該本体部側凹室空間70a−5への遊技球Bの収容を容易にするための切り欠きである操作部受部側凹室空間70e−10(図8〜図10、図12)が形成されている。
また、本体部70aの中心には、操作部70bの回動角を検出するためのボリューム71(図11)が取り付けられる孔である軸孔70a−4が形成されている。そして、本実施の形態においては、この軸孔70a−4に、上記ボリューム71が、その回動軸71aを本体部70aの中心に一致させるようにして取り付けられている。
そして、操作部70bには、上述したボリューム71における突起部材75(後述)と嵌合する突起嵌合部70b−8(図16)が裏面70b−9の中央に形成され、さらに外周部70b−2が本体部70aの先端および操作部受部70eを覆うように屈曲して、その内壁に本体部70aの外周に近接する突起片70b−3が所定の間隔をあけて複数形成されている(図16、図17参照)。したがって、操作部70bは、突起嵌合部70b−8および突起片70b−3にガイドされて、略円形蓋状の本体部70aの外周に沿うようにして回動可能に取り付けられる。
なお、操作部70bの外周部70b−2の複数箇所(本実施の形態では2箇所)には、突起部70b−4が形成されており、遊技者の指を突起部70b−4に係合させることにより、操作部70bを容易に回動操作できるよう配慮されている。
ここで、図7に示すように、操作部70bの回動軸Sの角度θ(すなわち、回動軸Sと水平面とでなす角度θ)は、遊技者に向けて約30°上方に傾斜して設けられている。つまり、前述したボリューム71は、その回動軸71aが遊技者に向けて約30°上方に傾斜して本体部70aおよび操作部受部70eに取り付けられており、操作部70bの回動軸Sが当該回動軸71aと同軸上に配置されて本体部70aに取り付けられることにより、操作部70bの回動軸Sもまた、遊技者に向けて約30°上方に傾斜して設けられる。
そして、このように操作部70bの回動軸Sを遊技者に向けて上方に傾斜させることで、操作部70bを保持する遊技者の手首の角度が回動軸Sを傾斜させていない場合(つまり、水平面上に配置した場合)に比べて緩やかになるので、操作部70bを把持している手首にかかる負担が軽減されて操作性が向上する。
なお、操作部70bの回動軸Sは遊技者に向けて上方に傾斜して設けられていればよく、角度θは本実施の形態に示す30°に限定されるものではない。また、操作部70bの回動軸Sとボリューム71の回動軸71aとは相互に同軸上に配置されている必要はない。
図3乃至図7に示すように、ハンドル70には、半球状のハンドルカバー部5a−3の前方から側方にかけて略水平面をなすように形成され、遊技者が操作部70bに手を掛けた際に手の載置が可能な載置部5a−4が設けられている。この載置部5a−4は、下皿カバー体5aに形成されている。
このような載置部5a−4が設けられていれば、遊技者は、ハンドル操作を行うときに、載置部5a−4上の手首を支軸として操作部70bを回動操作することが可能になる。これにより、腕を支える力を軽減することができて腕や指先に余計な力がかからないので、ハンドル操作における疲労がより軽減される。
次に、ハンドル70の内部構造について説明する。
図11に示すように、ハンドル70の円形蓋状の本体部70aには、前述のように、ボリューム71が、その回動軸71aを本体部70aの中心に一致させるようにして取り付けられている。ボリュームの回動軸71aは、本体部70aに固定された図示しない支持板に軸受74を介して支持され、当該支持板を貫通して前方へ突出しており、その先端には、突起部材75が取り付けられている。
また、本体部70aには、通常時では発射装置への給電経路を導通し、スイッチ板76aが変位すると当該経路を遮断するスイッチ76が配置されている。さらに、前述したストップボタン70cは、本体部70aに揺動自在に取り付けられて一部が本体部70aの側方から突出しており、本体部70aからの突出部分を操作してこれを揺動させたときに、突出部分とは反対側がスイッチ板76aに当接するようになっている。したがって、遊技者がストップボタン70cを操作してスイッチ板76aを変位させると、発射装置への給電経路が遮断されて遊技球の発射が停止される。
さらに、操作部受部70eには、2つのボス70e−81,70e−82が立設されており、それぞれのボス70e−81,70e−82にはネジ77−1,77−2が螺合される。なお、ネジ77−1,77−2の頭部と70e−81,70e−82の先端とは間隔があけられている。
図8および図9に示すように、操作部70bには、回動軸Sを中心とした円弧状の2つの長孔70b−61,70b−62、および前方に突出した係止爪70b−7が形成されている。そして、前述した2つのボス70e−81,70e−82にそれぞれ螺合された2つのネジ77−1,77−2は、対応する2つの長孔70b−61,70b−62からそれぞれ突出している(図13参照)。したがって、操作部70bは、当該操作部70bを一方向に回動させたときに後述する突起70e−9が当接する円弧状の長孔70b−61の一方端と、他方向に回動させたときにネジ77−1に当接する長孔70b−61の他方端との間を回動可能な範囲として、本体部70aの外周に沿うように回動する。
ここで、操作部70bの裏面70b−9における左側には、操作部受部70e方向に突出した突起70b−10(図16、図17)が設けられている。この突起70b−10は、操作部70bが操作部受部70eに支持される際に、当該操作部受部70eに軸孔70e−4を中心として形成された円弧状の長孔70e−11、から突出するようになっている(図17参照)。そして、操作部70bが上述したように回動する際には、当該回動に応じて、突起70b−10の位置が長孔70e−11の範囲内で変化する。
このような範囲で回動する操作部70bの回動軸Sから偏心する位置には、操作部受部70eの中心に形成された軸孔70e−4(図8乃至図12)を介して、ボリュームの回動軸71aの先端に取り付けられた突起部材75と嵌合する突起嵌合部70b−8(図16,図17)が形成されている。これにより、操作部70bの回転量が突起嵌合部70b−8を介して突起部材75からボリューム71に伝達されて、当該操作部70bの回動角が検出される。このようにボリューム71によって検出された角度に応じて発射装置の発射強度が調節される。
なお、本実施の形態では、ボリューム71と操作部70bとが突起部材75および突起嵌合部70b−8を介して接続されているが、突起部材を介さない構成、すなわちボリューム71の回動軸71aと操作部70bとが直結する構成でもよいし、ボリューム71の回動軸71aと操作部70bとがギアを介して接続される構成でもよい。
また、操作部70bの前面には、上述したように前方に突出した係止爪70b−7が形成されている(図8,図9参照)。そして、前述した操作部受部70eに形成された突起70e−9は、対応する長孔70b−61から突出している(図13参照)。また、操作部受部70eにおける突起70e−9と操作部70bに形成された係止爪70b−7には、反時計回りに付勢するねじりバネ79の一端がそれぞれ巻きつけられる(図13参照)。すなわち、突起70e−9から係止爪70b−7にかけては、ねじりバネ79が掛け渡されている。
したがって、遊技者が操作部70bを操作していないときには、当該ねじりバネ79のばね力により、前述した操作部70bの長孔70b−61の一方端が突起70e−9に当接する位置となっている。そして、遊技者が操作部70bを操作すると、操作部70bは、その長孔70b−61の他方端がネジ77−1に当接する位置(長孔70b−62の一端がネジ77−2に当接する位置)を最大回動角としてばね力に抗して時計回りに回動され、これにより、所定の発射強度で遊技球が打ち出される。
図14に示すように、操作部70bの前面には、プレート78(図4乃至図8)が前述したネジ77−1,77−2に固定されて取り付けられている。具体的には、プレート78における2つのボス孔78−1,78−2、および操作部70bにおける2つの長孔70b−61,70b−62をそれぞれ介して、操作部受部70eにおける2つのボス70e−81,70e−82に上述したネジ77−1,77−2を螺合するとともに、操作部70bにおける長孔70b−61を介して、操作部受部70eにおける突起70e−9をプレート78における嵌合孔78−3に嵌合することにより、プレート78が、操作部70bの前面に固定される。
また、プレート78には、基板78cを搭載する係止爪78d,78eが対向配置されている。基板78cは、当該係止爪78d,78eに係止されることにより、プレート78に取り付けられる(図15参照)。
図19および図21に詳しく示すように、操作部70bの裏面の所定位置(本実施の形態では、操作部70bの外周部70b−2に形成された突起部70b−4の裏面位置)には、操作部側凹室空間70b−5が形成されている。また、本体部70aの外周における操作部70bの内周に臨む位置には、本体部側凹室空間70a−5が形成されている。
前述のように操作部70bは本体部70aに回動可能に取り付けられていることから、操作部側凹室空間70b−5は操作部70bの回動に従ってその位置が変動する。これに対して、本体部70aに形成された本体部側凹室空間70a−5の位置は固定的である。したがって、操作部70bを回動すれば、所定の回動角になったときに、操作部側凹室空間70b−5と本体部側凹室空間70a−5とが相互に対向することになる。
そして、図示するように、操作部側凹室空間70b−5と本体部側凹室空間70a−5とが相互に対向する位置となったときに、遊技球Bがこれらの凹室空間70a−5,70b−5に跨って収容固定可能となっている。
このように、遊技球Bを操作部側凹室空間70b−5と本体部側凹室空間70a−5とに跨って収容固定することで、操作部70bを所定の回動位置で固定できる。したがって、手の力により操作部70bを所望の発射強度の回動位置で保持しておく必要がなくなり、長時間の操作による疲労をさらに軽減することができる。
なお、このような操作部70bを固定するための凹室空間70a−5,70b−5は設けられていなくてもよい。また、以上の説明では、凹室空間70a−5,70b−5に遊技球Bを収容固定するようになっていたが、コイン等、他の種々の部材を収容固定するようになっていてもよい。
本発明においては、図18に示すように、操作部70bが球状部材90を介して操作部受部70eに支持されるようになっているので、操作部70bと操作部受部70eとの間に、隙間C(図20参照。なお、隙間Cは、球状部材90の高さと同程度である)が発生する。これによれば、操作部70bを操作部受部70eにて支持した場合であっても、当該操作部70bと操作部受部70eとを、隙間Cの分だけ離間させることができるので、当該操作部70bが操作部受部70eに直に支持されている従来の技術に比べて、遊技球Bを上記凹室空間に跨って収容固定された場合に発生する操作部70bの歪みを軽減させることができる。具体的には、図21に示すA方向へ向けての操作部70bの歪みを軽減させることができる。
これによれば、操作部70bを所定の回動位置で固定する際における当該操作部70bの負担を軽減することができ、操作部70bの耐久性を高めることができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、これは本発明を具体的に例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではない。
例えば、本実施の形態では、操作部受部70eに球状部材90が設けられている例を説明したが、これに限られず、球状部材90は、操作部70bの裏面70b−9側に設けられるようになっていてもよい。この場合、球状部材90は、操作部受部70eに摺接することとなる。また、球状部材90は、単に操作部受部70eと操作部70bとの間に設けられているだけでもよい。この場合、球状部材90は、操作部受部70eおよび操作部70bに摺接することとなる。
また、球状部材は、操作部70bの回動操作に応じて回転する回転体であってもよい。つまり、本発明においては、操作部受部がボールベアリング構造となっていてもよい。
以下、操作部受部がボールベアリング構造となる例について、図22乃至図24を用いて説明する。
図22に示すように、操作部受部100eにおける外側突出面70e−7の突出面には、6つの陥没穴101が相互に間隔を空けて設けられている。また、各陥没穴101には、球状の部材である球状部材91が、その一部を陥没穴101から突出させた状態で収容される(図22、図23参照。図23は、図22(b)に示すB−B線に沿った断面図である)。そして、陥没穴101に球状部材91が収容された外側突出面70e−7の突出面には、当該突出面の形状に沿って形成されたカバー体102が取り付けられる。このカバー体102には、陥没穴101に収容された球状部材91の一部を突出させるための貫通孔102aが形成されているため、当該カバー体102が外側突出面70e−7に取り付けられると、陥没穴101に収容された球状部材91の一部が上記貫通孔102aから突出する(図22、図23参照)。
このような構成の操作部受部100eは、この球状部材91を介して操作部70bを回動可能に支持するようになっており、操作部70bの回動操作時には、当該操作部70bの裏面70b−9に、球状部材91における貫通孔102aから突出した部分が摺接する(図24参照)。
このような構成の操作部受部100eによれば、操作部70bが回動すると、これに応じて球状部材91が回転するようになる。例えば、操作部70bが、図24に示す矢印X方向に回動すると、球状部材91が、当該矢印Xの方向に回転する。
この場合、操作部70bが回動する際に発生する静止摩擦をより小さくすることが可能となるので、操作部70bの回動操作のさらなる円滑化を図ることが可能となる。
なお、図22乃至図24では、外側突出面70e−7がボールベアリングの構造となっている例を示したが、これに限られず、内側突出面70e−6が当該ボールベアリングの構造となっていてももちろんよい。
以上説明したように、本実施の形態における操作部70bは、球状部材90を介して操作部受部70eに支持されるようになっているので、当該操作部70bを操作部受部70eにて直に支持する従来の技術に比べて、操作部70bが他の部材に接触する面積を小さくすることができる。
この場合、操作部70bが回動する際に発生する静止摩擦を小さくすることができるので、当該操作部70bの回動操作をより円滑にすることが可能となる。
上述した本発明によれば、操作部70bの回動操作の円滑化を図ることができ、発射操作手段の操作性を高めることが可能となる。
また、操作部70bが球状部材90を介して操作部受部70eに回動可能に支持される本発明によれば、操作部70bが角ばっている部材を介して操作部受部70eに支持される場合に比べて、操作部70bの回動操作を円滑にすることができる。
また、本実施の形態における操作部70bは、複数の球状部材90を介して操作部受部70eに支持されるようになるので、操作部70bの傾きを防止することができる。これによれば、操作部70bの回動操作の安定化を図ることでき、ハンドル(発射操作手段)70の操作性をより高めることが可能となる。
さらに、本実施の形態では、複数の球状部材90が、操作部70bの回動軸Sの外周となる第1の周上、および当該第1の周の外周となる第2の周上にそれぞれ摺接するようになっている。つまり、球状部材90は、複数の周上に摺接するようになるので、当該操作部70bの傾きをより確実に防止することができる。これによれば、操作部70bの回動操作のさらなる安定化を図ることでき、ハンドル70の操作性をより高めることが可能となる。