JP5040881B2 - 真空断熱材 - Google Patents

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Description

本発明は、真空断熱材に関するものである。
近年、深刻な地球環境問題である温暖化への対策として、家電製品や設備機器並びに住宅などの建物の省エネルギー化を推進する動きが活発となっており、優れた断熱効果を長期的に有する真空断熱材が、これまで以上に求められている。
真空断熱材とは、グラスウールやシリカ粉末などの微細空隙を有する芯材を、ガスバリア性を有する外被材で覆い、外被材の内部を減圧密封したものである。真空断熱材は、その内空間を高真空に保ち、気相を伝わる熱量を出来る限り小さくすることにより、高い断熱効果の発現を可能としたものである。よって、その優れた断熱効果を長期にわたって発揮するためには、真空断熱材内部の高い真空度を維持する技術が極めて重要となる。
真空断熱材内部の真空度を維持する方法として、気体吸着剤や水分吸着剤を芯材とともに真空断熱材内部に減圧密封する方法が、一般的に用いられている。これによって、真空包装後に芯材の微細空隙から真空断熱材中へ放出される残存水分や、外気から外被材を透過して経時的に真空断熱材内へ浸透する水蒸気や酸素等の大気ガスを除去することが可能となる。
しかし、現存の吸着剤の吸着能力を考慮すると、高い断熱効果を長期的に維持する真空断熱材を提供するには、吸着剤の使用だけでは不十分であるといえ、真空断熱材内部へ浸透する大気ガス量自体を抑制する手段を講じる必要がある。
ここで、外気から真空断熱材内部へ侵入するガス経路について述べる。
真空断熱材は、通常、2枚の長方形の外被材を重ね合わせて外被材の3辺の周縁近傍の外周部同士を熱溶着して作製した3方シール袋内へ3方シール袋の開口部から芯材を挿入し、真空包装機を用いて外被材の袋内部を真空引きしながら、3方シール袋の開口部を熱溶着することによって製造される。
外被材には、通常、最内層に低密度ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂からなる熱溶着層、中間層にアルミニウム箔やアルミニウム蒸着フィルムなどのバリア性を有する材料からなるガスバリア層、そして最外層にはナイロンフィルムやポリエチレンテレフタレートフィルムなどの表面保護の役割を果たす表面保護層を、接着剤を介して積層したラミネートフィルムを用いる。
この場合、外気から真空断熱材内部へ透過する大気ガスは、外被材表面のアルミニウム箔のピンホールや蒸着層の隙間などを透過してくる成分と、外被材周縁の端面の熱溶着層が露出している部分から封止部を通って内部に透過してくる成分との2つに分類される。
このうち、熱溶着層を構成している熱可塑性樹脂は、ガスバリア層と比べると気体透過度および透湿度が極めて高いことから、真空断熱材内部へ経時的に侵入する大気ガス量のうち、外被材周縁の端面の熱溶着層が露出している部分から封止部を通って内部に透過したものが大半を占める。
よって、長期にわたって優れた断熱性能を有する真空断熱材の提供には、外被材周縁の端面の熱溶着層が露出している部分からの大気ガス浸透量抑制が不可欠であり、その効果的な手法が課題とされてきた。
この課題に対して、封止部における熱溶着層の一部を薄肉にした薄肉部を設けた真空断熱材が報告されている(例えば、特許文献1参照)。
図9は、特許文献1に記載された従来の真空断熱材の断面図である。
図9に示すように、真空断熱材101は、ガスバリア層102と熱溶着層103とを有する外被材104の封止部分の熱溶着層103の一部が薄肉になっている。この薄肉部105は、図10に示すような封止冶具106を用いて、封止部分における外被材104の一部を特に強く加圧することにより形成されたもので、外被材104の全周を取り巻くように形成されている。
従来の構成は、薄肉部105によって外被材周縁の端面から侵入するガスの透過抵抗が増大し、内部へのガス侵入を抑制することで長期に渡って優れた断熱性能を発揮できるとされている。
実開昭62―141190号公報
上記特許文献1の構成では、薄肉部105における外被材104の詳細な形状については述べられていないものの、薄肉部105に、図9および図10に示されるような角部107を有している場合は、真空断熱材101製造時および取り扱い時に、角部107において、外被材104、特にガスバリア層102にクラックが発生する。このクラックから、経年的に大気ガス成分の真空断熱材101内部への侵入が促進されるという課題があった。
ここで、角部107とは、封止部を外被材104の周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時、薄肉部105の境界及びその近傍に生じる、熱溶着層103の厚み変化に伴い形成される角形状となった部位(曲率が大きい部位)を指す。
本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、封止部に設けた熱溶着層の薄肉部及びその近傍において、クラック発生や封止部破断が極めて起きにくい、長期に渡って優れた断熱性能を維持する真空断熱材を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の真空断熱材は、熱溶着層同士が対向する2枚の外被材の間に芯材が減圧密封され前記芯材を覆う2枚の前記外被材の周縁近傍の外周部同士が熱溶着された真空断熱材において、前記外被材の外周部同士が熱溶着された封止部の少なくとも一部を前記周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時、前記封止部に位置する前記熱溶着層が略円弧状の凹部を有しており、前記凹部の最深部に前記熱溶着層の厚みが前記最深部の周辺部よりも薄い薄肉部が形成されている。
上記構成において、まず、外被材の周縁部同士が熱溶着された封止部の少なくとも一部を周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時、封止部の熱溶着層の厚みが局所的に薄い薄肉部を設けていることにより、熱溶着層の薄肉部において、外被材周縁の端面から侵入する気体および水分の透過面積が縮小され、気体および水分の透過抵抗が増大し、気体および水分の透過速度が低減されることから、経時的に透過する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた断熱性能を発揮できる。
また、外被材の周縁部同士が熱溶着された封止部の少なくとも一部を周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時、封止部に位置する熱溶着層が略円弧状の凹部を有しているので、熱溶着層より外層側に積層された層(通常は、ガスバリア層)は、封止部の薄肉部およびその近傍において、熱溶着層の形状に沿って、円弧状に曲がり、角部を形成することなく、熱溶着層より外層側に積層された層(通常は、ガスバリア層)のクラックの発生が極めて起きにくくなる。
さらに、熱溶着層の薄肉部においては、熱溶着層の厚みが周辺部よりも薄くなり、その厚み減少分だけ強度が低下するが、熱溶着層が有する凹部が略円弧状を形成している場合、熱溶着層の厚みが円弧に沿って徐々に滑らかに増減することに伴い、封止部の強度も連続的に滑らかに増減することから、熱溶着層の薄肉部において局所的に外力が集中することが起きにくく、熱溶着層の薄肉部及びその近傍の外被材におけるクラック発生や封止部の破断が極めて起きにくくなる。
以上により、封止部に設けた熱溶着層の薄肉部及びその近傍において、クラック発生や封止部破断が極めて起きにくい、長期に渡って優れた断熱性能を維持する真空断熱材を提供できる。
本発明によれば、封止部の熱溶着層の厚みが局所的に薄い薄肉部を設けていることにより、外被材周縁の端面から侵入する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた断熱性能を発揮できる。また、封止部に位置する熱溶着層が略円弧状の凹部を有しているので、熱溶着層より外層側に積層された層(通常は、ガスバリア層)のクラックの発生が極めて起きにくくなる。さらに、熱溶着層の薄肉部において局所的に外力が集中することが起きにくく、熱溶着層の薄肉部及びその近傍の外被材におけるクラック発生や封止部の破断が極めて起きにくくなる。
以上により、封止部に設けた熱溶着層の薄肉部及びその近傍において、クラック発生や封止部破断が極めて起きにくい、長期に渡って優れた断熱性能を維持する真空断熱材を提供できる。
発明は、熱溶着層同士が対向する2枚の外被材の間に芯材が減圧密封され前記芯材を覆う2枚の前記外被材の周縁近傍の外周部同士が熱溶着された真空断熱材において、前記外被材の外周部同士が熱溶着された封止部の少なくとも一部を前記周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時、前記封止部に位置する前記熱溶着層が略円弧状の凹部を有しており、前記凹部の最深部に前記熱溶着層の厚みが前記最深部の周辺部よりも薄い薄肉部が形成されているのである。
上記構成において、まず、外被材の周縁部同士が熱溶着された封止部の少なくとも一部を周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時、封止部の熱溶着層の厚みが局所的に薄い薄肉部を設けていることにより、熱溶着層の薄肉部において、外被材周縁の端面から侵入する気体および水分の透過面積が縮小され、気体および水分の透過抵抗が増大し、気体および水分の透過速度が低減されることから、経時的に透過する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた断熱性能を発揮できる。
また、外被材の周縁部同士が熱溶着された封止部の少なくとも一部を周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時、封止部に位置する熱溶着層が略円弧状の凹部を有しているので、熱溶着層より外層側に積層された層(通常は、ガスバリア層)は、封止部の薄肉部およびその近傍において、熱溶着層の形状に沿って、円弧状に曲がり、角部を形成することなく、熱溶着層より外層側に積層された層(通常は、ガスバリア層)のクラックの発生が極めて起きにくくなる。
ここで、当然ながら、熱溶着層の薄肉部及びその近傍に限らず、封止部全体において角部を形成していないことが望ましい。
さらに、熱溶着層の薄肉部においては、熱溶着層の厚みが周辺部よりも薄くなり、その厚み減少分だけ強度が低下するが、熱溶着層が有する凹部が略円弧状を形成している場合、熱溶着層の厚みが円弧に沿って徐々に滑らかに増減することに伴い、封止部の強度も連続的に滑らかに増減することから、熱溶着層の薄肉部において局所的に外力が集中することが起きにくく、熱溶着層の薄肉部及びその近傍の外被材におけるクラック発生や封止部の破断が極めて起きにくくなる。
以上により、封止部に設けた熱溶着層の薄肉部及びその近傍において、クラック発生や封止部破断が極めて起きにくい、長期に渡って優れた断熱性能を維持する真空断熱材を提供できる。
加えて、外被材端面から封止部の熱溶着層を透過するガス侵入量が抑制されることから、薄肉部形成による封止部の透過抵抗増大分と相殺できる程度まで、外被材周縁に形成する封止部の幅を短くしても断熱性能が低下しないことから、同一寸法の芯材を有する真空断熱材に使用する外被材の寸法を小さくすることができ、材料費削減の効果がある。
次に真空断熱材の構成材料について説明する。
外被材を構成する熱溶着層としては、特に指定されるものではないが、低密度ポリエチレンフィルム、直鎖低密度ポリエチレンフィルム、高密度ポリエチレンフィルム、中密度ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム等の熱可塑性樹脂あるいはそれらの混合フィルム等が使用できる。
ここで、2枚の外被材が各々有する熱溶着層の厚みは、同一であっても異なっていてもよい。
また、2枚の外被材が各々有する熱溶着層の材料は異なっていても良いが、封止部の接着強度を考慮すると、同一であることが望ましい。
芯材は、その種類について特に指定するものではないが、気層比率90%前後の多孔体であり、ウレタンフォーム、スチレンフォーム、フェノールフォームなどの連続気泡体や、グラスウールやロックウール、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維などの繊維体、パーライトや湿式シリカ、乾式シリカなどの粉体など、従来公知の芯材が利用できる。
外被材に使用するラミネート接着剤については、特に指定するものではないが、2液硬化型ウレタン接着剤等の従来公知のラミネート用接着剤もしくはエポキシ系樹脂接着剤が使用できる。
外被材の袋形状は、四方シール袋、ガゼット袋、三方シール袋、ピロー袋など、特に指定するものではない。
外被材の袋形状によっては、芯材を覆う外被材枚数が1枚となるが、外被材周縁近傍の封止部において、熱溶着層同士が対向する2枚の外被材が熱溶着されているため、本発明と同じ効果が得られる。
なお、凹部とは、外被材の外周部同士が熱溶着された封止部の少なくとも一部を外被材の周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時、封止部に位置する熱溶着層が略円弧状に凹んでいる部分であり、熱溶着層と熱溶着層の外側に隣接する他の層との境界線(境界面)が熱溶着層側へ略円弧状の凸となる曲線部を指す。
なお、凹部の最深部とは、凹部を形成している円弧状の点群のうち、対向する境界面上の点との間に位置する熱溶着層の厚みが、最も薄い箇所に位置する点部を指す。
また、本発明は、前記封止部の前記熱溶着層が両面に他の層との境界面を有し、前記凹部の一方の前記境界面のうねりの波高が、前記凹部の他方の前記境界面のうねりの波高よりも大きいことを特徴としている。
薄肉部及びその近傍では、熱溶着層よりも外層側にある外被材が、略円弧状の凹である熱溶着層の形状に沿って歪曲することによる応力を受け、強度が低下する。
よって、凹部の一方の境界面のうねりの波高を、凹部の他方の境界面のうねりの波高よりも大きくすることにより、相対的に波高の小さいうねりを有する境界面側の外被材の強度低下は、もう一方の相対的に波高の大きいうねりを有する境界面側の外被材と比べて僅かとなり、外被材の封止部では、強度低下が小さい外被材がもう一方の外被材を支持する形で剛性が保たれ、外力を受けた場合におけるクラック発生および封止部の破断が極めて起きにくくなる。
ここで、同一の境界面が有する凹部のうねりは、波高が一定でなくてもよい。
また、ここで、熱溶着層と隣接する外被材が有する他層の構成材料は特に指定するものではないが、本発明の効果を最大限に高めるために、金属箔、もしくは、高いガスバリア性を有するフィルムを用いることが望ましい。
また、2枚の外被材の層構成は、異なっていてもよい。
なお、境界面とは、封止部において、熱溶着層と、熱溶着層と隣接する外被材が有する他層との境界面を指す。
なお、波高とは、凹部の周辺部に位置する境界面と、凹部の最深部を含む境界面と平行な面との距離を指す。
また、本発明は、前記封止部の前記熱溶着層は両面に他の層との境界面を有し、前記凹部の一方の前記境界面の前記熱溶着層側に凹となっている部分の最深部と、前記凹部の他方の前記境界面の前記熱溶着層側に凹となっている部分の最深部とが対向していないことを特徴としている。
薄肉部があると、熱溶着層の厚みが薄く強度が低下するだけでなく、凹部の最深部が位置していることにより、歪曲による外被材の強度低下が起こる。
本発明では、凹部の一方の境界面の熱溶着層側に凹となっている部分の最深部と、凹部の他方の境界面の熱溶着層側に凹となっている部分の最深部とが対向していないことにより、凹部の最深部が位置する封止部の強度低下が抑制され、封止部が外力を受けた際の傷つきや破断が極めて起きにくくなる。同時に、凹部におけるガスバリア層のクラック発生の抑制効果もさらに高くなる。
また、本発明は、前記封止部に前記薄肉部を少なくとも2個以上有していることを特徴としている。
薄肉部においては、封止部の他箇所に比べて熱溶着層の厚みが薄く、シール強度が低下することにより、例えば、製造工程において芯材物質であるガラス繊維やシリカ粉末等を挟み込んだ状態で外被材が熱溶着された場合、薄肉部において熱溶着不良が発生することが懸念される。
熱溶着不良が発生した箇所では樹脂が存在しないため、ガス侵入抑制効果が低下する。この対策として、少なくとも2個以上の薄肉部を設けることにより、熱溶着不良に起因する真空断熱材内部への気体および水分侵入促進の影響が緩和される。
特に、芯材としてガラス繊維を用いた場合は、挟雑物として熱溶着の際に挟み込まれた芯材物質が加熱変形し、薄肉部にスルーホールを形成することが多々あることから、本発明の効果がより顕著となる。
また、薄肉部においては、外被材の強度が周囲部よりも低くなり、外力を受けた際の荷重集中が懸念されるが、薄肉部が複数個存在することにより、外力の荷重が分散され、薄肉部におけるクラックの発生や封止部の破断が極めて起きにくくなる。
また、薄肉部を複数個有する場合は、薄肉部が1個のみの場合と比べて、薄肉部における熱溶着層の厚みを増加させても同一の効果が得られるため、薄肉部における外被材強度やシール強度低下が緩和され、薄肉部におけるクラック発生や封止部の破断のリスクが低減される。
さらに、2枚の外被材が、ガスバリア層として、ともに金属箔層を有している場合は、封止部における2層の金属箔の距離の接近が緩和されるため、ヒートリークによる熱伝導率の増加が極めて起きにくくなる。
このような観点から、薄肉部の個数は多い方がよく、封止部の幅に依るものの、通常4〜6個程度がより好ましいと考えられる。
また、本発明は、連続する前記封止部に形成された隣り合う前記薄肉部同士の間に位置する封止部の少なくとも一部の前記熱溶着層の厚みが、2枚の前記外被材の非封止部が有する前記熱溶着層の厚みの和よりも厚くなっていることを特徴としている。
通常、薄肉部を設けない場合、封止部の厚みは、2枚の外被材の非封止部が有する熱溶着層の厚みの総和に略等しくなる。
連続する封止部に複数個の薄肉部を形成する際、各薄肉部の位置にあった熱溶着層を構成していた樹脂は、封止部および封止部外へ移動する。
連続する封止部に形成された隣り合う薄肉部同士の間に位置する封止部の厚みが、2枚の外被材の非封止部が有する熱溶着層の厚みの総和よりも薄いもしくは略等しい場合は、樹脂の移動箇所が設けられていないため、樹脂の流動による負荷により、薄肉部周辺の封止部に位置する外被材の熱溶着層に隣接する他層を破り、樹脂が外側へ流出するリスクが高くなる。
連続する封止部に設けた薄肉部同士の間に位置する封止部の少なくとも一部に、2枚の外被材の非封止部が有する熱溶着層の厚みの総和よりも厚くなるよう予め設定しておくことにより、樹脂の逃げ部が設けられているため、薄肉部同士の間に位置する封止部の外被材が受ける負荷が緩和され、外被材の破れを極めて起きにくくする。
また、封止部と非封止部との境界位置と境界位置側に位置する薄肉部との間にも、2枚の外被材の非封止部が有する熱溶着層の厚みの総和よりも厚い封止部を設けておくことがより望ましい。
なお、外被材の非封止部とは、外被材がもう一方の外被材と熱溶着されていない箇所を指す。
また、本発明は、前記芯材がガラス繊維からなることを特徴としている。
芯材がガラス繊維である場合、ガラス繊維による真空断熱材内部から外被材への貫通ピンホールが発生しやすい。
通常、このピンホール発生を防止策として、真空断熱材内部に面する外被材の最内層にある熱溶着層の厚みを厚くすることが有効とされているが、熱溶着層の厚みを厚くすることにより封止部断面のガス侵入経路の面積が拡大するという懸念があった。
本発明の真空断熱材においては、薄肉部においてガス侵入量を制御できるために、熱溶着層の厚みを厚くしても、外被材周縁の端面から封止部を通って真空断熱材の内部に侵入する気体および水分侵入量の増加が抑制される。
また、本発明は、前記外被材が金属箔層を有していることを特徴としている。
外被材にガスバリア性を付与するためのガスバリア層として、アルミニウム箔等の金属箔層を採用した場合、金属箔は、樹脂フィルムに金属原子や金属酸化物分子を蒸着したガスバリアフィルムと比べてガスバリア性は優れるものの伸縮性や追従性に劣るため、クラックやピンホールが発生しやすくなり、本発明による効果がより顕著に現れる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明するが、先に説明した実施の形態と同一構成については同一符号を付して、その詳細な説明は省略するものとする。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における真空断熱材の断面図、図2は、同実施の形態の真空断熱材の平面図、図3は、同実施の形態の真空断熱材における薄肉部を含む封止部の一例を示す断面図を示す。
図1において、真空断熱材1は、芯材2と芯材2内に配置された吸着剤3と、同一寸法に裁断された長方形の2枚の外被材4よりなり、2枚の外被材4の間に芯材2と吸着剤3が減圧密封され、芯材2を覆う2枚の外被材4の周縁近傍の外周部同士が熱溶着されている。
2枚の外被材4は、外層側から、表面保護層5と、ガスバリア層6と、熱溶着層7とが積層されてなる。また、外被材4の周囲辺(外周部)には、外被材の有する熱溶着層同士を溶融し貼り合わせた封止部8があり、封止部8の4辺のうちの3辺に薄肉部9を有している。
ここで、薄肉部9周辺の封止部8の形状について説明する。
図3において、熱溶着層7とガスバリア層6との境界面が有する円弧状の凹部の波高の大きさには差が設けられており、波高の大きい凹部を有する境界面に設けられた凹部の最深部のみが薄肉部9に位置している。
次に、本実施の形態において、図1〜3に示す本実施の形態の真空断熱材1の製造方法の一例を述べる。
まず、2枚の外被材4の熱溶着層7同士が対向するように配置し、外被材4の周囲辺の3辺を熱溶着して袋状とする。この熱溶着時に、金属製の加熱圧縮冶具10(図4参照)とシリコンゴムヒーターとで2枚の外被材4を挟むように加熱圧縮し、図3に示す形状の封止部8を形成する。この後、袋内に芯材2と吸着剤3とを挿入し、袋内部を減圧しながら、外被材4の袋の開口部を熱溶着させて密封することにより真空断熱材1を得る。
ここでは、加熱圧縮冶具10で熱溶着されていない2枚の外被材4を加熱圧縮することにより薄肉部9を含めた封止部8を同時に形成したが、2枚の外被材4周縁に通常の平板冶具を用いて薄肉部を有さない厚みが略均一な熱溶着層からなる封止部8を形成した後、封止部8上を加熱圧縮冶具10で加熱圧縮して薄肉部9を形成してもよい。
また、4辺目の袋開口部を封止する際は、袋内部を減圧しながら密封するために、真空包装機を用いて封止する必要がある。
通常の真空包装機は、平板状のヒートシール冶具が備わっていることから、袋開口部のみは真空包装機を用いて厚みが略均一な熱溶着層からなる封止部8を形成した後に、加熱圧縮冶具10を用いて薄肉部9を形成してもよい。
本実施の形態の真空断熱材1は、熱溶着層7同士が対向する2枚の長方形の外被材4の間に芯材2と吸着剤3が減圧密封され芯材2を覆う2枚の外被材4の周縁近傍の3辺の外周部同士が熱溶着された真空断熱材1であり、外被材4の外周部同士が熱溶着された封止部8のうち3辺の封止部8を周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時、封止部8に位置する熱溶着層7が略円弧状の凹部を有しており、その凹部の最深部に熱溶着層7の厚みが最深部の周辺部よりも薄い薄肉部9が形成されている。
また、封止部8の熱溶着層7は両面に他の層(ガスバリア層6)との境界面を有し、凹部の一方の境界面のうねりの波高が、凹部の他方の境界面のうねりの波高よりも大きい。
また、凹部の一方の境界面の熱溶着層側に凹となっている部分の最深部と、凹部の他方の境界面の熱溶着層側に凹となっている部分の最深部とが対向していない。
また、図3に示す例では、封止部8に薄肉部9を少なくとも2個以上(4つ)有している。
以上のように構成された真空断熱材1について、以下その動作、作用を説明する。
まず、芯材2は、真空断熱材1の骨材として微細空間を形成する役割を果たし、真空排気後の真空断熱材1の断熱部を形成するものであり、ガラス繊維からなる。
吸着剤3は、真空包装後に芯材2の微細空隙から真空断熱材1中へ放出された残留ガス成分や、真空断熱材1内へ侵入する水分や気体を吸着除去する役割を果たすものである。
外被材4は、熱可塑性樹脂やガスバリア性を有する金属箔や樹脂フィルム等をラミネート加工したものであり、外部から真空断熱材1内部への大気ガス侵入を抑制する役割を果たすものである。
表面保護層5は、外被材が有する層のうち、ガスバリア層6よりも外層側に位置する、外力から外被材4、特にガスバリア層6の傷つきや破れを防ぐ役割を果たすものである。
表面保護層5としては、ナイロンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルム等従来公知の材料が使用でき、1種類でも2種類以上重ねて使用してもよい。
ガスバリア層6は、高いバリア性を有する1種類もしくは2種以上のフィルムから構成される層であり、外被材4に優れたガスバリア性を付与するものである。
ガスバリア層6としては、アルミニウム箔、銅箔、ステンレス箔などの金属箔や、ポリエチレンテレフタレートフィルムやエチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムへアルミニウムや銅等の金属原子もしくはアルミナやシリカ等の金属酸化物を蒸着したフィルムや、金属原子や金属酸化物を蒸着した面にコーティング処理を施したフィルム等が使用できる。
熱溶着層7は、外被材4同士を溶着し、真空断熱材1内部の真空を保持する役割に加えて、芯材2や吸着剤3による真空断熱材1内部からの突刺し等からガスバリア層6を保護する役割を果たすものである。
封止部8は、外被材4の熱溶着層7同士を溶着することにより構成され、真空断熱材1内部と外部とを遮断する役割を果たしている。
薄肉部9は、外被材4周縁の端面から封止部8を通って真空断熱材1内部へ侵入する大気ガスの透過速度を抑制し、真空断熱材1の真空度を維持する役割を果たしている。
以上のように、本実施の形態においては、封止部8における熱溶着層7とガスバリア層6との境界面が有する略円弧状の凹部の最深部位置に薄肉部9が設けられ、この2層の境界面が有する凹部の波高に差が設けられているため、ガスバリア層6および外被材4の劣化や破断が極めて起きにくくなるとともに、真空断熱材1内部への経時的な大気ガス侵入が抑制される。
また、上記の製造方法にて真空断熱材1を作製した場合、通常、図4に示すような円弧状の曲面を有する突起部11によって構成される過熱圧縮冶具10により熱溶着層7が加熱圧縮されるため、加圧による外力が突起部11の円弧の接線と垂直な方向にも加わることにより、熱溶着層7の樹脂が薄肉部9の両端方向へ流動しやすくなることから、図10のような従来の封止冶具106のような平面部にて圧縮される場合と比べて、同一の薄肉部9の厚みを得る場合の製造時の温度条件および圧力条件が緩和され、ガスバリア層6および外被材4の劣化が抑制される。
言い換えれば、同一の成形条件によって、より熱溶着層7の薄肉部9の厚みを薄くすることが可能となり、外被材4周縁の端面からの気体および水分侵入量の抑制が容易となる。
本実施の形態の真空断熱材1は、熱溶着層7同士が対向する2枚の長方形の外被材4の間に芯材2と吸着剤3が減圧密封され芯材2を覆う2枚の外被材4の周縁近傍の3辺の外周部同士が熱溶着された真空断熱材1であり、外被材4の外周部同士が熱溶着された封止部8のうち3辺の封止部8を周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時、封止部8に位置する熱溶着層7が略円弧状の凹部を有しており、その凹部の最深部に熱溶着層7の厚みが最深部の周辺部よりも薄い薄肉部9が形成されている。
上記構成において、まず、外被材4の周縁部同士が熱溶着された封止部8の少なくとも一部を周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時、封止部8の熱溶着層7の厚みが局所的に薄い薄肉部9を設けていることにより、熱溶着層7の薄肉部9において、外被材4周縁の端面から侵入する気体および水分の透過断面積が縮小され、気体および水分の透過抵抗が増大し、気体および水分の透過速度が低減されることから、経時的に透過する気体および水分量が抑制され、長期にわたって優れた断熱性能を発揮できる。
また、外被材4の周縁部同士が熱溶着された封止部8の少なくとも一部を周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時、封止部8に位置する熱溶着層7が略円弧状の凹部を有しているので、熱溶着層7より外層側に積層された層(ガスバリア層6)は、封止部8の薄肉部9およびその近傍において、熱溶着層7の形状に沿って、円弧状に曲がり、角部を形成することなく、熱溶着層7より外層側に積層された層(ガスバリア層6)のクラックの発生が極めて起きにくくなる。
ここで、当然ながら、熱溶着層7の薄肉部9及びその近傍に限らず、封止部8全体において角部を形成していないことが望ましい。
さらに、熱溶着層7の薄肉部9においては、熱溶着層7の厚みが周辺部よりも薄くなり、その厚み減少分だけ強度が低下するが、熱溶着層7が有する凹部が略円弧状を形成している場合、熱溶着層7の厚みが円弧に沿って徐々に滑らかに増減することに伴い、封止部8の強度(曲げ強度など)も位置が変わるにつれて連続的に滑らかに増減することから、熱溶着層7の薄肉部9において局所的に外力が集中することが起きにくく、熱溶着層7の薄肉部9及びその近傍の外被材4におけるクラック発生や封止部8の破断が極めて起きにくくなる。
以上により、封止部8に設けた熱溶着層7の薄肉部9及びその近傍において、クラック発生や封止部8破断が極めて起きにくい、長期に渡って優れた断熱性能を維持する真空断熱材1を提供できる。
また、本実施の形態の真空断熱材1は、封止部8の熱溶着層7は両面に他の層(ガスバリア層6)との境界面を有し、凹部の一方の境界面のうねりの波高が、凹部の他方の境界面のうねりの波高よりも大きい。
薄肉部9及びその近傍では、熱溶着層7よりも外層側にある外被材4(の各層6,5)が、略円弧状の凹である熱溶着層7の形状に沿って歪曲することによる応力を受け、強度が低下する。
よって、凹部の一方(図1では上側)の境界面のうねりの波高を、凹部の他方(図1では下側)の境界面のうねりの波高よりも大きくすることにより、相対的に波高の小さいうねりを有する境界面側(図1では下側)の外被材4の強度低下は、もう一方の相対的に波高の大きいうねりを有する境界面側(図1では上側)の外被材4と比べて僅かとなり、外被材4の封止部8では、強度低下が小さい(図1では下側の)外被材4がもう一方の(図1では上側の)外被材4を支持する形で剛性が保たれ、外力を受けた場合におけるクラック発生および封止部8の破断が極めて起きにくくなる。
薄肉部9があると、熱溶着層7の厚みが薄く強度が低下するだけでなく、凹部の最深部が位置していることにより、歪曲による外被材4の強度低下が起こる。
本実施の形態では、凹部の一方の(図1では上側の)境界面の熱溶着層7側に凹となっている部分の最深部と、凹部の他方の(図1では下側の)境界面の熱溶着層7側に凹となっている部分の最深部とが対向していないことにより、凹部の最深部が位置する封止部8の強度低下が抑制され、封止部8が外力を受けた際の傷つきや破断が極めて起きにくくなる。同時に、凹部におけるガスバリア層6のクラック発生の抑制効果もさらに高くなる。
また、図3に示す例のように、封止部8に薄肉部9を少なくとも2個以上有していることが好ましい。
薄肉部9においては、封止部8の他箇所に比べて熱溶着層7の厚みが薄く、シール強度が低下することにより、例えば、製造工程において芯材2物質であるガラス繊維やシリカ粉末等を挟み込んだ状態で外被材4が熱溶着された場合、薄肉部9において熱溶着不良が発生することが懸念される。
熱溶着不良が発生した箇所では樹脂が存在しないため、ガス侵入抑制効果が低下する。この対策として、少なくとも2個以上の薄肉部9を設けることにより、熱溶着不良に起因する真空断熱材1内部への気体および水分侵入促進の影響が緩和される。
特に、芯材2としてガラス繊維を用いた場合は、挟雑物として熱溶着の際に挟み込まれた芯材2物質が加熱変形し、薄肉部9にスルーホールを形成することが多々あることから、本発明の(本実施の形態の)効果がより顕著となる。
また、薄肉部9においては、外被材4の強度が周囲部よりも低くなり、外力を受けた際の荷重集中が懸念されるが、薄肉部9が複数個存在することにより、外力の荷重が分散され、薄肉部9におけるクラックの発生や封止部8の破断が極めて起きにくくなる。
また、薄肉部9を複数個有する場合は、薄肉部9が1個のみの場合と比べて、薄肉部9における熱溶着層7の厚みを増加させても同一の効果が得られるため、薄肉部9における外被材4強度やシール強度低下が緩和され、薄肉部9におけるクラック発生や封止部8の破断のリスクが低減される。
なお、本実施の形態では、薄肉部9を有する封止部8を3辺としたが、封止部8全周の4辺に設けても良い。
なお、各薄肉部9における熱溶着層7の厚みは、同一でなくても良い。
なお、本実施の形態では、図2に示すように、薄肉部9が直交しているが、薄肉部9は交差していなくてもよい。
なお、各薄肉部9に位置する境界面の凹部の曲率半径は同一ある必要はなく、ガスバリア層6として使用している金属箔やフィルムが、劣化しない程度の曲率半径を有しておればよい。
なお、薄肉部9の間隔は特に指定するものではなく、また、図5のように、境界面が有する凹部同士の間隔が等しくなくてもよい。
なお、本実施の形態では、薄肉部9の位置は特に指定するのもではないが、境界面の有する凹部位置が、外被材4の封止部8とそうでない部分との境目に存在している場合は、薄肉部9の片側の樹脂が十分に加熱されておらず、樹脂の流動性が悪いため薄肉化が困難となり、好ましくない。
以下、本発明における薄肉部9の詳細形状とその効果について、実施例を用いて説明する。
(実施例1)
実施の形態1において、熱溶着層7として厚み50μmの直鎖低密度ポリエチレンフィルムを、ガスバリア層6として厚み6μmのアルミニウム箔を、また表面保護層5として、厚み15μmと25μmのナイロンフィルム2層を積層してなる外被材4と、ガラス繊維からなる芯材2と、酸化カルシウムからなる吸着剤3から構成された真空断熱材1を作製した。
外被材4の周囲辺(外周部)には、外被材4の有する熱溶着層7同士を溶融し貼り合わせた封止部8があり、封止部8の4辺のうちの3辺に周縁に垂直な方向に4つ並んだ周縁に平行な溝状の薄肉部9が形成されており、各薄肉部9に位置する一方の(図3では上側のガスバリア層6と熱溶着層7との)境界面の凹部の最深部における曲率半径は1.5mmであり、(図3では上側のガスバリア層6と熱溶着層7との)境界面のうねりの各波高は0.2mm、かつ、隣り合う凹部の最深部との間隔が1.5mmであった。また、もう一方の(図3では下側のガスバリア層6と熱溶着層7との)境界面が有する凹部の最大波高は0.05mmであった(図3参照)。
この際、シール幅(外被材4同士を熱溶着する幅)を20mmとし、薄肉部9の厚みを10μmとしたとき、真空断熱材1の外被材4周縁の端面から封止部8を通って侵入する大気ガス量は、9.5×10-15mol/m2/s/Paであった。
また、封止部8において、アルミニウム箔にクラックの発生は確認されなかった。
実施例1では、芯材2がガラス繊維からなる。
芯材2がガラス繊維である場合、ガラス繊維による真空断熱材1内部から外被材4への貫通ピンホールが発生しやすい。
通常、このピンホール発生を防止策として、真空断熱材1内部に面する外被材4の最内層にある熱溶着層7の厚みを厚くすることが有効とされているが、熱溶着層7の厚みを厚くすることにより、外被材4周縁の端面から封止部8を通って侵入するガス侵入経路の通路断面積が拡大するという懸念があった。
実施の形態1(の実施例1)の真空断熱材1においては、薄肉部9においてガス侵入量を制御できるために、熱溶着層7の厚みを厚くしても、外被材4周縁の端面から封止部8を通って内部に侵入する気体および水分侵入量の増加が抑制される。
また、実施例1では、外被材4にガスバリア性を付与するためのガスバリア層として、アルミニウム箔(金属箔)を採用したが、金属箔は、樹脂フィルムに金属原子や金属酸化物分子を蒸着したガスバリアフィルムと比べてガスバリア性は優れるものの伸縮性や追従性に劣るため、クラックやピンホールが発生しやすくなり、本発明(の実施の形態1)による効果がより顕著に現れる。
(実施例2)
実施の形態1において、熱溶着層7として厚み50μmの直鎖低密度ポリエチレンフィルムを、ガスバリア層6として厚み6μmのアルミニウム箔を、また表面保護層5として、厚み15μmと25μmのナイロンフィルム2層を積層してなる外被材4と、ガラス繊維からなる芯材2と、酸化カルシウムからなる吸着剤3から構成された真空断熱材1を作製した。
外被材4の周囲辺(外周部)には、外被材4の有する熱溶着層7同士を溶融し貼り合わせた封止部8があり、封止部8の4辺のうちの3辺に周縁に垂直な方向に4つ並んだ周縁に平行な溝状の薄肉部9が形成されており、各薄肉部9に位置する一方の(図3では上側のガスバリア層6と熱溶着層7との)境界面の凹部の最深部における曲率半径は1.5mmであり、(図3では上側のガスバリア層6と熱溶着層7との)境界面のうねりの各波高は0.2mm、かつ、隣り合う凹部の最深部との間隔が1.5mmであった。また、もう一方の(図3では下側のガスバリア層6と熱溶着層7との)境界面が有する凹部の最大波高は0.05mmであった(図3参照)。
この際、シール幅(外被材4同士を熱溶着する幅)を20mmとし、薄肉部9の厚みを5μmとしたとき、真空断熱材1の外被材4周縁の端面から封止部8を通って侵入する大気ガス量は、8.0×10-15mol/m2/s/Paであった。
また、封止部8において、アルミニウム箔にクラックの発生は確認されなかった。
(実施例3)
実施の形態1において、熱溶着層7として厚み50μmの直鎖低密度ポリエチレンフィルムを、ガスバリア層6として厚み6μmのアルミニウム箔を、また表面保護層5として、厚み15μmと25μmのナイロンフィルム2層を積層してなる外被材4と、ガラス繊維からなる芯材2と、酸化カルシウムからなる吸着剤3から構成された真空断熱材1を作製した。
外被材4の周囲辺(外周部)には、外被材4の有する熱溶着層7同士を溶融し貼り合わせた封止部8があり、封止部8の4辺のうちの3辺に周縁に垂直な方向に4つ並んだ周縁に平行な溝状の薄肉部9が形成されており、各薄肉部9に位置する一方の(図3では上側のガスバリア層6と熱溶着層7との)境界面の凹部の最深部における曲率半径は1.5mmであり、(図3では上側のガスバリア層6と熱溶着層7との)境界面のうねりの各波高は0.2mm、かつ、隣り合う凹部の最深部との間隔が1.5mmであった。また、もう一方の(図3では下側のガスバリア層6と熱溶着層7との)境界面が有する凹部の最大波高は0.05mmであった(図3参照)。
この際、シール幅(外被材4同士を熱溶着する幅)を20mmとし、薄肉部9の厚みを20μmとしたとき、真空断熱材1の外被材4周縁の端面から封止部8を通って侵入する大気ガス量は、1.0×10-14mol/m2/s/Paであった。
また、封止部8において、アルミニウム箔にクラックの発生は確認されなかった。
(実施例4)
実施の形態1において、熱溶着層7として厚み50μmの直鎖低密度ポリエチレンフィルムを、ガスバリア層6として厚み6μmのアルミニウム箔を、また表面保護層5として、厚み15μmと25μmのナイロンフィルム2層を積層してなる外被材4と、ガラス繊維からなる芯材2と、酸化カルシウムを通気包材に封入してなる吸着剤3から構成された真空断熱材1を作製した。
外被材4の周囲辺(外周部)には、外被材4の有する熱溶着層7同士を溶融し貼り合わせた封止部8があり、封止部8の4辺のうちの3辺に周縁に垂直な方向に3つ並んだ周縁に平行な溝状の薄肉部9が形成されており、各薄肉部9に位置する一方の(図6では上側のガスバリア層6と熱溶着層7との)境界面の凹部の最深部における曲率半径は1.5mmであり、(図6では上側のガスバリア層6と熱溶着層7との)境界面のうねりの各波高は0.2mm、かつ、隣り合う凹部の最深部との間隔が1.5mmであった。また、もう一方の(図6では下側のガスバリア層6と熱溶着層7との)境界面が有する凹部の最大波高は0.05mmであった(図6参照)。
この際、シール幅(外被材4同士を熱溶着する幅)を20mmとし、薄肉部9の厚みを10μmとしたとき、真空断熱材1の外被材4周縁の端面から封止部8を通って侵入する大気ガス量は、1.0×10-14mol/m2/s/Paであった。
また、封止部8において、アルミニウム箔にクラックの発生は確認されなかった。
(実施例5)
実施の形態1において、熱溶着層7として厚み50μmの直鎖低密度ポリエチレンフィルムを、ガスバリア層6として厚み6μmのアルミニウム箔を、また表面保護層5として、厚み15μmと25μmのナイロンフィルム2層を積層してなる外被材4と、ガラス繊維からなる芯材2と、酸化カルシウムを通気包材に封入してなる吸着剤3から構成された真空断熱材1を作製した。
外被材4の周囲辺(外周部)には、外被材4の有する熱溶着層7同士を溶融し貼り合わせた封止部8があり、封止部8の4辺のうちの3辺に周縁に垂直な方向に5つ並んだ周縁に平行な溝状の薄肉部9が形成されており、各薄肉部9に位置する一方の(図7では上側のガスバリア層6と熱溶着層7との)境界面の凹部の最深部における曲率半径は1.5mmであり、(図7では上側のガスバリア層6と熱溶着層7との)境界面のうねりの各波高は0.2mm、かつ、隣り合う凹部の最深部との間隔が1.5mmであった。また、もう一方の(図7では下側のガスバリア層6と熱溶着層7との)境界面が有する凹部の最大波高は0.05mmであった(図7参照)。
この際、シール幅(外被材4同士を熱溶着する幅)を20mmとし、薄肉部9の厚みを10μmとしたとき、真空断熱材1の外被材4周縁の端面から封止部8を通って侵入する大気ガス量は、8.6×10-15mol/m2/s/Paであった。
また、封止部8において、アルミニウム箔にクラックの発生は確認されなかった。
(比較例1)
熱溶着層7として厚み50μmの直鎖低密度ポリエチレンフィルムを、ガスバリア層6として厚み6μmのアルミニウム箔を、また表面保護層5として、厚み15μmと25μmのナイロンフィルム2層を積層してなる外被材4と、ガラス繊維からなる芯材2と、酸化カルシウムを通気包材に封入してなる吸着剤3から構成された真空断熱材を作製した。
封止部8における熱溶着層7の厚みが略均一の100μmの場合、真空断熱材1の外被材4周縁の端面から封止部8を通って侵入する大気ガス量は、2.0×10-14mol/m2/s/Paであった。
また、封止部8において、アルミニウム箔にクラックの発生は確認されなかった。
(比較例2)
熱溶着層7として厚み50μmの直鎖低密度ポリエチレンフィルムを、ガスバリア層6として厚み6μmのアルミニウム箔を、また表面保護層5として、厚み15μmと25μmのナイロンフィルム2層を積層してなる外被材4と、ガラス繊維からなる芯材2と、酸化カルシウムからなる吸着剤3から構成された真空断熱材を作製した。
外被材4の周囲辺(外周部)には、外被材4の有する熱溶着層7同士を溶融し貼り合わせた封止部8があり、封止部8の4辺のうちの3辺に周縁に垂直な方向に4つ並んだ周縁に平行な溝状の薄肉部9が形成されており、各薄肉部9に位置する(ガスバリア層6と熱溶着層7との)境界面の凹部において、熱溶着層7は略均一な10μmの厚みを有し、薄肉部9の境界に角部12を有していた(図8参照)。
この際、シール幅(外被材4同士を熱溶着する幅)は20mmであり、真空断熱材1の外被材4周縁の端面から封止部8を通って侵入する大気ガス量を試算すると、9.5×10-15mol/m2/s/Paであった。
ただし、薄肉部9の境界部は角部12を有するため、角部12においてアルミニウム箔にクラックの発生が確認された。
以上、本発明における実施例および比較例を(表1)に示す。
ただし、(表1)における外被材4の劣化に関しては、下記の基準で判定した。
○:劣化なし(薄肉部に位置するアルミニウム箔にピンホール増加が確認されず。)
×:劣化あり(薄肉部に位置するアルミニウム箔にピンホール増加が確認された。)
(表1)の結果より、実施の形態1に示す薄肉部9を設けた真空断熱材1は、薄肉部9の厚みや凹部の個数により効果差は見られたものの、薄肉部9を設けない真空断熱材よりも常に有意差が見られた。また、外被材4の劣化も確認されなかった。
本発明にかかる真空断熱材は、長期にわたる使用にも耐えうる断熱性能を有しているものであり、冷蔵庫用断熱材や自動販売機、建造物用断熱材、自動車用断熱材、保冷ボックスなどにも適用できる。
本発明の実施の形態1における真空断熱材の断面図 本発明の実施の形態1における真空断熱材の平面図 本発明の実施の形態1における真空断熱材の薄肉部を含む封止部の一例を示す断面図 本発明の実施の形態1における真空断熱材の加熱圧縮冶具の一例を示す断面図 本発明の実施の形態1における真空断熱材の薄肉部を含む封止部の変形例を示す断面図 実施例4における真空断熱材の薄肉部を含む封止部の断面図 実施例5における真空断熱材の薄肉部を含む封止部の断面図 比較例2における真空断熱材の薄肉部を含む封止部の断面図 従来の真空断熱材の断面図 従来の真空断熱材の加熱圧縮冶具で薄肉部を形成している状態を示す断面図
符号の説明
1 真空断熱材
2 芯材
4 外被材
6 ガスバリア層
7 熱溶着層
8 封止部
9 薄肉部

Claims (6)

  1. 熱溶着層同士が対向する2枚の外被材の間に芯材が減圧密封され前記芯材を覆う2枚の前記外被材の周縁近傍の外周部同士が熱溶着された真空断熱材において、前記外被材の外周部同士が熱溶着された封止部の少なくとも一部を前記周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時、前記封止部に位置する前記熱溶着層が略円弧状の凹部を有しており、前記凹部の最深部に前記熱溶着層の厚みが前記最深部の周辺部よりも薄い薄肉部が形成されており、前記封止部の前記熱溶着層は両面に他の層との境界面を有し、前記凹部の一方の前記境界面のうねりの波高が、前記凹部の他方の前記境界面のうねりの波高よりも大きいことを特徴とする真空断熱材。
  2. 熱溶着層同士が対向する2枚の外被材の間に芯材が減圧密封され前記芯材を覆う2枚の前記外被材の周縁近傍の外周部同士が熱溶着された真空断熱材において、前記外被材の外周部同士が熱溶着された封止部の少なくとも一部を前記周縁に垂直な平面で切断した場合の断面を見た時、前記封止部に位置する前記熱溶着層が略円弧状の凹部を有しており、前記凹部の最深部に前記熱溶着層の厚みが前記最深部の周辺部よりも薄い薄肉部が形成されており、前記封止部の前記熱溶着層は両面に他の層との境界面を有し、前記凹部の一方の前記境界面の前記熱溶着層側に凹となっている部分の最深部と、前記凹部の他方の前記境界面の前記熱溶着層側に凹となっている部分の最深部とが対向していない真空断熱材。
  3. 前記封止部に前記薄肉部を少なくとも2個以上有していることを特徴とする請求項1または2に記載の真空断熱材。
  4. 連続する前記封止部に形成された隣り合う前記薄肉部同士の間に位置する封止部の少なくとも一部の前記熱溶着層の厚みが、2枚の前記外被材の非封止部が有する前記熱溶着層の厚みの和よりも厚くなっている請求項に記載の真空断熱材。
  5. 前記芯材がガラス繊維からなることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の真空断熱材。
  6. 前記外被材が金属箔層を有していることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記
    載の真空断熱材。
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