JP5040940B2 - 駐車支援装置 - Google Patents
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の回避制御を実行する。
このように構成された本発明の駐車支援装置によれば、ドアを開くためのスペースを十分に確保できない時には、回避制御が実行されるため、同乗者のドア操作によるドアの衝突を未然に回避することができ、安全に同乗者を降車させることができる。
更に、本発明の駐車支援装置では、通知手段が、降車時に乗員が行う降車操作の検出の有無を、通信手段を介して隣接車との間で通知し合うと共に、制限要求手段が、自車での降車操作の検出後に隣接車での降車操作が通知手段によって検出された場合に、通信手段を介して隣接車にドア操作の制限を要求し、その要求に対する応答を隣接車から取得する。そして、回避制御手段は、制限要求手段にて取得された応答が否定的である場合に、回避制御として、自車のドア操作を禁止する。但し、ここでは、応答が否定的である場合には、応答が得られなかった場合を含むものとする。
この場合、更に、許容操作量算出手段は、請求項2に記載のように、許容操作量として、隣接車と非接触となる自車ドアの最大操作量を許容操作量、及び、自車のドアと隣接車のドアとが同一開度かつ非接触となる自車ドアの最大操作量を算出することが望ましい。
ところで、回避制御手段は、請求項5に記載のように、予め指定されたドアを、回避制御の制御対象とするように構成されていてもよい。
<装置構成>
図1は、車両に搭載される駐車支援装置1の構成を示すブロック図である。
自車位置検出センサ群2は、GPS衛星からの信号を受信して自車位置の緯度,経度を検出するGPSセンサ,GPSセンサにて自車位置を検出できない場合に自車の移動距離や移動方向を求めるための車速センサ,ステアリングセンサ等からなる。なお、自車位置検出センサ群2は、車載ナビゲーション装置等で自車位置を検出するために用いられているものを用いればよい。
周囲状況検出センサ群3は、車両周囲の路面と共に自車の一部が撮影されるように配置された車外カメラ群と、車両の四隅に配置され、音波によって車両近傍(数m以内)に存在する障害物との距離を検出するソナー群と、車両の前方に向けてレーダ波(レーザ光,ミリ波等)を送信し、その反射波を受信することによって、レーダ波を反射した物体との距離や相対速度を求めるレーダセンサとで構成されている。
乗員検出センサ群4は、車両の各座席の乗員を撮影するように配置された車内カメラ群と、各座席に埋め込まれた圧力センサからなり、各座席の着座状況を個別に検出する座席センサ群とで構成されている。
また、乗員検出センサ群4は、車内カメラ群による撮像画像から、各座席に乗員が着座しているか否かを画像処理によって判定し、その判定結果を出力する車内画像処理部も備えている。
運転操作検出センサ群5は、車両のシフト位置を検知するシフトセンサ、車両のステアリング角を検知するステアリングセンサ等からなる。
ドア操作検出センサ群6は、ロックレバーの操作するロックセンサ、ドアノブの操作を検出するノブセンサ等からなる。また、ドアの開閉や開角度を検出するセンサを備えていてもよい。
ドアロック制御装置7は、制御部12からの施錠指令、解錠指令に従って、ロックレバーを施錠位置又は解錠位置に移動させることによって、ドアロック状態を制御するように構成された周知のものである。
ドア動作制限装置8は、図2に示すように、ドアの全開角度より小さい第1制限角度以上ドアが開ことがないようにドアの動作範囲を制限する第1ストッパ81と、第1制限角度より小さい第2制限角度以上ドアが開ことがないようにドアの動作範囲を制限する第2ストッパ82と、制御部12からの制限指令に従って、第1ストッパ81及び第2ストッパ82の動作を制御するコントローラ83とからなる。
路車間通信機9は、少なくとも駐車場に設置されている路側機との通信により、空き駐車区画の位置、駐車区画サイズに関する情報を取得するように構成されている。
車車間通信機10は、自車の右側方と左側方とで個別の通信が可能なように構成されている。
<ヒューマンインタフェース(HIF)群>
HIF群11は、映像を画面に表示するモニタと、モニタの画面に表示されたソフトスイッチに対する操作を受け付けるタッチパネルと、音声や警報音を発生させるスピーカとを少なくとも備えている。また、駐車支援制御に用いる専用のスイッチが設けられていてもよい。
制御部12は、CPU、ROM、RAMからなる周知のマイクロコンピュータを中心に構成され、周囲状況検出センサ群3を構成する車外カメラ群からの画像に基づき、上方からの視点に視点変換した画像を生成する変換画像生成処理、駐車時の運転操作や乗員が降車する際のスペース確保を支援する駐車支援処理を少なくとも実行する。
また、変換画像生成処理では、HIF群11を介して入力される表示モードに従って、真上からの視点や斜め上方からの視点など、複数種類の視点変換画像のいずれかを生成するように構成されている。なお、このような視点変換画像を生成する処理は周知のものであるため、ここでは説明を省略する。
ここで、制御部12が実行する駐車支援処理の内容を、図3に示すフローチャートに沿って説明する。
このとき、ドアロック制御装置7は、ドアのロックレバーで開錠操作が行われても、ロックレバーが動かない(開錠ができない)状態にするように構成されていてもよい。
S170では、隣接車や障害物(縁石,壁,柱,ポール、ガイドレールなど)に必要以上に接近した場合に、ドライバに対する報知(警報音の発生,音声案内,モニタ上での障害物の点滅表示等)を行い、そのまま移動すると衝突することが予測される場合には、図示しない車両走行制御装置に停止信号を送信して、自車を強制的に停止させる等の制御を実行する。
<<駐車区画選択処理>>
先のS110にて実行する駐車区画選択処理の内容を、図5に示すフローチャートに沿って説明する。
具体的には、路車間通信により駐車場の路側機から空き駐車区画に関する情報を取得できた場合は、その取得した情報に示された駐車区画を駐車区画候補として設定する。それ以外の場合は、周囲状況検出センサ群3を構成する車外カメラ群からのカメラ画像(以下、単にカメラ画像という)をモニタに表示させる共に、その画像を画像処理することでモニタに表示されている駐車区画を抽出し、その抽出した駐車区画を駐車区画候補として設定する。
なお、路車間通信により駐車区画候補の区画サイズに関する情報を取得した場合は、その取得した情報を用いる。それ以外の場合は、駐車区画候補を通路側から撮影したカメラ画像を画像処理することによって区画サイズを推定する。
但し、各区画線LF,LB,LL,LRは画像処理(周知の白線検出処理など)により抽出し、抽出できない区画線がある場合は、その区画線の位置を、抽出されている区画線や、画像から認識した車止めや壁等の位置から推定する。
S330では、隣接区画に車両(以下、隣接車という)が存在するか否かを判断し、存在すればS340に進み、存在しなければS360に進む。
具体的には、図6に示すように、駐車区画候補側に面する隣接車側面の前側(通路側)端点Pf及び後側(奥側)端点Pbの位置、及び画像中の消失点Peの位置を抽出し、消失点Peと前側端点Pfとを結ぶ基準線Leに対する前側端点Pfと後側端点Pbとを結ぶ車両側面線Lsの角度θを算出する。
<<駐車前処理>>
次に、先のS120にて実行する駐車前処理の内容を、図7に示すフローチャートに沿って説明する。
S420では、取得した乗員情報に基づいて、同乗者が存在するか否かを判断し、同乗者が存在すればS430に進み、ドライバの降車が容易になるような目標駐車位置の設定を行わせるためのドライバ優先設定が有効とされているか否かを判断する。
一方、S460にて、同乗者優先設定が有効であると判断した場合は、S480にて、目標駐車位置と左右側区画線LL,LRとの間のスペースが同乗者の存在する側の方が予め設定された割合で広くなるように、目標駐車位置を、基準駐車位置より運転席側にシフトさせた同乗者優先駐車位置に設定してS490に進む。
S500では、算出された許容開角度αに基づき、対象区画の目標駐車位置に駐車した場合に同乗者が降車可能であるか否かを、予め設定された必要開角度(必要操作量)と比較することで判断する。なお、必要開角度は、例えば、ドアを全開した時の開角度であってもよいし、降車に必要な最小限の開角度であってもよい。
<<駐車後処理>>
次に、対象区画への駐車完了後に実行する駐車後処理(S210)の内容を、図9に示すフローチャートに沿って説明する。
S620では、S610にて取得した駐車完了位置と、S160にて測定された隣接車やその他の障害物(以下、隣接車等という)の位置(輪郭形状)に基づいて、隣接車等に接触することなく開放可能なドアの開角度の上限である許容開角度(許容操作量)αを再度算出する。即ち、先のS490でも許容開角度αを求めているが、本ステップでは、許容開角度αを、目標駐車位置からではなく、実際に駐車した駐車完了位置から求めているため、より精度の高い算出値が得られる。
<<許容開角度算出処理>>
次に、先のS620にて実行する許容開角度算出処理の内容を図11に示すフローチャートに沿って説明する。なお、本処理は、ドアタイプがヒンジドアである全てのドアについて個別に実行される。以下、処理の対象となるドアを対象ドアという。
S720では、S710にて取得した情報に基づき、対象ドア付近に障害物が存在するか否かを判断し、障害物が存在しないと判断した場合はS730に進み、対象ドアの最大開角度を許容開角度αとして設定し本処理を終了する。
即ち、上述したものと同じ座標系を想定すると、対象ドアの先端座標(x,y)は、(7)式で表される。
S760では、隣接車のドアと対象ドアとを同一開角度でかつ接触させることなく開放可能な対象ドアのドア開角度の上限を、制限開角度(許容操作量)αLIM として算出して、本処理を終了する。
次に、先のS650にて実行する注意喚起/ドア開制限処理を、図13に示すフローチャートに沿って説明する。なお、本処理は、ドア開角度算出処理と同様に、ドアタイプがヒンジドアである全てのドアについて個別に実行される。
S830では、対象ドアの動作範囲が、許容開角度α以下となるようにドア動作制限装置8を動作させると共に、ドアの動作範囲を制限したことの報知(警報音,案内音声,案内表示)を行う。
次に、駐車制御処理の実行中に、車車間通信機10を介して隣接車からドア開角度制限要求を受信した場合に起動するドア開角度制限要求応答処理の内容を、図13に示すフローチャートに沿って説明する。
このように構成された駐車支援装置1では、隣接車との間でドア開通知,ドア開角度制限要求/応答の送受信が可能である場合は、次のような制御が行われる。以下では、自車と隣接車との間のスペースを余裕スペースという。
以上説明したように、駐車支援装置1では、駐車の対象となる駐車区画である対象区画が選択されると(S110)、対象区画への移動(駐車操作)を開始する前に、目標駐車位置を設定する(S410〜S480)と共に、その目標駐車位置に駐車した自車の側方に確保されるドア操作のための余裕スペースから、障害物等に接触させることなく自車ドアを操作できる上限値である許容開角度(許容操作量)αを求め(S490)、その許容開角度αが自車の乗員の降車に必要な必要開角度(必要操作量)に満たない場合に、ドライバ以外の乗員の降車を促す事前案内(S500〜S510)を行うようにされている。
上記実施形態において、周囲状況検出センサ群3が周囲検出手段、路車間通信機9及び車車間通信機10がドア情報取得手段、車車間通信機10が通信手段、周囲状況検出センサ群3を構成する車外カメラ群が撮像手段、HIF群11のモニタが表示制御手段、乗員検出センサ群4が乗員検出手段に相当する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において様々な態様にて実施することが可能である。
Claims (6)
- 駐車の対象となる駐車区画である対象区画を指定する区画指定手段と、
前記対象区画への移動時に行う運転操作を支援するための支援制御を実行する支援制御手段と、
を備えた車載用の駐車支援装置において、
前記対象区間に駐車した自車の側方に確保されるドア操作のための余裕スペースを求め、該余裕スペースから前記車両のドアの許容操作量を算出する許容操作量算出手段と、
前記許容操作量算出手段にて算出された許容操作量が、自車の乗員の降車に必要な必要操作量に満たない場合に前記車両のドア操作によって生じる可能性のある前記ドアの衝突を回避するための回避制御を実行する回避制御手段と、
前記対象区画に隣接した駐車区画に存在する隣接車のドアの配置及び動作範囲を特定するための情報である隣接ドア情報を取得するドア情報取得手段と、
前記対象区画に隣接した駐車区画に存在する隣接車との通信を行う通信手段と、
降車時に乗員が行う降車操作の検出の有無を、前記通信手段を介して前記隣接車との間で通知し合う通知手段と、
自車での降車操作の検出後に前記隣接車での降車操作が前記通知手段によって検出された場合に、前記通信手段を介して前記隣接車にドア操作の制限を要求し、該要求に対する応答を前記隣接車から取得する制限要求手段と、
を備え、
前記許容操作量算出手段は、前記隣接ドア情報に基づいて、前記隣接車のドアが自車のドアと同時に操作された場合でも互いに衝突することがないように前記許容操作量を算出し、
前記回避制御手段は、前記制限要求手段にて取得された応答が否定的である場合に、前記回避制御として、自車のドア操作を禁止することを特徴とする駐車支援装置。 - 前記許容操作量算出手段は、前記許容操作量として、前記隣接車と非接触となる自車ドアの最大操作量、及び、自車のドアと隣接車のドアとが同一開度かつ非接触となる自車ドアの最大操作量を算出することを特徴とする請求項1に記載の駐車支援装置。
- 前記許容操作量算出手段は、自車が前記対象区画への移動を開始する前に前記許容操作量を推定し、
前記回避制御手段は、前記回避制御の一つとして、前記対象区画への移動を開始する前に、自車のドライバ以外の乗員の降車を促す報知を実行することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の駐車支援装置。 - 前記支援制御手段は、
前記自車両の一部を含む範囲の映像を撮像する撮像手段と、
前記対象区画の周囲に位置する障害物を検出する周囲検出手段と、
前記撮像手段にて撮像された画像を、上方からの視点の画像に変換する視点変換手段と、
前記視点変換手段にて変換された視点変換画像を、予め設定された表示画面上に表示させる表示制御手段と、
を備え、
前記回避制御手段は、前記回避制御として、前記許容操作量でドアが操作された自車画像、及び前記周囲検出手段で検出された障害物の画像を、前記表示制御手段が表示する画像に重畳表示させることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の駐車支援装置。 - 前記回避制御手段は、予め指定されたドアを、前記回避制御の制御対象とすることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の駐車支援装置。
- 前記車両の各座席の乗車状況を検出する乗員検出手段を備え、
前記回避制御手段は、前記乗員検出手段での検出結果に基づいて降車に使用されるものとして特定されたドアを、前記回避制御の制御対象とすることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の駐車支援装置。
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