JP5047778B2 - 優れた成形性を有する鍛造マグネシウム合金及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、金属間化合物からなる第2の相を含み、それによって、優れた強度、成形性、及び、耐食性を有する鍛造マグネシウム合金に関する。より詳細には、本発明は、0.1から1.5原子%のIIIa族、1.0から4.0原子%のIIIb族、0.35原子%以下の、IIa族、IVa族、VIIa族、IVb族、及び、それらの組合せからなる群から選択される1つ、1.0原子%以下のIIb族、及び、残部であるMg及び不可避不純物を含む鍛造マグネシウム合金及びその製造方法に関する。また、それ故に、鍛造マグネシウム合金は、金属間化合物からなる第2の相の複合微細構造物を有する。
1.74−1.95g/cm程度の密度、アルミニウムの比重の2/3である比較的低い比重、優れた比強度、及び、機械加工性を有するので、マグネシウム合金は、飛行機や自動車用の軽量構造材料として開発されている。しかしながら、マグネシウムは、六方最密(HCP)格子結晶構造を有するので、成形性が非常に低く、それ故に、その用途は、その成形が鋳造法を用いて達成される分野に限られる。特に、その実用は、溶融物の重度の酸化、高温における強度の減少、及び、低い耐食性のような問題のために制限される。上記の不利点を避けるために努力がされており、六フッ化硫黄(SF)ガス、二酸化炭素ガス、アルゴンガスなど、及び、直接チル鋳造(Direct Chilled Casting)法を用いた厚板(プレート)の製造を採用し、大気中での安定した溶解を可能にする。
マグネシウム合金であるMg−Zn合金は、優れた時効硬化挙動を示し、微細構造物が加熱処理で精製されると、強度及び延性は大幅に増加し、使用及び溶接が容易になるという点で有利である。他方、ミクロ細孔(マイクロポア)が亜鉛(Zn)の付加のために鋳造法で形成されるので、そのMg−Zn合金をダイカストのような鋳造法に適用することは困難である、という点が不利である。さらに、それが粗い粒子として成長するので、望ましく強度を改善することは困難である。上記の不利点を克服するために、粒子を精製するためにある合金元素をMg−Zn二元合金に加えるという、結晶粒界スリップを用いて成形性を改善するための研究がされている。これに関して、J.P.DoanとG.Anselは、Mg−Zn合金を構成する粒子を精製するためにジルコニウム(Zr)を加えるという、合金の強度を改善する方法を提案している(J.P.Doan and G.Ansel, Trans, AIME, vol.171(1947),pp.286-295)。しかしながら、ジルコニウム(Zr)は、高い融点と、室温におけるマグネシウム(Mg)に対する低い溶解性とを有しており、それは、主として結晶粒界に存在し、それによって、外部応力が印加されると、破壊発生部位として作用する。この点に関して、AZ31BまたはAM20のような、アルミニウム及び亜鉛またはマンガンを含む合金材料が開発された後、単相固溶体の延性を利用して塑性加工処理を行うことが可能になる。しかしながら、それらの微細構造物が単相固溶体を有し、それによって良好な延性を有するけれども、それらは、歪硬化性能が乏しいので、結晶粒の成長を妨げるのは困難であり、異方性のために成形性が乏しいという点で不利である。温間加工処理を達成するために異なる部分を異なる温度で加熱するという技術が、上記の不利点を避けるために提案されている。しかしながら、その技術は、異なる部分の異なる加熱温度は、プレス成形の製造コストを大幅に増加させるという点で問題がある。代替方法として、フレーク形状の粉末が液相と固相が共存する領域で高温で予備的に圧縮するという、揺変性成形(チクソ成形)法が提案されている。しかしながら、この方法は、粉末が高価であるという点で不利であり、また、粉末圧縮材料が多孔質構造を有するので電気鍍金処理に適用することが困難であるという点で不利である。マグネシウムは低い耐食性を有し、それによって、望まないがマグネシウムの表面を処理することが必要であり、気相鍍金処理または電気鍍金処理は、電気鍍金よりかなり高い化学物質コスト及び処理コストを必要とする。しかしながら、孔の中に浸された化学薬品のために腐食が起こるので、ダイカスト及び揺変性成形の生成物のような高多孔度及び低密度を有する生成物は、湿式鍍金処理に適用することは困難である。
さらに、韓国特許出願公開第2003−0048412号は、3.0から10.0重量%のZn、0.25から3.0重量%のMn、Al、Si、及び、Caを含む合金を開示している。しかしながら、2%以上の量のZnを含むその合金は高強度を有することができるけれども、それは、遊離した亜鉛(Zn)が低い融点の共晶相を容易に形成するという不利点を有する。例えば、もし、350℃未満の低融点を有するMgZnが存在すれば、耐食性は低い。そして、その厚板は、粗い樹枝状突起構造(デンドライト構造)を破壊するための粗い圧延工程中に両側で容易にクラックが入り、高い異方性のために引き抜き性が乏しい。韓国特許出願公開第2002−0078936号(米国特許第6471797号)は、1から10原子%のZn及び0.1から3原子%のYを含むMg−Zn−Yの共晶三元合金準結晶相を用いて強度と成形性を改善する方法を開示している。しかしながら、この方法は、亜鉛(Zn)の量が望ましく準晶相効果を保証するために十分であるという点で不利である。亜鉛とマグネシウムとの間の比重が大きく異なるので、鋳造生成物の組成は均一ではない。結晶粒界におけるミクロ細孔は、耐食性を減少させ、熱涙(tear)は、熱間圧延処理中に厚板の両側に形成する。他方、韓国特許出願公開第10−2003−0044997号は、本発明の発明者によってなされたものであるが、圧延処理中に不均一な組成によって引き起こされた熱涙は、亜鉛(Zn)の量を減少することによって減少される。しかしながら、可塑性を改善する第2の相は、そのマトリックスが形成された後に結晶粒界に形成される低い融点の共晶相であり、その第2の相は、凝固の後のブレークダウン圧延を通して分散する。したがって、均一にそれらを分散することは困難である。それ故に、最初の圧延処理は、5から10%の範囲の縮小率(粉砕比)で数回繰り返されなければならず、その鋳造構造物が側方クラック(サイドクラック)のない良好な品質を得るために破壊された後に、その処理は、15から20%の範囲の縮小率(粉砕比)で実施されなければならない。
多くの他の特許は、高強度を有する軽いマグネシウム合金ストリップまたは粉末を製造する方法を開示しており、非晶質構造は、急冷凝固法を通して製造される。高強度マグネシウム合金というタイトルの韓国特許出願公開第1990−0004953号、高強度を有するマグネシウム合金というタイトルの韓国特許出願公開第1993−846号、高強度を有するマグネシウム合金及びその製造方法というタイトルの特開平05−70880号、高強度を有する非晶質マグネシウム合金及びその製造方法というタイトルの特開平06−41701号、高強度を有するマグネシウム合金及びその製造方法というタイトルの特開平07−54026号、米国特許第4675157、4765954、4853035、4857109、4938809、5071474、5078806、5078807、5087304、5129960、5316598、欧州特許第0361136A1、及び、フランス特許第2688233号は、急冷凝固法を用いた非晶質構造の形成を開示している。その冷却速度は非晶質構造を形成するために10から10℃/sで実行されるので、それらの特許は、粉末または薄いストリップを製造するために有用であるが、通常のプレート形状を製造するために有用ではない。したがって、再結晶温度で非晶質粉末を圧縮することによって製造されるインゴットが圧延成形またはプレス成形を実施するために採用される。
さらに、米国特許第637040、3391034、4116731、4194908、5059390、及び、英国特許第2095288は、耐クリープ性を改善するためにそれらの共晶相が結晶粒界に存在するので、ある希土類元素が高温における結晶成長または結晶粒界スリップを防止するために使用されるという事実を明らかにしている。しかしながら、その共晶相は、マトリックス微細構造に非干渉性(インコヒーレント)である粗い微細構造を主として有し、それによって、成形性は十分に改善されない。同様に、特開平7−109538号、米国特許5693158、5800640、及び、6395224は、低い割れ感受性(クラックセンシティビティ)を有する構造体を製造する方法を開示しており、それらには、Sr、Li、または、Bが採用され、鋳造生成物の結晶の粒径を精製するために熱処理が実行されることが開示されている。しかしながら、これらの特許は鋳造生成物に有用であるが、鍛造生成物に直接的に適用することができない。特開平10−147830号は、6から12重量%のイットリウム(Y)及び1から6重量%のガドリニウム(Gd)の使用と、エンジン部材に適用するために耐クリープ性を改善するための熱間鍛造と老化作用(エージングプロセス)とを開示している。しかしながら、その生成物のコストは、多くの高価な元素の使用によって大幅に増加させ、その粗い金属間化合物は、そのマトリックスに対して非干渉性(インコヒーレント)であるので、その特許は、鍛造生成物に適用することができない。さらに、成形性を改善する方法が提案されており、それには、マトリックス微細構造の格子構造を体心立方格子に変えるために過量のリチウム(Li)が採用される。しかしながら、Liのガルバニック反応と、過量のLiの使用による増加したコストとを考慮すると、この方法は鋳造材料に有用ではない。
したがって、本発明は、従来技術で起こる上記の問題に留意してなされたものであり、本発明の目的は、マトリックス微細構造物に整合性のある金属間化合物を含み、第2の相の複合微細構造を有し、それによって、優れた成形性と耐食性とを保証する延性と異方性を改善する、鍛造マグネシウム合金を提供することである。上記の目的を達成するために、3つ以上の元素からなる合金が滑り面を活性化するために使用される。さらに、温度の増加に伴って滑り面を活性化させるために、積層欠陥エネルギーを減少させ、マトリックス微細構造物の耐食性を改善するためにIIIa及びIIIb族が共に加えられる。さらに、押し出し加工及び圧延処理中に分散する微細な金属間化合物は、歪硬化性と成形性を改善するために採用される。
上記の目的を達成するために、本発明は、0.1から1.5原子%のIIIa族、1.0から4.0原子%のIIIb族、0.35原子%以下の、IIa族、IVa族、VIIa族、IVb族、及び、それらの組合せからなる群から選択される1つ、1.0原子%以下のIIb族、及び、残部であるMg及び不純物を含み、それ故に、第2の相の金属間化合物を有する、鍛造マグネシウム合金を提供する。
図1は、本発明による鍛造マグネシウム合金シートを用いて形成された箱のサンプルを示す図である。図2は、本発明による鍛造マグネシウム合金シートを用いて形成されたカップ状のサンプルを示す図である。図3は、AZ31シートを用いて形成された箱のサンプルを示す図である。図4は、鋳造され、その後、400℃で5時間拡散焼きなましされた、表1の番号1の材料の微細構造物を示す図である。図5は、本発明による、押し出しされ、焼きなましされた材料の微細構造物を示す図である。図6は、本発明による圧延シートの微細構造物を示す図である。
本発明は、マトリックス微細構造に整合性(コヒーレント)のある、凝結する微細な第2の相が、それによって、結晶粒を微細化し、成形性を改善する優れた延性を有する固溶体微細構造に形成されることを特徴とする。その結晶粒が微細化されるとき、ほとんどの材料の強度は増加する。その理由は、その転位がある結晶粒から他の結晶粒へと直接的に移動するというような方法で、その金属の塑性変形の過程で特定の滑り面に沿って転位が移動することである。しかし、転位の方向は、その結晶粒壁効果のために経路を変える。したがって、結晶粒界がその転位の移動において障壁のように作用するので、転位は、結晶粒界で集積(パイルアップ)し、それによって、変形が防止される。高温安定相は、結晶粒を微細にするために形成されることができるに違いなく、望ましい固溶度は、マトリックス微細構造に整合性を有するようにするために高温で保証されるに違いない。さらに、マトリックス金属の元素と原子との間の大きさの相違は、所望のマトリックス増強作用を保証するために約15%であるに違いない。固溶体における金属間化合物の効果について多くの研究がなされている。特に、微細な金属間化合物粒子の分散によって引き起こされるマトリックス増強効果は、冶金学エンジニアリング(Mechanical Metallurgy, 2nd ed., George E.Dieter, McGraw-Hill, 1981,pp.221-227)でよく知られている。その金属間化合物は、高融点及び高接着強度を有しており、それによって、高い硬度及び耐熱性を有する。微細に分散された第2相の粒子のために、これらの合金は、単相の合金より再結晶化及び結晶粒成長に対して非常に抵抗性がある。しかしながら、もし、その金属間化合物がマトリックス微細構造物に非整合性の微細構造物を有する場合、それは、破壊発生部位として作用し、それによって、増加された強度を有するが、そのマトリックス微細構造が延性を有するけれども、伸び率(エロンゲーション)または全体の延性は減少される。
もし、従来のマグネシウム合金の第2の相が、マトリックス微細構造中の高い融点の相でない場合、その第2の相は、沈着物(プレシピテート)の凝固中において低い融点の共晶相である。そのために、その共晶相は、主としてそのマトリックス微細構造物に非整合的である。それは、そのマトリックス微細構造に原子的にほとんど適合せず、したがって、結晶粒成長またはオーバーエージングを効果的に防止する。しかしながら、不都合なことに、それは、材料の成形性を減少させ、破壊発生部位として作用する。従って、これらのタイプの合金は、鍛造マグネシウム合金には不適切である。二重の微細構造が形成されるけれども、もし、その第2の相が強くない場合、その転位の移動は、被効率的に妨げられ、それによって、望まれない改善された異方性または強度をもたらす。
本発明に採用されたIIIa族元素は、立方格子を有する金属間化合物を容易に形成し、それによって、高いマトリックス増強作用及び延性を有するということが知られている。米国のエネルギー省と提携しているアイオワ州立大学のエームズ研究所のアラン・ラッセル(Alan Russel)とカール・シュナイザー・ジュニア(Karl Gschneidner Jr.)は、IIIa族によって形成された金属間化合物が、通常の金属間化合物のB27、B33またはDO11斜方格子と異なり、CsClのようなB2立方格子を有することを報告している。そうして、それは、優れた延性を有している(Nature Material, 2, Sep.2003,pp587-590)。現在、IIIa族元素を含む多くの金属間化合物がマグネシウムマトリックスに整合性があるということが報告されており、その金属間化合物の延性が積層欠陥によっても引き起こされると推測されている。
さらに、A.P.ツァイ(A.P.Tsai)を含む多くの研究者が、IIIa族の元素によって形成された準結晶の金属間化合物が高い付着エネルギーとヤング率を有するので、それは、高い強度と延性を有する物質であるという事実を確認している。上記の事実に基づいて、多くの研究が準結晶の金属間化合物を構造材料に適用することを行っている。特に、マグネシウム合金分野で、日本と韓国は、準結晶の粒子を含むMg−Zn−Y合金の分野で先行している(Materials Science and Engineering A300, 2001, pp.312-315; Acta Materialia 50 (2002) pp.2343-2356; Materials transactions vol. 42, No. 10 (2001) pp.2144-2147; TMS 2002 conference, Magnesium Technology 2002, pp.141-150; Journal of Alloys and Compounds 342 (2002) pp.445-450)。
上記の研究は、次の事実を証明する。高い亜鉛含有量(4原子%以上)のために亜鉛分離が溶解過程中に生じるので、その組成は不均一である。そして、浮遊した亜鉛(Zn)は、低融点の共晶相を形成し、それによって、圧延中に望まないサイドクラックを引き起こす。しかしながら、IIIa族元素であるYは、MgとZnと共に二十面体の準結晶相を形成し、それによって、その相はそのマトリックスに適合性があるのでマトリックスを強化し、それによって、400℃までの高温で効果的に結晶粒成長を防止することができる。特に、日本の井上は、マグネシウム合金がRSP方法で製造され、2原子%のYと1原子%のZnとを含み、ABACABタイプの積層欠陥が6期間に形成されていることを高分解能電子顕微鏡(HREM)を用いて確認している(Scripta Materialia 49 (2003) pp.417-422; Philosophical Magazine Letters vol.82(2002) pp.543-551; Acta Materialia vol. 50 (2002) pp.3845-3857)。
ぎっしり詰っている側の積層オーダーは、通常の積層オーダーと異なるように変化されるので、積層欠陥は形成され、それらは主として組成変形のために形成されるということが知られている。もし、積層欠陥エネルギーが高い場合、したがって、圧延材料として要求される歪硬化は高くない場合、積層欠陥を形成することは困難である。したがって、純粋なアルミニウムまたは銅は、高い積層欠陥エネルギー有するので、室温処理中に供給されるエネルギーは、主として熱に変えられる。したがって、内部変形を蓄積することは困難であり、核形成の駆動力は、再結晶中に減少される。しかしながら、本発明のマグネシウム合金において、IIIb及びIIIa族元素は、マトリックス要素として作用するマグネシウムと合金化され、それによって、延性を提供するためのその金属間化合物の積層欠陥エネルギーは減少する。さらに、微細な第2の相は、微細な結晶粒を形成するための再加熱処理中に核形成を促進する。金属間化合物粒子は、再結晶化温度以上での結晶粒成長を妨げる。
上の記述に基づいて、本発明は、IIIa族が低い積層欠陥エネルギーを有する固溶体を形成するためにマグネシウムと合金化されるとき、IIIb族が効果を高める固溶体を増加するために固溶体に加えられるとき、及び、それに適合性のある金属間化合物を含む、IIb族及び他の微細化された要素構造物を形成するために加えられるとき、優れた歪硬化性能、熱処理による再結晶化を用いた粉末度、及び改善された異方性を有する材料を精製することができる、という結論に達した。
以下の詳細な説明に、本発明による鍛造マグネシウム合金の要素及び組成が与えられるであろう。
IIIa族、すなわち、本発明の必須元素は、Sc、Y、ランタノイド酸化物、及び、アクチノイド酸化物を含む。この点に関して、放射線を放射するアクチノイドを除いては、Sc、Y、または、ランタノイド酸化物は、単独で使用されても良いし、組み合せて使用しても良い。それらは、Mg中に固溶されており、従って、延性を増加させるためのc/a比を減少させ、再結晶化による核形成における推進力を増加するための積層欠陥エネルギーを減少させる。さらに、凝固過程中に高温でMgREの形態で存在する粒子は、包晶変態を通じて約550℃において、HCP構造、すなわち、MgREまたはMg17REのようなDO19格子構造を有する、プリズム形状のプレート粒子を形成する(REは、IIIa族に属する希土類元素の短縮形である。)。それによって、その粒子は、高い増強作用を有し、そのマトリックスに適合的であり、結果として、それらは、破壊発生部位としては作用しない。圧延処理の後、その粒子は、ロッド、球体、または、立方体に圧縮されてもよい。
本発明では、共晶相は、拡散熱処理の後に固溶されないが、押し出し及び圧延処理中に細かく分散され、それによって、熱処理中における結晶成長を防止し、再結晶化による核形成のための部位として作用する。IIIa族の量は、0.1%未満であると、その第2の相は、不十分な量で形成される。その量が1.5%を超えると、微細効果が飽和し、結果として、延びは減少され、製造コストは増加する。これが、その量が制限される理由である。
IIIb族には、B、Al、Ga,In、及び、Tlが含まれる。低融点を有するGa、In、及び、Tlは、低融点共晶相を形成し、Al単独またはBとAlの混合物を採用することが好ましい。IIIb族は、微細な堆積物を形成し、それによって、そのマトリックスの強化に寄与する。Alは、主な合金元素として使用される。Bがマグネシウムに対して低い固溶性を有し、BY、B、または、Bのような高融点の化合物を形成するので、微細な結晶粒を形成するために0.010%以下の量のAlが共に使用される。
本発明において、IIIb族のAlは、Mg中で固溶され、耐食性が増加させ、樹枝状結晶(デンドライト)微細構造の成長を防止し、それによって鋳造微細構造を微細化する。さらに、Alは、凝固処理中にAlRE、またはAlREのような微細な立方体を形成し、マトリックス微細構造物の延性を増加させるので、高い強度と優れた延性を有する生成物を製造することが可能である。Alの量が1.0%未満の場合、望ましい補強効果を保証することは困難である。その量が4.0%を超えると、不安定なロッド形状またはプレート形状のAlMgまたはAl12Mg17相が結晶粒界で拡大するので、室温における強度は高いけれども、高温における強度及び耐食性は低下する。これが、その量が制限される理由である。
微細な結晶粒を形成し、その金属間化合物を形成することを助けるために、0.35%以下のIIa族、IVa族、VIIa族、または、IVb族が単独または組み合わせて選択的に使用され、1.0%以下のIIb族は、単独または組み合わせて使用される。
IIa族、IVa族、及び、VIIa族は、IIIa族及びIIIb族の補足材料として使用される。そのIIa族は、Ca及びSrを使用するために好ましい。Be、Ba、及び、Raは有毒ガスを生成するので、それらは、特別な換気装置が採用される場合にのみ使用されることができる。Ca及びSrは、本発明の200mm以上の直径を有するビレットで鋳造する微細な鋳造構造物を形成し、(Mg,Al)Caのようなディスク形状の粒子を形成するために特に有用であり、それによって、補強効果を改善する。
IVa族において、Ti、Zr、及び、Hfは、非常に頻繁に採用され、放射線の放出のために不可避的な場合に保護装置を用いてRfが付加される。そのIVb族は、鋳造微細構造物を微細化し、Si及びGeは、融点が高く取り扱いが容易であるために非常に頻繁に採用される。結晶粒の微細な効果は、加えられる各々の元素の量に依存する。すなわち、Zr(ジルコニウム)、Si(ケイ素)、及び、カルシウム(Ca)は、1/52、1/19、及び、1/15ミクロンに相当する微細なミクロンの大きさを有する結晶粒を形成する。
VIIa族のMnは、安価な合金元素であり、Al12Mg17及びAlMg相の形成を防止し、その結晶粒の微細化と耐食性の改善に貢献する、高温において立方晶のAlYの形成を促進する。VII族のTc及びReは、コストがかかり、それによって不可避的な場合で使用される。
IIa族、IVa族、VIIa族、及び、IVb族の元素は、マグネシウムに対して低い固溶性を有し、それで、もし、それらが過剰に加えられると、鋳造処理の後に冷却速度が遅い場合、分離が起こるか、高い脆性を有する粗い粒子は形成される。したがって、その量は、0.35%以下に限定される。
IIb族には、Zn、Cd、及び、Hgが含まれる。Hgは呼吸すると人体に有害であるので、Hgの使用は制限され、付加的な保護装置を併用して使用される。亜鉛(Zn)またはカドミウム(Cd)が単独で又は組み合わせて加えられると、積層欠陥構造物は、マグネシウムマトリックス微細構造物内に形成され、歪硬化をもたらし、Zn及びCdは、そのIIIa族及びIIIb族の元素に順調に固溶され、(Mg、Zn)RE、ZnMgRE、または、(Mg、Zn)17REのような立方晶の粒子の形成を促進する。しかしながら、亜鉛(Zn)とカドミウム(Cd)の過度の量は、ガスの固溶度を増加させ、それによって、耐食性または鍍金加工性を減少させ、熱涙(hot tear)や重力分離減少の発生をもたらす。それ故、その量は、1.0%以下に限定され、好ましくは、0.65%以下に限定される。
以下に、本発明によるマグネシウム合金厚板を用いた鍍金の製造方法が説明するための実施例を用いて詳細に記述されるが、本発明を限定するものとして解釈されてはならない。
(a)マグネシウム原材料が溶融され、合金ないしはマスター合金が、大気との接触を防止しながら、SF及びArまたはCOの混合ガス雰囲気中またはArガス雰囲気中で、その溶融マグネシウムに付加される。一般に、マグネシウム合金プレート用の厚板は、モールド鋳造、直接チル鋳造、連続鋳造、または、ストリップ鋳造法を用いて製造される。
この例では、30mmの厚さ、250mmの幅、400mmの高さを有するキャビティ内を有する金型(モールド)は、約200℃まで加熱された加熱炉で予熱される。溶融マグネシウム合金は、710から760℃で金型(モールド)内に注がれ、その後、鋳造生成物から表面欠陥を取り除くために機械にかけられる。
(b)その厚板の厚さに対して、継続時間は、1min/mm以上であるので、拡散焼なましは250から400℃で行なわれる。その加熱温度が250℃未満、または、継続時間が1min/mm未満の場合、その厚板の内側は十分に加熱され、それによって、圧延処理中に表面または端部にクラックが形成される。拡散時間を減らすために、350から400℃でその厚板を加熱することが好ましい。その加熱温度が450℃を超える場合、遊離型の低融点共晶相が拡散焼きなまし中に形成されるかもしれない。この段階で、その共晶相は、再溶融され、それによって、その厚板から分離される。したがって、その溶融共晶相は、溶融共融混合物段階は圧延ロールに付着している。その合金元素の量が多いとき、その持続時間と加熱温度は作業性を改善するために増加する。
(c)最初の粗い圧延は、材料の粗い鋳造微細構造物を粉砕するために20%以下の粉砕比で1回以上行われ、拡散焼きなましが行われ、微細な材料分離が行われる。その継続時間は、その厚板の厚さに対して1min/mm以上であるので、圧延処理の完了の後、アニール処理が200から450℃で1回以上行われる。その加熱温度が200未満、または、その継続時間が1min/mm未満である場合、その厚板の内側は、十分に加熱されず、それによって、その圧延処理中に表面または端部にクラックが形成される。最初の粗い圧延において、粉砕比が20%を超える場合、クラックは、鋳造微細構造物の結晶粒界に形成される。この段階で、圧延ロールの表面温度は、その厚板がそのロールに接触しながら急冷された厚板による微細な表面クラックの形成を防止するために、50から150℃に維持される。圧延ロールの温度が150℃未満の場合、圧延材料の一部はその圧延ロールに付着し、それから剥離するが、圧延処理中に層間剥離が起こり、それによって、その厚板の表面は粗くされる。もし、そのプレートが最初の粗い圧延の後に過度に冷却された場合、再加熱することなく圧延処理を再び実施することが可能になる。
(d)そのスラブの鋳造微細構造物が粉砕されると、それぞれ50%以下の粉砕比(圧縮比)で所望の厚さが得られるまで、第2の圧延処理が繰り返し行われる。この段階で、その粉砕比は、圧延機のモーターの性能、還元過程中のプレートの熱放射状態、あその圧延ロールの塑性変形、及び、そのプレートの平坦度に依存する。継続時間がその第2圧延処理中に1min/mm以下で維持されるようにしながら、第2の焼きなまし処理は、何れの場合も200から450℃で繰り返し行われることが好ましい。しかしながら、第2の圧延処理において、圧延された微細構造物は微細になり、クラック抵抗をもたらす。さらに、ある場合には、冷間圧延を実施することも可能である。したがって、焼きなましは、全ての圧延処理で必ずしも必要ではない。
(e)最終の圧延処理が完了された後、そのプレートの厚さ、強度、及び、伸長率に依存して、継続時間が1min/mm以上に維持されながら、最終の焼きなましが180から350℃で行われる。その焼なまし温度が高く、その時間が長い場合、伸長率は増加するが、強度は減少する。特に、その焼なまし温度が350℃未満の場合、降伏強度は十分に減少する。
以下に、本発明によるマグネシウム合金ビレットを用いた押し出しの詳細な説明が与えられるであろう。
(a)マグネシウム原料が溶融され、SF及びArまたはCOの混合ガス雰囲気、または、Arガス雰囲気で、大気に接触することから防止しながら、合金原料またはマスター合金がその溶融されたマグネシウム原料に加えられる。その後、溶融されたマグネシウム合金は、ビレットを形成するために185mmの直径及び650mmの長さを有する金型(モールド)に注がれ、それから、表面の欠陥を除去するために処理される。言うまでもなく、モールド鋳造に加えて連続鋳造を実施することが可能である。
(b)鋳造材料からなる粗い鋳造微細構造物を粉砕し、微細な分離を除去するために、そのビレットの直径に対して継続時間が1min/mm以上に維持されながら、拡散焼きなましが250から450℃で実施される。加熱温度が250℃未満の場合、または、継続時間が1min/mmの場合、応力が結晶粒界に集中し、結果として、押し出しの方向に材料を破壊するひび割れが生じる。拡散時間を減少させるために、その材料を350から400℃で加熱することが好ましい。その加熱温度が450℃を超える場合、遊離型の低融点共晶相は、その拡散焼きなましの間に再溶融され、それによって、その材料から分離される。その合金元素の量が多い場合、その継続時間と加熱温度は加工性を改善するために増加する。
(c)拡散焼きなましされた材料は、押し出しされるために、250から400℃で加熱炉で再加熱される。押出機は、850MPa以上の押出圧力で最大20m/minの押出速度を有する。もし、押し出しが500MPaで行われると、その押出速度は3から4m/minに大幅に減少される。容器の温度は、300から450℃である。その温度が300℃未満の場合、多くの表面クラックが形成される。その温度が450℃を超える場合、押出処理中に高温クラックまたは変形が大幅に形成される。その容器は、およそ350℃で加熱され、その押出し比は通常10から100である。さらに、本発明において、その材料は押出処理中にコイル形態に巻かれてもよく、それによって往復圧延を行うことができる。
(d)もし、そのビレットが非常に大きいか、または、その鋳造微細構造物が粗い場合、第1の押出は、鋳造微細構造物を粉砕し、第2の相を分散するために行われ、それから、第2の押出が行われる。その第1の押出の後に、継続時間が1min/mm以上に維持されながら、200から450℃で焼きなまし処理を行うことが好ましい。しかしながら、その第1の押出中に、その微細構造物は、クラック抵抗をもたらすように微細化され、その再加熱は、その容器の中で実施される。それ故、焼きなましは必ずしも行なわれない。
(e)最終の圧延処理が完了した後、もし、その材料がプレート状に圧延される場合、そのプレートの厚さ、強度、及び、伸長率に依存して継続時間が1min/mm以上に維持されながら、最終の焼きなましが180から350℃で実施される。その焼きなまし温度が高く、その時間が長い場合、伸長率は増加するが、強度は減少する。特に、その焼なまし温度が350℃を超える場合、望ましくないことに、降伏強度が大幅に減少する。言うまでもなく、プレートとコイルが焼きなましされる場合、その加熱処理は、炉の代わりに、ガスノズル、または、誘導加熱機を用いた加熱機のような急速加熱装置を用いて、実行されても良い。この段階で、加熱速度が高いので、焼きなまし温度をより高く設定する必要がある。この点に関して、その焼なまし温度は、本発明の範囲と概念から逸脱することなく、上記の範囲から外れるかもしれない。
以下の表1と表2に示されるように、本発明の鍛造マグネシウム合金は、試験結果を得るために圧延される。それらは、150mmの幅と1mmの厚さを有するプレート状に圧延された後に試験される。
80mmの幅、100mmの長さ、及び、45mmの深さを有する長方形のモールドが形成され、そのモールドの端部クラックが観察され、それによって、成形試験が達成される。80mm×50mmの領域を有する試料が、ナイロン糸上にハンガーのように掛けられ、ビーカー内の200ccの2%HCl水溶液中に浸された。それによって、その試料から生じるガスは、その水溶液中に溶解する。この段階で、重量減少が測定され、それによって、耐食性の評価が達成された。成形性の評価は、次の通り行う。“○”は、クラック及び局所的な厚さの減少なしに成形が達成されたことを示し、“△”は、クラックが形成されないが、厚み偏差が局所的に生じたことを示し、“×”は、クラックの形成のために成形性が非常に乏しいことを示す。湿式鍍金処理の特性評価において、“○”は、鍍金厚さ及び鍍金された表面の接着性が優れている状態を示す。“△”は、接着性は十分であり、ピンホールが見られず、鍍金厚さが不均一である状態を示す。“×”は、その試料のどこかで、ポンホールが見られるか、鍍金層が剥れている状態を示す。
Figure 0005047778
Figure 0005047778
表中の符号は、以下の通りである。
T:引張強度、Y:降伏点、El:伸長率。
F:成形性、C.R.:腐食減量速度。
P:鍍金、Failed Ni:ニッケル鍍金の形成が不可能。
Layer off:その表面から鍍金が剥れる。
Pinhole:鍍金層内にミクロピンホールの生成。
I.S.:本発明の試料、C.S.:比較試料。
(番号1,9,10,11において、圧延速度:1.6m/min、粉砕比:初期の粗い圧延中は15%、その後、20から45%。番号2から8は、圧延速度:16から20m/min、粉砕比:押出の後、30から67%。)
耐食性を評価するとき、サンプルが入れられたビーカーの重量は、それによって耐食性の評価を完成させる重量減少の勾配を計算するために1/1000gの許容誤差を有する精密スケールを用いて5分毎に60分間測定された。より高い勾配は、増加された重量減少を徐々にもたらし、結果として、乏しい耐食性となる。
表1において、一般的な方法によって製造された番号11のマグネシウム合金は、乏しい成形性を有するので、図3に示されるようにその成形処理中にクラックが形成される。その湿式鍍金処理において、活性化処理が液体中で行われ、それから、シアン化銅鍍金、硫酸銅鍍金、または、ニッケル鍍金のような電気鍍金処理が行われ、その後に、クロム鍍金または貴金属鍍金のような最終的な鍍金が行われる。この段階で、もし、ピンホールが形成されるか、または、鍍金層が表面から剥れる場合、耐食性の信頼性は、大幅に減少する。
上記のように、本発明において、微細な第2の相の金属間化合物は、一般のマグネシウムプレートの乏しい成形性と耐食性を大幅に改善するために分散される。それによって、マグネシウムプレートは、構造材料として優れた特性を有し、その結果、そのマグネシウムプレートを携帯電子機器、自動車、または、飛行機に使用される構造材料に適用することが可能になる。
本発明による鍛造マグネシウム合金シートを用いて形成された箱のサンプルを示す図である。 本発明による鍛造マグネシウム合金シートを用いて形成されたカップ状のサンプルを示す図である。 AZ31シートを用いて形成された箱のサンプルを示す図である。 鋳造され、その後、400℃で5時間拡散焼きなましされた、表1の番号1の材料の微細構造を示し図である。 本発明による、押し出しされ、焼きなましされた材料の微細構造を示す図である。 本発明による圧延シートの微細構造を示す図である。

Claims (3)

  1. 0.1から1.5原子%の、Y、Y及びScの混合物並びにY及びLaの混合物から選択されるIIIa族の第1必須要素と、
    1.0から4.0原子%の、Al並びにAl及びBの混合物から選択されるIIIb族の第2必須要素と、
    0.3から1.0原子%の、Zn並びにZn及びCdの混合物から選択されるIIb族の第3必須要素と、を含み、
    前記第1、第2及び第3必須要素の総量は、1.4から6.5原子%であり、
    0.35原子%以下の、IIa族であるCa及びSr並びにIVb族であるSiからなる群から選択される1つを有し、0.35原子%以下の、IVa族であるZr、VIIa族であるMn及びそれらの混合物から選択される1つと、
    残部であるMg及び不可避不純物と、を含み、
    それ故に、細かく凝結された金属間化合物の第2の相を含む、優れた成形性及び鍍金特性を有する鍛造マグネシウム合金。
  2. 前記第3必須要素としてのZnまたはCdの含有量は、0.3から0.65原子%である、請求項1に記載の鍛造マグネシウム合金。
  3. 0.1から1.5原子%の、Y、Y及びScの混合物並びにY及びLaの混合物から選択されるIIIa族の第1必須要素と、1.0から4.0原子%の、Al並びにAl及びBの混合物から選択されるIIIb族の第2必須要素と、0.3から1.0原子%の、Zn並びにZn及びCdの混合物から選択されるIIb族の第3必須要素と、を含み、前記第1、第2及び第3必須要素の総量は、1.4から6.5原子%であり、0.35原子%以下の、IIa族であるCa及びSr並びにIVb族であるSiからなる群から選択される1つを有し、0.35原子%以下の、IVa族であるZr、VIIa族であるMn及びそれらの混合物から選択される1つと、
    残部であるMg及び不可避不純物と、を含む、マグネシウム合金連鋳ビレットを用意し、
    前記マグネシウム合金連鋳ビレットを250から450℃で拡散焼きなましに晒し、
    前記拡散焼きなましされたマグネシウム合金連鋳ビレットを250から400℃の熱処理炉で再加熱し、前記加熱されたビレットを850MPa以上の圧力で押出加工し、その後、前記押出加工されたビレットを圧延することを含む、鍛造マグネシウム合金の製造方法。
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