JP5040477B2 - コンテナ用冷凍機 - Google Patents

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Description

本発明は、コンテナ用冷凍機に関し、特に、点検用窓構造に係るものである。
従来より、海上輸送等に用いるコンテナ内を冷却するためにコンテナ用冷凍機が利用されている。
特許文献1には、この種のコンテナ用冷凍機が開示されている。このコンテナ用冷凍機は、一端が開放されたコンテナ本体の開口部に設けられてる。コンテナ用冷凍機は、コンテナ本体の開口部を閉塞するケーシングを有している。ケーシングの下部には、コンテナ本体の庫外に臨む庫外側収容空間が形成されている。外側収容空間には、圧縮機、凝縮器、庫外ファン等が収容されている。
ケーシングの上部には、コンテナ本体の庫内に臨む庫内側収容空間が形成されている。庫内側収容空間には、コンテナ本体の庫内を前後に仕切るように仕切板が立設している。仕切板は、ケーシングの両側端部にそれぞれ設けられるサイドステー(柱部材)に連結されて支持されている。庫内側収容空間には、仕切板によって空気の通風路が形成されている。通風路には、庫内ファンと蒸発器とが設けられている。
コンテナ用冷凍機の運転時には、庫内ファンによって庫内の空気が通風路へ吸引される。この空気は、蒸発器を通過する際に冷却される。冷却後の空気は通風路を流出し、庫内へ再び送られる。以上のように、コンテナ用冷凍機では、庫内空気を通風路で冷却しながら循環させることで、庫内の貯蔵物の冷蔵や冷凍を行うようにしている。
特開平9−24990号公報
上述のような従来のコンテナ用冷凍機においては、仕切板の下部には、庫内から庫内側収容空間を点検することができる点検窓が形成されている。図9及び図10(A,B)に示すように、仕切板(a)に開閉蓋(b)がヒンジ(c)を介して開閉自在に取り付けられていたため、開閉蓋(b)が点検窓に対して隙間無く嵌め合わされていた。また、ヒンジ(c)を介して開閉蓋(b)と仕切板(a)が連結していたため、開閉蓋(b)が紛失するのを防止していた。
一方、点検窓構造は、低コストを図ることが望ましいため、これを目的とすると、ボルト等の固定部材で開閉蓋(b)を仕切板(a)に取り付けることが考えられる。ところが、庫内側から開閉蓋(b)を仕切板(a)にボルト等で固定すると、開閉蓋(b)が撓んでしまい、仕切板(a)と開閉蓋(b)との間に隙間が形成されてしまう。これにより、点検窓から庫内に空気や水の漏れが生じるという問題があった。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、簡易な点検窓構造で、空気や水の漏れを確実に防止することを目的とする。
第1の発明は、ケーシング(11)と、該ケーシング(11)の内部に設けられ、圧縮機(24)と凝縮器(26)と膨張機構と蒸発器(33)とを有する冷媒回路とを備え、上記蒸発器(33)で生成した冷却空気を庫内に供給するコンテナ用冷凍機であって、上記ケーシング(11)はコンテナ庫内側の側面に設けられ、且つ上記冷媒回路の点検を行うための開口部(34a)を有する仕切板(34)を備える一方、該仕切板(34)には、上記開口部(34a)を覆う蓋部材(40)が固定部材(47)によって取り付けられ、上記蓋部材(40)は、上記仕切板(34)のコンテナ庫内側から上記開口部(34a)を覆うように取り付けられる本体部(41)と、該本体部(41)の一辺に折り曲げ形成され且つ上記仕切板(34)の開口部(34a)の内側縁部の端部に掛け合わされる表面を有する掛合片(42)とを備えている。
上記第1の発明では、本体部(41)に形成された掛合片(42)を、仕切板(34)の開口部(34a)の内側縁部に掛け合わせる。この状態で、固定部材(47)によって仕切板(34)のコンテナ庫内側から開口部(34a)を覆うように取り付ける。これにより、ケーシング(11)の内部からの空気や水の漏れを防止する。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記固定部材(47)は、蓋部材(40)の本体部(41)における掛合片(42)が形成された一辺と相対向する一辺部をケーシング(11)の外側から該ケーシング(11)に固定するように構成されている。
上記第2の発明では、蓋部材(40)の本体部(41)の一辺に掛合片(42)を形成する。掛合片(42)は、ケーシング(11)の開口部(34a)の内側縁部に掛け合わせる。そして、掛合片(42)に対向する本体部(41)の一辺部を固定部材(47)で固定する。これにより、蓋部材(40)とケーシング(11)とを密着させて固定する。
第3の発明は、上記第2の発明において、上記掛合片(42)は、上記本体部(41)の下端辺に折り曲げ形成される一方、上記固定部材(47)は、本体部(41)の上端部の両隅角部をケーシング(11)の外側から該ケーシング(11)に固定するボルト(47)で構成されている。
上記第3の発明では、本体部(41)の下端に掛合片(42)を形成する。掛合片(42)は、本体部(41)の下端辺を折り曲げて形成する。掛合片(42)は、ケーシング(11)の開口部(34a)の内側縁部に掛け合わせる。蓋部材(40)の上端は、両隅角部をケーシング(11)の外側からボルト(47)で締結し、ケーシング(11)に固定する。これにより、蓋部材(40)とケーシング(11)とを密着させて固定する。
第4の発明は、上記第1の発明において、上記蓋部材(40)の本体部(41)は、上下両端部における両隅角部がケーシング(11)の外側から該ケーシング(11)に固定部材(47)によって固定される一方、上記掛合片(42)は、本体部(41)の下辺中央部を内側に切り起して形成されている。
上記第4の発明では、本体部(41)の上端及び下端のそれぞれの両隅角部を固定部材(47)で固定する。本体部(41)の下端に掛合片(42)を形成する。掛合片(42)は、本体部(41)の下辺中央部を内側に切り起して形成する。掛合片(42)は、ケーシング(11)の開口部(34a)の内側縁部に掛け合わせる。これにより、蓋部材(40)とケーシング(11)とを密着させて固定する。
第5の発明は、上記第1の発明において、上記蓋部材(40)には、一端がケーシング(11)の内部に結合された連結紐(45)の他端が結合される。
上記第5の発明では、蓋部材(40)とケーシング(11)とを連結紐(45)により連結する。連結紐(45)は所定の長さに形成する。一端を蓋部材(40)に取り付け、他端をケーシング(11)に取り付ける。これにより、点検時に蓋部材(40)を紛失するのを防止する。
第6の発明は、上記第1の発明において、上記蓋部材(40)は、ケーシング(11)における庫内側に位置する側面下部に設けられている。
上記第6の発明では、蓋部材(40)をケーシング(11)における庫内側に位置する側面下部に設ける。これにより、庫内側からケーシング(11)の側面部に設けられた機器等の点検を行う。
第7の発明は、上記第1の発明において、上記掛合片(42)は、開口部(34a)の一辺より短い寸法に形成されている。
上記第7の発明では、掛合片(42)の寸法を開口部(34a)の一辺より短い寸法に形成する。掛合片(42)をケーシング(11)の外側から内側縁部に掛け合わせる。これにより、ケーシング(11)の内部からの空気や水の漏れを防止する。
上記本発明によれば、掛合片(42)をケーシング(11)の開口部(34a)の内側縁部に掛け合わせているため、蓋部材(40)とケーシング(11)との間に隙間が形成されるのを防止することができる。これにより、ケーシング(11)の内部から空気や水の漏れが生じるのを確実に防止することができる。また、従来のヒンジ構造を使用しないため、製造コスト及び部品コストを低減させることができる。
上記第2の発明によれば、掛合片(42)がケーシング(11)の開口部(34a)の内側縁部に掛け合わされ、固定部材(47)が蓋部材(40)の掛合片(42)が形成された一辺と対向する一辺を固定するようにしたため、蓋部材(40)のケーシング(11)に対する密着性を向上させることができる。これにより、蓋部材(40)とケーシング(11)とを隙間無く固定させることができる。この結果、ケーシング(11)の内部から空気や水の漏れが生じるのを確実に防止することができる。また、蓋部材(40)の一辺は、掛合片(42)が掛け合わされて固定されているため、固定部材(47)を用いて固定する必要がない。この結果、部品等のコストを低減させることができる。
上記第3の発明によれば、蓋部材(40)の本体部(41)の下端に掛合片(42)が形成され、本体部(41)の上端部の両隅角部をボルト(47)で固定するようにしたため、本体部(41)のケーシング(11)に対する密着性を向上させることができる。これにより、蓋部材(40)とケーシング(11)とを隙間無く固定させることができる。この結果、ケーシング(11)の内部から空気や水の漏れが生じるのを確実に防止することができる。また、本体部(41)の下端は、掛合片(42)が掛け合わされて固定されているため、固定部材(47)を用いて固定する必要がない。この結果、部品等のコストを低減させることができる。
上記第4の発明によれば、蓋部材(40)の本体部(41)の上下両端における両隅角部を固定部材(47)で固定するとともに、本体部(41)の下辺中央部に掛合片(42)を形成した。このため、本体部(41)の下部におけるケーシング(11)に対する密着性を向上させることができる。これにより、蓋部材(40)とケーシング(11)とを隙間無く固定させることができる。この結果、ケーシング(11)の内部から空気や水の漏れが生じるのを確実に防止することができる。
上記第5の発明によれば、蓋部材(40)とケーシング(11)とを連結させるための連結紐(45)を備えたため、点検時に、蓋部材(40)をケーシング(11)から取り外しても、蓋部材(40)を紛失することがない。また、従来のヒンジ構造を使用しないため、製造コスト及び部品コストを低減させることができる。
上記第6の発明によれば、蓋部材(40)をケーシング(11)の庫内側に位置する側面下部に設けたため、コンテナの庫内側からケーシング(11)の内部の下部を点検することができる。これにより、ケーシング(11)の下部に設けられた点検機器を庫内側から確認することができる。
上記第7の発明によれば、掛合片(42)の一辺の寸法を開口部(34a)の一辺よりも短い寸法になるようにしたため、蓋部材(40)をケーシング(11)の外側から取り付けても、掛合片(42)を開口部(34a)の内側縁部に掛け合わせることができる。これにより、ケーシング(11)の内部の空気や水の漏れを防止することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本実施形態に係るコンテナ用冷凍機(10)は、海上輸送等に用いられるコンテナ内の冷蔵又は冷凍を行うものである。コンテナ用冷凍機(10)は、圧縮機(24)、蒸発器(33)、凝縮器(26)及び膨張弁等の冷媒回路を備えている。コンテナ用冷凍機(10)は、冷媒回路の冷凍サイクルを利用してコンテナの庫内の空気を冷却する。
図2及び図3に示すように、コンテナ用冷凍機(10)は、一端側となる前側が開口するコンテナ本体部(1a)の開口部を塞ぐように設けられている。コンテナ用冷凍機(10)は、各冷凍機器が収装されるケーシング(11)を備えている。
図3に示すように、ケーシング(11)の下部は、コンテナ本体部(1a)の庫内側に膨出している。これにより、ケーシング(11)の前側には、庫外に臨むように外側通風路(S1)が形成されている。
上記外側通風路(S1)には、圧縮機(24)、凝縮器(26)、庫外ファン(27)等が設けられている。圧縮機(24)及び凝縮器(26)は、上記冷媒回路に接続されている。庫外ファン(27)は、庫外の空気を外側通風路(S1)へ吸引して凝縮器(26)へ送るものである。凝縮器(26)では、この庫外空気と冷媒との間で熱交換が行われる。
上記ケーシング(11)の庫内側の側面には、図示はしないが、サイドステーに支持されて仕切板(34)が配設されている。ケーシング(11)の側面と仕切板(34)との間には、コンテナ本体部(1a)の庫内と連通するように内側通風路(S2)が形成されている。
上記内側通風路(S2)には、ケーシング(11)の上部の庫内側の側面に蒸発器(33)及び庫内ファン(32)が設けられている。蒸発器(33)は、上記冷媒回路に接続されている。庫内ファン(32)は、コンテナ本体部(1a)の庫内の空気を内側通風路(S2)の上側から吸引して蒸発器(33)へ送るものである。蒸発器(33)では、この庫内の空気と冷媒との間で熱交換が行われる。
上記ケーシング(11)は、アルミニウム製の外側ケーシング部(20)と、繊維強化プラスチック(FRP)製の内側ケーシング部(30)とから成る二重構造となっている。外側ケーシング部(20)と内側ケーシング部(30)との間には、密閉空間が形成されており、この密閉空間に発泡樹脂剤が封入される。これにより、両ケーシング部の間には、断熱性を有する断熱層(12)が形成されている。
図2に示すように、外側ケーシング(20)の前面には、その上部寄りに覗き窓(22)及びベンチレータ(23)が設けられている。ベンチレータ(23)は、庫内の換気を行うための換気装置を構成している。また、外側ケーシング(20)の前面には、庫外ファン(27)と隣り合うように電装品ボックス(25)が嵌め込まれている。
図4及び図5に示すように、ケーシング(11)の庫内側の側面にサイドステーに支持された仕切板(34)が設けられている。仕切板(34)は、その外形が略正方形状あるいは長方形状のステンレス製の薄板で構成されている。仕切板(34)の下部には、図1に示すように、縦長の長方形状の開口である点検窓(34a)が形成されている。この点検窓(34a)は、コンテナ本体部(1a)の庫内側からケーシング(11)の庫内側の側面を覗くことができる。ケーシング(11)の庫内側の側面には、各種機器の状態を検知するサプライセンサ等が設けられており、点検時等において、作業者が庫内側から上記センサ等を確認できるようになっている。また、通常運転時は、点検窓(34a)は蓋部材(40)によって覆われている。
ここで、本発明の特徴となる点検窓構造について説明する。
図1、図4及び図6に示すように、点検窓(34a)に取り付けられる蓋部材(40)は、本体部(41)と、掛合片(42)と、連結紐(45)とで構成されている。
上記本体部(41)は、ステンレス製の薄板で構成され、外形が縦長の長方形に形成されている。本体部(41)は、仕切板(34)に対して庫内側から、点検窓(34a)を覆うように取り付けられている。具体的に、本体部(41)の外形寸法は、点検窓(34a)よりも大きくなるように形成されている。そして、本体部(41)の周縁部は、下端片の一辺を除いて、仕切板(34)の端面を塞ぐように取り付けられている。
上記本体部(41)は、上部にボルト孔(43)が設けられている。具体的に、本体部(41)の上端の両隅角部と仕切板(34)とが固定部材であるボルト(47)で締結されている。
上記掛合片(42)は、本体部(41)の下端片に折り曲げ形成されている。掛合片(42)は、外形が横長の長方形に形成されている。具体的に、掛合片(42)の幅方向の寸法は、点検窓(34a)の下端の一辺の横方向の寸法よりも短く形成されている。そして、掛合片(42)は、仕切板(34)に対して庫内側から、仕切板(34)に形成される点検窓(34a)の内側縁部に掛け合わされた状態で取り付けられている。
従って、蓋部材(40)が点検窓(34a)に取り付けられて、ボルト(47)で固定されると、掛合片(42)が点検窓(34a)の内側縁部に掛け合わされているため、蓋部材(40)と仕切板(34)との間に隙間が形成されるのを防止することができる。
上記掛合片(42)には、連結紐(45)を取り付けるための貫通孔(44)が形成されている。具体的に、貫通孔(44)は、掛合片(42)の概ね中央部に形成され、図示はしないが、連結紐(45)の一端と接続されている。
上記連結紐(45)は、図8に示すように、所定の長さに形成された紐部(48)と、両端に輪状に形成された接続部(46)とで構成されている。具体的に、連結紐(45)の一端は、上記蓋部材(40)の掛合片(42)の貫通孔(44)に接続される一方、他端は、点検窓(34a)を通じて庫内側のケーシング(11)の側面に接続されている。
−運転動作−
通常運転時、コンテナ用冷凍機(10)は、圧縮機(24)、庫外ファン(27)及び庫内ファン(32)を起動することによって運転が開始される。コンテナ用冷凍機(10)の冷媒回路では、圧縮機(24)の吐出冷媒が凝縮器(26)へ送られる。凝縮器(26)では、冷媒が庫外ファン(27)によって送られる庫外空気と熱交換する。その結果、冷媒は庫外空気に放熱して凝縮する。
凝縮器(26)で凝縮した冷媒は、膨張弁で減圧された後、蒸発器(33)へ送られる。蒸発器(33)では、冷媒が庫内ファン(32)によって送られる庫内空気と熱交換する。その結果、冷媒は庫内空気から吸熱して蒸発し、庫内空気が冷却される。
次に、点検時の動作について説明する。
上記冷媒回路等の点検時に、作業者は、コンテナ本体部(1a)の庫内側から、蓋部材(40)を仕切板(34)から取り外して点検窓(34a)を開口し、ケーシング(11)の側面に取り付けられたサプライセンサ等を点検する。
一方、上記蓋部材(40)を取り付ける場合は、先ず掛合片(42)を仕切板(34)の点検窓(34a)の内側に挿入して点検窓(34a)の下辺に掛け合わせた状態で仮置きする。その後、本体部(41)の上部をボルト(47)によって仕切板(34)の外側、つまり庫内側から固定することになる。
−本実施形態の効果−
上記実施形態によれば、蓋部材(40)の下端に折り曲げ形成される掛合片(42)を設け、掛合片(42)を仕切板(34)の点検窓(34a)の内側縁部に掛け合わせているため、蓋部材(40)と仕切板(34)との間に隙間が形成されるのを防止することができる。また、蓋部材(40)の本体部(41)の上端をボルト(47)で固定するようにしたため、本体部(41)の仕切板(34)に対する密着性を向上させることができる。これらにより、ケーシング(11)の内部から、コンテナの庫内に空気や水の漏れが生じるのを確実に防止することができる。また、上記点検窓構造は、従来のヒンジ構造を使用しないため、製造コスト及び部品コストを低減させることができる。
〈本実施形態の変形例〉
本実施形態の変形例について説明する。
本変形例は、本実施形態において、蓋部材(40)には、本体部(41)の下端片に折り曲げ形成された掛合片(42)を備えられているのに加えて、本体部(41)の下端にボルト(47)を取り付けるための取付片(49)を備えるようにしたものである。
図7に示すように、蓋部材(40)は、本体部(41)と、掛合片(42)と、連結紐(45)とで構成されている。
上記本体部(41)は、ステンレス製の薄板で構成され、外形が縦長の長方形に形成されている。本体部(41)は、仕切板(34)に対して庫内側から、点検窓(34a)を覆うように取り付けられている。具体的に、本体部(41)の外形寸法は、点検窓(34a)よりも大きくなるように形成されている。そして、本体部(41)の周縁部は、下端片の一辺を除いて、仕切板(34)の端面を塞ぐように取り付けられている。また、本体部(41)の下端片の一辺には、両端にボルト(47)を取り付けるための取付片(49)が設けられている。取付片(49)は、本体部(41)から連続形成されている。取付片(49)には、ボルト孔(43)が設けられ、仕切板(34)にボルト(47)で締結されている。
上記本体部(41)は、上部にボルト孔(43)が設けられている。具体的に、本体部(41)の上端の両隅角部と仕切板(34)とがボルト(47)で締結される。
上記掛合片(42)は、本体部(41)の下端辺において、取付(49)の間に形成され、本体部(41)の下辺中央部を内側に切り起し、折り曲げ形成されている。掛合片(42)は、外形が横長の長方形に形成され、上記取付片(49)の両端よりも内側に形成される。具体的に、掛合片(42)の幅方向の寸法は、点検窓(34a)の下端の一辺の横方向の寸法よりも短く、且つ取付片(49)の両端からは非連続に形成されている。そして、掛合片(42)は、庫内側の仕切板(34)の外側から、仕切板(34)に形成される点検窓(34a)の内側縁部に掛け合わされた状態で取り付けられる。
上記掛合片(42)には、連結紐(45)を取り付けるための貫通孔(44)が形成されている。具体的に、貫通孔(44)は、掛合片(42)の概ね中央部に形成され、図示はしないが、連結紐(45)の一端と接続されている。
上記変形例によれば、蓋部材(40)の本体部(41)の下端に掛合片(42)が形成され、上端をボルト(47)で固定するとともに、本体部(41)の下端の両隅に取付片(49)を形成し、取付片(49)をボルト(47)で固定したため、本体部(41)の下部において、仕切板(34)との密着性を向上させることができる。これにより、蓋部材(40)と仕切板(34)とを隙間無く固定させることができる。この結果、ケーシング(11)の内部から、コンテナの庫内に空気や水の漏れが生じるのを確実に防止することができる。その他の構成及び動作は、本実施形態と同様である。
〈その他の実施形態〉
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
本実施形態は、本発明をコンテナ用冷凍機(10)に用いられる点検窓構造に適用したが、本発明は、その他の各種の機器のメンテナンス全般に係る点検窓構造に適用することができる。
尚、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、コンテナ用冷凍機の点検窓構造について有用である。
本実施形態に係る蓋部材の取り付け構成を示す概略断面図である。 本実施形態に係るコンテナ用冷凍機をコンテナの庫外側から見た概略斜視図である。 本実施形態に係るコンテナ用冷凍機の縦断面図である。 本実施形態に係るコンテナ用冷凍機をコンテナの庫内側から見た概略斜視図である。 本実施形態に係るコンテナ用冷凍機をコンテナの庫内側から見た正面図である。 本実施形態に係る蓋部材を示す外観図である。 本実施形態の変形例に係る蓋部材を示す外観図である。 本実施形態に係る連結紐を示す概略外観図である。 従来技術に係るコンテナ用冷凍機をコンテナの庫外側から見た概略斜視図である。 (A)は従来技術に係る点検窓の表側を示す概略斜視図であり、(B)は従来技術に係る点検窓の裏側を示す概略斜視図である。
10 コンテナ用冷凍機
11 ケーシング
24 圧縮機
26 凝縮器
33 蒸発器
40 点検窓
41 本体部
42 掛合片
45 連結紐
47 ボルト

Claims (7)

  1. ケーシング(11)と、該ケーシング(11)の内部に設けられ、圧縮機(24)と凝縮器(26)と膨張機構と蒸発器(33)とを有する冷媒回路とを備え、上記蒸発器(33)で生成した冷却空気を庫内に供給するコンテナ用冷凍機であって、
    上記ケーシング(11)はコンテナ庫内側の側面に設けられ、且つ上記冷媒回路の点検を行うための開口部(34a)を有する仕切板(34)を備える一方、該仕切板(34)には、上記開口部(34a)を覆う蓋部材(40)が固定部材(47)によって取り付けられ、
    上記蓋部材(40)は、上記仕切板(34)のコンテナ庫内側から上記開口部(34a)を覆うように取り付けられる本体部(41)と、該本体部(41)の一辺に折り曲げ形成され且つ上記仕切板(34)の開口部(34a)の内側縁部の端部に掛け合わされる表面を有する掛合片(42)とを備えている
    ことを特徴とするコンテナ用冷凍機。
  2. 請求項1において、
    上記固定部材(47)は、蓋部材(40)の本体部(41)における掛合片(42)が形成された一辺と相対向する一辺部をケーシング(11)の外側から該ケーシング(11)に固定するように構成されている
    ことを特徴とするコンテナ用冷凍機。
  3. 請求項2において、
    上記掛合片(42)は、上記本体部(41)の下端辺に折り曲げ形成される一方、
    上記固定部材(47)は、本体部(41)の上端部の両隅角部をケーシング(11)の外側から該ケーシング(11)に固定するボルト(47)で構成されている
    ことを特徴とするコンテナ用冷凍機。
  4. 請求項1において、
    上記蓋部材(40)の本体部(41)は、上下両端部における両隅角部がケーシング(11)の外側から該ケーシング(11)に固定部材(47)によって固定される一方、
    上記掛合片(42)は、本体部(41)の下辺中央部を内側に切り起して形成されている
    ことを特徴とするコンテナ用冷凍機。
  5. 請求項1において、
    上記蓋部材(40)には、一端がケーシング(11)の内部に結合された連結紐(45)の他端が結合されている
    ことを特徴とするコンテナ用冷凍機。
  6. 請求項1において、
    上記蓋部材(40)は、ケーシング(11)における庫内側に位置する側面下部に設けられている
    ことを特徴とするコンテナ用冷凍機。
  7. 請求項1において、
    上記掛合片(42)は、開口部(34a)の一辺より短い寸法に形成されている
    ことを特徴とするコンテナ用冷凍機。
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