JP2010271105A - メータ挿抜補助具 - Google Patents
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Abstract
【課題】水道メータシステムにおける筒形インナーケースの回動操作を容易に行うことが可能なメータ挿抜補助具の提供を目的とする
【解決手段】本発明のメータ挿抜補助具300は、筒形インナーケース30と一体回転可能な可動リング360と、可動リング360を回動可能に支持してメータケース10に固定される固定ベース311と、可動リング360の外側面に形成されたギヤ部360Gと、固定ベース311に回転可能に支持され、ギヤ部360Gに噛合したウォームギヤ331を有するウォーム330とを備えている。ウォーム330の回転が可動リング360に減速して伝達されるので、筒形インナーケース30に直接力を付与して回動操作する場合に比べて小さい力で筒形インナーケース30を回動させることができ、回動操作を容易に行うことができる。
【選択図】図13
【解決手段】本発明のメータ挿抜補助具300は、筒形インナーケース30と一体回転可能な可動リング360と、可動リング360を回動可能に支持してメータケース10に固定される固定ベース311と、可動リング360の外側面に形成されたギヤ部360Gと、固定ベース311に回転可能に支持され、ギヤ部360Gに噛合したウォームギヤ331を有するウォーム330とを備えている。ウォーム330の回転が可動リング360に減速して伝達されるので、筒形インナーケース30に直接力を付与して回動操作する場合に比べて小さい力で筒形インナーケース30を回動させることができ、回動操作を容易に行うことができる。
【選択図】図13
Description
本発明は、メータケースを水道管に固定した状態でメータケースからの放水を防止しつつ水道メータを抜き取ることが可能な水道メータシステム用の挿抜補助具に関する。
本願出願人は、この種の水道メータシステムとして、例えば、下記特許文献1に開示された水道メータシステムを既に出願している。この水道メータシステムは、水道管の途中に接続されるメータケースの内側に筒形インナーケースを回動可能に収容し、その筒形インナーケースの内側に水道メータを収容した構造となっている。筒形インナーケースをメータケースに対して回動操作して止水位置にしておくと筒形インナーケース内への水道水の進入が禁止されるので、水道メータシステムを水道管に固定した状態で筒形インナーケースから水道メータを抜き取った場合に、放水を防止することが可能となっている。
しかしながら、上述した水道メータシステムでは、メータケースと筒形インナーケースとの間に漏水防止用の複数のOリングが挟まれて密着しているため、それらの摺動抵抗に抗して筒形インナーケースを回動操作するには、大きな力が必要であった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、水道メータシステムにおける筒形インナーケースの回動操作を容易に行うことが可能なメータ挿抜補助具の提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係るメータ挿抜補助具は、メータケースを水道管に固定した状態でメータケースから水道メータを抜き取り可能とするために、メータケース内に筒形インナーケースを回動可能かつ直動不能に組み付けて、その内側に水道メータを配置し、筒形インナーケースが通常は第1回動位置に位置して水道メータにて水道使用量の計測が可能になり、筒形インナーケースを第2回動位置に回動すると、筒形インナーケース内への水道水の進入が禁止される水道メータシステム用のメータ挿抜補助具において、水道メータシステムは、筒形インナーケースの一端部をメータケースの外面から突出させてなる環状突部を備えて、環状突部の内側開口を通して筒形インナーケースに水道メータが挿抜される構成とされ、環状突部の外側に嵌合されて筒形インナーケースと一体回動可能に係合する可動リングと、可動リングの外側を囲み、可動リングを回動可能に支持すると共に、メータケースのうち環状突部の外側を囲む固定開口縁に対向配置される固定ベースと、固定ベースをメータケースに固定するためのベース固定手段と、可動リングの外側面に形成された第1ギヤ部と、固定ベースに回転可能に支持され、第1ギヤ部に噛合した第2ギヤ部を有する回転操作部材とを備え、回転操作部材の回転を可動リングに減速して伝達可能としたところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のメータ挿抜補助具において、水道メータシステムには、水道メータの一端部を環状突部の内側開口から筒形インナーケースの回動軸方向に突出させた中央突部が備えられると共に、中央突部の外面に引抜用係止部が設けられ、中央突部を側方から挟み、先端部を引抜用係止部に係止させて水道メータを筒形インナーケースから引き抜くための引抜ハサミを、固定ベースと別個に備え、固定ベースには、引抜用係止部を露出させるための1対のハサミ進入開口が形成され、可動リングには、筒形インナーケースが第2回動位置以外に位置しているときに1対のハサミ進入開口を塞いで引抜ハサミの進入を規制するカバー壁と、筒形インナーケースが第2回動位置に位置したときに1対のハサミ進入開口と連通して引抜用係止部への引抜ハサミの進入を許容する1対の連通開口とが形成されているところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載のメータ挿抜補助具において、固定ベースには、メータケースに備えた位置決凹凸部に対応させて位置確認凹凸部が設けられ、メータケースに対して固定ベースが正規の取り付け位置に配置されたときに、位置決凹凸部と位置確認凹凸部とが凹凸係合して可動リングが環状突部に嵌合可能となる一方、メータケースに対して固定ベースが不正規の取り付け位置に配置されたときに、位置決凹凸部が固定ベースに干渉するか或いは位置確認凹凸部がメータケースに干渉して可動リングが環状突部に嵌合不能になるところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項1乃至3の何れか1項に記載のメータ挿抜補助具において、可動リングの内周面には、水道メータからケーブルが延びている場合にそなえて、そのケーブルを側方から受容可能なケーブル受容溝が設けられ、そのケーブル受容溝の両端が、筒形インナーケースの回転位置に拘わらず、固定ベースのうち水道メータの軸方向を向いた表裏両面に常時開放しているところに特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項1乃至4の何れか1項に記載のメータ挿抜補助具において、可動リングと固定ベースの互いに対向した1対の周面のうち一方の周面には、180度離れた2位置に、周方向に延びた1対の係合溝が形成され、他方の周面には、180度離れた2位置に、径方向に突出して1対の係合溝に係合した1対の摺動突起が形成され、各摺動突起が各係合溝の一端部に当接して水道メータが第1回動位置に位置決めされるようにしたところに特徴を有する。
請求項6の発明は、請求項1乃至5の何れか1項に記載のメータ挿抜補助具において、固定ベースに基準目印を設けると共に可動リングに位置確認用目印を設け、基準目印に対する位置確認用目印の位置に基づいて、筒形インナーケースが第1回動位置と第2回動位置の何れに位置しているかを視認可能としたところに特徴を有する。
請求項7の発明は、請求項1乃至6の何れか1項に記載のメータ挿抜補助具において、固定ベースに備えられメータケースに形成された螺子孔に螺合する螺子又は、固定ベースに備えられメータケースに形成された係止孔に押し込むことでその係止孔に係脱可能に係止する係止ピンをベース固定手段として備えたところに特徴を有する。
請求項8の発明は、請求項1乃至7の何れか1項に記載のメータ挿抜補助具において、メータケースの外側面に宛がわれて、筒形インナーケースの回転軸方向に延び、基端部が固定ベースに回動可能に連結されると共に、先端部が固定ベースとの間にメータケースを狭持する先端係合部になった複数の係止アームを、ベース固定手段として備えたところに特徴を有する。
請求項9の発明は、請求項1乃至8の何れか1項に記載のメータ挿抜補助具において、メータケースの外側面に宛がわれて、基端部が固定ベースに固定され、メータケースの外側面に備えた突部を筒形インナーケースの回転方向で挟んで固定ベースを回り止めする回動規制突壁をベース固定手段として備えたところに特徴を有する。
[請求項1の効果]
本発明のメータ挿抜補助具を使用して水道メータシステムのメンテナンスを行う場合の手順は以下のようである。即ち、まず、固定ベースをメータケースに固定し、可動リングを筒形インナーケースの環状突部と係合させる。その状態で回転操作部材を回転操作すると可動リングが連動回転して、筒形インナーケースがメータ受容部の内側で第1回動位置から第2回動位置へと回動する。筒形インナーケースが第2回動位置になったら水道メータを筒形インナーケースから抜き取る。このとき、筒形インナーケース内への水道水の進入が禁止されているので、メータケースからの放水を防止することができる。メンテナンスが完了したら、再び筒形インナーケースに水道メータを挿入し、次いで、回転操作部材を回転操作して筒形インナーケースを第2回動位置から第1回動位置に戻す。筒形インナーケースが第1回動位置に戻ると、水道メータシステムによる水道使用量の計量が再開される。筒形インナーケースを第1回動位置に戻したら最後に固定ベースをメータケースから取り外す。
本発明のメータ挿抜補助具を使用して水道メータシステムのメンテナンスを行う場合の手順は以下のようである。即ち、まず、固定ベースをメータケースに固定し、可動リングを筒形インナーケースの環状突部と係合させる。その状態で回転操作部材を回転操作すると可動リングが連動回転して、筒形インナーケースがメータ受容部の内側で第1回動位置から第2回動位置へと回動する。筒形インナーケースが第2回動位置になったら水道メータを筒形インナーケースから抜き取る。このとき、筒形インナーケース内への水道水の進入が禁止されているので、メータケースからの放水を防止することができる。メンテナンスが完了したら、再び筒形インナーケースに水道メータを挿入し、次いで、回転操作部材を回転操作して筒形インナーケースを第2回動位置から第1回動位置に戻す。筒形インナーケースが第1回動位置に戻ると、水道メータシステムによる水道使用量の計量が再開される。筒形インナーケースを第1回動位置に戻したら最後に固定ベースをメータケースから取り外す。
ここで、本発明によれば、回転操作部材の回転が可動リングに減速して伝達されるので、筒形インナーケースに直接力を付与して回動操作する場合に比べて小さい力で筒形インナーケースを回動させることができ、回動操作を容易に行うことができる。また、水道メータシステムの通常使用時は、固定ベースを水道メータシステムから取り外しておくことができるから、筒形インナーケースが正規の作業者以外によって不正に回動操作されることを防ぐことができる。
[請求項2の発明]
請求項2の発明によれば、メータケースに固定ベースが固定された状態で水道メータを筒形インナーケースから引き抜くことが困難な場合に、引抜ハサミを使用することで、水道メータの抜き取りを比較的容易に行うことができる。これにより、水道メータを筒形インナーケースから引き抜くために固定ベースを一時的に取り外すという手間を省くことができる。
請求項2の発明によれば、メータケースに固定ベースが固定された状態で水道メータを筒形インナーケースから引き抜くことが困難な場合に、引抜ハサミを使用することで、水道メータの抜き取りを比較的容易に行うことができる。これにより、水道メータを筒形インナーケースから引き抜くために固定ベースを一時的に取り外すという手間を省くことができる。
ここで、筒形インナーケースが第2回動位置に位置した状態では、固定ベースに形成された1対のハサミ進入開口と、可動リングに形成された1対の連通開口とが筒形インナーケースの回動軸方向で連通して、引抜用係止部への引抜ハサミの進入を許容するので、引抜ハサミによって水道メータを引き抜くことが可能になる。
一方、筒形インナーケースが第2回動位置以外に位置しているときには、可動リングに形成されたカバー壁が1対のハサミ進入開口を塞いで引抜ハサミの進入を規制するので、引抜ハサミによって水道メータを引き抜くことが不可能になる。
このように、請求項2の発明によれば、筒形インナーケースが第2回動位置以外に位置している状態で水道メータを抜き取って放水させてしまうという作業ミスを防止することができる。
[請求項3の発明]
請求項3の発明によれば、メータケースに対して固定ベースが正規の位置に配置されていない状態では、可動リングが環状突部に嵌合不能となり、筒形インナーケースの回動を禁止することができる。これにより、誤った取り付け状態で筒形インナーケースが無理に回動操作されることによる破損や漏水を防止することができる。
請求項3の発明によれば、メータケースに対して固定ベースが正規の位置に配置されていない状態では、可動リングが環状突部に嵌合不能となり、筒形インナーケースの回動を禁止することができる。これにより、誤った取り付け状態で筒形インナーケースが無理に回動操作されることによる破損や漏水を防止することができる。
[請求項4の発明]
請求項4の発明によれば、水道メータからケーブルが延びている場合には、そのケーブルが側方から可動リングのケーブル受容溝に受容され、筒形インナーケースの回転位置に拘わらず、固定ベースのうち水道メータの軸方向を向いた表裏両面からケーブルを引き出すことができる。これにより、可動リングと環状突部とを嵌合させる際に、ケーブルが可動リングの内側を通らないようにケーブルの接続を解除したりケーブルを途中で切断する必要が無くなる。そして、本発明のメータ挿抜補助具は、ケーブルを有さない水道メータシステムのみならず、ケーブルを有しかつその接続解除や切断が困難な水道メータシステムに対しても使用することができるから汎用性が向上する。
請求項4の発明によれば、水道メータからケーブルが延びている場合には、そのケーブルが側方から可動リングのケーブル受容溝に受容され、筒形インナーケースの回転位置に拘わらず、固定ベースのうち水道メータの軸方向を向いた表裏両面からケーブルを引き出すことができる。これにより、可動リングと環状突部とを嵌合させる際に、ケーブルが可動リングの内側を通らないようにケーブルの接続を解除したりケーブルを途中で切断する必要が無くなる。そして、本発明のメータ挿抜補助具は、ケーブルを有さない水道メータシステムのみならず、ケーブルを有しかつその接続解除や切断が困難な水道メータシステムに対しても使用することができるから汎用性が向上する。
[請求項5の発明]
請求項5の発明によれば、回転操作部を回転操作して筒形インナーケースを第2回動位置から第1回動位置に向けて回動させていくと、第1回動位置において、それ以上の回動が不可能となるので、筒形インナーケースを確実に第1回動位置に位置決めすることができる。
請求項5の発明によれば、回転操作部を回転操作して筒形インナーケースを第2回動位置から第1回動位置に向けて回動させていくと、第1回動位置において、それ以上の回動が不可能となるので、筒形インナーケースを確実に第1回動位置に位置決めすることができる。
[請求項6の発明]
請求項6の発明によれば、筒形インナーケースが第1回動位置と第2回動位置の何れの位置に位置しているかを目視で確認することができ、筒形インナーケースが第2回動位置以外に位置している状態で水道メータを抜き取って放水させてしまうという作業ミスを防止することができる。
請求項6の発明によれば、筒形インナーケースが第1回動位置と第2回動位置の何れの位置に位置しているかを目視で確認することができ、筒形インナーケースが第2回動位置以外に位置している状態で水道メータを抜き取って放水させてしまうという作業ミスを防止することができる。
[請求項7の発明]
請求項7の発明によれば、固定ベースに備えた螺子を螺子孔に対して螺合操作するか又は、固定ベースに備えた係止ピンを係止孔に押し込むことにより、固定ベースをメータケースに固定することができる。
請求項7の発明によれば、固定ベースに備えた螺子を螺子孔に対して螺合操作するか又は、固定ベースに備えた係止ピンを係止孔に押し込むことにより、固定ベースをメータケースに固定することができる。
[請求項8発明]
請求項8の発明によれば、固定ベースに複数の係止アームを回動可能に備え、その先端係合部と固定ベースとの間でメータケースを挟持することで、固定ベースをメータケースに対して筒形インナーケースの回転軸方向で固定することができる。固定する際に工具は不要であり、容易かつ迅速に着脱することができる。
請求項8の発明によれば、固定ベースに複数の係止アームを回動可能に備え、その先端係合部と固定ベースとの間でメータケースを挟持することで、固定ベースをメータケースに対して筒形インナーケースの回転軸方向で固定することができる。固定する際に工具は不要であり、容易かつ迅速に着脱することができる。
[請求項9の発明]
請求項9の発明によれば、筒形インナーケースを回動させるときに、固定ベースが連れ回りすることを防ぐことができる。
請求項9の発明によれば、筒形インナーケースを回動させるときに、固定ベースが連れ回りすることを防ぐことができる。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を図1〜図23に基づいて説明する。まずは、本発明のメータ挿抜補助具300が使用される水道メータシステム100について、図1〜図5を参照しつつ説明する。図1に示すように、水道メータシステム100のうち、メータケース10は、上下両端が開放した略筒形のメータ受容部11の外面から相反する方向に1対の水道管接続部11J,11Kが突出した構造をなしており、これら水道管接続部11J,11Kが、図示しない水道管の途中に接続される。例えば、図1における左側の水道管接続部11Jは一次側(上流側)の水道管に接続され、その内部を上流側端部流路12が貫通している(図2及び図3参照)。また、反対側の水道管接続部11Kは二次側(下流側)の水道管に接続され、その内部を下流側端部流路13が貫通している(図2及び図3参照)。これら上流側端部流路12及び下流側端部流路13は、メータ受容部11の内側に連通している。
以下、本発明の第1実施形態を図1〜図23に基づいて説明する。まずは、本発明のメータ挿抜補助具300が使用される水道メータシステム100について、図1〜図5を参照しつつ説明する。図1に示すように、水道メータシステム100のうち、メータケース10は、上下両端が開放した略筒形のメータ受容部11の外面から相反する方向に1対の水道管接続部11J,11Kが突出した構造をなしており、これら水道管接続部11J,11Kが、図示しない水道管の途中に接続される。例えば、図1における左側の水道管接続部11Jは一次側(上流側)の水道管に接続され、その内部を上流側端部流路12が貫通している(図2及び図3参照)。また、反対側の水道管接続部11Kは二次側(下流側)の水道管に接続され、その内部を下流側端部流路13が貫通している(図2及び図3参照)。これら上流側端部流路12及び下流側端部流路13は、メータ受容部11の内側に連通している。
図2に示すように、メータ受容部11の内側には筒形インナーケース30が受容されている。筒形インナーケース30は、例えば、メータ受容部11の下面開口部14Bから挿入され、下面開口部14Bに螺合された抜止リング36によって抜け止めされている。また、筒形インナーケース30の上端部は、メータ受容部11の上面開口部14Aから僅かに突出しており(図1(B)参照)、周縁部が上面開口部14Aの開口縁と係止して抜け止めされている。即ち、筒形インナーケース30は、メータケース10内に上下方向で直動不能に組み付けられている。
一方、筒形インナーケース30は、メータ受容部11の内側で図2及び図3に示す「通水位置」(本発明の「第1回動位置」に相当する)と図5に示す「止水位置」(本発明の「第2回動位置」に相当する)との間で回動可能となっている。
筒形インナーケース30の内側には、水道メータ20が一体回転可能に受容されている。水道メータ20は、一端有底の円筒ハウジング120の上端部に表示ユニット130を備えている。水道メータ20は、例えば、「羽根車式水道メータ」であり、円筒ハウジング120の内部流路21の途中に図示しない羽根車を備えている。円筒ハウジング120の外周面は円弧面で構成されているが、図3に示すように、外周面の一部は他の部分より曲率が小さい小曲率円弧面120Aとなっている。
この小曲率円弧面120Aには、円筒ハウジング120の内部流路21の一端である流出口21Bが形成され、筒形インナーケース30の下流側中継流路32Aに連通している。一方、円筒ハウジング120の周方向で流出口21Bから180度離れた位置には、内部流路21の他端である流入口21Aが形成され、筒形インナーケース30の上流側中継流路35に連絡している。そして、円筒ハウジング120の流入口21Aから円筒ハウジング120の内部流路21に流入した水道水によって羽根車(図示せず)が回転し、流出口21Bから流出する。
円筒ハウジング120の外側面には、流入口21A及び流出口21Bを囲むようにOリング溝121,121が形成され(図2参照)、Oリング80,80が嵌め込まれている。なお、流出口21Bを囲んだOリング溝121は、小曲率円弧面120Aに形成されている。
図2に示すように、水道メータ20の表示ユニット130(本発明に係る「中央突部」に相当する)は、全体がメータケース10の上面(本発明に係る「固定開口縁」に相当する)から突出している。表示ユニット130の下端部分は円筒ハウジング120の径方向外側に張り出した側方張出部131となっている。表示ユニット130は、円筒ハウジング120に対して所定の角度範囲で相対回転可能となっている。表示ユニット130は、円筒ハウジング120内の羽根車の回転軸と磁気的に結合しており、水道メータ20の内部流路21を通過した水道水の積算体積、つまり、「水道使用量」が表示ユニット130の上部に備えた流量表示部132(図3参照)で表示される。ここで、表示ユニット130には、各種電子部品を内蔵した「電子式」と電子部品の替わりに複数の歯車(歯車列)を内蔵した「機械式」とがあるが、「電子式」の場合には、表示ユニット130のうち側方張出部131より上方位置からケーブル133が延びている。このケーブル133は、例えば、水道メータシステム100の設置場所(メータボックス)から離れた場所にある電源や通信機器に接続される。
水道メータシステム100の通常使用時に、筒形インナーケース30が「通水位置」(図3に示す位置)からずれていると、水道使用量を正確に計測することができなくなったり、水の出が悪くなる虞がある。そのため、通常使用時には、メータケース10(メータ受容部11)に対する筒形インナーケース30の相対回転を禁止して「通水位置」で固定するようになっている。具体的には、筒形インナーケース30のうち、メータケース10の上面から突出した部分30A(以下、「環状突部30A」という)には、陥没凹所24が形成されている(図1(A)参照)。この陥没凹所24にメータケース10の上面に固定された回り止め部材16が側方から挿入嵌合されて筒形インナーケース30の回動が禁止されている。回り止め部材16は、通常は、ボルト25によってメータケース10の上面に固定されており、ボルト25を螺子孔18から抜いて回り止め部材16を陥没凹所24から抜き取ると、筒形インナーケース30がメータケース10に対して回動可能になる。
図1(A)に示すように、環状突部30Aのうち、陥没凹所24から180度離れた位置にも陥没凹所26が形成されている。これら1対の陥没凹所24,26は、表示ユニット130(側方張出部131)の下面と環状突部30Aの上面との間に、外側に開放した爪挿入隙間28,28を形成している(図2参照)。以上が水道メータ20の説明であり、次に水道メータ20を受容した筒形インナーケース30について説明する。
図2及び図3に示すように筒形インナーケース30は、水道メータ20を受容したメータ嵌合筒31と、メータ嵌合筒31の外周面から側方に突出した逆止弁保持筒32とから構成されている。メータ嵌合筒31は下端有底の円筒状をなしている。ここで、メータ嵌合筒31の内周面の一部は他の部分より曲率が小さい小曲率円弧面31Aとなっており、この小曲率円弧面31Aが水道メータ20の円筒ハウジング120に備えた小曲率円弧面120Aと面当接するようになっている。
小曲率円弧面31A,120A同士が面当接するようにしたことで、円筒ハウジング120とメータ嵌合筒31との相対回転が禁止される。即ち、筒形インナーケース30と水道メータ20とが一体回転可能となる。また、円筒ハウジング120は、小曲率円弧面31A,120A同士が面当接する位置以外では、メータ嵌合筒31に対して嵌合不可能になる。
メータ嵌合筒31のうち、小曲率円弧面31Aを筒部取付孔34が貫通しており、筒部取付孔34から180度離れた部分を上流側中継流路35が貫通している。筒部取付孔34には、メータ嵌合筒31の内側から逆止弁保持筒32が挿入組み付けされている。
図2に示すように、メータ嵌合筒31の上端部及び下端部には、それぞれ全周に亘ってOリング溝が形成されてOリング81,81が嵌め込まれている。これらOリング81,81により、メータケース10(詳細には、メータ受容部11)と筒形インナーケース30(詳細には、メータ嵌合筒31)との間がシールされている。
メータ嵌合筒31の外周面には上流側中継流路35の開口を囲むようにOリング溝が陥没形成され、このOリング溝に嵌め込まれたOリング82がメータ受容部11の内面に密着して上流側端部流路12と上流側中継流路35との連絡部分をシールしている。
図3に示すように、メータ嵌合筒31の外周面とメータ受容部11の内周面との間にはバイパス流路39が形成されている。バイパス流路39はメータ嵌合筒31の外周面を約半周に亘って溝状に陥没させることで形成されている。より詳細には、メータ嵌合筒31のうち、上流側中継流路35から周方向における一方向(図3における反時計回り方向)に約45度離れた位置にはバイパス入口部39Aが形成され、下流側中継流路32Aから周方向における一方向に約45度離れた位置にはバイパス出口部39Bが形成されている。そして、これらバイパス入口部39Aとバイパス出口部39Bとを繋ぐようにバイパス流路39がメータ嵌合筒31の外周面に沿って延びている。以上が、筒形インナーケース30におけるメータ嵌合筒31の説明である。
逆止弁保持筒32は、両端開放の円筒構造をなしている。逆止弁保持筒32の基端側の外周面にはOリング85が嵌められており、このOリング85によって逆止弁保持筒32と筒部取付孔34との間がシールされている。
逆止弁保持筒32の基端部にはフランジ部32Fが形成されている。このフランジ部32Fが、筒部取付孔34の内周面の段差部に係止されて、メータ嵌合筒31が外側に抜けないようになっている。
逆止弁保持筒32の基端面は円筒ハウジング120の小曲率円弧面120Aに突き合わされており、流出口21Bの周囲を囲んだOリング80と密着している。
逆止弁保持筒32の内部を貫通した下流側中継流路32Aには公知な逆止弁38が備えられている。逆止弁38は、上流側端部流路12から下流側端部流路13に向かう順方向への水の流れを許容し、下流側端部流路13から上流側端部流路12に向かう逆方向への水の流れを禁止する。また、逆止弁38は、逆止弁保持筒32の基端側から挿抜可能に組み付けされている。
通常使用時には、逆止弁保持筒32のうち逆止弁38を挿抜可能な基端側の開口に、水道メータ20の外周面(小曲率円弧面120A)が宛がわれているので、逆止弁38が逆止弁保持筒32から離脱することはない。
図3に示すように、逆止弁保持筒32の先端面は筒形インナーケース30の回動中心と同心の円弧面をなしており、メータ受容部11の内側に組み付けられた後述する摺動プレート60に突き合わされている。また、逆止弁保持筒32の先端面にはOリング溝が形成され、このOリング溝に嵌め込まれたOリング83が摺動プレート60の摺動面61に密着している。以上が、筒形インナーケース30における逆止弁保持筒32の説明である。
メータケース10のメータ受容部11には、筒形インナーケース30の側方に突出した逆止弁保持筒32を旋回可能に収容するために側方膨出部40が形成されている。側方膨出部40は、メータ受容部11の周壁から突出しかつ筒形インナーケース30の回動方向に延びている。詳細には、図3に示すように、側方膨出部40は、メータ受容部11の周壁を、「通水位置」(図3の状態)と「止水位置」(図5の状態)との間における逆止弁保持筒32の旋回範囲に応じて、側方に膨出させてなる。つまり、側方膨出部40はメータ受容部11のうち下流側の水道管接続部11Kが突出した部分から、図3における時計回り方向に延びており、メータ受容部11の内面側にのみ開放した袋構造をなしている。
側方膨出部40の内部には、摺動プレート60が組み付けられている。摺動プレート60は、筒形インナーケース30の回動方向に延びた円弧状をなしている。逆止弁保持筒32の先端部が摺動する摺動面61は、筒形インナーケース30の回動中心と同心でかつ逆止弁保持筒32の先端面と同一の曲率の滑らかな円弧状の湾曲面となっている。
摺動プレート60のうち、筒形インナーケース30の回動方向における一端部には、円形の貫通孔64が形成されている。貫通孔64は、下流側端部流路13と連通しており、その内側には、筒形インナーケース30が回動した際に、逆止弁保持筒32の先端に取り付けられたOリング83が外れることを防止するために、Oリング離脱防止壁63が設けられている。Oリング離脱防止壁63は、摺動プレート60に一体形成されており、貫通孔64の内側を筒形インナーケース30の回動方向に横切るように差し渡されている。
摺動プレート60のうち貫通孔64の開口縁からは、摺動面61とは反対側に円筒状の筒形突出部62が突出している。筒形突出部62は、水道管接続部11Kの内側に挿入嵌合されている。
摺動プレート60は、側方膨出部40を貫通した調整用ボルト70によってメータケース10に対して位置決め及び固定される。調整用ボルト70は、側方膨出部40の螺子孔43に螺合された位置決め用ボルト71と、位置決め用ボルト71の軸心を貫通しかつ螺合された固定用ボルト72とから構成される。位置決め用ボルト71の螺合量を調節することで、摺動プレート60の摺動面61を筒形インナーケース30の回動中心と同心の円弧面になるように位置決めすることが可能であり、その位置決めされた状態で、メータケース10と摺動プレート60とを固定用ボルト72によって固定することが可能となっている。
以上が水道メータシステム100の構成であって、次に水道メータシステム100の動作について説明する。水道メータシステム100を使用して水道使用量(積算体積)を計測する場合には、筒形インナーケース30を図2及び図3に示すように「通水位置」に配置する。このとき、メータケース10の上流側端部流路12及び下流側端部流路13と、筒形インナーケース30の上流側中継流路35及び下流側中継流路32Aと、水道メータ20の流入口21A及び流出口21Bとが連通状態になる。すると、水道管を流れる水道水が水道メータ20(詳細には、円筒ハウジング120)の内部を通過可能となり、円筒ハウジング120内の羽根車が水道水を受けて回転する。そして、羽根車の回転に応じて表示ユニット130に流量が表示される。
水道メータ20又は逆止弁38の保守、点検、定期交換等のメンテナンスは、メータケース10を水道管に接続した状態のまま行うことができる。具体的には、回り止め部材16を取り外し、筒形インナーケース30をメータ受容部11の内側で「通水位置」から「止水位置」に向けて(図3における時計回り方向に)回動させる。このとき、水道メータ20の円筒ハウジング120が、筒形インナーケース30のメータ嵌合筒31に対して回り止めされているので、水道メータ20と筒形インナーケース30とが一体に回動する。
筒形インナーケース30が回動すると、筒形インナーケース30の上流側中継流路35及び下流側中継流路32Aが、メータケース10の上流側端部流路12及び下流側端部流路13に対して徐々にずらされる(図4を参照)。そして、筒形インナーケース30が「通水位置」から所定角度(例えば、約45度)回動して「止水位置」に至ると、図5に示すように、上流側中継流路35の開口がメータ受容部11の内面で塞がれ、下流側中継流路32Aの開口が摺動プレート60で塞がれて、上流側端部流路12と上流側中継流路35との間、及び、下流側中継流路32Aと下流側端部流路13との間が断絶する。その代わりに、バイパス入口部39Aが上流側端部流路12に連絡すると共に、バイパス出口部39Bが、側方膨出部40の内側に連絡して、上流側端部流路12と下流側端部流路13との間がバイパス流路39によって連絡される。即ち、水道水は、筒形インナーケース30の内側に流れ込まずに、バイパス流路39を通って水道メータシステム100を通過可能となる。
筒形インナーケース30を「止水位置」にしたら、筒形インナーケース30(メータ嵌合筒31)の上端開口30B(本発明に係る「内側開口」に相当する)から水道メータ20を抜き取る。また、水道メータ20を抜き取ると、逆止弁保持筒32の基端側の開口から逆止弁38を抜き取ることが可能になる。このとき、水道水は筒形インナーケース30の内側に流れ込まないので、水道メータ20又は逆止弁38を取り外しても、メータケース10から放水することはない。しかも、メータケース10の水道管接続部11J,11Kはバイパス流路39によって連絡しているので、筒形インナーケース30を「止水位置」にした状態でも給水栓への給水を継続することができる。つまり、断水することなく水道メータ20を抜き取ることができる。
筒形インナーケース30から取り外した水道メータ20又は逆止弁38に対して必要なメンテナンスを行ったら、それらを元の状態に組み付ける。まず、逆止弁38を逆止弁保持筒32の内側に挿入し、次いで、水道メータ20(円筒ハウジング120)を筒形インナーケース30の上端開口30Bから挿入する。水道メータ20をメータ嵌合筒31に挿入するときには、円筒ハウジング120の小曲率円弧面120Aと、メータ嵌合筒31の小曲率円弧面31Aとが面当接するように位置を合わせてから挿入する。
そして、水道メータ20を図5に示す「止水位置」から同図における反時計回り方向に回動操作して「通水位置」(図3の状態)に戻す。すると、バイパス流路39と上流側端部流路12及び下流側端部流路13との間が断絶し、代わりに上流側端部流路12と上流側中継流路35及び、下流側中継流路32Aと下流側端部流路13とが連通して、水道メータ20内への通水が再開され、水道メータ20により水道使用量の計測が可能になる。最後に、回り止め部材16を筒形インナーケース30の陥没凹所24に係止させてメータケース10の上面にボルト25で固定する。以上が、水道メータシステム100に関する説明である。
ところで、上述の如く筒形インナーケース30をメータケース10に対して「通水位置」と「止水位置」との間で回動させる方法としては、円筒ハウジング120がメータ嵌合筒31に対して回り止めされていることを利用して、水道メータ20の上端部(例えば、側方張出部131)を把持して回動操作する方法が考えられる。
ところが、筒形インナーケース30がメータケース10に対して回動する際には、上流側中継流路35の開口周縁に取り付けられたOリング82が、メータケース10におけるメータ受容部11の内面に摺動し、逆止弁保持筒32の先端面に取り付けられたOリング83が、摺動プレート60の摺動面61を摺動する。また、メータ嵌合筒31の外周面に装着されたOリング81,81が、メータ受容部11の内面を摺動する。つまり、これら複数のOリング81,82,83の摺動抵抗に抗して筒形インナーケース30を回動操作しなければならない。そのため、水道メータ20を把持して筒形インナーケース30を回動操作するには大きな力が必要で、現実的には困難である。本発明のメータ挿抜補助具300はこの問題を解決したものであり、以下に説明する構成を備えている。以下、本実施形態のメータ挿抜補助具300について、図6〜図23を参照しつつ説明する。
メータ挿抜補助具300は、筒形インナーケース30の回動操作に使用する回動操作盤310(図6〜図9を参照)と、回動操作盤310とは別個に備えられて、筒形インナーケース30から水道メータ20を抜き取る際に使用する引抜ハサミ301(図11参照)とから構成される。
図11に示すように、引抜ハサミ301は、例えば、帯状の板金を曲げ加工して形成されており、互いに平行な1対の把持アーム302,302の基端部同士を連絡板303で連結した門形形状をなしている。また、各把持アーム302,302には、先端部を内側(互いに近づく方向)に直角曲げした係止爪304,304が形成されている。これら係止爪304,304は、筒形インナーケース30における環状突部30Aの上面と表示ユニット130(側方張出部131)の下面(本発明の「引抜用係止部」に相当する)との間に形成された1対の爪挿入隙間28,28(図2参照)に側方から挿入可能となっている。そして、引抜ハサミ301によって筒形インナーケース30から水道メータ20を引き抜く際には、係止爪304,304の上面と表示ユニット130(側方張出部131)の下面とが、図12に示すように上下方向で係止可能となっている。なお、同図に示すように、引抜ハサミ301は、係止爪304,304が表示ユニット130と係止した状態で把持アーム302,302が平行になるように構成されている。
回動操作盤310は、図13〜図19に示すように水道メータシステム100のメータケース10に固定して使用される。回動操作盤310のうち、メータケース10の上面に載置される固定ベース311は平板状をなしている。図8(B)に示すように固定ベース311の中央部には、円形のメータ挿抜孔312が貫通形成されている。回動操作盤310を水道メータシステム100に固定(固定ベース311をメータケース10の上面に固定)した状態で、表示ユニット130がメータ挿抜孔312から突出し、側方張出部131がメータ挿抜孔312に遊嵌される。即ち、側方張出部131の周囲が固定ベース311によって包囲される。
図7に示すように、固定ベース311は、比較的厚肉な本体プレート311Aの上面を比較的薄肉なカバープレート311Bで覆ってそれらを螺子止めした構造となっている。また、メータ挿抜孔312は、本体プレート311Aを貫通した大径孔312Aと、カバープレート311Bを貫通した小径孔312Bとが上下方向で連通して形成されている。図8(A)に示すように、固定ベース311のうち、大径孔312Aの内側には可動リング360が回動可能に支持されている。
可動リング360は、メータ挿抜孔312と同心の円環状をなしており、その外周面の一部分にはギヤ部360G(本発明の「第1ギヤ部」に相当する)が形成されている。可動リング360の内径は水道メータ20が挿抜可能な大きさとなっており、例えば、カバープレート311Bに形成された小径孔312Bの内径と略同一となっている。そして、図8(A)と同図(B)との対比からも分かるように、可動リング360の上面は、カバープレート311Bによって覆われている。
図10(C)に示すように、可動リング360のうち、下面側の内周縁には、凹凸係合部360Tが形成されている。凹凸係合部360Tは、固定ベース311がメータケース10に対して正規の取付位置に配置された場合に、筒形インナーケース30の環状突部30Aに形成された凹凸係合部30A1(図1参照)と係合する。これらの係合により、可動リング360と筒形インナーケース30とが一体回転可能となる。これに対し、固定ベース311が不正規の取付位置に配置された場合には、可動リング360の凹凸係合部360Tが環状突部30Aの凹凸係合部30A1と係合不可能となる。この点については、後に詳説する。
図8(A)に示すように、可動リング360の外周面のうち、ギヤ部360Gが形成されていない2箇所には1対の摺動ピン362,362(本発明の「摺動突起」に相当する)が備えられている。1対の摺動ピン362,362は、例えば、可動リング360の外周面の互いに180度離れた位置から相反する方向に突出している。
摺動ピン362,362に対応して、固定ベース311のうちメータ挿抜孔312の内周面の互いに180度離れた位置には、1対のピン摺動溝313,313(本発明の「係合溝」に相当する)が形成されている。ピン摺動溝313,313は、可動リング360の回動方向に延びて1対の摺動ピン362,362を旋回可能に受容している。詳細には、図8(A)に示すように、本体プレート311Aにおける大径孔312Aの内周縁には、上方に開放しかつ可動リング360の回動方向に延びた段付凹所が形成され、その段付凹所の上面開口がカバープレート311Bで覆われて、大径孔312Aの中心側に開放したピン摺動溝313が形成されている(図21参照)。摺動ピン362,362とピン摺動溝313,313とが係止することで、可動リング360がメータ挿抜孔312の内側で回動可能に保持されている。
固定ベース311には、本発明の「基準目印」としての目印視認部314が形成されている。目印視認部314は、カバープレート311Bを貫通した小径孔312Bの内周縁を周方向の所定範囲に亘って帯状に切除した形状をなしており、目印視認部314を通して可動リング360の上面の一部が視認可能となっている。一方、可動リング360の上面は、筒形インナーケース30の回転位相に応じて、目印視認部314から見える部分の外見が変化するようになっている。詳細には、可動リング360の上面のうち、筒形インナーケース30が「止水位置」に位置した状態で目印視認部314から視認可能な部分(図9参照)には、「位置確認用目印」として、例えば、赤色の帯状目印Sが付されており、筒形インナーケース30が「通水位置」に位置した状態で目印視認部314から視認可能な部分(具体的には、帯状目印S以外の部分)は、赤色以外の色になっている。
つまり、筒形インナーケース30が「通水位置」のときは、目印視認部314から見える色が「赤色以外の色」となり、筒形インナーケース30が「止水位置」のときは、目印視認部314と帯状目印Sとが完全に一致して目印視認部314から見える色が「赤色」一色のみとなる。また、筒形インナーケース30が「通水位置」及び「止水位置」の何れの位置でもない「中間位置」のときは、目印視認部314から「赤色」と「赤色以外の色」の両方が視認可能となる。このように、筒形インナーケース30の回転位相に応じて、目印視認部314と帯状目印Sとの相対位置が変化し、目印視認部314から見える色が変化するので、筒形インナーケース30が「通水位置」と「止水位置」の何れに位置しているのかを目視で確認することができる。
ここで、本実施形態では、帯状目印Sを赤色としているが、帯状目印Sが他の部分と視覚で区別できれば、色は特に限定するものではない。また、目印視認部314の縁部と、可動リング360の目印視認部314から視認可能な部分との双方に、本発明の「基準目印」及び「位置確認用目印」としてのマークを付しておき、筒形インナーケース30が「通水位置」又は「止水位置」の何れか一方に位置したときにそれらマーク同士が一致し、それ以外の位置ではマーク同士が一致しないように構成してもよい。
上記したように、水道メータシステム100に実装される水道メータ20の表示ユニット130が「電子式」である場合には、水道メータ20のうち側方張出部131より上方位置からケーブル133が延びている。このような場合にそなえて、可動リング360の内周面には、ケーブル133を側方から受容可能なケーブル受容溝364が形成されている。図10に示すように、ケーブル受容溝364は、可動リング360の内周面と下面とを陥没させた形状をなしており、可動リング360の上下両面と径方向外側とに開放している。
図8(B)に示すように、固定ベース311のカバープレート311Bには、小径孔312Bの内周縁の一部を周方向の所定範囲で切除した形状の上端開放口319が形成されている。上端開放口319は、小径孔312Bの内周面のうち、筒形インナーケース30が「通水位置」と「止水位置」との間で回動する間にケーブル受容溝364が移動する範囲の全体に亘って形成されている。この上端開放口319により、ケーブル受容溝364の上端を、可動リング360の回動位置に拘わらず常時開放することが可能となる。
図7に示すように、本体プレート311Aには、本体プレート311Aの下面側と径方向外側とに開放した下端開放口318が形成されている。下端開放口318も、上端開放口319と同様に、筒形インナーケース30が「通水位置」と「止水位置」との間で回動する間にケーブル受容溝364が移動する範囲の全体に亘って形成されている。下端開放口318により、ケーブル受容溝364の下端を、可動リング360の回動位置に拘わらず、常時開放することが可能となる。
これらケーブル受容溝364、上端開放口319及び下端開放口318を備えたことにより、ケーブル133と接続先(電源や通信端末)との接続状態を維持したまま水道メータシステム100に対して回動操作盤310を固定することが可能になる。また、上端開放口319と下端開放口318とが、ケーブル受容溝364の回動範囲の全体に亘って形成されているので、ケーブル受容溝364にケーブル133を受容させたままで、可動リング360を固定ベース311に対して相対回転させることが可能となる。
図8(B)に示すように、固定ベース311のうち、メータ挿抜孔312を挟んで上端開放口319及び下端開放口318と反対側の側部には、回転操作部材330が取り付けられている。回転操作部材330は、可動リング360のギヤ部360Gと噛合したウォームギヤ331(本発明の「第2ギヤ部」に相当する)と、ウォームギヤ331を回転可能に軸支したウォームシャフト332とを有する。詳細には、本体プレート311Aには軸受け筒部315が一体形成されており、その軸受け筒部315をウォームシャフト332が貫通して回転可能に軸支されている。ウォームシャフト332のうち、軸受け筒部315から突出した基端部には、ウォームシャフト332を回転操作するための各種の回転操作具が取り付け可能となっており、本実施形態では、回転操作具として円環状の操作ハンドル333(図13参照)が着脱可能に取り付けられている。また、軸受け筒部315は途中部分が側方に開放しており、その開放した部分から、ウォームギヤ331が露出している。
ウォームシャフト332のうち軸受け筒部315から突出した先端部は、固定ベース311(本体プレート311A)に一体形成された突当壁316に突き合わされている。また、図8(A)に示すように、ウォームシャフト332の先端部は球状になっており、その球体の付け根に形成された括れ部には、E形止め輪334が嵌め込まれている(図16参照)。これら突当壁316とE形止め輪334とによって、ウォームシャフト332の軸方向への移動が規制されている。
ここで、図13〜図19に示すように、固定ベース311をメータケース10に対して正規の取付位置に固定した状態で、ウォームシャフト332は、水道管が延びた方向(図17のA−A線)と平行になるように配置されており、ウォームシャフト332の回転操作具(操作ハンドル333)が、例えば、下流側の水道管接続部11Kが突出した側に配置されるようになっている。
固定ベース311(本体プレート311A)の側部であって、メータ挿抜孔312を挟んだ二箇所には、1対のヒンジ部317,317が設けられており、それらヒンジ部317,317によって第1の回動係止アーム341と第2の回動係止アーム342とが上下方向に回動可能に軸支されている。各ヒンジ部317は、本体プレート311Aの側面から突出した1対のヒンジ片の間に水平にヒンジピンを差し渡した構造をなし、1対のヒンジ片の間に挟まれた第1及び第2の回動係止アーム341,342の基端部をヒンジピンが貫通している。
第1及び第2の回動係止アーム341,342は、固定ベース311をメータケース10の上面に固定した状態で、メータケース10の外側面に宛がわれて上下方向に延びるように構成されている。詳細には、図6及び図7に示すように、第1の回動係止アーム341は、ヒンジ317に軸支された基端部から真っ直ぐ延びて先端部が内側に直角に折れ曲がったL字形状をなしている。一方、図7に示すように、第2の回動係止アーム342は、ヒンジ317から側方に離れてから直角に折れ曲がって真っ直ぐ延び、先端部が内側に直角に折れ曲がった略「コ」の字形状をなしている。
固定ベース311がメータケース10に対して正規の取り付け位置に載置された場合に、第1の回動係止アーム341は、先端係合部341Aがメータケース10の底面に上下方向で係止するようになっており(図18〜図20を参照)、第2の回動係止アーム342は、先端係合部342Aがメータケース10における側方膨出部40の下面に上下方向で係止するようになっている(図19、図20を参照)。つまり、固定ベース311と各先端係合部341A,342Aとの間でメータケース10を上下方向から挟むことで、固定ベース311はメータケース10に対して上下方向の移動が禁止される。これら第1及び第2の回動係止アーム341,342は、本発明の「複数の係止アーム」及び「ベース固定手段」に相当する。
図6及び図7に示すように、固定ベース311(本体プレート311A)の下面からは係合ピン350が突出している。係合ピン350は、例えば本体プレート311Aの下面に開放した孔に圧入されている。係合ピン350は、固定ベース311がメータケース10の上面に対して正規の取付位置に配置された場合にのみ、メータケース10の上面に開放した螺子孔18(図2参照)に挿入可能となっている。
即ち、固定ベース311が不正規の取付位置に配置された場合には、係合ピン350が螺子孔18に挿入されずに、メータケース10の上面に干渉する。これにより、可動リング360に形成された凹凸係合部360T(図10参照)を筒形インナーケース30の環状突部30Aに形成された凹凸係合部30A1に係合させることが不可能になる。なお、螺子孔18は、本発明に係る「位置決凹凸部」に相当し、係合ピン350は、本発明の「位置確認凹凸部」に相当する。
また、回り止め部材16がボルト25で固定された状態では、係合ピン350を螺子孔18に挿入することが不可能になるので、回り止め部材16によって筒形インナーケース30の回動が禁止された状態では、固定ベース311をメータケース10に固定することが不可能となる。
固定ベース311のうち、メータ挿抜孔312を挟んで係合ピン350と反対側の側辺には回動規制プレート351が固定されている。回動規制プレート351は、固定ベース311及びウォームシャフト332の軸方向に対して直角な薄板状をなしており、本体プレート311Aの側面に螺子止めされている。図6に示すように、回動規制プレート351には、下方に開放した横長の係合凹部352が形成されている。係合凹部352は、固定ベース311がメータケース10の上面に対して正規の取付位置に配置された場合にのみ、側方膨出部40と下流側の水道管接続部11Kとを受容して(図14、図18参照)、筒形インナーケース30の回動方向への固定ベース311の回動を規制するようになっている。
即ち、固定ベース311が不正規の取付位置に配置された場合には、係合凹部352に側方膨出部40と水道管接続部11Kとが受容されず、回動規制プレート351がメータケース10の外側面に干渉する。このため、可動リング360に形成された凹凸係合部360Tを筒形インナーケース30の環状突部30Aに形成された凹凸係合部30A1に係合させることが不可能になる。これにより、誤った取り付け状態で筒形インナーケース30が無理に回動操作されることによる破損や漏水等を防止することができる。なお、回動規制プレート351は、本発明の「回動規制突壁」及び「ベース固定手段」に相当し、側方膨出部40と水道管接続部11Kは、本発明に係る「メータケースの外側面に備えた突部」に相当する。
固定ベース311がメータケース10の上面に対して正規の取付位置に配置され、係合ピン350と回動規制プレート351がメータケース10の上面及び外側面に係合すると、メータケース10に対する固定ベース311の回転及び移動が禁止される。また、係合ピン350と回動規制プレート351は、固定ベース311をメータケース10の上方から近づけて上面に載置する過程で、メータケース10の上面又は側面の凹凸(螺子孔18,側方膨出部40及び水道管接続部11K)と係合し、固定ベース311をメータケース10の上面から上方に離間させる過程で、メータケース10との係合が解除される。つまり、係合ピン350及び回動規制プレート351の係合及び係合解除は、固定ベース311をメータケース10に対して上下に移動させるだけであり、係合及び係合解除のための特別な操作は不要である。
図8(B)に示すように、固定ベース311のうちカバープレート311Bには、ハサミ進入開口320,320が形成されている。ハサミ進入開口320,320は、カバープレート311Bのうち小径孔312Bの内周面の互いに180度離れた部分を略矩形状に切除した形状をなし、引抜ハサミ301の把持アーム302,302がちょうど通過可能な大きさになっている。また、ハサミ進入開口320,320は、筒形インナーケース30が「止水位置」に位置したときの、爪挿入隙間28,28(図2参照)の位置に対応している。
図8(A)に示すように、可動リング360の内周面の互いに180度離れた部分には、1対の切り欠き溝365,365(本発明の「連通開口」に相当する)が形成されている。切り欠き溝365,365は可動リング360の内周面を外側に陥没させた形状をなし、引抜ハサミ301の把持アーム302,302が通過可能な大きさになっている。
筒形インナーケース30が「通水位置」に位置した状態では、図8(B)に示すように、可動リング360の切り欠き溝365,365と、固定ベース311のハサミ進入開口320,320とが、筒形インナーケース30の回動方向で互いにずらされる。このとき、切り欠き溝365,365は、固定ベース311のカバープレート311Bに覆われ、ハサミ進入開口320,320は、可動リング360の上面で塞がれる。よって、引抜ハサミ301の把持アーム302,302を、ハサミ進入開口320,320より奥側(下方)に挿入することは不可能となる。なお、可動リング360のうち、ハサミ進入開口320,320を塞いだ部分が、本発明の「カバー壁」に相当する。
筒形インナーケース30が「止水位置」に位置した状態では、図9に示すように、可動リング360の切り欠き溝365,365と、固定ベース311のハサミ進入開口320,320とが上下方向で完全に一致する。このとき、把持アーム302,302をハサミ進入開口320,320より奥側に挿入することが可能となり、係止爪304,304を爪挿入隙間28,28(図2参照)に挿入可能になる。
ここで、筒形インナーケース30が「止水位置」の近傍位置に配置されている状態では、可動リング360における切り欠き溝365,365と固定ベース311のハサミ進入開口320,320とが一部で重なるものの、完全に一致はしない。よって、この場合も、筒形インナーケース30が「通水位置」に位置した場合と同様に、把持アーム302,302をハサミ進入開口320,320より奥側に挿入することが不可能となる。
即ち、水道メータ20は、筒形インナーケース30が正確に「止水位置」に位置した状態でのみ、引抜ハサミ301を使って抜き取ることが可能となり、筒形インナーケース30が少しでも「止水位置」からずれた状態では、引抜ハサミ301を使って抜き取ることが不可能となる。これにより、水道メータ20を抜き取ったときのメータケース10からの放水を確実に防止することができる。
以上が、メータ挿抜補助具300の構成に関する説明であり、次に、このメータ挿抜補助具300の使用方法を説明する。
メータ挿抜補助具300を水道メータシステム100に対して使用する場合には、まず、回動操作盤310を、水道メータシステム100のメータケース10に固定する。具体的には、メータケース10からボルト25及び回り止め部材16を取り外し、メータケース10に対する筒形インナーケース30の回動を許容した状態にする。次いで、回動操作盤310における可動リング360の位置が、「通水位置」に対応した位置であること目印視認部314で確認し、固定ベース311を、メータケース10の上方から近づけて正規の取り付け位置になるように載置する。即ち、固定ベース311の係合ピン350をメータケース10の上面の螺子孔18に挿入しかつ、回動規制プレート351の係合凹部352にメータケース10の水道管接続部11K及び側方膨出部40を受容させる。
また、固定ベース311をメータケース10の上面に載置する際には、第1及び第2の回動係止アーム341,342を開いた状態に保持しておき、第1及び第2の回動係止アーム341,342がメータケース10と干渉しないようにしておく。
さらに、水道メータ20がケーブル133を備えている場合には、そのケーブル133を、可動リング360のケーブル受容溝364に側方から受容させ、固定ベース311の上端開放口319と下端開放口318とからケーブル133を引き出しておく。これにより、ケーブル133とその接続先との接続を解除したり、途中で切断しなくても、固定ベース311をメータケース10に取り付けることができる(図15、図19参照)。
固定ベース311がメータケース10の上面に対して正規の取り付け位置に配置されると、固定ベース311のメータ挿抜孔312から水道メータ20の上端部が上方に突出すると共に、可動リング360が筒形インナーケース30の環状突部30Aと凹凸係合して一体回転可能な状態になる。また、係合ピン350と回動規制プレート351とが、それぞれメータケース10の上面と外側面とに係合するので、メータケース10の上面における固定ベース311の水平移動及び回転が禁止される。ここで、固定ベース311がメータケース10に対して正規の取り付け位置であっても、可動リング360が「通水位置」に対応した位置にない場合には、可動リング360が筒形インナーケース30の環状突部30Aと凹凸係合しない。
固定ベース311をメータケース10に対して正規の取付位置に載置したら、第1及び第2の回動係止アーム341,342を下方に回動させてメータケース10の外側面に宛がい、それぞれの先端係合部341A,342Aを、メータケース10の底面及び側方膨出部40の下面に係止させる。これにより、先端係合部341A,342Aと固定ベース311との間にメータケース10が挟まれ、固定ベース311はメータケース10に対する上下方向への移動が禁止される。
ここで、可動リング360と環状突部30Aとが凹凸係合していない状態では、固定ベース311がメータケース10の上面から浮くので、第1及び第2の回動係止アーム341,342の先端係合部341A,342Aが、メータケース10に係合不可能になる。よって、この時点で、可動リング360と環状突部30Aとが凹凸係合していないことを作業者に気付かせることができる。
メータケース10に対して固定ベース311を固定したら、操作ハンドル333を回転操作して筒形インナーケース30を「通水位置」から「止水位置」へと回動させる。即ち、操作ハンドル333を回動操作するとウォームギヤ331が回転し、可動リング360が連動回転する。このとき、回転操作部材330(操作ハンドル333)の回転が可動リング360に減速して伝達される。そして、可動リング360は筒形インナーケース30と一体回転可能に連結しているので、筒形インナーケース30がメータケース10の内側で回転して、「通水位置」から「止水位置」へと回動する。
このとき、可動リング360のケーブル133は、ケーブル受容溝364に受容されたまま、上端開放口319及び下端開放口318の一端から他端へと移動する。
操作ハンドル333の回転操作は、目印視認部314を見ながら行い、目印視認部314から見える色が「赤色」一色になったら(目印視認部314と帯状目印Sとが完全に一致したら)、回転操作を止める。このとき、筒形インナーケース30が「止水位置」に位置する。
筒形インナーケース30が「止水位置」に位置すると、可動リング360に形成された切り欠き溝365,365と、固定ベース311(カバープレート311B)に形成されたハサミ進入開口320,320とが上下方向で完全に一致する(図9、図20の状態)。即ち、切り欠き溝365,365を介してハサミ進入開口320,320と爪挿入隙間28,28との間が連通する。
次いで、水道メータ20を筒形インナーケース30から抜き取ることになるが、固定ベース311がメータケース10に固定された状態では、水道メータ20のうち側方張出部131の周囲が固定ベース311によって包囲されているため、側方張出部131を直接把持して引き抜くことは困難である。固定ベース311をメータケース10から取り外せば、側方張出部131を直接把持して引き抜くことも可能になるが、筒形インナーケース30を「通水位置」に戻すときには再度、固定ベース311をメータケース10に固定しなければならないため、固定ベース311の着脱の手間が増える。
この手間を省くために、引抜ハサミ301を使用して水道メータ20を筒形インナーケース30から抜き取る。引抜ハサミ301を使用すれば、固定ベース311をメータケース10に固定したまま水道メータ20を引き抜くことができる。具体的には、引抜ハサミ301を固定ベース311の上方から垂直下方に降ろして、ハサミ進入開口320,320に引抜ハサミ301の把持アーム302,302を挿入する。把持アーム302,302は、ハサミ進入開口320,320を通過して切り欠き溝365,365に進入する。その切り欠き溝365,365を通過する過程で、係止爪304,304が表示ユニット130(側方張出部131)の外面に摺接し、把持アーム302,302は外側に開くように撓む。そして、係止爪304,304が側方張出部131を乗り越えると、把持アーム302,302は閉じるように復元して、表示ユニット130を側方から挟み、係止爪304,304が爪挿入隙間28,28に側方から挿入される(図20に示す状態)。
この状態で引抜ハサミ301を把持して垂直上方に引き上げると、引抜ハサミ301の係止爪304,304の上面が、表示ユニット130の外面のうち側方張出部131の下面に係止して、図22から図23への変化に示すように、水道メータ20(円筒ハウジング120)が筒形インナーケース30から引き抜かれ、固定ベース311のメータ挿抜孔312を通って取り出される。
ここで、筒形インナーケース30が「止水位置」以外の位置では、ハサミ進入開口320,320と切り欠き溝365,365とが上下方向で不一致になり、ハサミ進入開口320,320より奥側に把持アーム302,302を挿入することが不可能になる。従って、筒形インナーケース30が「止水位置」以外の位置のときに、水道メータ20が誤って引き抜かれることはなく、また、筒形インナーケース30が「止水位置」に位置していないことを作業者に気付かせることができる。
メータケース10から取り出した水道メータ20又は逆止弁38のメンテナンスが完了したら、逆止弁38及び水道メータ20を、メータ挿抜孔312を介して筒形インナーケース30の内側に取り付ける。次いで、操作ハンドル333を回転操作して、筒形インナーケース30を「止水位置」から「通水位置」に戻す。筒形インナーケース30が「通水位置」に向かって移動する過程で、可動リング360に備えた摺動ピン362,362が、固定ベース311に形成されたピン摺動溝313,313の内側で移動し、「通水位置」に到達すると、摺動ピン362,362が、ピン摺動溝313,313の一端部と当接して、それ以上の回転が不可能になる。また、このとき、目印視認部314からは帯状目印Sが見えなくなる。これらにより、筒形インナーケース30を正確に「通水位置」に戻すことができ、メンテナンス後に筒形インナーケース30が「通水位置」に戻されなかったことによる、漏水や、計測精度の低下や、性能のばらつきといった不具合を防止することができる。
筒形インナーケース30を「通水位置」に戻したら、第1及び第2の回動係止アーム341,342を開くように上方に回動させて、先端係合部341A,342Aとメータケース10との係止を解除し、そのまま固定ベース311をメータケース10の垂直上方に持ち上げる。これにより、メータケース10から回動操作盤310が取り外される。回動操作盤310を取り外したら、回り止め部材16を陥没凹所24に挿入して、ボルト25にてメータケース10の上面に固定する。これで筒形インナーケース30が「通水位置」で回動不能に固定される。以上が、メータ挿抜補助具300の使用方法に関する説明である。
このように、本実施形態のメータ挿抜補助具300によれば、回転操作部材330(操作ハンドル333)の回転が減速して可動リング360に伝達されるので、筒形インナーケース30に直接力を付与して回動操作する場合に比べて小さい力で筒形インナーケース30を回動させることができ、回動操作の作業性が向上する。
また、固定ベース311(回動操作盤310)をメータケース10に取り付けた状態のまま、水道メータ20を筒形インナーケース30に対して挿抜することができるから、挿抜する際に固定ベース311を着脱する手間が省け、作業効率が更に向上する。更に、通常使用時は、固定ベース311を水道メータシステム100から取り外しておくことができ、筒形インナーケース30が、正規の作業者以外によって不正に回動操作されることを防ぐことができる。
また、固定ベース311は、係合ピン350、回動規制プレート351、第1及び第2の回動係止アーム341,342によってメータケース10に固定されており、これらは固定に際して工具が一切不要であるから、容易かつ迅速に着脱作業を行うことができる。
また、筒形インナーケース30が「止水位置」からずれている場合には、可動リング360が1対のハサミ進入開口320,320の少なくとも一部を塞いで引抜ハサミ301の係止爪304,304と爪挿入隙間28,28との係止を禁止するので、引抜ハサミ301によって水道メータ20を引き抜くことが不可能になる。よって、水道メータ20を抜き取ったときのメータケース10からの放水を確実に防止することができる。
さらに、水道メータ20からケーブル133が延びている場合でも、そのケーブル133の接続を解除したりケーブル133を途中で切断することなく、固定ベース311をメータケース10に固定することができかつ、可動リング360を回動させることができる。つまり、回動操作盤310は、ケーブル133を有しない水道メータシステムのみならず、ケーブル133の接続解除や切断が困難な水道メータシステムに対しても使用することができるから、メータ挿抜補助具300の汎用性が向上する。
また、通常、水道メータシステム100は、メータボックスに収容されており、メータボックスの内部には、水道管の延びた方向に比較的広い空きスペースが形成される。これに対し、本実施形態によれば、その比較的広い空きスペースに回転操作具(本実施形態では、操作ハンドル333)を配置することができるので、回転操作具の操作性が向上する。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態を図24〜図26に基づいて説明する。なお、第1実施形態と同じ構成に関しては、同一符号を付して重複した説明は省略し、第1実施形態と異なる構成に関してのみ説明する。
以下、本発明の第2実施形態を図24〜図26に基づいて説明する。なお、第1実施形態と同じ構成に関しては、同一符号を付して重複した説明は省略し、第1実施形態と異なる構成に関してのみ説明する。
図24には、本実施形態の回動操作盤400が水道メータシステム100と共に示されている。上記第1実施形態では、固定ベース311を係合ピン350、回動規制プレート351、第1及び第2の回動係止アーム341,342によってメータケース10に固定する構成であったが、本実施形態の回動操作盤400はこれらを備えておらず、その代わりに、複数(具体的には2つ)の螺子410,410でメータケース10に固定する構成となっている。即ち、螺子410,410は本発明の「ベース固定手段」に相当する。
メータケース10には、これら螺子410,410に対応して螺子孔15A,15Aが形成されている。詳細には、メータ受容部11の上端外周面のうち、上面開口部14Aの中心に対して点対称となる二位置(より詳細には、水道管接続部11Kに近い位置と水道管接続部11Jに近い位置)から側方に1対の突出片15,15が突出しており、螺子孔15A,15Aはそれら突出片15,15を上下方向に貫通している。なお、メータ受容部11の外面で水道管接続部11Jの真上位置には螺子孔18を有した膨出突部17が備えられている。膨出突部17はメータ受容部11の外面から突出しかつ上下方向に延びている。そして、螺子孔18に螺合したボルト25によって回り止め部材16(図2参照)が固定されている。
一方、回動操作盤400の固定ベース311のうち、例えば、メータ挿抜孔312の中心に対して点対称となる二位置(より詳細には、回転操作部材330の近傍位置と回転操作部材330から離れた位置)には、固定ベース311を上下方向に貫通した螺子挿通孔(図示せず)が形成されており、これら2つの螺子挿通孔にそれぞれ螺子410,410が挿通されている。各螺子410,410は、螺子挿通孔に対して抜け止めされ、各螺子410,410の先端は常に固定ベース311の下面から突出している(図26参照)。また、各螺子410,410のうち、固定ベース311の上面から突出した頭部はツマミとなっており、このツマミにより、螺子410は工具を用いることなく手で容易に螺合操作することが可能となっている。なお、ツマミの外周面に滑り止め加工(例えば、ローレット加工)を施してもよい。
図26に示すように、固定ベース311の下面のうち、螺子410,410の先端の周辺部分には、段付き状に凹んだ第1陥没411,411が形成されている。また、固定ベース311の下面には、第1陥没部411,411とは別に、段付き状に凹んだ第2陥没部412が形成されている。
回動操作盤400を、メータケース10に固定する場合には、固定ベース311を、メータケース10の上方から近づけて、図25に示す正規の取り付け位置になるように配置する。固定ベース311が、メータケース10に対して正規の取付位置に配置された場合には、メータケース10の突出片15,15と固定ベース311の第1陥没部411,411とが凹凸嵌合すると共に、メータケース10の膨出突部17と固定ベース311の第2陥没部412とが凹凸嵌合する。これにより、固定ベース311(回動操作盤400)をメータケース10に対して簡易に位置決めすることができ、螺子410,410と螺子孔15A,15Aの位置が一致する。なお、第1陥没部411,411及び第2陥没部412は、本発明の「位置確認凹凸部」に相当し、突出片15,15と膨出突部17は、本発明の「位置決凹凸部」に相当する。
この状態で、螺子410,410を螺子孔15A,15Aに螺合することで、固定ベース311がメータケース10に対して上下方向で固定され、メータケース10に対する回動操作盤400(固定ベース311)の上下方向への移動が禁止されると共に、メータケース10に対する回動操作盤400(固定ベース311)の回り止めがなされる。ここで、本実施形態では、螺子410,410の先端が常に固定ベース311の下面から突出しているので、比較的簡単に螺子410,410の先端を螺子孔15A,15Aに挿入することができる。
一方、固定ベース311がメータケース10に対して誤った取付位置に配置された場合には、突出片15,15と第1陥没部411,411、並びに、膨出突部17と第2陥没部412とが凹凸嵌合せず、突出片15,15及び膨出突部17が固定ベース311の下面に干渉する。このため、固定ベース311(回動操作盤400)がメータケース10に対して回り止めされず、螺子部410,410と螺子孔15A,15Aの位置も一致しないので、それらの螺合が不可能になる。つまり、誤った取付位置ではメータケース10に対する回動操作盤400の固定が禁止され、可動リング360が筒形インナーケース30と係合不能になるので、誤った取り付け状態で筒形インナーケース30が無理に回動操作されることによる、破損や漏水等を防止することができる。
ここで、本実施形態では、回動操作部材330を回転操作するための回転操作具として、ラチェットレンチ335が使用されている。ラチェットレンチ335は、上記第1実施形態の操作ハンドル333に比べて、狭いメータボックス内での操作性の点で優れる。また、図26に示すように、固定ベース311の側面からは、例えばピン形の突起部413が突出している。この突起部413にラチェットレンチ335の把持部を載せておくことで、回動操作盤400の持ち運びやメータケース10への取り付けの際に、ラチェットレンチ335がぶらつくことを防止することができる。また、本実施形態では、螺子410,410と螺子孔15A,15Aとがねじ山にして約3つ分螺合すると、螺子410,410がそれ以上回転不可能となるので、螺合や螺合解除に要する時間を短縮することができ、回動操作盤400の着脱を容易かつ迅速に行うことができる。
なお、本実施形態の回動操作盤400を水道メータシステム100に対して使用する場合の操作は、メータケース10に対する回動操作盤400の着脱操作が上記第1実施形態と異なるだけであり、その他の操作、具体的には、筒形インナーケース30を「通水位置」から「止水位置」にし、引抜ハサミ301を使用して筒形インナーケース30から水道メータ20を引き抜き、水道メータ20のメンテナンスを行った後で、筒形インナーケース30の内側に水道メータ20を戻し、筒形インナーケース30を「止水位置」から「通水位置」に戻すという操作は、上記第1実施形態と同じである。そして、本実施形態の構成によっても上記第1実施形態と同等の効果を奏する。
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記第1及び第2実施形態では、可動リング360に備えた1対の摺動ピン362,362がピン摺動溝313,313の一端に当接して、筒形インナーケース30が「通水位置」に位置決めされるようにしていたが、1対の摺動ピン362,362がピン摺動溝313,313の他端に当接して、筒形インナーケース30が「止水位置」に位置決めされるようにしてもよい。
(2)前記第1及び第2実施形態では、可動リング360と噛合して操作ハンドル333又はラチェットレンチ335の回転を可動リング360に伝達させる本発明の「第2ギヤ部」としてウォームギヤ331を使用していたが、可動リング360の回動軸と平行な回転軸で回転可能な平歯車を使用してもよい。
(3)上記第1実施形態では、回動規制プレート351を下流側の水道管接続部11K及び側方膨出部40に係合するように設けていたが、上流側の水道管接続部11Jに係合するように設けてもよい。
(4)前記第1及び第2実施形態では、ウォームシャフト332の基端部に取り付ける回転操作具として、円環状の操作ハンドル333やラチェットレンチ335を例示したが、電動回転工具や図27に示す六角棒スパナ336でもよい。
(5)上記第1実施形態において、第1及び第2の回動係止アーム341,342を軸支したヒンジ317,317にバネを設けて、そのバネによって回動係止アーム341,342を下方に向かう(メータケース10の外面に係止する)方向に回動付勢してもよい。これにより、回動操作盤310を持ち運ぶときに回動係止アーム341,342が揺動することを防止することができる。
(6)前記第1及び第2実施形態では、可動リング360の外周面から摺動ピン362,362が突出し、固定ベース311にピン摺動溝313,313を備えていたが、固定ベース311のうち大径孔312Aの内周面から摺動ピンが突出し、可動リング360の外周面に摺動ピンと係合したピン摺動溝を設けた構成としてもよい。
(7)前記第1及び第2実施形態では、ウォームシャフト332を、水道管が延びる方向と平行に配設していたが、図27に示すように水道管が延びる方向(図27の左右方向)と直交するように配設してもよい。なお、図27では、複数の螺子410,410で固定ベース311をメータケース10に固定しているが、第1実施形態のように、係合ピン350、回動規制プレート351、第1及び第2の回動係止アーム341,342によってメータケース10に固定してもよい。
(8)前記第1実施形態では、係合ピン350、回動規制プレート351、第1及び第2の回動係止アーム341,342によって、固定ベース311をメータケース10に対して固定しており、前記第2実施形態では、複数の螺子410,410によって固定ベース311をメータケース10に対して固定していたが、係合ピン350、回動規制プレート351、回動係止アーム341,342の何れかと、螺子410,410とを併用して固定ベース311をメータケース10に固定してもよい。
(9)また、前記第1及び第2実施形態では、メータ挿抜補助具300に引抜ハサミ301を備えていたが、引抜ハサミを使用せず水道メータ20を直接把持して引き抜くようにしてもよい。このとき、回動操作盤310が引き抜きの妨げになるのであれば、筒形インナーケース30を回動操作させるときだけ回動操作盤310をメータケース10に固定し、水道メータ20を挿抜する際に回動操作盤310をメータケース10から取り外せばよい。
(10)前記第2実施形態では、螺子410,410を本発明に係る「ベース固定手段」として備えていたが、固定ベース311を貫通し、メータケース10に備えた係止孔に押し込むことでその係止孔に係脱可能に係止する係止ピンを「ベース固定手段」として備えていてもよい。このような係止ピンとしては、例えば、ピン頭部を押し込むことでピン先端が係止孔の内側で拡大して係止孔の開口縁に係止され、ピン頭部を引く又はさらに押し込むことでピン先端が収縮して係止孔から抜き取り可能となるもの(具体的には、「スナップラッチ」、「プッシュリベット」、「ナイラッチ」と呼ばれているもの。特開平2000−120630号公報、特開平8−330773号公報を参照)が挙げられる。なお、これら係止ピンと螺子410とを併用してもよい。
10 メータケース
11K 水道管接続部(メータケースの外側面に備えた突部)
15 突出片(位置決凹凸部)
17 膨出突部(位置決凹凸部)
18 螺子孔(位置決凹凸部)
20 水道メータ
30 筒形インナーケース
30A 環状突部
30B 上端開口(内側開口)
40 側方膨出部(メータケースの外側面に備えた突部)
100 水道メータシステム
130 表示ユニット(中央突部)
133 ケーブル
301 引抜ハサミ
311 固定ベース
313,313 ピン摺動溝(係合溝)
314 目印視認部(基準目印)
320,320 ハサミ進入開口
330 回転操作部材
331 ウォームギヤ(第2ギヤ部)
341 第1の回動係止アーム(係止アーム、ベース固定手段)
342 第2の回動係止アーム(係止アーム、ベース固定手段)
341A,342A 先端係合部
350 係合ピン(位置確認凹凸部)
351 回動規制プレート(回動規制突壁、ベース固定手段)
352 係合凹部
360 可動リング
360G ギヤ部(第1ギヤ部)
362 摺動ピン(摺動突起)
364 ケーブル受容溝
365,365 切り欠き溝(連通開口)
400 回動操作盤
410 螺子(ベース固定手段)
411 第1陥没部(位置確認凹凸部)
412 第2陥没部(位置確認凹凸部)
S 帯状目印(位置確認用目印)
11K 水道管接続部(メータケースの外側面に備えた突部)
15 突出片(位置決凹凸部)
17 膨出突部(位置決凹凸部)
18 螺子孔(位置決凹凸部)
20 水道メータ
30 筒形インナーケース
30A 環状突部
30B 上端開口(内側開口)
40 側方膨出部(メータケースの外側面に備えた突部)
100 水道メータシステム
130 表示ユニット(中央突部)
133 ケーブル
301 引抜ハサミ
311 固定ベース
313,313 ピン摺動溝(係合溝)
314 目印視認部(基準目印)
320,320 ハサミ進入開口
330 回転操作部材
331 ウォームギヤ(第2ギヤ部)
341 第1の回動係止アーム(係止アーム、ベース固定手段)
342 第2の回動係止アーム(係止アーム、ベース固定手段)
341A,342A 先端係合部
350 係合ピン(位置確認凹凸部)
351 回動規制プレート(回動規制突壁、ベース固定手段)
352 係合凹部
360 可動リング
360G ギヤ部(第1ギヤ部)
362 摺動ピン(摺動突起)
364 ケーブル受容溝
365,365 切り欠き溝(連通開口)
400 回動操作盤
410 螺子(ベース固定手段)
411 第1陥没部(位置確認凹凸部)
412 第2陥没部(位置確認凹凸部)
S 帯状目印(位置確認用目印)
Claims (9)
- メータケースを水道管に固定した状態で前記メータケースから水道メータを抜き取り可能とするために、前記メータケース内に筒形インナーケースを回動可能かつ直動不能に組み付けて、その内側に前記水道メータを配置し、前記筒形インナーケースが通常は第1回動位置に位置して前記水道メータにて水道使用量の計測が可能になり、前記筒形インナーケースを第2回動位置に回動すると、前記筒形インナーケース内への水道水の進入が禁止される水道メータシステム用のメータ挿抜補助具において、
前記水道メータシステムは、前記筒形インナーケースの一端部を前記メータケースの外面から突出させてなる環状突部を備えて、前記環状突部の内側開口を通して前記筒形インナーケースに前記水道メータが挿抜される構成とされ、
前記環状突部の外側に嵌合されて前記筒形インナーケースと一体回動可能に係合する可動リングと、
前記可動リングの外側を囲み、前記可動リングを回動可能に支持すると共に、前記メータケースのうち前記環状突部の外側を囲む固定開口縁に対向配置される固定ベースと、
前記固定ベースを前記メータケースに固定するためのベース固定手段と、
前記可動リングの外側面に形成された第1ギヤ部と、
前記固定ベースに回転可能に支持され、前記第1ギヤ部に噛合した第2ギヤ部を有する回転操作部材とを備え、前記回転操作部材の回転を前記可動リングに減速して伝達可能としたことを特徴とするメータ挿抜補助具。 - 前記水道メータシステムには、前記水道メータの一端部を前記環状突部の内側開口から前記筒形インナーケースの回動軸方向に突出させた中央突部が備えられると共に、前記中央突部の外面に引抜用係止部が設けられ、
前記中央突部を側方から挟み、先端部を前記引抜用係止部に係止させて前記水道メータを前記筒形インナーケースから引き抜くための引抜ハサミを、前記固定ベースと別個に備え、
前記固定ベースには、前記引抜用係止部を露出させるための1対のハサミ進入開口が形成され、
前記可動リングには、前記筒形インナーケースが前記第2回動位置以外に位置しているときに前記1対のハサミ進入開口を塞いで前記引抜ハサミの進入を規制するカバー壁と、前記筒形インナーケースが前記第2回動位置に位置したときに前記1対のハサミ進入開口と連通して前記引抜用係止部への前記引抜ハサミの進入を許容する1対の連通開口とが形成されていることを特徴とする請求項1に記載のメータ挿抜補助具。 - 前記固定ベースには、前記メータケースに備えた位置決凹凸部に対応させて位置確認凹凸部が設けられ、
前記メータケースに対して前記固定ベースが正規の取り付け位置に配置されたときに、前記位置決凹凸部と前記位置確認凹凸部とが凹凸係合して前記可動リングが前記環状突部に嵌合可能となる一方、前記メータケースに対して前記固定ベースが不正規の取り付け位置に配置されたときに、前記位置決凹凸部が前記固定ベースに干渉するか或いは前記位置確認凹凸部が前記メータケースに干渉して前記可動リングが前記環状突部に嵌合不能になることを特徴とする請求項1又は2に記載のメータ挿抜補助具。 - 前記可動リングの内周面には、前記水道メータからケーブルが延びている場合にそなえて、そのケーブルを側方から受容可能なケーブル受容溝が設けられ、そのケーブル受容溝の両端が、前記筒形インナーケースの回転位置に拘わらず、前記固定ベースのうち前記水道メータの軸方向を向いた表裏両面に常時開放していることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のメータ挿抜補助具。
- 前記可動リングと前記固定ベースの互いに対向した1対の周面のうち一方の周面には、180度離れた2位置に、周方向に延びた1対の係合溝が形成され、他方の周面には、180度離れた2位置に、径方向に突出して前記1対の係合溝に係合した1対の摺動突起が形成され、
前記各摺動突起が前記各係合溝の一端部に当接して前記水道メータが前記第1回動位置に位置決めされるようにしたことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のメータ挿抜補助具。 - 前記固定ベースに基準目印を設けると共に前記可動リングに位置確認用目印を設け、
前記基準目印に対する前記位置確認用目印の位置に基づいて、前記筒形インナーケースが前記第1回動位置と前記第2回動位置の何れに位置しているかを視認可能としたことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載のメータ挿抜補助具。 - 前記固定ベースに備えられ前記メータケースに形成された螺子孔に螺合する螺子又は、前記固定ベースに備えられ前記メータケースに形成された係止孔に押し込むことでその係止孔に係脱可能に係止する係止ピンを前記ベース固定手段として備えたことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載のメータ挿抜補助具。
- 前記メータケースの外側面に宛がわれて、前記筒形インナーケースの回転軸方向に延び、基端部が前記固定ベースに回動可能に連結されると共に、先端部が前記固定ベースとの間に前記メータケースを狭持する先端係合部になった複数の係止アームを、前記ベース固定手段として備えたことを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載のメータ挿抜補助具。
- 前記メータケースの外側面に宛がわれて、基端部が前記固定ベースに固定され、前記メータケースの外側面に備えた突部を前記筒形インナーケースの回転方向で挟んで前記固定ベースを回り止めする回動規制突壁を前記ベース固定手段として備えたことを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載のメータ挿抜補助具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009121686A JP2010271105A (ja) | 2009-05-20 | 2009-05-20 | メータ挿抜補助具 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2009121686A JP2010271105A (ja) | 2009-05-20 | 2009-05-20 | メータ挿抜補助具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2010271105A true JP2010271105A (ja) | 2010-12-02 |
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ID=43419255
Family Applications (1)
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JP2009121686A Pending JP2010271105A (ja) | 2009-05-20 | 2009-05-20 | メータ挿抜補助具 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2010271105A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8601913B2 (en) | 2012-03-23 | 2013-12-10 | Daniel Armes | Plumbing tool |
CN114508911A (zh) * | 2020-11-17 | 2022-05-17 | 湖南乡香湘米业有限公司 | 一种农业加工用小麦烘干装置 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007240283A (ja) * | 2006-03-07 | 2007-09-20 | Aichi Tokei Denki Co Ltd | 水道メータシステム及びこれを利用した異物除去方法、漏水検査方法、水質検査方法 |
-
2009
- 2009-05-20 JP JP2009121686A patent/JP2010271105A/ja active Pending
Patent Citations (1)
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