JP2003079287A - スピニングリールのハンドル取付構造 - Google Patents

スピニングリールのハンドル取付構造

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JP2003079287A
JP2003079287A JP2001276926A JP2001276926A JP2003079287A JP 2003079287 A JP2003079287 A JP 2003079287A JP 2001276926 A JP2001276926 A JP 2001276926A JP 2001276926 A JP2001276926 A JP 2001276926A JP 2003079287 A JP2003079287 A JP 2003079287A
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JP
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main gear
shaft
handle assembly
gear shaft
locking
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JP2001276926A
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English (en)
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Tomohiro Nishikawa
智博 西川
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Original Assignee
Shimano Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メインギア軸に螺合されたハンドル組立体に
おいて、ハンドル組立体を緩みにくくする。 【解決手段】 スピニングリールのハンドル取付構造9
は、メインギア軸10の両端にハンドル組立体1を取付
可能な構造であって、第1雌ねじ部10bと、第1雄ね
じ部8aと、第1係止部8dと、第2係止部10eと、
緩み止め部材28と、コイルばね25とを備えている。
第1雌ねじ部は、メインギア軸10に形成されている。
第1雄ねじ部は、ハンドル組立体の外周面に形成されて
いる。第1係止部8dは、ハンドル組立体の先端部に形
成されている。第2係止部は、メインギア軸の両端に形
成されている。緩み止め部材は、第1係止部に回転不能
かつ軸方向移動自在に係止される第1被係止部28b
と、第2係止部に回転不能かつ軸方向移動自在に係止さ
れる第2被係止部28cとを有している。コイルばね
は、緩み止め部材をハンドル組立体に向けて付勢する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハンドル取付構
造、特に、スピニングリールのリール本体に回転自在に
装着されたメインギア軸の第1端部及び第2端部の少な
くともいずれかにハンドル組立体を着脱自在に取付可能
なスピニングリールのハンドル取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】スピニングリールは、一般に、ハンドル
組立体を有し釣り竿に装着されるリール本体と、リール
本体に前後移動自在に装着された糸巻用のスプールと、
リール本体に回転自在に支持され釣り糸をスプールに巻
き付けるためのロータと、ハンドル組立体の回転をロー
タに伝達する回転伝達機構と、ロータの逆転を禁止する
逆転防止機構とを備えている。
【0003】回転伝達機構は、メインギアと、メインギ
アが設けられたメインギア軸と、メインギアに噛み合う
ピニオンギアとを備えている。ピニオンギアの前部に
は、ロータが連結されている。逆転防止機構は、作動状
態と非作動状態とに切り換え可能なワンウェイクラッチ
を備えており、作動状態のときにロータの逆転を禁止す
る。
【0004】ハンドル組立体は、軸部と軸部から径方向
に延びるアーム部とアームの先端に装着された把手部と
を有しており、軸部はメインギア軸の両端のいずれから
も装着可能である。これによりスピニングリールのハン
ドル組立体は、リール本体の左右いずれにも装着可能で
ある。ハンドル組立体の軸部をメインギアの両端のいず
れからも装着可能にするために、メインギアの両端にネ
ジ径とネジ方向が異なる2種の雌ネジ部が形成されたも
のがある。ここで、大径の雌ネジ部は、たとえばメイン
ギア軸の左端に形成された左ネジのネジ部であり、小径
の雌ネジ部は、右端から大径の雌ネジ部のネジ長さ分奥
側に形成された右ネジのネジ部である。
【0005】また、ハンドル組立体の軸部の先端には小
径の雌ネジ部に螺合する雄ネジ部が形成され、雄ネジ部
に隣接して大径の雌ネジ部に螺合する雄ネジ部が形成さ
れている。このような構成のスピニングリールでは、ハ
ンドル組立体をリール本体の右側に装着して右手でハン
ドル組立体を回すときには、ハンドル組立体をリール本
体の右側からメインギア軸に挿入する。そして、ハンド
ル組立体を時計回りに回転させながら小径の雄ネジ部を
奥側に形成された小径の雌ネジ部に螺合させメインギア
軸に装着する。一方、ハンドル組立体をリール本体の左
側に装着し左手でハンドル組立体を回すときには、ハン
ドル組立体をリール本体の左側からメインギア軸に挿入
する。そして、ハンドル組立体を反時計回りに回転させ
ながら大径の雄ネジ部を左端に形成された大径の雌ネジ
部に螺合させメインギア軸に装着する。
【0006】このように、左側を左ネジにし右側を右ネ
ジにすることで、糸巻取り時にハンドル組立体を回す方
向とネジの方向とが同じになり、ハンドル組立体を糸巻
取り方向に回転させるとネジが締まり、メインギア軸に
対してハンドル組立体が緩みにくくなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の構成では、
糸巻取り時のハンドル組立体の回転がネジの方向と同じ
であるので、糸巻取り時にハンドル組立体が緩みにく
い。しかし、ポンピングと呼ばれる激しくしゃくり動作
を繰り返しつつ巻取り動作を行う釣りを行う場合に、し
ゃくり時に仕掛けの抵抗によりロータに糸繰り出し方向
の力が作用する。このときロータは、逆転防止機構によ
り逆転が禁止された状態である。しかし、ポンピング時
には、釣り竿をしゃくり上げると同時にハンドル組立体
を上に持ち上げてしまうことがある。このようにハンド
ル組立体を上に持ち上げると、ハンドル組立体の回転位
置によってはハンドル組立体がメインギア軸に対して緩
み方向に相対回転することがある。
【0008】本発明の課題は、メインギア軸にハンドル
組立体をねじ込んで取り付けるハンドル取付構造におい
て、ハンドル組立体を緩みにくくすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】発明1に係るスピニング
リールのハンドル取付構造は、スピニングリールのリー
ル本体に回転自在に装着されたメインギア軸の第1端部
及び第2端部の少なくともいずれかにハンドル組立体を
着脱自在に取付可能な構造であって、第1雌ねじ部と、
第1雄ねじ部と、第1係止部と、第2係止部と、緩み止
め部材と、付勢部材とを備えている。第1雌ねじ部は、
第1端部に形成されている。第1雄ねじ部は、ハンドル
組立体の先端外周面に形成され第1雌ねじ部に螺合す
る。第1係止部は、第1雄ねじ部が形成されたハンドル
組立体の先端部に形成されている。第2係止部は、メイ
ンギア軸の第2端部に形成されている。緩み止め部材
は、第1係止部に回転不能かつ軸方向移動自在に係止さ
れる第1被係止部と、第2係止部に回転不能かつ軸方向
移動自在に係止される第2被係止部とを有している。付
勢部材は、緩み止め部材をハンドル組立体に向けて付勢
する。
【0010】このハンドル取付構造では、ハンドル組立
体をメインギア軸の第1端部側から装着して第1雄ねじ
部と第1雌ねじ部とを螺合させてハンドル組立体をメイ
ンギア軸に取り付ける。ハンドル組立体とメインギア軸
とが相対回転すると、付勢部材によってハンドル組立体
側に付勢された緩み止め部材の第1被係止部及び第2被
係止部がハンドル組立体の先端部に形成された第1係止
部及びメインギア軸の第2端部に形成された第2係止部
に回転不能かつ軸方向移動自在に係止され、ハンドル組
立体とメインギア軸とが回転不能に連結される。このた
め、どのような状態でもハンドル組立体が緩みにくくな
る。
【0011】発明2に係るスピニングリールのハンドル
取付構造は、発明1に記載の組立体において、第1係止
部は、ハンドル組立体の先端部に突出して形成され、第
1被係止部は、第1係止部に回転不能かつ軸方向移動自
在に係止されるように緩み止め部材の一端に凹んで形成
されている。この場合には、凹凸の係合により第1係止
部及び第1被係止部を形成しているので、両係止部の係
止構造が簡素である。
【0012】発明3に係るスピニングリールのハンドル
取付構造は、発明に1記載の構造において、緩み止め部
材は円柱状の部材本体を有し、第2被係止部は、部材本
体の径方向に沿って貫通して両端が部材本体から突出し
て配置され棒状部材である。この場合には、第2係止部
が部材本体を貫通する棒状部材により構成されているの
で、第2係止部の構造が簡素である。
【0013】発明4に係るスピニングリールのハンドル
取付構造は、発明3に記載の構造において、付勢部材と
付勢部材との間に配置された円板状の押圧部材をさらに
備え、部材本体の押圧部材に接触する他端は円錐形状に
尖って形成されている。この場合には、緩み止め部材が
ハンドル組立体とともに回転するときに、緩み止め部材
の尖った先端が押圧部材を介して付勢部材により付勢さ
れているので、付勢による回転抵抗が小さくなり、付勢
部材により緩み止め部材を付勢してもハンドル組立体の
回転が重くなりにくい。
【0014】発明5に係るスピニングリールのハンドル
取付構造は、発明1から4のいずれかに記載の構造にお
いて、第2係止部は、メインギア軸の第2端部の端面よ
り軸方向の中心側に凹む凹み面と、凹み面の第1雌ねじ
部のねじが締まる方向の下流側から端面に連なる傾斜面
と、凹み面の第1雌ねじ部のねじが締まる方向の上流側
から端面に実質的に直交する直交面とを有する。この場
合には、第1端部側からハンドル組立体を装着したとき
に、第2係止部にねじが締まる方向の下流側から第2端
部の端面に連なる傾斜面が形成されているので、緩み止
め部材を装着した状態でもハンドル組立体をねじ込み方
向にだけは回転させることができる。逆に緩み方向に回
ろうとすると第2被係止部が直交面に接触して回れな
い。また、ハンドル組立体を緩めたいときには、緩み止
め部材を外せばよい。
【0015】発明6に係るスピニングリールのハンドル
取付構造は、発明1から5のいずれかに記載の構造にお
いて、ハンドル組立体は、先端外周部に第1雄ねじ部が
形成され先端部に第1係止部が形成された軸部と、軸部
に対して回転不能なアーム部とを有し、メインギア軸の
第1端部及び第2端部のいずれにも装着可能であり、第
2端部に第1雌ねじ部より大径にかつねじ方向を異なら
せて形成された第2雌ねじ部と、軸部の第1雄ねじ部の
基端側に並べて形成され第2雌ねじ部に螺合する第2雄
ねじ部と、メインギア軸の第1端部に形成され第2被係
止部を回転不能かつ軸方向移動自在に係止する第3係止
部とをさらに備え、第1雌ねじ部は、第1端部において
第2雌ねじ部より深い位置に形成されている。この場合
には、ハンドル組立体の回転方向に合わせてねじ方向が
異なる2つの雄ねじ部を軸部に並べて形成するととも
に、雌ねじ部の深さを変えてメインギア軸に形成したの
で、軸部を交換することなく左右取付可能なねじ込み式
のハンドル取付構造を簡素な構成で実現できる。また、
第3係止部をメインギア軸の第1端部に形成したので緩
み止めも行える。
【0016】発明7に係るスピニングリールのハンドル
取付構造は、発明1から5のいずれかに記載の構造にお
いて、ハンドル組立体は、メインギア軸の第1端部に装
着可能な第1軸部と、メインギア軸の第2端部に装着可
能な第2軸部と、第1及び第2軸部に対して着脱自在か
つ回転不能なアーム部とを有し、メインギア軸の第1端
部及び第2端部のいずれにも装着可能であり、第1軸部
の先端部外周には第1雄ねじ部が、先端部には第1係止
部がそれぞれ形成され、第2軸部の先端部にも第1係止
部が形成され、メインギア軸の第2端部に形成され第1
雌ねじ部とねじ方向が異なる第2雌ねじ部と、第2軸部
の先端部外周に形成され第1雌ねじ部と螺合する第2雄
ねじ部と、メインギア軸の第1端部に形成され第2被係
止部を回転不能かつ軸方向移動自在に係止する第3係止
部とをさらに備える。この場合には、ねじ方向の異なる
2種の雄ねじ部をそれぞれの軸部に形成するとともに、
各雄ねじ部に螺合可能な2種の雌ねじ部をメインギア軸
の両端に形成しているので、軸部を交換することにより
比較的軸方向寸法が小さいリールであっても左右取付可
能なねじ込み式のハンドル取付構造を実現できる。ま
た、第3係止部をメインギア軸の第1端部に形成したの
で緩み止めも行える。
【0017】発明8に係るスピニングリールのハンドル
取付構造は、発明6又は7に記載の構造において、第3
係止部は、第2係止部は、メインギア軸の第1端部の端
面より軸方向の中心側に凹む凹み面と、凹み面の第2雌
ねじ部のねじが締まる方向の下流側から端面に連なる傾
斜面と、凹み面の第1雌ねじ部のねじが締まる方向の上
流側から端面に実質的に直交する直交面とを有する。こ
の場合には、第2端部側からハンドル組立体を装着した
ときに、第3係止部にねじが締まる方向の下流側から第
1端部の端面に連なる傾斜面が形成されているので、緩
み止め部材を装着した状態でもハンドル組立体をねじ込
み方向にだけは回転させることができる。逆に緩み方向
に回ろうとすると第2被係止部が直交面に接触して回れ
ない。また、ハンドルを緩めたいときには、緩み止め部
材を外せばよい。
【0018】発明9に係るスピニングリールのハンドル
取付構造は、発明6から8のいずれかに記載の構造にお
いて、付勢部材は、ハンドル組立体をメインギア軸に装
着するためにリール本体の両側部に形成された開口のい
ずれかを塞ぐキャップ部材に設けられている。この場合
には、キャップ部材に付勢部材を装着することにより、
コンパクトに付勢部材を配置できる。
【0019】発明10に係るスピニングリールのハンド
ル取付構造は、発明9に記載の構造において、キャップ
部材は、開口の周囲にねじ込み固定される。この場合に
はキャップ部材の装着が容易である。
【0020】
【発明の実施の形態】〔実施形態1〕図1において、本
発明の実施形態1を採用したスピニングリールは、釣り
竿に装着され、釣り竿の軸方向に沿う軸回りに釣り糸を
巻き取るリールであって、ハンドル組立体1を有するリ
ール本体2と、ロータ3と、スプール4とを備えてい
る。ロータ3は、リール本体2の前部に回転自在に支持
されており、釣り糸をスプール4に巻き付けるためのも
のである。スプール4は、釣り糸を外周面に巻き取るも
のであり、ロータ3の前部に前後移動自在に配置されて
いる。
【0021】ハンドル組立体1は、図2及び図4に示す
ように、メインギア11が設けられたメインギア軸10
に螺合する部材であり、略T字状の把手部7aと、先端
に把手部7aが回転自在に装着されたL字状のクランク
アーム7bと、クランクアーム7bの基端を揺動自在に
装着した軸部7cとを有している。クランクアーム7b
は、基端側において軸部7cに対して折れ曲がり可能で
ある。軸部7cは、図4に示すように断面が円形の棒状
部材である。軸部7cの中間部には、ハンドル取付構造
9を構成する右ネジ(時計回りに回すと締まるネジ)の
第1雄ネジ部8aと第1雄ネジ部8aより大径の左ネジ
(反時計回りに回すと締まるネジ)の第2雄ネジ部8b
とが軸方向に並べて同芯に形成されている。
【0022】軸部7cの先端(図4右端)には、ハンド
ル取付構造9を構成する緩み止めのための第1係止部8
dが突出して形成されている。第1係止部8dは、図5
に示すように、丸棒の中心部を残して両側を面取りして
形成された形状の突出部である。この第1係止部8dに
後述する緩み止め部材28が係止される。軸部7cの基
端には、互いに平行に削られた面取り部8cが形成され
ており、面取り部8cには、クランクアーム7bを揺動
自在に支持するためのピン孔8eが形成されている。ク
ランクアーム7bは、ピン孔8eに装着された揺動ピン
8fにより軸部7cに揺動自在に装着されている。
【0023】軸部7cの周囲には、基端側の周囲には、
押圧筒体34とカバー部材35とが装着されている。押
圧筒体34は、クランクアーム7bを折り畳み可能状態
と使用状態とにするために設けられており、ハンドル組
立体1をメインギア軸10にきつく装着するとクランク
アーム7bを押圧して使用状態にし、ハンドル組立体1
をメインギア軸10に対して緩めるとクランクアーム7
bとの間で隙間が生じクランクアーム7bが折り畳み可
能状態になる。押圧筒体34は軸部7cの外周面に装着
されている。押圧筒体34は、基端側で面取り部8cに
係合して軸部7cに対して回転不能である。また、押圧
筒体34は、面取り部8c形成部分で軸方向に移動自在
である。押圧筒体34の先端はメインギア軸10の端面
に接触可能である。また、押圧筒体34の先端外周面に
は、リール本体2との隙間をシールする弾性体製のシー
ルリング36が装着されている。
【0024】カバー部材35は、押圧筒体34の外周側
に配置された有底筒状の部材である。カバー部材35の
底部35aは、複数のワッシャ37を介して押圧筒体3
4とクランクアーム7bの基端部に挟まれている。ま
た、カバー部材35の底部35aは、軸部7cの面取り
部8cに係止されており、カバー部材35も軸部7cに
対して回転不能である。カバー部材35の先端はリール
本体2に近接して配置されている。
【0025】リール本体2は、図1〜図4に示すよう
に、左側部に開口2cを有するリールボディ2aと、リ
ールボディ2aから斜め上前方に一体で延びるT字状の
竿取付脚2bと、リールボディ2aの開口2cを閉塞す
るための蓋体2dとを有している。リールボディ2a
は、内部に空間を有しており、その空間内には、ロータ
3をハンドル組立体1の回転に連動して回転させるロー
タ駆動機構5と、スプール4を前後に移動させて釣り糸
を均一に巻き取るためのオシレーティング機構6とが設
けられている。
【0026】図4に示すように、リールボディ2aの図
4右側面には、筒状のボス部17aが形成されている。
ボス部17aは、メインギア軸10の図4右端を支持す
る軸受16aを収納するためにリールボディ2aの外方
に突出して形成されている。蓋体2dのボス部17aに
対向する位置には、ボス部17bが形成されている。ボ
ス部17bはメインギア軸10の図4左端を支持する軸
受16bを収納するためにリールボディ2aの外方に突
出して形成されている。ハンドル組立体1が装着された
側と逆側のボス部(図4ではボス部17a)は、キャッ
プ部材19により閉塞されている。ハンドル組立体1が
装着された側のボス部(図4ではボス部17b)の内周
面には、押圧筒体34に装着されたシールリング36の
先端が接触しており、押圧筒体34とボス部17b内周
面との隙間がシールされ、隙間からの液体の侵入が防止
されている。
【0027】キャップ部材19は、図4及び図5に示す
ように、外形が円錐台形状の円筒状の部材であり環状の
端面の中央部に環状に形成された凹部19a内に形成さ
れた雌ねじ部19bによりボス部17a,17bの外周
面に形成された雄ねじ部17c,17dのいずれかにね
じ込み固定される。なお、図4では、左側からハンドル
組立体1が装着されているので、右側の雄ねじ部17d
にねじ込み固定されている。キャップ部材19の内部に
は、ハンドル取付構造9を構成するコイルばね25と、
コイルばね25の付勢力を受ける円板状の押圧部材26
とが収納される収納空間19cが形成されている。押圧
部材26は、円板状の部材であり、キャップ部材19の
内周面にはめ込まれた止め輪27により抜け止めされて
いる。コイルばね25は、キャップ部材19に圧縮状態
で装着されており、キャップ部材19が外れた状態で
も、押圧部材26を止め輪27に向けて押圧している。
【0028】押圧部材26と軸部7cの先端との間に
は、ハンドル取付構造9を構成する緩み止め部材28が
装着されている。緩み止め部材28は、ハンドル組立体
1の軸部7cがメインギア軸10から緩むのを防止する
ために設けられている。緩み止め部材28は、図4及び
図5に示すように、円柱状の部材本体28aと、部材本
体28aの一端(図4左端)に形成された第1被係止部
28bと、部材本体28aを貫通する棒状の第2被係止
部28cと、部材本体の他端(部4右端)に形成された
頂点が尖った円錐形状の当接部28dとを有している。
第1被係止部28bは、部材本体28aの一端に中心部
分を貫通して切り込まれた形状の溝形状に凹んで形成さ
れている。この第1被係止部28bは、軸部7cの先端
に突出して形成された第1係止部8dに回転不能かつ軸
方向移動自在に係止されている。第2被係止部28c
は、後述するメインギア軸10に形成された第2及び第
3係止部10e,10fのいずれかに緩み方向に回転不
能かつ軸方向移動自在に係止される。第2被係止部28
cは、部材本体28aの中心を通って径方向に貫通して
装着されており、両端が部材本体28aから突出してい
る。当接部28dは、押圧部材26の中心部に実質的に
点接触で接触している。このように点接触で押圧部材2
6に緩み止め部材が接触することによりハンドル回転時
にハンドル組立体1とともに回転する緩み止め部材28
に押圧部材26との接触部分での回転抵抗が小さくな
る。このため、緩み止め部材28を装着してもハンドル
組立体1の回転が重くならない。
【0029】ロータ駆動機構5は、ハンドル組立体1が
回転不能に装着されたメインギア軸10と、メインギア
軸10とともに回転するフェースギアからなるメインギ
ア11と、このメインギア11に噛み合うピニオンギア
12とを有している。メインギア軸10の両端は、軸受
16a,16bを介してリールボディ2aに回転自在に
支持されている。
【0030】メインギア軸10の中心部には、図6に示
すように、右端(図6右側)から順に第1貫通孔10
a、第1雌ネジ部10b、第2貫通孔10c及び左端に
開口する第2雌ネジ部10dが軸方向に並べて同芯に形
成されている。第1貫通孔10aの軸方向長さは、第2
雌ネジ部10dの軸方向長さとほぼ同一長さで形成され
ている。第1貫通孔10a直径は、第2雌ネジ部10d
より大径であり軸部7cの第2雄ネジ部8bが挿通可能
なように形成されている。第1雌ネジ部10bは、軸部
7cの第1雄ネジ部8aに螺合する右ネジである。その
軸方向長さは、第1雄ネジ部8aよりわずかに長い。第
2貫通孔10cの軸方向長さは、第1雌ネジ部10bの
軸方向長さとほぼ同一長さで形成されている。第2貫通
孔10cの直径は、第1雌ネジ部10bより大径であり
第1雄ネジ部8aが挿通可能なように形成されている。
第2雌ネジ部10dは、軸部7cの第2雄ネジ部8bに
螺合する左ネジである。
【0031】メインギア軸10の両端にはハンドル取付
構造9を構成する第2及び第3係止部10e,10fが
形成されている。両係止部10e,10fは、鏡像関係
にあり、第2被係止部28cを回転不能かつ軸方向移動
自在に係止する。すなわち、第2係止部10eは、メイ
ンギア軸10の図6右端面10gより軸方向の中心側に
凹む凹み面29aと、凹み面29aの第1雌ねじ部10
bのねじが締まる方向の下流側から右端面10gに連な
る傾斜面29bと、凹み面29aの第1雌ねじ部10b
のねじが締まる方向の上流側から右端面に実質的に直交
する直交面29cとを有している。また、第3係止部1
0fは、メインギア軸10の図6左端面10hより軸方
向の中心側に凹む凹み面29dと、凹み面29dの第2
雌ねじ部10dのねじが締まる方向の下流側から左端面
10hに連なる傾斜面29eと、凹み面29dの第2雌
ねじ部10dのねじが締まる方向の上流側から右端面に
実質的に直交する直交面29fとを有している。これら
の第2及び第3係止部10e,10fは、両端面10
g,10hの回転方向に間隔を隔ててたとえば4つ形成
されている。
【0032】このようなねじが締まる方向に傾斜面29
b,29eを形成することにより、ハンドル組立体1を
ねじ込むときに傾斜面29b,29eに第2被係止部2
8cが接触してもコイルばね25により付勢された緩み
止め部材28が軸方向に移動し、緩み止め部材28を装
着した状態でハンドル組立体1をメインギア軸10に締
め付けることができる。また、ハンドル組立体1がメイ
ンギア軸10に対して緩み方向に回転しようとすると、
第2被係止部28cが直交面29c,29fに接触して
それ以上回転できなくなる。このため、ハンドル組立体
1がメインギア軸10に対して締め付け方向にのみ回転
可能になり、緩みにくくなる。
【0033】ピニオンギア12は、図3に示すように、
釣り竿の軸方向に沿う軸回りに回転自在にリール本体2
に装着されており、その前部12aはロータ3の中心部
を貫通しており、ナット13によりロータ3と固定され
ている。ピニオンギア12は、軸方向の中間部と後端部
とでそれぞれ軸受14a,14bを介してリール本体2
に回転自在に支持されている。このピニオンギア12の
内部をスプール軸15が貫通している。ピニオンギア1
2は、メインギア11とともにオシレーティング機構6
にも噛み合っている。
【0034】オシレーティング機構6は、スプール4の
中心部にドラグ機構60を介して連結されたスプール軸
15を前後方向に移動させてスプール4を同方向に移動
させるための機構である。オシレーティング機構6は、
スプール軸15の略直下方に平行に配置された螺軸21
と、螺軸21に沿って前後方向に移動するスライダ22
と、ピニオンギア12の回転を螺軸21に減速して伝達
する減速機構23とをしている。スライダ22にはスプ
ール軸15の後端が回転不能に固定されている。
【0035】ロータ3は、円筒部30と、円筒部30の
側方に互いに対向して設けられた第1及び第2ロータア
ーム31,32とを有している。円筒部30と両ロータ
アーム31,32とは、たとえばアルミニウム合金製で
あり一体成形されている。円筒部30の前部には前壁3
3が形成されており、前壁33の中央部にはボス部33
aが形成されている。ボス部33aの中心部にはピニオ
ンギア12に回転不能に係止される貫通孔が形成されて
おり、この貫通孔をピニオンギア12の前部12a及び
スプール軸15が貫通している。
【0036】第1ロータアーム31は、円筒部30から
外方に延びた後屈曲して前方に延びており、円筒部30
との接続部は円筒部30の周方向に広がり湾曲してい
る。第1ロータアーム31の先端の外周側には、第1ベ
ール支持部材40が揺動自在に装着されている。第1ベ
ール支持部材40の先端には、釣り糸をスプール4に案
内するためのラインローラ41が装着されている。
【0037】第2ロータアーム32は、円筒部30から
外方に延びた後屈曲して前方に延びている。第2ロータ
アーム32の先端外周側には、第2ベール支持部材42
が揺動自在に装着されている。ラインローラ41と第2
ベール支持部材42との間には線材を略U状に湾曲させ
た形状のベール43が固定されている。これらの第1及
び第2ベール支持部材40,42、ラインローラ41及
びベール43により釣り糸をスプール4に案内するベー
ルアーム44が構成される。ベールアーム44は、図3
に示す糸案内姿勢とそれから反転した糸開放姿勢との間
で揺動自在である。
【0038】ロータ3の円筒部30の内部にはロータ3
の逆転を禁止するための逆転防止機構50が配置されて
いる。逆転防止機構50は、内輪が遊転するローラ型の
ワンウェイクラッチ51を有している。スプール4は、
ロータ3の第1ロータアーム31と第2ロータアーム3
2との間に配置されており、スプール軸15の先端にド
ラグ機構60を介して装着されている。スプール4は、
外周に釣り糸が巻かれる糸巻き胴部4aと、糸巻き胴部
4aの後部に一体で形成されたスカート部4bと、糸巻
き胴部4aの前端に固定されたフランジ板4cとを有し
ている。糸巻き胴部4aは、ストレートな円筒状の部材
であり、外周面はスプール軸15と平行な周面で構成さ
れている。糸巻き胴部4aは、2つの軸受56,57に
よりスプール軸15に回転自在に装着されている。
【0039】〔リールの操作及び動作〕釣りを行う際に
ハンドル組立体1の装着位置を変更したいときがある。
たとえばルアーフィッシングや投げ釣りの時には、利き
腕で釣り竿を操作するために図1,2及び4に示すよう
にハンドル組立体1をリール本体2の左側に装着するこ
とが多い。その他のときには、ハンドル組立体1を利き
腕で操作するために図3に示すようにハンドル組立体1
を右側に装着することが多い。このハンドル組立体1の
左右の装着位置は個人の好みによっても異なる。
【0040】ハンドル組立体1の装着位置を図4に示す
左位置から図3に示す右位置に変更する場合には、キャ
ップ部材19をボス部17aから外して緩み止め部材2
8を取り出す。これにより、ハンドル組立体1がメイン
ギア軸10に対して相対回転可能になる。この状態でハ
ンドル組立体1を時計回りに回すと、逆転防止機構50
によりロータ3の逆転が禁止されているので、メインギ
ア軸10が逆転せず、左ネジの第2雄ネジ部8bと第2
雌ネジ部10dとの螺合が徐々に解除され、ハンドル組
立体1がメインギア軸10から外れる。このとき、軸部
7cが徐々に外方に移動して押圧筒体34がクランクア
ーム7bを押圧しなくなり、クランクアーム7bがカバ
ー部材35から離反して折り畳み可能になる。
【0041】ハンドル組立体1をメインギア軸10から
外すと、ハンドル組立体1をリール本体2の右側からメ
インギア軸10に挿入する。すると、軸部7cの第1雄
ネジ部8aがメインギア軸10の第1貫通孔10aを通
過して第1雌ネジ部10bに当接する。この状態でロー
タ3を手で握って回転しないようにした状態でハンドル
組立体1を時計回りに回転させると、軸部7cの第1雄
ネジ部8aが第1雌ネジ部10bに螺合し、軸部7cが
メインギア軸10に締結される。このとき、第1雄ネジ
部8aの螺合が進むにつれてカバー部材35とクランク
アーム7bとの隙間がなくなり、押圧筒体34によりク
ランクアーム7bが押圧されてクランクアーム7bが軸
部7cに固定される。
【0042】そして、軸部7cをメインギア軸10に締
結した状態で緩み止め部材28をボス部17b側から装
着し、第1係止部8dに第1被係止部28bを係止させ
る。この状態でキャップ部材19をボス部17bにねじ
込む。するとコイルばね25により押圧部材26が緩み
止め部材28を押圧する。そしてハンドル組立体1をさ
らに時計回りに回転させると緩み止め部材28の第2被
係止部28cが第2係止部10eにはまり込んで係止さ
れ、ハンドル組立体1とメインギア軸10とが緩み方向
に回転不能に連結され、ハンドル組立体1の緩み方向の
回転が禁止される。このため、ネジが緩む方向の力が作
用してもハンドル組立体1の螺合状態が緩みにくい。こ
れでハンドル組立体1が右側に装着される。
【0043】キャスティング時には、ハンドル組立体1
を図4に示す左位置に装着した状態でベールアーム44
を糸開放姿勢に反転させる。これにより第1ベール支持
部材40及び第2ベール支持部材42は揺動する。この
状態で釣り竿を握る手の人差し指で釣り糸を引っかけな
がら釣り竿をキャスティングする。すると釣り糸は仕掛
けの重さにより勢いよく放出される。この状態でハンド
ル組立体1をたとえば左手で糸巻取方向に回転させる
と、ロータ駆動機構5のメインギア11及びピニオンギ
ア12によりロータ3が糸巻取方向に回転し、ベールア
ーム44が図示しないベール反転機構により糸案内姿勢
に復帰し釣り糸がスプール4に巻き付けられる。
【0044】この状態でポンピングと呼ばれる激しくし
ゃくり動作を繰り返しつつ巻取り動作を行う釣りを行う
と、しゃくり時に仕掛けの抵抗によりロータ3に糸繰り
出し方向の力が作用する。この結果、ピニオンギア12
を介してロータ3に連結されたメインギア軸10にわず
かに糸巻取り時と逆方向の回転力が作用する。このと
き、緩み止め部材28によりハンドル組立体1とメイン
ギア軸10とを回転不能に連結していないと、ハンドル
組立体1は、手で支えられておりほとんど回転が禁止さ
れた状態であるので、メインギア軸10とハンドル組立
体1とがネジの緩み方向に相対回転し、ハンドル組立体
1がメインギア軸10に対して緩むおそれがある。しか
し、本実施形態1では、緩み止め部材28によりハンド
ル組立体1とメインギア軸10とを回転不能に連結して
いるので、両者が相対回転しにくくなりハンドル組立体
1がメインギア軸10に対して緩みにくくなる。したが
って緩み止め部材28で若干のがたつきによりハンドル
組立体1とメインギア軸10とが緩む方向に相対回転し
ても、緩み続けることはない。しかも、ハンドル組立体
1は、右側に装着するときには右ネジで装着され、左側
に装着するときには左ネジで装着されるので、ハンドル
組立体1を糸巻取り方向に回転させたときに、ハンドル
組立体1は、ネジが締まる方向に回転する。このため、
糸巻取時にも緩みにくい。
【0045】ここでは、ハンドル組立体1とメインギア
軸10とを付勢された緩み止め部材28により連結して
いるので、ハンドル組立体1をメインギア軸10に取り
付けると、コイルばね25によってハンドル組立体1側
に付勢された緩み止め部材28の第1被係止部28b及
び第2被係止部28cがハンドル組立体1の軸部7cに
形成された第1係止部8d及びメインギア軸10の両端
部に形成された第2又は第3係止部10e,10fに回
転不能かつ軸方向移動自在に係止され、ハンドル組立体
1とメインギア軸とが回転不能に連結される。このた
め、どのような状態でもハンドル組立体1が緩みにくく
なる。
【0046】〔実施形態2〕前記実施形態1では、左右
異なる雄ねじ部を軸部7cに形成したが、左右ことはな
るねじ部を有する2本の軸部を用意し、ハンドル組立体
1の装着位置に応じてねじ方向が異なる軸部を装着して
もよい。ハンドル組立体101は、図7及び図8に示す
ように、装着時にメインギア軸110と同芯に配置され
る右軸部107cr及び左軸部107clと、右及び左
軸部107cr,107clのいずれかに着脱自在に装
着され、右及び左軸部107cr,107clに対して
回転不能かつ揺動可能なクランクアーム107bと、ク
ランクアーム8の先端に回転自在に装着されたハンドル
把手(図示せず)とを有している。クランクアーム10
7bは、ビス140により軸部107cr(又は107
cl)に対して着脱自在に取り付けられる。クランクア
ーム107bに装着される軸部107cr(又は107
cl)の外周側には、クランクアーム107bの揺動を
禁止するロック状態及び揺動を許可するロック解除状態
に切り換え可能な押圧部材134が装着されている。
【0047】右軸部107crは、図7(a)及び図8
に示すように、基端に形成された一つ山クレビス108
aと、中間部にメインギア軸10の右端に螺合する右ネ
ジ(時計回りに回すと締まるネジ)に形成された雄ネジ
部108bと、先端に溝状に凹んで形成された第1係止
部108cとを有する軸部材である。左軸部107cl
は、図7(b)及び図8に示すように、基端に右軸部1
07crと同形状に形成された一つ山クレビス108d
と、中間部にメインギア軸10の左端に螺合する左ネジ
(反時計回りに回すと締まるネジ)に形成された雄ネジ
部108eと、先端に溝状に凹んで形成された第1係止
部108fとを有する軸部材である。一つ山クレビス1
08a.108dには、ビス140が貫通する貫通孔1
08gが形成されている。2つの軸部107cr,10
7clは、雄ネジ部108b,108eのネジ方向を除
いて同一の形状である。この実施形態2ではハンドル取
付構造109を構成する第1係止部108c,108f
は凹んで形成されている。
【0048】押圧筒部134は、厚肉筒状の部材であ
り、軸部107cr(又は107cl)の外周側に軸方
向移動自在かつ回転自在に装着されている。この押圧部
材134は、クランクアーム107bを装着した状態で
軸部107cr(又は107cl)をメインギア軸10
にねじ込むと、両端がメインギア軸10の端部とクラン
クアーム107bの基端部とに当接してクランクアーム
107bが使用状態になりその揺動が禁止される。この
使用状態でハンドル組立体1は使用される。また、軸部
107cr(又は107cl)をメインギア軸10に対
して少し緩めると、押圧部材134の両端とメインギア
軸10の端部及びクランクアーム107bの基端部との
間に隙間が生じ、クランクアーム107bが折り畳み可
能状態になり、軸部107cr(又は107cl)に対
して折り畳み可能になる。この折り畳み可能状態では、
クランクアーム8を折り畳むことでリールをコンパクト
に収納できる。
【0049】メインギア軸110は、両端にそれぞれ雌
ねじ部110a,110bが形成されている。雌ねじ部
110aは右ねじであり、右軸部107crの雄ねじ部
108bに螺合する。雌ねじ部110bは左ねじであ
り、左軸部107clの雄ねじ部108eに螺合する キャップ部材119aは、リール本体102のボス部1
17a,117bのいずれかにねじ込み固定される。キ
ャップ部材119aには、実施形態1と同様に押圧部材
126及びコイルばね125を収納している。また、こ
れらの抜け止めのための止め輪127が係止されてい
る。
【0050】緩み止め部材128は、先端に突出する第
1被係止部128bが形成されている点を除いて実施形
態1の緩み止め部材28と同様な構成である。このよう
な構成の実施形態2のハンドル取付構造109でも実施
形態1と同様な効果が得られる。 〔他の実施形態〕 (a)前記2つの実施形態では、緩み止め部材と軸部と
メインギア軸との連結構造を凹凸による係止構造で構成
したが、連結構造はこれに限定されるものではなく、メ
インギア軸とハンドル組立体とを回転不能かつ軸方向移
動自在に連結する構造であればどのような構造でもよ
い。
【0051】(b)前記実施形態では、フロントドラグ
機構を有するスピニングリールを例に説明したが、レバ
ードラグ型のスピニングリールやクローズドフェース型
のスピニングリール等の他の形態のスピニングリールに
も本発明を適用できる。 (c)前記実施形態では、クランクアームが軸部の径方
向の一方に延びる形式のハンドル組立体であったが、ク
ランクアームが軸部の径方向の両外方に延びその両端に
把手部が装着されたハンドル組立体にも本発明を適用で
きる。
【0052】(e)前記2つの実施形態ではねじ方向が
異なる2種のねじによりハンドル組立体とメインギア軸
とを連結したが、1種のねじで両者を連結し、緩み止め
部材によってハンドル組立体の緩み止めするだけでもよ
い。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、ハンドル組立体とメイ
ンギア軸とが相対回転すると、付勢部材によってハンド
ル組立体側に付勢された緩み止め部材の第1被係止部及
び第2被係止部がハンドル組立体の先端部に形成された
第1係止部及びメインギア軸の第2端部に形成された第
2係止部に回転不能かつ軸方向移動自在に係止され、ハ
ンドル組立体とメインギア軸とが回転不能に連結され
る。このため、どのような状態でもハンドル組立体が緩
みにくくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1を採用したスピニングリー
ルの左側面図。
【図2】図1のII−II断面図。
【図3】そのスピニングリールの左断面側面図。
【図4】図2のIV−IV断面図。
【図5】ハンドル取付構造の分解斜視図。
【図6】メインギア軸の断面図。
【図7】実施形態2の図4に相当する図。
【図8】そのハンドル組立体の分解斜視図。
【符号の説明】
1 ハンドル組立体 2 リール本体 7b,107b クランクアーム 7c 軸部 8a 第1雄ねじ部 8b 第2雄ねじ部 8d,108c,108f 第1係止部 9,109 ハンドル取付構造 10,110 メインギア軸 10b.10d 第1及び第2雌ねじ部 10e,10f 第2及び第3係止部 19,119a キャップ部材 25 コイルばね 26 押圧部材 28,128 緩み止め部材 28a 部材本体 28b,128b 第1被係止部 28c 第2被係止部 28d 当接部 29a 凹み面 29b 傾斜面 29c 直交面 107cr 右軸部 107cl 左軸部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スピニングリールのリール本体に回転自在
    に装着されたメインギア軸の第1端部及び第2端部の少
    なくともいずれかにハンドル組立体を着脱自在に取付可
    能なスピニングリールのハンドル取付構造であって、 前記第1端部に形成された第1雌ねじ部と、 前記ハンドル組立体の先端外周面に形成され前記第1雌
    ねじ部に螺合する第1雄ねじ部と、 前記第1雄ねじ部が形成された前記ハンドル組立体の先
    端部に形成された第1係止部と、 前記メインギア軸の前記第2端部に形成された第2係止
    部と、 前記第1係止部に回転不能かつ軸方向移動自在に係止さ
    れる第1被係止部と、前記第2係止部に回転不能かつ軸
    方向移動自在に係止される第2被係止部とを有する緩み
    止め部材と、 前記緩み止め部材を前記ハンドル組立体に向けて付勢す
    る付勢部材と、を備えたスピニングリールのハンドル取
    付構造。
  2. 【請求項2】前記第1係止部は、前記ハンドル組立体の
    前記先端部に突出して形成され、 前記第1被係止部は、前記第1係止部に回転不能かつ軸
    方向移動自在に係止されるように前記緩み止め部材の一
    端に凹んで形成されている、請求項1に記載のスピニン
    グリールのハンドル取付構造。
  3. 【請求項3】前記緩み止め部材は円柱状の部材本体を有
    し、 前記第2被係止部は、前記部材本体の径方向に沿って貫
    通して両端が前記部材本体から突出して配置され棒状部
    材である、請求項1又は2に記載のスピニングリールの
    ハンドル取付構造。
  4. 【請求項4】前記付勢部材と前記付勢部材との間に配置
    された円板状の押圧部材をさらに備え、 前記部材本体の前記押圧部材に接触する他端は円錐形状
    に尖って形成されている、請求項3に記載のスピニング
    リールのハンドル取付構造。
  5. 【請求項5】前記第2係止部は、前記メインギア軸の前
    記第2端部の端面より軸方向の中心側に凹む凹み面と、
    前記凹み面の前記第1雌ねじ部のねじが締まる方向の下
    流側から前記端面に連なる傾斜面と、前記凹み面の前記
    第1雌ねじ部のねじが締まる方向の上流側から前記端面
    に実質的に直交する直交面とを有する、請求項1から4
    のいずれかに記載のスピニングリールのハンドル取付構
    造。
  6. 【請求項6】前記ハンドル組立体は、先端外周部に前記
    第1雄ねじ部が形成され先端部に前記第1係止部が形成
    された軸部と、前記軸部に対して回転不能なアーム部と
    を有し、前記メインギア軸の第1端部及び第2端部のい
    ずれにも装着可能であり、 前記第2端部に前記第1雌ねじ部より大径にかつねじ方
    向を異ならせて形成された第2雌ねじ部と、 前記軸部の前記第1雄ねじ部の基端側に並べて形成され
    前記第2雌ねじ部に螺合する第2雄ねじ部と、 前記メインギア軸の第1端部に形成され前記第2被係止
    部を回転不能かつ軸方向移動自在に係止する第3係止部
    とをさらに備え、 前記第1雌ねじ部は、前記第1端部において前記第2雌
    ねじ部より深い位置に形成されている、請求項1から5
    のいずれかに記載のスピニングリールのハンドル取付構
    造。
  7. 【請求項7】前記ハンドル組立体は、前記メインギア軸
    の第1端部に装着可能な第1軸部と、前記メインギア軸
    の第2端部に装着可能な第2軸部と、前記第1及び第2
    軸部に対して着脱自在かつ回転不能なアーム部とを有
    し、前記メインギア軸の第1端部及び第2端部のいずれ
    にも装着可能であり、 前記第1軸部の先端部外周には前記第1雄ねじ部が、先
    端部には前記第1係止部がそれぞれ形成され、前記第2
    軸部の先端部にも前記第1係止部が形成され、 前記メインギア軸の第2端部に形成され前記第1雌ねじ
    部とねじ方向が異なる第2雌ねじ部と、 前記第2軸部の先端部外周に形成され前記第1雌ねじ部
    と螺合する第2雄ねじ部と、 前記メインギア軸の第1端部に形成され前記第2被係止
    部を回転不能かつ軸方向移動自在に係止する第3係止部
    とをさらに備える、請求項1から5のいずれかに記載の
    スピニングリールのハンドル取付構造。
  8. 【請求項8】前記第3係止部は、前記メインギア軸の前
    記第1端部の端面より軸方向の中心側に凹む凹み面と、
    前記凹み面の前記第2雌ねじ部のねじが締まる方向の下
    流側から前記端面に連なる傾斜面と、前記凹み面の前記
    第1雌ねじ部のねじが締まる方向の上流側から前記端面
    に実質的に直交する直交面とを有する、請求項6又は7
    に記載のスピニングリールのハンドル取付構造。
  9. 【請求項9】前記付勢部材は、前記ハンドル組立体を前
    記メインギア軸に装着するために前記リール本体の両側
    部に形成された開口のいずれかを塞ぐキャップ部材に設
    けられている、請求項6から8のいずれかに記載のスピ
    ニングリールのハンドル取付構造。
  10. 【請求項10】前記キャップ部材は、前記開口の周囲に
    ねじ込み固定される、請求項9に記載のスピニングリー
    ルのハンドル取付構造。
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