JP5038765B2 - 太陽電池用はんだめっき線及びその製造方法 - Google Patents

太陽電池用はんだめっき線及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、安価で導電性が高い銅材料で構成される導体を備え、太陽電池のSi結晶を接続する太陽電池用はんだめっき線及びその製造方法に関するものである。
太陽電池には多結晶及び単結晶のSiウェハが用いられているが、図2に示すように、Siセル1の所定の領域にはんだめっき平角線(接続用リード線)2をはんだで接合し、これを通じて発電された電力を伝送する構成となっている。公知例には、図3に示すように、平角導体(導体3)を用い、はんだめっき4にSn−Pb共晶はんだを適用した太陽電池用接続線がある(特許文献1など)。
また、近年環境への配慮からPbを含まないはんだを使用したものへの切り替えが検討されている(特許文献2)。
一方、太陽電池には発電コストの低減が望まれており、その接続用リード線にもそれを満足する特性が必要である。発電効率を左右する接続用リード線の電気抵抗値は大きな要因であるが、その抵抗値を低いものとしながら材料自身の低価格を達成する必要がある。
これまで導体材料としては純度が高いCuが用いられてきた。これは、Cuは、Cu中に不純物が溶け込む固溶状態が発生すると電気抵抗が増大する性質を有しているので、これを避けるためである。Cuの酸化物など不純物量を低減するためには、一般に真空脱ガス法による鋳造法が用いられているが、これはバッチ式の製法である。
特開平11−21660号公報 特開2002−263880号公報
高い導電率を得るため、太陽電池を接続するリード線用材料としては、前述のように無酸素銅や、Cu(6N:純度99.9999%以上)といった高純度銅が用いられてきた。しかし、これらの高純度銅は不純物を除去するためのプロセスが必要となるため、製造コストが高くなるといった問題があった。
また、これらの接続用リード線をSiウエハに接続する工法としてはんだ接続が用いられるが、材料が硬い(接続用リード線の0.2%耐力が大きい)状態にあると、図4(a)、図4(b)に示すように、はんだ接続時の熱応力によりSiセル1を湾曲させたり破損させることになる。これを防止するためには接続用リード線の0.2%耐力の低減が有効であることがわかっているので、接続用リード線にははんだ被覆前に熱処理が施される。
この熱処理の際には接続用リード線をコイル状にして炉に入れる方法が一般的である。酸素濃度が低い材料であれば問題ないが、タフピッチ銅などのように酸素濃度が高くなると、巻きつけた材料同士が粘着してしまい、引き剥がすときに変形などが発生するといった問題があった。
酸素濃度が低く低コストな材料としてはリン脱酸銅があるが、導電率が低いといった問題があり、これらの問題を解決できる材料が必要となった。
本発明の目的は、高導電率でありながら低コストで、尚且つプロセス中の熱処理時に材料間の粘着のない太陽電池用はんだめっき線及びその製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、太陽電池セルに接合すべく、断面形状が平角状に加工された導体の表面にはんだめっきを被覆した太陽電池用はんだめっき線において、上記導体を、タフピッチ銅に100ppm以下のPを添加し、残部が銅及び不可避的不純物であり、体積抵抗率が30μΩ・mm以下の銅合金で構成したことを特徴とする太陽電池用はんだめっき線である。
請求項2の発明は、上記銅合金のO含有量が150ppm以下である請求項1記載の太陽電池用はんだめっき線である。
請求項3の発明は、上記導体の0.2%耐力が20〜70MPaである請求項1又は2記載の太陽電池用はんだめっき線である。
請求項4の発明は、引張り試験における0.2%耐力が40〜90MPaである請求項1から3いずれかに記載の太陽電池用はんだめっき線である。
請求項5の発明は、上記導体の表面に、Sn系はんだ、あるいは第2成分としてPb、In、Bi、Sb、Ag、Zn、Ni、Cuから選択される少なくとも1種の元素を0.1wt%(mass%)以上含むSn系合金はんだではんだめっきを被覆した請求項1から4いずれかに記載の太陽電池用はんだめっき線である。
請求項6の発明は、タフピッチ銅の溶湯にPを200ppm以下の割合で添加し、最終的なP濃度が100ppm以下、残部が銅及び不可避的不純物であり、体積抵抗率が30μΩ・mm以下の銅合金材を鋳造した後、その銅合金材に、圧延加工あるいはスリット加工を施して断面形状が平角状の導体を作製し、その平角状の導体に通電方式もしくはバッチ式の設備で熱処理を施し、その導体の表面にはんだめっきを被覆することを特徴とする太陽電池用はんだめっき線の製造方法である。
請求項7の発明は、上記平角状の導体に熱処理を施し、導体を構成する結晶の平均粒径を18〜250μmに調整する請求項6記載の太陽電池用はんだめっき線の製造方法である。
請求項8の発明は、上記はんだめっきの被覆前に、400〜750℃の温度範囲で、30〜90分の熱処理を行う請求項6又は7記載の太陽電池用はんだめっき線の製造方法である。
請求項9の発明は、上記はんだめっきの被覆前に、190〜400℃の温度範囲で、90〜120分の熱処理を行う請求項6又は7記載の太陽電池用はんだめっき線の製造方法である。
請求項10の発明は、上記銅合金材を、連続鋳造装置によって連続的に製造する請求項6から9いずれかに記載の太陽電池用はんだめっき線の製造方法である。
本発明の太陽電池用はんだめっき線の導体は、低コストで高い導電率を有しながら、熱処理時の材料粘着を防止することができる。そのため、この導体を用いた太陽電池用はんだめっき線は、発電効率の上昇すなわち発電コスト低減が可能となる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基いて説明する。
本発明は、高導電率でありながら低コストで、尚且つプロセス中の熱処理時に材料間の粘着のない太陽電池用はんだめっき線を達成するため、タフピッチ銅をベースに酸素含有量を150ppm以下に調整した銅合金を導体材料として用いたことに特徴がある。
本実施の形態に係る太陽電池用はんだめっき線は、図3に示すように、100ppm以下のPを含有し、残部が銅及び不可避的不純物であり、体積抵抗率が30μΩ・mm以下、好ましくは17.5μΩ・mm以下の銅合金で構成される導体3の表面に、はんだめっき4を被覆したものである。
導体3の0.2%耐力は20〜70MPa、酸素含有量は150ppm以下とされ、また、この導体3にはんだめっき4を被覆した太陽電池用はんだめっき線2全体の0.2%耐力は、40〜90MPaとされる。導体3の断面形状は、図2に示した太陽電池セル1へのはんだ接続が容易となるよう外形形状が平角型のものが望ましい。
はんだめっき4は、Sn系はんだ、あるいは第2成分としてPb、In、Bi、Sb、Ag、Zn、Ni、Cuから選択される少なくとも1種の元素を0.1wt%(mass%)以上含むSn系合金はんだで構成される。このSn系はんだ、あるいはSn系合金はんだは、それぞれ、第3成分として1000ppm以下の微量元素を含んでいてもよい。
本実施の形態に係る太陽電池用はんだめっき線2の製造方法の一例を以下に示す。
先ず、タフピッチ銅を溶解した溶湯にPを添加し、Pの割合を200ppm以下に調整する。このCu−P合金溶湯を連続鋳造装置に供給し、銅合金材を連続的に製造する。得られた銅合金材の最終的なP濃度は100ppm以下、残部は銅及び不可避的不純物で構成され、体積抵抗率は30μΩ・mm以下である。
この銅合金材に加工を施して断面形状が平角状の導体3を作製した後、その平角状の導体3に熱処理を施す。この加工と熱処理によって、導体3を構成する銅合金の結晶の平均粒径が18〜250μmに、導体3の0.2%耐力が20〜70MPaに調整される。熱処理としては、例えば、400〜750℃の温度範囲で30〜90分、又は190〜400℃の温度範囲で90〜120分加熱する。
熱処理後、導体3の表面にはんだめっき4を被覆し、本実施の形態に係る太陽電池用はんだめっき線2が得られる。はんだめっき4は、太陽電池用はんだめっき線2の0.2%耐力が40〜90MPaとなるように、めっき種類及びめっき厚さが調整される。
ここで、導体3の加工法としては圧延加工、スリット加工のいずれも適用可能である。丸線から圧延して平角化する圧延方式は長尺で均一なものを製造できる。また、スリット方式は種々の幅の材料(導体3)に対応できるメリットがある。
また、導体3の0.2%耐力を低減するための熱処理方式としては、通電加熱方式、バッチ式加熱方式のいずれも適用可能である。連続で長尺にわたって熱処理する場合には通電加熱方式が向いており、安定した熱処理が必要な場合には、導体をコイル状に巻き付けた後、炉に入れ、バッチ式で加熱する方式が望ましい。また、酸化を防止する観点から、水素還元雰囲気の炉を用いて熱処理を行ってもよい。
次に、本実施の形態に係る太陽電池用はんだめっき線2の作用を説明する。
本実施の形態に係る太陽電池用はんだめっき線2では、導体3を構成する銅合金のベース材料としてタフピッチ銅を用いている。ベース材料をタフピッチ銅とした理由は、低コストで、かつ、導電率も高い材料なためである。このタフピッチ銅は、低コストで高導電率であるが、材料中の酸素量が多いため、前述した熱処理の際に材料間で粘着が発生してしまう。よって、本実施の形態ではタフピッチ銅に脱酸のための元素を添加した銅合金を用いている。この銅合金に添加、含有させる物質(元素)としては、酸素と結び付きやすいもの、すなわち酸化しやすいものが有効であり、本実施の形態ではPを100ppm以下の割合で含有させている。このように、Pを含有させることで、酸素量が減少し、材料間の粘着を防止できる。酸素量については150ppm以下であれば、熱処理時の材料間の粘着が防止できる。P以外にも、Ti、Znなどでも同様の効果が得られる。
P含有量を100ppm以下とした理由は、100ppmを超えてPを含有させると、銅合金の導電率が低下してしまい、図1に示すように、銅合金の体積抵抗率がタフピッチ銅(図1中におけるP含有量が0ppmの場合)の体積抵抗率(17.1μΩ・mm程度)と比べて大きくなるためである。Pを100ppm程度含有した銅合金の体積抵抗率は17.3μΩ・mm程度であり、100ppm以下のP含有量であれば、抵抗率の上昇量は極めて少量とすることができる。
また、導体3の0.2%耐力は、本実施の形態に係る太陽電池用はんだめっき線2が接合される太陽電池セル(Siセル)を変形させる力となり、導体3の結晶粒径との相関が大きいことが知られている。導体3の結晶粒界が少ないほど、すなわち結晶粒径が大きいほど変形抵抗は小さい。この結晶粒径を大きくするためには不純物が少ないことが条件であり、前述したP含有量が100ppm以下という値はこれを満足するものである。
一方で、この結晶粒径が大きくなりすぎると材料の伸びは低下し、もろい材料となってしまう。従って、結晶粒径は一定条件範囲に入っている必要がある。本実施の形態では、導体3の結晶の平均粒径を18〜250μmに調整している。結晶の平均粒径が18μm未満だと、導体3の0.2%耐力が70MPa超と高くなりすぎて、太陽電池セルにセル反りが生じてしまう。また、結晶の平均粒径が250μm超だと、導体3の伸びが低下して、太陽電池実装の際に導体3に亀裂が生じるおそれがある。
この結晶粒径を決定する要因としては、銅合金材に対する圧延加工、スリット加工などの加工条件と、加工後の銅合金材(導体)を熱処理する温度、時間などがあり、それらの組み合わせで結晶粒径が決定される。
以上より、本実施の形態に係る太陽電池用はんだめっき線2は、導体3の構成材に、低コストで高い導電率及び十分に小さい0.2%耐力を有しながら、プロセス中の熱処理時において材料粘着のおそれがない銅合金を用いているため、発電効率の上昇すなわち発電コスト低減が可能となる。
また、太陽電池用はんだめっき線のはんだめっきのはんだ組成は、これまで太陽電池セルとの熱膨張整合を考慮して低温接続が可能なものが求められていたが、本実施の形態に係る太陽電池用はんだめっき線2においては、前述した銅合金で構成される導体3を用いることで、接続温度が高いSn−Ag−Cu系の組成のはんだを用いることが可能である。
さらに、導体3の被覆に用いるはんだは、Sn−Ag−Cu系の組成のはんだに限られず、第2成分としてPb、In、Bi、Sb、Ag、Zn、Ni、Cuから選択される少なくとも1種の元素を0.1wt%以上含むSn系合金はんだであればいずれでもよく、第3成分として1000ppm以下の微量元素を含んでいるものを用いてもよい。
また、本発明に係る太陽電池セル接続用配線導体およびはんだめっき線は、セルとの接続がなされた複数箇所に変形しやすい加工部を含んでいてもよく、加工方法としてエッチング、プレス、曲げ成形のうちのいずれか、あるいは、それらを併用してもよい。さらに、その加工は素材線材、素材線材を圧延成形した圧延線材、板状素材にスリットをいれた箔状線材のいずれに施してもよい。
本発明の一実施例を以下に示す。
銅合金材は特別なバッチ式の設備ではなく、ベルト車輪法と呼ばれるSCR(Southwire Continuous Rod system)及び双ベルト法と呼ばれるコンチロッド方式で連続鋳造した。
銅合金材のベース材料としてタフピッチ銅を用い、P添加量が200ppmとなるようCu−Pの母合金量を調整して添加し、鋳造を行った。このとき、Pは全て銅合金の中に残留するものではなく、一部は昇華してしまう。その結果、最終的に100ppmのP、100ppmのOが銅合金材中に残留した。タフピッチ銅の体積抵抗率は17.1μΩ・mm程度であるが、Pを100ppm程度含有させた銅合金材の体積抵抗率は17.3μΩ・mm程度であり、大きな抵抗率の上昇は見られなかった。
次に、本材を圧延によって断面が幅2.0mm、厚さ0.16mmの平角線状の導体に成形し、この導体に熱処理を実施した。導体を熱処理する場合、時間と温度を規定する必要があり、高温では比較的短時間で熱処理が完了するが、低温では長時間を必要とする。Pを100ppm含有する銅合金では、400〜750℃の温度で30〜90分熱処理することで40〜250μmの粒径を得ることができた。このときの0.2%耐力は23〜37MPaであった。また、熱処理時に、タフピッチ銅導体では見られた線材間の粘着も、本導体では見られなかった。
このようにして製造したP添加銅合金平角導体(以下、Cu合金導体という)の周囲をSn−3%Ag−0.5%Cu系の鉛フリーはんだで被覆し、太陽電池用はんだめっき線を製作した。種々の0.2%耐力の太陽電池用はんだめっき線を製作し、それぞれを、縦150mm×横150mm、厚み200μmのSiセルにはんだ接続した際の、セルの反りを調べた。その結果を表1に示す。ここで、はんだ被覆Cu平角線(太陽電池用はんだめっき線)の0.2%耐力は、はんだを除くCu合金導体の断面積で、引張り試験における引張り荷重を除算して求めた。
Figure 0005038765
表1に示すように、0.2%耐力の低下とともにセルの反りも低減しており、例えば、0.2%耐力が70MPaのはんだ被覆Cu平角線におけるセル反りは2.1mmであり、従来品(0.2%耐力が160MPaのCu導体)と比べて、反り量が1/2程度に低減できた。セル反り量がこの範囲であれば、太陽電池用はんだめっき線の導体として使用可能となる。
0.2%耐力は結晶粒径との相関が大きいことがわかっており、導体についてそれらの関係を検討した。熱処理条件を変えて8種類の太陽電池用はんだめっき線を製作し、それらの結晶粒径、0.2%耐力(Cu合金導体及びはんだ被覆Cu平角線の両者の値)、Cu合金導体の耐クラックの良否、セル反りの良否を表2に示す。
ここでの結晶粒径とは、太陽電池用はんだめっき線の断面において、結晶粒を大きい方から10個選定し、それらの結晶粒の粒径を平均化して求めたものである。耐クラックが十分なものを○、不十分なものを×、また、セル反りが許容範囲内のものを○、許容範囲外のものを×とした。
Figure 0005038765
表2に示すように、結晶粒の大径化に伴って0.2%耐力の値は減少し、セルの反りは小さくなるが、結晶粒径が250μmを超えると逆に伸びが低下し始め、耐クラックが悪化した。そのため、太陽電池用はんだめっき線を太陽電池セルに接合した太陽電池アセンブリを、太陽電池パネルなどへ組み込む成型加工の際、太陽電池用はんだめっき線に亀裂が発生したり、長期信頼性が不十分になるといった不具合の原因になる。
一方、結晶粒の小径化に伴って0.2%耐力の値は上昇し、耐クラックは良好であるが、結晶粒径が18μm未満となるとセルの反りが許容範囲を超えて大きくなってしまった。
タフピッチ銅におけるP含有量と体積抵抗率の関係を示す図である。 太陽電池セルへのはんだめっき平角線の接続状態を示す図である。 一般的な太陽電池用はんだめっき線の横断面図である。 Siセルと太陽電池用はんだめっき線の接続状態を示す図であり、図4(a)ははんだ接続前の状態、図4(b)ははんだ接続後に反りが発生した状態を示している。
符号の説明
1 Siセル
2 太陽電池用はんだめっき線(はんだめっき平角線)
3 導体
4 はんだめっき

Claims (10)

  1. 太陽電池セルに接合すべく、断面形状が平角状に加工された導体の表面にはんだめっきを被覆した太陽電池用はんだめっき線において、上記導体を、タフピッチ銅に100ppm以下のPを添加し、残部が銅及び不可避的不純物であり、体積抵抗率が30μΩ・mm以下の銅合金で構成したことを特徴とする太陽電池用はんだめっき線。
  2. 上記銅合金のO含有量が150ppm以下である請求項1記載の太陽電池用はんだめっき線。
  3. 上記導体の0.2%耐力が20〜70MPaである請求項1又は2記載の太陽電池用はんだめっき線。
  4. 引張り試験における0.2%耐力が40〜90MPaである請求項1から3いずれかに記載の太陽電池用はんだめっき線。
  5. 上記導体の表面に、Sn系はんだ、あるいは第2成分としてPb、In、Bi、Sb、Ag、Zn、Ni、Cuから選択される少なくとも1種の元素を0.1wt%(mass%)以上含むSn系合金はんだではんだめっきを被覆した請求項1から4いずれかに記載の太陽電池用はんだめっき線。
  6. タフピッチ銅の溶湯にPを200ppm以下の割合で添加し、最終的なP濃度が100ppm以下、残部が銅及び不可避的不純物であり、体積抵抗率が30μΩ・mm以下の銅合金材を鋳造した後、その銅合金材に、圧延加工あるいはスリット加工を施して断面形状が平角状の導体を作製し、その平角状の導体に通電方式もしくはバッチ式の設備で熱処理を施し、その導体の表面にはんだめっきを被覆することを特徴とする太陽電池用はんだめっき線の製造方法。
  7. 上記平角状の導体に熱処理を施し、導体を構成する結晶の平均粒径を18〜250μmに調整する請求項6記載の太陽電池用はんだめっき線の製造方法。
  8. 上記はんだめっきの被覆前に、400〜750℃の温度範囲で、30〜90分の熱処理を行う請求項6又は7記載の太陽電池用はんだめっき線の製造方法。
  9. 上記はんだめっきの被覆前に、190〜400℃の温度範囲で、90〜120分の熱処理を行う請求項6又は7記載の太陽電池用はんだめっき線の製造方法。
  10. 上記銅合金材を、連続鋳造装置によって連続的に製造する請求項6から9いずれかに記載の太陽電池用はんだめっき線の製造方法。
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