JP5035528B2 - シリンダ装置の製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、有底筒形のベースシェルの開口端部を揺動カール加工してシリンダ装置を製造する方法及びその装置に関する。
シリンダ装置のベースシェルの開口端部を揺動カール加工する技術は、例えば、特許文献1に開示される。特許文献1に記載の揺動カール加工においては、揺動カール型は、軸がシリンダ装置の軸に対して所定角度だけ傾斜されて配置され、すりこぎ揺動運動、すなわち、シリンダ装置の軸を中心として自転しないで揺動される揺動カール型に、ベースシェルの開口端部を押圧させることにより、当該開口端部が内側へ向けてカール加工される。
ところで、一般に、シリンダ装置の一種である複筒式の油圧緩衝器においては、ベースバルブが、インナーチューブによってベースシェルの底部に押付けられて固定されるため、インナーチューブに、ベースバルブを固定するための残留軸力を付与する必要がある。揺動カール加工時には、軸方向荷重が必然的に加えられるが、これによる残留軸力では不足するため、さらに荷重を加えることとなる。これには、プッシュロッドにより荷重を加える方法とカール型により荷重を加える方法がある。
プッシュロッドによる方法においては、インナーチューブに作用させる残留軸力(以下、単に残留軸力という)は、プッシュロッドの加圧力による残留軸力に対する揺動カール加工による残留軸力の比率が、同程度であった。一般に、プッシュロッド機構は、揺動カール機構に対して構造が複雑且つ大型であることから、装置をシンプル且つ小型に構成するために揺動カール型駆動機構の上に構成される。
一方、揺動カール機構は、加工(揺動カール加工)が進むにつれてシリンダ装置の軸方向へ移動することから、プッシュロッド機構による加圧力は動的なものになる。プッシュロッド機構は、多くの場合、加圧力の発生源として油圧シリンダが使用されており、その油圧経路にリリーフバルブを配置して、揺動カール機構の移動に伴うプッシュロッドの加圧力の変動を制御している。しかしながら、リリーフバルブの応答性が悪いことに起因して、プッシュロッドの加圧力のばらつき、ひいては、プッシュロッドによる残留軸力のばらつきが大きい。
他方、揺動カール加工による残留軸力は、インナーチューブの材質ならびに板厚、及びベースシェルのカール代ならびに加工回数に基き求めることができる。そこで、プッシュロッドの加圧力による残留軸力に対する揺動カール加工による残留軸力の比率を大きくすることで、全残留軸力のばらつきを小さくすることが考えられるが、加工後の材料のスプリングバックにより、揺動カール加工により得られる残留軸力は、加工中にインナーチューブに作用する軸方向荷重(軸力)に対して小さくなるため(60%〜70%)、スプリングバックを考慮して、加工時にインナーチューブに付与させる軸方向荷重を設定する必要がある。しかしながら、インナーチューブの基部にあるベースバルブは焼結により形成されており耐荷重が比較的小さいため、プッシュロッドの加圧力による残留軸力に対する揺動カール加工による残留軸力の比率を大きくすることはできない。したがって、シリンダ装置の揺動カール加工においては、依然として、インナーチューブの残留軸力のばらつきの問題が残る。
特開2006−275149号公報
そこで本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、ベースシェルの開口端部が揺動カール加工されるシリンダ装置において、インナーチューブに作用する残留軸力のばらつきが小さいシリンダ装置をより効率的に製造する方法及び製造する装置を提供することを課題としてなされたものである。
上記課題を解決するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、シリンダ装置の有底筒形のベースシェルの開口端部が揺動カール加工されるシリンダ装置の製造方法であって、揺動カール型を、ベースシェルの軸L0を中心に揺動角度θ1ですりこぎ状に揺動させながら、ベースシェルの一軸平面内で揺動カール型の軸L1に対して揺動角度θ2で揺動させ、ベースシェルの軸L0を中心とする揺動角度θ1のすりこぎ状の揺動運動とベースシェルの一軸平面内における揺動角度θ2の揺動運動とが組合わされた複合揺動運動をする揺動カール型により、ベースシェルの開口端部を揺動カール加工することを特徴とする。
本発明のうち請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のシリンダ装置の製造方法において、揺動カール型を、すりこぎ状の揺動運動1サイクルに対して、ベースシェルの一軸平面内における揺動運動をNサイクル(ただし、N>1)で複合揺動運動させることを特徴とする。
上記課題を解決するために、本発明のうち請求項3に記載の発明は、シリンダ装置の有底筒形のベースシェルの開口端部が揺動カール加工されるシリンダ装置の製造装置であって、ベースシェルを保持する保持手段と、保持手段によって保持されたベースシェルに対して同一軸線上に配置されるプッシュロッドと、中央にプッシュロッドを挿通可能な貫通穴が形成されると共に、貫通穴に対して同軸の内筒部と底部との間に環状曲面によって構成される成形部が形成される揺動カール型と、保持手段によって保持されたベースシェルの開口端部を揺動カール型の成形部に押圧させる押圧手段と、揺動カール型を、ベースシェルの軸L0を中心に揺動角度θ1ですりこぎ状に揺動運動させながら、ベースシェルの一軸平面内で揺動カール型の軸L1に対して揺動角度θ2で揺動運動させて、この揺動カール型を、ベースシェルの軸L0を中心とする揺動角度θ1のすりこぎ状の揺動運動とベースシェルの一軸平面内における揺動角度θ2の揺動運動とが組合わされた複合揺動運動させる複合揺動機構と、を具備することを特徴とする。
本発明のうち請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のシリンダ装置の製造装置において、複合揺動機構は、ベースシェルの軸L0に対して揺動角度θ1で傾斜する軸L1を有し、ベースシェルの軸L0の回りに偏心回転可能に設けられる内偏心スリーブと、内偏心スリーブの軸L1に対して揺動角度θ2で傾斜する軸L2を有し、内偏心スリーブの軸L1の回りに偏心回転可能に設けられる外偏心スリーブと、中央に揺動カール型を保持して、外偏心スリーブの軸L2を回転中心として回転可能に設けられる型ホルダと、駆動源の回転駆動力を内偏心スリーブ及び外偏心スリーブに伝達して、内偏心スリーブをベースシェルの軸L0の回りに回転駆動させると共に外偏心スリーブを内偏心スリーブの軸L1の回りに回転駆動させる駆動力伝達機構と、を具備することを特徴とする。
本発明のうち請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のシリンダ装置の製造装置において、駆動力伝達機構は、外偏心スリーブに固定される太陽歯車と、内偏心スリーブに固定される遊星キャリアと、遊星キャリアに配設される遊星歯車と、軸回りの回転が阻止される外輪歯車とによって構成される遊星歯車機構を含み、内偏心スリーブの1回転に対して、外偏心スリーブがN回転(ただし、N>1)されることを特徴とする。
請求項1、2に記載のシリンダ装置の製造方法によれば、ベースシェルの開口端部が揺動カール加工されるシリンダ装置の製造方法において、インナーチューブに作用する残留軸力のばらつきが小さいシリンダ装置をより効率的に製造する方法を提供することができる。
請求項3〜5に記載のシリンダ装置の製造装置によれば、ベースシェルの開口端部が揺動カール加工されるシリンダ装置の製造装置において、インナーチューブに作用する残留軸力のばらつきが小さいシリンダ装置をより効率的に製造する装置を提供することができる。
本発明の一実施形態を図1〜図4に基いて説明する。
本実施形態のシリンダ装置の製造装置1は、ベースシェル2の軸L0を中心とする揺動角度θ1のすりこぎ状の揺動運動とベースシェル2の一軸平面内(図1及び図2における紙面内)における揺動角度θ2の揺動運動とが組合わされた複合揺動運動をする揺動カール型3により、ベースシェル2の開口端部2aを揺動カール加工するものである。なお、揺動角度θ1及び揺動角度θ2は、1〜2degであることが望ましい。
図1及び図2に示されるように、製造装置1は、ベースシェル2を保持するワーク保持部4(保持手段)と、該ワーク保持部4によって保持されたベースシェル2に対して同一軸線上に配置されるプッシュロッド5と、中央にプッシュロッド5を挿通可能な貫通穴3aが形成されると共に、該貫通穴3aに対して同軸の内筒部3bと底部3cとの間に環状曲面によって構成される成形部3dが形成される揺動カール型3と、ワーク保持部4によって保持されたベースシェル2の開口端部2aを揺動カール型3の成形部3dに押圧させる油圧シリンダ7(押圧手段)と、揺動カール型3を、ベースシェル2の軸L0を中心に揺動角度θ1ですりこぎ状に揺動運動させながら、ベースシェル2の一軸平面内(図1及び図2における紙面内)で揺動カール型3の軸L1に対して揺動角度θ2で揺動運動させて、結果として、当該揺動カール型3を、ベースシェル2の軸L0を中心とする揺動角度θ1のすりこぎ状の揺動運動(以下、すりこぎ揺動運動という)とベースシェル2の一軸平面内における揺動角度θ2の揺動運動(以下、平面内揺動運動という)とが組合わされた複合揺動運動させる複合揺動機構8と、を含む。
複合揺動機構8は内偏心スリーブ13を含む。該内偏心スリーブ13は、下部(図1における下側部分)が製造装置1の基台9に設けられるベアリングホルダ10に保持されたベアリング対11,12によって支持されて、外筒面13aの軸心(スリーブ軸心)に対して傾斜角度θ1(揺動角度θ1に等しい)だけ傾斜した軸心の内筒面13bを有する。また、内偏心スリーブ13は、内筒面13bがプッシュロッド5に摺動可能に嵌合され、当該プッシュロッド5の軸L0、ひいては、ワーク保持部4によって保持されるベースシェル2の軸L0に対して、偏心角度θ1(揺動角度θ1及び傾斜角度θ1に等しい)だけ偏心された状態で配置される。これにより、内偏心スリーブ13を、プッシュロッド5に対してプッシュロッド5の軸L0の回りに回転させると、外筒面13aは、プッシュロッド5の軸L0、ひいては、ワーク保持部4によって保持されるベースシェル2の軸L0の回りに、偏心角度θ1で偏心回転される。なお、ベアリング対11,12は深溝玉軸受11と円錐ころ軸受12とを組合わせることで構成される。
また、複合揺動機構8は外偏心スリーブ16を含む。該外偏心スリーブ16は、内偏心スリーブ13の外筒面13aの上部(図1における上側部分)に配設されたベアリング対14,15によって支持されて、内筒面16bの軸心(スリーブ軸心)に対して傾斜角度θ2(揺動角度θ2に等しい)だけ傾斜した軸心の外筒面16aを有する。これにより、外偏心スリーブ16を、内偏心スリーブ13に対して内偏心スリーブ13の軸L1(外筒面13aの軸心)の回りに回転させると、外筒面16aは、内偏心スリーブ13の軸L1の回りに、偏心角度θ2(揺動角度θ2及び傾斜角度θ2に等しい)で偏心回転される。なお、ベアリング対14,15も深溝玉軸受14と円錐ころ軸受15とを組合わせることで構成される。
さらに、複合揺動機構8は、有底円筒状に形成されて底部中央に揺動カール型3が固定される型ホルダ17を含む。該型ホルダ17は、外偏心スリーブ16の外筒面16aに配設されたベアリング対18,19によって支持される。また、型ホルダ17の底部中央には、プッシュロッド5が挿通されると共に内偏心スリーブ13の上端部との干渉を回避するための中央穴が形成される。ここで、内偏心スリーブ13、外偏心スリーブ16及び型ホルダ17だけに着目して、外偏心スリーブ16及び型ホルダ17を回転止めした状態で内偏心スリーブ13をプッシュロッド5の軸L0、ひいては、ワーク保持部4によって保持されるベースシェル2の軸L0の回りに、偏心角度θ1で偏心回転させると、型ホルダ17、ひいては、揺動カール型3は、ワーク保持部4によって保持されるベースシェル2の軸L0の回りに、揺動角度θ1ですりこぎ揺動運動される。また、内偏心スリーブ13及び型ホルダ17を回転止めした状態で外偏心スリーブ16を内偏心スリーブ13の軸L1の回りに、偏心角度θ2で偏心回転させると、型ホルダ17、ひいては、揺動カール型3は、揺動角度θ2で平面内揺動運動される。
また、複合揺動機構8は、図2に示されるように、外偏心スリーブ16に固定される太陽歯車20と、内偏心スリーブ13に固定される遊星キャリア21と、遊星キャリア21に配設される3つの遊星歯車22と、遊星キャリア21に支持される外輪歯車23とによって構成される遊星歯車機構を含む駆動力伝達機構を有する。なお、外輪歯車23は、型ホルダ17のフランジに固定される環状プレート25を貫通して当該外輪歯車23の上側面に螺着されたボルト26によって遊星歯車機構の軸L1(内偏心スリーブ13の軸L1に一致)の回りの回転が阻止される。駆動力伝達機構は、電動モータ24の回転駆動力が、減速機構27を介して内偏心スリーブ13に伝達(入力)される。内偏心スリーブ13に入力された電動モータ24の回転駆動力は、遊星歯車機構を介して外偏心スリーブ16に伝達される。
なお、太陽歯車20の歯数がZ1、遊星歯車22の歯数がZ2、及び外輪歯車23の歯数がZ3である場合、遊星キャリア21、すなわち、内偏心スリーブ13の1回転に対して、太陽歯車20、すなわち、外偏心スリーブ16がN回転(だだし、N=(Z1+Z3)/Z1。なお、4〜10であることが望ましい)される。本実施形態では、内偏心スリーブ13の1回転に対して、外偏心スリーブ16が4回転(N=4)される。また、ボルト26には、環状プレート25と外輪歯車23とによって圧縮される圧縮コイルばねが外挿される。このような複合揺動機構8により、本実施形態の製造装置1においては、揺動カール型3は、ワーク保持部4によって保持されるベースシェル2の軸L0の回りに揺動角度θ1ですりこぎ揺動運動しながら、1回(1サイクル)のすりこぎ揺動運動につき、揺動角度θ2で4回(4サイクル)の平面内揺動運動をする。言い換えると、揺動カール型3は、1回(1サイクル)のすりこぎ揺動運動につき、揺動角度θが(θ1+θ2)〜(θ1-θ2)の間で変動する平面内揺動運動を4回(4サイクル)するような複合揺動運動をする。
次に、本実施形態の作用を説明する。
まず、ワーク保持部4(保持手段)によってベースシェル2を保持する。次に、油圧シリンダ6によってプッシュロッド5を駆動して、オイルシール28をベースシェル2の開口端部2aに押込む。これにより、ロッドガイド29がオイルシール28を介してインナーチューブ30に押付けられ、インナーチューブ30には軸力が発生する。次に、ベースシェル2の開口端部2aを揺動カール型3の成形部3dに係合させる。この状態で、プッシュロッド5によってインナーチューブ30に軸力を作用させながら、揺動カール型3によってベースシェル2の開口端部2aを揺動カール加工する。これにより、ベースシェル2の開口端部2aはカール形に成形される。
本実施形態の揺動カール加工時の作用をより詳細に説明する。
揺動カール型3は、ワーク保持部4によって保持されるベースシェル2の軸L0の回りに揺動角度1deg(θ1)ですりこぎ揺動運動しながら、1回(1サイクル)のすりこぎ揺動運動につき、揺動角度1deg(θ2)で4回(4サイクル)の平面内揺動運動をする。言い換えると、揺動カール型3は、1回(1サイクル)のすりこぎ揺動運動につき、揺動角度θが2deg(θ1+θ2)〜0deg(θ1-θ2)の間で変動する平面内揺動運動を4回(4サイクル)するような複合揺動運動をする。
揺動カール型3が平面内揺動運動を行う平面と図3及び図4における紙面とが一致する場合において、揺動カール加工中のベースシェル2の開口端部2aの軸断面の図3における右側部分に着目すると、揺動カール型3は、図3(a)に示されるように、成形部3dの右側部分によって開口端部2aの右側部分をカール形に成形した後、すりこぎ揺動運動を継続しながら、揺動中心C2の回りに図3(a)における反時計回り方向へ揺動することにより、図3(b)に示されるように、開口端部2aの右側部分には、矢印A方向へ外側から内側へ巻き込むような力が発生し、当該部分が塑性変形(メタルフロー)する。
同様に、揺動カール加工中のベースシェル2の開口端部2aの軸断面の図4における左側部分に着目すると、揺動カール型3は、図4(a)に示されるように、成形部3dの左側部分によって開口端部2aの左側部分をカール形に成形した後、すりこぎ揺動運動を継続しながら、揺動中心C2の回りに図4(a)における時計回り方向へ揺動することにより、図4(b)に示されるように、開口端部2aの左側部分には、矢印B方向へ外側から内側へ巻き込むような力が発生する。
この実施形態では以下の効果を奏する。
本実施形態によれば、揺動カール型3を、ワーク保持部4によって保持されるベースシェル2の軸L0の回りに揺動角度θ1ですりこぎ揺動運動させながら、1回(1サイクル)のすりこぎ揺動運動につき、揺動角度θ2でN回(N>1)の平面内揺動運動をするような複合揺動運動させ、この揺動カール型3により、ベースシェル2の開口端部2aが揺動カール加工される。
したがって、揺動カール型3が平面内揺動運動を行う平面におけるベースシェル2の開口端部2aの左右の部分は、揺動カール型3の成形部3dによってカール形に成形され、この開口端部2aの左右の部分には、外側から内側へ巻き込むような力(メタルフロー)が発生し、これにより、当該開口端部2aの左右の部分は、外側から内側へ巻き込むように塑性流動される。
これにより、本実施形態によれば、従来の揺動カール加工のようにプレス成形による成形だけでベースシェル2の開口端部2aをカール加工するものではなく、開口端部2aを外側から内側へ巻き込むように塑性流動させるので、ベースシェル2の開口端部2aの揺動カール加工後のスプリングバックが抑制され、揺動カール加工により得られるインナーチューブ30に作用させる残留軸力を確保することができる。インナーチューブ30に要求される残留軸力はシリンダ装置ごとに規定されていることから、プッシュロッド5の加圧力による残留軸力に対する揺動カール加工による残留軸力の比率を従来の同程度から2倍程度へ増大され、インナーチューブ30に作用する残留軸力のばらつきが小さいシリンダ装置をより効率的に得ることができる。
本実施形態の製造装置の正面図であって、一部を断面で示した図である。 図1の要部を拡大して示した図である。 本実施形態の揺動カール型の動作を説明するための図であって、(a)は開口端部の右側部分が成形部によって成形されている状態を示す図で、(b)は(a)の状態から揺動カール型が平面内揺動運動された状態を示す図である。 本実施形態の揺動カール型の動作を説明するための図であって、(a)は開口端部の左側部分が成形部によって成形されている状態を示す図で、(b)は(a)の状態から揺動カール型が平面内揺動運動された状態を示す図である。
符号の説明
1 製造装置、2 ベースシェル、2a 開口端部、3 揺動カール型、3a 貫通穴、3b 内筒部、3c 底部、3d 成形部、4 ワーク保持部、(保持手段)、5 プッシュロッド、8 複合揺動機構、13 内偏心スリーブ、16 外偏心スリーブ、17 型ホルダ、20 太陽歯車、21 遊星キャリア、22 遊星歯車、23 外輪歯車、30 インナーチューブ

Claims (5)

  1. シリンダ装置の有底筒形のベースシェルの開口端部が揺動カール加工されるシリンダ装置の製造方法であって、
    揺動カール型を、前記ベースシェルの軸L0を中心に揺動角度θ1ですりこぎ状に揺動させながら、前記ベースシェルの一軸平面内で前記揺動カール型の軸L1に対して揺動角度θ2で揺動させ、
    前記ベースシェルの軸L0を中心とする揺動角度θ1の前記すりこぎ状の揺動運動と前記ベースシェルの一軸平面内における揺動角度θ2の揺動運動とが組合わされた複合揺動運動をする前記揺動カール型により、前記ベースシェルの開口端部を揺動カール加工することを特徴とするシリンダ装置の製造方法。
  2. 前記揺動カール型を、前記すりこぎ状の揺動運動1サイクルに対して、前記ベースシェルの一軸平面内における揺動運動をNサイクル(ただし、N>1)で複合揺動運動させることを特徴とする請求項1に記載のシリンダ装置の製造方法。
  3. シリンダ装置の有底筒形のベースシェルの開口端部が揺動カール加工されるシリンダ装置の製造装置であって、
    前記ベースシェルを保持する保持手段と、
    前記保持手段によって保持された前記ベースシェルに対して同一軸線上に配置されるプッシュロッドと、
    中央に前記プッシュロッドを挿通可能な貫通穴が形成されると共に、前記貫通穴に対して同軸の内筒部と底部との間に環状曲面によって構成される成形部が形成される揺動カール型と、
    前記保持手段によって保持された前記ベースシェルの開口端部を前記揺動カール型の成形部に押圧させる押圧手段と、
    前記揺動カール型を、前記ベースシェルの軸L0を中心に揺動角度θ1ですりこぎ状に揺動運動させながら、前記ベースシェルの一軸平面内で前記揺動カール型の軸L1に対して揺動角度θ2で揺動運動させて、この揺動カール型を、前記ベースシェルの軸L0を中心とする揺動角度θ1の前記すりこぎ状の揺動運動と前記ベースシェルの一軸平面内における揺動角度θ2の揺動運動とが組合わされた複合揺動運動させる複合揺動機構と、
    を具備することを特徴とするシリンダ装置の製造装置。
  4. 前記複合揺動機構は、
    前記ベースシェルの軸L0に対して揺動角度θ1で傾斜する軸L1を有し、前記ベースシェルの軸L0の回りに偏心回転可能に設けられる内偏心スリーブと、
    前記内偏心スリーブの軸L1に対して揺動角度θ2で傾斜する軸L2を有し、前記内偏心スリーブの軸L1の回りに偏心回転可能に設けられる外偏心スリーブと、
    中央に前記揺動カール型を保持して、前記外偏心スリーブの軸L2を回転中心として回転可能に設けられる型ホルダと、
    駆動源の回転駆動力を前記内偏心スリーブ及び前記外偏心スリーブに伝達して、前記内偏心スリーブを前記ベースシェルの軸L0の回りに回転駆動させると共に前記外偏心スリーブを前記内偏心スリーブの軸L1の回りに回転駆動させる駆動力伝達機構と、
    を具備することを特徴とする請求項3に記載のシリンダ装置の製造装置。
  5. 前記駆動力伝達機構は、前記外偏心スリーブに固定される太陽歯車と、前記内偏心スリーブに固定される遊星キャリアと、前記遊星キャリアに配設される遊星歯車と、軸回りの回転が阻止される外輪歯車とによって構成される遊星歯車機構を含み、前記内偏心スリーブの1回転に対して、前記外偏心スリーブがN回転(ただし、N>1)されることを特徴とする請求項4に記載のシリンダ装置の製造装置。
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