JP3505390B2 - 魚釣用リール - Google Patents

魚釣用リール

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JP3505390B2
JP3505390B2 JP15467298A JP15467298A JP3505390B2 JP 3505390 B2 JP3505390 B2 JP 3505390B2 JP 15467298 A JP15467298 A JP 15467298A JP 15467298 A JP15467298 A JP 15467298A JP 3505390 B2 JP3505390 B2 JP 3505390B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、魚釣用リールに係
わり、特にスプールに釣糸を均等に巻回するための釣糸
平行巻き機構の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、魚釣用リールは、釣糸が巻回さ
れるスプールと、スプールを回転自在に支持するリール
本体とからなる。また、魚釣用リールには、スプールに
釣糸を均等に巻回するための釣糸平行巻き機構が従来か
ら設けられている。この釣糸平行巻き機構は、トラバー
スカム溝が形成されたウォームシャフトと、このウォー
ムシャフトのカム溝と係合してウォームシャフトの回転
により左右に摺動する係合子とを有している。ウォーム
シャフトの端部には従動歯車が一体的に取り付けられて
おり、この従動歯車は、ハンドルの釣糸巻取り方向への
回転に応じて回転する回転体と噛み合っている。
【0003】したがって、このような構成の釣糸平行巻
き機構では、ハンドルの回転によって回転体が回転され
ると、これに連動して従動歯車が回転し、従動歯車に一
体的に取り付けられたウォームシャフトが回転する。こ
れにより、ウォームシャフトのカム溝と係合する係合子
が左右に摺動し、この係合子の動きに応じて釣糸がスプ
ールに均等に巻き取られる。
【0004】前述したように、釣糸平行巻き機構を構成
する従動歯車とウォームシャフトは、互いに対して回転
しないように一体的に取り付けられる(回転不能に結合
される)。従動歯車とウォームシャフトとを回転不能に
結合させる手段としては、例えば実開平3−12757
号公報に開示されているように、ウォームシャフトの先
端に断面が非円形の嵌合部を設け、この嵌合部を従動歯
車に設けられた非円形の嵌合穴に嵌め入れるとともに、
リテーナによってウォームシャフトに対する従動歯車の
抜けを防止する構成が知られている。
【0005】また、実開平3−108372号公報に
は、従動歯車とウォームシャフトとを回転不能に結合さ
せる別の構成が開示されている。この構成では、ウォー
ムシャフトの先端にシャフトの軸心方向に延びる取付軸
が連設されるとともに、取付軸の先端に径方向外側に突
出する断面が非円形の抜け止め部材が連設されている。
また、従動歯車には、前記抜け止め部材が貫通可能な非
円形の貫通穴と、貫通穴の延在方向に対して直交する方
向に延在し且つ抜け止め部材が係合する抜け止め面を有
する非円形の係合溝とが設けられている。したがって、
ウォームシャフトの抜け止め部材を従動歯車の貫通穴に
挿入して貫通させた後に、ウォームシャフトを従動歯車
に対して90度回転させて引き戻すことにより、抜け止
め部材を係合溝に係合させて抜け止め面に当て付けれ
ば、従動歯車とウォームシャフトとが回転不能に結合さ
れる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、実開平3−1
2757号公報に開示されているような結合形態では、
部品点数が多く、ウォームシャフトと従動歯車との組み
付けが非常に面倒である。また、断面が非円形の嵌合部
を非円形の嵌合穴に嵌め入れる構成であるため、従動歯
車とウォームシャフトとを同心的に組み付けることが難
しい(同心度を高精度に得ることが難しい)。すなわ
ち、従動歯車とウォームシャフトとを同心的に組み付け
るためには、従動歯車の中心部に非円形の嵌合穴を加工
し且つウォームシャフトの先端にこれと同軸に断面が非
円形の嵌合部を加工する必要があるが、この場合、高い
加工精度を得ることは難しく、寸法誤差(寸法のバラつ
き)によって両者を同心的に組み付けることができない
虞がある。従動歯車の心出しが不十分であると、回転体
と従動歯車との噛み合い状態が悪くなり、釣糸平行巻き
機構の作動状態に大きな悪影響を及ぼす結果となる。
【0007】また、心出しの精度不良に伴う非円形嵌合
穴と非円形嵌合部との嵌合不良をカバーするためには、
若干のクリアランスを設けて従動歯車とウォームシャフ
トとを結合する必要があるが、その場合には、両者間に
ガタが生じてしまう。
【0008】また、実開平3−108372号公報に開
示されている結合形態は、実開平3−12757号公報
の結合形態に比べて部品点数が少なく組み付け性が良好
であるが、断面が非円形の嵌合部を非円形の嵌合孔に嵌
め入れる点に変わりはなく、従動歯車とウォームシャフ
トとを同心的に組み付けることが困難である。特に、非
円形の貫通穴および係合溝の形状は複雑であり、これを
従動歯車の中心部に高精度に(高い同心度を確保しなが
ら)穿設することは難しい。また、ウォームシャフトの
先端に取付軸のみならず非円形の抜け止め部材を連設す
る加工は非常に難しく、製作コストの増大をもたらす。
【0009】以上のように、前述した2つの従来例で
は、嵌合穴(貫通穴、係合溝)および嵌合部(抜け止め
部材)が全体にわたって非円形であり、高い精度をもっ
て加工することが困難である。したがって、ウォームシ
ャフトと従動歯車とを同心的に結合することが難しく、
また、両者間にガタが生じ易いといった欠点を有してい
る。
【0010】本発明は前記事情に着目してなされたもの
であり、その目的とするところは、ウォームシャフトと
従動歯車とをガタつきなく回転不能且つ同心的に結合さ
せることができる加工が容易な釣糸平行巻き機構を備え
た魚釣用リールを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は、リール本体に支持されたハンドルの回転
に連動して回転する従動歯車と、トラバースカム溝を外
周面に有し且つ前記従動歯車に回り止め嵌合されて
動歯車と一体的に回転する回転軸と、前記回転軸のトラ
バースカム溝と係合する係合爪を保持する摺動子とを備
え、前記トラバースカム溝に係合する係合爪の案内作用
により前記摺動子が往復移動することにより、リール本
体に支持されたスプールに釣糸を平行巻きする釣糸平行
巻き機構を有する魚釣用リールにおいて、前記回転軸の
一端部には、軸方向に対して垂直に切った断面が円形の
第1の嵌合部と、軸方向に対して垂直に切った断面が非
円形の第2の嵌合部とが設けられ、前記従動歯車には、
その軸方向から見た形状が円形の第1の嵌合穴と、軸方
向から見た形状が非円形の第2の嵌合穴が設けられ、前
記回転軸は、第1の嵌合部第1の嵌合穴に嵌合するこ
とにより前記従動歯車に対して同軸的に取り付けられ、
第2の嵌合部第2の嵌合穴に嵌合することにより前記
従動歯車に対する回転が規制されると同時に、前記回転
軸の一端部における、その先端側が前記従動歯車より突
出され、前記突出した回転軸の先端側を軸受にて回転可
能に支持したことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施形態について説明する。図1〜図4は本発明の第1
の実施形態を示している。図1は、本実施形態に係る魚
釣用リールとしてのスピニングリール1を示している。
図示のように、このスピニングリール1は、リールボデ
ィ1Aを有している。リールボディ1Aは、釣竿に装着
するための竿取付け部2と、リールボディ1A内に回転
自在に支持されたハンドル軸3と、ハンドル軸3の端部
に支持されたハンドル3aとを有している。ハンドル軸
3には、内歯が形成された駆動ギア5が取り付けられて
おり、この駆動ギア5には、ハンドル軸3と直交する方
向に延びるピニオン7が噛合している。
【0013】ピニオン7内には、ハンドル軸3と直交す
る方向に延びるスプール軸11が軸方向に移動可能に挿
通支持されている。スプール軸11の先端にはスプール
10が取り付けられている。
【0014】また、リールボディ1A内には、スプール
軸11とともにスプール10を前後動させて釣糸をスプ
ール10に均等に巻回させるための釣糸平行巻き機構が
設けられている。この釣糸平行巻き機構は、トラバース
カム溝12aが形成され且つスプール軸11と平行に延
びる回転軸を構成するウォームシャフト12と、ウォー
ムシャフト12のカム軸12aに係合する係合爪15a
を備えるとともにスプール軸11の基端部にビス止めし
て取り付けられた摺動子15を有している。ウォームシ
ャフト12の端部には歯部16aを介してピニオン7と
噛合する従動歯車16が一体的(ウォームシャフト12
に対して回転不能)に取り付けられている。
【0015】したがって、このような構成の釣糸平行巻
き機構では、ハンドル3a(ハンドル軸3)の回転によ
って駆動ギア5およびピニオン7が回転されると、これ
に連動して従動歯車16が回転し、従動歯車16に一体
的に取り付けられたウォームシャフト12が回転する。
ウォームシャフト12の回転によって、ウォームシャフ
ト12のカム溝12aと係合する摺動子15が左右に摺
動し、摺動子15と結合されたスプール軸11が前後動
する。これにより、スプール10が前後動し、スプール
10に対する釣糸の均等な巻き取りが可能となる。
【0016】また、ピニオン7は、スプール10側に向
けて延びており、その先端部にナット19を介してロー
タ20が取り付けられている。リールボディ1Aの前部
は,その中央部がスプール10側に向けて突出してお
り、この突出部1aがロータ20の凹部内に配されてい
る。ピニオン7は、図示のように、リールボディ1A内
からリールボディ1Aの突出部1aを超えて延びてお
り、その歯部の前方において、前部軸受22および後部
軸受23によって回転可能に支持されている。なお、各
軸受22,23はそれぞれ、リールボディ1Aの突出部
1aの先端および突出部1aの基部に配置されており、
後部軸受23はリールボディ1A内の空間部に突出しな
い構成となっている。また、前部軸受22は、後述する
一方向クラッチ30のインナーレース31を介してピニ
オン7の前端部を支持している。
【0017】前部軸受22と後部軸受23との間には、
一方向クラッチ30が配置されている。この一方向クラ
ッチ30は、後部軸受23の前端面から前部軸受22の
内輪部内周にかけて延びるインナーレース31と、イン
ナーレース31上に配される転動部材32と、転動部材
32を保持する保持器33と、リールボディ1Aの突出
部1a内に嵌合するアウターレース34とを備えてい
る。保持器33にはレバー37が設けられている。この
レバー37は、リールボディ1Aの外部に突出して設け
られた操作部材40の操作によって回動され、ピニオン
7を逆転防止状態/フリー回転状態に保持する。
【0018】ロータ20の後部には、径方向外側に突設
された一対の支持アーム50が設けられている。各支持
アーム50の先端部には、ベール51の基端部を保持す
る支持部材52aが回動自在に支持されている。一方の
支持部材52aには、巻回される釣糸を案内する釣糸案
内装置53が設けられている。この釣糸案内装置53
は、支持部材52aと一体的に形成される外側部53a
と、ベール51の端部を保持するベール保持部53b
と、外側部53aとベール保持部53bとの間に支持さ
れた釣糸案内部(ラインローラ)53cとを備えてい
る。釣糸は、支持部材52a,52bが回動される放出
時においてラインローラ53cから外れ、支持部材52
a,52bが反転復帰する巻回時においてベール51に
よってピックアップされてラインローラ53cに案内さ
れる。
【0019】次に、図2〜図4を参照しながら、釣糸平
行巻き機構を構成する従動歯車16とウォームシャフト
12との結合形態について説明する。図4に示すよう
に、ウォームシャフト12は、断面が円形(真円)の円
柱体として形成されている。また、カム溝12aが形成
されていないウォームシャフト12の端部は、その一部
が従動歯車16と嵌合する第1の嵌合部12Aとなって
いる。また、第1の嵌合部12Aの先端には、断面が非
円形の第2の嵌合部12Bがシャフト12と同軸に突設
されている。
【0020】第2の嵌合部12Bは、円柱体の両側を軸
心と平行な平面に沿って切り取った線対称な断面形状を
成しており、上下に対向して位置する一対の円弧状の曲
面61,62と、左右に対向して平行に位置する一対の
平面63,64とを有している。この場合、第2の嵌合
部12Bの外径は第1の嵌合部12A(シャフト12)
のそれよりも小さく設定されている。
【0021】一方、従動歯車16には段付きの貫通穴6
8が形成されている。貫通穴68は、従動歯車16と同
軸に形成され、大径の第1の嵌合穴68Aと、小径の第
2の嵌合穴68Bとから成る。第1の嵌合穴68Aは、
全長を通じて円形(真円)の穴として形成され、従動歯
車16の基端面で開口するとともに、ウォームシャフト
12の第1の嵌合部12Aが同軸的に嵌入し得るように
その内径寸法が設定されている。
【0022】また、第2の嵌合穴68Bは、従動歯車1
6の先端面で開口するとともに、第1の嵌合穴68Aに
連通し、ウォームシャフト12の第2の嵌合部12Bが
同軸的に嵌入し得る非円形の穴として形成されている。
すなわち、第2の嵌合穴68Bは、第2の嵌合部12B
の曲面61,62と対応する一対の円弧状の内面部7
1,72と、第2の嵌合部12Bの平面63,64と対
応する一対の平面状の内面部73,74とを有してい
る。なお、本実施形態において、第1の嵌合穴68Aの
全長Aは第2の嵌合穴68Bの全長Bよりも大きく設定
されている。
【0023】上記構成の従動歯車16とウォームシャフ
ト12とを結合させた(組み付けた)状態が図2および
図3に示されている。図示のように、ウォームシャフト
12の第2の嵌合部12Bは、従動歯車16の第2の嵌
合穴68Bと嵌合し、その先端側が従動歯車16の前方
に突出している。また、従動歯車16の前方に突出した
第2の嵌合部12Bの先端側は、リールボディ1A側に
固定された軸受60に回転可能に軸支されている。
【0024】また、ウォームシャフト12の第1の嵌合
部12Aは、その先端側が従動歯車16の第1の嵌合穴
68Aと嵌合している。また、第1の嵌合部12Aの先
端面は第1の嵌合穴68Aと第2の嵌合穴68Bとの境
界に位置する段部に突き当てられており、これによっ
て、従動歯車16の先端面が軸受60の端面に突き当て
られている。
【0025】このような結合状態では、第1の嵌合部1
2Aと第1の嵌合穴68Aとの嵌合によって、ウォーム
シャフト12と従動歯車16との心出しおよび軸支がな
され、第2の嵌合部12Bと第2の嵌合穴68Bとの嵌
合によって、ウォームシャフト12と従動歯車16との
相対的な回転が防止される(回転止めがなされる)。
【0026】また、第1の嵌合穴68Aの全長Aが第2
の嵌合穴68Bの全長Bよりも大きく設定されることに
より、第1の嵌合部12Aaと第1の嵌合穴68Aとの
嵌合量が多く確保されているため、仮に第2の嵌合部1
2Aの曲面61,62と第2の嵌合穴68Bの円弧状の
内面部71,72との間に若干のクリアランスがあって
も、従動歯車16が図3に矢印で示される傾動方向へガ
タつくことが防止される。
【0027】また、第1の嵌合穴68Aと第2の嵌合穴
68Bとの境界に位置する段部に第1の嵌合部12Aの
先端面が当接し、これによって従動歯車16の先端面が
軸受60の端面に当接しているため、すなわち、従動歯
車16の先端部が軸受60と第1の嵌合部12Aの先端
面との間で挟持されているため、従動歯車16のスラス
ト方向へのガタが防止される。
【0028】以上説明したように、本実施形態のスピニ
ングリール1の釣糸平行巻き機構にあっては、従動歯車
16に円形(真円)の第1の嵌合穴68Aと非円形の第
2の嵌合穴68Bとが同軸的に連設されるとともに、ウ
ォームシャフト12の先端に断面が円形(真円)の第1
の嵌合部12Aと非円形の第2の嵌合部12Bとが同軸
的に連設され、第1の嵌合部12Aと第1の嵌合穴68
Aとの嵌合によって、ウォームシャフト12と従動歯車
16との心出しおよび軸支を行ない、第2の嵌合部12
Bと第2の嵌合穴68Bとの嵌合によって、ウォームシ
ャフト12と従動歯車16との回転止めを行なってい
る。
【0029】このように、嵌合部および嵌合穴を全体に
わたって非円形とせず、嵌合部および嵌合穴の一部を非
円形とし、他の部分を円形とすれば、製作加工後の寸法
誤差が少なくなり、組み込みが容易でありながら、ウォ
ームシャフトと従動歯車とをガタつきなく回転不能且つ
同心的に結合させることができる。これは、円形同士の
嵌合(円形の嵌合穴と断面が円形の嵌合部との嵌合)の
場合、比較的精度が出し易く、心出しが容易であり、ま
た、ガタつきを最小限に抑えることができるためであ
る。すなわち、本実施形態の場合、貫通穴68は、ドリ
ルで簡単に形成でき、同心度を高精度に出しやすく、ま
た、第2の嵌合穴68Bの平面状の内面部73,74の
平行度合い等の精度だけを考慮するだけで済むため、加
工し易い。また、従動歯車16は回転時に大きな負荷が
かかる部分ではないため、回り止めに寄与する平面状の
内面部73,74(実質的な非円形部)は貫通穴68の
極一部のみに形成すれば良く、この点も加工の容易性に
大きく貢献する。
【0030】図5および図6は本発明の第2の実施形態
を示している。本実施形態は、第1の実施形態の変形例
であり、ウォームシャフト12において第1の嵌合部1
2Aと第2の嵌合部12Bの前後の位置関係を逆にし、
また、それに対応して、従動歯車16の第1の嵌合穴6
8Aと第2の嵌合穴68Bの前後の位置関係を逆にした
ものである。
【0031】具体的には、図6に示すように、ウォーム
シャフト12の端部に断面が非円形の第2の嵌合部12
Bがシャフト12と同軸に突設され、第2の嵌合部12
Bの先端に断面が円形(真円)の第1の嵌合部12Aが
シャフト12と同軸に突設されている。この場合、第2
の嵌合部12Bの外径は第1の嵌合部12Aのそれより
も大きく設定されている。
【0032】また、従動歯車16には段付きの貫通穴6
8が形成されている。貫通穴68は、従動歯車16と同
軸に形成され、小径の第1の嵌合穴68Aと、大径の第
2の嵌合穴68Bとから成る。第1の嵌合穴68Aは、
全長を通じて円形(真円)の穴として形成され、従動歯
車16の先端面で開口するとともに、ウォームシャフト
12の第1の嵌合部12Aが同軸的に嵌入し得るように
その内径寸法が設定されている。また、第2の嵌合穴6
8Bは、従動歯車16の基端面で開口するとともに、第
1の嵌合穴68Aに連通し、ウォームシャフト12の第
2の嵌合部12Bが同軸的に嵌入し得る非円形の穴とし
て形成されている。なお、本実施形態においても、第1
の嵌合穴68Aの全長Aは第2の嵌合穴68Bの全長B
よりも大きく設定されている。
【0033】なお、それ以外の構成は第1の実施形態と
同一である。したがって、第1の実施形態と同一の構成
部分については同一符号を付してその説明を省略する。
上記構成の従動歯車16とウォームシャフト12とを結
合させた(組み付けた)状態が図5に示されている。図
示のように、ウォームシャフト12の第1の嵌合部12
Aは、従動歯車16の第1の嵌合穴68Aと嵌合し、そ
の先端側が従動歯車16の前方に突出している。また、
従動歯車16の前方に突出した第1の嵌合部12Aの先
端側は、リールボディ1A側に固定された軸受60に回
転可能に軸支されている。また、ウォームシャフト12
の第2の嵌合部12Bは、その全体が従動歯車16の第
2の嵌合穴68Bと嵌合している。また、第2の嵌合部
12Bの先端面は第1の嵌合穴68Aと第2の嵌合穴6
8Bとの境界に位置する段部に突き当てられており、こ
れによって、従動歯車16の先端面が軸受60の端面に
突き当てられている。したがって、このような構成によ
っても第1の実施形態と同一の作用効果を得ることがで
きる。
【0034】図7および図8は本発明の第3の実施形態
を示している。本実施形態では、釣糸平行巻き機構を構
成する従動歯車16とウォームシャフト12との結合形
態が第1の実施形態と若干異なる。すなわち、図8に示
すように、ウォームシャフト12は断面が円形(真円)
の円柱体として形成され、カム溝12aが形成されてい
ないウォームシャフト12の端部は、その一部が従動歯
車16と嵌合する第1の嵌合部12Aとなっている。ま
た、第1の嵌合部12Aの先端には、断面が円形(真
)の被支持部12cがシャフト12と同軸に突設され
ている。この場合、被支持部12cの外径は第1の嵌合
部12A(シャフト12)のそれよりも小さく設定され
ている。また、第1の嵌合部12Aに穿設された貫通孔
には、断面が非円形の第2の嵌合部としてのピン80が
圧入されている。このピン80はその両端部が嵌合部1
2Aの両側から突き出ている。
【0035】一方、従動歯車16には円形(真円)の嵌
合穴68Aが貫通して形成されている。この嵌合穴68
Aは、従動歯車16と同軸に形成されるとともに、ウォ
ームシャフト12の第1の嵌合部12Aが同軸的に嵌入
し得るようにその内径寸法が設定されている。また、嵌
合穴68Aの内面には、その基端縁から軸方向に沿って
所定の長さで延びるピン係合溝81が、ピン80の2つ
の突出端部とそれぞれ係合可能な2つの対向位置に設け
られている。
【0036】上記構成の従動歯車16とウォームシャフ
ト12とを結合させた(組み付けた)状態が図7に示さ
れている。図示のように、ウォームシャフト12の被支
持部12Cはリールボディ1A側に固定された軸受60
に回転可能に軸支され、また、ウォームシャフト12の
第1の嵌合部12Aはその先端側が従動歯車16の嵌合
穴68Aと嵌合している。また、軸受60と第1の嵌合
部12Aとの間には、脱落防止用のリング82が被支持
部12Cの外周に被嵌された状態で介挿されている。ま
た、この結合状態では、第1の嵌合部12Aの両側から
突出するピン80(断面が非円形の第2の嵌合部)の2
つの端部がそれぞれ対応するピン係合溝81と係合す
る。
【0037】したがって、このような結合形態では、第
1の嵌合部12Aと嵌合穴68Aとの嵌合によって、ウ
ォームシャフト12と従動歯車16との心出しおよび軸
支がなされ、第2の嵌合部としてのピン80とピン係合
溝81との係合によって、ウォームシャフト12と従動
歯車16との相対的な回転が防止される(回転止めがな
される)。
【0038】このように、嵌合部および嵌合穴を全体に
わたって円形とし、嵌合部に回転止めのピンを圧入して
突設するとともに、このピンが係合する溝を嵌合穴に形
成すれば、製作加工後の寸法誤差が少なくなり、組み込
みが容易でありながら、ウォームシャフトと従動歯車と
をガタつきなく回転不能且つ同心的に結合させることが
できる。
【0039】図9および図10は本発明の第4の実施形
態を示している。本実施形態は第3の実施形態の変形例
である。すなわち、図10に示すように、ウォームシャ
フト12の端部には、断面が円形(真案)の第1の嵌合
部12Aがシャフト12と同軸に突設されている。この
場合、第1の嵌合部12Aの外径はシャフト12のそれ
よりも小さく設定されている。また、第1の嵌合12A
に穿設された貫通孔には、断面が非円形の第2の嵌合部
としてのピン80が圧入されて固定されている。このピ
ン80はその両端部が第1の嵌合部12Aの両側から突
き出ている。一方、従動歯車16には円形(真円)の嵌
合穴68Aが貫通して形成されている。この嵌合穴68
Aは、従動歯車16と同軸に形成されるとともに、ウォ
ームシャフト12の第1の嵌合部12Aが同軸的に嵌入
し得るようにその内径寸法が設定されている。また、嵌
合穴68Aの内面には、従動歯車16の全長にわたって
軸方向に延びるピン係合溝81が、ピン80の2つの突
出端部とそれぞれ係合可能な2つの対向位置に設けられ
ている。
【0040】上記構成の従動歯車16とウォームシャフ
ト12とを結合させた(組み付けた)状態が図9に示さ
れている。図示のように、ウォームシャフト12の第1
の嵌合部12Aは、従動歯車16の嵌合穴68Aと嵌合
し、その先端側が従動歯車16の前方に突出している。
また、従動歯車16の前方に突出した第1の嵌合部12
Aの先端側は、リールボディ1A側に固定された軸受6
0に回転可能に軸支されている。また、この結合状態で
は、シャフト12の端面が従動歯車16の基端面に当接
するとともに、第1の嵌合部12Aの両側から突出する
ピン80(断面が非円形の第2の嵌合部)の2つの端部
がそれぞれ対応するピン係合溝81と係合する。
【0041】したがって、このような結合形態では、第
1の嵌合部12Aと嵌合穴68Aとの嵌合によって、ウ
ォームシャフト12と従動歯車16との心出しおよび軸
支がなされ、第2の嵌合部としてのピン80とピン係合
溝81との係合によって、ウォームシャフト12と従動
歯車16との相対的な回転が防止される(回転止めがな
される)。よって、第3の実施形態と同一の作用効果を
得ることができる。
【0042】図11および図12は本発明の第5の実施
形態を示している。本実施形態は第4の実施形態の変形
例であり、第4の実施形態と同一の構成部分については
同一符号を付してその詳細な説明を省略する。すなわ
ち、図12に示すように、ウォームシャフト12の端部
に突設された第1の嵌合部12Aの長さが第4の実施形
態よりも長く設定され、それに対応するように従動歯車
16にはその基端面から同軸的に延びる円筒体88が突
設されている。この円筒体88の内径は、ウォームシャ
フト12の第1の嵌合部12Aが同軸的に嵌入し得る寸
法すなわち従動歯車16の嵌合穴68Aの内径と同一に
設定されている。また、円筒体88の外径は従動歯車1
6の外径よりも小さく設定されている。
【0043】また、第1の嵌合部12Aには、断面が非
円形の第2の嵌合部としてのピン80が圧入される貫通
孔86が穿設されている。また、第1の嵌合部12Aを
嵌合穴68Aおよび円筒体88に完全に嵌合させた状態
で貫通孔86が位置する円筒体88の部位には、ピン8
0を挿通可能なピン挿通孔85が設けられている。
【0044】上記構成の従動歯車16とウォームシャフ
ト12とを結合させた(組み付けた)状態が図11に示
されている。図示のように、ウォームシャフト12の第
1の嵌合部12Aは、従動歯車16の嵌合穴68Aおよ
び円筒体88と嵌合し、その先端側が従動歯車16の前
方に突出している。また、従動歯車16の前方に突出し
た第1の嵌合部12Aの先端側は、リールボディ1A側
に固定された軸受60に回転可能に軸支されている。ま
た、この結合状態では、第1の嵌合部12Aの貫通孔8
6と円筒体88のピン挿通孔85とが一致し、貫通孔8
6とピン挿通孔85とを通じてピン80が圧入される。
【0045】したがって、このような結合形態では、第
1の嵌合部12Aと嵌合穴68Aおよび円筒体88との
嵌合によって、ウォームシャフト12と従動歯車16と
の心出しおよび軸支がなされ、第2の嵌合部としてのピ
ン80により第1の嵌合部12Aと円筒体88とが結合
されることによって、ウォームシャフト12と従動歯車
16との相対的な回転が防止される(回転止めがなされ
る)。
【0046】特に、本実施形態では、従動歯車16に円
筒体88を突設し、この円筒体88と第1の嵌合部12
Aとを嵌合させるようにしているため、従動歯車16が
ウォームシャフト12の端部を受ける長さが長くなり、
従動歯車16が図11に矢印で示される傾動方向へガタ
つくことが防止される。また、円筒体88によってシャ
フト12を支持して心出しを行なうことができるため、
前記各実施形態に比べて従動歯車16の幅寸法すなわち
歯16aの幅寸法を小さく設定できる。
【0047】また、本実施形態では、図11に示される
ように、結合状態で、円筒体88の端面がシャフト12
の端面に当接するが、この場合、円筒体88の外周面と
シャフト12の外周面とを面一に設定し、円筒体88の
外周面部位までカム溝12aを延設すれば、スプール1
0の前後動作のストロークを長く確保することができ
る。
【0048】図13および図14は本発明の第6の実施
形態を示している。本発明は第1の実施形態の変形例で
あり、第1の実施形態と同一の構成部分については同一
符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0049】本実施形態では、ウォームシャフト12の
端部にシャフト12の外径よりも小さい外径を有する第
1の嵌合部12Aが長く突設され、それに対応するよう
に従動歯車16にはその基端面から同軸的に長く延びる
円筒体88が突設されている。この円筒体88の内径
は、第1の嵌合部12Aが同軸的に嵌入し得る寸法すな
わち従動歯車16の第1の嵌合穴68Aの内径と同一に
設定されている。また、円筒体88の外径は従動歯車1
6の外径よりも小さく設定されている。なお、第2の嵌
合部12Bの先端には断面が円形(真円)の被支持部1
2Cが突設されている。
【0050】上記構成の従動歯車16とウォームシャフ
ト12とを結合させた(組み付けた)状態が図13に示
されている。図示のように、ウォームシャフト12の被
支持部12Cはリールボディ1A側に固定された軸受6
0に回転可能に軸支され、第2の嵌合部12Bは従動歯
車16の第2の嵌合穴68Bと嵌合し、また、第1の嵌
合部12Aは、その先端部が従動歯車16の第1の嵌合
穴68Aと嵌合するとともに残りの大部分が円筒体88
と嵌合している。また、第1の嵌合部12Aの先端面は
第1の嵌合穴68Aと第2の嵌合穴68Bとの境界に位
置する段部に突き当てられており、これによって、従動
歯車16の先端面が軸受60の端面に突き当てられてい
る。また、この結合状態において、円筒体88の端面は
シャフト12の端面と当接している。したがって、この
ような構成によっても第1の実施形態と同一の作用効果
を得ることができる。
【0051】特に、本実施形態では、従動歯車16に円
筒体88を突設し、この円筒体88と第1の嵌合部12
Aとを嵌合させるようにしているため、従動歯車16が
ウォームシャフト12の端部を受ける長さが長くなり、
従動歯車16が図13に矢印で示される傾動方向へガタ
つくことが防止される。また、円筒体88によってシャ
フト12を支持して心出しを行なうことができるため、
従動歯車16の幅寸法すなわち歯16aの幅寸法を小さ
く設定できる。
【0052】また、本実施形態では、図13に示される
ように、結合状態で、円筒体88の端面がシャフト12
の端面に当接するが、この場合、円筒体88の外周面と
シャフト12の外周面とを面一に設定し、円筒体88の
外周面部位までカム溝12aを延設すれば、スプール1
0の前後動作のストロークを長く確保することができ
る。
【0053】図15〜図17は本発明の第7の実施形態
を示している。図15は、本実施形態に係る魚釣用リー
ルとしての魚釣用両軸受型リール100を示している。
図15に示すように、本実施形態に係る魚釣用両軸受型
リール100は、釣糸が巻回されるスプール103と、
スプール103を回転自在に支持するリール本体とから
なる。リール本体は、スプール103を支持する左右の
フレーム102a,102bと、各フレーム102a,
102bの側部に取り付けられる側板101a,101
bとによって構成される。なお、図中右側に位置する側
板(以下、支持側板という。)101bは、スプール1
03を回転駆動させる巻取り駆動部(後述する)130
を支持している。
【0054】右フレーム102bと支持側板101bと
の間には一定の空間が形成され、この空間内に後述する
駆動力伝達系やドラグ系等の各種機構が収容されてい
る。また、側板101a,101bは、円形状に構成さ
れており、例えばビス、螺合、嵌合等によってフレーム
102a,102bに装着されている。
【0055】左右のフレーム102a,102b間には
スプール軸105が軸受110,110を介して回転可
能に支持されており、また、スプール軸105には釣糸
が巻回されるスプール103が一体で固定されている。
右フレーム102bから突出するスプール軸105の端
部には、スプール軸105の軸方向に沿って移動可能な
ピニオンギア106が取り付けられている。この場合、
ピニオンギア106は、ピニオン軸111に回転可能に
支持されており、図示しない切換手段によって、スプー
ル軸105と係合してスプール軸105と一体に回転す
る係合位置と、スプール軸105との係合状態が解除さ
れる非係合位置との間で移動される。具体的には、ピニ
オンギア106には、クラッチプレート112が係合す
る円周溝が形成されている。クラッチプレート112
は、図示しない連結機構によってピニオン軸111に沿
って移動可能であり、図示しないクラッチ切換部材の操
作によって駆動される。すなわち、クラッチ切換部材を
押し下げ操作することによって、ピニオンギア106
は、クラッチプレート112を介して図15に示す位置
から右側に移動され、スプール軸105との係合が外れ
る(クラッチOFF)。したがって、スプール103は
フリー回転可能状態となる。
【0056】また、ピニオンギア106には駆動歯車1
07が噛合しており、駆動歯車107には巻取り駆動部
130を構成するハンドル軸108が取り付けられてい
る。すなわち、ハンドル軸108は、ピニオンギア10
6と噛合する駆動歯車107を支持した状態で、支持側
板101bに回転可能に支持されている。さらに、ハン
ドル軸108の端部には、ハンドル軸108とともに巻
き取り駆動部130を構成するハンドル122が取り付
けられている。したがって、ハンドル122を回転操作
すると、駆動歯車107とピニオンギア106とを介し
て、スプール軸105が回転駆動され、それに伴ってス
プール103が回転される。
【0057】また、ハンドル軸108の途中にはハンド
ル軸108の一方向のみの回転を許容する一方向クラッ
チ123が設けられ、ハンドル軸108の基端部には駆
動歯車107と係合する摩擦板125(ドラグ機構)が
それぞれ設けられている。摩擦板125は、ハンドル1
22に併設されたドラグ操作部材127が回転されるこ
とによって軸方向に押圧されて駆動歯車107と摩擦係
合し、ドラグ作用を与える。
【0058】また、ハンドル軸108の基端にはギア1
28が設けられている。このギア128は、駆動歯車1
07に連結されてこれと一体に回転するとともに、スプ
ール103の前方側に配されたレベルワインド機構(釣
糸平行巻取り機構)115のウォームシャフト12を駆
動する従動歯車16と噛合している。
【0059】レベルワインド機構115は、外周面にト
ラバースカム溝12aが形成され且つ端部に従動歯車1
6が取り付けられたウォームシャフト12と、このウォ
ームシャフト12を収容する筒体117と、トラバース
カム溝12aと係合してウォームシャフト12の回転に
より筒体117に沿って左右に摺動する摺動子15とを
有しており、摺動子15に形成された孔を介してスプー
ル103に巻回された釣糸を案内する。したがって、ハ
ンドル122を回転操作すれば、スプール103の回転
および摺動子15の左右の摺動により、スプール103
には釣糸が均等に巻回される。
【0060】なお、左フレーム102aから突出するス
プール軸105の端部には、スプール103の過回転を
防止して、釣糸放出時のバックラッシュを防止するバッ
クラッシュ防止機構120が設けられている。
【0061】次に、図16および図17を参照しなが
ら、釣糸平行巻き機構を構成する従動歯車16とウォー
ムシャフト12との結合形態について説明する。図17
に示すように、ウォームシャフト12は、断面が円形
(真円)の円柱体として形成されている。また、カム溝
12aが形成されていないウォームシャフト12の端部
は、その一部が従動歯車16と嵌合する第1の嵌合部1
2Aとなっている。また、第1の嵌合部12Aの先端に
は、断面が非円形の第2の嵌合部12Bがシャフト12
と同軸に突設されている。
【0062】第2の嵌合部12Bは、円柱体の両側を軸
心と平行な平面に沿って切り取った線対称な断面形状を
成しており、上下に対向して位置する一対の円弧状の曲
面61,62と、左右に対向して平行に位置する一対の
平面63,64とを有している。この場合、第2の嵌合
部12Bの外径は第1の嵌合部12A(シャフト12)
のそれよりも小さく設定されている。
【0063】なお、第2の嵌合部12Aの先端部外周面
には、リテーナ150を被嵌するための環状溝90が形
成されている。一方、従動歯車16には段付きの貫通穴
68が形成されている。貫通穴68は、従動歯車16と
同軸に形成され、大径の第1の嵌合穴68Aと、小径の
第2の嵌合穴68Bとから成る。第1の嵌合穴68A
は、全長を通じて円形(真円)の穴として形成され、従
動歯車16の基端面で開口するとともに、ウォームシャ
フト12の第1の嵌合部12Aが同軸的に嵌入し得るよ
うにその内径寸法が設定されている。
【0064】また、第2の嵌合穴68Bは、従動歯車1
6の先端面で開口するとともに、第1の嵌合穴68Aに
連通し、ウォームシャフト12の第2の嵌合部12Bが
同軸的に嵌入し得る非円形の穴として形成されている。
すなわち、第2の嵌合穴68Bは、第2の嵌合部12B
の曲面61,62と対応する一対の円弧状の内面部7
1,72と、第2の嵌合部12Bの平面63,64と対
応する一対の平面状の内面部73,74とを有してい
る。
【0065】上記構成の従動歯車16とウォームシャフ
ト12とを結合させた(組み付けた)状態が図16に示
されている。図示のように、ウォームシャフト12の第
2の嵌合部12Bは、従動歯車16の第2の嵌合穴68
Bと嵌合し、その先端側が従動歯車16の前方に突出し
ている。また、従動歯車16の前方に突出した第2の嵌
合部12Bの環状溝90にはリテーナ150が装着され
ている。したがって、シャフト12から従動歯車16が
脱落することが防止される。
【0066】また、ウォームシャフト12の第1の嵌合
部12Aは、従動歯車16の第1の嵌合穴68Aと嵌合
している。また、第1の嵌合部12Aの先端面は第1の
嵌合穴68Aと第2の嵌合穴68Bとの境界に位置する
段部に突き当てられている。
【0067】このような結合状態では、第1の嵌合部1
2Aと第1の嵌合穴68Aとの嵌合によって、ウォーム
シャフト12と従動歯車16との心出しおよび軸支がな
され、第2の嵌合部12Bと第2の嵌合穴68Bとの嵌
合によって、ウォームシャフト12と従動歯車16との
相対的な回転が防止される(回転止めがなされる)。し
たがって、第1の実施形態と同一の作用効果を得ること
ができる。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の魚釣用リ
ールによれば、ウォームシャフトと従動歯車とをガタつ
きなく回転不能且つ同心的に結合させることができる加
工が容易な釣糸平行巻き機構を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る魚釣用リールの一部断面
を有する側面図である。
【図2】図1の魚釣用リールに設けられた釣糸平行巻き
機構を構成するウォームシャフトと従動歯車との結合状
態を示す断面図である。
【図3】図2の要部拡大図である。
【図4】ウォームシャフトと従動歯車の斜視図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る魚釣用リールの
ウォームシャフトと従動歯車との結合状態を示す拡大断
面図である。
【図6】図5のウォームシャフトと従動歯車の斜視図で
ある。
【図7】本発明の第3の実施形態に係る魚釣用リールの
ウォームシャフトと従動歯車との結合状態を示す拡大断
面図である。
【図8】図7のウォームシャフトと従動歯車の斜視図で
ある。
【図9】本発明の第4の実施形態に係る魚釣用リールの
ウォームシャフトと従動歯車との結合状態を示す拡大断
面図である。
【図10】図9のウォームシャフトと従動歯車の斜視図
である。
【図11】本発明の第5の実施形態に係る魚釣用リール
のウォームシャフトと従動歯車との結合状態を示す拡大
断面図である。
【図12】図11のウォームシャフトと従動歯車の斜視
図である。
【図13】本発明の第6の実施形態に係る魚釣用リール
のウォームシャフトと従動歯車との結合状態を示す拡大
断面図である。
【図14】図13のウォームシャフトと従動歯車の斜視
図である。
【図15】本発明の第7の実施形態に係る魚釣用リール
の断面図である。
【図16】図15の魚釣用リールのウォームシャフトと
従動歯車との結合状態を示す拡大断面図である。
【図17】図16のウォームシャフトと従動歯車の斜視
図である。
【符号の説明】
1,100…魚釣用リール 12…ウォームシャフト(回転軸) 12a…トラバースカム溝 12A…第1の嵌合部 12B…第2の嵌合部 16…従動歯車 68A…第1の嵌合穴 68B…第2の嵌合穴

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リール本体に支持されたハンドルの回転
    に連動して回転する従動歯車と、トラバースカム溝を外
    周面に有し且つ前記従動歯車に回り止め嵌合されて
    動歯車と一体的に回転する回転軸と、前記回転軸のトラ
    バースカム溝と係合する係合爪を保持する摺動子とを備
    え、前記トラバースカム溝に係合する係合爪の案内作用
    により前記摺動子が往復移動することにより、リール本
    体に支持されたスプールに釣糸を平行巻きする釣糸平行
    巻き機構を有する魚釣用リールにおいて、 前記回転軸の一端部には、軸方向に対して垂直に切った
    断面が円形の第1の嵌合部と、軸方向に対して垂直に切
    った断面が非円形の第2の嵌合部とが設けられ、 前記従動歯車には、その軸方向から見た形状が円形の第
    1の嵌合穴と、軸方向から見た形状が非円形の第2の嵌
    合穴が設けられ、 前記回転軸は、第1の嵌合部第1の嵌合穴に嵌合する
    ことにより前記従動歯車に対して同軸的に取り付けら
    れ、第2の嵌合部第2の嵌合穴に嵌合することにより
    前記従動歯車に対する回転が規制されると同時に、前記
    回転軸の一端部における、その先端側が前記従動歯車よ
    り突出され、前記突出した回転軸の先端側を軸受にて回
    転可能に支持したことを特徴とする魚釣用リール。
  2. 【請求項2】 前記スプールは、前記リール本体に対し
    て前記回転軸の回転に連動してスプール軸と共に往復移
    動されることを特徴とする請求項1記載の魚釣用リー
    ル。
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