JP5039398B2 - ボイラ自動制御装置 - Google Patents

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本発明は、ボイラ火炉内のガス圧力又は通風量を規定値に制御するのに好適なボイラ自動制御装置に関する。
一般に、ボイラには、燃焼用空気を供給する押込通風機(FDF)と、ボイラ火炉内の燃焼排ガスを誘引して排出する誘引通風機(IDF)が備えられている。また、通常、ボイラ火炉内の空気あるいは燃焼ガスの圧力(以下、ガス圧力という。)は、保安上又は性能上の理由から規定値に保持するように制御されている。
例えば、特許文献1に記載されたボイラの通風系は、基本的に誘引通風機を駆動するモータをインバータ電源で可変速駆動し、さらに誘引通風機の吸込み側ダクトに設けたダンパ(流量調節操作端)の開度を制御して、通風量を制御することにより、ボイラ火炉内のガス圧力を規定値に保持するように構成されている。また、誘引通風機のモータを可変速駆動するインバータ電源の故障等を考慮して、モータをインバータ電源から商用電源に切り替え運転可能に構成されている。
ところで、商用電源で誘引通風機を駆動する場合、誘引通風機の回転数を可変できないから、通風量の制御はダンパ開度制御による。そのため、通風量の制御系は、インバータ電源モードの場合は誘引通風機の回転数制御とダンパの開度制御の組み合わせとなり、商用電源モードの場合はダンパの開度制御の単独制御となる。したがって、インバータ電源モードから商用電源モードへ切り替える場合、又は逆に切り替える場合に、ダンパ開度が大幅に変化するから、通風量の変動を抑える必要がある。
そこで、従来は、ダンパ開度の制御を、火炉内のガス圧力あるいは通風量の検出値と規定値との偏差を求めて、その偏差を低減させるようにダンパの開度制御指令を生成する通常の比例積分制御手段に加えて、インバータ電源モードと商用電源モードとを切り替える際に、先行的にダンパ開度を切り替え後のモードに対応する開度に補正制御する開度先行補正手段を設けている。
この開度先行補正手段は、商用電源モードとインバータ電源モードによる開度差を、ボイラ負荷に応じて補正する第1の開度先行補正手段と、電源切り替えの際にモータが自然減速(フリーラン)する時間(例えば、数秒)、誘引通風機の通風量が低下するのを補うためにダンパ開度に開バイアスを持たせる第2の開度先行補正手段とから構成されている。
一方、インバータ電源モードにおける誘引通風機の回転数指令は、ボイラ負荷に応じて定まる通風量に基づいて自動回転数制御手段により可変制御される。また、空気流量の挙動が不安定となるなどの場合に運転員が手動操作できるように、インバータ電源モードにおける誘引通風機の回転数を手動回転数設定手段により設定できるようにしている。このため、自動回転数制御手段と手動回転数設定手段の出力を切り替えて、いずれか一方の回転数指令をインバータ電源に入力するようにしている。
特開2002−267105号公報
しかしながら、従来の開度先行補正手段は、自動回転数制御手段により可変制御される回転数指令と、インバータ電源に入力される回転数指令とが異なる場合を考慮していなかったことから、火炉内のガス圧力又は通風量の変動が大きくなる場合があるという問題がある。
例えば、回転数指令を手動回転数設定手段に切り換えて手動により操作した後に、インバータ電源モードから商用電源モードに切り替えられた場合、ダンパの開度先行補正手段には、手動回転数設定手段により設定された回転数指令が反映されない。そのため、電源モード切替後のダンパ開度が一時的に不適切となり、火炉内のガス圧力又は通風量が変動するという問題がある。
また、例えば、手動回転数設定手段により回転数指令を操作すると、比例積分制御手段によるフィードバック制御のために、火炉内のガス圧力又は通風量の変動があってから、ダンパ開度の制御が行われることになる。そのため、ボイラのプロセス変動は避けられない。
本発明が解決しようとする課題は、インバータ電源モードにおいてボイラ負荷に応じた誘引通風機の回転数指令と、インバータ電源に実際に入力される回転数指令とが異なる場合が生じても、火炉内のガス圧力又は通風量の変動を抑制することができるボイラ自動制御装置を提供することにある。
本発明は、ボイラ火炉内の燃焼排ガスを誘引する誘引通風機のモータを駆動する電源をインバータ電源又は商用電源に切り替える電源切替手段と、ボイラ負荷に応じて前記モータの回転数指令を生成して前記インバータ電源に出力する自動回転数制御手段と、前記モータの回転数指令を手動設定して前記インバータ電源に出力する手動回転数設定手段と、前記自動回転数制御手段と前記手動回転数設定手段から出力される回転数指令を切り替えて前記インバータ電源に入力する回転数指令切替手段と、前記ボイラ火炉内の検出ガス圧力を設定値に保持するように前記誘引通風機の吸込み側ダクトに設けられたダンパの開度を制御するダンパ開度制御手段と、前記電源切替手段により前記インバータ電源と前記商用電源が切り替えられる際に前記ダンパの開度指令を切り替え後の電源に対応する開度に先行補正する第1のダンパ開度補正手段と、前記電源の切替に先行して過渡的に前記ダンパの開度を開く第2のダンパ開度補正手段とを備えてなるボイラ自動制御装置を対象とする。
そして、上記課題を解決するため、本発明のボイラ自動制御装置は、前記自動回転数制御手段から出力される回転数指令と前記インバータ電源に入力される実際の回転数指令とを比較し、該比較結果に応じて前記ダンパの開度指令を補正する第3のダンパ開度補正手段を設けたことを特徴とする。
本発明によれば、第3のダンパ開度補正手段により、ボイラ負荷に応じて生成される回転数指令と、実際にインバータ電源に入力される回転数指令とを比較し、違いがある場合には、その違いにより生ずる火炉内のガス圧力又は通風量の変動を抑制するように、ダンパの開度指令を先行補正することにより、ボイラのプロセス変動を抑えることができる。
この場合において、前記第3のダンパ開度補正手段は、前記自動回転数制御手段から出力される回転数指令と前記インバータ電源に入力される実際の回転数指令との比率に応じて前記ダンパの開度を補正する構成とすることができる。
また、前記第3のダンパ開度補正手段は、前記電源切替手段がインバータ電源から商用電源に切り替える際、切り替え中は切り替え前に求めた前記比率を保持する構成とすることができる。
さらに、前記第3のダンパ開度補正手段は、前記ダンパが手動による制御の場合には、前記ダンパの開度指令の補正を行わない構成とすることができる。
本発明によれば、インバータ電源モードにおいてボイラ負荷に応じた誘引通風機の回転数指令と、インバータ電源に実際に入力される回転数指令とが異なる場合が生じても、火炉内のガス圧力又は通風量の変動を抑制することができる。
以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態のボイラ自動制御装置の主要部の制御ブロック図であり、図2は、本発明のボイラ自動制御装置を適用してなる火力発電プラントの全体構成図である。
図2に示すように、火力発電プラントは、燃料を燃焼させて熱交換により蒸気を発生させる火炉1と、火炉1に燃焼用空気を送風する押込通風機(FDF)2と、火炉1から燃焼ガスを誘引する誘引通風機(IDF)3と、IDF3を駆動するモータ4と、IDF3の吸込み側ダクトに設けられた流量制御操作端であるダンパ5と、煙突6と、火炉1内の圧力を検出する火炉圧力検出器7を備えて構成されている。
また、モータ4の電源は、商用周波数の主電源11に遮断器12と遮断器13を介して接続されたインバータ8と、主電源11に遮断器12と遮断器15を介してモータ4に接続される商用電源とから構成されている。インバータ8の出力は遮断器14を介してモータ4に接続されている。ここで、FDF2、IDF3、モータ4、ダンパ5、インバータ8、遮断器12、遮断器13、遮断器14、遮断器15はそれぞれ2台ずつ設けられ、各々独立した系統A、Bを構成している。また、制御装置は、ボイラのプロセス量の総合的な制御を行うボイラ自動制御装置9と、インバータ8の制御を行うインバータ制御装置10から構成される。なお、本実施形態では、火力発電プラントの誘引通風機にインバータ電源を適用した場合について説明するが、押込通風機や一次通風機(微粉炭搬送用空気を送風する装置)など、空気あるいは燃焼ガス圧力制御、あるいは空気流量制御に係わる他の機器に適用した場合でも、本発明を適用可能である。
次に、図2に示した火力プラントの運転動作について説明する。FDF2から供給される空気は火炉1で燃焼に用いられて燃焼ガスとなり、IDF3により吸引されて煙突6より排出される。ここで、火炉1内のガス圧力は、ボイラ保安上あるいは性能上の理由により規定値に制御されなければならない。このガス圧力を制御するために、IDF3が誘引するガス量をダンパ5の開度により調節する。
ボイラ自動制御装置9は、火炉圧力検出器7からの火炉圧力信号16及びボイラ自動制御装置9に内蔵される制御演算回路の演算結果に基づき、ダンパ5の開度指令17を出力しダンパ5を駆動して火炉圧力の制御を行う。また、ボイラ自動制御装置9は、制御演算回路の演算結果に基づき、IDF3の回転数指令18を出力して、IDF3の回転数を制御して通風量を調節する。ボイラ自動制御装置9は、上記の他にも、発電機出力や蒸気温度・圧力などの制御も行う装置であるが、ここでは本発明に関連する機能のみ説明する。
インバータ制御装置10は、ボイラ自動制御装置9からのIDF3の回転数指令18に基づきインバータ8にインバータ出力指令19を出力し、インバータ8はモータ4の回転数が回転数指令18と同じになるように制御する。また、インバータ8やインバータ制御装置10の故障等によりインバータ電源が使用不能となった場合には、遮断器13及び遮断器14を引き外して遮断器15を投入し、電源供給ラインをインバータ側から商用電源側へと切り替えるバックアップ機能を持つ。
次に、図1によりボイラ自動制御装置9の詳細な制御機能を説明する。まず、図1で使用する記号の説明を行う。PIは、比例積分器と呼ばれ、入力された値の比例積分演算を行った結果を出力する。SGは、定数信号発生器と呼ばれ、指定された定数を出力する。FGは、1入力1出力の折れ線関数を設定でき、入力された値に対応した値を出力する。Tは、信号切替器と呼ばれ、入力された値から条件信号のON/OFFにより、いずれか1つの値を選択し出力する。RLは、変化率制限器と呼ばれ、入力値が増減している場合に一定の増減率以内で出力値を追従させる。HLD(ホールド)は、条件信号がONの時入力された値を保持し、OFFの時は保持せずに入力された値をそのまま出力する。AM(アナログメモリ)は、条件信号がONの時手動設定値を記憶しておき、OFFの時は出力をトラッキング入力に追従させる。
通常のプラント運転時は、A系及びB系共にIDF3がインバータ8により運転され、かつ、ダンパ5の開度及びIDF3の回転数が自動制御されている。この状態において、火炉圧力検出器7から入力される火炉圧力信号16と、設定器21に設定された火炉圧力の設定値との偏差を減算器22で算出する。減算器22で求めた火炉圧力偏差23は、比例積分演算器24に入力される。比例積分演算器24は、火炉圧力偏差23を比例積分演算して火炉圧力制御信号であるダンパ5のダンパ開度指令25を出力する。ダンパ開度指令25は、A系及びB系の制御に用いられるが、比例積分演算器24以降の制御回路はA系及びB系とも同様であるため、図1ではA系の制御回路のみ図示している。
ダンパ開度指令25には、加算器26において後述するダンパ開度補正指令27が加えられ、最終的なダンパ開度指令17として、ダンパ5のアクチュエータに出力される。これにより、ダンパ5は、ダンパ開度指令17に応じた開度に調整される。
一方、ボイラ自動制御装置9には、ボイラ入力デマンド(BID、以下単に、デマンドという。)30が入力される。デマンド30は、発電量に応じてボイラに投入する給水量、燃料量及び空気量を規定する指令である。
まず、インバータ制御装置10にモータ4の回転数指令を出力する自動回転数制御手段の構成について説明する。自動回転数制御手段は、入力されるデマンド30に応じた回転数指令を生成するプログラムを備えてなる関数発生器31と関数発生器32を有している。関数発生器31は、A系及びB系の双方が運転されている場合に、デマンド30に応じた回転数指令33を発生するものであり、関数発生器32はA系又はB系のいずれか一方が運転されている場合に、デマンド30に応じた回転数指令34を発生するものである。つまり、火力プラントの運転状況によっては、A系又はB系のみを運転する状況、いわゆる通風系を片系で運転することがある。これらの回転数指令33、34は、A系及びB系の運転モードに応じて切替器35で選択されるようになっている。選択された回転数指令36は、変化率制限器37と切替器38を介して回転数指令18として、インバータ制御装置10に入力されるようになっている。
切替器38には、手動回転数設定手段である回転数セレクタステーション41により手動設定され、アナログメモリ42に記憶されているモータ4の回転数指令43が入力されている。したがって、切替器38を切り替えることによって、自動回転数制御手段により生成された回転数指令36又は手動回転数設定手段である回転数セレクタステーション41により手動設定され回転数指令43が、最終的な回転数指令18としてインバータ制御装置10に入力されるようになっている。インバータ制御装置10は、入力される回転数指令18に基づいてモータ4の回転数を制御するように、インバータ出力指令19をインバータ8に出力する。これにより、インバータ8によりモータ4の回転数が回転数指令18に従って制御される。
このようにして、応答の速い火炉圧力制御をダンパ5により行い、IDF3の回転数制御はプログラム制御とすることにより、火炉圧力制御とIDF3の回転数制御の協調をとるようにしている。
ここで、加算器26にてダンパ開度指令25にダンパ開度補正指令27を加算するダンパ開度先行補正手段(第1のダンパ開度補正手段)について説明する。ダンパ開度補正指令27は、基本的に、モータ4のインバータ運転モード時に、ダンパ5の開度を設定された運用開度域に保つためのものである。まず、デマンド30に基づいて、ダンパ開度補正プログラムを備えてなる関数発生器51によりダンパ開度補正指令52が生成される。ダンパ開度補正指令52は、乗算器53、加算器54、切替器55及び変化率制限器56を介して、加算器26によりダンパ開度指令25に加算される。関数発生器51のダンパ開度補正プログラムは、回転数指令18の値が回転数指令36の値に等しいときに、ダンパ開度指令17が最適な値となるように設定されている。
次に、加算器54でダンパ開度補正指令52に加算される開バイアス信号61は、モータ4の駆動電源をインバータ電源から商用電源に切り替えるとき、あるいは逆方向に切り替えるときに、電源モード切り替えに先行して過渡的にダンパ開度を開く開度先行補正手段(第2の開度補正手段)により生成される。つまり、電源切り替えの際に、モータ4は一定時間(例えば、数秒)、自然減速(フリーラン)する。このとき、IDF3の通風量が低下するので、その低下を補うために、設定器62に設定された開バイアス信号(α%)を、切替器64と加算器54を介してダンパ開度補正指令52に加算する。例えば、インバータ8やインバータ制御装置10の故障等によりインバータ電源が使用不能となった場合に、遮断器13、14を引き外して遮断器15を投入し、電源供給ラインをインバータ側から商用電源側へと切り替える。このとき、遮断器13、14を引き外して遮断器15を投入する間、モータ4は自然減速となり、IDF3の通風量が減少するので、この間の火炉圧力上昇を抑制するためにダンパ5を先行的に開かせる。なお、切替器64は、インバータ側から商用電源側への切り替え又は商用電源側からインバータ側への切り替えの間、切り替え指令により設定器62のα%側が選択され、それ以外の期間は設定器63の0%側が選択される。
また、切替器55は、インバータ不使用時すなわち商用電源によりモータ4を駆動している場合は、ダンパ開度補正信号27は不要であるため、切り替え指令により設定器65に設定された0%側を選択する。
比例積分演算器24の制御ゲインは、切替器71により切り替えて設定されるようになっている。すなわち、A系及びB系共に商用電源による運転の場合、あるいは一方が商用電源による運転で、もう一方が停止している状態の場合は、信号発生器72のゲインが選択される。また、A系及びB系共にインバータによる運転の場合、あるいは一方がインバータによる運転で、もう一方が停止している状態の場合は、デマンド30に基づき関数発生器73により生成されたゲインが選択される。加えて、一方がインバータ運転、もう一方が商用電源による運転の状態の場合にも、関数発生器73によりにより生成されたゲインが選択される。
このように構成されることから、本実施形態のボイラ自動制御装置9によれば、インバータ電源によりモータ4を自動回転数制御手段で駆動するときは、回転数指令36に一致した回転数指令18によりモータ4が回転される。また、ダンパ5の開度は、基本的に、比例積分演算器24により検出ガス圧力を設定値に制御するダンパ開度指令25がダンパ5のアクチュエータに出力される。また、比例積分演算器24のゲインは、デマンド30に基づき関数発生器73により生成されたゲインが選択される。さらに、デマンド30に基づき関数発生器51により生成されたダンパ開度補正指令52が、加算器26によりダンパ開度指令25に加算されて、補正されたダンパ開度指令17がダンパ5のアクチュエータに出力される。これにより、インバータ電源による駆動モードに適した制御により、モータ4の回転数とダンパ5の開度が制御され、ボイラ火炉のガス圧力が設定値に安定に保持される。
一方、商用電源によりモータ4を駆動する場合は、モータ4の回転数は商用電源周波数に応じて一定になるから、ボイラ自動制御装置9は、ダンパ5の開度を制御してボイラ火炉のガス圧力を設定値に保持することになる。この場合、比例積分演算器24のゲインは、信号発生器72により生成されたゲインが選択される。また、切替器55は、ダンパ開度補正指令27を設定器65に設定された「0%」に切り替えてダンパ開度補正を停止する。
ここで、インバータ電源によりモータ4を駆動しているインバータ電源モードにおいて、空気流量の挙動が不安定になるなどの理由から、回転数セレクタステーション41によりモータ4の回転数指令を手動操作する場合の動作について説明する。この場合、切替器38を切り替えて、インバータ制御装置10に入力される回転数指令18が、回転数指令36からアナログメモリ42に記憶されている回転数指令43に切り替えられる。このとき、回転数指令36と回転数指令43が異なる値の場合、関数発生器51により生成されているダンパ開度補正指令52は、回転数指令36に応じた値に設定しているから、手動により設定された回転数指令43により回転されるIDF3の通風量との協調がくずれる。その結果、火炉内のガス圧力又は通風量の変動が大きくなる場合がある。
このような問題に対応してなされた、本発明のボイラ自動制御装置9の特徴部の構成について説明する。ボイラ負荷に応じた回転数指令36とインバータ制御装置10に入力される最終的な回転数指令18とが異なる場合に、ダンパ開度補正指令52に乗算器53で補正係数81を乗算して補正するダンパ開度先行補正手段(第3のダンパ開度補正手段)が設けられている。
本実施形態では、ダンパ5が自動制御されていない場合は、切替器82により設定器83に設定された「1.0」が補正係数81として選択される。これにより、ダンパ開度補正指令52は補正されない。一方、ダンパ5が自動制御されている条件下では、回転数指令36とインバータ制御装置10に入力される回転数指令18との比率に基づいて算出される補正係数81が選択される。
まず、本実施形態の回転数指令36、18は、インバータ制御装置10における最大回転数100%、すなわち商用運転での回転数に対する割合で表されているものとする。回転数指令18は減算器91に入力され、ここにおいて設定器93の「100%」から減算した値aが求められる。一方、回転数指令36は減算器92に入力され、ここにおいて設定器93の「100%」から減算した値bが求められる。そして、除算器94においてa/bが求められ、保持器(HLD)95に保持される。この保持器95は、与えられる条件信号がONの時は入力値を保持しておき、OFFの時は保持せずに入力値をそのまま出力するように構成されている。つまり、インバータ運転と商用運転の切り替え中は、切り替え直前のa/bの値が保持器95により保持される。
このように構成されていることから、本実施形態によれば、次に説明する2点の改善を図ることができる。第1は、モータ4の回転数指令を手動で操作して、インバータ制御装置10に入力される回転数指令18が回転数指令36と異なる場合において、インバータ運転から商用運転に切り替えても、ダンパ開度補正指令27には回転数指令36と回転数指令18の差が反映されている。その結果、切替後に適切なダンパ開度となる。第2は、回転数指令36と回転数指令18が異なってきても、ボイラのプロセス変動が生じる前に、先行的にダンパ開度補正指令27を調節することができるために、プロセス変動を小さくすることができる。
この効果について、図3を用いて具体的に説明する。図3(a)は、回転数指令36と回転数指令18が一致している場合の例を示しており、図から明らかなように、インバータ運転から商用運転に切り替えても、スムーズにダンパ開度制御が行われている。
図3(b)は、回転数指令36と回転数指令18が異なる場合の例を示している。例えば、同図の下図に示すように、インバータ運転から商用運転に切り替える際に、インバータ運転を停止する前に、切替器38を回転数指令43側に切り替えて、電源回転数指令18を手動設定で増加させた場合を示している。この手動補正を行うことで、回転数指令36と回転数指令18に差異が生じる。これに応答して、保持器95から回転数指令36と回転数指令18の比率a/bに応じた補正係数81がダンパ開度補正指令52に乗算される。これにより、ダンパ5の開度を絞る方向に、ダンパ開度指令17が先行的に補正制御される。
この先行補正期間は、図3(b)の下図に示すように、手動補正している期間である。その後、インバータ運転が停止されると、モータ4は自然減速する。このとき、切替器64が設定器62側に切り替えられ、設定器62の開バイアスα%によるダンパ開度の先行補正が行われる。その結果、ダンパ開度指令17は図3(b)の上図に示すように増加される。開バイアスによる補正は、商用運転が開始されるまで継続される。
その後、商用運転が開始されると、モータ4の回転数が商用周波数に向けて上昇し、これに合わせてダンパ開度指令17は比例積分演算器24によるダンパ開度指令25にまで絞られ、商用運転の定常状態に移行する。つまり、商用運転が開始されると、切替器55により設定器65の「0%」に切り替えられ、変化率制限器56の作用により、それまでのダンパ開度補正指令27は次第に「0」に向って減少される。このとき、ダンパ開度補正信号27は、回転数指令36と回転数指令18の差異を考慮したものであるので、手動補正が行われた回転数指令18に対しても、常に適切な入口ダンパ開度となる。その結果、ボイラのプロセス変動を抑制することができる。
次に、図4を用いて、補正係数81による補正の有無の違いによるダンパ開度指令17の推移の違いについて説明する。図4(a)は、補正係数81による補正がない場合の例であり、図4(b)は、本発明の補正係数81による補正がある場合の例である。
図4(a)に示すように、回転数指令18を手動で補正すると、補正係数81による補正がない場合はボイラのプロセスに変動があってから、火炉圧力信号16により適切なダンパ開度指令17の演算が行われるに過ぎない。しかし、図4(b)に示すように、補正係数81による補正がある場合は補正係数81により補正されたダンパ開度補正指令27による先行制御が反映し、適切なダンパ開度指令17によってダンパ開度が制御される。そのため、補正係数81による補正がある場合の方が、プロセス変動が小さくて済む。
図4(a)に示すように、回転数指令を手動補正を行った後、インバータ運転から商用運転に切り替える際に、補正係数81による補正がないと、ダンパ開度指令25によりダンパ開度が絞られたことを考慮できない。そのため、商用運転へ切替後のダンパ開度を絞りすぎる行き過ぎが生じ、プロセスに変動が生じてしまうことになる。
逆に、補正係数81による補正がある場合は、補正係数81により補正されたダンパ開度補正信号27によりダンパ開度が絞られたことを考慮できるため、商用運転へ切り替え後、適切なダンパ開度となり、プロセスの変動を抑えることができる。
以上述べたように、本実施形態では、ダンパ開度補正手段に、IDF3の回転数指令の手動補正による変動を考慮して補正しているため、IDF3の回転数指令の変動があった場合でも、ダンパ5の適切な先行開度補正を行えるから、ボイラのプロセス変動を抑えることができる。
本発明の一実施形態のボイラ自動制御装置の制御ブロック構成図である。 本発明の一実施形態の火力発電プラントの構成図である 図1実施形態のボイラ自動制御装置の動作を説明する図である。 ボイラ負荷に応じて生成される回転数指令とインバータ電源に入力される実際の回転数指令とに違いがあった場合の動作について、本発明のダンパ開度補正手段を設けた場合と設けていない場合の制御動作の違いを説明する図である。
符号の説明
5 ダンパ
7 火炉圧力検出器
9 ボイラ自動制御装置
10 インバータ制御装置
16 火炉圧力信号
17 ダンパ開度指令
18 回転数指令
19 インバータ出力指令
21、62、63、65、83、93 設定器
22、91、92 減算器
24 比例積分演算器
26、54 加算器
30 ボイラ入力デマンド
31、32、51、73 関数発生器
35、38、55、64、71、82 切替器
37、56 変化率制限器
41 回転数セレクタステーション
42 アナログメモリ
53 乗算器
72 信号発生器
94 除算器

Claims (3)

  1. ボイラ火炉内の燃焼排ガスを誘引する誘引通風機のモータを駆動する電源をインバータ電源又は商用電源に切り替える電源切替手段と、ボイラ負荷に応じて前記モータの回転数指令を生成して前記インバータ電源に出力する自動回転数制御手段と、前記モータの回転数指令を手動設定して前記インバータ電源に出力する手動回転数設定手段と、前記自動回転数制御手段と前記手動回転数設定手段から出力される回転数指令を切り替えて前記インバータ電源に入力する回転数指令切替手段と、前記ボイラ火炉内の検出ガス圧力を設定値に保持するように前記誘引通風機の吸込み側ダクトに設けられたダンパの開度を制御するダンパ開度制御手段と、前記電源切替手段により前記インバータ電源と前記商用電源が切り替えられる際に前記ダンパの開度指令を切り替え後の電源に対応する開度に先行補正する第1のダンパ開度補正手段と、前記電源の切替に先行して過渡的に前記ダンパの開度を開く第2のダンパ開度補正手段とを備えてなるボイラ自動制御装置において、
    前記自動回転数制御手段から出力される回転数指令と前記インバータ電源に入力される実際の回転数指令とを比較し、該比較結果に応じて前記ダンパの開度指令を補正する第3のダンパ開度補正手段を設け、前記第3の開度補正手段は、前記自動回転数制御手段から出力される回転数指令と前記インバータ電源に入力される実際の回転数指令との比率に応じて前記ダンパの開度を補正するものとし、前記比率は、前記モータを商用電源で運転する回転数を基準とし、前記基準から前記自動回転数制御手段から出力される回転数指令を減算した値と、前記基準から前記インバータ電源に入力される実際の回転数指令を減じた値の比率であることを特徴とするボイラ自動制御装置。
  2. 請求項1に記載のボイラ自動制御装置において、
    前記第3の開度補正手段は、前記電源切替手段がインバータ電源から商用電源に切り替える際、切り替え中は切り替え前に求めた前記比率を保持することを特徴とするボイラ自動制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載のボイラ自動制御装置において、
    前記第3の開度補正手段は、前記ダンパが手動による制御の場合には、前記ダンパの開度指令の補正を行わないことを特徴とするボイラ自動制御装置。
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