JP5046314B2 - 水道メータシステム - Google Patents
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Description
ここで、「中間金具」とは、水道管に水道メータを間接的に取り付けるための構造物であって、水道メータの業界では慣習上「中間金具」(「JIS B8570−1:2005」を参照)と呼ばれているが、その材質は金属に限るものではなく、例えば、合成樹脂等の他の材質でもよい。
請求項1の水道メータシステムで水道水の通過体積を計測する場合には、可動部材を第1の位置に配置する。すると、上流側端部流路と水道メータとの間及び下流側端部流路と水道メータとの間が共に連通して、水道水が上流側端部流路から水道メータを通過して下流側端部流路に流れる。これにより、上流側端部流路と下流側端部流路との間を流れる水道水の通過体積が水道メータによって計量される。また、水道メータを取り外す場合には、可動部材を第1の位置から第2の位置に移動する。すると、上流側端部流路と水道メータとの間及び下流側端部流路と水道メータとが共に断絶し、水道メータには水道水が流れなくなる一方、バイパス流路によって上流側端部流路及び下流側端部流路の間が連絡されるので、断水させることなく水道メータを着脱することができる。これにより、水道メータを取り外した後の中間金具からの水道水の放水が防がれる。このように本発明によれば、可動部材を第1と第2の位置の間で移動する一操作で、水道メータと上流側及び下流側の端部流路の両方を一度に開閉することができ、従来より効率よく水道メータの着脱作業を行うことが可能になる。しかも、バイパス流路は可動部材に形成されたので、上流側端部流路と下流側端部流路との間を配管部材で連絡した構成に比較して、部材数の削減が図られ、水道メータシステムの寸法を小さくすることができる。
請求項2の水道メータシステムで、可動部材を第1の位置に配置すると、水道水は、上流側端部流路、上流側中継流路を通って水道メータ内に流入し、水道メータから下流側中継流路、下流側端部流路を通って水道メータシステムの下流側に流出する。これにより、上流側端部流路と下流側端部流路との間を流れる水道水の通過体積が水道メータによって計量される。一方、水道メータを取り外す場合には、可動部材をメータ受容部の内側で第1の位置から第2の位置に移動する。すると、上流側端部流路と上流側中継流路との間及び下流側端部流路と下流側中継流路とが共に断絶され、計測ユニット側に水道水が流入しなくなる。これにより、水道メータを取り外した後の中間金具からの水道水の放水が防がれる。このように本発明によれば、可動部材を第1と第2の位置の間で移動する一操作で、水道メータと上流側及び下流側の端部流路の両方を一度に開閉することができ、従来より効率よく水道メータの着脱作業を行うことが可能になる。
請求項3の水道メータシステムによれば、可動部材をメータ受容部に対して回動操作することで、可動部材が第1の位置と第2の位置との間で移動する。
請求項4の水道メータシステムでは、可動部材が第1の位置から第2の位置に向けて回動すると、上流側中継流路及び下流側中継流路が、メータ受容部に形成された上流側端部流路及び下流側端部流路の各開口に対して徐々にずらされ、第2の位置に至ると上流側端部流路及び下流側端部流路の各開口が可動部材の外面により塞がれる。また、可動部材が第1の位置に配置されたときに水道水をスムーズに流すことができる。
請求項5の水道メータシステムでは、水道メータシステムの外側から可動部材を第1の位置と第2の位置との間で移動操作することができる。
請求項6の水道メータシステムでは、水道メータを可動部材の内部へ挿抜可能としつつ、水道メータの回転操作により可動部材を第1の位置と第2の位置との間で移動させることができる。具体的には、凸部は、可動部材と水道メータとの一方の周面から側方に突出形成され、凹部は、可動部材と水道メータとの他方の周面に形成され、可動部材と水道メータとの嵌合方向に延びた溝状とすればよい(請求項7の発明)。
請求項8の水道メータシステムでは、可動部材の外径を変更することなくバイパス流路を設けることができる。ここで、バイパス流路は、可動部材の外周面の全周に亘って延びた環形状であってもよい(請求項9の発明)。
請求項10の水道メータシステムでは、可動部材を第2の位置にした場合に、水道水を上流側端部流路から可動部材を構成する円筒壁部の内部を通して下流側端部流路に流すことができる。
本発明の第1実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。図1には、本実施形態に係る水道メータシステム200の全体構造が示されている。水道メータシステム200のうち中間金具10Bは、下端有底の円筒構造をなしたメータ受容部11Bの外周面から相反する方向に1対の水道管接続部11J,11Kを延設した構造をなし、これら水道管接続部11J,11Kが、図示しない水道管に接続される。そして、図1における左側の水道管接続部11Jの内部空間が上流側端部流路12をなす一方、反対側の水道管接続部11Kの内部空間が下流側端部流路13をなしている。
本発明の第2実施形態を図6〜図10に基づいて説明する。この第2実施形態は、主に、可動部材の構成を前記第1実施形態と異ならせたものである。以下、前記第1実施形態と同じ構成については、同一符号を付す。
本実施形態の水道メータシステム300によれば、上記第1実施形態と同等の効果を奏することができる。
本発明の第3実施形態を図11〜図15に基づいて説明する。なお、前記第1,第2実施形態と同じ構成については、同一符号を付す。
11B〜11D メータ受容部
11J,11K 水道管接続部
12 上流側端部流路
13 下流側端部流路
20B,20D 水道メータ
21 計測流路
30B,30D 可動部材
31A 上流側中継流路
31B 下流側中継流路
37,38 バイパス流路
200〜400 水道メータシステム
Claims (10)
- 水道メータを中間金具に着脱可能に組み付けてなる水道メータシステムであって、前記中間金具には、水道管に接続される1対の水道管接続部と、上流側の前記水道管接続部に連通した上流側端部流路と、下流側の前記水道管接続部に連通した下流側端部流路とが形成され、水道水が前記上流側端部流路から前記水道メータを通過して前記下流側端部流路に流れるようにした水道メータシステムにおいて、
前記中間金具に設けられて、第1の位置と第2の位置との間で移動操作可能な可動部材を設け、前記可動部材が前記第1の位置に配置された場合には、前記上流側端部流路と前記水道メータとの間及び前記下流側端部流路と前記水道メータとの間が共に連通する一方、前記可動部材が前記第2の位置に配置された場合には、前記上流側端部流路と前記水道メータとの間及び前記下流側端部流路と前記水道メータとが共に断絶するように構成し、
前記可動部材に形成されて、前記可動部材が前記第2の位置に配置された場合に、前記上流側端部流路及び前記下流側端部流路の間を連絡する一方、
前記可動部材が前記第1の位置に配置された場合に、前記上流側端部流路及び前記下流側端部流路の少なくとも一方から切り離されて、それら上流側端部流路及び下流側端部流路の間を断絶するバイパス流路を備えたことを特徴とする水道メータシステム。 - 前記可動部材に、前記上流側端部流路と前記下流側端部流路とに対応した上流側中継流路と下流側中継流路とを形成し、
前記可動部材が前記第1の位置に配置された場合には、前記上流側端部流路と前記上流側中継流路との間及び前記下流側端部流路と前記下流側中継流路との間が共に連通して、水道水が前記上流側端部流路から前記水道メータを通過して前記下流側端部流路に流れる一方、前記可動部材が前記第2の位置に配置された場合には、前記上流側端部流路と前記上流側中継流路との間及び前記下流側端部流路と前記下流側中継流路とが共に断絶するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の水道メータシステム。 - 前記可動部材は、円筒状をなしかつ内部に前記水道メータを受容すると共に、前記上流側中継流路及び前記下流側中継流路は、前記可動部材の周方向に離して配置され、
前記中間金具には、前記可動部材が嵌合可能なメータ受容部が形成されると共に、前記上流側端部流路及び前記下流側端部流路の各開口は、前記メータ受容部の周方向に離して配置され、前記可動部材は、前記メータ受容部に対して回動操作されて、前記第1の位置と前記第2の位置との間を移動するように構成されたことを特徴とする請求項2に記載の水道メータシステム。 - 前記水道メータは、前記可動部材の内部に嵌合される円柱形状をなしかつその径方向に貫通した計測流路を有し、前記計測流路を流れる水道水の通過体積を、超音波、電磁誘導又は羽根車を利用して計量するように構成され、
前記可動部材が前記第1の位置に配置された場合に、前記上流側端部流路及び前記下流側端部流路の各開口と、前記上流側中継流路及び前記下流側中継流路と、前記計測流路とが同軸線上に配置されるように構成したことを特徴とする請求項3に記載の水道メータシステム。 - 前記可動部材の一端部を前記水道メータシステムの外側に露出し、その露出部分に前記可動部材を操作するための操作部を備えたことを特徴とする請求項3又は4に記載の水道メータシステム。
- 前記可動部材と前記水道メータとの間には、前記可動部材の内部への水道メータの挿抜を許容する一方、前記可動部材と前記水道メータとが一体回転するように係合する凸部及び凹部を備えたことを特徴とする請求項3又は4に記載の水道メータシステム。
- 前記凸部は、前記可動部材と前記水道メータとの一方の周面から側方に突出形成され、前記凹部は、前記可動部材と前記水道メータとの他方の周面に形成され、前記可動部材と前記水道メータとの嵌合方向に延びた溝状をなしたことを特徴とする請求項6に記載の水道メータシステム。
- 前記バイパス流路は、前記可動部材の周方向に沿って延びた溝形状であることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の水道メータシステム。
- 前記バイパス流路は、前記可動部材の外周面の全周に亘って延びた環形状になっていることを特徴とする請求項8に記載の水道メータシステム。
- 前記バイパス流路は、前記上流側中継流路の近傍部分において、前記可動部材における円筒壁部の内部を通過しかつ、前記上流側中継流路と立体交差したことを特徴とする請求項2乃至7の何れかに記載の水道メータシステム。
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