JP5034688B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、走行性能および耐久性の両立を図る空気入りタイヤに関するものである。
一般に、車両に装着される空気入りタイヤには、複数のカーカス層が形成されている。各カーカス層は、例えば特許文献1に示すように、トレッド領域におけるカーカスコードのタイヤ中央赤道線に対するカーカス角が65°以上90°未満のカーカスプライにより構成される。
ここで、空気入りタイヤのうちサーキットで使用するレーシングタイヤなどでは走行性能が要求される。従って、走行性能を向上させるために、路面と接触するトレッド領域とリムに固定されるタイヤビードとの間の領域、特にトレッド領域と隣り合うバッドレス領域の剛性を増加することが考えられる。特許文献1に示すような従来の空気入りタイヤでは、バッドレス領域において、隣り合うカーカス層でカーカスプライの向きが反対方向、いわゆるカーカスコードどうしが交差するように、各カーカス層が形成されている。これにより、空気入りタイヤの剛性を向上させて、走行性能の向上を図っていた。
特開2000−158918号公報
しかしながら、従来の空気入りタイヤでは、バッドレス領域において3つ以上のカーカス層が形成されている場合、2つのカーカス層に挟まれる中間のカーカス層が存在することとなる。中間のカーカス層のカーカスコードは、中間のカーカス層とそれぞれ隣り合う各カーカス層のカーカスコードに挟まれる。空気入りタイヤは、荷重やコーナリングフォースなどが作用した際に、バッドレス領域を変形させようとする力が作用し、中間のカーカス層と中間のカーカス層とそれぞれ隣り合う各カーカス層との間に大きなせん断力が発生することとなる。これにより、バッドレス領域、特に中間のカーカス層のカーカスコードが損傷し、耐久性が低下する虞があった。
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、走行性能を確保するとともに、耐久性の向上を図ることができる空気入りタイヤを提供することを目的とするものである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明では、カーカスプライによりカーカス層が構成されるとともに、複数のベルト層が積層されて構成されるベルト部をトレッド領域に備える空気入りタイヤにおいて、ベルト部のタイヤ幅方向における端部からタイヤ総幅までのバッドレス領域に、少なくとも3つ以上のカーカス層が積層され、3つ以上のカーカス層は、カーカスゲージが異なるカーカス層により構成され、3つ以上のカーカス層のうち、2つのカーカス層に挟まれる中間のカーカス層のカーカスゲージは、当該2つのカーカス層のいずれかのカーカスゲージよりも多いことを特徴とする。
また、上記空気入りタイヤにおいては、中間のカーカス層のカーカスゲージは、2つのカーカス層のいずれかのカーカスゲージの1.2倍以上2倍以下であることが好ましい。
また、上記空気入りタイヤにおいては、カーカスプライは、トレッド領域におけるカーカスコードのタイヤ中央赤道線に対するカーカス角の絶対値が65°以上90°未満であることが好ましい。
また、上記空気入りタイヤにおいては、2つのカーカス層に挟まれる中間のカーカス層のカーカスコードは、2つのカーカス層のいずれかのカーカスコードよりも、ヨリ数あるいはデシテックスの少なくともいずれかが多いことが好ましい。
本発明によれば、3つ以上のカーカス層は、カーカスゲージが異なるカーカス層により構成されているので、2つのカーカス層に挟まれる中間のカーカス層のカーカスコードと、中間のカーカス層を挟む2つのカーカス層のうち少なくともいずれかのカーカスコードとの間の距離、すなわちカーカスコード間距離が増加する。例えば、中間のカーカス層のカーカスゲージを中間のカーカス層が挟まれる2つのカーカス層のいずれかのカーカスゲージよりも多く(1.2倍以上2倍以下)することで、カーカスコード間距離を増加する。つまり、中間のカーカス層のカーカスコードと中間のカーカス層を挟む2つのカーカス層のうち少なくともいずれかのカーカスコードとの間に介在するゴムが増加することができる。従って、空気入りタイヤに荷重やコーナリングフォースなどが作用した際に、バッドレス領域を変形させようとする力が作用しても、中間のカーカス層のカーカスコードと中間のカーカス層を挟む2つのカーカス層のうち少なくともいずれかとの間に発生するせん断力を緩和することができる。これにより、中間のカーカス層のカーカスコードの損傷を抑制することができ、耐久性を向上することができる。
ここで、バッドレス領域におけるカーカスコードの本数は、カーカスコード間距離が増加するのみで変わらない。従って、バッドレス領域における剛性が低下することを抑制することができる。これにより、走行性能を確保することができる。
また、中間のカーカス層のカーカスコードを中間のカーカス層が挟まれる2つのカーカス層のいずれかのカーカスコードよりも、ヨリ数あるいはデシテックスの少なくともいずれかを多くすることで、中間のカーカス層のカーカスコードのコード断面積を中間のカーカス層を挟む2つのカーカス層のいずれかのカーカスコードのコード断面積よりも増加する。従って、中間のカーカス層のカーカスコードは、中間のカーカス層を挟む2つのカーカス層のいずれかのカーカスコードよりも、中間のカーカス層のカーカスコードと中間のカーカス層を挟む2つのカーカス層のうち少なくともいずれかとの間に発生するせん断力に対する耐久性が向上する。これにより、中間のカーカス層のカーカスコードの損傷をさらに抑制することができ、耐久性をさらに向上することができる。
本発明にかかる空気入りタイヤは、走行性能を確保するとともに、耐久性の向上を図ることができるという効果を奏する。
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、以下の説明における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの或いは実質的に同一のものが含まれる。
[実施の形態]
図1は、実施の形態にかかる空気入りタイヤの構成例を示す図である。また、図2は、バッドレス領域におけるカーカス層を示す図である。図3は、バッドレス領域における他のカーカス層を示す図である。なお、図1は、空気入りタイヤ1のタイヤ幅方向における断面のうち、タイヤ中央赤道線Oから一方側の断面を示す図である。
図1および図2に示すように、実施の形態にかかる空気入りタイヤ1は、トレッド部10と、トレッド部10と隣接するサイドウォール部11およびサイドウォール部11と隣接するタイヤビード部12とにより構成されている。また、空気入りタイヤ1は、トレッド領域Tと、バッドレス領域Bとが形成されている。なお、13は、タイヤビード部12に形成されたビードコアである。
空気入りタイヤ1は、実施の形態では、2つのカーカスプライ1P,2Pを備えている。各カーカスプライ1P,2Pは、帯状であり、タイヤ周方向に連続して形成され、トレッド部10、サイドウォール部11およびタイヤビード部12でそれぞれ配置されている。各カーカスプライ1P,2Pは、タイヤビード部12でそれぞれ巻き返される。つまり、各カーカスプライ1P,2Pは、タイヤビード部12のビードコア13で巻き返されることで、タイヤ幅方向における端部がサイドウォール部11あるいはトレッド部10に位置することとなる。実施の形態では、カーカスプライ1Pのタイヤ幅方向における端部がバッドレス領域Bを介して、トレッド領域Tの後述するトレッドカーカス部3とベルト部4との間に位置し、カーカスプライ2Pのタイヤ幅方向における端部がサイドウォール部11のうちバッドレス領域Bでない、すなわちバッドレス領域Bよりもタイヤビード部側に位置している。なお、カーカスプライのタイヤ幅方向における端部がトレッドカーカス部3とベルト部4との間に位置する場合は、後述するベルト部4のタイヤ幅方向における両端部43からタイヤ中央赤道線側に向かって20mm以内であることが好ましい。
また、各カーカスプライ1P,2Pは、図2に示すように、複数のカーカスコードが母材としてのゴムに埋設されてそれぞれ構成されるものである。カーカスコードは、例えば有機繊維により構成されている。各カーカスプライ1P,2Pは、トレッド領域Tにおけるカーカスコードのタイヤ中央赤道線Oに対するカーカス角θ1,θ2の絶対値が65°以上90°未満となるように、空気入りタイヤ1に対して配置されている。実施の形態では、カーカスプライ1Pのカーカスコードは、トレッド領域Tにおけるタイヤ中央赤道線Oとなす角であるカーカス角θ1が74°である。また、カーカスプライ2Pのカーカスコードは、トレッド領域Tにおけるタイヤ中央赤道線Oとなす角であるカーカス角θ2が−74°である。つまり、各カーカスプライ1P,2Pは、クロスプライ構造となる。また、各カーカスプライ1P,2Pの厚み、すなわちプライゲージは、カーカスプライ2Pがカーカスプライ1Pよりも多く設定されている。ここで、カーカスプライ2Pのプライゲージは、カーカスプライ1Pのプライゲージの1.2倍以上から空気入りタイヤ1の著しい重量増を抑制するため2倍以下であることが好ましい。
トレッド領域Tは、少なくともインナライナ2と、トレッドカーカス部3と、ベルト部4と、トレッドゴム5とにより構成されている。トレッド領域Tでは、タイヤ内側からタイヤ外側に向かって、インナライナ2、トレッドカーカス部3、ベルト部4、トレッドゴム5の順番で積層されている。ここで、トレッド領域Tは、空気入りタイヤ1のうち、ベルト部4のタイヤ幅方向における両端部43までの範囲をいう。つまり、トレッド領域Tは、トレッド部10の一部を含むものである。なお、ベルト部4のタイヤ幅方向における端部43とは、ベルト部4が複数のベルト層が積層されて構成されている場合は、各ベルト層のうちタイヤ幅方向における幅が最も長いベルト層の端部となる。実施の形態では、ベルト部4が2つのベルト層41,42により構成されているので、ベルト部4のタイヤ幅方向における端部43は、各ベルト層41,42のうちタイヤ幅方向における幅が最も長いベルト層の端部となる。
バッドレス領域Bは、少なくともインナライナ2と、バッドレスカーカス部6と、サイドウォールゴム7とにより構成されている。バッドレス領域Bでは、タイヤ内側からタイヤ外側に向かって、インナライナ2、バッドレスカーカス部6、サイドウォールゴム7の順番で積層されている。ここで、バッドレス領域Bとは、空気入りタイヤ1のうち、トレッド領域Tのベルト部4のタイヤ幅方向における端部43からタイヤ総幅Wまでの範囲をいう。つまり、バッドレス領域Bは、サイドウォール部11のトレッド部側の一部を含むものである。
インナライナ2は、タイヤの内周面を形成するものである。インナライナ2は、トレッド部10、サイドウォール部11、タイヤビード部12のすべての内周面を形成している。
トレッドカーカス部3は、トレッド領域Tにおけるカーカス部であり、実施の形態では、2つのカーカス層31,32を積層することにより構成されている。2つのカーカス層31,32は、タイヤ内側からタイヤ外側に向けてカーカス層31、カーカス層32の順番で積層されている。ここで、カーカス層31は、カーカスプライ1Pにより構成される。また、カーカス層32は、カーカスプライ1Pよりもプライゲージが多いカーカスプライ2Pにより構成される。従って、トレッドカーカス部3では、カーカス層31のカーカスゲージよりもカーカス層32のカーカスゲージが多くなる。
また、カーカス層31の図示しないカーカスコードの向きとカーカス層32の図示しないカーカスコードとの向きは、上述のように、各カーカスプライ1P,2Pがクロスプライ構造となるので、反対方向となり、いわゆるカーカスコードどうしが交差することとなる。ここで、反対方向とは、トレッドカーカス部3をタイヤ径方向から見た際(図2参照)に、カーカス層31のカーカスコードとカーカス層32のカーカスコードの交点において、タイヤ中央赤道線Oと平行な線およびタイヤ幅方向と平行な線を引いて、各線間に形成される4つの象限のうち、カーカス層31のカーカスコードとカーカス層32のカーカスコードとがそれぞれ異なる象限に位置することである。
ベルト部4は、複数のベルト層を積層することで構成されている。実施の形態では、2つのベルト層41,42を積層することにより構成されている。2つのベルト層41,42は、タイヤ内側からタイヤ外側に向けてベルト層41、ベルト層42の順番で積層されている。各ベルト層41,42は、図示しない複数のベルトコードが母材としてのゴムに埋設されてそれぞれ構成されるものである。ベルトコードは、例えば有機繊維により構成されている。
トレッドゴム5は、路面と接触するものであり、図示しないキャップトレッドゴム、アンダートレッドゴムなどで構成されている。トレッドゴム5の表面、すなわちトレッド表面には、溝部がない陸部のみより構成されるトレッドパターン、あるいは溝部と溝部により区画された陸部とにより構成されるトレッドパターンが形成されている。
バッドレスカーカス部6は、バッドレス領域Bにおけるカーカス部であり、実施の形態では、3つのカーカス層61,62,63を積層することにより構成されている。3つのカーカス層61〜63は、図2に示すように、タイヤ内側からタイヤ外側に向けてカーカス層61、カーカス層62,カーカス層63の順番で積層されている。ここで、カーカス層61は、カーカス層31を構成するカーカスプライ1Pにより構成される。また、カーカス層62は、カーカス層32を構成するカーカスプライ1Pよりもプライゲージが多いカーカスプライ2Pにより構成される。さらに、カーカス層63は、カーカス層31を構成するカーカスプライ1Pのタイヤビード部12で巻き返された部分により構成されている。つまり、バッドレスカーカス部6は、各カーカスプライ1P,2Pとカーカスプライ1Pのタイヤビード部12で巻き返された部分により構成されている。
従って、バッドレスカーカス部6の3つのカーカス層61〜63のカーカスゲージは、2つのカーカス層61,63に挟まれる中間のカーカス層62が多くなる。カーカス層61,63に挟まれる中間のカーカス層62のカーカスゲージX2は、2つのカーカス層61,63のカーカスゲージX1,X3よりも多くなる。従って、バッドレスカーカス部6の3つのカーカス層61〜63は、カーカスゲージが異なるカーカス層により構成されているので、2つのカーカス層61,63に挟まれる中間のカーカス層62のカーカスコード62aと、中間のカーカス層62を挟む2つのカーカス層61,63のカーカスコード61a,63aとの間の距離、すなわちカーカスコード間距離Y1,Y2が増加する。つまり、3つカーカス層61〜63のうち、1つのカーカス層62のカーカスゲージX2は、残りのカーカス層61,63のカーカスゲージX1,X2よりも多くなる。これにより、中間のカーカス層62のカーカスコード62aと中間のカーカス層62を挟む2つのカーカス層61,63のカーカスコード61a,63aとの間に介在するゴムを増加することができる。なお、カーカスコード間距離Y1,Y2は、0.3mm以上1.5mm以下であることが好ましい。
サイドウォールゴム7は、各カーカスプライ1P,2Pを保護するものである。
以上のように、中間のカーカス層62のカーカスコード62aと中間のカーカス層62を挟む2つのカーカス層61,63のカーカスコード61a,63aとの間のゴムが増加するので、空気入りタイヤ1に荷重やコーナリングフォースなどが作用した際に、バッドレス領域Bを変形させようとする力が作用しても、カーカスコード62aとカーカスコード61a,63aとの間に発生するせん断力を緩和することができる。これにより、中間のカーカス層62のカーカスコード62aの損傷を抑制することができ、バッドレス領域Bの耐久性を向上することができ、空気入りタイヤ1の耐久性を向上することができる。
また、バッドレス領域Bにおけるカーカスコード61a,62a,63aの本数は、カーカス層61,63に挟まれる中間のカーカス層62のカーカスゲージX2が2つのカーカス層61,63のカーカスゲージX1,X3よりも多くなるのみで、変わらない。従って、バッドレス領域Bにおける剛性が低下することを抑制することができる。これにより、走行性能を確保することができる。
なお、上記実施の形態では、2つのカーカス層61,63に挟まれる中間のカーカス層62のカーカスコード62aのヨリ数あるいはデシテックスの少なくともいずれかを2つのカーカス層61,63のカーカスコード61a,63aよりも多くしても良い。この場合、図3に示すように、中間のカーカス層62のカーカスコード62bのコード断面積が中間のカーカス層62を挟む2つのカーカス層61,63のカーカスコード61a,63aのコード断面積よりも増加する。従って、カーカスコード62bは、カーカスコード62aとカーカスコード61a,63aとの間に発生するせん断力に対する耐久性が向上する。これにより、中間のカーカス層62のカーカスコード62bの損傷を抑制することができ、バッドレス領域Bの耐久性を向上することができ、空気入りタイヤ1の耐久性を向上することができる。
また、上記実施の形態では、カーカス層61,63に挟まれる中間のカーカス層62のカーカスゲージX2を2つのカーカス層61,63のカーカスゲージX1,X3よりも多くしたが本発明はこれに限定されるものではない。例えば、中間のカーカス層62を挟む2つのカーカス層61,63のいずれかのカーカスゲージX1,X3のいずれかが中間のカーカス層62のカーカスゲージX2よりも多くしても良い。
また、上記実施の形態では、バッドレス領域Bのバッドレスカーカス部6の3つのカーカス層61〜63で構成するが本発明はこれに限定されるものではなく4以上のカーカス層で構成されていても良い。この場合は、バッドレスカーカス部6の4以上のカーカス層がカーカスゲージの異なるカーカス層により構成されていれば良い。これにより、2つの中間のカーカス層が形成されるが、いずれか一方の中間のカーカス層のカーカスコードと、中間のカーカス層を挟む2つのカーカス層のうち少なくともいずれかのカーカスコードとの間の距離、すなわちカーカスコード間距離が増加する。
以下に、従来の空気入りタイヤと、本発明にかかる空気入りタイヤとの比較を行った。従来の空気入りタイヤおよび本発明の空気入りタイヤは、タイヤサイズが235/45ZR17であり、規定リムにリム組みしたものである。ここで、規定リムとはJATMAムで規定する「標準リム」、TRAで規定する「Design Rim」、あるいはETRTOで規定する「Measuring Rim」である。
ここで、「プライ構造」とは、タイヤビード部での巻き返しがタイヤ内側からタイヤ外側に向けて行われたタイヤ内側のカーカスプライの枚数と、タイヤビード部での巻き返しがタイヤ外側からタイヤ内側に向けて行われたタイヤ外側のカーカスプライの枚数とを示すものである。「端部位置」とは、タイヤ内側のカーカスプライのタイヤ幅方向における端部の位置をいう。なお、「L」は、タイヤ幅方向における端部がサイドウォール部11のバッドレス領域Bよりもタイヤビード部側に位置する。また、「H」は、タイヤ幅方向における端部がサイドウォール部11のバッドレス領域Bに位置する。「コード向き」とは、バッドレスカーカス部のカーカス層のカーカスコードの向きをいう。なお、「1層」〜「3層」は、タイヤ内側からタイヤ外側に積層されるカーカス層を示すものである。また、「X」は、カーカスコードの向きがそれぞれ異なることを示す。「耐久性」は、空気圧200kPa、キャンバー角3°、荷重6kN、速度220km/hの条件で、ドラム式タイヤ試験機上で走行させ故障するまでの時間を指数評価したものである。なお、「耐久性」は、数値が高いほど故障するまでの時間が長く耐久性が優れている。「走行性能」は、空気圧200kPaの条件で、一周5.6kmのサーキットを排気量2Lクラスの前輪駆動車で10周し、平均タイムを指数評価したものである。なお、「走行性能」は、数値が高いほど平均タイムが短く走行性能が優れている。また、指数評価の場合、±1ポイントは、性能上の差がないものとする。また、+11ポイント以上は、性能上著しい効果を奏するものとする。
また、「従来例1」は、タイヤ内側のカーカスプライの枚数が「2」、タイヤ外側のカーカスプライの枚数が「1」、タイヤ内側の各カーカスプライのタイヤ幅方向の端部はいずれも「L」、カーカス層「1層」〜「3層」のすべてのカーカスコードが「1mm」の空気入りタイヤである。つまり、「従来例1」は、バッドレスカーカス部が3つのカーカス層で構成されており、3つのカーカス層のカーカスゲージが同一で、カーカスコード間距離が同一の空気入りタイヤである。
また、「参考例1」は、タイヤ内側のカーカスプライの枚数が「2」、タイヤ外側のカーカスプライの枚数が「1」、タイヤ内側の各カーカスプライのタイヤ幅方向の端部はいずれも「L」、カーカス層「1層」のカーカスコードが「1.5mm」、カーカス層「2層」および「3層」のカーカスコードが「1mm」の空気入りタイヤである。つまり、「参考例1」は、バッドレスカーカス部が3つのカーカス層で構成されており、3つのカーカス層のうち、中間のカーカス層を挟む2つのカーカス層のうち一方のカーカスゲージが多く、カーカスコード間距離が増加している空気入りタイヤである。
また、「参考例2」は、タイヤ内側のカーカスプライの枚数が「2」、タイヤ外側のカーカスプライの枚数が「1」、タイヤ内側の各カーカスプライのタイヤ幅方向の端部はいずれも「L」、カーカス層「1層」および「2層」のカーカスコードが「1mm」、カーカス層「3層」のカーカスコードが「1.5mm」の空気入りタイヤである。つまり、「参考例2」は、バッドレスカーカス部が3つのカーカス層で構成されており、3つのカーカス層のうち、中間のカーカス層を挟む2つのカーカス層のうち一方のカーカスゲージが多く、カーカスコード間距離が増加している空気入りタイヤである。
また、「実施例1」は、タイヤ内側のカーカスプライの枚数が「2」、タイヤ外側のカーカスプライの枚数が「1」、タイヤ内側の各カーカスプライのタイヤ幅方向の端部はいずれも「L」、カーカス層「1層」および「3層」のカーカスコードが「1mm」、カーカス層「2層」のカーカスコードが「1.1mm」の空気入りタイヤである。つまり、「実施例1」は、バッドレスカーカス部が3つのカーカス層で構成されており、3つのカーカス層のうち、中間のカーカス層のカーカスゲージが多く、カーカスコード間距離が増加している空気入りタイヤである。
また、「実施例2」は、タイヤ内側のカーカスプライの枚数が「2」、タイヤ外側のカーカスプライの枚数が「1」、タイヤ内側の各カーカスプライのタイヤ幅方向の端部はいずれも「L」、カーカス層「1層」および「3層」のカーカスコードが「1mm」、カーカス層「2層」のカーカスコードが「1.5mm」の空気入りタイヤである。つまり、「実施例1」は、バッドレスカーカス部が3つのカーカス層で構成されており、3つのカーカス層のうち、中間のカーカス層のカーカスゲージが多く、カーカスコード間距離が増加している空気入りタイヤである。
また、「実施例3」は、タイヤ内側のカーカスプライの枚数が「2」、タイヤ外側のカーカスプライの枚数が「1」、タイヤ内側の各カーカスプライのタイヤ幅方向の端部はいずれも「L」、カーカス層「1層」および「3層」のカーカスコードが「1mm」、カーカス層「2層」のカーカスコードが「2mm」の空気入りタイヤである。つまり、「実施例3」は、バッドレスカーカス部が3つのカーカス層で構成されており、3つのカーカス層のうち、中間のカーカス層のカーカスゲージが多く、カーカスコード間距離が増加している空気入りタイヤである。
また、「実施例4」は、タイヤ内側のカーカスプライの枚数が「2」、タイヤ外側のカーカスプライの枚数が「0」、タイヤ内側の各カーカスプライのタイヤ幅方向の端部は一方が「H」、他方が「L」、カーカス層「1層」および「3層」のカーカスコードが「1mm」、カーカス層「2層」のカーカスコードが「1.5mm」の空気入りタイヤである。つまり、「実施例4」は、バッドレスカーカス部が3つのカーカス層で構成されており、3つのカーカス層のうち、中間のカーカス層のカーカスゲージが多く、カーカスコード間距離が増加している空気入りタイヤである。なお、「実施例4」の空気入りタイヤは、実施の形態にかかる空気入りタイヤ1である。
Figure 0005034688
表1から明らかなように、カーカスゲージが異なるカーカス層によりバッドレスカーカス部のカーカス層が構成されている「参考例1」〜「実施例4」では、カーカスゲージが同一のカーカス層によりバッドレスカーカス部のカーカス層が構成されている「従来例1」と比較して、走行性能を確保しつつ、耐久性を向上することができている。また、中間のカーカス層のカーカスゲージが中間のカーカス層を挟む2つのカーカス層のカーカスゲージの1.2倍以上2倍以下となる「実施例2」〜「実施例4」では、中間のカーカス層を挟む2つのカーカス層のカーカスゲージが中間のカーカス層のカーカスゲージより多い「参考例1」、「参考例2」および中間のカーカス層のカーカスゲージが中間のカーカス層を挟む2つのカーカス層のカーカスゲージの1.2倍未満である「実施例1」と比較して、走行性能を確保しつつ、耐久性を著しく向上することができている。
以上のように、本発明にかかる空気入りタイヤは、走行性能を要求される空気入りタイヤに有用であり、特に、走行性能を確保するとともに、耐久性の向上を図るのに適している。
実施の形態にかかる空気入りタイヤの構成例を示す図である。 バッドレス領域におけるカーカス層を示す図である。 バッドレス領域における他のカーカス層を示す図である。
符号の説明
1 空気入りタイヤ
2 インナライナ
3 トレッドカーカス部
31 カーカス層
31a カーカスコード
32 カーカス層
32a カーカスコード
4 ベルト部
41 ベルト層
42 ベルト層
5 トレッドゴム
6 バッドレスカーカス部
61 カーカス層
62 カーカス層
63 カーカス層
7 サイドウォールゴム
10 トレッド部
11 サイドウォール部
12 タイヤビード部
13 ビードコア
B バッドレス領域
O タイヤ中央赤道線
T トレッド領域
W タイヤ総幅
X1,X2,X3 カーカスゲージ
Y1,Y2 カーカスコード間距離

Claims (4)

  1. カーカスプライによりカーカス層が構成されるとともに、複数のベルト層が積層されて構成されるベルト部をトレッド領域に備える空気入りタイヤにおいて、
    前記ベルト部のタイヤ幅方向における端部からタイヤ総幅までのバッドレス領域に、少なくとも3つ以上の前記カーカス層が積層され、
    前記3つ以上のカーカス層は、カーカスゲージが異なるカーカス層により構成され
    前記3つ以上のカーカス層のうち、2つのカーカス層に挟まれる中間のカーカス層のカーカスゲージは、当該2つのカーカス層のいずれかのカーカスゲージよりも多いことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記中間のカーカス層のカーカスゲージは、前記2つのカーカス層のいずれかのカーカスゲージの1.2倍以上2倍以下であることを特徴とする請求項に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記2つのカーカス層に挟まれる中間のカーカス層のカーカスコードは、前記2つのカーカス層のいずれかのカーカスコードよりも、ヨリ数あるいはデシテックスの少なくともいずれかが多いことを特徴とする請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記カーカスプライは、トレッド領域におけるカーカスコードのタイヤ中央赤道線に対するカーカス角の絶対値が65°以上90°未満であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
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