JP5034598B2 - 固体撮像素子及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は固体撮像素子及びその製造方法に係り、特に画素にリング状のゲート電極を持つ光信号出力用トランジスタを備えた固体撮像素子及びその製造方法に関する。
固体撮像素子には大きく分けてCCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)とCMOS(Complementary MOS)イメージセンサの2種類に分けられる。このうち、CCDはフォトダイオードで光電変換された電荷をCCDにより画素外に転送し、その後電圧信号に変換、増幅し、チップ外に出力する。
一方、CMOSイメージセンサは、フォトダイオードで光電変換して得られた電荷を画素内で電圧信号、あるいは電流信号などの電気信号に変換し、その電気信号を増幅用トランジスタで増幅してから画素外に出力する。CMOSイメージセンサの多くは画素内に3個以上のトランジスタを備えていることが多い。これらのトランジスタに多くの面積をとられることから、CMOSイメージセンサはCCDに比べて微細化に不利であるといわれている。
一方、画素内にトランジスタを1、2個だけ持つタイプのイメージセンサの開発も従来行われてきた、このタイプのイメージセンサのトランジスタは、リング状のゲート電極を持つことが特徴である。このリングの中心部の拡散は、通常トランジスタのソースとして機能するが、ゲート電極によりその他の拡散から分離されるため、構成をシンプルにすることが可能である。このタイプのイメージセンサは各画素内に増幅用MOSFETを持つという意味で、CMOSイメージセンサの一種といえる。
その最も典型例はCMD(Charge Modulation Device:電荷変調素子)と呼ばれる固体撮像素子である(例えば、特許文献1参照)。図9はCMDと呼ばれる固体撮像素子の一例の構造断面図を示す。この従来の固体撮像素子は、ゲート電極1に電圧をかけ空乏層を作り受光部とする、いわゆるフォトゲート型の受光素子で、リング状のゲート電極1を有する1個のトランジスタが受光素子と増幅素子を兼ねるというシンプルな構成である。ゲート電極1の下に溜まった電荷が、基板効果によりトランジスタのしきい値電圧を変化させ、ソースの出力電位が変化し、それが信号となる。信号を読み出した後、ソース電極2とゲート電極1に高電圧をかけると、ホールは基板に排出される。
しかしながら、上記のフォトゲート型の受光素子はCCDなどでよく使われる埋め込みフォトダイオードなどに比べ、ゲート電極1を光が透過する際に光が吸収されるので、感度が低い。また、pウェルであるゲート領域3がゲート絶縁膜4の界面に直接接しているが、ゲート絶縁膜界面では雑音が発生し易いという問題がある。また、この構造では発生した電荷がゲート電極1全体に一様に分布するため、電荷を電圧に変換する効率が低い、という問題もある。
それを改善したのが、ウェル領域を共有する発光ダイオードと絶縁ゲート型電界効果トランジスタとを備え、かつ、トランジスタのチャネル領域の下のウェル領域内のソース拡散領域の近くに高濃度埋込層(キャリアポケット)を備えた構造の固体撮像素子である(例えば、特許文献2参照)。
図10はこの特許文献2記載の固体撮像素子の一例の構造断面図を示す。同図において、p基板11の表面にnウェル12を形成し、nウェル12中に埋め込みpウェル13を形成し、その埋め込みpウェル13上にリング状ゲート電極14を形成し、MOSFETとする。そのリング状MOSFETのリング状ゲート電極14の外周部を取り囲むように形成されたドレイン拡散層15の下部にある埋め込みpウェル13を埋め込みフォトダイオードとする。そのうえでMOSFETでのソース拡散層16の近傍にp型不純物濃度を高めたp+領域(キャリアポケット)17を形成する。
このようにすると、埋め込みpウェル13内ではこのキャリアポケット17が最もポテンシャルが低くなるため、ドレイン拡散層15の下部の埋め込みフォトダイオードで発生したホールは、埋め込みpウェル13内を移動して、キャリアポケット17に集中する。その結果、ソース近傍の電位が上昇し、MOSFETのしきい値が下がるので、そのしきい値変化が信号となる。キャリアポケット17に集まったホールは、信号が読み出された後、ソース電極配線18とゲート電極配線19に高電圧をかけることにより、基板側に排出される。
このように、この従来の固体撮像素子では、入射光により発生した電荷が雑音の発生し易い基板表面を通らず、すべて埋め込みpウェル13という基板内を移動するので、雑音が少ないという特徴がある。また、発生した電荷がソース拡散層16の近傍に集中するので、電荷−電圧の変換効率が高くなるという特徴がある。
さて、上記の特許文献1及び特許文献2記載の固体撮像素子は、撮像方式で分類すると、ローリング・シャッタと呼ばれる撮像方式になる。ローリング・シャッタとは、水平方向の複数の画素からなる行毎に、あるいは画素毎に撮像時間がずれている方式で、このような撮像方法では動いている物体の撮影時や、カメラの方向を動かした時に、撮影している画像が歪むという問題がある。このため、一括シャッタと呼ばれる、全画素で時間情報が揃った撮像方式が望ましい。CCDの場合、全画素で一斉にフォトダイオードの電荷をCCD転送路に転送するので、一括シャッタが達成されている。
リング状ゲート電極を使った固体撮像素子で、一括シャッタを実現した固体撮像素子も従来開示されている(例えば、特許文献3参照)。図11はこの特許文献3記載の従来の固体撮像素子の一例の構造断面図を示す。この固体撮像素子では、p型半導体領域21を含む埋め込みフォトダイオードとリング状ゲート電極22との間に転送ゲート電極23を1つ追加し、埋め込みフォトダイオードで光電変換してp型半導体領域21に蓄積された信号電荷を、転送ゲート電極23によりリング状ゲート電極22の下のp型半導体領域24に全画素一斉に電荷転送を行い、一括シャッタを実現するものである。この従来の固体撮像素子は、ゲート電極22の下に埋め込みでないp型半導体領域24を全面に持っているという点で、従来のCMDと同じである。
しかるに、特許文献2記載の図10に示した従来の固体撮像素子では、埋め込みのpウェル13内にさらにp+領域を設けキャリアポケット17とするため、キャリアポケット17の電荷をリセットする時にかけるリセット電圧として高電圧(7V〜8V)をかけなければならないので、消費電力が大きくなり、昇圧回路を備えなければならないという問題がある。このリセット電圧を下げるためには、キャリアポケット17のp+濃度を下げればよいが、埋め込みpウェル13の濃度よりも下げることは原理的にできず、またpウェル13の濃度よりも十分濃度が高くないと電荷集中の効果が少なくなるので、その濃度設定の範囲には限界がある。
一方、一括シャッタ実現のためには、特許文献3記載の図11に示した固体撮像素子のように、転送用のゲート電極を1つ設けるのがよいが、リング状ゲート電極22を持つトランジスタの構造が、従来のCMDと同じで、p型半導体領域24がリング状ゲート電極22の下全面にあり、電荷のソースへの集中が行われていないので、電荷から電圧への変換率が低いという問題がある。
そこで、本出願人は上記の諸問題を解決し、低い電圧でリング状ゲート電極下に蓄積された電荷を基板に排出し得、かつ、一括シャッタも実現し得る固体撮像素子及びその製造方法を提案した(例えば、特許文献4参照)。
図12(A)、(B)は上記の特許文献4記載の本出願人の提案になる固体撮像素子の1画素分の一例の素子構造の平面図とそのX−X’線に沿う断面図を示す。図12(A)、(B)に示すように、本出願人の提案になる固体撮像素子は、p+型基板31上にp-型エピタキシャル層32を成長し、このエピタキシャル層32の表面にnウェル33がある。nウェル33上にはゲート酸化膜34を挟んで平面形状がリング状のゲート電極35が形成されている。
リング状ゲート電極35の中心部に対応したnウェル33の表面にはn+型のソース領域36が形成されており、そのソース領域36に隣接してソース近傍p型領域37が形成され、更にソース領域36とソース近傍p型領域37の外側の離間した位置にはn+型のドレイン領域38が形成されている。更に、ドレイン領域38の下のnウェル33中の、画素の開口部に対応する部分には、埋め込みのp-型領域39があり、この埋め込みのp-型領域39とnウェル33等の周辺のn領域は、図12(A)に示す埋め込みフォトダイオード40を構成している。
埋め込みフォトダイオード40とリング状ゲート電極35との間には、転送ゲート電極41がある。ドレイン領域38、リング状ゲート電極35、ソース領域36、転送ゲート電極41には、それぞれメタル配線42、43、44、45が接続されている。また、上記の各構成の上方には、図12(B)に示すように絶縁膜46を介して遮光膜47が形成されており、その遮光膜47の埋め込みフォトダイオード40に対応した位置には開口部48が穿設されている。光は、開口部48を通して埋め込みフォトダイオード40に達して光電変換される。
図12(A)、(B)に示した固体撮像素子と図10及び図11に示した従来の固体撮像素子との構造上の大きな違いは、図10及び図11に示した従来の固体撮像素子がリング状ゲート電極の下全面にp型領域13、24が存在していたのに対して、図12の固体撮像素子ではソース領域36の近傍にのみp型領域37があり、リング状ゲート電極35下の他の領域はn型(nウェル)33になっていることである。
図10に示した従来の固体撮像素子では、電荷をソース近傍に集中させるために、pウェル13中にさらに濃いp+領域のキャリアポケット17を作っていた。これに対し、図12の固体撮像素子では最初からp型領域自体が37で示すようにソース領域36の近傍しか存在しないために、このソース近傍p型領域37の濃度を低くすることができる。この結果、ソース近傍p型領域37に蓄積されているホール(電荷)を基板に排出するためのリセット電圧を低くすることができる。また、全画素一斉に各画素のリング状ゲート電極の下のソース近傍p型領域37へ信号電荷を転送することができるため、一括シャッタを実現できる。
この本出願人の提案になる固体撮像素子の動作について、図13及び図14と共に簡単に説明する。図13(A)は図12の固体撮像素子の素子断面図、図13(B)〜(D)及び図14(A)〜(D)はポテンシャルの状態を示す。まず、埋め込みのフォトダイオード40に光が入り、光電変換効果により電子・ホール対が発生、フォトダイオードの埋め込みp-型領域39に図13(B)に示すようにホール51が蓄積される。このとき転送ゲート電極41の電位はドレイン電位Vddと同じになっており、転送ゲートMOSFETはオフ状態である。これらの蓄積は、前フレームの読み出し操作が行われている時に同時に行われている。
続いて、前フレームの読み出しが終了して、次のフレームの読み出しが始まると、最初に行うのは全画素一斉にフォトダイオード40からリング状ゲート電極35のソース近傍p型領域37にホールを転送することである。そのため、転送ゲート電極41の電位がLow2となり、転送ゲートMOSFETがオン状態になる。この電位Low2はリング状ゲート電極35に印加される制御信号の電位Low1よりも高い電位とし、図13(C)に示すように転送ゲート電極41とリング状ゲート電極35の下でポテンシャルの勾配を設ける。なお、リング状ゲート電位Low1は0Vでもよいが、0Vよりも高い別の値でもよい。
一方、全画素のソース電位は電位S1(S1>Low1)にして、リング状ゲートMOSFETがオフになり電流が流れないようにする。この結果、全画素のフォトダイオードに蓄積された電荷(ホール51)が、対応する画素のリング状ゲート電極の下に一斉に転送される。リング状ゲート電極35の下の領域で、ソース近傍p型領域37が最もポテンシャルが低いので、フォトダイオードに蓄積されていたホール51は図13(C)に52で示すようにソース近傍p型領域37に達し、そこに蓄積される。ホール52が蓄積された結果、ソース近傍p型領域37の電位が上昇する。
続いて、転送ゲート電極がVddになり、転送ゲートMOSFETがオフになる。これにより、再び埋め込みフォトダイオード40では光電変換効果により電子・ホール対が発生し、フォトダイオードの埋め込みp-型領域39に図13(D)に示すようにホール53が蓄積され始める。この蓄積動作は次の電荷転送時まで続けられる。一方、読み出し操作は行単位で順番に行われるので、自分の行の順番が来るまで、リング状ゲート電極35の電位はLowの状態で、図13(D)に示すようにソース近傍p型領域37にホール52を蓄積したまま待機する。なお、0(GND)≦Low≦Low1である。
続いて、画素の信号読み出しが行われる。まず、ソース近傍p型領域37にホール52を蓄積した状態で、リング状ゲート電極35の電位をLowからVg1に上げる。ここで、上記の電位Vg1は、前述した各電位Low、Low1、Vddとの間に
Low≦Low1≦Vg1≦Vdd (ただし、Low<Vdd)
なる不等式が成立する電位である。リング状ゲート電極を持つMOSFETのソースに接続されたソースフォロア回路が働き、そのMOSFETのソース電位は、S2(=Vg1−Vth1)となる。ここで、Vth1とはホールがある状態でのMOSFET53のしきい値電圧である。この値が第1のキャパシタに記憶される。
図14(A)はこの期間におけるポテンシャルの状態を示す。この期間では光電変換効果によりフォトダイオードの埋め込みp-型領域39に蓄積されるホールが図14(A)に54で示すように上記の期間の図13(D)よりも増加している。
続いて、リング状ゲート電極35の電位をHigh1に上げると同時に、リング状ゲート電極を持つMOSFETのソース電位をHighsに上げる。ここで、High1、Highs>Low1である。この結果、図14(B)に55で示すように、ソース近傍p型領域37のポテンシャルが上昇し、nウェル33のバリアを越えてホールがエピタキシャル層32に排出される。なお、図14(B)はHigh1=Highs=Vddとして図示している。また、この期間でも光電変換効果によりフォトダイオードの埋め込みp-型領域39に蓄積されるホールが図14(B)に56で示すように先の期間よりも増加している。
続いて、再び信号読み出し状態にする。このときリング状ゲート電極35の電位をVg1とする。しかし、この期間では直前の期間でホールが基板に排出されていて図14(C)に示すように、ソース近傍p型領域37にはホールが存在しないので、上記MOSFETのソース電位は、S0(=Vg1−Vth0)となる。ここでVth0とはホールがない状態でのしきい値電圧である。この値を第2のキャパシタに記憶する。差動アンプは第1及び第2キャパシタの電位差を出力する。すなわち、差動アンプは(Vth0−Vth1)を出力する。この出力値(Vth0−Vth1)は、ホール電荷によるしきい値変化分であり、これがこの画素の出力信号として出力される。
続いて、再びリング状ゲート電極35の電位を図14(D)に58で示すようにLowにし、ソース近傍p型領域37にはホールがない状態で、全ての行の信号処理が終了するまで待機する。この期間でも引き続きフォトダイオードに図14(D)に59で示すように光電変換効果によるホールの蓄積が進行する。その後、最初の図13(B)の状態に戻って、ホールの転送から繰り返す。
図15は特許文献4記載の本出願人の提案になる固体撮像素子の1画素分の他の例の素子構造断面図を示す。同図中、図12(B)と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図15に示す固体撮像素子は、ソース近傍p+型領域63内に平面形状がリング状のp+型領域61が設けられている。p+型領域61が埋め込み構造になっているが、周辺のソース近傍p型領域62の一部はゲート酸化膜34に接している。また、ソース近傍p型領域62内のp+型領域61がリング状ゲート電極35の下になく内側にある。
次に、上記の固体撮像素子の製造方法について図16及び図17の各工程の素子断面図と共に説明する。説明の簡単のため、ソース近傍のみの作り方を示し、既にnウェル33が形成されているものとする。
まず、図16(A)に示すように、nウェル33の表面全面に酸化膜65を形成し、更にフォトプロセスによりnウェル33内のソース近傍p型領域62を作る部分を除いたレジスト66を酸化膜65上に形成した後、レジスト66をマスクとしたイオン注入法を適用して酸化膜65を通してnウェル33中にp型不純物であるボロンを注入してソース近傍p型領域62を作る。
続いて、図16(A)の基板表面酸化膜65をレジスト66と共に除去して図16(B)に示すように、新たにゲート酸化膜34を形成し、その上にリング状ゲート電極35を形成する。続いて、図16(C)に示すように、リング状ゲート電極35をマスクとしたイオン注入法を適用して、nウェル33中の図16(A)よりも浅いところにボロンを注入してp+領域67を形成する。
次に、図17(A)に示すように、同じくリング状ゲート電極35をマスクとしたイオン注入法を適用して、p+領域67中の浅い基板表面にn型不純物であるひ素を注入して、表面n+層68を形成する。続いて、図17(B)に示すように、リング状ゲート電極35の開口部の内壁にLDDサイドスペーサ69を公知の方法により形成する。そして、最後に図17(C)に示すように、リング状ゲート電極35をマスクとしたイオン注入法を適用して、LDDサイドスペーサ69を通して表面n+層68及びp+型領域63内にひ素を高濃度で注入し、n+型のソース領域36を形成する。このソース領域36の形成に伴いリング状のp+型領域63が残る。
特開昭60−206063号公報 特開平11−195778号公報 特開平10−41493号公報 特開2006−100761号公報
しかしながら、特許文献4記載の従来の固体撮像素子の製造方法では、以下の問題点を有している。すなわち、図16(A)、(C)、図17(A)、(C)の各イオン注入工程においては、半導体基板表面に対して完全に垂直方向に不純物をイオン注入しているが、実際の製造においては、半導体基板表面に対し完全に垂直方向からイオンが撃ち込まれることは殆ど無く、通常は、図18(A)に示すように、半導体基板71の表面にゲート酸化膜73を介してゲート電極又はマスク74の開口部を通して、半導体基板71の注入領域72に対して半導体基板71の表面に対し、僅かな角度をなしてイオン75が撃ち込まれる。
イオン75の入射が半導体基板71の表面に対し角度を持っていると、イオン75はゲート電極74の下へ斜めに入り込み、設計に対してイオン入射方向へずれた位置に不純物領域を形成する。このずれは、素子サイズが大きい場合にはあまり問題にならないが、微細な構造、特に撮像素子のように無数の画素を有し、より精細な撮像を可能とする性能向上のためには画素数の増加、微細化が不可欠であり、それぞれの画素に均一な特性が求められるような装置においては、設計との相違が重大な問題となる。
従来の固体撮像素子の製造方法においては、このイオン注入方向の傾きにより、図17(C)に示した、ソース近傍p型領域62、p+型領域63、n+型のソース領域36は、図18(B)にそれぞれ62’、63’、36’で示すように、リング状ゲート電極35の中心76に対して、イオン撃ち込み方向による偏りが生じてしまう。この偏りにより、リング状ゲート電極を持つトランジスタの特性に、設計との相違や、ゲート長や注入領域の深さのバラツキの結果として画素毎や素子毎またはウェハ毎のバラツキが生じ、期待する性能が得られないといった問題が発生する。
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、リング状ゲート電極に対し、イオン打ち込み方向に起因する注入領域の偏りを等方的にし、特性のバラツキや、トランジスタ性能の低下を低減することができる固体撮像素子及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、第1の発明の固体撮像素子は、光を電荷に変換して蓄積する光電変換領域と、光電変換領域に蓄積された電荷を転送する電荷転送手段と、入力された電荷の量をしきい値の変化として出力する光信号出力用トランジスタとを含む単位画素が基板上に規則的に複数配列された固体撮像素子であって、光信号出力用トランジスタは、m角形(mは3以上の自然数)のリング形状を有するゲート電極と、ゲート電極をマスクとして、360°/mの角度ずつ基板を回転し、その度に基板の表面に対して斜め方向からイオン注入して合計m回のイオン注入を行うことにより、ゲート電極の中央開口部に対応する基板位置に形成されたソース領域と、ゲート電極をマスクとして、360°/mの角度ずつ基板を回転し、その度に基板の表面に対して斜め方向からイオン注入して合計m回のイオン注入を行うことにより、ソース領域を取り囲み、かつ、ゲート電極の下方まで広がりを持つように形成されたソース近傍領域とを有し、電荷転送手段は、光電変換領域に蓄積された電荷をソース近傍領域へ転送する手段であることを特徴とする。
また、第2の発明の固体撮像素子は、上記光信号出力用トランジスタが、ゲート電極をマスクとして、360°/mの角度ずつ基板を回転し、その度に基板の表面に対して斜め方向からイオン注入して合計m回のイオン注入を行うことにより、ソース近傍領域内に形成され、ソース近傍領域よりも高濃度でリング形状を有する高濃度領域をさらに備えることを特徴とする。
この発明では、基板表面に対して斜め方向から不純物をイオン注入してソース近傍領域を形成することにより、ソース近傍領域の高濃度部分が広がりを持つように形成されているため、ソース近傍領域の位置のリング状ゲート電極の中心に対する偏りを解消できると共に、ソース近傍領域の蓄積容量を増大させることができる。
また、上記の目的を達成するため、第の発明の固体撮像素子の製造方法は、光を電荷に変換して蓄積する光電変換領域と、m角形(mは3以上の自然数)のリング形状を有するゲート電極を持ち、入力された電荷の量をしきい値の変化として出力する光信号出力用トランジスタとを含む単位画素が、第1の導電型の基板上に規則的に複数配列された固体撮像素子の製造方法において、基板の表面に設けられた第2の導電型のウェル領域の所定位置に、ゲート絶縁膜を介して、m角形のリング形状を有するゲート電極を形成するリング状ゲート電極形成ステップと、ゲート電極をマスクとして、360°/mの角度ずつ基板を回転し、その度に基板の表面に対して斜め方向から第1の導電型の不純物をイオン注入して合計m回のイオン注入を行うことにより、ゲート電極の下方まで広がりを持つ第1の導電型のソース近傍領域を形成するソース近傍領域形成ステップと、ゲート電極をマスクとして、360°/mの角度ずつ基板を回転し、その度に基板の表面に対して斜め方向から高濃度の第2の導電型の不純物をイオン注入して合計m回のイオン注入を行うことにより、ゲート電極の中央開口部に対応する基板位置に、ソース近傍領域に取り囲まれた、光信号出力用トランジスタの第2の導電型のソース領域を形成するソース領域形成ステップと、を含むことを特徴とする。
また、上記の目的を達成するため、第の発明の固体撮像素子の製造方法は、上記の第3の発明に、ゲート電極をマスクとして、360°/mの角度ずつ基板を回転し、その度に基板の表面に対して斜め方向から高濃度の第1の導電型の不純物をイオン注入して合計m回のイオン注入を行うことにより、ソース近傍領域内に、ソース近傍領域よりも高濃度でリング形状を有する第1の導電型の高濃度領域を形成する高濃度領域形成ステップをさらに含むことを特徴とする。
基板が静止した状態で不純物を注入した場合は、不純物の入射角度によってソース近傍領域の位置が、リング状ゲート電極の中心に対して偏ってしまうが、本発明の固体撮像素子の製造方法では、基板を連続的に又は等角度間隔で間欠的に回転するようにしたため、ソース近傍領域の位置のリング状ゲート電極の中心に対する偏りを解消できると共に、ソース近傍領域の蓄積容量を増大させることができる。
本発明によれば、ソース近傍領域の位置のリング状ゲート電極の中心に対する偏りを解消することができるため、光信号出力用トランジスタの特性のバラツキや、設計との相違や、トランジスタ性能の低下を低減することができる。
更には、本発明によれば、いかなる方向に対しても、不純物がリング状ゲート電極下に入り込むことによって、ソース近傍領域をリング状ゲート電極下に広範囲に広げることが可能になり、ソース近傍領域の蓄積容量を増大させ、固体撮像素子の感度を向上させることができる。
次に、本発明の実施の形態について図面と共に詳細に説明する。図1(A)は本発明になる固体撮像素子の1画素分の一実施の形態の素子構造の平面図、同図(B)は同図(A)のX−X’線に沿う断面図を示す。図1(B)に示すように、本実施の形態の固体撮像素子は、p+型基板81上にp-型エピタキシャル層82を成長し、このエピタキシャル層82の表面にnウェル83が形成されている。そのnウェル83上にはゲート酸化膜84を挟んで平面形状が同図(A)に示すように、外形が正方形で、かつ、中心部に正方形の開口部が形成された形状(以下、説明の便宜上、この形状を「矩形リング状」というものとする)のゲート電極85が形成されている。
矩形リング状のゲート電極85の中心部に対応したnウェル83の表面にはn+型のソース領域86が形成されており、そのソース領域86に隣接してソース近傍p型領域87が形成され、更にソース近傍p型領域87内に平面形状が矩形リング状のp+型領域88が形成されている。ソース近傍p型領域87の一部はゲート酸化膜84に接している。また、ソース領域86とソース近傍p型領域87の外側の離間した位置にはn+型のドレイン領域89が形成されている。更に、ドレイン領域89の下のnウェル83中には埋め込みのp-型領域90がある。この埋め込みのp-型領域90はnウェル83等と共に、図1(A)に示す埋め込みフォトダイオード91を構成している。
埋め込みフォトダイオード91と矩形リング状ゲート電極85との間には、第2のゲート電極である転送ゲート電極92がある。ドレイン領域89、矩形リング状ゲート電極85、ソース領域86、転送ゲート電極92には、それぞれメタル配線93、94、95、96が接続されている。また、上記の各構成の上方には、図1(B)に示すように絶縁膜97を介して遮光膜98が形成されており、その遮光膜98の埋め込みフォトダイオード91に対応した位置には開口部99が穿設されている。この遮光膜98は金属、あるいは有機膜等で形成される。光は、開口部99を通して埋め込みフォトダイオード91に達して光電変換される。
ここで、図1(B)に示す矩形リング状ゲート電極85直下のソース近傍p型領域87をゲート領域とし、n+型のソース領域86及びn+型のドレイン領域89を有するnチャネルMOSFETは、光信号の増幅素子である光信号出力トランジスタを構成している。また、図1(B)に示す転送ゲート電極92直下のnウェル83をゲート領域、フォトダイオード91の埋め込みのp-型領域90をソース領域、ソース近傍p型領域87をドレインとするpチャネルMOSFETは転送ゲートトランジスタを構成している。
本実施の形態は、矩形リング状ゲート電極85の中央開口部に対応する基板位置に設けられたソース領域86と、ソース近傍p型領域87およびp+型領域88が、矩形リング状ゲート電極85をマスクとして、90度毎に回転させた基板に対して基板表面に対して斜め方向からイオン注入することにより、ソース領域86を取り囲み、かつ、矩形リング状ゲート電極85の下方まで高濃度部分が広がりを持つように形成されており、また、矩形リング状ゲート電極85が矩形状に形成されている点に特徴がある。
本実施の形態によれば、斜め方向のイオン注入により、いかなる方向に対しても、p型不純物が矩形リング状ゲート電極85の下に入り込むことによって、ソース近傍p型領域87およびp+型領域88を矩形リング状ゲート電極85の下に広範囲に広げることが可能になり、ソース近傍p型領域87およびp+型領域88の蓄積容量を増大させ、固体撮像素子の感度を向上させることができる。また、本実施の形態によれば、ソース領域86、ソース近傍p型領域87およびp+型領域88の位置の矩形リング状ゲート電極85の中心に対する偏りを解消することができる。
ただし、本実施の形態は特許文献4に記載された本出願人の提案になる固体撮像素子と上記以外の基本的な構造は同様であるため、ソース近傍p型領域87およびp+領域88に蓄積されているホール(電荷)を基板に排出するためのリセット電圧を低くすることができ、また、全画素一斉に各画素の矩形リング状ゲート電極85の下のソース近傍p型領域87およびp+領域88へ信号電荷を転送することができるため、一括シャッタを実現できる。なお、本実施の形態の固体撮像素子も図12に示した本出願人の提案になる固体撮像素子と動作は同じであるので、動作の説明は省略する。
次に、本発明の固体撮像素子の製造方法の各実施の形態について説明する。本発明の製造方法の第1の実施の形態は、90度ずつ半導体基板を回転させて計4回イオン注入を行って固体撮像素子を製造する方法である。本実施の形態では、図16(A)〜(C)、図17(A)〜(C)と共に説明した本出願人の先の提案になる製造方法の各工程のうち、説明の簡単のため、図17(B)までの製造工程が終了したとする。続いて、図2(A)に示すように、基板101上にゲート酸化膜103を介してゲート電極又はマスク104が形成された素子(図17(B)までの製造工程が終了した素子)に対して、ゲート電極又はマスク104の開口部を通してイオン105を斜めに注入すると、注入領域102にイオンが注入される結果、図18(B)に示したようにソース近傍p+領域が、ゲート電極の中心に対して、イオンが撃ち込まれる方向へ偏って形成される。
そこで、本実施の形態では次に、基板101を図2(A)の状態から90度、平面内で回転させた状態にし、それ以外は全く同一条件にして、図17(C)に示したイオン注入工程を行う。こうすることで、前回とは90度の角度をなす方向に注入領域の新たな偏りを生じる。
更に同様に、基板101を90度回転させて図2(B)に示すように、ゲート電極又はマスク104の開口部を通して3度目のイオン106の注入を斜めに行うと、注入領域107にイオンが注入される結果、1度目の注入と逆方向に、注入領域が107で示すように1度目のイオン注入時とは反対方向に同様の偏りを生じ、その結果、1度目の注入による偏りを相殺し、1度目の注入のイオン入射方向の基板平面方向成分における不純物濃度分布は矩形リング状ゲート電極の中心に対して対称となる。
続いて、更に基板101を90度回転させて4度目のイオン注入を、イオン注入方向以外は1度目〜3度目のイオン注入と同一条件で行うことで、2度目のイオン注入による注入領域の偏りを相殺し、矩形リング状ゲート電極の中心から四方に均一なp+領域を形成することが可能となる。当然、4回のイオン注入によって目的の不純物濃度が得られるように1回の注入量は調整される。
これにより、図3に示すように、矩形リング状ゲート電極85の開口部の中心に対して、n+領域86、ソース近傍p型領域87、p+領域88が対称に形成された固体撮像素子を製造することができる。このように、基板101(81)を90度ずつ回転させる本実施の形態は、図1(A)に示したようにゲート電極85が矩形リング状である場合に、その回転対称性から特に有効である。
このようにして、矩形リング状ゲート電極85に対し、イオン打ち込み方向に起因する注入領域の偏りを解消して製造された図1(A)、(B)に示した本実施の形態の固体撮像素子によれば、固体撮像素子にある注入領域の設計とのずれが少なくなるので、設計からの性能の低下や画素毎のばらつきやトランジスタ性能の低下を低減することができる。
なお、上記の実施の形態のように、90度ずつ4回、基板を回転させるのではなく、45度ずつ8回、あるいは30度ずつ12回などのように、より細かく回転してイオン注入回数を増やすことで精度を高めることもできる。特に、リング状ゲート電極が正方形や長方形などの矩形リング状ではなく、2n角形(nは3以上の自然数)の形状をしている場合などには、回転方向を4方向ではなく、任意の偶数2n方向として、360°/(2n)の角度ずつ基板を回転し、その度にイオン注入を行い、合計で2n回のイオン注入を行う方法も、実施例として考えられる。当然、ソース近傍p+領域以外の領域の形成に関しても、回転させ複数回注入してもよい。また、注入するイオンは工程によってはn型のものであってもよい。
また、(2n’+1)角形(n’は1以上の自然数)のような頂点の数が奇数個の形状のリング状ゲート電極に対しても、回転対称性から、回転の角度を360°/(2n’+1)ずつにして同様に注入を行う方法も有効である。
次に、本発明の製造方法の第2の実施の形態について説明する。この実施の形態では、イオン注入を行う間、半導体基板を常に回転させる方法である。上記の実施の形態では360°/m(mは3以上の自然数)の角度ずつ基板を回転し、その度にイオン注入を行い、合計でm回のイオン注入を行っているが、リング状ゲート電極の平面形状の外形が多角形状で、それに合わせた注入を行おうとすると、その頂点の数が大きいほど、回転と注入の回数が増大してしまう。
そこで、本実施の形態ではより一般的に、リング状ゲート電極が完全な円であるとみなし、基板を同一平面内で一定の角速度で回転させるものである。これにより、注入方向の偏りは、リング状ゲート電極の中心に対して完全に等方的になる。この方法で図17(C)のイオン注入を行えば,p+領域の偏りを完全になくし、なおかつ、上記の実施の形態のように複数回処理する必要がない。当然、ソース近傍p+領域以外の領域の形成に関しても、回転させながら注入してもよい。また、注入するイオンは工程によってはn型のものであってもよい。本実施の形態では、ゲート電極が本出願人が先に提案した固体撮像素子と同様に平面形状が円形のリング状である固体撮像素子を製造することができる。
なお、本発明は以上の実施の形態に限定されるものではなく、例えば図4乃至図8に示す断面図の特許文献4記載の固体撮像素子にも本発明を適用できる。図4乃至図8中、図1(B)と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図4はソース近傍p型領域110がゲート酸化膜84に接していない点が図1と異なる。この例の固体撮像素子は電荷がp+型領域88に集中するので、感度を上げることができる。図5はソース近傍p型領域87がゲート酸化膜84に直接接している部分があるが、内部にp+型領域88が存在しないことが特徴である。
また、図6の固体撮像素子は、転送ゲート電極92の下のnウェル83の表面の、ソース領域86、ドレイン領域89よりも浅い位置にp型不純物を導入して、p-型しきい値調整層111を形成した点に特徴がある。この例によれば、転送ゲートMOSFETをオンとするしきい値電圧を可変にすることができ、転送ゲートMOSFETをオンとする電圧設定の自由度を広げることができる。
また、図7は転送ゲート電極92の下だけでなく、矩形リング状ゲート電極85の下にもnウェル83の表面の、ソース領域86、ドレイン領域89よりも浅い位置にp型不純物を導入して、p-型しきい値調整層112を形成した点に特徴がある。このp-型しきい値調整層112は、埋め込みチャネルを形成し、ソース近傍p型領域87に達するまでのドリフト雑音を減らすものである。更に、図8は矩形リング状ゲート電極85の全ての領域でソース領域86、ドレイン領域89よりも浅い位置にp型不純物を導入して、p-型しきい値調整層113を形成してバランスをよくしたものである。
なお、本発明は以上の実施の形態に限定されるものではなく、例えば、180度半導体基板を回転させて計2回イオン注入を行って固体撮像素子を製造するようにしてもよく、また、以上の実施の形態では図16(A)、(C)、図17(A)、(C)に示したようなイオン注入工程のうち、図17(C)に示したイオン注入工程において本発明を適用したが、上記の4回のイオン注入工程のどれか一つ又は二つ以上のイオン注入工程に本発明を適用することができる。
本発明になる固体撮像素子の1画素分の一実施の形態の素子構造の平面図とX−X’線に沿う断面図である。 本発明になる固体撮像素子の製造方法の一実施の形態の原理説明用素子断面図である。 本発明になる固体撮像素子の製造方法の一実施の形態により製造された固体撮像素子の要部の素子断面図である。 本発明製造方法が適用される固体撮像素子の第1の例の断面図である。 本発明製造方法が適用される固体撮像素子の第2の例の断面図である。 本発明製造方法が適用される固体撮像素子の第3の例の断面図である。 本発明製造方法が適用される固体撮像素子の第4の例の断面図である。 本発明製造方法が適用される固体撮像素子の第5の例の断面図である。 従来の固体撮像素子の一例の構造断面図である。 従来の固体撮像素子の他の例の構造断面図である。 従来の固体撮像素子の更に他の例の構造断面図である。 本出願人が先に提案した従来の固体撮像素子の1画素分の一例の素子構造の平面図とX−X’線に沿う断面図である。 本出願人が先に提案した従来の固体撮像素子の他の例の動作説明用ポテンシャル概念図(その1)である。 本出願人が先に提案した従来の固体撮像素子の他の例の動作説明用ポテンシャル概念図(その2)である。 本出願人が先に提案した従来の固体撮像素子の更に他の例の素子構造断面図である。 図15の固体撮像素子の製造方法の各工程の素子断面図(その1)である。 図15の固体撮像素子の製造方法の各工程の素子断面図(その2)である。 本出願人が先に提案した従来の固体撮像素子の問題点を説明するための各工程での概略素子構造断面図である。
符号の説明
81 p+型基板
82 p-型エピタキシャル層
83 nウェル
84、103 ゲート酸化膜
85 矩形リング状ゲート電極
86 n+型ソース領域
87、110 ソース近傍p型領域
88 p+型領域
89 n+型ドレイン領域
90 埋め込みp-型領域
91 フォトダイオード
92 転送ゲート電極
101 基板
102、107 注入領域
104 ゲート電極又はマスク
105、106 注入イオン

Claims (4)

  1. 光を電荷に変換して蓄積する光電変換領域と、前記光電変換領域に蓄積された前記電荷を転送する電荷転送手段と、入力された電荷の量をしきい値の変化として出力する光信号出力用トランジスタとを含む単位画素が基板上に規則的に複数配列された固体撮像素子であって、
    前記光信号出力用トランジスタは、m角形(mは3以上の自然数)のリング形状を有するゲート電極と、前記ゲート電極をマスクとして、360°/mの角度ずつ前記基板を回転し、その度に前記基板の表面に対して斜め方向からイオン注入して合計m回のイオン注入を行うことにより、前記ゲート電極の中央開口部に対応する基板位置に形成されたソース領域と、前記ゲート電極をマスクとして、360°/mの角度ずつ前記基板を回転し、その度に前記基板の表面に対して斜め方向からイオン注入して合計m回のイオン注入を行うことにより、前記ソース領域を取り囲み、かつ、前記ゲート電極の下方まで広がりを持つように形成されたソース近傍領域とを有し、
    前記電荷転送手段は、前記光電変換領域に蓄積された前記電荷を前記ソース近傍領域へ転送する手段であることを特徴とする固体撮像素子。
  2. 前記光信号出力用トランジスタは、前記ゲート電極をマスクとして、360°/mの角度ずつ前記基板を回転し、その度に前記基板の表面に対して斜め方向からイオン注入して合計m回のイオン注入を行うことにより、前記ソース近傍領域内に形成され、前記ソース近傍領域よりも高濃度でリング形状を有する高濃度領域をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の固体撮像素子。
  3. 光を電荷に変換して蓄積する光電変換領域と、m角形(mは3以上の自然数)のリング形状を有するゲート電極を持ち、入力された電荷の量をしきい値の変化として出力する光信号出力用トランジスタとを含む単位画素が、第1の導電型の基板上に規則的に複数配列された固体撮像素子の製造方法において、
    前記基板の表面に設けられた第2の導電型のウェル領域の所定位置に、ゲート絶縁膜を介して、前記m角形のリング形状を有するゲート電極を形成するリング状ゲート電極形成ステップと、
    前記ゲート電極をマスクとして、360°/mの角度ずつ前記基板を回転し、その度に前記基板の表面に対して斜め方向から第1の導電型の不純物をイオン注入して合計m回のイオン注入を行うことにより、前記ゲート電極の下方まで広がりを持つ第1の導電型のソース近傍領域を形成するソース近傍領域形成ステップと、
    前記ゲート電極をマスクとして、360°/mの角度ずつ前記基板を回転し、その度に前記基板の表面に対して斜め方向から高濃度の第2の導電型の不純物をイオン注入して合計m回のイオン注入を行うことにより、前記ゲート電極の中央開口部に対応する基板位置に、前記ソース近傍領域に取り囲まれた、前記光信号出力用トランジスタの第2の導電型のソース領域を形成するソース領域形成ステップと、
    を含むことを特徴とする固体撮像素子の製造方法。
  4. 前記ゲート電極をマスクとして、360°/mの角度ずつ前記基板を回転し、その度に前記基板の表面に対して斜め方向から高濃度の第1の導電型の不純物をイオン注入して合計m回のイオン注入を行うことにより、前記ソース近傍領域内に、前記ソース近傍領域よりも高濃度でリング形状を有する第1の導電型の高濃度領域を形成する高濃度領域形成ステップをさらに含むことを特徴とする請求項3記載の固体撮像素子の製造方法。
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