JP2008296821A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】走行性能を確保するとともに、耐久性の向上を図ることができる空気入りタイヤを提供すること。
【解決手段】トレッド領域Tにおけるカーカスコードのタイヤ中央赤道線Oに対するカーカス角θ1、θ2の絶対値が65°以上90°未満のカーカスプライ1P,2Pにより、カーカス層が構成されるとともに、複数のベルト層が積層されて構成されるベルト部をトレッド領域Tに備える空気入りタイヤにおいて、ベルト部のタイヤ幅方向における端部43からタイヤ総幅までのバッドレス領域Bに、3つのカーカス層61,62,63が積層され、3つのカーカス層61,62,63のうち、隣り合う2つのカーカス層62,63におけるカーカスコード62a,63aの向きが同一方向である。
【選択図】 図2

Description

本発明は、空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、走行性能および耐久性の両立を図る空気入りタイヤに関するものである。
一般に、車両に装着される空気入りタイヤには、複数のカーカス層が形成されている。各カーカス層は、例えば特許文献1に示すように、トレッド領域におけるカーカスコードのタイヤ中央赤道線に対するカーカス角が65°以上90°未満のカーカスプライにより構成される。
ここで、走行性能を向上させるためには、路面と接触するトレッド領域とリムに固定されるタイヤビードとの間の領域、特にトレッド領域と隣り合うバッドレス領域の剛性を増加することが考えられる。特許文献1に示すような従来の空気入りタイヤでは、バッドレス領域において、隣り合うカーカス層でカーカスプライの向きが反対方向、いわゆるカーカスコードどうしが交差するように、各カーカス層が形成されている。これにより、空気入りタイヤの剛性を向上させて、走行性能の向上を図っていた。
特開2000−158918号公報
しかしながら、従来の空気入りタイヤでは、バッドレス領域において、2つのカーカス層に挟まれる中間のカーカス層が存在する場合に、中間のカーカス層のカーカスコードと、中間のカーカス層とそれぞれ隣り合う各カーカス層のカーカスコードとがそれぞれ反対方向、いわゆるカーカスコードどうしがそれぞれ交差することとなる。従って、中間のカーカス層のカーカスコードの向き、中間のカーカス層とそれぞれ隣り合う各カーカス層のカーカスコードの向きと反対方向となるので、空気入りタイヤに荷重やコーナリングフォースなどが作用した際に、バットレス領域を変形させようとする力が作用し、中間のカーカス層と中間のカーカス層とそれぞれ隣り合う各カーカス層との間に大きなせん断力が発生することとなる。これにより、バッドレス領域、特に中間のカーカス層の耐久性が低下する虞があった。
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、走行性能を確保するとともに、耐久性の向上を図ることができる空気入りタイヤを提供することを目的とするものである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明では、トレッド領域におけるカーカスコードのタイヤ中央赤道線に対するカーカス角の絶対値が65°以上90°未満のカーカスプライにより、カーカス層が構成されるとともに、複数のベルト層が積層されて構成されるベルト部をトレッド領域に備える空気入りタイヤにおいて、ベルト部のタイヤ幅方向における端部からタイヤ総幅までのバッドレス領域に、少なくとも3以上のカーカス層が積層され、3以上のカーカス層のうち、少なくとも隣り合う2つのカーカス層におけるカーカスコードの向きが同一方向であることを特徴とする。
なお、上記空気入りタイヤにおいては、バッドレス領域におけるカーカス層は、トレッド領域におけるカーカス層を構成し、かつタイヤビードで巻き返された2つのカーカスプライにより構成されていることが好ましい。
なお、上記空気入りタイヤにおいては、バッドレス領域におけるカーカス層は、トレッド領域におけるカーカス層を構成し、かつタイヤビードで巻き返された2つのカーカスプライと、トレッド領域におけるカーカス層を構成し、かつタイヤビードで巻き返されない1つのカーカスプライとにより構成されていることが好ましい。
本発明によれば、バッドレス領域における3以上のカーカス層のうち、少なくとも隣り合う2つのカーカス層におけるカーカスコードの向きが同一方向であるので、バッドレス領域における3以上のカーカス層のうち、2つのカーカス層に挟まれる中間のカーカス層は、カーカスコードの向きが中間のカーカス層とそれぞれ隣り合うカーカス層の一方のカーカスコードの向きと同一方向となる。つまり、2つのカーカス層に挟まれる中間のカーカス層のカーカスコードは、中間のカーカス層とそれぞれ隣り合うカーカス層の一方のカーカスコードといわゆる交差し、他方のカーカスコードといわゆる交差しなくなる。従って、空気入りタイヤに荷重やコーナリングフォースなどが作用した際に、バットレス領域を変形させようとする力が作用しても、中間のカーカス層と中間のカーカス層とそれぞれ隣り合うカーカス層の一方との間に発生するせん断力を小さくすることができる。これにより、中間のカーカス層の耐久性を向上することができるので、バッドレス領域の耐久性を向上することができる。
ここで、バッドレス領域におけるカーカスコードの本数は、中間のカーカス層のカーカスコード向きが中間のカーカス層とそれぞれ隣り合うカーカス層の一方のカーカスコードの向きと同一方向となるのみで、変わらない。従って、バッドレス領域における剛性が低下することを抑制することができる。これにより、走行性能を確保することができる。
本発明にかかる空気入りタイヤは、走行性能を確保するとともに、耐久性の向上を図ることができるという効果を奏する。
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、以下の説明における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの或いは実質的に同一のものが含まれる。
[実施の形態]
図1は、実施の形態にかかる空気入りタイヤの構成例を示す図である。また、図2は、トレッド領域およびバッドレス領域におけるカーカス層を示す図である。なお、図1は、空気入りタイヤ1のタイヤ幅方向における断面のうち、タイヤ中央赤道線Oから一方側の断面を示す図である。また、図2は、トレッド領域およびバッドレス領域におけるカーカス層をタイヤ径方向から見た図である。
図1および図2に示すように、実施の形態にかかる空気入りタイヤ1は、トレッド部10と、トレッド部10と隣接するサイドウォール部11およびサイドウォール部11と隣接するタイヤビード部12とにより構成されている。また、空気入りタイヤ1は、トレッド領域Tと、バッドレス領域Bとが形成されている。なお、13は、タイヤビード部12に形成されたビードコアである。
空気入りタイヤ1は、実施の形態では、2つのカーカスプライ1P,2Pを備えている。各カーカスプライ1P,2Pは、帯状であり、タイヤ周方向に連続して形成され、トレッド部10、サイドウォール部11およびタイヤビード部12でそれぞれ配置されている。各カーカスプライ1P,2Pは、タイヤビード部12でそれぞれ巻き返される。つまり、各カーカスプライ1P,2Pは、タイヤビード部12のビードコア13で巻き返されることで、タイヤ幅方向における端部がサイドウォール部11あるいはトレッド部10に位置することとなる。実施の形態では、カーカスプライ1Pのタイヤ幅方向における端部がサイドウォール部11のうちバッドレス領域Bに位置し、カーカスプライ2Pのタイヤ幅方向における端部がサイドウォール部11のうちバッドレス領域Bでない、すなわちバッドレス領域Bよりもタイヤビード部側に位置している。
また、各カーカスプライ1P,2Pは、図2に示すように、複数のカーカスコードが母材としてのゴムに埋設されてそれぞれ構成されるものである。カーカスコードは、例えば有機繊維により構成されている。各カーカスプライ1P,2Pは、トレッド領域Tにおけるカーカスコードのタイヤ中央赤道線Oに対するカーカス角θ1,θ2の絶対値が65°以上90°未満となるように、空気入りタイヤ1に対して配置されている。実施の形態では、カーカスプライ1Pのカーカスコードは、トレッド領域Tにおけるタイヤ中央赤道線Oとなす角であるカーカス角θ1が74°である。また、カーカスプライ2Pのカーカスコードは、トレッド領域Tにおけるタイヤ中央赤道線Oとなす角であるカーカス角θ2が−74°である。つまり、各カーカスプライ1P,2Pは、クロスプライ構造となる。従って、カーカスプライ1Pのタイヤビード部12で巻き返された部分のカーカスコードの向きは、タイヤビード部12で巻き返されることで、カーカスプライ1Pのタイヤビード部12で巻き返されていない部分のカーカスコードと反対の向きとなる。これにより、カーカスプライ1Pのタイヤビード部12で巻き返された部分のカーカスコードの向きは、カーカスプライ2Pのカーカスコードの向きと同一方向となる。
トレッド領域Tは、少なくともインナライナ2と、トレッドカーカス部3と、ベルト部4と、トレッドゴム5とにより構成されている。トレッド領域Tでは、タイヤ内側からタイヤ外側に向かって、インナライナ2、トレッドカーカス部3、ベルト部4、トレッドゴム5の順番で積層されている。ここで、トレッド領域Tは、空気入りタイヤ1にうち、ベルト部4のタイヤ幅方向における両端部43までの範囲をいう。つまり、トレッド領域Tは、トレッド部10の一部を含むものである。なお、ベルト部4のタイヤ幅方向における端部43とは、ベルト部4が複数のベルト層が積層されて構成されている場合は、各ベルト層のうちタイヤ幅方向における幅が最も長いベルト層の端部となる。実施の形態では、ベルト部4が2つのベルト層41,42により構成されているので、ベルト部4のタイヤ幅方向における端部43は、各ベルト層41,42のうちタイヤ幅方向における幅が最も長いベルト層の端部となる。
バッドレス領域Bは、少なくともインナライナ2と、バッドレスカーカス部6と、サイドウォールゴム7とにより構成されている。バッドレス領域Bでは、タイヤ内側からタイヤ外側に向かって、インナライナ2、バッドレスカーカス部6、サイドウォールゴム7の順番で積層されている。ここで、バッドレス領域Bとは、空気入りタイヤ1にうち、トレッド領域Tのベルト部4のタイヤ幅方向における端部43からタイヤ総幅Wまでの範囲をいう。つまり、バッドレス領域Bは、サイドウォール部11の径方向外側の一部を含むものである。
インナライナ2は、タイヤの内周面を形成するものである。インナライナ2は、トレッド部10、サイドウォール部11、タイヤビード部12のすべての内周面を形成している。
トレッドカーカス部3は、トレッド領域Tにおけるカーカス部であり、実施の形態では、2つのカーカス層31,32を積層することにより構成されている。2つのカーカス層31,32は、タイヤ内側からタイヤ外側に向けてカーカス層31、カーカス層32の順番で積層されている。ここで、カーカス層31は、カーカスプライ1Pにより構成される。また、カーカス層32は、カーカスプライ2Pにより構成される。カーカス層31のカーカスコード31aの向きとカーカス層32のカーカスコード32aとの向きは、上述のように、各カーカスプライ1P,2Pがクロスプライ構造となるので、反対方向となり、いわゆるカーカスコードどうしが交差することとなる。ここで、反対方向とは、トレッドカーカス部3をタイヤ径方向から見た際(図2参照)に、カーカスコード31a,32aの交点において、タイヤ中央赤道線Oと平行な線およびタイヤ幅方向と平行な線を引いて、各線間に形成される4つの象限のうち、カーカスコード31a,32aがそれぞれ異なる象限に位置することである。
ベルト部4は、複数のベルト層を積層することで構成されている。実施の形態では、2つのベルト層41,42を積層することにより構成されている。2つのベルト層41,42は、タイヤ内側からタイヤ外側に向けてベルト層41、ベルト層42の順番で積層されている。各ベルト層41,42は、図示しない複数のベルトコードが母材としてのゴムに埋設されてそれぞれ構成されるものである。ベルトコードは、例えば有機繊維により構成されている。
トレッドゴム5は、路面と接触するものであり、図示しないキャップトレッドゴム、アンダートレッドゴムなどで構成されている。トレッドゴム5の表面、すなわちトレッド表面には、溝部がない陸部のみより構成されるトレッドパターン、あるいは溝部と溝部により区画された陸部とにより構成されるトレッドパターンが形成されている。
バッドレスカーカス部6は、バッドレス領域Bにおけるカーカス部であり、実施の形態では、3つのカーカス層61,62,63を積層することにより構成されている。3つのカーカス層61〜63は、タイヤ内側からタイヤ外側に向けてカーカス層61、カーカス層62,カーカス層63の順番で積層されている。ここで、カーカス層61は、カーカス層31を構成するカーカスプライ1Pにより構成される。また、カーカス層62は、カーカス層32を構成するカーカスプライ2Pにより構成される。さらに、カーカス層63は、カーカス層31を構成するカーカスプライ1Pのタイヤビード部12で巻き返された部分により構成されている。つまり、バッドレスカーカス部6は、各カーカスプライ1P,2Pとカーカスプライ1Pのタイヤビード部12で巻き返された部分により構成されている。
ここで、カーカス層61のカーカスコード61aの向きとカーカス層62のカーカスコード62aとの向きは、上述のように、各カーカスプライ1P,2Pがクロスプライ構造となるので、反対方向となり、いわゆるカーカスコードどうしが交差することとなる。ここで、反対方向とは、バッドレスカーカス部6をタイヤ径方向から見た際(図2参照)に、カーカスコード61a,62aの交点において、タイヤ中央赤道線Oと平行な線およびタイヤ幅方向と平行な線を引いて、各線間に形成される4つの象限のうち、カーカスコード61a,62aがそれぞれ異なる象限に位置することである。また、カーカス層62のカーカスコード62aの向きとカーカス層63のカーカスコード63aとの向きは、上述のように、カーカス層63がカーカスプライ2Pのカーカスコードの向きと同一方向となる各カーカスプライ1Pのカーカスプライ1Pのタイヤビード部12で巻き返された部分で構成されているため、同一方向となり、いわゆるカーカスコードどうしが交差しないこととなる。ここで、同一方向とは、バッドレスカーカス部6をタイヤ外側から見た際に、カーカスプライ62a,63aの交点において、タイヤ中央赤道線Oと平行な線およびタイヤ幅方向と平行な線を引いて、各線間に形成される4つの象限のうち、カーカスプライ62a,63aが同一の象限に位置することである。つまり、バッドレスカーカス部6は、3つのカーカス層61〜63のうち、隣り合う2つのカーカス層62,63におけるカーカスコード62a,63aの向きが同一方向となる。
従って、バッドレスカーカス部6を構成する3つのカーカス層61〜63のうち、2つのカーカス層61,63に挟まれる中間のカーカス層62は、カーカスコード62aの向きが中間のカーカス層62とそれぞれ隣り合うカーカス層61,63の一方であるカーカス層63のカーカスコード63aの向きと同一方向となる。つまり、2つのカーカス層61,63に挟まれる中間のカーカス層62のカーカスコード62aは、中間のカーカス層62とそれぞれ隣り合うカーカス層61,63の一方であるカーカス層61のカーカスコード61aといわゆる交差し、他方であるカーカス層63のカーカスコード63aといわゆる交差しなくなる。
サイドウォールゴム7は、各カーカスプライ1P,2Pを保護するものである。
以上のように、中間のカーカス層62は、カーカスコード62aの向きが中間のカーカス層62とそれぞれ隣り合うカーカス層61,63の一方であるカーカス層63のカーカスコード63aの向きと同一方向となるので、空気入りタイヤ1に荷重やコーナリングフォースなどが作用した際に、バットレス領域Bを変形させようとする力が作用しても、中間のカーカス層62と中間のカーカス層62とそれぞれ隣り合うカーカス層61,63の一方であるカーカス層63との間に発生するせん断力を小さくすることができる。従って、中間のカーカス層62の耐久性を向上することができるので、バッドレス領域Bの耐久性を向上することができる。これにより、空気入りタイヤ1の耐久性を向上することができる。
また、バッドレス領域Bにおけるカーカスコード61a,62a,63aの本数は、中間のカーカス層62のカーカスコード62aの向きが中間のカーカス層62とそれぞれ隣り合うカーカス層61,63の一方であるカーカス層63のカーカスコード63aの向きと同一方向となるのみで、変わらない。従って、バッドレス領域Bにおける剛性が低下することを抑制することができる。これにより、走行性能を確保することができる。
なお、上記実施の形態では、バッドレス領域Bのバッドレスカーカス部6を3つのカーカス層61〜63で構成するが本発明はこれに限定されるものではなく4以上のカーカス層で構成されていても良い。この場合は、2つの中間のカーカス層が形成されるがいずれか一方の中間のカーカス層のカーカスコードの向きが少なくとも中間のカーカス層とそれぞれ隣り合うカーカス層の一方のカーカスコードの向きと同一方向であれば良い。
なお、上記実施の形態では、カーカスプライ1Pのタイヤビード部12で巻き返された部分の端部がバッドレス領域B内に位置するが本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、端部をトレッドカーカス部3とベルト部4との間に挟み込み、トレッド領域に位置させても良い。
以下に、従来の空気入りタイヤと、本発明にかかる空気入りタイヤとの比較を行った。従来の空気入りタイヤおよび本発明の空気入りタイヤは、タイヤサイズが235/45ZR17であり、規定リムにリム組みしたものである。ここで、規定リムとはJATMAムで規定する「標準リム」、TRAで規定する「Design Rim」、あるいはETRTOで規定する「Measuring Rim」である。
ここで、「プライ構造」とは、タイヤビード部での巻き返しがタイヤ内側からタイヤ外側に向けて行われたタイヤ内側のカーカスプライの枚数と、タイヤビード部での巻き返しがタイヤ外側からタイヤ内側に向けて行われたタイヤ外側のカーカスプライの枚数とを示すものである。「端部位置」とは、タイヤ内側のカーカスプライのタイヤ幅方向における端部の位置をいう。なお、「L」は、タイヤ幅方向における端部がサイドウォール部11のバッドレス領域Bよりもタイヤビード部側に位置する。また、「H」は、タイヤ幅方向における端部がサイドウォール部11のバッドレス領域Bに位置する。「コード向き」とは、バッドレスカーカス部のカーカス層のカーカスコードの向きをいう。なお、「1層」〜「4層」は、タイヤ内側からタイヤ外側に積層されるカーカス層を示すものである。また、「X」および「Y」は、カーカスコードの向きがそれぞれ異なることを示す。「耐久性」は、空気圧200kPa、キャンバー角3°、荷重6kN、速度220km/hの条件で、ドラム式タイヤ試験機上で走行させ故障するまでの時間を指数評価したものである。なお、「耐久性」は、数値が高いほど故障するまでの時間が長く耐久性が優れている。「走行性能」は、空気圧200kPaの条件で、一周5.6kmのサーキットを排気量2Lクラスの前輪駆動車で10周し、平均タイムを指数評価したものである。なお、「走行性能」は、数値が高いほど平均タイムが短く走行性能が優れている。また、指数評価の場合、±3ポイントは、性能上の差がないものとする。
また、「従来例1」は、タイヤ内側のカーカスプライの枚数が「2」、タイヤ外側のカーカスプライの枚数が「1」、タイヤ内側の各カーカスプライのタイヤ幅方向の端部はいずれも「L」、カーカス層「1層」のカーカスコードの向きが「X」、カーカス層「2層」のカーカスコードの向きが「Y」、カーカス層「3層」のカーカスコードの向きが「X」の空気入りタイヤである。つまり、「従来例1」は、バッドレスカーカス部が2つのカーカス層で構成された空気入りタイヤである。
また、「従来例2」は、タイヤ内側のカーカスプライの枚数が「2」、タイヤ外側のカーカスプライの枚数が「0」、タイヤ内側の各カーカスプライのタイヤ幅方向の端部は一方が「L」、他方が「H」、カーカス層「1層」のカーカスコードの向きが「X」、カーカス層「2層」のカーカスコードの向きが「Y」、カーカス層「3層」のカーカスコードの向きが「X」の空気入りタイヤである。つまり、「従来例2」は、バッドレスカーカス部が3つのカーカス層で構成され、中間のカーカス層「2層」のカーカスコードの向きが中間のカーカス層「2層」とそれぞれ隣り合うカーカス層「1層」,「3層」のカーカスコードの向きと反対方向で構成された空気入りタイヤである。
また、「従来例3」は、タイヤ内側のカーカスプライの枚数が「2」、タイヤ外側のカーカスプライの枚数が「1」、タイヤ内側の各カーカスプライのタイヤ幅方向の端部は一方が「L」、他方が「H」、カーカス層「1層」のカーカスコードの向きが「X」、カーカス層「2層」のカーカスコードの向きが「Y」、カーカス層「3層」のカーカスコードの向きが「X」、カーカス層「4層」のカーカスコードの向きが「Y」の空気入りタイヤである。つまり、「従来例3」は、バッドレスカーカス部が4つのカーカス層で構成され、中間のカーカス層「2層」のカーカスコードの向きが中間のカーカス層「2層」とそれぞれ隣り合うカーカス層「1層」,「3層」のカーカスコードの向きと反対方向で、中間のカーカス層「3層」のカーカスコードの向きが中間のカーカス層「3層」とそれぞれ隣り合うカーカス層「2層」,「4層」のカーカスコードの向きと反対方向で構成された空気入りタイヤである。
また、「実施例1」は、タイヤ内側のカーカスプライの枚数が「2」、タイヤ外側のカーカスプライの枚数が「0」、タイヤ内側の各カーカスプライのタイヤ幅方向の端部は一方が「H」、他方が「L」、カーカス層「1層」のカーカスコードの向きが「X」、カーカス層「2層」のカーカスコードの向きが「Y」、カーカス層「3層」のカーカスコードの向きが「Y」の空気入りタイヤである。つまり、「実施例1」は、バッドレスカーカス部が3つのカーカス層で構成され、中間のカーカス層「2層」のカーカスコードの向きが中間のカーカス層「2層」とそれぞれ隣り合うカーカス層「1層」,「3層」の「1層」のカーカスコードの向きと反対方向で、「3層」のカーカスコードの向きと同一方向で構成された空気入りタイヤである。なお、「実施例1」の空気入りタイヤは、実施の形態にかかる空気入りタイヤ1である。
また、「実施例2」は、タイヤ内側のカーカスプライの枚数が「2」、タイヤ外側のカーカスプライの枚数が「1」、タイヤ内側の各カーカスプライのタイヤ幅方向の端部はいずれも「L」、カーカス層「1層」のカーカスコードの向きが「X」、カーカス層「2層」のカーカスコードの向きが「Y」、カーカス層「3層」のカーカスコードの向きが「Y」の空気入りタイヤである。つまり、「実施例2」は、バッドレスカーカス部が3つのカーカス層で構成され、中間のカーカス層「2層」のカーカスコードの向きが中間のカーカス層「2層」とそれぞれ隣り合うカーカス層「1層」,「3層」の「1層」のカーカスコードの向きと反対方向で、「3層」のカーカスコードの向きと同一方向で構成された空気入りタイヤである。
また、「実施例3」は、タイヤ内側のカーカスプライの枚数が「2」、タイヤ外側のカーカスプライの枚数が「1」、タイヤ内側の各カーカスプライのタイヤ幅方向の端部は一方が「H」、他方が「L」、カーカス層「1層」のカーカスコードの向きが「X」、カーカス層「2層」のカーカスコードの向きが「Y」、カーカス層「3層」のカーカスコードの向きが「Y」、カーカス層「4層」のカーカスコードの向きが「X」の空気入りタイヤである。つまり、「実施例3」は、バッドレスカーカス部が4つのカーカス層で構成され、中間のカーカス層「2層」のカーカスコードの向きが中間のカーカス層「2層」とそれぞれ隣り合うカーカス層「1層」,「3層」の「1層」のカーカスコードの向きと反対方向で、「3層」のカーカスコードの向きと同一方向で、中間のカーカス層「3層」のカーカスコードの向きが中間のカーカス層「3層」とそれぞれ隣り合うカーカス層「2層」のカーカスコードの向きと同一方向で、「4層」のカーカスコードの向きと反対方向で構成された空気入りタイヤである。
Figure 2008296821
表1から明らかなように、中間のカーカス層のカーカスコードの向きが中間のカーカス層とそれぞれ隣り合うカーカス層の一方のカーカスコードの向きと反対方向で、他方のカーカスコードの向きと反対方向で構成される空気入りタイヤである「実施例1」〜「実施例3」では、「従来例1」や中間のカーカス層のカーカスコードの向きが中間のカーカス層とそれぞれ隣り合うカーカス層のカーカスコードの向きと反対方向で構成される空気入りタイヤである「従来例2」および「従来例3」と比較して、走行性能を確保しつつ、耐久性を著しく向上することができている。
以上のように、本発明にかかる空気入りタイヤは、走行性能を要求される空気入りタイヤに有用であり、特に、走行性能を確保するとともに、耐久性の向上を図るのに適している。
実施の形態にかかる空気入りタイヤの構成例を示す図である。 トレッド領域およびバッドレス領域におけるカーカス層を示す図である。
符号の説明
1 空気入りタイヤ
2 インナライナ
3 トレッドカーカス部
31 カーカス層
31a カーカスコード
32 カーカス層
32a カーカスコード
4 ベルト部
41 ベルト層
42 ベルト層
5 トレッドゴム
6 バッドレスカーカス部
61 カーカス層
62 カーカス層
63 カーカス層
7 サイドウォールゴム
10 トレッド部
11 サイドウォール部
12 タイヤビード部
13 ビードコア
B バッドレス領域
O タイヤ中央赤道線
T トレッド領域
W タイヤ総幅

Claims (3)

  1. トレッド領域におけるカーカスコードのタイヤ中央赤道線に対するカーカス角の絶対値が65°以上90°未満のカーカスプライにより、カーカス層が構成されるとともに、複数のベルト層が積層されて構成されるベルト部を前記トレッド領域に備える空気入りタイヤにおいて、
    前記ベルト部のタイヤ幅方向における端部からタイヤ総幅までのバッドレス領域に、少なくとも3以上の前記カーカス層が積層され、
    前記3以上のカーカス層のうち、少なくとも隣り合う2つのカーカス層における前記カーカスコードの向きが同一方向であることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記バッドレス領域におけるカーカス層は、前記トレッド領域におけるカーカス層を構成し、かつタイヤビードで巻き返された2つのカーカスプライにより構成されていることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記バッドレス領域におけるカーカス層は、前記トレッド領域におけるカーカス層を構成し、かつタイヤビードで巻き返された2つのカーカスプライと、前記トレッド領域におけるカーカス層を構成し、かつタイヤビードで巻き返されない1つのカーカスプライとにより構成されていることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
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