JP5049927B2 - 魚釣用リール - Google Patents
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釣糸案内体を左右に往復動させるための構造としては、ハンドル軸の他端部に回り止め嵌合した歯車を、釣糸案内体の内部に挿入される螺軸の一端部に固定した連動歯車に噛合させ、釣糸案内体に保持されて螺軸のカム溝に係合する係合ピンを介して、ハンドル軸の回転を釣糸案内体の左右往復動に変換するものが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
このため、ハンドル軸に対して歯車の同芯度が高精度に得られ難く、ハンドル回転操作による釣糸案内体の駆動時に、異音を生じたり、円滑性が損なわれたりするおそれがあった。
また、フランジ部または歯車の側面の一方に設けられた回り止め係止用の係止突部を、フランジ部または歯車の側面の他方に設けられた係止受部に係止することによって、ハンドル軸と歯車とを係止することができ、これらが一体に回動するように回り止め係止することができる。
また、ハンドル軸と歯車との取り付けは、円柱状の嵌合軸部を断面略円形の嵌合孔に嵌合することによって行うことができるので、組付作業が簡単かつ容易であり、従来のような断面非円形状の突部を断面非円形状の嵌合孔に嵌合するときのような、組み付け時の面倒な位置合わせ(形状合わせ)を行う必要もない。このことは、生産性の向上に寄与する。
また、係止手段によって、ハンドル軸と歯車とを一体に回動するように回り止め係止することができるので、前記のように、簡単な構造で組付作業性に優れている構成でありながらも、ハンドル軸に対する歯車の回り止め規制を確実に行うことができ、ハンドル回転操作による駆動力を釣糸案内体の駆動に良好に伝達することができる。したがって、操作フィーリングが向上する。
参照する図面において、図1は本発明の実施形態に係る魚釣用リールとしての両軸受リールの全体構成を示す断面図、図2は両軸受リールの要部を示す図であり、(a)は要部の部分拡大断面図、(b)は図2(a)におけるb−b線断面図、(c)は組み付け時の作業孔の位置を示す断面図である。
なお、以下の説明において、「前、後」「左、右」「下」は、両軸受リールを釣竿R(図1参照)に取り付けた状態を基準とする。
また、ピニオン21の他端部には、図示しない嵌合凹部が形成されており、ピニオン21が、図示しないクラッチ機構の可動部材によってスプール5a側に移動され、嵌合凹部がスプール軸5の端部に形成された係合突部5b、5bに嵌合することで駆動力の伝達許容状態(クラッチオン位置)となり、ピニオン21が図示しない可動部材によって右側板3b側に移動され、嵌合部がスプール軸5の端部の係合突部5b、5bから外れることで駆動力の伝達不可状態(クラッチオフ位置)となる。なお、ピニオン21は、その外周に形成された円周溝21bが図示しない可動部材に係合して、スプール軸5の軸方向に移動可能となっている。
なお、押圧軸21aは、調節ツマミ3cが回動操作されることでスプール軸5に対して所定の押圧力をブレーキ力として付与できるように構成されている。
トラバースカム軸51の一端部には、連動歯車15が固定されており、この連動歯車15には後記する歯車30が噛合している。なお、連動歯車15は、側方から軸受2b2に当接しており、抜け止め防止部材としての機能を併せ備えている。また、トラバースカム軸51の他端部には、抜け止め防止部材54が固定されている。
図3(a)に示すように、ハンドル軸7の他端部には、ハンドル軸7よりも小径とされた円柱状の嵌合軸部8が突設されているとともに、つば状のフランジ部9が形成されている。ここで、フランジ部9は、嵌合軸部8に嵌合される歯車30の側面が当接して軸方向の移動を規制する段部として機能するもので、その形状は、嵌合軸部8の径方向外方に突設されて歯車30の側面に当接して規制できる形状であればよく、特に限定されない。
そこで、図2(c)に示すように、固定部材2b5の固定時には、作業孔32、32を通じて固定用ねじ2b6が臨まれるように歯車30を回動させる。これにより、作業孔32、32を利用してドライバーを挿入することができ、固定部材2b5のねじ止めを行うことができる。
したがって、ハンドル軸7と歯車30との取り付け時に、リブ33、33に切欠部9a、9aが係止されると、切欠部9aの内側部9bがリブ33の側部に当接した状態となり、ハンドル軸7と歯車30とが一体に回動するように回り止め係止されることとなる。
これにより、切欠部9aとリブ33との係止によって、ハンドル軸7と歯車30とが一体に回動するように回り止め係止された状態で嵌合固定される。
また、円柱状の嵌合軸部8と、断面略円形の嵌合孔31とを嵌合する際に、切欠部9aとリブ33とによる係止を同時に行うことも可能となるので、組付性が向上し、生産性の向上にも寄与する。
これらの図に示すように、この変形例では、フランジ部9’に断面略円形の孔部9cを設け、歯車30’に、前記孔部9cに嵌まり込む断面略円形の突起34を設けてある。
このように、フランジ部9’の周縁部において、孔部9c’と突起34’との係止が行われるように構成することで、予め想定された所定の駆動力以上の駆動力がハンドル軸7を介して入力された際に、突起34’が可撓する等して、孔部9c’から突起34’が外れるようにしてもよい。
この例においては、スプール軸5’が右側板3b側へ延設されているので、ドライブギャ11を介してピニオン21’に伝達される駆動力は、スプール軸5’に対して作用することとなる。このため、このような構成において、従来のように、ハンドル軸7に対する歯車30の同芯度が高精度に得られない場合には、ハンドル軸7の回転により生じるおそれのある異音や振動等がスプール軸5’に略直接的に作用することとなり、操作フィーリンが損なわれるおそれがある。
5 スプール軸
5a スプール
7 ハンドル軸
7a ハンドル
8 嵌合軸部
9 フランジ部
9a 切欠部(係止手段)
9c 孔部
15 連動歯車
30 歯車
31 嵌合孔
32 作業孔
33 リブ(係止手段)
34 突起
50 レベルワインド機構
53 釣糸案内体
R 釣竿
Claims (2)
- リール本体に回転自在に支持され、一端部にハンドルが固定されるハンドル軸と、
前記ハンドル軸の他端部に取り付けられて、釣糸をスプールに平行に巻回するようにした釣糸案内体を駆動するための歯車と、を備えた魚釣用リールであって、
前記ハンドル軸の他端部には、円柱状の嵌合軸部が突設されるとともに、この嵌合軸部に、前記歯車が嵌合して、前記ハンドルが装着される一端部側への移動を当接して規制する、径方向外方に突設するフランジ部が形成されており、
さらに、前記ハンドル軸と前記歯車とを係止する係止手段によって、これらを一体的に回動するように回り止め係止されており、
前記係止手段は、前記フランジ部または前記歯車の側面の一方に設けられた回り止め係止用の係止突部と、前記フランジ部または前記側面の他方に設けられ、前記係止突部が係止される係止受部とを備えてなり、
前記歯車には、前記嵌合軸部を支持する軸受を固定するための作業用の作業孔が形成されているとともに、前記フランジ部には、前記係止手段によって前記ハンドル軸と前記歯車とが係止された状態において前記作業孔に対応する位置に、切欠部が形成されていることを特徴とする魚釣用リール。 - 前記係止突部は、前記作業孔の孔縁に沿って形成されたリブであり、
前記切欠部は、前記係止受部を兼ねており、前記リブを両側方から挟み込むようにして前記リブに係止可能であることを特徴とする請求項1に記載の魚釣用リール。
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- 2008-08-29 JP JP2008222678A patent/JP5049927B2/ja active Active
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