JP5056719B2 - 逐次成形装置およびその方法 - Google Patents

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Description

本発明は、逐次成形装置およびその方法の技術に関し、より詳細には、被成形部品を塑性変形させて回転対称体形状の成形部品を逐次成形する逐次成形装置およびその方法に関する。
従来、鉄系又は軽金属等からなる被成形部材を塑性変形させて、回転対称体形状の成形部品を逐次成形する逐次成形装置の構成が公知である。このような逐次形成装置では、例えば、自動車部品として無段変速機用プーリなどのように回転軸(中心軸)の周りに回転対称であるとともに、かつ半径方向と軸方向に広がるフランジ部を有する形状の成形部品が成形される。
成形部品として無段変速機用プーリを製造する装置を例にその装置構成を概説すると、従来の逐次成形装置は、通常、被成形部品を回転可能に支持する成形金型と、成形金型に支持された被成形部品が圧接された状態で被成形部品と相対回転される成形ローラ等とが設けられている。そして、かかる逐次成形装置において、被成形部品が成形ローラに圧接された状態で回転されることで、成形ローラとの間で生じる摩擦力により被成形部品が塑性変形されて、半径方向と軸方向に広がるフランジ部を有する成形部品が成形される。
従来の逐次成形装置の成形ローラは、例えば、特許文献1及び特許文献2に開示されるように、被成形部品の回転軸に対して直交位置に配設される軸部と、軸部に回転可能に方持ち支持された複数のローラ部等とで構成されている。そして、被成形部品の成形時には、ローラ部に被成形部品が圧接され、かかる状態で被成形部品が成形金型により回転されることで、被成形部品との間で摩擦力が生じてローラ部が連れ回り回転される。
特開2006−218496号公報 特開2005−211902号公報
ところで、被成形部品の成形時には、成形ローラに被成形部品が圧接されることで、成形ローラに成形荷重が負荷され、この成形荷重によって軸部が曲げ荷重を受ける。しかしながら、従来の逐次成形装置は、成形ローラにおいてローラ部が軸部に対して片持ち支持又は両持ち支持される構成であったため、軸部にて大きな曲げ荷重を保持することができず、成形時の成形荷重が制約されるという課題があった。
特に、従来の成形ローラにおいては、通常、隣接するローラ部間の相互干渉を回避しながら、複数のローラ部が回転対称軸を中心に円周方向に均等に配設されることで、被成形部品から受ける成形荷重の偏荷重を抑制するように構成されていたため、ローラ部に設けられる軸受部の大きさが制約されていた。そのため、軸径の太い高剛性の軸部を用いることができず、軸部における曲げ荷重に対する耐性を向上させることができないという課題があった。
そこで、本発明においては、逐次成形装置およびその方法に関し、前記従来の課題を解決するものであって、成形ローラにて大きな成形荷重の保持を可能として、成形部品の生産性を向上させた逐次成形装置およびその方法を提供することを目的とする。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
すなわち、請求項1においては、被成形部品を塑性変形させて回転対称体形状の成形部品を逐次成形する逐次成形装置において、被成形部品の回転軸に対して直交位置に配設される一の軸部と、前記軸部が軸線方向に沿って貫通され、該軸部に回転可能に軸支される複数のローラ部とを有する成形ローラを具備してなり、被成形部品が前記ローラ部に圧接された状態で、前記成形ローラと被成形部品とが相対回転されるものである。
請求項2においては、前記成形ローラは、前記回転軸を挟んで一対のローラ部が対称位置に配設されるものである。
請求項3においては、前記ローラ部は、軸線方向に沿って貫通孔が穿設され、該貫通孔の内径に前記軸部に対する一又は複数の軸受部が設けられるものである。
請求項4においては、前記ローラ部は、外端部から内端部に向けて順次縮径された成形面が形成されるものである。
請求項5においては、前記成形ローラは、前記軸部を挟んで対向する方向から一対の被成形部品が圧接され、各被成形部品が相互に逆方向に回転されるものである。
請求項6においては、被成形部品を塑性変形させて回転対称体形状の成形部品を逐次成形する方法において、被成形部品の回転軸に対して直交位置に配設される一の軸部と、前記軸部が軸線方向に沿って貫通され、該軸部に回転可能に軸支される複数のローラ部とを有する成形ローラに、被成形部品を圧接した状態で、前記成形ローラと被成形部品とを相対回転させるものである。
請求項7においては、前記成形ローラに前記回転軸を挟んで一対のローラ部を対称位置に配設し、各ローラ部をそれぞれ前記軸部に対して逆方向に回転させるものである。
請求項8においては、前記成形ローラに前記軸部を挟んで対向する方向から一対の被成形部品を圧接させ、各被成形部品を相互に逆方向に回転させるものである。
本発明に示す構成とすることで、成形時に、成形ローラにて大きな成形荷重の保持を可能として、成形部品の生産性を向上させることができるという効果を奏する。
次に、発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は本発明の一実施例に係る逐次成形装置の全体的な構成を示した側断面図、図2は被成形部品及び成形部品の側断面図、図3は成形終了時の逐次成形装置の側断面図、図4は逐次成形装置を用いた逐次成形方法の工程を示した側面図、図5は第二実施例の逐次成形装置の全体的な構成を示した側断面図、図6は図5において成形終了時の逐次成形装置の側断面図、図7は第三実施例の逐次成形装置の側断面図である。
なお、以下の実施例において、図1の上下方向を逐次成形装置1の上下方向とする。
まず、本実施例の逐次成形装置1の全体構成について、以下に概説する。
図1及び図2に示すように、本実施例の逐次成形装置1は、被成形部品2を塑性変形させて回転対称体形状の成形部品3を逐次成形する装置であって、具体的には、被成形部品2を回転軸S1を中心に回転可能に支持する成形金型4と、成形金型4に取り付けられた被成形部品2が圧接された状態で、被成形部品2と相対回転される成形ローラ5と、成形金型4から成形部品3を分離するための押圧手段としての油圧シリンダ6等とで構成され、被成形部品2が成形ローラ5に圧接された状態で回転されることで、成形ローラ5との間で生じる摩擦力により被成形部品2が塑性変形され、所定の成形部品3が成形される(図3参照)。
図2(a)に示すように、本実施例で用いられる被成形部品2は、略円筒形状の部材であって、肉厚の拡径部2aと、拡径部2aより外径が縮径された肉薄の縮径部2bとが形成されており、回転軸S1(中心軸)の軸心方向に沿って貫通孔2cが穿設されている。被成形部品2は、回転軸S1(中心軸)の周りに回転対称形状とされており、逐次成形装置1により拡径部2aが塑性変形されることで、半径方向と軸方向に広がるフランジ部3aが形成された成形部品3が成形される。
図2(b)に示すように、成形部品3は、被成形部品2と同じく、回転軸S1(中心軸)の周りに回転対称形状とされており、フランジ部3aには、半径方向外側に向けてフランジ面(円錐面)が形成される。また、成形部品3は、上述した被成形部品2と同様に、フランジ部3aより外径が縮径された肉薄の縮径部3bと、軸心方向に沿って貫通孔3cが穿設されている。成形部品3は、例えば、最終製品として無段変速機用のプーリなどに成形される。
成形金型4は、被成形部品2を回転可能に支持する軸端保持用金型40と、軸端保持用金型の周囲に配設されたダイス41等とで構成されている。軸端保持用金型40は、被成形部品2の縮径部2b側から貫通孔2cに挿通され(図略)、図示せぬ複数の突条が被成形部品2の貫通孔2cの内周面に係合される。かかる状態で、軸端保持用金型40は、被成形部品2の回転軸S1を中心に被成形部品2と一体的に回転駆動される。また、ダイス41は、被成形部品2の拡径部2aと対向する側に水平面41aが形成されており、拡径部2aが水平面41aと成形ローラ5とにより圧延されることで、成形部品3におけるフランジ部3aが成形される(図3参照)。
油圧シリンダ6は、成形金型4と接続されており、この油圧シリンダ6によって、成形後に、軸端保持用金型40が押圧されて、成形金型4から成形部品3が分離される。
次に、成形ローラ5の構成について、以下に詳述する。
図1及び図3に示すように、本実施例の成形ローラ5は、被成形部品2の回転軸S1に対して直交位置に配設される一の軸部50と、軸部50が軸線方向に沿って貫通され、軸部50に回転可能に軸支される複数のローラ部51・51等とより構成されている。本実施例の成形ローラ5は、成形金型4に支持された被成形部品2の回転軸S1の軸心上であって、成形金型4の上方位置に配設されており、被成形部品2がローラ部51(の成形面51a)に当接される。
具体的には、成形ローラ5は、逐次成形装置1の枠体に軸部50が固定され、回転軸S1を中心とした回転方向には回転不能となっているのに対し、被成形部品2は、成形金型4により回転軸S1を中心として回転可能に構成されている。つまり、本実施例の逐次成形装置1では、成形時には、軸部50が位置固定された成形ローラ5に対して被成形部品2のみが回転駆動されるように構成されている。また、後述するように、被成形部品2の回転駆動によって、成形ローラ5の各ローラ部51が連れ回り回転される。
軸部50は、断面円形状の棒状部材より形成され、成形金型4に支持された被成形部品2の回転軸S1に対して軸心S2が直交するように配設され、逐次成形装置1の枠体(図略)に両端が相対位置変動不能に固定されている。本実施例の成形ローラ5は、このように軸部50が固定されることで、回転軸S1を中心とした回転方向には回転不能となっている。軸部50は、被成形部品2の種類や成形荷重に応じて軸径R1を適宜選択することで、成形時に発生する成形荷重に対する耐性を確保することができる。
ローラ部51は、断面円形状であって、一端から他端に向けて順次縮径した成形面51aを有する円錐柱形状に形成され、上述した軸部50に回転可能に軸支されている。本実施例の成形ローラ5では、一対のローラ部51・51が被成形部品2の回転軸S1を挟んで対称位置に配設されており、各ローラ部51・51は回転軸S1から離れるに従って順次拡径している。換言すると、各ローラ部51・51が回転軸S1を中心に円周方向に均等となるように配設される。このようにローラ部51が配設されることで、成形ローラ5において、成形部品2から受ける成形荷重の偏荷重を抑制することができる。
成形面51aは、成形時に被成形部品2が圧接され、被成形部品2との間で生じる摩擦力により被成形部品2を塑性変形させる部位である。本実施例の成形ローラ5では、かかる成形面51aが外端部から内端部に向けて順次縮径されるような姿勢で、一対のローラ部51・51が軸部50に配設される。つまり、成形ローラ5は、回転軸S1を中心にして半径方向外側に向かうに連れて、各ローラ51の成形面51aが徐々に拡径していくように構成されている。
また、ローラ部51には、軸線方向に沿って貫通孔51bが穿設され、貫通孔51bの内径に軸部50に対する軸受部51cが設けられている。各ローラ部51は、貫通孔51bに上述した一の軸部50が挿通され、軸受部51cを介して貫通孔51bに挿通された軸部50により回転自在に軸支される。なお、本実施例の軸受部51cは、ボールベアリング等の公知の軸受が用いられ、貫通孔51bの開口部近傍位置にそれぞれ2個又は複数個配設されている。
本実施例の成形ローラ5は、成形時には、被成形部品2がローラ部51の成形面51aに圧接された状態で、被成形部品2が回転軸S1を中心に回転されることで、各ローラ部51の成形面51aと被成形部品2との間で生じる摩擦力により、各ローラ部51が連れ回り回転される。このとき、成形ローラ5のローラ部51は、軸部50に対してそれぞれ逆回転に回転される(図3参照)。そして、各ローラ部51の成形面51aと被成形部品2との間で生じる摩擦力により、成形ローラ5に被成形部品2の拡径部2aが、ローラ部51の成形面51aとダイス41の水平面41aとの形状に沿って徐々に塑性変形されて、最終製品として、フランジ部3aを有する成形部品3が成形される。
なお、成形時は、ダイス41からの反力により成形ローラ5に被成形部品2が圧接されることで、成形ローラ5に所定の成形荷重が負荷され、この成形荷重により成形ローラ5の各構成部材、例えば、軸部50には曲げ荷重が負荷され、軸受部51cには軸受荷重(ラジアル荷重等)が負荷される。
次に、図4を参照しながら、本実施例の逐次成形装置1を用いた逐次成形方法について、以下に説明する。
逐次成形装置1を用いて成形部品3を成形する際には、成形金型4の所定位置に被成形部品2が支持される(図4(a)参照)。本実施例では、成形金型4の軸端保持用金型40に被成形部品2が取り付けられるが、このとき、被成形部品2は、貫通孔2cに軸端保持用金型40が挿通されるとともに(図略)、拡径部2aがダイス41の水平面41aに当接して、上下方向に位置決めされた状態で支持される。
まず、逐次成形装置1では、回転軸S1を回転中心として成形金型4が所定方向(図4(b)において反時計回り)に回転駆動されることで、被成形部品2が軸端保持用金型40と一体的に回転される。なお、このとき、成形金型4では、ダイス41は軸端保持用金型40と一体になって回転駆動される。
次いで、逐次成形装置1では、被成形部品2が回転された状態のまま、回転軸S1の軸心に沿って成形金型4が上方に移動され、被成形部品2が成形ローラ5のローラ部51・51に当接される。このとき、成形ローラ5では、軸部50が装置本体側に固定されているため、成形面51aと被成形部品2との間で生じる摩擦力によって、ローラ部51・51が被成形部品2の回転と連動してそれぞれ逆方向に連れ回り回転(相対回転)される(図4(c)参照)。
そして、逐次成形装置1では、被成形部品2が成形ローラ5(のローラ部51)に当接された後も成形金型2を上方に移動させることで、被成形部品2が所定の成形荷重で成形ローラ5(のローラ部51)に圧接される。このように、被成形部品2が成形ローラ5に圧接された状態で、成形ローラ5と被成形部品2とが相対回転されることで、各ローラ部51・51の成形面51aと被成形部品2との間に生じる摩擦力により、被成形部品2が徐々に塑性変形される(図4(c)参照)。
具体的には、本実施例の逐次成形装置1では、被成形部品2において、成形ローラ5の各ローラ部51・51と当接する拡径部2aが成形金型4のダイス41と成形ローラ5のローラ部51との間の空間に、回転軸S1を中心とした半径方向の外側に向けて圧延される。成形ローラ5は、回転軸S1を中心にして半径方向外側に向かうに連れて、各ローラ51の成形面51aが徐々に拡径していくように形成されているため、塑性変形された被成形部品2は、かかる成形ローラ5と成形金型4によって、回転軸S1(中心軸)の周りに回転対称形状で、かつ半径方向外側に向けてフランジ面(円錐面)が形成されるフランジ部3aを有する成形部品3が成形されるのである。
やがて成形が終了すると、逐次成形装置1では、成形金型4が下方に移動されて、被成形部品2と成形ローラ5との圧接が解消される(図4(d)参照)。そして、成形金型4が停止された後に、油圧シリンダ6を上昇させることにより成形金型4から成形部品3が取り出される。
以上のように、本実施例の逐次成形装置1は、被成形部品2を塑性変形させて回転対称体形状の成形部品3を逐次成形する逐次成形装置1において、被成形部品2の回転軸S1に対して直交位置に配設される一の軸部50と、軸部50が軸線方向に沿って貫通され、軸部50に回転可能に軸支される一対のローラ部51・51とを有する成形ローラ5を具備してなり、被成形部品2がローラ部51・51に圧接された状態で、成形ローラ5と被成形部品2とが相対回転されるように構成されているため、成形時に、成形ローラ5にて大きな成形荷重の保持を可能として、成形部品3の生産性を向上させることができる。
すなわち、逐次成形装置1では、成形時に被成形部品2がローラ部51・51に圧接された状態で、成形ローラ5と被成形部品2とが相対回転されることで、成形ローラ5には所定の成形荷重が負荷される。本実施例の成形ローラ5では、一の軸部50により複数のローラ部51・51が貫通されて、回転可能に軸支されるように構成されているため、軸部50での曲げ荷重に対する耐性を確保でき、例えば、従来のように成形ローラ5において軸部50によりローラ部51が方持ち支持又は両持ち支持される構成と比べて、同じ軸径R1の軸部50であっても成形時の成形荷重を高めることができ、ひいては成形部品3の生産性を向上させることができるのである。
また、本実施例の逐次成形装置1では、回転軸S1を挟んで一対のローラ部51・51が対称位置に配設されるように構成されているため、被成形部品2から受ける成形荷重の偏荷重を抑制することができる。特に、各ローラ部51・51が対称位置に配設されることで、成形時に被成形部品2との間で生じる摩擦力によって、被成形部品2の回転と連動して連れ回り回転される際に、各ローラ部51・51に同じ力で同じ回転を与えることができ、軸部50において曲げ荷重に対する耐性が担保でき、例えば、軸部50の軸径R1を小さくすることができる。
また、ローラ部51において、軸線方向に沿って貫通孔51bが穿設され、貫通孔51bの内径に軸部50に対する複数の軸受部51cが設けられるように構成されるため、成形ローラ5において、軸径R1の太い高剛性の軸部50を用いることができない場合であっても、軸受部51cにおける軸受荷重に対する耐性を確保することができる。
なお、本実施例の逐次成形装置1及び逐次成形方法は、上述した実施例に限定されず、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
以下の実施例においては、上述した実施例(図1等参照)と同一の構成についての詳細な説明は省略する。
すなわち、上述した実施例の逐次成形装置1は、一の成形ローラ5に対して一の被成形部品2を圧接させて逐次成形させる構成であったが、かかる装置構成はこれに限定されず、例えば、一の成形ローラ5に対して軸部50の軸心S2を挟んで対向位置から二つの被成形部品2を同時に圧接させて逐次成形させる構成であってもよい。
具体的には、図5及び図6に示す第二実施例の逐次成形装置101のように、被成形部品2の回転軸S1に対して直交位置に配設される一の軸部150と、軸部150が軸線方向に沿って貫通され、軸部150に回転可能に軸支される一対のローラ部151とを有する成形ローラ105に対して、軸部150の軸心S2を挟んで対向位置に一対の成形金型104・104が配設されて、軸部150を挟んで対向する方向から一対の被成形部品2が圧接されるように構成されてもよい。
一対の成形金型104・104は、それぞれ略同一に構成されており、成形ローラ105に対する上下位置に配設される。各成形金型104は、それぞれ被成形部品2を成形ローラ105に近接させる方向に移動可能とされており、成形時には、成形ローラ105の下方位置に配設される成形金型104は上方向に、成形ローラ105の上方位置に配設される成形金型104は下方向に移動されて、成形ローラ105に一対の被成形部品2がそれぞれ逆方向から圧接される。
特に、本実施例の逐次成形装置101では、一対の被成形部品2・2がそれぞれ同じ成形条件(被成形部品2の回転速度や、成形ローラ105に負荷される成形荷重など)で、成形ローラ105に圧接させるように構成される。ただし、各被成形部品2・2は、回転軸S1に対して相互に逆方向に回転される。そのため、成形時には、一対の被成形部品2・2が成形ローラ105のローラ部151・151に圧接された状態で、成形ローラ105と被成形部品2・2とが相対回転されることで、ローラ部151・151が被成形部品2・2の回転と連動して連れ回り回転(相対回転)される。
このように、逐次成形装置101において、成形ローラ105に軸部150を挟んで対向する方向から一対の被成形部品2・2が圧接され、被成形部品2・2が相互に逆方向に回転されるように構成することで、一度に2個の成形部品2を生産することができ、生産性を倍増させることができる。特に、一対の被成形部品2・2を同じ成形条件で成形ローラ105に圧接させるように構成することで、成形ローラ105に負荷される成形荷重において、軸部150の曲げ荷重が生じないので、上述した実施例(図1等参照)と比べて、軸径R1の細い軸部150を用いることができるとともに、ローラ部151を小型化することができる。
また、上述した実施例(図3等参照)では、成形時には、固定された成形ローラ5に対して被成形部材2が回転される構成について説明したが、かかる構成は、成形ローラ5と被成形部品2とが相対回転されるような構成であればよく、例えば、固定された被成形部材2に対して成形ローラ5の軸部50が回転軸S1を中心に回転されるような構成であったり、成形ローラ5及び被成形部品2が同一の回転軸S1を中心に回転されるような構成であったりしてもよい。ただし、後者の場合には、好ましくは成形ローラ5の軸部50の回転方向と被成形部品2の回転方向とがそれぞれ逆方向となるように構成される。
また、上述した実施例では、成形時には、被成形部品2が回転された状態で、成形ローラ5に対して成形金型4が上動されることで、被成形部品2がローラ部51に当接されるように構成されているが、例えば、成形金型4に対して成形ローラ5が下動されることで、被成形部品2がローラ部51に当接されるように構成されてもよい。
また、成形ローラ5の支持構造として、上述した実施例では、成形ローラ5の軸部50が逐次成形装置1の枠体(図略)に相対位置変動不能に固定されるように構成されていたが、これに限定されず、例えば、軸部50がばね部材等により弾性支持されるような構成であってもよい。
具体的には、図7に示す第二実施例の逐次成形装置201のように、一対の成形金型204・204が配設された構成において、各成形金型204に支持された被成形部品2にローラ部251が当接しないように、成形ローラ205の軸部250の両端がばね部材207により弾性支持されるように構成されてもよい。かかる構成の場合には、一方(下方)の成形金型204が逐次成形装置1の枠体(図略)に相対位置変動不能に固定される一方で、他方(上方)の成形金型204が上下方向に移動可能とされる。
成形時には、他方の成形金型204が下方向に移動され、まず、被成形部品2が成形ローラ205に圧接された後、さらにばね部材207の付勢力に抗しながら下方向に移動されることで、やがて一方の成形金型204に支持された被成形部品2も成形ローラ205に圧接される。そして、かかる状態で成形ローラ205と被成形部品2・2とが相対回転されることで、被成形部品2が塑性変形されて、成形部品3が成形される。つまり、このような構成によれば、一の成形金型204のみを可動させることで、一対の被成形部品2・2を一の成形ローラ205に同時に圧接させることができるのである。
また、上述した実施例(図3参照)の成形金型4では、ダイス41と成形ローラ5とによって、被成形部品2が塑性変形されて、半径方向に向けて延出されたフランジ部3aが成形されるように構成されているが、成形金型4の構成はこれに限定されず、例えば、図示せぬスカート部成形用金型が設けられ、かかるスカート部成形用金型とダイス41とによって、フランジ部3aに図示せぬスカート部が成形されるように構成されてもよい。
また、上述した実施例(図1等参照)では、成形金型4の押圧手段として油圧シリンダ6を用いた構成について説明したが、かかる押圧手段の構成はこれに限定されず、例えば、コイルばねや板ばね等のばね部材のほか、ボールネジ等の推進機構を備えたものであってもよい。
なお、上述した実施例で用いられる被成形部品2や、最終製品としての成形部品3の形状は特に限定されず、例えば、被成形部品2としては、拡径部2aや縮径部2bのない円柱形状の部品が用いられてもよく、また、被成形部品2及び成形部品3として、貫通孔2c・3cのない中実部品が用いられてもよい。
本発明の一実施例に係る逐次成形装置の全体的な構成を示した側断面図。 被成形部品及び成形部品の側断面図。 成形終了時の逐次成形装置の側断面図。 逐次成形装置を用いた逐次成形方法の工程を示した側面図。 第二実施例の逐次成形装置の全体的な構成を示した側断面図。 図5において成形終了時の逐次成形装置の側断面図。 第三実施例の逐次成形装置の側断面図。
符号の説明
1 逐次成形装置
2 被成形部品
3 成形部品
4 成形金型
5 成形ローラ
40 軸端保持用金型
41 ダイス
50 軸部
51 ローラ部
51a 成形面
51b 貫通孔
51c 軸受部

Claims (8)

  1. 被成形部品を塑性変形させて回転対称体形状の成形部品を逐次成形する逐次成形装置において、
    被成形部品の回転軸に対して直交位置に配設される一の軸部と、
    前記軸部が軸線方向に沿って貫通され、該軸部に回転可能に軸支される複数のローラ部とを有する成形ローラを具備してなり、
    被成形部品が前記ローラ部に圧接された状態で、前記成形ローラと被成形部品とが相対回転されることを特徴とする逐次成形装置。
  2. 前記成形ローラは、前記回転軸を挟んで一対のローラ部が対称位置に配設されることを特徴とする請求項1に記載の逐次成形装置。
  3. 前記ローラ部は、軸線方向に沿って貫通孔が穿設され、該貫通孔の内径に前記軸部に対する一又は複数の軸受部が設けられることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の逐次成形装置。
  4. 前記ローラ部は、外端部から内端部に向けて順次縮径された成形面が形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の逐次成形装置。
  5. 前記成形ローラは、前記軸部を挟んで対向する方向から一対の被成形部品が圧接され、各被成形部品が相互に逆方向に回転されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の逐次成形装置。
  6. 被成形部品を塑性変形させて回転対称体形状の成形部品を逐次成形する方法において、
    被成形部品の回転軸に対して直交位置に配設される一の軸部と、
    前記軸部が軸線方向に沿って貫通され、該軸部に回転可能に軸支される複数のローラ部とを有する成形ローラに、
    被成形部品を圧接した状態で、前記成形ローラと被成形部品とを相対回転させることを特徴とする逐次成形方法。
  7. 前記成形ローラに前記回転軸を挟んで一対のローラ部を対称位置に配設し、
    各ローラ部をそれぞれ前記軸部に対して逆方向に回転させることを特徴とする請求項6に記載の逐次成形方法。
  8. 前記成形ローラに前記軸部を挟んで対向する方向から一対の被成形部品を圧接させ、
    各被成形部品を相互に逆方向に回転させることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の逐次成形方法。
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