JP5043724B2 - イオン交換器 - Google Patents

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Description

本発明は、イオン交換器に関する。詳しくは、冷媒循環系に設けられ、イオン交換により冷媒のイオンを除去するイオン交換器に関する。
燃料電池は、例えば、数十個から数百個のセルが積層されたスタック構造である。ここで、各セルは、膜電極構造体(MEA)を一対のセパレータで挟持して構成され、膜電極構造体は、アノード電極(陽極)及びカソード電極(陰極)の2つの電極と、これら電極に挟持された固体高分子電解質膜とで構成される。
このような固体高分子型燃料電池に反応ガスを供給し発電を行うと、燃料電池が発熱するため、燃料電池内部に冷媒を流通させて発電に最適な温度に維持する必要がある。しかしながら、燃料電池内部に冷媒を流通させると、冷媒中にイオンが溶出する。このようなイオンが溶出した冷媒を循環させ続けると、燃料電池から漏電する虞があるため、冷媒の循環流路には、冷媒中のイオンを除去するイオン交換器が設けられる。このイオン交換器は、イオン交換樹脂に冷媒を通過させることでイオンを除去する。
ところで、このようなイオン交換器を冷媒の循環流路内に設けると、イオン交換樹脂により流路内の圧力損失が高くなり、冷媒を循環させるウォータポンプにかかる負担が大きくなってしまう。また、イオン交換樹脂に、循環する冷媒のうち一部のみを通過させるだけでも、燃料電池の漏電を防止するためには有意な効果を奏することが知られている。そこで、従来より、イオン交換樹脂をバイパスするバイパス流路を備えるイオン交換器が提案されている(特許文献1参照)。
図7は、従来のイオン交換器90の構成を示す模式図である。
イオン交換器90は、イオン交換樹脂91が設けられたイオン交換流路92と、イオン交換樹脂91をバイパスするバイパス流路94とを含んで構成され、冷媒の循環流路に接続される。このバイパス流路94には圧力を損失させる圧力損失部93が設けられる。
図8は、このような従来のイオン交換器の各流路における圧力損失と、イオン交換器を流通する冷媒の流量との関係を示す図である。図8において、実線はイオン交換流路、破線はバイパス流路における圧力損失と冷媒の流量との関係を示す。
イオン交換流路では多孔質体のイオン交換樹脂が圧損となり、この流路における圧力損失は、冷媒の流量に対して1次曲線に近い変化を示す。また、バイパス流路ではオリフィス等の圧力損失部が圧損となり、この流路における圧力損失は、冷媒の流量に対して2次曲線に近い変化を示す。このため、イオン交換器では、冷媒の流量が所定の流量より少ない場合には、圧力損失の小さいバイパス流路側により多くの冷媒が流通し、冷媒の流量が所定の流量以上である場合には、圧力損失の小さいイオン交換樹脂側により多くの冷媒が流通する。
したがって、従来のイオン交換器では、これらイオン交換流路及びバイパス流路における圧力損失を調整することにより、イオン交換する冷媒の流量、すなわちイオン交換樹脂を通過させる冷媒の流量を変更できる。
特開昭62−14948号公報
ところで、冷媒の温度が高くなると、燃料電池が劣化したり、冷媒自体が劣化したりする虞があるため、冷媒の温度管理を行う必要がある。
しかしながら、イオン交換流路とバイパス流路とが別々に構成された従来のイオン交換器では、各流路において別々に放熱及び吸熱が行われる。また、上述のように冷媒の流量が変わると、イオン交換流路とバイパス流路とを流通する冷媒の流量も変わるため、このような冷媒の温度管理が困難になる。
本発明は、上述した点を考慮してなされたものであり、冷媒の温度管理が容易なイオン交換器を提供することを目的とする。
本発明は、冷媒循環系に設けられ冷媒が流通する冷媒配管(例えば、後述の交換器本体10,10A,10B)と、冷媒を通過させることにより冷媒のイオンを除去するイオン交換樹脂(例えば、後述のイオン交換樹脂15,15A,15B)と、を有するイオン交換器(例えば、後述のイオン交換器1,1A,1B)であって、前記冷媒配管は、外管(例えば、後述の外管11,11B)と当該外管に内包された内管(例えば、後述の内管12,12A,12B)とを含み、前記外管内部かつ前記内管外部の流路(例えば、後述の外側流路13,13A,13B)及び前記内管内部の流路(例えば、後述の内側流路14,14A,14B)のうち、一方の流路は、上流側から下流側に向けて漸次その流路断面積を変更する領域を備えることで前記イオン交換樹脂が設けられたイオン交換流路であり、他方の流路は圧力を損失させる圧力損失部(例えば、後述の圧力損失部18,18A,18B)が設けられたバイパス流路であることを特徴とする。
この発明によれば、冷媒が流通する冷媒配管を、外管とこの外管に内包された内管とで構成し、2重構造とした。すなわち、この冷媒配管のうち、外管の内部かつ内管の外部、及び、内管の内部には、それぞれ、冷媒が流通する外側流路及び内側流路が形成される。また、これら外側流路及び内側流路の一方の流路にイオン交換樹脂を設けイオン交換流路を構成し、他方の流路に圧力損失部を設けバイパス流路を構成した。
すなわち、このような2重配管にイオン交換流路及びバイパス流路を構成することにより、イオン交換流路及びバイパス流路において放熱及び吸熱が別々に行われることが無い。このため、上述の従来のイオン交換器のようなイオン交換流路とバイパス流路とで放熱及び吸熱が別々に行われる場合と比較して、冷媒の温度管理が容易となる。したがって、冷媒の温度管理性能の低下による冷媒の劣化を防止することができる。
また、冷媒配管を2重構造とすることにより、イオン交換流路とバイパス流路とを別々に設けた場合と比較して、イオン交換器をより小型にできる。
この場合、前記圧力損失部は、前記バイパス流路のうち少なくとも一部において、上流側から下流側へ流路断面積を減少することにより形成されることが好ましい。
この発明によれば、バイパス流路のうち少なくとも一部において、このバイパス流路の流路断面積を減少することにより圧力損失部を形成した。すなわち、オリフィス等の特別な装置を設けることなく圧力損失部を形成することができる。これにより、イオン交換器の製造にかかるコストを低減するとともに、イオン交換器の構造を簡単にできる。
この場合、前記外管内部かつ前記内管外部の流路はイオン交換流路であり、前記内管内部の流路はバイパス流路であり、前記圧力損失部は、前記内管の少なくとも一部を上流側から下流側へ縮径して、前記イオン交換流路の流路断面積を増加することにより形成されることが好ましい。
この発明によれば、外側流路をイオン交換流路とし、内側流路をバイパス流路とした。また、内管の少なくとも一部を上流側から下流側へ縮径して、イオン交換流路の流路断面積を増加することにより、圧力損失部を形成した。すなわち、簡単な構成により、バイパス流路に圧力損失を発生させるだけでなく、イオン交換流路の流路断面積を増加させ、より多くのイオン交換樹脂を設けることが可能となる。すなわち、より多くのイオン交換樹脂を設けることにより、イオン交換率を向上できる。また、イオン交換樹脂を交換することなくより長い期間に亘ってイオン交換器を使用することができる。
この場合、前記外管内部かつ前記内管外部の流路はバイパス流路であり、前記内管内部の流路はイオン交換流路であり、前記圧力損失部は、前記内管の少なくとも一部を上流側から下流側へ拡径して、前記イオン交換流路の流路断面積を増加することにより形成されることが好ましい。
この発明によれば、外側流路をバイパス流路とし、内側流路をイオン交換流路とした。また、内管の少なくとも一部を上流側から下流側へ拡径して、イオン交換流路の流路断面積を増加することにより、圧力損失部を形成した。すなわち、簡単な構成により、バイパス流路に圧力損失を発生させるだけでなく、イオン交換流路の流路断面積を増加させ、より多くのイオン交換樹脂を設けることが可能となる。すなわち、より多くのイオン交換樹脂を設けることにより、イオン交換率を向上できる。また、イオン交換樹脂を交換することなくより長い期間に亘ってイオン交換器を使用することができる。
この場合、前記外管内部かつ前記内管外部の流路はバイパス流路であり、前記内管内部の流路はイオン交換流路であり、前記圧力損失部は、前記外管の少なくとも一部を上流側から下流側へ縮径することにより形成されることが好ましい。
この発明によれば、外側流路をバイパス流路とし、内側流路をイオン交換流路とした。また、外管の少なくとも一部を上流側から下流側へ縮径することにより圧力損失部を形成した。すなわち、簡単な構成によりバイパス流路に圧力損失を発生させることができる。
この場合、前記イオン交換流路のうち前記流路断面積が増加した部分における流路断面積は、前記イオン交換流路の下流側端部における流路断面積よりも大きいことが好ましい。
この発明によれば、イオン交換流路のうち流路断面積が増加した部分における流路断面積を、イオン交換流路の下流側端部における流路断面積よりも大きくした。すなわち、イオン交換流路の出口における流路断面積を狭くし、冷媒をイオン交換流路から排出しにくくした。これにより、イオン交換流路中のイオン交換樹脂に冷媒を行き渡らせて、イオン交換率を向上することができる。
この場合、前記イオン交換流路及び前記バイパス流路の上流側には、これら流路に流入する冷媒が滞留する上流側滞留室(例えば、後述の上流側バッファ16)が設けられることが好ましい。
この発明によれば、冷媒を上流側滞留室に滞留させた後に、この冷媒をイオン交換流路及びバイパス流路に流入させることができる。これにより、何れかの流路に冷媒が偏流するのを防止できる。
この場合、前記イオン交換流路及び前記バイパス流路の下流側には、これら流路から流出した冷媒が滞留する下流側滞留室(例えば、後述の下流側バッファ17)が設けられることが好ましい。
ところで、上述の従来のイオン交換器では、一の配管を分岐することによりイオン交換流路とバイパス流路とが形成される。このため、イオン交換器から排出した冷媒は、イオンの分布が偏る虞がある。特に、冷媒中にイオン濃度が高い部分があると、冷媒が流通する配管が劣化する虞もある。
この発明によれば、イオン交換流路及びバイパス流路から排出された冷媒を下流側滞留室に滞留させて、冷媒中のイオンの分布を均一にした後に、イオン交換器から冷媒を排出することができる。これにより、配管の劣化を防止することができる。
この場合、前記冷媒循環系は、燃料電池を冷却する冷媒を循環することが好ましい。
この発明によれば、燃料電池から冷媒に溶出したイオンを効率的に除去することができる。また、上述のように冷媒の温度管理が容易な本発明のイオン交換器を、このような燃料電池の冷媒循環系に設けることにより、燃料電池の温度管理も容易となる。したがって、燃料電池の発電性能を維持することも容易となる。
本発明のイオン交換器によれば、2重配管にイオン交換流路及びバイパス流路を構成することにより、イオン交換流路及びバイパス流路において放熱及び吸熱が別々に行われることが無い。このため、上述のようなイオン交換流路とバイパス流路とで放熱及び吸熱が別々に行われる場合と比較して、冷媒の温度管理が容易となる。したがって、冷媒の温度管理性能の低下による冷媒の劣化を防止することができる。また、冷媒配管を2重構造とすることにより、イオン交換流路とバイパス流路とを別々に設けた場合と比較して、イオン交換器をより小型にできる。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係るイオン交換器1の構成を示す断面図である。
イオン交換器1は、例えば、燃料電池を冷却する冷媒を循環させる冷媒循環系の循環流路に接続され、このイオン交換器1に冷媒を流通させることにより溶出したイオンを除去する。
イオン交換器1は、冷媒が流通する冷媒配管としての交換器本体10と、この交換器本体10内に冷媒を導入する導入管20と、交換器本体10内の冷媒を排出する排出管30とを備える。
交換器本体10は、2重構造を有し2つの異なる冷媒流路が形成された2重配管であり、略円筒状の外管11と、この外管11に内包された略円筒状の内管12とを含んで構成される。すなわち、外管11の内部かつ内管12の外部、及び、内管12の内部には、それぞれ冷媒が流通する外側流路13及び内側流路14が形成される。
外管11内部のうち、外側流路13及び内側流路14の上流側には、これら流路13,14と導入管20とを連通する略円筒状の空間としての上流側バッファ16が形成されている。すなわち、導入管20から交換器本体10に流入した冷媒は、この上流側バッファ16内で滞留した後に、各流路13,14に流入する。
また、外管11内部のうち、外側流路13及び内側流路14の下流側には、これら流路13,14と排出管30とを連通する略円筒状の空間としての下流側バッファ17が形成されている。すなわち、各流路13,14から流出した冷媒は、この下流側バッファ17内で滞留した後に、排出管30から排出される。
交換器本体10内部のうち外管11と内管12との間、すなわち、外側流路13には、冷媒が流通することで冷媒中のイオンを除去するイオン交換樹脂15が封入されている。したがって、このイオン交換器1において、外側流路13は冷媒のイオンを除去するイオン交換流路となっており、内側流路14はイオン交換樹脂15をバイパスするバイパス流路となっている。
図2は、交換器本体10の軸方向に垂直な平面に沿った断面図である。より具体的には、図2の(a)は、図1の線IIA−IIAに沿った断面であり、図2の(b)は、図1の線IIB−IIBに沿った断面図であり、図2の(c)は、図1の線IIC−IICに沿った断面図である。
図1及び図2に示すように、内管12は、上流側の端部から略中央にかけて縮径しており、また、略中央から下流側の端部へかけて拡径する。また、外管11は、全長に亘り略一定の径を有する。
このため、内管12が縮径した部分では、内側流路14の流路断面積は減少し、外側流路13の流路断面積は増加する。また、内管12が拡径した部分では、内側流路14の流路断面積は増加し、外側流路13の流路断面積は減少する。
より具体的には、バイパス流路となる内側流路14の流路断面積は、上流側の端部から略中央にかけて減少し、略中央から下流側の端部にかけて増加する。すなわち、内側流路14のうち略中央における流路断面積が最も小さくなっている。これにより、内側流路14には、圧力を損失させる圧力損失部18が形成される。
一方、イオン交換流路となる外側流路13の流路断面積は、上流側の端部から略中央にかけて増加し、略中央から下流側の端部にかけて減少する。すなわち、外側流路13のうち略中央における流路断面積は、下流側の端部における流路断面積よりも大きくなっている。
本実施形態によれば、以下のような作用効果がある。
(1)冷媒が流通する交換器本体10を、外管11とこの外管11に内包された内管12とで構成し、2重構造とした。すなわち、この交換器本体10のうち、外管11の内部かつ内管12の外部、及び、内管12の内部には、それぞれ、冷媒が流通する外側流路13及び内側流路14が形成される。また、これら外側流路13及び内側流路14の一方の流路にイオン交換樹脂15を設けイオン交換流路を構成し、他方の流路に圧力損失部18を設けバイパス流路を構成した。
すなわち、このような2重配管にイオン交換流路及びバイパス流路を構成することにより、イオン交換流路及びバイパス流路において放熱及び吸熱が別々に行われることが無い。このため、上述の従来のイオン交換器のようなイオン交換流路とバイパス流路とで放熱及び吸熱が別々に行われる場合と比較して、冷媒の温度管理が容易となる。したがって、冷媒の温度管理性能の低下による冷媒の劣化を防止することができる。
また、交換器本体10を2重構造とすることにより、イオン交換流路とバイパス流路とを別々に設けた場合と比較して、イオン交換器1をより小型にできる。
(2)バイパス流路のうち少なくとも一部において、このバイパス流路の流路断面積を減少することにより圧力損失部18を形成した。すなわち、オリフィス等の特別な装置を設けることなく圧力損失部18を形成することができる。これにより、イオン交換器1の製造にかかるコストを低減するとともに、イオン交換器1の構造を簡単にできる。
(3)外側流路13をイオン交換流路とし、内側流路14をバイパス流路とした。また、内管12の少なくとも一部を上流側から下流側へ縮径して、イオン交換流路の流路断面積を増加することにより、圧力損失部18を形成した。すなわち、簡単な構成により、バイパス流路に圧力損失を発生させるだけでなく、イオン交換流路の流路断面積を増加させ、より多くのイオン交換樹脂15を設けることが可能となる。すなわち、より多くのイオン交換樹脂15を設けることにより、イオン交換率を向上できる。また、イオン交換樹脂15を交換することなくより長い期間に亘ってイオン交換器1を使用することができる。
(4)イオン交換流路のうち流路断面積が増加した部分における流路断面積を、イオン交換流路の下流側端部における流路断面積よりも大きくした。すなわち、イオン交換流路の出口における流路断面積を狭くし、冷媒をイオン交換流路から排出しにくくした。これにより、イオン交換流路中のイオン交換樹脂15に冷媒を行き渡らせて、イオン交換率を向上することができる。
(5)冷媒を上流側バッファ16に滞留させた後に、この冷媒をイオン交換流路及びバイパス流路に流入させることができる。これにより、何れかの流路に冷媒が偏流するのを防止できる。
(6)イオン交換流路及びバイパス流路から排出された冷媒を下流側バッファ17に滞留させて、冷媒中のイオンの分布を均一にした後に、イオン交換器1から冷媒を排出することができる。これにより、配管の劣化を防止することができる。
(7)燃料電池から冷媒に溶出したイオンを効率的に除去することができる。また、冷媒の温度管理が容易なイオン交換器1を、このような燃料電池の冷媒循環系に設けることにより、燃料電池の温度管理も容易となる。したがって、燃料電池の発電性能を維持することも容易となる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態について、図3及び図4を参照して説明する。
以下の第2実施形態の説明にあたって、第1実施形態と同一構成要件については同一符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
図3は、本実施形態に係るイオン交換器1Aの構成を示す断面図である。
図4は、交換器本体10Aの軸方向に垂直な平面に沿った断面図である。より具体的には、図4の(a)は、図3の線IVA−IVAに沿った断面であり、図4の(b)は、図3の線IVB−IVBに沿った断面図であり、図4の(c)は、図3の線IVC−IVCに沿った断面図である。
本実施形態のイオン交換器1Aは、第1実施形態のイオン交換器1と、イオン交換樹脂15Aを封入する流路、及び、交換器本体10Aの内管12Aの構成が異なる。
イオン交換樹脂15Aは、交換器本体10A内部のうち、内管12Aの内部、すなわち、内側流路14Aに封入される。したがって、このイオン交換器1Aにおいて、外側流路13Aはイオン交換樹脂15Aをバイパスするバイパス流路となっており、内側流路14Aは冷媒のイオンを除去するイオン交換流路となっている。
また、図3及び図4に示すように、内管12Aは、上流側の端部から略中央にかけて拡径しており、また、略中央から下流側の端部へかけて縮径する。
このため、内管12Aが拡径した部分では、内側流路14Aの流路断面積が増加し、外側流路13Aの流路断面積は減少する。また、内管12Aが縮径した部分では、内側流路14Aの流路断面積は減少し、外側流路13Aの流路断面積は増加する。
より具体的には、バイパス流路となる外側流路13Aの流路断面積は、上流側の端部から略中央にかけて減少し、略中央から下流側の端部にかけて増加する。すなわち、外側流路13Aのうち略中央における流路断面積が最も小さくなっている。これにより外側流路13Aには、圧力を損失させる圧力損失部18Aが形成される。
一方、イオン交換流路となる内側流路14Aの流路断面積は、上流側の端部から略中央にかけて増加し、略中央から下流側の端部にかけて減少する。すなわち、内側流路14Aのうち略中央における流路断面積は、下流側の端部における流路断面積よりも大きくなっている。
本実施形態によれば、上述の(1)、(2)、(4)〜(7)と同様の作用効果に加えて、以下のような作用効果がある。
(8)外側流路13Aをバイパス流路とし、内側流路14Aをイオン交換流路とした。また、内管12Aの少なくとも一部を上流側から下流側へ拡径して、イオン交換流路の流路断面積を増加することにより、圧力損失部18Aを形成した。すなわち、簡単な構成により、バイパス流路に圧力損失を発生させるだけでなく、イオン交換流路の流路断面積を増加させ、より多くのイオン交換樹脂15Aを設けることが可能となる。すなわち、より多くのイオン交換樹脂15Aを設けることにより、イオン交換率を向上できる。また、イオン交換樹脂を交換することなくより長い期間に亘ってイオン交換器1Aを使用することができる。
<第3実施形態>
本発明の第3実施形態について、図5及び図6を参照して説明する。
以下の第3実施形態の説明にあたって、第1実施形態と同一構成要件については同一符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
図5は、本実施形態に係るイオン交換器1Bの構成を示す断面図である。
図6は、交換器本体10Bの軸方向に垂直な平面に沿った断面図である。より具体的には、図6の(a)は、図5の線VIA−VIAに沿った断面であり、図6の(b)は、図5の線VIB−VIBに沿った断面図であり、図6の(c)は、図5の線VIC−VICに沿った断面図である。
本実施形態のイオン交換器1Bは、第1実施形態のイオン交換器1と、イオン交換樹脂15Bを封入する流路、並びに、交換器本体10Bの外管11B及び内管12Bの構成が異なる。
イオン交換樹脂15Bは、交換器本体10B内部のうち、内管12Bの内部、すなわち、内側流路14Bに封入される。したがって、このイオン交換器1Bにおいて、外側流路13Bはイオン交換樹脂15Bをバイパスするバイパス流路となっており、内側流路14Bは冷媒のイオンを除去するイオン交換流路となっている。
また、図5及び図6に示すように、内管12Bは、全長に亘り略一定の径を有する。また、外管11Bは、上流側の端部から略中央にかけて縮径しており、また、略中央から下流側の端部へかけて拡径する。
このため、外管11Bが縮径した部分では、外側流路13Bの流路断面積は減少し、外管11Bが拡径した部分では、外側流路13Bの流路断面積は増加する。また、内側流路14Bの流路断面積は全長に亘って略一定である。
より具体的には、バイパス流路となる外側流路13Bの流路断面積は、上流側の端部から略中央にかけて減少し、略中央から下流側の端部にかけて増加する。すなわち、外側流路13Bのうち略中央における流路断面積が最も小さくなっている。これにより、外側流路13Bには、圧力を損失させる圧力損失部18Bが形成される。
本実施形態によれば、上述の(1)、(2)、及び(5)〜(7)と同様の作用効果に加えて、以下の作用効果がある。
(9)外側流路13Bをバイパス流路とし、内側流路14Bをイオン交換流路とした。また、外管11Bの少なくとも一部を上流側から下流側へ縮径することにより圧力損失部18Bを形成した。すなわち、簡単な構成によりバイパス流路に圧力損失を発生させることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
本発明の第1実施形態に係るイオン交換器の構成を示す断面図である。 上記実施形態に係る交換器本体の軸方向に垂直な平面に沿った断面図である。 本発明の第2実施形態に係るイオン交換器の構成を示す断面図である。 上記実施形態に係る交換器本体の軸方向に垂直な平面に沿った断面図である。 本発明の第3実施形態に係るイオン交換器の構成を示す断面図である。 上記実施形態に係る交換器本体の軸方向に垂直な平面に沿った断面図である。 従来のイオン交換器の構成を示す模式図である。 従来のイオン交換器の各流路における圧力損失と、イオン交換器を流通する冷媒の流量との関係を示す図である。
符号の説明
1,1A,1B…イオン交換器
10,10A,10B…交換器本体(冷媒流路)
11,11B…外管
12,12A,12B…内管
13…外側流路(イオン交換流路)
13A,13B…外側流路(バイパス流路)
14…内側流路(バイパス流路)
14A,14B…内側流路(イオン交換流路)
15,15A,15B…イオン交換樹脂
16…上流側バッファ(上流側滞留室)
17…下流側バッファ(下流側滞留室)
18,18A,18B…圧力損失部

Claims (9)

  1. 冷媒循環系に設けられ冷媒が流通する冷媒配管と、
    冷媒を通過させることにより冷媒のイオンを除去するイオン交換樹脂と、を有するイオン交換器であって、
    前記冷媒配管は、外管と当該外管に内包された内管とを含み、
    前記外管内部かつ前記内管外部の流路及び前記内管内部の流路のうち、一方の流路は前記イオン交換樹脂が設けられたイオン交換流路であり、他方の流路は、上流側から下流側に向けて漸次その流路断面積を変更する領域を備えることで圧力を損失させる圧力損失部が設けられたバイパス流路であることを特徴とするイオン交換器。
  2. 前記圧力損失部は、前記バイパス流路のうち少なくとも一部において、上流側から下流側へ流路断面積を減少することにより形成されることを特徴とする請求項1に記載のイオン交換器。
  3. 前記外管内部かつ前記内管外部の流路はイオン交換流路であり、
    前記内管内部の流路はバイパス流路であり、
    前記圧力損失部は、前記内管の少なくとも一部を上流側から下流側へ縮径して、前記イオン交換流路の流路断面積を増加することにより形成されることを特徴とする請求項2に記載のイオン交換器。
  4. 前記外管内部かつ前記内管外部の流路はバイパス流路であり、
    前記内管内部の流路はイオン交換流路であり、
    前記圧力損失部は、前記内管の少なくとも一部を上流側から下流側へ拡径して、前記イオン交換流路の流路断面積を増加することにより形成されることを特徴とする請求項2に記載のイオン交換器。
  5. 前記外管内部かつ前記内管外部の流路はバイパス流路であり、
    前記内管内部の流路はイオン交換流路であり、
    前記圧力損失部は、前記外管の少なくとも一部を上流側から下流側へ縮径することにより形成されることを特徴とする請求項2に記載のイオン交換器。
  6. 前記イオン交換流路のうち前記流路断面積が増加した部分における流路断面積は、前記イオン交換流路の下流側端部における流路断面積よりも大きいことを特徴とする請求項3又は4に記載のイオン交換器。
  7. 前記イオン交換流路及び前記バイパス流路の上流側には、これら流路に流入する冷媒が滞留する上流側滞留室が設けられることを特徴とする請求項1から6の何れかに記載のイオン交換器。
  8. 前記イオン交換流路及び前記バイパス流路の下流側には、これら流路から流出した冷媒が滞留する下流側滞留室が設けられることを特徴とする請求項1から7の何れかに記載のイオン交換器。
  9. 前記冷媒循環系は、燃料電池を冷却する冷媒を循環することを特徴とする請求項1から8の何れかに記載のイオン交換器。
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