JP5033514B2 - 自動車用内装部品 - Google Patents

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Description

この発明は、ドアトリム、リヤサイドトリム、ラゲージサイドトリム等、車両の側壁パネルの室内面に装着される自動車用内装部品に係り、特に、側突時における衝撃吸収機能を高めた自動車用内装部品に関する。
通常、車両の側壁パネルの室内面には、ドアトリム、リヤサイドトリム、ラゲージサイドトリム等の自動車用内装部品が装着されており、車室内の美観を高めるとともに、側突時等、車両に側方からの衝撃荷重が加わった際、内装部品自体が撓み変形することで衝撃荷重の一部を吸収し、乗員に加わる負荷を軽減する構成のものが採用されている。
図12乃至図14は、ドアパネルの室内面に装着されるドアトリムを示す正面図並びに背面図であり、ドアトリム1は、ドアトリム本体2をベースとして構成されており、ドアトリム本体2は、ドアトリムアッパー3とドアトリムロア4との上下二分割体から構成されている。そして、ドアトリム本体2の表面略中央部、すなわち、側突時におけるインパクトエリアには、アームレスト5が装備されている。
そして、図15,図16に示すように、上記アームレスト5は、合成樹脂成形体からなるアームレスト芯材5aの上面にソフト感を付与するアームレストパッド5bが積層され、更に、その外表面を手触り感並びに外観性能を高めるアームレスト表皮5cで被包して構成されている。更に、アームレスト5をドアトリム本体2に固定する構成としては、アームレスト芯材5aをドアトリム本体2の表面に突き当て、アームレスト芯材5aから一体に設けた取付用ボス6をドアトリム本体2の取付孔3a内に挿入した後、先端をカシメ加工することでアームレスト5をドアトリム本体2に取り付けている。また、アームレスト5を支持する構成として、図16に示すように、ドアトリムロア4から橋渡し状にサポートリブ4aを突設し、その先端に形成した取付用ボス7を取付孔3b内に挿入して、カシメ溶着することで、アームレスト5の下面には、剛性に優れた構成が採用されている。尚、アームレスト5の取付構造の従来例については、特許文献1に詳細に記載されている。
特開2004−345566号公報
このように、従来のアームレスト5の構成は、合成樹脂の射出成形体からなるアームレスト芯材5aの表面にアームレストパッド5bを積層し、更に外表面をアームレスト表皮5cにより被包して構成されるとともに、アームレスト5をドアトリム本体2に取り付けるために、アームレスト芯材5aから取付用ボス6を設定し、取付用ボス6をドアトリム本体2に対して溶着固定するとともに、アームレスト5の下面に位置するドアトリムロア4のサポートリブ4aについても、取付用ボス7を同様に取付孔3b内に挿入して溶着固定するという構成であるため、アームレスト芯材5a及びサポートリブ4aがそれぞれ側突時にストッパーとして作用し、アームレスト5が撓み変形する際の障害となり、側突時における反力が非常に強くなるという欠点が指摘されている。また、アームレスト5の逃げ場がないため、潰れ残りも多くなり、このことも衝撃吸収機能を低下させる要因となっている。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、車両の側壁パネルの室内面に装着される自動車用内装部品において、側突時における反力を低下させる構成を採用するとともに、アームレストが側壁パネル側に変位するスペースを有効に確保でき、側突時における衝撃吸収機能を大幅に高めた自動車用内装部品を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明者等は、鋭意研究の結果、アームレストをトリム本体に取り付ける取付座プレートの基部に側突時において衝撃荷重が集中する構成を採用するとともに、アームレストとトリム本体との間に介挿するフィニッシャーパネルを側突時において強制的に上方に外すことにより、アームレストを側壁パネル側に変位させるための新たなスペースを確保できることに着目し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、車両の側壁パネルの室内面に装着される自動車用内装部品であって、トリム本体における略中央部のインパクトエリアにアームレストを装備してなる自動車用内装部品において、前記アームレストは、ベースとなるアームレスト芯材の側壁パネル側縁部に下方向に延びる取付座プレートが設けられ、この取付座プレートを介してアームレストがトリム本体に取着されることにより、側突時において、上記取付座プレートの基部が破断し、アームレスト芯材と取付座プレートとが分離することで、側突時におけるアームレストの変位ストローク量を大きく確保したことを特徴とする。
ここで、自動車用内装部品としては、車両の側壁パネルの室内面に取り付けられるドアトリム、リヤサイドトリム、またはワゴン車等のラゲージサイドトリムに適用できる。更に、自動車用内装部品におけるトリム本体は、合成樹脂のモールドプレス成形体、あるいは射出成形体等の樹脂単体品を使用するか、または、モールドプレス成形、射出成形等により所要形状に成形してなる樹脂芯材の表面に表皮を貼着してなる積層成形品を使用することもできる。また、トリム本体は、一体型を使用しても良く、また、上下二分割体、あるいは上下三分割体等、分割ピースを各々接合固定する構成のものも使用できる。
次いで、側突時、優れた衝撃吸収機能を発揮するアームレストは、アームレストの形状を保持する強度を備えたアームレスト芯材、クッション性を付与するアームレストパッド、及びそれらの外表面を被包して、手触り感、外観性能を高めるアームレスト表皮の三者から構成されている。そして、アームレスト芯材の材質としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂等がある。そして、上記合成樹脂を射出成形することにより、アームレスト芯材が所要形状に成形される。
また、アームレストパッドは、ウレタンフォーム等のモールド成形体、スラブウレタン等が使用でき、アームレスト芯材に両面接着テープ、あるいはホットメルト接着剤を介して貼付される。更に、アームレスト表皮は、製品表面を被包するものであれば、布地シート、合成樹脂シート等を使用することもできるが、端末処理を考慮した場合、軟質樹脂、例えば、軟質塩化ビニル樹脂、サーモプラスチックエラストマー樹脂、ゴム系材料等の軟質材料を射出成形により所要形状に成形したアームレスト表皮が好ましい。そして、軟質材料によりアームレスト表皮を成形する際、製品周縁に沿ってアームレスト芯材の端末部分に係着する係止用フックをアームレスト表皮の周縁端末に一体成形しておけば、係止用フックをアームレスト芯材の端縁に嵌め込むことで簡単にアームレスト表皮の端末処理が行なえ、表面感触、成形性を高めるとともに、端末処理も簡単に行なえる。
そして、本発明に係るアームレストは、トリム本体への取付構造として、アームレスト芯材の側壁パネル側縁部に下方向に延びる取付座プレートが形成され、この取付座プレートの外側面に取付用ボスが側壁パネルに向けて突出しており、トリム本体の取付孔に取付用ボスを挿入して、取付用ボス先端を超音波溶着カシメ、熱溶着カシメ、あるいはビス止め等の機械固定により取付座プレートとトリム本体とを簡単に固定することができる。その結果、側突時において、取付座プレートの基部に応力が集中し、アームレスト芯材と取付座プレートとが容易に分離するが、好ましい形態としては、取付座プレートの基部において薄肉部等の脆弱部を設定しておけば、側突時においてこの脆弱部が破断することによりアームレスト芯材と取付座プレートとが簡単に分離することになる。
従って、本発明に係る自動車用内装部品は、アームレスト芯材の側壁パネル側縁部に下方向に延びる取付座プレートを突設し、取付座プレートとトリム本体とを固定したため、側突時においてアームレストに室内側から側壁パネル側に向く応力が加われば、取付座プレートの基部に応力が集中し、簡単に破断するため、破断時において一定の衝撃を吸収することができるとともに、アームレストがトリム本体と分離して側壁パネル側に向けて大きく変位することにより、衝撃荷重を有効に吸収することができる。
次に、本発明の好ましい実施の形態においては、車両の側壁パネルの室内面に装着される自動車用内装部品であって、トリム本体における略中央部のインパクトエリアにアームレストを装備するとともに、このアームレスト近傍部分にフィニッシャーパネルを装着してなる自動車用内装部品において、前記アームレストは、ベースとなるアームレスト芯材の側壁パネル側縁部に下方向に延びる取付座プレートが設けられ、この取付座プレートを介してアームレストがトリム本体に取着され、かつ、トリム本体とアームレストとの間にフィニッシャーパネルが係脱可能に固定されていることにより、側突時、アームレストが押圧されることでフィニッシャーパネルが上方に持ち上げられ、トリム本体から外れ、新たなスペースが形成されるとともに、アームレスト芯材と取付座プレートとが分離することで、側突時におけるアームレストには、上記新たなスペースを加えた多大な変位ストローク量が確保されていることを特徴とする。
ここで、フィニッシャーパネルは、合成樹脂の射出成形体から構成され、使用できる材質としては、アームレスト芯材の材質と同じものを使用できる。例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂等がある。また、フィニッシャーパネルは、パワーウインドウスイッチ等の操作スイッチ類を備え、パネル本体に設けた係止爪をトリム本体の係止孔に係着することで係脱可能に装着されている。すなわち、側突時において、室内側から側壁パネル側に向く応力が加われば、アームレストにフィニッシャーパネルが押圧されることにより、フィニッシャーパネルの爪が外れて、フィニッシャーパネルが上方に跳ね上がるように外れる。
そして、アームレストとトリム本体との間にフィニッシャーパネルを介挿設置しておけば、フィニッシャーパネルが上方に外れることで新たなスペースが生じ、アームレストが側壁パネル側に継続して変位することが可能となる。また、アームレストとフィニッシャーパネルとの接合部分の形状において傾斜面同士を接合しておけば、アームレストから水平方向の応力が加われば、傾斜面において応力の荷重方向が変換され、上向き応力となってフィニッシャーパネルに加わるため、フィニッシャーパネルの跳ね上げ操作がより円滑に行なえる。
従って、この実施の形態によれば、側突時、アームレストが側壁パネル側に押圧されれば、フィニッシャーパネルが上方に跳ね上がり、フィニッシャーパネルが外れた後の新たなスペースにアームレストが入り込み、アームレストの変位ストローク量を大きく確保することができる。
次いで、本発明の更に好ましい実施の形態においては、前記アームレストにおける取付座プレートは、トリム本体における折曲可能なフランジに取着されていることにより、側突時、取付座プレートとアームレスト芯材とが分離した際、上記フランジがヒンジ部を基点として側壁パネル側に回動することで、アームレストの変位ストローク量を大きく確保したことを特徴とする。
そして、この実施の形態によれば、アームレストの取付座プレートを固定するポイントは、トリム本体に設けた折曲可能なアーム状のフランジであるため、側突時、トリム本体のアーム状のフランジがヒンジ部から側壁パネル側に向けて折曲することにより、新たなスペースが形成され、より大きな変位ストローク量が確保できる。
以上説明した通り、本発明に係る自動車用内装部品によれば、製品のインパクトエリアに装備されるアームレストは、ベースとなるアームレスト芯材の側壁パネル側縁部に取付座プレートが形成され、この取付座プレートを介してトリム本体に固着され、側突時、取付座プレートの基部に応力が集中して、アームレスト芯材と取付座プレートが容易に分離することで、アームレストの変位ストローク量を有効に確保できるという構成であるため、側突時、初期反力が増大することがなく、アームレストが側壁パネル側に有効に撓み変形するため、衝撃荷重を有効に吸収できるという効果を有する。
更に、本発明に係る自動車用内装部品は、製品のインパクトエリアにアームレストを装備するとともに、トリム本体とアームレストとの間に係脱自在にフィニッシャーパネルを装着し、かつアームレスト芯材の側壁パネル側縁部に位置する取付座プレートを介してトリム本体に固定するという構成を採用したため、側突時、アームレストからの押圧作用により、フィニッシャーパネルが上方に跳ね上げられ、フィニッシャーパネルが外れることで形成される新たなスペース内にアームレストが入り込み、アームレストの変位ストローク量を大きく確保することができるため、側突時における衝撃荷重をより有効に吸収することができるという効果を有する。
以下、本発明に係る自動車用内装部品の好適な実施例について、自動車用ドアトリムを例示して詳細に説明する。尚、念のため付言すれば、本発明の要旨は特許請求の範囲に記載した通りであり、以下に説明する実施例の内容は、本発明の一例を単に示すものに過ぎない。
図1乃至図11は本発明の一実施例を示すもので、図1は本発明を適用した自動車用ドアトリムを示す外観図、図2は同ドアトリムを背面側から見た正面図、図3は同ドアトリムの背面部を部分的に拡大して示す説明図、図4,図5は同ドアトリムにおけるアームレストの設置箇所を示す各断面図、図6はアームレストの取付箇所を裏面側から見た説明図、図7乃至図9は側突時におけるアームレストの衝撃吸収機能をそれぞれ示す説明図、図10,図11は本発明の変形例を示す各断面図である。
図1において、自動車用ドアトリム10は、ドアトリム本体20をベースとして構成されており、ドアトリム本体20は、ドアトリムアッパー30、ドアトリムロア40の上下二分割体から構成されている。上記ドアトリム本体20は、ドアトリムアッパー30のウエスト部分にインサイドハンドルエスカッション31が備わっており、中央の中接部には、中接シート32が装着されている。また、ドアトリム本体20の表面略中央部、例えば、乗員の腰部が対応する部分にはアームレスト50が装備されており、このアームレスト50と隣接する部分には、フィニッシャーパネル60が付設されている。更に、ドアトリム本体20には、ドアの開閉時に掴んで操作するドアグリップ70が設けられているとともに、備品を収容できるドアポケット41がドアトリムロア40に形成されており、そのフロント側にスピーカグリル42がドアトリムロア40と一体、あるいは別体に設けられている。
上記ドアトリム本体20は、合成樹脂のモールドプレス成形体、射出成形体等から構成されており、使用できる樹脂材料としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂等がある。また、所望ならば、ドアトリム本体20は、樹脂芯材の表面に表皮を一体化した積層構造体を使用することもできる。尚、この実施例では、ドアトリム本体20は、ドアトリムアッパー30、ドアトリムロア40の上下二分割構成を採用したが、ドアトリムアッパー、ドアトリムセンター、ドアトリムロアというように、上下三分割構成や、あるいは一体型のドアトリム本体を使用することもできる。
ところで、本発明は、アームレスト50の取付構造に特徴があり、側突時における衝撃吸収機能を高めることができる。次いで、アームレスト50の構成及びドアトリム本体20に対するアームレスト50の取付構造について、図2乃至図6に基づいて説明する。
アームレスト50は、乗員が肘を掛けて休めるように水平方向に延びる水平面部50aと、それと室内側に連接し下方向に延びる垂直面部50bとから構成され、側突時においては、乗員の腰部が特にアームレスト50の垂直面部50bに当接して機能する。このアームレスト50は、強固な剛性を備え、ベースとなるアームレスト芯材51と、アームレスト芯材51の上面、すなわち、アームレスト50の水平面部50aに対応して積層されるウレタンフォーム等のアームレストパッド52と、それらの外表面を被包するように、軟質樹脂の射出成形体からなるアームレスト表皮53とから構成されている。
上記アームレスト芯材51としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂等、汎用の熱可塑性樹脂を射出成形することにより、所要形状に成形されるとともに、アームレストパッド52は、スラブウレタン等の軟質発泡体が使用でき、アームレスト表皮53は、軟質塩化ビニル樹脂、サーモプラスチックエラストマー樹脂、EPDM等の合成ゴム系材料を使用できる。また、図示はしないが、アームレスト表皮53の周縁端末部分に係止用フックを一体化してアームレスト芯材51の端縁部分に係止させることで端末処理を簡素化するようにしても良いが、布地シート、合成樹脂シート等を縫製加工等によりアームレスト50の表面を被包するように使用することもできる。
そして、本発明においては、アームレスト50をドアトリム本体20に取り付ける際、アームレスト芯材51の側壁パネル側縁部に下方向に延びる取付座プレート54が延設され、この取付座プレート54の側壁パネル側面54aに取付用ボス55が一体化されており、図4中拡大して示すように、ドアトリム本体20におけるドアトリムアッパー30の取付孔33内に挿入して、取付用ボス55の先端を超音波溶着カシメ加工等によりカシメ加工することで、アームレスト50がドアトリム本体20に固定されている。尚、図4に示すように、アームレスト芯材51に取付座プレート54が下方向に向けて一体化されているが、取付座プレート54の基部56について、ノッチ57等の剛性脆弱部を形成しておけば、側突時、取付座プレート54の破断がより円滑に行なえるので好ましい。
次いで、本発明の更なる特徴は、図5,図6に示すように、アームレスト50とドアトリム本体20との間にフィニッシャーパネル60が爪係着構造により着脱可能に取り付けられていることにある。すなわち、フィニッシャーパネル60は、パネル本体61にパワーウインドウスイッチ等のパワーウインドウスイッチ操作部62を備え、パネル本体61の下縁に係止爪63が一体化され、この係止爪63がドアトリム本体20(実際にはドアトリムアッパー30)の係止孔34に係着可能に取り付けられる。また、フィニッシャーパネル60と、アームレスト50との接合部分においては、アームレスト50及びフィニッシャーパネル60の接合面にそれぞれ傾斜面58,64が設定されていることで、室内側から側壁パネル側に向く応力がアームレスト50に加わった際、傾斜面58,64の相互作用により、フィニッシャーパネル60が上方向に押し上げられ、係止爪63が係止孔34から簡単に外れることで、図5中L1で示す寸法分の新たなスペースSが確保されて、このスペースSにアームレスト50が入り込むことにより、アームレスト50の変位ストローク量を大きく確保することができる。図6は、ドアトリム本体20に対するアームレスト50、フィニッシャーパネル60の取付部分を製品裏面側から見た説明図である。
次いで、図7乃至図9に基づいて、側突時における衝撃吸収作用について説明する。まず、図7に示すように、側突時、矢印方向の荷重が加われば、アームレスト50に加わる応力は、アームレスト芯材51と、取付座プレート54の接合部分、すなわち、取付座プレート54の基部56に集中し、基部56が破断して、アームレスト芯材51と取付座プレート54とが分離する。この時、アームレスト50とフィニッシャーパネル60については、それぞれの傾斜面58,64で接合しているため、アームレスト50については、垂直面部50bに加わる応力により、水平面部50aは、上方に撓むようにくの字状に変形するが、アームレスト50の変形態様、及び傾斜面58,64の傾斜面作用により、フィニッシャーパネル60が矢印方向、すなわち上方に跳ね上げられる(図8参照)。
そして、フィニッシャーパネル60が上方に跳ね上げられれば、フィニッシャーパネル60が今まで占有していたスペース(新たなスペースS)に対してアームレスト50が侵入して、図9に示すように、アームレスト50は、ドアトリム本体20の表面に突き当たるまで撓み変形することでアームレスト50の変形ストローク量を大きく確保することができる。
このように、側突時において、取付座プレート54が破断し易く、破断に伴なう衝撃荷重の一部を吸収するとともに、アームレスト50がドアトリム本体20と分離することで、アームレスト50が有効に側壁パネル側に変位して、変位ストローク量を有効に確保できる。また、フィニッシャーパネル60を介挿するという構成を採用すれば、フィニッシャーパネル60が外れた新たなスペースS内に更にアームレスト50が入り込んで、より多くの変位ストローク量を稼ぐことができ、衝撃吸収機能を大幅に高めることができる。
次いで、図10,図11は、本発明の変形例を示すもので、アームレスト50における取付座プレート54の取付用ボス55には、ドアトリムアッパー30におけるアーム状のフランジ35の取付孔33が設定されており、ヒンジ部35aには、図示しないノッチを形成しても良い。従って、側突時においては、図11に示すように、アームレスト50が側壁パネル側に向けて撓み変形を行ない、アームレスト芯材51と、取付座プレート54とが分離するとともに、フィニッシャーパネル60が上方に跳ね上げられ、アームレスト50が多くの変位ストローク量を確保できるとともに、アーム状のフランジ35が図11中点線位置から実線位置まで回動することで、図11中L2で示す寸法分、変形を許容することができるため、衝撃吸収性能を更に高めることができる。
以上説明した実施例は、上下二分割タイプのドアトリム本体20にアームレスト50とフィニッシャーパネル60を装備した構成に適用したが、ドアトリム本体20は、一体型でも、あるいは上下三分割構成としても良い。また、アームレスト50の構成は、アームレスト芯材51、アームレストパッド52、アームレスト表皮53の三層構造を適用したが、アームレスト芯材51にソフト感のあるアームレスト表皮53を積層する二層構造を採用しても良い。また、ドアトリム10以外にも、リヤサイドトリム、あるいはワゴン車等のラゲージサイドトリムに本発明構造を適用することもできる。
本発明に係る自動車用内装部品を適用したドアトリムを示す斜視図である。 図1に示すドアトリムを裏面側から見た正面図である。 図2に示すドアトリムにおけるアームレスト取付部の構成を示す正面図である。 図3中IV−IV線断面図である。 図3中V −V 線断面図である。 図1に示すドアトリムにおけるアームレスト並びにフィニッシャーパネルの取付部分を裏面側から見た斜視図である。 本発明に係る自動車用内装部品における側突時の衝撃吸収機能を示す説明図である。 本発明に係る自動車用内装部品における側突時の衝撃吸収機能を示す説明図である。 本発明に係る自動車用内装部品における側突時の衝撃吸収機能を示す説明図である。 本発明に係る自動車用内装部品の変形例を示す断面図である。 図10に示す自動車用内装部品の衝撃吸収機能を示す説明図である。 従来のドアトリムを示す正面図である。 従来のドアトリムを示す背面図である。 図13の部分拡大背面図である。 図14中XV−XV線断面図である。 図14中XVI −XVI線断面図である。
符号の説明
10 自動車用ドアトリム
20 ドアトリム本体
30 ドアトリムアッパー
31 インサイドハンドルエスカッション
32 中接シート
33 取付孔
34 係止孔
35 フランジ
40 ドアトリムロア
41 ドアポケット
42 スピーカグリル
50 アームレスト
50a 水平面部
50b 垂直面部
51 アームレスト芯材
52 アームレストパッド
53 アームレスト表皮
54 取付座プレート
55 取付用ボス
56 基部
57 ノッチ
58 傾斜面
60 フィニッシャーパネル
61 パネル本体
62 パワーウインドウスイッチ操作部
63 係止爪
64 傾斜面
70 ドアグリップ
S 新たなスペース

Claims (2)

  1. 車両の側壁パネルの室内面に装着される自動車用内装部品(10)であって、トリム本体(20)における略中央部のインパクトエリアにアームレスト(50)を装備するとともに、このアームレスト(50)近傍部分にフィニッシャーパネル(60)を装着してなる自動車用内装部品(10)において、
    前記アームレスト(50)は、ベースとなるアームレスト芯材(51)の側壁パネル側縁部に下方向に延びる取付座プレート(54)が設けられ、この取付座プレート(54)を介してアームレスト(50)がトリム本体(20)に取着され、かつ、トリム本体(20)とアームレスト(50)との間に前記フィニッシャーパネル(60)が係脱可能に固定されていて、そのアームレスト(50)と前記フィニッシャーパネル(60)との接合部は、アームレスト(50)とフィニッシャーパネル(60)の端部がそれぞれ傾斜面(58,64)に形成され互いに当接した形態になっていることにより、側突時、アームレスト(50)が押圧されることでフィニッシャーパネル(60)が上方に持ち上げられ、トリム本体(20)から外れ、新たなスペース(S)が形成されるとともに、アームレスト芯材(51)と取付座プレート(54)とが分離することで、側突時におけるアームレスト(50)には、上記新たなスペース(S)を加えた多大な変位ストローク量が確保されていることを特徴とする自動車用内装部品。
  2. 前記アームレスト(50)における取付座プレート(54)は、トリム本体(20)における折曲可能なフランジ(35)に取着されていることにより、側突時、取付座プレート(54)とアームレスト芯材(51)とが分離した際、上記フランジ(35)がヒンジ部(35a)を基点として側壁パネル側に回動することで、アームレスト(50)の変位ストローク量を大きく確保したことを特徴とする請求項に記載の自動車用内装部品。
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