JP5046541B2 - 分解性樹脂組成物及び該組成物を用いたフレキソ印刷用原版 - Google Patents

分解性樹脂組成物及び該組成物を用いたフレキソ印刷用原版 Download PDF

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Description

本発明は分解性樹脂組成物に関し、熱、光などの刺激で容易にパターン形成が可能、特にレーザで直接、又はレーザと簡便な処理によって彫刻が可能な高い分解性と保存安定性を両立する組成物、及びこれを用いるパターン形成材料、これを用いるフレキソ印刷版に関する。
分解性樹脂、分解性樹脂組成物とは、例えば熱的因子、機械的因子、光化学的因子、放射線化学的因子、化学薬品的因子などの外部因子に応答して樹脂が分解するものであり、広く公知である。この樹脂の分解によって引き起こされる、樹脂または組成物の分解前後での形態の変化(液化、気化)、分子量、硬度、粘弾性、ガラス転移点(Tg)、溶解性、接着性などの性状や特性の変化を利用するものであり、各種の分野で使用されている。
このような分解性樹脂、分解性樹脂組成物の例としては例えばプラスチック材料の環境影響を低減させるための生分解性プラスチック(ポリ乳酸など)、医療・化粧品・ライフサイエンス分野などにおいて薬剤、香料などの成分を徐々に放出させるための徐放性材料などが挙げられる。但しこれらは自然環境下で酸素、光、酵素、生体内、土壌中などで徐々に分解するものであり、初期状態を安定に保ち、かつ外部刺激で一気に大きな性状の変化を引き起こすものではない。
またリサイクル性や廃棄処理の簡便化のために光や熱によって分解する樹脂や、接着性が低下する接着剤なども開発されている。更にセラミックス、炭素繊維などと分解性樹脂を混合し、焼成などによって分解性樹脂を除去することで多孔性材料を形成することも知られている。しかしながらこれらは材料全体を処理・加工するもので、必要な部分のみに必要なパターンを形成するものではない。また分解処理には大きなエネルギーが必要とされる。
画像形成への利用としては、例えば熱分解性樹脂を含むトナーを用いて、加熱定着時の熱による性状変化を利用して、トナーとしての保存安定性と画像定着性を両立させる例も知られている。しかしながら樹脂そのものがパターン状の刺激に対して十分な応答性を有しているものではない。
一方、パターン形成材料としては例えばフォトレジストとして、光酸発生剤と酸分解性樹脂とを含む組成物に対してパターン状に光露光、必要に応じて加熱処理によって、パターン状に樹脂を分解し、現像処理でパターン形成を行うものが、所謂化学増幅型レジストとして広く知られている。この組成物は保存安定性とパターン形成性が実用レベルとして両立しているが、パターン形成には十分に処理条件が制御された現像過程が必須であり、また薄膜には適用可能であるが、例えば数十μm以上の厚膜でのパターン形成は困難である。
またレーザ光を画像様に照射して薄膜の一部を除去(アブレーション)する工程を利用することで画像を形成する方法も知られている(特許文献1(特開平10-119436号公報)参照)。しかしながら、熱分解性樹脂として取り上げられているの化合物はポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタンなど通常の汎用樹脂が例示されているにすぎず、また膜厚も1〜2μm程度に留まっている。また熱分解性を規定した化合物を用いる例も知られている(特許文献2)。しかしながら、この場合でも膜厚は1〜2μm程度に留まっている。
またプリント配線板へのペースト印刷などのためのマスク材料として、光分解性樹脂シートを利用して100〜200μm程度のパターンを形成するマスク、及びその製造方法が開示されている(特許文献3)。しかしながら、該公報には具体的な化合物については開示されておらず、露光、現像の度合いを調整してパターンを形成するために制御された現像処理が必須となる。
一方で厚膜に対して簡便な処理でパターンを形成するものとしては、例えばレーザ加工によるパターン形成が知られており、レーザ光を画像様に照射することで基材そのものを除去したり変形、変色させたりするものである。例えばレーザマーカーとして、各種基材からなる製品(例えばビデオテープ、家電製品)にロット番号等の情報を記入するなどの利用がなされている。但しこの場合は基材自体は通常の樹脂などをそのまま用いているものである。
また上記技術を更に積極的に厚膜での凹凸パターン形成に用いたものとして、レーザ彫刻型フレキソ印刷版が知られている(特許文献4〜7)。
フレキソ印刷版とは凸版印刷版の一種であり、ゴム板、樹脂板などからなる印刷原版に凸版のパターンを形成するものである。ゴム板、樹脂板の厚みは通常約1〜数mm程度であり、凹凸のパターン厚みも、約0.1mmから、2〜3mm程度が必要とされている。従来は感光性樹脂組成物を用いて、パターン露光、現像により画像を形成していた。しかしながら世の中のデジタル化の進行に対応して、コンピュータ上で処理されたデータをそのままフレキソ印刷版の形成に利用する技術が進行している。この中でもフレキソ印刷原版をレーザで直接に非画像部を除去することで凸版のパターンを形成するのが、レーザ彫刻型フレキソ印刷版と呼ばれるものである。
しかしながら、これらの例では加工に用いるレーザとして100W以上の高出力の炭酸ガスレーザを用いるなどの手法で、膜を削り取っているものであり、樹脂自体は汎用のゴム、エラストマー(例えばSBRなど)を利用しているにすぎず、彫刻には非常に長時間を必要としている。
このように分解性樹脂として十分な刺激応答性を有し、かつ簡便な処理のみでパターンを形成するもの、特に厚膜にも利用可能な分解性樹脂は知られていない。
特開平10−119436号公報 特開平10−244751号公報 特開平8−258442号公報 特開平11−170718号公報 特開2002−244289号公報 特開2005−221655号公報 特表2005−510383号公報
簡便な処理によりパターンの形成が可能であり、厚膜にも利用可能な分解性樹脂組成物、及び、彫刻感度が高く、低レーザーエネルギーで効率的に彫刻が可能であるフレキソ印刷用原版を提供する。
本発明者は鋭意検討を重ねた結果、高分子化合物とメタセシス触媒を共存させることにより、通常加熱やレーザー露光では簡単に分解しないポリマーが、メタセシス触媒の作用により、簡単に分解され、この性質によりレーザー露光でのパターン形成を従来よりも容易にすることを見出した。
すなわち、上記課題は下記の構成により達せられる。
〔1〕
(A)メタセシス触媒、及び、(B)主鎖及び側鎖の少なくともいずれかに炭素-炭素不飽和結合を有する高分子化合物を含有する分解性樹脂組成物を有するパターン形成材料。
〔2〕
該組成物がレーザー分解性であることを特徴とする〔1〕に記載のパターン形成材料。
〔3〕
支持体上に、(A)メタセシス触媒、及び、(B)主鎖及び側鎖の少なくともいずれかに炭素-炭素不飽和結合を有する高分子化合物を含有する分解性樹脂組成物を設けてなるフレキソ印刷用原版。
〔4〕
該組成物がレーザー分解性であることを特徴とする〔3〕に記載のフレキソ印刷用原版。
〔5〕
該フレキソ印刷用原版がレーザー彫刻型であることを特徴とする〔3〕又は〔4〕に記載のフレキソ印刷用原版。
〔6〕
彫刻用レーザーが、炭酸ガスレーザーまたは半導体レーザーであることを特徴とする〔5〕に記載のフレキソ印刷用原版。
本発明は、上記〔1〕〜〔6〕に係る発明であるが、以下、それ以外の事項(例えば、下記(1)〜(7))についても記載している。
(1)(A)メタセシス触媒、及び、(B)高分子化合物を含有する分解性樹脂組成物。(2)該組成物がレーザー分解性であることを特徴とする請求項1に記載の分解性樹脂組成物。
(3)化合物(B)が主鎖及び側鎖の少なくともいずれかに炭素-炭素不飽和結合をもつことを特徴とする請求項1または2に記載の分解性樹脂組成物。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載の組成物を有するパターン形成材料。
(5)支持体上に、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の組成物を設けてなるフレキソ印刷用原版。
(6)該フレキソ印刷用原版がレーザー彫刻型であることを特徴とする上記(5)に記載のフレキソ印刷用原版。
(7)彫刻用レーザーが、炭酸ガスレーザーまたは半導体レーザーであることを特徴とする上記(6)に記載のフレキソ印刷用原版。
本発明の分解性樹脂組成物により、彫刻深さが深く、低レーザーエネルギーで彫刻が可能であるフレキソ印刷用原版を提供することができる。
〔1〕メタセシス触媒
本発明におけるメタセシス触媒とは、下記の反応(図中AとBは有機官能基あるいはハロゲン)を触媒できる化合物であれば何でも良いが、参考文献:R. H. Grubbs著「Handbook of Metathesis Vo. 1〜3」(2003年 WILEY-VCH Verlag GmbH & Co. KgaA, Weinheim出版)に記載の化合物に代表されるものなどが挙げられる。
Figure 0005046541
本発明におけるメタセシス触媒の作用機構は定かではないが、以下のように推定される。
メタセシス触媒によりポリブタジエンのようなポリマーを分解する場合(下図)、まずメタセシス触媒(;下図のMがメタセシス触媒を表す)がポリマー主鎖に挿入され、メタセシス触媒がポリマー主鎖に付加した形態になる(下図(A))。その後、このポリマーが別のポリマー分子と反応し(下図(B))、メタセシス反応によるポリマー主鎖の分解を引き起こす(下図(C))。このような機構でポリマー主鎖の分解(言い換えれば組成物の分解)を引き起こしていると推定される。
Figure 0005046541
本発明に適用可能なメタセシス触媒としては、参考文献:R. H. Grubbs著「Handbook of Metathesis Vo. 1〜3」(2003年 WILEY-VCH Verlag GmbH & Co. KgaA, Weinheim出版)に記載のものが代表例として挙げられ、この文献に基づき合成することができる。
本発明に適用されるメタセシス触媒は、上記文献に記載のものに限定されない。
メタセシス触媒の触媒能の高さという観点から、メタセシス触媒は一般式(1)で表される構造を有するものが好ましい。
Figure 0005046541
式中、Mは、OsおよびRuから成る群より選ばれ;RおよびR1は、独立して、水素、未置換または1つ以上のアリール基、ハロゲン基、ヒドロキシ基、C1〜C20アルコキシ基もしくはC2〜C20アルコキシカルボニル基で置換されたアルキル基、および未置換または1つ以上のC1〜C20アルキル基、アリール基、ヒドロキシ基、C1〜C5アルコキシ基、アミノ基、ニトロ基もしくはハロゲン原子で置換されたアリール基から成る群より選ばれ;XおよびX1は、独立して、アニオン配位子から選ばれ;LおよびL1は、独立して、中性電子供与体から選ばれる。
触媒能が高く、さらに空気中での安定性や耐熱性の点で以下の(A)〜(D)であることが好ましい。
(A)RおよびR1としての前記置換アルキル基が、アリール、アルコール、チオール、ケトン、アルデヒド、エステル、エーテル、アミン、イミン、アミド、ニトロ、カルボン酸、ジスルフィド、カーボネート、イソシアネート、カルボジイミド、カルボアルコキシ、およびハロゲンから成る群より選ばれた1つ以上の官能基である場合である。
(B)RおよびR1としての前記置換アリール基が、アルキル、アリール、アルコール、チオール、ケトン、アルデヒド、エステル、エーテル、アミン、イミン、アミド、ニトロ、カルボン酸、ジスルフィド、カーボネート、イソシアネート、カルボジイミド、カルボアルコキシ、およびハロゲンから成る群より選ばれた1つ以上の官能基である場合である。
(C)Rが、(a)水素;(b)C1〜C20アルキル;(c)アリール;(d)アリール、ハロゲン、ヒドロキシ、C1〜C20アルコキシ、およびC2〜C20アルコキシカルボニルから成る群より選ばれた1つ以上の基で置換されたC1〜C20アルキル基;(e)C1〜C20アルキル、アリール、ヒドロキシ、C1〜C5アルコキシ、アミノ、ニトロ、およびハロゲン原子から成る群より選ばれた1つ以上の基で置換されたアリール基;から成る群より選ばれるである場合である。
(D)LおよびL1としての中性電子供与体は、独立して、ホスフィン、スルホン化ホスフィン、ホスフィット、ホスフィニット、ホスホニット、アルシン、スチビン、エーテル、アミン、アミド、スルホキシド、カルボキシル、ニトロシル、ピリジン、およびチオエーテルから成る群より選ばれるである場合である。
特に好ましいのは、LおよびL1が、独立して、−P(シクロヘキシル)3、−P(シクロペンチル)3、および−P(イソプロピル)3から成る群より選ばれる官能基である場合である。
本発明のレーザー分解性樹脂組成物では、レーザー照射などによる加熱により分解が始まり、解重合生成物が得られる。
この反応は、水性溶剤、プロトン性溶剤、もしくは有機溶剤、またはこれらの溶剤の混合物が組成物中に存在していても構わない。溶剤の不存在下で分解反応を行ってもよい。ガス相中または液体相中で本発明のレーザー分解性樹脂組成物の分解反応を行ってよい。
本発明の分解性樹脂組成物中でのメタセシス触媒の添加量は、組成物中の分解すべき高分子化合物に対して、一般的に0.0001〜20質量%、好ましくは0.0005〜1質量%である。
以下に、本発明で用いるメタセシス触媒の好ましい具体例を挙げるが、全てこれに限定されるわけではない。
Figure 0005046541
Figure 0005046541
Figure 0005046541
Figure 0005046541
〔2〕高分子化合物
本発明の分解性樹脂組成物が含有する高分子化合物(メタセシス触媒で分解される高分子化合物)は、主鎖及び側鎖の少なくともいずれかに炭素-炭素不飽和結合をもつ高分子化合物(特にポリマー)が好ましく、主鎖にオレフィン(炭素-炭素二重結合) 及び 炭素-炭素三重結合の少なくともいずれかを含むポリマーの場合に分解効果が顕著であり更に好ましく、ポリマーの分解速度が速いことことから主鎖にオレフィンを含むポリマーが特に好ましい。
本発明では、メタセシス触媒での分解効率の高さから、主鎖にオレフィン及び炭素−炭素三重結合の少なくともいずれかを含むポリマー、例えばSB(ポリスチレン−ポリブタジエン)、SBS(ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレン)、SIS(ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレン)、SEBS(ポリスチレン−ポリエチレン/ポリブチレン−ポリスチレン)等、との組み合わせが必須である。
このメタセシス触媒と組み合わせて用いる高分子化合物の数平均分子量は、0.1万から100万の範囲が好ましい。より好ましい範囲としては、0.5万から50万である。数平均分子量が0.1万から100万の範囲であれば、印刷原版の機械的強度、即ち耐刷性を確保することができ、かつレーザー彫刻時、樹脂を充分に溶融あるいは分解させることができる。本発明の数平均分子量とは、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用いて測定し、分子量既知のポリスチレン標品に対して評価したものである。
本発明の分解性樹脂組成物中でのメタセシス触媒が分解しうる高分子化合物の添加量は、組成物の全固形分中、一般的に1〜99質量%、好ましくは5〜80質量%である。
(併用樹脂)
また、本発明では、上記のポリマーと以下の一般的な樹脂の併用も可能である。
併用樹脂の添加量は、メタセシス触媒が分解しうる高分子化合物に対して、一般的に 1〜90質量%、好ましくは5〜80質量%である。
樹脂の種類としては、エラストマーであっても非エラストマーであっても構わない。
本発明で用いる樹脂(d)の数平均分子量は、0.1万から100万の範囲が好ましい。より好ましい範囲としては、0.5万から50万である。数平均分子量が0.1万から100万の範囲であれば、印刷原版の機械的強度、即ち耐刷性を確保することができ、かつレーザー彫刻時、樹脂を充分に溶融あるいは分解させることができる。本発明の数平均分子量とは、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用いて測定し、分子量既知のポリスチレン標品に対して評価したものである。
樹脂としては、液状化し易い樹脂や分解し易い樹脂が好ましい。分解し易い樹脂としては、分子鎖中に分解し易いモノマー単位としてスチレン、α−メチルスチレン、α−メトキシスチレン、アクリルエステル類、メタクリルエステル類、エステル化合物類、エーテル化合物類、ニトロ化合物類、カーボネート化合物類、カルバモイル化合物類、ヘミアセタールエステル化合物類、オキシエチレン化合物類、脂肪族環状化合物類等が含まれていることが好ましい。特にポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラエチレングリコール等のポリエーテル類、脂肪族ポリカーボネート類、脂肪族カルバメート類、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ニトロセルロース、ポリオキシエチレン、ポリノルボルネン、ポリシクロヘキサジエン水添物、あるいは分岐構造の多いデンドリマー等の分子構造を有するポリマーは、分解し易いものの代表例である。また、分子鎖中に酸素原子を多数含有するポリマーが分解性の観点から好ましい。これらの中でも、カーボネート基、カルバメート基、メタクリル基をポリマー主鎖中に有する化合物は、熱分解性が高く好ましい。例えば、(ポリ)カーボネートジオールや(ポリ)カーボネートジカルボン酸を原料として合成したポリエステルやポリウレタン、(ポリ)カーボネートジアミンを原料として合成したポリアミドなどを熱分解性の良好なポリマーの例として挙げることができる。これらのポリマー主鎖、側鎖に重合性不飽和基を含有しているものであっても構わない。特に、末端に水酸基、アミノ基、カルボキシル基等の反応性官能基を有する場合には、主鎖末端に重合性不飽和基を導入することも容易である。
熱可塑性エラストマーとして特に限定するものではないが、ウレタン系熱可塑性エラストマー、エステル系熱可塑性エラストマー、アミド系熱可塑性エラストマー、シリコーン系熱可塑性エラストマー等を挙げることができる。より熱分解性を向上させるために、分子骨格中に分解性の高いカルバモイル基、カーボネート基等の易分解性官能基を主鎖に導入したポリマーを用いることもできる。また、より熱分解性の高いポリマーと混合して用いても構わない。熱可塑性エラストマーは加熱することにより流動化するため、本発明で用いる無機多孔質体と混合することが可能となる。熱可塑性エラストマーとは、加熱することにより流動し通常の熱可塑性プラスチック同様成形加工ができ、常温ではゴム弾性を示す材料である。分子構造としては、ポリエーテルあるいはゴム分子のようなソフトセグメントと、常温付近では加硫ゴムと同じく塑性変形を防止するハードセグメントからなり、ハードセグメントとしては凍結相、結晶相、水素結合、イオン架橋など種々のタイプが存在する。
印刷版の用途により、熱可塑性エラストマーの種類を選択できる。例えば、耐溶剤性が要求される分野では、ウレタン系、エステル系、アミド系、フッ素系熱可塑性エラストマーが好ましく、耐熱性が要求される分野では、ウレタン系、オレフィン系、エステル系、フッ素系熱可塑性エラストマーが好ましい。また、熱可塑性エラストマーの種類により、硬度を大きく変えることができる。通常の印刷版での用途では、ショアA硬度が20〜75度の領域、紙、フィルム、建築材料の表面凹凸パターンを形成するエンボス加工の用途では、比較的硬い材料が必要であり、ショアD硬度で、30〜80度の領域である。
熱可塑性樹脂において非エラストマー性のものとして、特に限定するものではないが、ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポ
リウレタン樹脂、不飽和ポリウレタン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリイイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、全芳香族ポリエステル樹脂等を挙げることができる。
また、併用樹脂としては、溶剤可溶性樹脂であっても構わない。具体的には、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂等を挙げることができる。
併用樹脂は、通常反応性の高い重合性不飽和基を持たないものであるが、分子鎖の末端あるいは側鎖に反応性の高い重合性不飽和基を有していても構わない。メタクリロイル基のような反応性の高い重合性不飽和基を有するポリマーを用いた場合、極めて機械的強度の高い印刷原版を作製することができる。特にポリウレタン系、ポリエステル系熱可塑性エラストマーでは、比較的簡単に分子内に反応性の高い重合性不飽和基を導入することが可能である。ここで言う分子内とは高分子主鎖の両末端あるいは片末端、高分子側鎖の末端や高分子主鎖中や側鎖中に直接、重合性不飽和基が付いている場合なども含まれる。例えば直接、重合性の不飽和基をその分子末端に導入したものを用いても良いが、別法として、水酸基、アミノ基、エポキシ基、カルボキシル基、酸無水物基、ケトン基、ヒドラジン残基、イソシアネート基、イソチオシアネート基、環状カーボネート基、エステル基などの反応性基を複数有する数千程度の分子量の上記成分の反応性基と結合しうる基を複数有する結合剤(例えば水酸基やアミノ基の場合のポリイソシアネートなど)を反応させ、分子量の調節、及び末端の結合性基への変換を行った後、この末端結合性基と反応する基と重合性不飽和基を有する有機化合物と反応させて末端に重合性不飽和基を導入する方法などの方法が好適にあげられる。
本発明では、メタセシス触媒と高分子化合物以外に、重合性化合物(モノマー)、開始剤、その他必要に応じてこれら以外の成分を含有させてもよい。以下、重合性化合物(モノマー)、開始剤、その他の成分について説明する。
〔3〕重合性化合物
以下に、重合性化合物(モノマー)である付加重合性化合物を用いた場合を例に挙げ、より詳しく述べる。
<付加重合性化合物>
本発明に使用される好ましい重合性化合物である、少なくとも一個のエチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性化合物は、末端エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物から選ばれる。このような化合物群は当該産業分野において広く知られるものであり、本発明においてはこれらを特に限定なく用いることができる。これらは、例えばモノマー、プレポリマー、すなわち2量体、3量体およびオリゴマー、またはそれらの混合物ならびにそれらの共重合体などの化学的形態をもつ。モノマーおよびその共重合体の例としては、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸など)や、そのエステル類、アミド類が挙げられ、好ましくは、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド類が用いられる。また、ヒドロキシル基や、アミノ基、メルカプト基等の求核性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル、アミド類と単官能もしくは多官能イソシアネート類、エポキシ類との付加反応物、単官能もしくは、多官能のカルボン酸との脱水縮合反応物等も好適に使用される。また、イソシアナト基や、エポキシ基、等の親電子性置換基を有する、不飽和カルボン酸エステル、アミド類と単官能もしくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との付加反応物、ハロゲン基や、トシルオキシ基、等の脱離性置換基を有する、不飽和カルボン酸エステル、アミド類と単官能もしくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との置換反応物も好適である。また、別の例として、上記の不飽和カルボン酸の代わりに、
不飽和ホスホン酸、スチレン、ビニルエーテル等に置き換えた化合物群を使用することも可能である。
脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カルボン酸とのエステルのモノマーの具体例としては、アクリル酸エステルとして、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリメチロールエタントリアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリレートオリゴマー等がある。
メタクリル酸エステルとしては、テトラメチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールジメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビトールテトラメタクリレート、ビス〔p−(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕ジメチルメタン、ビス−〔p−(メタクリルオキシエトキシ)フェニル〕ジメチルメタン等がある。
イタコン酸エステルとしては、エチレングリコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタコネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、1,4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレングリコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジイタコネート、ソルビトールテトライタコネート等がある。
クロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジクロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソルビトールテトラジクロトネート等がある。
イソクロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジイソクロトネート、ペンタエリスリトールジイソクロトネート、ソルビトールテトライソクロトネート等がある。
マレイン酸エステルとしては、エチレングリコールジマレート、トリエチレングリコールジマレート、ペンタエリスリトールジマレート、ソルビトールテトラマレート等がある。
その他のエステルの例として、例えば、特公昭46−27926号、特公昭51−47334号、特開昭57−196231号各公報記載の脂肪族アルコール系エステル類や、特開昭59−5240号、特開昭59−5241号、特開平2−226149号各公報記載の芳香族系骨格を有するもの、特開平1−165613号公報記載のアミノ基を含有するもの等も好適に用いられる。
前述のエステルモノマーは混合物としても使用することができる。
また、脂肪族多価アミン化合物と不飽和カルボン酸とのアミドのモノマーの具体例としては、メチレンビス−アクリルアミド、メチレンビス−メタクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−アクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−メタクリルアミド、ジエチレントリアミントリスアクリルアミド、キシリレンビスアクリルアミド、キシリレンビスメタクリルアミド等がある。
その他の好ましいアミド系モノマーの例としては、特公昭54−21726号公報記載のシクロへキシレン構造を有すものを挙げることができる。
また、イソシアネートと水酸基の付加反応を用いて製造されるウレタン系付加重合性化合物も好適であり、そのような具体例としては、例えば、特公昭48−41708号公報中に記載されている1分子に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物に、下記一般式(V)で示される水酸基を含有するビニルモノマーを付加させた1分子中に2個以上の重合性ビニル基を含有するビニルウレタン化合物等が挙げられる。
CH2=C(R)COOCH2CH(R')OH (V)
(ただし、R及びR'は、H又はCH3を示す。)
また、特開昭51−37193号、特公平2−32293号、特公平2−16765号各公報に記載されているようなウレタンアクリレート類や、特公昭58−49860号、特公昭56−17654号、特公昭62−39417号、特公昭62−39418号各公報記載のエチレンオキサイド系骨格を有するウレタン化合物類も好適である。
さらに、特開昭63−277653号、特開昭63−260909号、特開平1−105238号各公報に記載される、分子内にアミノ構造やスルフィド構造を有する付加重合性化合物類を用いることによっては、非常に感光スピードに優れた感光性組成物を得ることができる。
その他の例としては、特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、特公昭52−30490号各公報に記載されているようなポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を反応させたエポキシアクリレート類等の多官能のアクリレートやメタクリレートを挙げることができる。また、特公昭46−43946号、特公平1−40337号、特公平1−40336号各公報記載の特定の不飽和化合物や、特開平2−25493号公報記載のビニルホスホン酸系化合物等も挙げることができる。また、ある場合には、特開昭61−22048号公報記載のペルフルオロアルキル基を含有する構造が好適に使用される。更に日本接着協会誌vol.20、No.7、300〜308ページ(1984年)に光硬化性モノマー及びオリゴマーとして紹介されているものも使用することができる。
感光スピードの点では1分子あたりの不飽和基含量が多い構造が好ましく、多くの場合、2官能以上が好ましい。また、画像部すなわち硬化膜の強度を高くするためには、3官能以上のものがよく、更に、異なる官能数・異なる重合性基(例えばアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン系化合物、ビニルエーテル系化合物)のものを併用することで、感光性と強度の両方を調節する方法も有効である。付加重合性化合物は、組成物中の不揮発性成分に対して、好ましくは5〜80質量%、更に好ましくは25〜75質量%の範囲で使用される。また、これらは単独で用いても2種以上併用してもよい。
〔4〕開始剤
具体的な開始剤化合物は当業者間で公知のものを制限なく使用することができる。具体
的には、例えば、Bruce M. Monroeら著、Chemical Revue, 93, 435 (1993) やR.S.Davidson著、Journal of Photochemistry and biology A:Chemistry,73.81 (1993); J.P.Faussier, "Photoinitiated Polymerization-Theory and Applications":Rapra Review vol.9, Report, Rapra Technology(1998); M.Tsunooka et al., Prog.Polym.Sci., 21, 1 (1996)等に多く記載されている。また、F.D.Saeva, Topics in Current Chemistry, 156, 59 (1990); G.G.Maslak, Topics in Current Chemistry, 168, 1 (1993); H.B.Shuster et al,
JACS, 112, 6329 (1990); I.D.F.Eaton et al, JACS, 102, 3298 (1980)等に記載されているような、酸化的もしくは還元的に結合解裂を生じる化合物群も知られる。
以下、好ましい開始剤化合物の具体例に関し、光および/または熱のエネルギーによってラジカルを発生し、上述のエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有する化合物(モノマー;重合性化合物)と重合反応を開始、促進させる化合物であるラジカル開始剤について詳述するが、本発明はこれらの記述に制限を受けるものではない。
本発明において、好ましいラジカル開始剤としては、(a)芳香族ケトン類、(b)オニウム塩化合物、(c)有機過酸化物、(d)チオ化合物、(e)ヘキサアリールビイミダゾール化合物、(f)ケトオキシムエステル化合物、(g)ボレート化合物、(h)アジニウム化合物、(i)メタロセン化合物、(j)活性エステル化合物、(k)炭素ハロゲン結合を有する化合物等が挙げられる。以下に、上記(a)〜(k)の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(a)芳香族ケトン類
本発明に用いられるラジカル開始剤として好ましい(a)芳香族ケトン類としては、「RADIATION CURING IN POLYMER SCIENCE AND TECHNOLOGY」J.P.Fouassier,J.F.Rabek(1993),p77−117記載のベンゾフェノン骨格あるいはチオキサントン骨格を有する化合物が挙げられる。例えば、
Figure 0005046541
が挙げられる。中でも、特に好ましい(a)芳香族ケトン類の例としては、例えば、下記化合物が挙げられる。
Figure 0005046541
(b)オニウム塩化合物
本発明に用いられるラジカル開始剤として好ましい(b)オニウム塩化合物としては、下記一般式(1)〜(3)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0005046541
式(1)中、Ar1とAr2は、それぞれ独立に、置換基を有していても良い炭素原子数20個以下のアリール基を示す。(Z2-はハロゲンイオン、過塩素酸イオン、カルボン酸イオン、テトラフルオロボレートイオン、ヘキサフルオロホスフェートイオン、およびスルホン酸イオンからなる群より選択される対イオンを表し、好ましくは、過塩素酸イオン、ヘキサフルオロフォスフェートイオン、およびアリールスルホン酸イオンである。
式(2)中、Ar3は、置換基を有していても良い炭素原子数20個以下のアリール基を示す。(Z3-は(Z2-と同義の対イオンを表す。
式(3)中、R23、R24及びR25は、それぞれ同じでも異なっていても良く、置換基を有していても良い炭素原子数20個以下の炭化水素基を示す。(Z4-は(Z2-と同義の対イオンを表す。
本発明において、好適に用いることのできるオニウム塩の具体例としては、本出願人が先に提案した特願平11−310623号明細書の段落番号[0030]〜[0033]に記載されたものや特願2000−160323号明細書の段落番号[0015]〜[0046]に記載されたもの、また、特願2000−266797号、特願2001−号177150号、特願2000−160323号、特願2000−184603号、特願2000−310808号、特願2002−265467号、特願2002−366539号記載の特定の芳香族スルホニウム塩化合物などを挙げることができる。
(c)有機過酸化物
本発明に用いられるラジカル開始剤として好ましい(c)有機過酸化物としては、分子中に酸素−酸素結合を1個以上有する有機化合物のほとんど全てが含まれるが、その例としては、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、1,1−ビス(ターシャリイブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(ターシャリイブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(ターシャリイブチルパーオキシ)ブタン、ターシャリイブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、パラメタンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、ジターシャリイブチルパーオキサイド、ターシャリイブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ビス(ターシャリイブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ターシャリイブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−キサノイルパーオキサイド、過酸化こはく酸、過酸化ベンゾイル、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、メタ−トルオイルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカーボネート、ジメトキシイソプロピルパーオキシカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、ターシャリイブチルパーオキシアセテート、ターシャリイブチルパーオキシピバレート、ターシャリイブチルパーオキシネオデカノエート、ターシャリイブチルパーオキシオクタノエート、ターシャリイブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、ターシャリイブチルパーオキシラウレート、ターシャリーカーボネート、3,3′4,4′−テトラ−(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′4,4′−テトラ−(t−アミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′4,4′−テトラ−(t−ヘキシルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′4,4′−テトラ−(t−オクチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′4,4′−テトラ−(クミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′4,4′−テトラ−(p−イソプロピルクミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、カルボニルジ(t−ブチルパーオキシ二水素二フタレート)、カルボニルジ(t−ヘキシルパーオキシ二水素二フタレート)等がある。
中でも、3,3′4,4′−テトラ−(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′4,4′−テトラ−(t−アミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′4,4′−テトラ−(t−ヘキシルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′4,4′−テトラ−(t−オクチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′4,4′−テトラ−(クミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′4,4′−テトラ−(p−イソプロピルクミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、ジ−t−ブチルジパーオキシイソフタレートなどの過酸化エステル系が好ましい。
(d)チオ化合物
本発明で用いられるラジカル開始剤として好ましい(d)チオ化合物としては、下記一般式(4)で示される構造を有する化合物が挙げられる。
Figure 0005046541
(ここで、R26はアルキル基、アリール基または置換アリール基を示し、R27は水素原子またはアルキル基を示す。また、R26とR27は、互いに結合して酸素、硫黄および窒素原子から選ばれたヘテロ原子を含んでもよい5員ないし7員環を形成するのに必要な非金属原子群を示す。)
上記一般式(4)で示されるチオ化合物の具体例としては、下記に示すような化合物が挙げられる。
Figure 0005046541
(e)ヘキサアリールビイミダゾール化合物
本発明に用いられるラジカル開始剤として好ましい(e)ヘキサアリールビイミダゾール化合物としては、特公昭45−37377号、特公昭44−86516号記載のロフィンダイマー類、例えば2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,4′,5,5′−テト
ラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(o−ブロモフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(o,p−ジクロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラ(m−メトキシフェニル)ビイミダゾール、2,2′−ビス(o,o′−ジクロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(o−ニトロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(o−メチルフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(o−トリフルオロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール等が挙げられる。
(f)ケトオキシムエステル化合物
本発明に用いられるラジカル開始剤として好ましい(f)ケトオキシムエステル化合物としては、3−ベンゾイロキシイミノブタン−2−オン、3−アセトキシイミノブタン−2−オン、3−プロピオニルオキシイミノブタン−2−オン、2−アセトキシイミノペンタン−3−オン、2−アセトキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ベンゾイロキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、3−p−トルエンスルホニルオキシイミノブタン−2−オン、2−エトキシカルボニルオキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン等が挙げられる。
(g)ボレート化合物
本発明に用いられるラジカル開始剤として好ましい(g)ボレート化合物の例としては、下記一般式(5)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 0005046541
(ここで、R28、R29、R30およびR31は互いに同一でも異なっていてもよく、各々置換もしくは非置換のアルキル基、置換もしくは非置換のアリール基、置換もしくは非置換のアルケニル基、置換もしくは非置換のアルキニル基、又は置換もしくは非置換の複素環基を示し、R28、R29、R30およびR31はその2個以上の基が結合して環状構造を形成してもよい。ただし、R28、R29、R30およびR31のうち、少なくとも1つは置換もしくは非置換のアルキル基である。(Z5+はアルカリ金属カチオンまたは第4級アンモニウムカチオンを示す。)
一般式(5)で示される化合物例としては具体的には米国特許3,567,453号、同4,343,891号、ヨーロッパ特許109,772号、同109,773号に記載されている化合物および以下に示すものが挙げられる。
Figure 0005046541
(h)アジニウム化合物
本発明に用いられるラジカル開始剤として好ましい(h)アジニウム塩化合物としては、特開昭63−138345号、特開昭63−142345号、特開昭63−142346号、特開昭63−143537号ならびに特公昭46−42363号記載のN−O結合を有する化合物群をあげることができる。
(i)メタロセン化合物
本発明に用いられるラジカル開始剤として好ましい(i)メタロセン化合物としては、特開昭59−152396号、特開昭61−151197号、特開昭63−41484号、特開平2−249号、特開平2−4705号記載のチタノセン化合物ならびに、特開平1−304453号、特開平1−152109号記載の鉄−アレーン錯体をあげることができる。
上記チタノセン化合物の具体例としては、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ジ−クロライド、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−フェニル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4,6−トリフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−2,6−ジフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4−ジフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4−ジフルオロフェニ−1−イル、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(ピリ−1−イル)フェニル)チタニウムビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(メチルスルホンアミド)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−ブチルビアロイル−アミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−ブチル−(4−クロロベンゾイル)アミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−ベンジル−2,2−ジメチルペンタノイルアミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−(2−エチルヘキシル)−4−トリル−スルホニル)アミノ〕フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−(3−オキサヘプチル)ベンゾイルアミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−(3,6−ジオキサデシル)ベンゾイルアミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチルスルホニル)アミノ〕フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(トリフルオロアセチルアミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(2−クロロベンゾイル)アミノ〕フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(4−クロロベンゾイル)アミノ〕フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−(3,6−ジオキサデシル)−2,2−ジメチルペンタノイルアミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−(3,7−ジメチル−7−メトキシオクチル)ベンゾイルアミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−シクロヘキシルベンゾイルアミノ)フェニル〕チタン、等を挙げることができる。
(j)活性エステル化合物
本発明に用いられるラジカル開始剤として好ましい(j)活性エステル化合物としては、特公昭62−6223記載のイミドスルホネート化合物、特公昭63−14340号、特開昭59−174831号記載の活性スルホネート類をあげることができる。
(k)炭素ハロゲン結合を有する化合物
本発明に用いられるラジカル開始剤として好ましい(k)炭素ハロゲン結合を有する化合物としては、下記一般式(6)から(12)のものを挙げることができる。
Figure 0005046541
(式中、X2はハロゲン原子を表わし、Y1は−C(X23、−NH2、−NHR38、−NR38、−OR38を表わす。ここでR38はアルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基を表わす。またR37は−C(X23、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、置換アルケニル基、を表わす。)
Figure 0005046541
(ただし、R39は、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アリール基、置換アリール基、ハロゲン原子、アルコキシ基、置換アルコキシル基、ニトロ基又はシアノ基であり、X3はハロゲン原子であり、nは1〜3の整数である。)
Figure 0005046541
(ただし、R40は、アリール基又は置換アリール基であり、R41は、以下に示す基又はハロゲンであり、Z6は−C(=O)−、−C(=S)−又は−SO2−であり、X3はハロゲン原子であり、mは1又は2である。)
Figure 0005046541
(R42、R43はアルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アリール基又は置換アリール基であり、R44は一般式(6)中のR38と同じである。)
Figure 0005046541
(ただし、式中、R45は置換されていてもよいアリール基又は複素環式基であり、R46は炭素原子1〜3個を有するトリハロアルキル基又はトリハロアルケニル基であり、pは1、2又は3である。)
Figure 0005046541
(式(10)は、トリハロゲノメチル基を有するカルボニルメチレン複素環式化合物を表す。L7は水素原子又は式:CO−(R47)q(C(X43)rの置換基であり、Q2はイオウ、セレン又は酸素原子、ジアルキルメチレン基、アルケン−1,2−イレン基、1,2−フェニレン基又はN−R基であり、M4は置換又は非置換のアルキレン基又はアルケニレン基であるか、又は1,2−アリーレン基であり、R48はアルキル基、アラルキル基又はアルコキシアルキル基であり、R47は、炭素環式又は複素環式の2価の芳香族基であり、X4は塩素、臭素またはヨウ素原子であり、q=0及びr=1であるか又はq=1及びr=1又は2である。)
Figure 0005046541
(式(11)は、4−ハロゲノ−5−(ハロゲノメチル−フェニル)−オキサゾール誘導体を表す。X5はハロゲン原子であり、tは1〜3の整数であり、sは1〜4の整数であり、R49は水素原子又はCH3-t5 t基であり、R50はs価の置換されていてもよい不飽和有機基である。)
Figure 0005046541
(式(12)は、2−(ハロゲノメチル−フェニル)−4−ハロゲノ−オキサゾール誘導
体を表す。X6はハロゲン原子であり、vは1〜3の整数であり、uは1〜4の整数であり、R51は水素原子又はCH3-v6 v基であり、R52はu価の置換されていてもよい不飽和有機基である。)
このような炭素−ハロゲン結合を有する化合物の具体例としては、たとえば、若林ら著、Bull.Chem.Soc.Japan,42、2924(1969)記載の化合物、たとえば、2−フェニル4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−(p−クロルフェニル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−(2′,4′−ジクロルフェニル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2,4,6−トリス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−n−ノニル−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−(α,α,β−トリクロルエチル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン等が挙げられる。その他、英国特許1388492号明細書記載の化合物、たとえば、2−スチリル−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−(p−メチルスチリル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−(p−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−(p−メトキシスチリル)−4−アミノ−6−トリクロルメチル−S−トリアジン等、特開昭53−133428号記載の化合物、たとえば、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロルメチル−S−トリアジン、2−(4−エトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロルメチル−S−トリアジン、2−〔4−(2−エトキシエチル)−ナフト−1−イル〕−4,6−ビス−トリクロルメチル−S−トリアジン、2−(4,7−ジメトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロルメチル−S−トリアジン)、2−(アセナフト−5−イル)−4,6−ビス−トリクロルメチル−S−トリアジン等、独国特許3337024号明細書記載の化合物、例えば、下記化合物等を挙げることができる。あるいはさらにM.P.Hutt、E.F.ElslagerおよびL.M.Herbel著「Journalof Heterocyclic chemistry」第7巻(No.3)、第511頁以降(1970年)に記載されている合成方法に準じて、当業者が容易に合成することができる次のような化合物群、例えば、下記化合物等を挙げることができる。
Figure 0005046541

(l)アゾ系化合物
本発明に用いられるラジカル開始剤として好ましい(i)アゾ系化合物としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビスプロピオニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチル、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミドオキシム)、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス(N−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2’−アゾビス[N−(2−プロペニル)−2−メチルプロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)等を挙げることができる。
本発明におけるラジカル開始剤のさらにより好ましい例としては、上述の(a)芳香族ケトン類、(b)オニウム塩化合物、(c)有機過酸化物、(e)ヘキサアリールビイミダゾール化合物、(i)メタロセン化合物、(k)炭素ハロゲン結合を有する化合物、を挙げることができ、さらに最も好ましい例としては、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩、チタノセン化合物、一般式(6)であらわされるトリハロメチル−S−トリアジン化合物を挙げることができる。
これらのラジカル開始剤は、重合性組成物(重合性化合物を含有する分解性樹脂組成物)の全固形分に対し、0.1〜50質量%、好ましくは、0.5〜30質量%、特に好ましくは5〜20質量%の割合で重合性組成物中に添加することができる。
本発明におけるラジカル開始剤は単独もしくは2種以上の併用によって好適に用いられる。
〔5〕その他成分
本発明の分解性樹脂組成物には、さらにその用途、製造方法等に適したその他の成分を適宜添加することができる。以下、好ましい添加剤に関し例示する。
<増感色素>
本発明において、760から1,200nmの赤外線を発するレーザー(YAGレーザー等)を光源とした露光が行われる場合には、通常、赤外線吸収剤が用いられる。赤外線吸収剤は、吸収した赤外線を熱に変換する機能を有している。この際発生した熱により、ラジカル発生剤(重合開始剤)が熱分解し、ラジカルを発生する。本発明において使用される赤外線吸収剤は、波長760nmから1200nmに吸収極大を有する染料又は顔料である。
染料としては、市販の染料及び例えば「染料便覧」(有機合成化学協会編集、昭和45年刊)等の文献に記載されている公知のものが利用できる。具体的には、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ染料、ナフトキノン染料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、カルボニウム染料、キノンイミン染料、メチン染料、シアニン染料、スクワリリウム色素、ピリリウム塩、金属チオレート錯体等の染料が挙げられる。
好ましい染料としては、例えば、特開昭58−125246号、特開昭59−84356号、特開昭59−202829号、特開昭60−78787号等に記載されているシアニン染料、特開昭58−173696号、特開昭58−181690号、特開昭58−194595号等に記載されているメチン染料、特開昭58−112793号、特開昭58−224793号、特開昭59−48187号、特開昭59−73996号、特開昭60−52940号、特開昭60−63744号等に記載されているナフトキノン染料、特開昭58−112792号等に記載されているスクワリリウム色素、英国特許434,875号記載のシアニン染料等を挙げることができる。
また、米国特許第5,156,938号記載の近赤外吸収増感剤も好適に用いられ、また、米国特許第3,881,924号記載の置換されたアリールベンゾ(チオ)ピリリウム塩、特開昭57−142645号(米国特許第4,327,169号)記載のトリメチンチアピリリウム塩、特開昭58−181051号、同58−220143号、同59−41363号、同59−84248号、同59−84249号、同59−146063号、同59−146061号に記載されているピリリウム系化合物、特開昭59−216146号記載のシアニン色素、米国特許第4,283,475号に記載のペンタメチンチオピリリウム塩等や特公平5−13514号、同5−19702号に開示されているピリリウム化合物も好ましく用いられる。また、染料として好ましい別の例として、米国特許第4,756,993号明細書中に式(I)、(II)として記載されている近赤外吸収染料を挙げることができる。
また、本発明の赤外線吸収色素の好ましい他の例としては、特願2001−6326、特願2001−237840記載の特定インドレニンシアニン色素が挙げられる。
これらの染料のうち特に好ましいものとしては、シアニン色素、スクワリリウム色素、ピリリウム塩、ニッケルチオレート錯体、インドレニンシアニン色素が挙げられる。更に、シアニン色素やインドレニンシアニン色素が好ましい。
本発明において、好適に用いることのできるシアニン色素の具体例としては、特願平1
1−310623号明細書の段落番号[0017]〜[0019]、特願2000−224031号明細書の段落番号[0012]〜[0038]、特願2000−211147号明細書の段落番号[0012]〜[0023]に記載されたものを挙げることができる。
下記一般式(d)で表される色素も好ましい。
Figure 0005046541
一般式(d)中、R29ないしR31は各々独立に、水素原子、アルキル基、又はアリール基を示す。R33及びR34は各々独立に、アルキル基、置換オキシ基、又はハロゲン原子を示す。n及びmは各々独立に0ないし4の整数を示す。R29とR30、又はR31とR32はそれぞれ結合して環を形成してもよく、またR29及び/又はR30はR33と、またR31及び/又はR32はR34と結合して環を形成してもよく、更に、R33或いはR34が複数存在する場合に、R33同士或いはR34同士は互いに結合して環を形成してもよい。X2及びX3は各々独立に、水素原子、アルキル基、又はアリール基であり、X2及びX3の少なくとも一方は水素原子又はアルキル基を示す。Qは置換基を有していてもよいトリメチン基又はペンタメチン基であり、2価の有機基とともに環構造を形成してもよい。Zc-は対アニオンを示す。ただし、一般式(d)で示される色素が、その構造内にアニオン性の置換基を有し、電荷の中和が必要ない場合にはZa-は必要ない。好ましいZa-は、感光層塗布液の保存安定性から、ハロゲンイオン、過塩素酸イオン、テトラフルオロボレートイオン、ヘキサフルオロホスフェートイオン、及びスルホン酸イオンであり、特に好ましくは、過塩素酸イオン、ヘキサフルオロフォスフェートイオン、及びアリールスルホン酸イオンである。
本発明において、好適に用いることのできる一般式(d)で示される染料の具体例としては、以下に例示するものを挙げることができる。
Figure 0005046541
Figure 0005046541
一般式(e)中、R35〜R50はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基、水酸基、カルボニル基、チオ基、スルホニル基、スルフィニル基、オキシ基、アミノ基、オニウム塩構造を示し、これらの基に置換基が導入可能な場合は、置換基を有してもよい。Mは2つの水素原子若しくは金属原子、ハロメタル基、オキシメタル基を示すが、そこに含まれる金属原子としては、周期律表のIA、IIA、IIIB、IVB族原子、第一、第二、第三周期の遷移金属、ラン
タノイド元素が挙げられ、中でも、銅、マグネシウム、鉄、亜鉛、コバルト、アルミニウム、チタン、バナジウムが好ましい。
本発明において、好適に用いることのできる一般式(e)で示される染料の具体例としては、以下に例示するものを挙げることができる。
Figure 0005046541
本発明において使用される顔料としては、市販の顔料及びカラーインデックス(C.I.)便覧、「最新顔料便覧」(日本顔料技術協会編、1977年刊)、「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)、「印刷インキ技術」CMC出版、1984年刊)に記載されている顔料が利用できる。
顔料の種類としては、黒色顔料、黄色顔料、オレンジ色顔料、褐色顔料、赤色顔料、紫
色顔料、青色顔料、緑色顔料、蛍光顔料、金属粉顔料、その他、ポリマー結合色素が挙げられる。具体的には、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、ペリレン及びペリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、染付けレーキ顔料、アジン顔料、ニトロソ顔料、ニトロ顔料、天然顔料、蛍光顔料、無機顔料、カーボンブラック等が使用できる。これらの顔料のうち好ましいものはカーボンブラックである。
これら顔料は表面処理をせずに用いてもよく、表面処理を施して用いてもよい。表面処理の方法には、樹脂やワックスを表面コートする方法、界面活性剤を付着させる方法、反応性物質(例えば、シランカップリング剤、エポキシ化合物、ポリイソシアネート等)を顔料表面に結合させる方法等が考えられる。上記の表面処理方法は、「金属石鹸の性質と応用」(幸書房)、「印刷インキ技術」(CMC出版、1984年刊)及び「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)に記載されている。
顔料の粒径は0.01μmから10μmの範囲にあることが好ましく、0.05μmから1μmの範囲にあることがさらに好ましく、特に0.1μmから1μmの範囲にあることが好ましい。顔料の粒径を0.01μm以上にすると、分散物の塗布液中での安定性が増し、また、10μm以下にすると画像感光層の均一性が良好になる。
顔料を分散する方法としては、インク製造やトナー製造等に用いられる公知の分散技術が使用できる。分散機としては、超音波分散器、サンドミル、アトライター、パールミル、スーパーミル、ボールミル、インペラー、デスパーザー、KDミル、コロイドミル、ダイナトロン、3本ロールミル、加圧ニーダー等が挙げられる。詳細は、「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)に記載されている。
重合性組成物の硬化を促進するために添加される、これらの赤外線吸収剤等の増感色素は、本発明の重合性組成物をフレキソ平版印刷版原版の感光層として適用する場合、感光層に添加してもよいし、別の層、例えば上塗り層、下塗り層を設けそこへ添加してもよい。
<共増感剤>
ある種の添加剤(以後、共増感剤という)を用いることで、感度をさらに向上させる事ができる。これらの作用機構は、明確ではないが、多くは次のような化学プロセスに基づくものと考えられる。即ち、熱重合開始剤により開始される光反応、と、それに引き続く付加重合反応の過程で生じる様々な中間活性種(ラジカル、カチオン)と、共増感剤が反応し、新たな活性ラジカルを生成するものと推定される。これらは、大きくは、(a)還元されて活性ラジカルを生成しうるもの、(b)酸化されて活性ラジカルを生成しうるもの、(c)活性の低いラジカルと反応し、より活性の高いラジカルに変換するか、もしくは連鎖移動剤として作用するもの、に分類できるが、個々の化合物がこれらのどれに属するかに関しては、通説がない場合も多い。
(a)還元されて活性ラジカルを生成する化合物
炭素−ハロゲン結合結合を有する化合物:還元的に炭素−ハロゲン結合が解裂し、活性ラジカルを発生すると考えられる。具体的には、例えば、トリハロメチル−s−トリアジン類や、トリハロメチルオキサジアゾール類等が好適に使用できる。
窒素−窒素結合を有する化合物:還元的に窒素−窒素結合が解裂し、活性ラジカルを発生すると考えられる。具体的にはヘキサアリールビイミダゾール類等が好適に使用される。
酸素一酸素結合を有する化合物:還元的に酸素−酸素結合が解裂し、活性ラジカルを発生すると考えられる。具体的には、例えば、有機過酸化物類等が好適に使用される。
オニウム化合物:還元的に炭素−ヘテロ結合や、酸素−窒素結合が解裂し、活性ラジカルを発生すると考えられる。具体的には例えば、ジアリールヨードニウム塩類、トリアリールスルホニウム塩類、N−アルコキシピリジニウム(アジニウム)塩類等が好適に使用される。フエロセン、鉄アレーン錯体類:還元的に活性ラジカルを生成しうる。
(b)酸化されて活性ラジカルを生成する化合物
アルキルアート錯体:酸化的に炭素−ヘテロ結合が解裂し、活性ラジカルを生成すると考えられる。具体的には例えば、トリアリールアルキルボレート類が好適に使用される。
アルキルアミン化合物:酸化により窒素に隣接した炭素上のC−X結合が解裂し、活性ラジカルを生成するものと考えられる。Xとしては、水素原子、カルボキシル基、トリメチルシリル基、ベンジル基等が好適である。具体的には、例えば、エタノールアミン類、N−フェニルグリシン類、N−トリメチルシリルメチルアニリン類等があげられる。
含硫黄、含錫化合物:上述のアミン類の窒素原子を硫黄原子、錫原子に置き換えたものが、同様の作用により活性ラジカルを生成しうる。また、S−S結合を有する化合物もS−S解裂による増感が知られる。
α−置換メチルカルボニル化合物:酸化により、カルボニル−α炭素間の結合解裂により、活性ラジカルを生成しうる。また、カルボニルをオキシムエーテルに変換したものも同様の作用を示す。具体的には、2−アルキル−1−[4−(アルキルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロノン−1類、並びに、これらと、ヒドロキシアミン類とを反応したのち、N−OHをエーテル化したオキシムエーテル類をあげる事ができる。
スルフィン酸塩類:還元的に活性ラジカルを生成しうる。具体的は、アリールスルフィン駿ナトリウム等をあげる事ができる。
(c)ラジカルと反応し高活性ラジカルに変換、もしくは連鎖移動剤として作用する化合物:例えば、分子内にSH、PH、SiH、GeHを有する化合物群が用いられる。これらは、低活性のラジカル種に水素供与して、ラジカルを生成するか、もしくは、酸化された後、脱プロトンする事によりラジカルを生成しうる。具体的には、例えば、2−メルカプトベンズチアゾール類、2−メルカプトベンゾオキサゾール類、2−メルカプトベンズイミダゾール類等があげられる。
これらの共増感剤のより具体的な例は、例えば、特開平9−236913号公報中に、感度向上を目的とした添加剤として、多く記載されており、それらを本発明においても適用することができる。以下に、その一部を例示するが、本発明はこれらに限定されるものはない。なお、下記式中、−TMSはトリメチルシリル基を表す。
Figure 0005046541
これらの共増感剤に関しても、先の増感色素と同様、さらに、感光層の特性を改良するための様々な化学修飾を行うことも可能である。例えば、増感色素や開始剤化合物、付加重合性不飽和化合物その他のパートとの結合、親水性部位の導入、相溶性向上、結晶析出抑制のための置換基導入、密着性を向上させる置換基導入、ポリマー化等の方法が利用できる。
これらの共増感剤は、単独でまたは2種以上併用して用いることができる。使用量はエチレン性不飽和二重結合を有する化合物100質量部に対し0.05〜100質量部、好ましくは1〜80質量部、さらに好ましくは3〜50質量部の範囲が適当である。
<重合禁止剤>
また、本発明においては以上の基本成分の他に組成物の製造中あるいは保存中において重合可能なエチレン性不飽和二重結合を有する化合物の不要な熱重合を阻止するために少量の熱重合防止剤を添加することが望ましい。適当な熱重合防止剤としてはハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t―ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t―ブチルフェノール)、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミン第一セリウム塩等が挙げられる。熱重合防止剤の添加量は、全組成物の質量に対して約0.01質量%〜約5質量%が好ましい。また必要に応じて、酸素による重合阻害を防止するためにベヘン酸やベヘン酸アミドのような高級脂肪酸誘導体等を添加して、平版印刷版原版とする場合、支持体等への塗布後の乾燥の過程でその感光層の表面に偏在させてもよい。高級脂肪酸誘導体の添加量は、全組成物の約0.5
質量%〜約10質量%が好ましい。
<着色剤等>
さらに、本発明の組成物を平版印刷版原版に用いる場合、その感光層の着色を目的として染料もしくは顔料を添加してもよい。これにより、印刷版としての、製版後の視認性や、画像濃度測定機適性といったいわゆる検版性を向上させる事ができる。着色剤としては、多くの染料は感光層の感度の低下を生じるので、着色剤としては、特に顔料の使用が好ましい。具体例としては例えばフタロシアニン系顔料、アゾ系顔料、カーボンブラック、酸化チタンなどの顔料、エチルバイオレット、クリスタルバイオレット、アゾ系染料、アントラキノン系染料、シアニン系染料などの染料がある。染料および顔料の添加量は全組成物の約0.5質量%〜約5質量%が好ましい。
<その他の添加剤>
さらに、本発明の組成物を平版印刷版原版に用いる場合、硬化皮膜の物性を改良するために充填剤や、その他可塑剤、感光層表面のインク着肉性を向上させうる感脂化剤等の公知の添加剤を加えてもよい。
充填剤としては有機化合物、無機化合物、あるいはこれらの混合物のいずれでもよい。例えば、有機化合物としては、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、フラーレン、黒鉛などが挙げられる。無機化合物としては、シリカ、アルミナ、アルミニウム、炭酸カルシウムなどが挙げられる。
可塑剤としては例えばジオクチルフタレート、ジドデシルフタレート、トリエチレングリコールジカプリレート、ジメチルグリコールフタレート、トリクレジルホスフェート、ジオクチルアジペート、ジブチルセバケート、トリアセチルグリセリン等があり、結合剤を使用した場合、エチレン性不飽和二重結合を有する化合物と結合剤との合計質量に対し10質量%以下添加することができる。
〔6〕支持体
本発明において、支持体は、可撓性を有し、かつ、寸法安定性に優れた材料が好ましく用いられ、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、或いはポリカーボネートを挙げることができる。支持体の厚みは50〜350μm、好ましくは100〜250μmが原版の機械的特性、形状安定性あるいは印刷版製版時の取り扱い性等から好ましい。また、必要により、支持体と感光性樹脂層との接着を向上させるために、この種の目的で従来から使用されている公知の接着剤を表面に設けてもよい。
また、本発明で用いる支持体の表面に物理的、化学的処理を行うことにより、感光性樹脂組成物層あるいは接着剤層との接着性を向上させることができる。物理的処理方法としては、サンドブラスト法、微粒子を含有した液体を噴射するウエットブラスト法、コロナ放電処理法、プラズマ処理法、紫外線あるいは真空紫外線照射法などを挙げることができる。また、化学的処理方法としては、強酸・強アルカリ処理法、酸化剤処理法、カップリング剤処理法などである。
〔7〕膜(版)の形成方法
本発明の分解性樹脂組成物をシート状、もしくは円筒状に成形する方法は、既存の樹脂の成形方法を用いることができる。例えば、注型法、ポンプや押し出し機等の機械で樹脂をノズルやダイスから押し出し、ブレードで厚みを合わせる、ロールによりカレンダー加工して厚みを合わせる方法等が例示できる。その際、樹脂の性能を落とさない範囲で加熱しながら成形を行なうことも可能である。また、必要に応じて圧延処理、研削処理などをほどこしても良い。通常はPETやニッケルなどの素材からなるバックフィルムといわれ
る下敷きの上に成形される場合が多いが、直接印刷機のシリンダー上に成形する場合などもありうる。また、繊維強化プラスチック(FRP)製、プラスチック製あるいは金属製の円筒状支持体を用いることもできる。円筒状支持体は軽量化のために一定厚みで中空のものを使用することができる。バックフィルムあるいは円筒状支持体の役割は、印刷原版の寸法安定性を確保することである。したがって、寸法安定性の高いものを選択する必要がある。材料の具体例としては、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリビスマレイミド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンチオエーテル樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、全芳香族ポリエステル樹脂からなる液晶樹脂、全芳香族ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂などを挙げることができる。また、これらの樹脂を積層して用いることもできる。例えば、厚み4.5μmの全芳香族ポリアミドフィルムの両面に厚み50μmのポリエチレンテレフタレートの層を積層したシート等でもよい。また、多孔質性のシート、例えば繊維を編んで形成したクロスや、不織布、フィルムに細孔を形成したもの等をバックフィルムとして用いることができる。バックフィルムとして多孔質性シートを用いる場合、感光性樹脂組成物を孔に含浸させた後に光硬化させることで、感光性樹脂硬化物層とバックフィルムとが一体化するために高い接着性を得ることができる。クロスあるいは不織布を形成する繊維としては、ガラス繊維、アルミナ繊維、炭素繊維、アルミナ・シリカ繊維、ホウ素繊維、高珪素繊維、チタン酸カリウム繊維、サファイア繊維などの無機系繊維、木綿、麻などの天然繊維、レーヨン、アセテート等の半合成繊維、ナイロン、ポリエステル、アクリル、ビニロン、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリイミド、アラミド等の合成繊維を挙げることができる。また、バクテリアの生成するセルロースは、高結晶性ナノファイバーであり、薄くて寸法安定性の高い不織布を作製することのできる材料である。
〔8〕原版の膜厚
レーザー彫刻に用いる原版の厚みは、その使用目的に応じて任意に設定して構わないが、印刷版として用いる場合には、好ましくは0.05〜10mmの範囲である。印刷版の耐刷性とレーザー彫刻のしやすさからより好ましくは0.1〜7mmの範囲である。場合によっては、組成の異なる材料を複数積層していても構わない。
分解性樹脂組成物の層の厚みは、一般的には0.0005〜10mm、好ましくは0.005〜7mmである。
複数の層からなる組み合わせとしては、例えば、最表面にYAGレーザー、ファイバーレーザーあるいは半導体レーザー等の近赤外線領域に発振波長を有するレーザーを用いて彫刻することができる層を形成し、その層の下に炭酸ガスレーザー等の赤外線レーザーあるいは可視・紫外線レーザーを用いてレーザー彫刻できる層を形成することも可能である。このような方法でレーザー彫刻する場合、赤外線レーザーと近赤外線レーザーを搭載した別々のレーザー彫刻装置を用いて彫刻することもでき、また、赤外線レーザーと近赤外線レーザーの両方を搭載したレーザー彫刻装置を用いて行うことも可能である。
〔9〕その他の層
本発明では、支持体と樹脂製フィルム(感光層以外の層)との間、あるいは樹脂製フィルムと感光性樹脂層との間にクッション性を有する樹脂あるいはゴムからなるクッション層を形成することができる。支持体と樹脂製フィルムとの間にクッション層を形成する場合、片面に接着剤層の付いたクッション層を、接着剤層側を円筒状支持体に向けて貼り付ける方法が簡便である。クッション層を貼り付けた後、表面を切削、研磨して整形することもできる。より簡便な方法は、液状感光性樹脂組成物を支持体上に一定厚みで塗布し、光を用いて硬化させクッション層を形成する方法である。クッション性を有するために、光硬化した硬化物の硬度が低いことが好ましい。また、該クッション性を有する感光性樹脂硬化物層中に気泡を含むものであっても構わない。更に、クッション層の表面を切削、
研磨等で整形することも可能であり、このようにして作製されたクッション層はシームレスクッション層として有用である。
〔10〕レーザー彫刻の条件
レーザー彫刻においては、形成したい画像をデジタル型のデータとしてコンピューターを利用してレーザー装置を操作し、原版上にレリーフ画像を作成する。
レーザー彫刻に用いるレーザーは、原版が吸収を有する波長を含むものであればどのようなものを用いてもよいが、彫刻を高速度で行なうためには出力の高いものが望ましく、炭酸ガスレーザー、YAGレーザー、半導体レーザー、ファイバーレーザー等の赤外線あるいは近赤外線領域に発振波長を有するレーザーが好ましいものの一つである。また、紫外線領域に発振波長を有する紫外線レーザー、例えばエキシマレーザー、第3あるいは第4高調波へ波長変換したYAGレーザー、銅蒸気レーザー等は、有機分子の結合を切断するアブレージョン加工が可能であり、微細加工に適する。フェムト秒レーザーなど極めて高い尖頭出力を有するレーザーを用いることもできる。また、レーザーは連続照射でも、パルス照射でも良い。
レーザーによる彫刻は酸素含有ガス下、一般には空気存在下もしくは気流下に実施するが、炭酸ガス、窒素ガス下でも実施できる。彫刻終了後、レリーフ印刷版面にわずかに発生する粉末状もしくは液状の物質は適当な方法、例えば溶剤や界面活性剤の入った水等で洗いとる方法、高圧スプレー等により水系洗浄剤を照射する方法、高圧スチームを照射する方法などを用いて除去しても良い。
本発明の原版は印刷版用レリーフ画像の他、スタンプ・印章、エンボス加工用のデザインロール、電子部品作成に用いられる絶縁体、抵抗体、導電体ペーストのパターニング用レリーフ画像、窯業製品の型材用レリーフ画像、広告・表示板などのディスプレイ用レリーフ画像、各種成型品の原型・母型など各種の用途に応用し利用できる。
〔11〕レーザー彫刻後の表面処理
また、本発明の凹凸パターンを形成した円筒状印刷版の表面に改質層を形成させることにより、印刷版表面のタックの低減、インク濡れ性の向上を行うこともできる。改質層としては、シランカップリング剤あるいはチタンカップリング剤等の表面水酸基と反応する化合物で処理した被膜、あるいは多孔質無機粒子を含有するポリマーフィルムを挙げることができる。広く用いられているシランカップリング剤は、基材の表面水酸基との反応性の高い官能基を分子内に有する化合物であり、そのような官能基とは、例えばトリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリクロロシリル基、ジエトキシシリル基、ジメトキシシリル基、ジモノクロロシリル基、モノエトキシシリル基、モノメトキシシリル基、モノクロロシリル基を挙げることができる。また、これらの官能基は分子内に少なくとも1つ以上存在し、基材の表面水酸基と反応することにより基材表面に固定化される。更に本発明のシランカップリング剤を構成する化合物は、分子内に反応性官能基としてアクリロイル基、メタクリロイル基、活性水素含有アミノ基、エポキシ基、ビニル基、パーフルオロアルキル基、及びメルカプト基から選ばれた少なくとも1個の官能基を有するもの、あるいは長鎖アルキル基を有するものを用いることができる。
表面に固定化したカップリング剤分子が特に重合性反応基を有する場合、表面への固定化後、光、熱、あるいは電子線を照射し架橋させることにより、より強固な被膜とすることもできる。
処理液は、上記のカップリング剤に、必要に応じ、水−アルコール、或いは酢酸水−アルコール混合液で希釈して調製する。処理液中のカップリング剤の濃度は、0.05〜10.0質量%が好ましい。
カップリング剤処理法について説明する。前記のカップリング剤を含む処理液を、印刷原版、あるいはレーザー彫刻後の印刷版表面に塗布して用いられる。カップリング剤処理液を塗布する方法に特に限定はなく、例えば浸漬法、スプレー法、ロールコート法、或いは刷毛塗り法等を適応することが出来る。また、被覆処理温度、被覆処理時間についても特に限定はないが、5〜60℃であることが好ましく、処理時間は0.1〜60秒であることが好ましい。更に樹脂版表面上の処理液層の乾燥を加熱下に行うことが好ましく、加熱温度としては50〜150℃が好ましい。
カップリング剤で印刷版表面を処理する前に、キセノンエキシマランプ等の波長が200nm以下の真空紫外線領域の光を照射する方法、あるいはプラズマ等の高エネルギー雰囲気に曝すことにより、印刷版表面に水酸基を発生させ高密度にカップリング剤を固定化することもできる。
また、無機多孔質体粒子を含有する層が印刷版表面に露出している場合、プラズマ等の高エネルギー雰囲気下で処理し、表面の有機物層を若干エッチング除去することにより印刷版表面に微小な凹凸を形成させることができる。この処理により印刷版表面のタックを低減させること、および表面に露出した無機多孔質体粒子がインクを吸収しやすくすることによりインク濡れ性が向上する効果も期待できる。
<加熱前後でのポリマー物性評価用のポリマー組成物の作製>
ポリマー10gとメタセシス触媒0.01gを材料温度100℃で実験室用ニーダー中で混合することにより、ポリマー組成物を調製した。
<熱物性の測定>
以下の条件にて、熱分解開始温度を測定した。ここで「熱分解開始温度」とは、サンプルを加熱していった際にサンプルの熱分解に起因する重量減少が開始する温度のことである。
<機器>
・熱重量測定装置(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン(株)製)
<測定条件>
・上記で調製した各組成物からサンプルを10mg秤量し、10℃/分の昇温速度で30℃から500℃まで加熱を行った。
<加熱後の重量平均分子量の測定>
・上記で調製した各組成物10gを200℃のオーブン中にて10分間放置後、室温で30分放冷した。その後、以下の条件にて、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)を用いて重量平均分子量を測定した。
GPC測定サンプル:ポリマーをテトラヒドロフランに溶解させ、1質量%の溶液として測定。
<測定条件>
・溶離液:テトラヒドロフラン
・流速:1ml/分
・検出器:RIモードで検出
・カラム温度:40℃
・カラムの種類(いずれも東ソー(株)製):TSKgel GMHXL, G4000HXL, G3000HXL, G2000HXLの4本のカラムを直列に連結したものを使用
Figure 0005046541
M−1〜M−10の構造は、以下のとおりである。
Figure 0005046541
表1から、比較例(メタセシス触媒無し)に比べて実施例(メタセシス触媒有り)は、
熱分解開始温度がいずれのサンプルでも200℃未満に低下ししたことにより、200℃での加熱後のポリマーの重量平均分子量も大きく減少したことが分かる。
この結果は、ポリマーの熱分解性がメタセシス触媒の作用により向上していることを意味している。
<フレキソ印刷性能(彫刻深さ)評価のためのサンプルの作製>
Figure 0005046541
表2に示すレリーフ層を支持体上に形成するにあたり、まずポリマー、添加剤及びレーザー吸収剤を、材料温度100℃で実験室用ニーダー中で混合した。15分後に、レーザー照射吸収剤は、均一に分散した。次いで得られた混合物を、モノマー(単量体)とともに80℃下でトルエン中に溶解し、60℃に冷却し、そして無被覆の125μm厚PETフィルム上に流延した。室温で24時間空気中で乾燥し、次いで60℃で3時間乾燥した後に、得られたレリーフ層(層厚み1000μm)を、接着形成成分の混合物で被覆された第2の125μm厚PETフィルムにラミネート(積層)した。
次に、UVA光(315〜380nmの長波長UV光)を15分間前面照射し、評価用サンプルを得た(実施例&比較例ともに同様に作製;表3)。
レーザーでの彫刻深さの評価実験は、炭酸(CO2)レーザーの場合、「高品位CO2レーザーマーカML-9100シリーズ(KEYENCE(株)製)」を用いて12Wでラインスピード20cm/秒、Nd−YAGレーザーの場合、「MARKER ENGINE 3000(レーザーフロントテクノロジーズ(株)製)」を用いて10Wで10cm/秒ラインスピード彫刻した。
彫刻深さとは、フレキソ印刷版を断面でみた場合の、彫刻された位置(高さ)と彫刻されていない位置(高さ)との距離であり、SEM(透過型電子顕微鏡)による観察で測定できる。
Figure 0005046541
表3の結果より、メタセシス触媒を含有する分解性樹脂組成物は、彫刻深さが深くなり、効率的に優れたフレキソ印刷版を提供できることがわかる。

Claims (6)

  1. (A)メタセシス触媒、及び、(B)主鎖及び側鎖の少なくともいずれかに炭素-炭素不飽和結合を有する高分子化合物を含有する分解性樹脂組成物を有するパターン形成材料
  2. 該組成物がレーザー分解性であることを特徴とする請求項1に記載のパターン形成材料
  3. 支持体上に、(A)メタセシス触媒、及び、(B)主鎖及び側鎖の少なくともいずれかに炭素-炭素不飽和結合を有する高分子化合物を含有する分解性樹脂組成物を設けてなるフレキソ印刷用原版。
  4. 該組成物がレーザー分解性であることを特徴とする請求項3に記載のフレキソ印刷用原版。
  5. 該フレキソ印刷用原版がレーザー彫刻型であることを特徴とする請求項3又は4に記載のフレキソ印刷用原版。
  6. 彫刻用レーザーが、炭酸ガスレーザーまたは半導体レーザーであることを特徴とする請求項に記載のフレキソ印刷用原版。
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