JP5043355B2 - 凹凸補正用化粧料 - Google Patents
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(a)下記化学式(1)に示すダイマー酸とダイマージオールとのオリゴマーエステルの両末端のカルボキシル基をイソステアリルアルコールでエステル化した化合物
R3OCO−R1−(−COO−R2−OCO−R1−)n−COOR3 ・・・(1)
(式中、R1はダイマー酸残基を、R2はダイマージオール残基を、R3はイソステアリルアルコール残基を示し、nは4〜6の数を示す。)
、(b)屈折率1.35〜1.5の球状粉体
を配合することを特徴とする凹凸補正用化粧料を提供するものである。
そして、成分(a)の配合量が1〜60質量%である凹凸補正用化粧料を提供するものであり、また、成分(a)と成分(b)の配合質量比が1:0.2〜1:10である凹凸補正用化粧料を提供するものである。
R3OCO−R1−(−COO−R2−OCO−R1−)n−COOR3 ・・・(1)
(式中、R1はダイマー酸残基を、R2はダイマージオール残基を、R3はイソステアリルアルコール残基を示し、nは4〜6の数を示す。)
出発物質である、ダイマー酸は、不飽和脂肪酸の分子間重合反応によって得られるが、炭素数が11〜22の不飽和脂肪酸を2量化して得られ、炭素数36程度の二塩基酸が主成分である。CAS番号で、61788−89−4が該当する。また、ダイマー化反応において、二重結合を水素化した、水素添加ダイマー酸が好ましい。市販品としては、例えばPRIPOL1006、同1009、同1015、同1025等(ユニケマ社製)が挙げられる。
ダイマージオールは、前記ダイマー酸及び/又はその低級アルコールエステルを触媒存在下で水素添加して、ダイマー酸のカルボン酸部分をアルコールとした炭素数36程度のジオールを主成分としたものである。市販品としては、例えばPRIPOL2033等(ユニケマ社製)が挙げられる。
イソステアリルアルコールは、ダイマー酸の副産物から得られた脂肪酸を還元して得られるものや、ガーベット法により得られるもの、アルドール縮合法により得られるもの等が挙げられるが、特に限定されず、いずれのものを使用することもできる。市販品としては、例えばSpeziol C18 ISOC(コグニス社製)等が挙げられる。
成分(a)の製造において、中間体としてオリゴマーエステルを得る場合、中間体であるダイマー酸とダイマージオールとのオリゴマーエステルは、それぞれの仕込み比を変えることにより、得られるエステルの平均エステル化度や平均分子量を調整することができる。その仕込み比の範囲は、ダイマー酸1モル当量に対してダイマージオールを0.4〜0.9モル当量であることが好ましい。更に、イソステアリルアルコールでエステル化する場合、残存するカルボキシル基に対し0.8〜1.5モルであることが好ましい。
無機粉体としては、例えば、無水ケイ酸、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、酸化ジルコニウム、酸化セリウム等が挙げられ、有機粉体としては、例えば、アクリル系高分子、ナイロン、スチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、セルロース、オルガノポリシロキサンエラストマー等のシリコーンまたはそれらの共重合体、シルク等が挙げられるが、使用感触、肌の凹凸補正効果において有機粉体の方がより好ましく、更に、アクリル系高分子、ナイロン、スチレン、シリコーン、またはそれらの共重合体からなる球状粉末が特に好ましい。特に好ましいアクリル系高分子においては、アクリル酸メチル等のアクリル酸エステル、メタクリル酸メチル等のメタクリル酸エステル等が、また共重合体としては、アクリル酸エステル・メタクリル酸エステル共重合体、これらとアクリル酸、メタクリル酸等との共重合体、メタクリル酸メチル・スチレン共重合体等が挙げられる。
市販品としては、トレフィルE−505C(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、屈折率:1.39)、KSP−100(信越化学工業社製、屈折率:1.43)、トスパール145A(東芝シリコーン社製、屈折率:1.39)、マツモトマイクロスフェアーM101(松本油脂製薬社製、屈折率:1.49)等が挙げられる。
ダイマー酸ダイマージオールオリゴマーエステルイソステアリルアルコールエステル
水素添加ダイマー酸(PRIPOL1006:ユニケマ社製)200g(0.348モル)及びダイマージオール(PRIPOL2033:ユニケマ社製)132g(0.243モル)を反応器に仕込み、窒素気流中210〜220℃に加熱し、生成する水を留去しながら5時間エステル化反応を行い、中間体であるダイマー酸ダイマージオールオリゴマーエステル(ダイマー酸:ダイマージオール=1:0.7)323gを得た。さらに、当該オリゴマーエステル307gとイソステアリルアルコール(Speziol C18 ISOC:コグニス社製)59g(0.217モル)を反応器に仕込み、窒素気流中210〜220℃に加熱し、生成する水を留去しながら10時間エステル化反応を行い、目的のエステル351gを得た。得られたエステルは、色相ガードナー2、酸価5.2、ケン化価111、粘度15,000mPa・s、屈折率1.48であった。
表1に示す組成のクリーム状水中油型美容液を下記製造方法により調製し、「肌への密着性」、「凹凸補正効果」、「凹凸補正効果の持続性」、「塗布後のツヤ感」の各項目について、以下に示す評価方法及び判定基準により評価判定し、結果を併せて表1に示した。
A:成分1〜6を均一に混合分散させる。
B:成分7〜13を均一に混合分散させる。
C:成分14を成分22の一部に均一に混合分散させる。
D:成分15を成分22のさらに一部と均一に混合溶解させる。
E:成分16〜21均一に混合し、成分22の残部に分散させる。
F:A、Bを70℃に加熱し、BにAを添加・混合する。
G:Fを50℃に冷却し、C〜Eを添加・混合する。
化粧品評価専門パネル20名に、前記発明品及び比較品のクリーム状水中油型美容液を毛穴や小じわの目立つ小鼻および唇周辺に、適量取って塗布してもらい、「肌への密着性」、「凹凸補正効果」、「凹凸補正効果の持続性」「塗布後のツヤ感」の其々の項目について、各自が以下の評価基準に従って5段階評価し、更に全パネルの評点の平均点を以下の判定基準に従って判定した。尚、「凹凸補正効果の持続性」については、塗布直後の状態と塗布後3時間の状態を比較し、評価してもらった。
評価基準:
[評価結果] :[評 点]
非常に良好 : 5点
良好 : 4点
普通 : 3点
やや不良 : 2点
不良 : 1点
判定基準:
[評点の平均点] :[判 定]
4.5以上 : ◎
3.5以上〜4.5未満 : ○
1.5以上〜3.5未満 : △
1.5未満 : ×
(成分) (%)
1.セタノール 2
2.ステアリン酸 10
3.モノステアリン酸グリセリン 0.5
4.流動パラフィン 5
5.パラメトキシケイ皮酸―2−エチルヘキシル 5
6.エステル化合物(注1) 5
7.ベンガラ 0.1
8.黄色酸化鉄(注7) 0.4
9.黒色酸化鉄(注8) 0.05
10.メチルシロキサン網状重合体(注9) 2
11.モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) 1
12.カルボキシルビニルポリマー 0.1
13.1,3−ブチレングリコール 10
14.防腐剤 0.2
15.精製水 残量
16.トリエタノールアミン 0.2
注7:タロックスイエローレモン(チタン工業社製)
注8:タロックスブラックBL−100(チタン工業社製)
注9:トレフィルE−505C(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)
(屈折率:1.39)
A:成分1〜6を70℃で加熱混合する。
B:Aに7〜11を加えて70℃で均一に混合する。
C:12〜15に16を加えて中和したものに、Bを添加して70℃で乳化後、冷却して水中油型リキッドファンデーションを得た。
(成分) (%)
1.エステル化合物(注1) 5
2.コハク酸ジ−2−エチルヘキシル 10
3.トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 10
4.ジメチルポリシロキサン(10mPa・s) 10
5.デカメチルシクロペンタシロキサン 5
6.セレシンワックス 6
7.キャンデリラワックス 5
8.イヌリンステアレート(注10) 4
9.雲母チタン(注11) 2
10.酸化チタン(注6) 8
11.架橋型シリコーン・網状型シリコーンブロック共重合体(注3) 5
12.タルク 5
13.ベンガラ(注12) 1
14.黄色酸化鉄(注6) 2.5
15.黒色酸化鉄(注7) 0.5
16.部分架橋型メチルポリシロキサン重合物(注2) 3
17.ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体(注13) 2
18.モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) 0.3
19.セスキオレイン酸ソルビタン 0.5
20.ヘプタオレイン酸デカグリセリン 0.5
21.フェノキシエタノール 0.3
22.エタノール 5
23.精製水 残量
24.カルボキシビニルポリマー 0.1
25.トリエタノールアミン 適量
注10:レオパール ISK(千葉製粉社製)
注11:チミロンスーパーシーン MP−1001(メルク社製)
注12:タロックスレッドR516L(チタン工業社製)
注13:ABIL EM−90(ゴールドシュミット社製)
A.成分1〜7を70℃で均一に加熱溶解する。
B.Aと成分8〜20を70℃で混合する。
C.成分21〜25を70℃で均一に混合する。
D.Bを攪拌しながら、Cを添加して70℃で乳化する。
E.Dを容器に充填してスティック状コンシーラーを得た。
Claims (3)
- 次の成分(a)および(b);
(a)下記一般式(1)に示すダイマー酸とダイマージオールとのオリゴマーエステルの両末端のカルボキシル基をイソステアリルアルコールでエステル化した化合物
R3OCO−R1−(−COO−R2−OCO−R1−)n−COOR3・・・(1)
(式中、R1はダイマー酸残基を、R2はダイマージオール残基を、R3はイソステア
リルアルコール残基を示し、nは4〜6の数を示す。)
(b)屈折率1.35〜1.5の球状粉体
を、成分(a)と成分(b)の配合質量比1:0.2〜1:0.6で配合することを特徴とする水中油型または油中水型凹凸補正用化粧料。 - 成分(a)の配合量が1〜60質量%であることを特徴とする請求項1記載の水中油型または油中水型凹凸補正用化粧料。
- 成分(a)の配合量が2〜20質量%であることを特徴とする請求項2記載の水中油型または油中水型凹凸補正用化粧料。
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