JP5034567B2 - 水素発生装置およびこれを搭載した燃料電池自動車 - Google Patents

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Description

本発明は、水素発生装置およびこれを搭載した燃料電池自動車関する。
近年、環境負荷の少ない電源として、燃料電池が注目されている。燃料電池は、酸素および水素の供給を受けて電力を発生する。燃料電池に供給される水素を貯蔵する技術としては、たとえば、特許文献1に開示されている水素貯蔵容器が知られている。
特許文献1の水素貯蔵容器は、金属または樹脂からなるライナーと、ライナーの外側に設けられたファイバー強化樹脂層と、を備える。このような構成の水素貯蔵容器によれば、容器に充填される圧縮水素によって水素吸蔵合金からの水素の放出が抑制されるため、水素吸蔵合金の水素残存率が維持されて、水素吸蔵合金が長期間安定的に保管される。
特開2004−108570号公報
しかしながら、上記水素貯蔵容器では、容器内に確保される空隙部に圧縮水素を充填するため、容器の小型化が困難であるのみならず、装置全体が大型化されてしまうという問題がある。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものである。したがって、本発明の目的は、小型な装置構成で金属水素化物(水素吸蔵合金)を長期間安定的に保管することができる水素発生装置を提供することである。
また、本発明の他の目的は、上記水素発生装置を搭載した燃料電池自動車を提供することである。
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
本発明の水素発生装置は、加熱により水素を放出する金属水素化物を活性化して、前記金属水素化物からの水素の放出を促進する活性化手段と、前記金属水素化物の表面に酸化膜または水酸化膜を形成することにより、前記金属水素化物を安定化して、前記金属水素化物からの水素の放出を抑制する安定化手段と、を有することを特徴とする。
本発明の燃料電池自動車は、上記水素発生装置を燃料電池の水素供給源として搭載したことを特徴とする。
本発明の水素発生装置によれば、金属水素化物の表面に形成された酸化膜または水酸化膜によって金属水素化物からの水素の放出が抑制される。したがって、小型な装置構成で、金属水素化物を長期間安定的に保管することができる。
本発明の燃料電池自動車によれば、金属水素化物が長期間安定的に保管されるので、燃料電池自動車の信頼性が向上する。
以下、添付の図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、以下の実施の形態では、本発明を燃料電池自動車の水素発生装置に適用した場合を例にとって説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態における水素発生装置の概略構成を示す図である。本実施の形態の水素発生装置100は、加熱により水素を放出する金属水素化物の表面に酸化膜または水酸化膜を形成することによって、燃料電池200の停止時における金属水素化物からの水素の放出を抑制するとともに、燃料電池200の運転時には、金属水素化物の表面に形成された酸化膜または水酸化膜を破壊することによって、金属水素化物からの水素の放出を許容するものである。
図1に示すとおり、本実施の形態の水素発生装置100は、容器110、ヒータ120、水貯蔵タンク130、振動発生器140、および制御部150を有する。また、本実施の形態の水素発生装置100は、燃料電池200に水素を供給するための第1および第2の水素供給流路111,112と、第2の水素供給流路112に設けられて水素を一時的に貯蔵するリザーブタンク113と、を有する。
容器110は、加熱により水素を放出する金属水素化物を収容するものである。本実施の形態の容器110は、密閉構造を有しており、金属水素化物の表面に酸化膜または水酸化膜が形成されてなる水素貯蔵材料300が充填されている。容器110は、第1および第2の水素供給流路111,112を通じて、金属水素化物が放出する水素を燃料電池200に供給する。本実施の形態の第1および第2の水素供給流路111,112は、収容部110から延長される2つの配管を有し、これら2つの配管の連結部に設けられる流路切換バルブ(流路切換手段)114によって選択的に流路が切換えられる。容器110は、少なくとも200℃の耐熱性および1MPa程度の耐圧性を有し、ステンレス、アルミニウム、および炭素系材料からなる群から選択される少なくとも1種の材料を含む。また、容器110とリザーブタンク113との間に設けられた水素供給流路には、容器110内の圧力を検出するための圧力センサ(圧力検出手段)115が設けられている。圧力損失の影響を考え、圧力センサ115の設置位置は容器110に近いほど好ましい。
ヒータ120は、容器110に充填される金属水素化物を加熱して、金属水素化物からの水素の放出を促進するものである。本実施の形態のヒータ120は、容器110を取り囲むように配置され、制御部150によって制御される。ヒータ120の近傍には、金属水素化物の温度を検出するための温度センサ(温度検出手段)121が設けられている。ヒータ120は、たとえば、熱交換器、電気抵抗型ヒータなどである。
水貯蔵タンク130は、酸化膜または水酸化膜を形成するために金属水素化物に供給される水を貯蔵するものである。本実施の形態では、水貯蔵タンク130に貯蔵される水が、液体供給流路131を通じて容器110に供給される。液体供給流路131は、水貯蔵タンク130から延長されて容器110に連結される配管を有し、当該配管には、流量調節バルブ132が設けられている。本実施の形態の水貯蔵タンク130および液体供給流路131は、金属水素化物に水を供給して金属水素化物の表面に酸化膜または水酸化膜を形成する液体供給手段として機能する。さらに、水貯蔵タンク130および液体供給流路131は、酸化膜または水酸化膜が破壊される前の金属水素化物に水を供給する破壊用液体供給手段としても機能する。
振動発生器140は、振動発生手段として、容器110に振動を加えるものである。本実施の形態の振動発生器140は、容器110内に充填される金属水素化物に振動を加えることによって、金属水素化物の表面に形成された酸化膜または水酸化膜を破壊する。振動発生器140は、容器110の下部に設けられており、制御部150によって制御される。なお、振動発生器自体は、一般的な電動アクチュエータなどであるため、詳細な説明は省略する。
制御部150は、流路切換バルブ114、ヒータ120、流量調節バルブ132、および振動発生器140を制御するものである。制御部150は、圧力センサ115および温度センサ121から信号を受信して、流路切換バルブ114および流量調節バルブ132をそれぞれ制御する。
次に、図2を参照して、本実施の形態の水素発生装置100で用いられる水素貯蔵材料300について説明する。上述したとおり、本実施の形態の水素発生装置100は、燃料電池200の停止時には、金属水素化物の表面に酸化膜または水酸化膜を形成することによって金属水素化物からの水素の放出を抑制するとともに、燃料電池200の運転時には、酸化膜または水酸化膜を少なくとも部分的に破壊することによって、金属水素化物からの水素の放出を許容する。
図2は、図1に示す水素発生装置で用いられる水素貯蔵材料を説明するための図である。図2に示すとおり、本実施の形態の水素貯蔵材料300は、加熱により水素を放出する金属水素化物310に水が供給されることにより、金属水素化物310の表面に酸化膜または水酸化膜320が形成されてなる。
金属水素化物310は、加熱によって水素を放出するものである。本実施の形態の金属水素化物310は、Mg、MgNi、およびMgCuなどのMgを主成分とする金属を含む。Mgを主成分とする金属水素化物は、MgH→Mg+Hで示される化学反応式にしたがって水素を放出する。また、Mgを主成分とする金属水素化物310は、水と反応して表面に水酸化膜(水酸化被膜:Mg(OH))320を形成することにより、水素の放出が抑制される。
また、本実施の形態とは異なり、金属水素化物は、アルカリ金属およびアルカリ土類金属からなる群から選択される1種以上の金属と、アルミニウムと、を含む。たとえば、NaAlH、LiAlHなどのアラネート系水素貯蔵材料は、NaAlH→NaH+Al+1.5H、LiAlH→LiH+Al+1.5Hで示される化学反応式にしたがって水素を放出する。このような金属水素化物は、水と反応して表面に酸化膜もしくは水酸化膜が形成されることにより、水素の放出が抑制される。また、このような金属水素化物には、Na、Liに代わって、Mg、Kなどの金属が含まれることもできる。
以上のとおり構成される本実施の形態の水素貯蔵材料は、金属水素化物からの水素の放出を抑制するために、金属水素化物の表面に水が供給されて酸化膜または水酸化膜が形成される。一方、このような酸化膜または水酸化膜は、金属水素化物が充填される容器に振動などが加えられることによって破壊され、金属水素化物からの水素の放出を許容することができる。本実施の形態の水素発生装置100では、燃料電池200の運転と停止とに合わせて、金属水素化物の表面に酸化膜または水酸化膜を形成する安定化処理と、形成された酸化膜または水酸化膜を破壊する活性化処理とが繰り返される。以下、図3および図4を参照しつつ、本実施の形態の水素発生装置100における処理を説明する。
図3は、図1に示す水素発生装置における処理を説明するためのフローチャートである。以下に示すフローチャートの処理では、まず、燃料電池200の運転開始に合わせて、金属水素化物の表面を覆っている酸化膜または水酸化膜が破壊され、水素発生装置100から燃料電池200に水素が供給される。そして、燃料電池200の運転停止に合わせて、金属水素化物の表面に酸化膜または水酸化膜が再び形成され、水素の発生が抑制される。
図3に示すとおり、本実施の形態の水素発生処理では、まず、燃料電池200の運転が開始されたか否かが判断される(ステップS101)。燃料電池200の運転が開始されていない場合(ステップS101:NO)、燃料電池200の運転が開始されるまで待機する。
一方、燃料電池200の運転が開始された場合(ステップS101:YES)、振動発生器140を稼動するか否かが判断される(ステップS101)。上述したとおり、本実施の形態では、振動発生器140が容器110に振動を加えることによって、金属水素化物の表面を覆う酸化膜または水酸化膜を破壊する。しかしながら、燃料電池自動車の駆動にともなって発生する振動を利用して、酸化膜または水酸化膜を破壊することもできる。燃料電池自動車の振動のみを利用して酸化膜または水酸化膜を破壊する場合、振動発生器140を稼動する必要はないと判断される。振動発振器140を稼動するか否かは、水素発生装置100が搭載される燃料電池自動車の種類および水素発生装置100に充填される金属水素化物の種類に応じて決定される。
振動発生器140を稼動させる必要がない場合(ステップS102:NO)、振動発生器140が稼動されることなく、ステップS104以下の処理に移行する。一方、振動発生器140を稼動させる必要がある場合(ステップS102:YES)、振動発生器140が稼動される(ステップS103)。その結果、振動発振器140および燃料電池自動車の少なくとも一方から、容器110に振動が加えられる。
次に、酸化膜または水酸化膜を破壊するに先立って、酸化膜または水酸化膜で覆われている金属酸化物に水を供給するか否かが判断される(ステップS104)。たとえば、Alを主成分とする金属水素化物では、破壊前に水が供給されることによって、酸化膜または水酸化膜の剥離が容易になるため、破壊前の金属水素化物に水が供給される。酸化膜または水酸化膜によって覆われている金属水素化物に水を供給するか否かは、容器110に充填される金属水素化物の種類に応じて決定される。
水を供給する必要がない場合(ステップS104:NO)、水が供給されることなく、ステップS106以下の処理に移行する。一方、水を供給する必要がある場合(ステップS104:YES)、容器110に水が供給される(ステップS105)。その結果、たとえば、Alを主成分とする金属水素化物では、水が供給されることによって酸化膜または水酸化膜の剥離が容易になる。
以上のとおり、ステップS101〜S105に示す処理によれば、燃料電池200の運転開始にともなって、容器110に振動が加えられることにより金属水素化物の表面を覆う酸化膜または水酸化膜が破壊される。より具体的には、容器110に振動が加えられることによって、容器110に充填される金属水素化物の粒子が互いに擦れ合うことによって、金属水酸化膜の表面をほぼ完全に覆っている酸化膜または水酸化膜が少なくとも部分的に剥離され、金属水素化物からの水素の放出が許容される。
次に、リザーブタンク113から燃料電池200に水素が供給される(ステップS106)。具体的には、制御部150によって流路切換バルブ114が制御され、第2の水素供給流路112が閉状態から開状態に移行される。その結果、リザーブタンク113に予め貯蔵されていた水素が燃料電池200に供給される。そして、ヒータ120が稼動されて、容器110が加熱される(ステップS107)。その結果、容器110に充填されている金属水素化物が水素を放出して、容器110内に水素が貯蔵される。
以上のとおり、ステップS106〜S107に示す処理によれば、燃料電池200の運転開始にともなって、リザーブタンク113から燃料電池200に水素が供給されるとともに、金属水素化物から水素が放出されて容器110内に貯蔵される。
次に、容器110内の圧力が検出されて、設定値未満か否かが判断される(ステップS108,S109)。容器110内の圧力が設定値未満の場合(ステップS109:YES)、容器110内に貯蔵される水素の量が十分ではないとして、ヒータ120の出力が上昇される(ステップS110)。そして、容器110内の圧力が設定値に達するまでS108〜S110に示す処理が繰り返される。
一方、容器110内の圧力が設定値以上の場合(ステップS109:NO)、リザーブタンク113から水素を供給しているか否かが判断される(ステップS111)。リザーブタンク113から水素を供給していない場合(ステップS111:NO)、ステップS114以下の処理に移行する。一方、リザーブタンク113から水素を供給している場合(ステップS111:YES)、リザーブタンク113からの水素の供給が停止され、容器110から燃料電池200に水素が供給される(ステップS112,S113)。具体的には、流路切換バルブ114が制御されて、第2の水素供給流路112が開状態から閉状態に切換えられるとともに、第1の水素供給流路113が閉状態から開状態に切換えられる。その結果、リザーブタンク113から燃料電池200への水素の供給が停止され、容器110から燃料電池200への水素の供給が開始される。
以上のとおり、ステップS108〜S113に示す処理によれば、金属水素化物から放出される水素が設定圧力まで容器110に貯蔵されたのち、燃料電池200に供給される。
そして、燃料電池200の運転が停止されたか否かが判断される(ステップS114)。燃料電池200の運転が停止されていない場合(ステップS114:NO)、金属水素化物からの水素の放出を維持しつつ、ヒータ120の出力が下げられる(ステップS115)。そして、燃料電池200が停止するまで、ステップS108〜S115に示す処理が繰り返される。その結果、燃料電池200の運転期間中、容器110内の圧力に基づいて、ヒータ120の出力が制御されつつ、容器110から燃料電池200に水素が供給される。
一方、燃料電池200の運転が停止された場合(ステップS114:YES)、ヒータ120による加熱が停止される(ステップS116)。そして、金属水素化物に酸化膜または水酸化膜を形成する安定化処理が実行され、処理が終了される(ステップS117)。ステップS117に示す安定化処理については後述する。
以上のとおり、図3に示すフローチャートの処理によれば、燃料電池200の運転にともなって、金属水素化物の表面を覆う酸化膜または水酸化膜が破壊されて、金属水素化物から水素が放出される。そして、燃料電池200の停止にともなって、破壊された酸化膜または水酸化膜が修復されて、金属水素化物からの水素の放出が抑制される。
次に、図4を参照して、図3のステップS117に示す安定化処理について詳細に説明する。図4は、図3のステップS117に示す安定化処理を示すフローチャートである。上述したとおり、本実施の形態の安定化処理では、金属水素化物の表面で部分的に剥離されている酸化膜または水酸化膜に水を供給することによって、酸化膜または水酸化膜が修復される。
図4に示すとおり、本実施の形態の安定化処理では、まず、容器110に収容されている金属水素化物の温度が検出されて、第1設定値未満か否かが判断される(ステップS201,S202)。より具体的には、まず、容器110またはヒータ120の近傍に設けられた温度センサ121の出力が金属水素化物の温度として検出される。そして、ヒータ120による加熱停止後の金属水素化物が、水と急激には反応しない温度(たとえば、50℃未満)まで冷却されたか否かが判断される。このような第1設定値は、金属水素化物の種類に応じて決定される。
金属水素化物の温度が第1設定値以上の場合(ステップS202:NO)、金属水素化物の温度が設定値未満になるまで待機する。一方、金属水素化物の温度が第1設定値未満の場合(ステップS202:YES)、金属水素化物の表面に酸化膜または水酸化膜を形成するように、金属水素化物への水の供給が開始される(ステップS203)。具体的には、液体供給流路131の流量調節バルブ132が制御されて、水貯蔵タンク130から容器110に水が供給される。なお、本実施の形態では、液体供給流路131を構成する配管は、容器110の上部に設けられた噴射口を有し、金属水素化物の上方から水が噴射されるように、容器110に水を供給する。
以上のとおり、ステップS201〜S203に示す処理によれば、ヒータ120による加熱停止後の金属水素化物の温度が第1設定値以下まで冷却されるのを待って、酸化膜または水酸化膜が破壊されている状態の金属水素化物に水が供給される。
次に、水の供給量が検出され、供給量が設定量以上か否かが判断される(ステップS204,S205)。本実施の形態では、まず、液体供給流路131に設けられる流量計(不図示)などから取得される水の流量に基づいて、容器110に供給された水の総量が算出される。そして、算出された総量が設定量(たとえば、2wt%)と比較される。このような設定量は、金属水素化物の粒子径、必要とされる酸化膜または水酸化膜の膜厚などに基づいて決定される。
水の供給量が設定量以上の場合(ステップS205:YES)、容器110内の金属水素化物の表面に酸化膜または水酸化膜が十分に形成されるだけの水が供給されたとして、水の供給が停止される(ステップS211)。
一方、水の供給量が設定量未満の場合(ステップS205:NO)、金属水素化物の温度の増加量が検出されて、金属水素化物の温度の増加量が第2設定値未満か否かが判断される(ステップS206,S207)。具体的には、温度センサ121によって検出される温度と、ステップS202に示す処理の設定値との差分が算出されて、差分が第2設定値(たとえば、3℃)未満か否かが判断される。
温度の増加量が第2設定値未満の場合(ステップS207:YES)、金属水素化物からの発熱がないことから、金属水素化物の表面に酸化膜または水酸化膜が形成されたとして、水の供給が停止される(ステップS208)。
一方、温度の増加量が第2設定値以上の場合(ステップS207:NO)、反応が急激に進行しているとして、水の供給が停止される(ステップS208)。次に、水の供給を停止してからの時間が計測され、設定時間(たとえば、10分)経過したか否かが判断される(ステップS209,S210)。そして、設定時間経過後に水が再び供給され、水の供給量が設定量以上になるまで、あるいは、金属水素化物の温度の増加量が第2設定値未満になるまで、ステップS203〜S210に示す処理が繰り返される。
以上のとおり、ステップS203〜S210に示す処理によれば、金属水素化物の種類に応じて決定される設定量まで容器110に水が供給される。しかしながら、水の供給量が設定量未満であっても、金属水素化物の温度の上昇が見受けられない場合には、反応が終了したとして、水の供給が停止される。さらに、金属水素化物の温度が上昇する場合、反応の急激な進行を防止するために水の供給が一時的に停止され、一定の時間をおいて再び水が供給される。
以上のとおり、図4に示すフローチャートの処理によれば、燃料電池200の停止にともなって、金属水素化物に水が供給され、金属水素化物の表面に酸化膜または水酸化膜が形成される。その結果、振動が加えられて部分的に剥離された状態の酸化膜または水酸化膜が修復されて、金属水素化物からの水素の放出が抑制される。
次に、図5および図6を参照しつつ、本実施の形態の水素発生装置100における安定化処理および活性化処理の作用効果について説明する。
図5は、金属水素化物に水を供給した場合の水素残存率の変化を示す図である。図5中の実線は、水の添加量に対する金属水素化物の1ヶ月後の水素残存率を示しており、破線は、水の添加量に対する金属水素化物からの水素放出量を示している。
図5の実線から、少量の水を添加することによって、1ヶ月後であっても水素の残存率が高く維持されることが分かる。また、水の添加量が大きくなり過ぎると、水素の残存率が僅かに低下することが分かる。一方、図5の破線から、水の添加量が大きいほど、単位重量あたりの水素放出量が低下することが分かる。したがって、装置の重量効率の見地から、水の添加量には最適値があることが分かる。
図6は、金属水素化物に水を供給した場合および金属水素化物に振動を加えた場合の水素放出温度を示す図である。
図6中の実線は、水添加前の金属水素化物の水素放出温度を示しており、破線は、水添加後の金属水素化物の水素放出温度を示している。また、図6中の一点破線は、水添加後の金属水素化物を振動撹拌した後の水素放出温度を示している。
図6の実線と破線とを比較すれば、水素発生速度のピークが高温側にシフトされていることから、金属水素化物が充填される容器に水が添加されることによって、水素の発生が抑制されることが分かる。一方、図6の破線と一点破線とを比較すれば、水素発生速度のピークが低温側にシフトされていることから、金属水素化物が充填される容器に振動が加えられることによって、水素の発生が再び許容されるようになることが分かる。
以上のとおり、説明された本実施の形態は、以下の効果を奏する。
(a)本実施の形態の水素発生装置は、加熱により水素を放出する金属水素化物と、金属水素化物に水を供給して、金属水素化物の表面に酸化膜または水酸化膜を形成する水貯蔵タンクおよび液体供給流路と、を有する。したがって、金属水素化物の表面に形成された酸化膜または水酸化膜によって金属水素化物からの水素の放出が抑制される。その結果、圧縮水素を充填するための空隙部などが省略され、小型な装置構成で、金属水素化物を長期間安定的に保管することができる。
(b)本実施の形態の水素発生装置は、金属水素化物の表面に酸化膜または水酸化膜を形成することによって、金属水素化物からの水素の放出を抑制する。したがって、金属水素化物に水を供給することによって、金属水素化物からの水素の放出を抑制することができる。
(c)本実施の形態の水素発生装置は、金属水素化物の温度を検出する温度センサをさらに有し、液体供給流路は、温度センサが検出する温度が設定値以下の場合、金属水素化物に水を供給する。したがって、燃料電池の運転が停止され、金属水素化物が冷却されたのちに、金属水素化物の表面に酸化膜または水酸化膜を形成することができる。その結果、高温の金属水素化物と水との急激な反応が抑制される。
(d)本実施の形態の水素発生装置は、さらに、金属水素化物の表面に形成された酸化膜または水酸化膜を破壊することによって、金属水素化物からの水素の放出を許容する。したがって、酸化膜または水酸化膜が形成された安定化状態の金属水素化物を再活性化することができる。
(e)本実施の形態の水素発生装置は、金属水素化物が充填される容器を振動させて酸化膜または水酸化膜を破壊する振動発生器をさらに有する。したがって、簡便な構成で、酸化膜または水酸化膜を破壊することができる。
(f)金属水素化物が充填される容器は、燃料電池自動車に搭載されており、燃料電池自動車が移動する際に生じる振動によって、金属水素化物の表面に形成された酸化膜または水酸化膜が破壊される。したがって、別途に振動発生器などを準備する必要がなく、より簡便な構成で、酸化膜または水酸化膜を破壊することができる。その結果、水素発生装置が、より一層小型化される。
(g)水貯蔵タンクおよび液体供給流路は、酸化膜または水酸化膜が破壊される前の金属水素化物に、水を含む液体を供給する。したがって、酸化膜または水酸化膜が容易に剥離されることができる。
(h)本実施の形態の水素発生装置は、金属水素化物が放出する水素を燃料電池に供給する第1および第2の水素供給流路と、第2の水素供給流路に設けられ、水素を貯蔵するリザーブタンクと、金属水素化物が充填される容器内の圧力を検出する圧力センサと、圧力センサが検出する圧力に基づいて、第1の水素供給流路と第2の水素供給流路とを切換える流路切換バルブと、をさらに有する。したがって、再活性化処理が効率よく実行される。
(i)液体供給流路は、金属水素化物の上方から水を噴射する噴射口を有する。したがって、簡単な構成で効率よく金属水素化物に水を供給することができる。
(j)金属水素化物は、マグネシウムを含む。したがって、高い水素貯蔵能を有する材料が用いられるため、大量の水素を発生させることができる。
(k)金属水素化物は、アルカリ金属およびアルカリ土類金属からなる群から選択される1種以上の金属と、アルミニウムと、を含む。したがって、高い水素貯蔵能を有する材料が用いられるため、大量の水素を発生させることができる
(l)金属水素化物が充填される容器は、ステンレス、炭素系材料、およびアルミニウムからなる群から選択される1種以上の物質を含む。したがって、容器の耐久性が向上される。
(m)本実施の形態の水素貯蔵材料は、加熱により水素を放出する金属水素化物に水を含む液体が供給されることにより、当該金属水素化物の表面に酸化膜または水酸化膜が形成されてなる。したがって、金属水素化物の表面を覆う酸化膜または水酸化膜によって水素の放出が抑制されるため、長期間安定的に水素を保持することができる。また、圧縮水素などを必要とせず、空気中に安定して存在することができるため、取り扱いが容易である。さらに、圧縮水素などを充填する空隙部を確保する必要がないため、金属水素化物を充填する容器が小型化される。
(n)水が供給される前の金属水素化物の表面は、酸化膜または水酸化膜によって部分的に覆われており、水素貯蔵材料は、金属水素化物の表面を覆う酸化膜または水酸化膜の間から露出される金属水素化物の表面に酸化膜または水酸化膜が形成されてなる。したがって、酸化膜または水酸化膜の間から露出する部分のみに、酸化膜または水酸化膜が形成されるため、金属水素化物の劣化領域が少なく、より長期間安定的に水素を保持することができる。
なお、上述した実施の形態の水素発生装置は、金属水素化物が充填される容器に振動を加えるための振動発生器を有し、燃料電池自動車の種類などに基づいて振動発生器を稼動するか否かが判断された。しかしながら、燃料電池自動車によっては、図7に示すとおり、振動発生器が省略されることができる。
また、上述した実施の形態では、流路切換バルブによって、第1の水素供給流路と第2の水素供給流路とが選択的に切換えられた。しかしながら、必要に応じて、第1の水素供給流路および第2の水素供給流路の両方から、燃料電池に水素を供給することもできる。
また、上述した実施の形態では、酸化膜または水酸化膜を破壊するに先立って、水貯蔵タンクに貯蔵される水を容器に供給した。しかしながら、破壊用液体供給手段として、専用の水貯蔵タンクを別途に設けることもできる。
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態では、水貯蔵タンクに貯蔵される水を容器に供給することによって、金属水素化物の表面に酸化膜または水酸化膜を形成した。本実施の形態では、燃料電池から排出される水を容器に供給することによって、金属水素化物の表面に酸化膜または水酸化膜を形成する。
図8は、本発明の第2の実施の形態における水素発生装置の概略構成を示す図である。図8に示すとおり、本実施の形態の水素発生装置100は、容器110、ヒータ120、振動発生器140、および制御部150を有する。なお、図中、図1に示す概略構成図と同様の部材には同一の符号を用いた。また、第1の実施の形態における水貯蔵タンクの代わりに、燃料電池200から排出される水を液体供給流路131が容器110に供給している点を除いては、本実施の形態における水素発生装置100および燃料電池200の構成は第1の実施の形態の場合と同様であるため、詳細な説明は省略する。
燃料電池200は、水素と酸素の供給を受けて電力を発生するとともに水を生成する。本実施の形態では、燃料電池200から排出される水が、液体供給流路131を通じて容器110に供給される。具体的には、本実施の形態の液体供給流路131は、燃料電池200から延長されて容器110に連結される配管を有する。このような構成にすると、燃料電池200から排出される水によって、金属水素化物の表面に酸化膜または水酸化膜が形成されて、金属水素化物からの水素の放出が抑制される。なお、液体供給流路131には、水を一時的に貯蔵するための水用リザーブタンク(不図示)が設けられることができる。また、水を排出する燃料電池自体は、たとえば、一般的な固体高分子形燃料電池、固体酸化物形燃料電池、リン酸形燃料電池などであるため、詳細な説明は省略する。
以上のとおり、説明した本実施の形態は、第1の実施の形態の効果に加えて、以下の効果を奏する。
(o)本実施の形態の水素発生装置は、金属水素化物が放出する水素を燃料電池に供給する第1および第2の水素供給流路と、燃料電池から排出される水を金属水素化物に供給する液体供給流路と、を有する。したがって、別途に水貯蔵タンクを準備する必要がなく、装置が簡略化される。その結果、水素発生装置の製造コストを抑えることができる。また、燃料電池から排出される水を有効に利用することができる。
(第3の実施の形態)
本実施の形態は、水と有機溶媒とを混合した液体を金属水素化物に供給する実施の形態である。
図9は、本発明の第3の実施の形態における水素発生装置の概略構成を示す図である。図9に示すとおり、本実施の形態の水素発生装置100は、容器110、ヒータ120、水貯蔵タンク130、振動発生器140、制御部150、および回収タンク160を有する。なお、有機溶媒を貯蔵する回収タンク160を有することを除いては、本実施の形態における水素発生装置100および燃料電池200の構成は第1の実施の形態の場合と同様であるため、詳細な説明は省略する。
回収タンク160は、エタノール、メタノールなどの有機溶媒を貯蔵するものである。回収タンク160は、有機溶媒供給流路161を通じて、液体供給流路131に有機溶媒を供給する。有機溶媒供給流路161は、回収タンク160から延長されて液体供給流路131に連結される配管を有し、当該配管に設けられるポンプ162によって液体供給流路131に有機溶媒を送出する。このような構成にすると、水に有機溶媒が混合されることによって、金属水素化物に対して高分散に水を供給することができる。
また、本実施の形態では、有機溶媒回収流路163を通じて容器110から有機溶媒が回収される。有機溶媒回収流路163は、回収手段として、回収タンク130から容器110に延長される配管を有し、容器110に供給された液体のなかから有機溶媒を回収する。本実施の形態では、沸点の低い有機溶媒の特性を利用して、容器110に供給されたのちに気化した有機溶媒ガスを回収する。このような構成にすると、有機溶媒を繰り返し使用することができる。
以上のとおり、説明した本実施の形態は、第1および第2の実施の形態の効果に加えて、以下の効果を奏する。
(p)金属水素化物に供給される水を含む液体は、有機溶媒をさらに含む。したがって、金属水素化物に対して高分散に水を供給することができる。その結果、少量の水で金属水素化物を安定化することができる。
(q)本実施の形態の水素発生装置は、金属水素化物に供給された液体のなかから有機溶媒を回収する有機溶媒回収流路をさらに有する。したがって、有機溶媒を再利用することができる。
(第4の実施の形態)
本実施の形態は、上記第1〜第3の実施の形態の水素発生装置が燃料電池の水素供給源として搭載されている燃料電池自動車の実施の形態である。
図10は、本実施の形態の燃料電池自動車を示す図である。本実施の形態では、燃料電池自動車400は、水素発生装置100および燃料電池200を備える。第1〜第3の実施の形態で説明したとおり、水素発生装置100は、燃料電池自動車400の運転に合わせて、燃料電池200に水素を供給する。燃料電池200は、水素発生装置100から水素の供給を受けて、電力を発生する。燃料電池200で発生された電力は、駆動輪に動力を与えるためのモータ(不図示)に供給される。その結果、駆動輪が回転し、燃料電池自動車400が走行する。
運転停止後の燃料電池自動車400では、金属水素化物の表面を完全に覆うように形成される酸化膜または水酸化膜によって、金属水素化物からの水素の放出が抑制される。したがって、金属水素化物の水素残存率が低下することなく、金属水素化物が長期間安定的に燃料電池自動車400内で保管される。
以上のとおり、説明した本実施の形態は、第1〜第3の実施の形態の効果に加えて、以下の効果を奏する。
(r)本実施の形態の燃料電池自動車は、上記水素発生装置を燃料電池の水素供給源として搭載している。したがって、金属水素化物が長期間安定的に保管されるので、燃料電池自動車の信頼性が向上する。また、充填される金属水素化物の交換頻度が低減する。さらに、空気中で安定な水素貯蔵材料を充填するので、水素貯蔵材料の交換が容易になる。
以上のとおり、第1〜第4の実施の形態において、本発明における水素発生装置、水素貯蔵材料、および燃料電池自動車を説明した。しかしながら、本発明は、その技術思想の範囲内において当業者が適宜に追加、変形、および省略することができることはいうまでもない。
たとえば、第1〜第4の実施の形態では、金属水素化物が充填される容器に振動を加えることによって酸化膜または水酸化膜を破壊した。しかしながら、たとえば、撹拌羽根を用いて、容器に充填される金属水素化物を撹拌することによって、酸化膜または水酸化膜を破壊することもできる。
また、第1〜第4の実施の形態では、容器の上方に配置された水貯蔵タンクまたは燃料電池から水が供給され、容器上部に設けられた一つの噴射口から金属水素化物に噴射された。しかしながら、噴射口は、複数設けられることができ、この場合、複数の噴射口は、容器の側面および容器の下部などから水を供給する。
また、第1〜第4の実施の形態では、本発明の水素発生装置が燃料電池自動車に搭載されている場合を例にとって説明した。しかしながら、本発明の水素発生装置は、燃料電池自動車のみならず、航空機などの移動体または家庭用発電装置といった燃料電池を電力供給源とする種々の装置に用いられることができる。さらに、本発明の水素発生装置は、燃料電池に水素を供給する用途に限定されず、水素エンジンで駆動する移動体、光ファイバー製造時の雰囲気ガス、半導体製造時の材料ガス、金属の熱処理など水素を必要とする種々の用途に応用される。
本発明の第1の実施の形態における水素発生装置の概略構成を示す図である。 図1に示す水素発生装置で用いられる水素貯蔵材料を説明するための図である。 図1に示す水素発生装置における処理を説明するためのフローチャートである。 図3のステップS117に示す安定化処理を示すフローチャートである。 金属水素化物に水を供給した場合の水素残存率の変化を示す図である。 金属水素化物に水を供給した場合および金属水素化物に振動を加えた場合の水素放出温度を示す図である。 図1に示す水素発生装置の変形例の概略構成を示す図である。 本発明の第2の実施の形態における水素発生装置の概略構成を示す図である。 本発明の第3の実施の形態における水素発生装置の概略構成を示す図である。 本発明の第4の実施の形態における燃料電池自動車を示す図である。
符号の説明
100 水素発生装置、
200 燃料電池、
300 水素貯蔵材料、
400 燃料電池自動車。

Claims (14)

  1. 加熱により水素を放出する金属水素化物を活性化して、前記金属水素化物からの水素の放出を促進する活性化手段と、
    前記金属水素化物の表面に酸化膜または水酸化膜を形成することにより、前記金属水素化物を安定化して、前記金属水素化物からの水素の放出を抑制する安定化手段と、
    を有することを特徴とする水素発生装置。
  2. 前記安定化手段は、
    前記金属水素化物に水を含む液体を供給して、前記金属水素化物の表面に酸化膜または水酸化膜を形成する液体供給手段有することを特徴とする請求項1に記載の水素発生装置。
  3. 前記金属水素化物の温度を検出する温度検出手段をさらに有し、
    前記液体供給手段は、前記温度検出手段が検出する温度が設定値以下の場合、前記金属水素化物に前記液体を供給することを特徴とする請求項に記載の水素発生装置。
  4. 前記活性化手段は、前記金属水素化物の表面に形成された酸化膜または水酸化膜を破壊することによって、前記金属水素化物からの水素の放出を許容することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の水素発生装置。
  5. 前記活性化手段は、
    前記金属水素化物が充填される容器を振動させて前記酸化膜または水酸化膜を破壊する振動発生手段をすることを特徴とする請求項4に記載の水素発生装置。
  6. 前記金属水素化物が充填される容器は移動体に搭載されており、
    前記移動体が移動する際に生じる振動によって、前記金属水素化物の表面に形成された酸化膜または水酸化膜が破壊されることを特徴とする請求項4に記載の水素発生装置。
  7. 前記活性化手段は、
    前記酸化膜または水酸化膜が破壊される前の金属水素化物に、水を含む液体を供給する破壊用液体供給手段をすることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の水素発生装置。
  8. 前記活性化手段は、
    前記金属水素化物を加熱するヒータを有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の水素発生装置。
  9. 前記金属水素化物が放出する水素を燃料電池に供給する水素供給流路をさらに有し、
    前記液体供給手段は、前記燃料電池から排出される水を前記金属水素化物に供給する液体供給流路を有することを特徴とする請求項2または3に記載の水素発生装置。
  10. 前記金属水素化物が放出する水素を燃料電池に供給する第1および第2の水素供給流路と、
    前記第2の水素供給流路に設けられ、前記水素を貯蔵するタンクと、
    前記金属水素化物が充填される容器内の圧力を検出する圧力検出手段と、
    前記圧力検出手段が検出する圧力に基づいて、前記第1の水素供給流路と前記第2の水素供給流路とを切り換える流路切換手段と、をさらに有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の水素発生装置。
  11. 前記液体は、有機溶媒をさらに含むことを特徴とする請求項2または3に記載の水素発生装置。
  12. 前記金属水素化物に供給された前記液体のなかから前記有機溶媒を回収する回収手段をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の水素発生装置。
  13. 前記液体供給手段は、前記金属水素化物の上方から前記液体を噴射する噴射手段を有することを特徴とする請求項2または3に記載の水素発生装置。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の水素発生装置を燃料電池の水素供給源として搭載したことを特徴とする燃料電池自動車。
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