JP5032918B2 - マッサージ機 - Google Patents

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Description

本発明は、施療子により被施療者にマッサージを行うマッサージ機に関するものである。
従来より、施療子により被施療者にマッサージを行うマッサージ機が知られている(例えば特許文献1参照)。
マッサージ機は、施療子を背もたれ部に対して動作させて、背もたれ部にもたれた被施療者に施療子によるマッサージを与えるものであって、施療子のマッサージの動作を制御すると共に施療子の被施療者への押圧力の大小によりマッサージの強弱調整を行う制御部と、制御部に施療子の動作の指令を与えるための入力操作部とを備えていて、入力操作部からの入力操作によって種々のマッサージの動作を行うことができる。
ところで、このようなマッサージ機においては、マッサージの強弱を調整する操作部として、押し釦からなる操作部を設けてある。
しかしながら、このように押し釦からなる操作部を設けたものにあっては、押し釦を押す回数により段階的に強弱の調整を行ったり、あるいは、押し釦を押す時間により強弱の調整を行うが、この場合、押さなければならない回数が大きかったり押す時間が長かったりする場合があり、操作がまどろっこしく操作性が悪いものであった。そこで、オーディオ機器のボリュームスイッチ等の連続感のあるスイッチを設けるものが考えられた。
しかしながらこの場合、ボリュームスイッチの摘まみの絶対角度(摘まみの回転中心から摘まみの所定部分を向く方向)が強さに一対一に対応するため、摘まみの絶対角度と強さとの関係を把握していない使用者にとっては所望の強さにするのが難しいだけでなく、誤って予期せぬ強さにして怪我をしてしまう惧れがあった。
特開2005−304551公報
本発明は上記従来の問題点に鑑みて発明したものであって、その目的とするところは、マッサージの強弱を調整するにあたり、押し釦を押さなければならない回数が大きかったり押す時間が長かったりして操作性が悪いといったことがなく、ボリュームスイッチのように摘まみの絶対角度がマッサージの強弱に一対一に対応していて摘まみの絶対角度と強さとの関係を把握していないと怪我をしてしまうといった惧れのないマッサージ機を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために請求項1に係る発明は、施療子1a、1bを背もたれ部90に対して動作させて背もたれ部90にもたれた被施療者に施療子1a、1bによるマッサージを与えるマッサージ機であって、施療子1a、1bのマッサージの動作を制御すると共に施療子1a、1bの被施療者への押圧力の大小によりマッサージの強弱調整を行う制御部8と、制御部8に施療子1a、1bの動作の指令を与えるための入力操作部7とを備え、前記入力操作部7のマッサージの強弱調整を行う操作部(「強弱調整」ダイヤルスイッチ74)として、無制限に回転可能な円形の摘まみを備え、摘まみの回転角度に応じてパルス信号が発せられ、このパルス信号を受信部にて受信してパルス数をカウントして制御のための処理を行うディテクタスイッチを設け、パルス信号を一定の割合で間引いて受信し、ディテクタスイッチの摘まみの回転速度に対するマッサージの強弱調整の速度を変化させる変化手段を備えて成ることを特徴とするものである。
このような構成とすることで、マッサージの強弱の調整幅をディテクタスイッチの摘まみの回転角度に対応させることができて、使用者が直感的に且つ即座に摘まみを所望の角度に回転させて強弱調整を行うことが可能となって、押し釦よりも操作性が良いものであり、摘まみの絶対角度に関係なく強さを調整することができて使い勝手が良いものである。また、ダイヤルスイッチ74の摘まみの回転速度に対するマッサージの強弱調整の速度を調整して変化させることができて、例えば被施療者の意に反して急激にマッサージが強くなって怪我等の悪影響を人体に及ぼしてしまうのを防止することができる。
また、請求項に係る発明は、請求項1に係る発明において、マッサージの強弱を表示する表示部78を設けて成ることを特徴とするものである。
このような構成とすることで、被施療者はマッサージの強弱を表示部78で確認しながらダイヤルスイッチ74の摘まみの角度を回転させることができて、マッサージの強弱調整における視認性が向上する。
本発明は、マッサージの強弱の調整幅をディテクタスイッチの摘まみの回転角度に対応させることができて、使用者が直感的に且つ即座に摘まみを所望の角度に回転させて強弱調整を行うことが可能となって、押し釦のように押さなければならない回数が大きかったり押す時間が長かったりして操作性が悪いといったことがなく、ボリュームスイッチのように摘まみの絶対角度がマッサージの強弱に一対一に対応していて摘まみの絶対角度と強さとの関係を把握していないと怪我をしてしまうといった惧れがなく、使い勝手が良いものである。
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基いて説明する。まず、マッサージ機の基本的な構成について説明する。
図2に示すものは本発明に係るマッサージ機における機構ユニットで、この機構ユニットはたとえば図7に示すように、被施療者である使用者が座る椅子9の背もたれ90内に配されて背もたれ90内を上下に自走するものであり、フレームを構成する左右の側板91,91間には上下駆動軸51と強弱駆動軸61とが架設されており、また図3に示すところの可動ユニットが両側板91,91間に配設されている。
上記の上下駆動軸51は、図4にも示すように、一方の側板91に固定された上下駆動用モータ50の出力がギアボックス52内のギア群を介して伝達されることで回転駆動されるものであり、その両端にはピニオン53ところ54とが夫々取り付けられている。ころ54は図2に示すころ55と共に上記背もたれ90内に配されたレール(図示せず)内を転動し、ピニオン53は上記レールに付設されたラック(図示せず)と噛合する。
上記の強弱駆動軸61は図5にも示すように他方の側板91に固定された強弱駆動用モータ60の出力がギアボックス62内のギア群を介して伝達されることで回転駆動されるものであり、その両端部には夫々上記可動ユニットを回転させるためのギア63,63が取り付けられている。
可動ユニットは、左右一対のギアプレート30,30間に幅駆動軸31と2本のスライドガイド軸32,32及びたたき駆動軸41を架設するとともに、左右一対の施療子ユニット1,1(図2及び図3では一方の施療子ユニット1のみを示している)を取り付けたもので、両ギアプレート30,30に対して軸回りの回転が自在となっている幅駆動軸31,31の両端が上記一対の側板91,91で支持されることで上記両側板91,91間に配設され、ギアプレート30,30の外周面の歯部300,300を上記のギア63,63に噛合させる。なお、幅駆動軸31の一端は、一方の側板91に取り付けた幅駆動用モータ35の出力がプーリ36及びベルト37を介して伝達されるプーリ38に連結されるものであり、このために幅駆動軸31は幅駆動用モータ35の出力で軸回りの回転を行う。
また可動ユニットにおける一方のギアプレート30上にはたたき駆動用のモータ40が取り付けられている。このモータ40の出力はプーリ42,44とベルト43とによって上記たたき駆動軸41に伝達される。なお、たたき駆動軸41は左右で偏心方向が異なるクランク軸として形成されている。
施療子ユニット1は、図6に示すように、施療子支持部材としてのアームベースプレート10と、たたき板11、施療子アーム12、第1アーム13、第2アーム14、ローラ型の2つの施療子1a,1b等からなるもので、アームベースプレート10は上記幅駆動軸31のねじ部に螺合する送りナット33と、上記スライドガイド軸32,32にスライド自在に嵌合するスライダー34,34とを備えて、幅駆動軸31の回転によって幅駆動軸31及びスライドガイド軸32の軸方向位置を変化させるものであり、また、幅駆動軸31に形成されたねじ部は、片側が逆ねじで形成されていることから、左右一対の施療子ユニット1における各アームベースプレート10は、幅駆動軸31の回転によって、互いに接近したり離れたりするものである。
そして上記たたき板11はアームベースプレート10に軸着され、たたき板11に施療子アーム12と第2アーム14とが軸100によって軸着され、施療子アーム12に第1アーム13が軸101によって軸着されている。また、たたき板11に設けた軸102と、クランク軸である前記たたき駆動軸41とがリンク45によって連結されている。
さらに2つの施療子1a,1bのうちの主施療子である施療子1aが先端部に取り付けられた第1アーム13と、副施療子である施療子1bが先端部に取り付けられた第2アーム14とが連動リンク15によって結合されている。また、アームベースプレート10と施療子アーム12から突出させた突片121とが揺動連動リンク19,18によって連結されている。尚、対をなす他方の施療子ユニット1は図示の施療子ユニット1の対称形となっている。
また、第1アーム13を備えた施療子アーム12と第2アーム14との揺動自在な範囲の最大値は、施療子アーム12に設けたストッパ120によって定めており、また第2アーム14の施療子アーム12に対する回動範囲は、ストッパ140によって定めている。さらに、第2アーム14と施療子アーム12との間にはねじりコイルばね(図示せず)を配して、施療子1a,1bの間隔が広くなる方向に付勢している。
上下に並ぶ一対の施療子1a,1bに掴み動作を行わせる掴み駆動部は、エアによって伸縮動作を行うアクチュエータA1で構成されており、一対の受け板20,20と両受け板20,20間に配されたエアバッグ(図示せず)とからなるアクチュエータA1は、一方の受け板20が上記連動リンク18に、エアバッグカバーを備えた他方の受け板20が第2アーム14の先端部から突出させた突片141に夫々連結されて配設されている。連動リンク18と突片141とを連結しているリニアスライトレール17は、アクテュエータA1を伸張させた時にエアバッグが座屈してしまうことを防ぐためのものである。
また、施療子ユニット1は、アクチュエータA1と同じく一対の受け板20,20と両受け板20,20間に配されたエアバッグとから構成されてエアによって伸縮動作を行うアクチュエータA2を備えている。このアクチュエータA2は、一方の受け板20が前記たたき駆動用のリンク45上に固定され、他方の受け板20が前記軸102によって回転自在に支持されたレバー16に取り付けられたもので、レバー16は施療子アーム12の後縁に接触するころ160を備えている。なお、図2中の95は上記アクチュエータA1,A2を作動させるためのエアポンプや電磁弁を納めたエア駆動ユニットである。
以上のように構成された機構ユニットの動作について説明すると、まず上下駆動用モータ50で上下駆動軸51を駆動する時、機構ユニットは前述の椅子の背もたれ内を上下に自走して施療子1a,1bの位置を上下に変更する。また、強弱駆動用モータ60で強弱駆動軸61を駆動すれば、強弱駆動軸61が備えるギア63がギアプレート30を幅駆動軸31の軸回りに回転させるために、ギアプレート30と一体にアームベースプレート10が回転するものであり、このために図10に示すように幅駆動軸11から見た施療子1aの背もたれ前方への突出量が小さくて、被施療者に対する押圧力が小さく弱いマッサージを行う状態と、図9に示すように幅駆動軸11から見た施療子1aの前方突出量が大きくて被施療者に対する押圧力が大きく強いマッサージを行う状態とを得ることができる。つまり、施療子1aの前方突出量を変化させることによるマッサージの強弱調整を行うことができる。また、幅駆動用モータ35によって幅駆動軸31を回転させる時、前述のように左右一対の施療子ユニット1,1は幅方向(左右方向)において接近離反し、左右の施療子1a,1a、1b,1bの間隔を変更する。
ちなみにこのマッサージ機は、上記3つのモータ50,60,35による上記各動作を組み合わせることで、いわゆる掴みマッサージを実現しているものである。なお、このような駆動制御を可能とするために、上下位置センサーS2や幅位置センサーS1などのほか、図8に示すように、強弱位置、各モータの回転速度(回転角度)等を検出するセンサを設けて、フィードバック制御を行っている。図8中の8はマイクロコンピュータからなる制御部である。
たたき駆動用のモータ40でクランク軸であるたたき駆動軸41を回転させる時、リンク45がたたき板11を前後方向に揺動させるものであり、たたき板11に施療子アーム12とアーム13,14を介して取り付けられた施療子1aは、前後に細かく動くたたき動作を行う。
そしてアクチュエータA1を伸張させたならば、図11に示すように、施療子ユニット1の第2アーム14が押されて軸100を中心に回動すると同時に、連動リンク15によって第1アーム13が軸101を中心に逆方向に回動するものであり、このために各アーム13,14に設けられた施療子1a,1bは相互に接近して掴み動作を行う。特に施療子1aは軸100よりも前方側に位置している軸101を中心に回動する第1アーム13の先端に取り付けられているために、図11に示すように、強弱調整を強に設定した状態で肩を掴む時、施療子1aが肩を斜め前方側から人体の肩に当たって後方側に押し込み、施療子1bは人体背面を前方側に押し込むという動作を得ることができるものであり、このために肩を掴む(摘む)という動作をきわめて的確に行うことができる。なお、強弱調整を弱にした状態では、施療子1a,1bの前後方向位置はほぼ同じところとなるために、人体背面を上下から掴むという動作を得ることができる。
また、施療子ユニット1における第1アーム13を備えた施療子アーム12と第2アーム14は、軸100によってたたき板11に軸着されて、図10(a)(b)や図9(a)(b)に示す範囲内で揺動自在となっていることから、上記掴み動作を含む各種マッサージ動作に際して、施療子1a,1bが共に人体の背面に接するように倣い動作を行うものであり、このために掴み動作にあたって施療子1a,1bが確実に人体をつまむことになる。なお、第2アーム14がアクチュエータA1によってアームベースプレート10に連結されているが、アクチュエータA1はアームベースプレート10に直接連結されるのではなく、揺動連動リンク18,19を介して連結されているために、アクチュエータA1が上記揺動を阻害してしまうことはない。
前記掴み動作は、前述の上下駆動や幅駆動や強弱駆動と組み合わせて行うこともできる。つまり、人体の肩をつまんだ状態の施療子1a,1bを上方に移動させたり、人体の首側に寄せたりすることができる。
アクチュエータA1を伸張させることは、上下に並ぶ施療子1a,1bの間隔を変更することになるために、人体をつまむことだけでなく、ある間隔で固定してしまうことで、たとえば掴みマッサージに際しての人体の抑圧感覚を異ならせることにも用いることができる。また、エアバッグ内の空気圧を調整することにより、さらに上記抑圧感覚を変化させることができる。
ここにおいて、第2アーム14の動きを第1アーム13に伝えて第1アーム13を第2アーム14とは逆方向に回動させる連動リンク15であるが、この連動リンク15の両アーム13,14との2つの連結点は、アクチュエータA1を縮めた通常時、図11(a)に示すように、ほぼ一直線上に並ぶようにしていることから、施療子1aのみが人体に接触するようにしている時、施療子1a側からの負荷外力によって、第1アーム13が回転してしまうということはない。
また、軸100から第2アーム14における施療子1bの支持軸までの距離よりも、軸100から第2アーム14におけるアクチュエータA1が連結されている点までの距離の方を長くしているために、アクチュエータA1を伸張させるためのエアポンプが100kPa以下のエア圧力の家庭用の小さなものであっても、施療子1b,1aにおいて十分な掴み力を発生させることができるものとなっている。アクチュエータA1の直線的伸張をサポートする前記リニアスライトレール17の存在もエア圧力の利用の点において有効である。
次にアクチュエータA2を伸張させた時の動作について説明すると、このアクチュエータA2の伸張で前方側に向けて回動するレバー16は、ころ160によって施療子アーム12の後縁を押して施療子アーム12を回動させることで施療子1aを前方に移動させるとともに、空気ばねとしても機能するアクチュエータA2によって施療子アーム12をばね付勢する。この結果、図10や図9に示した施療子ユニットにおける第1アーム13を備えた施療子アーム12と第2アーム14との揺動自在な範囲が実質的に狭められるものであり、アクチュエータA2を最も伸張させた時には、上記揺動の範囲が実質的にほぼゼロとなって、前述の倣い動作を行わないものとなる。この場合、施療子1aによってより強いマッサージを得ることができる。また、揺動の範囲を狭くしたとはいえ、大きな荷重がかかった時にはアクチュエータA2が縮むために、安全性の点でも優れたものとなっている。
このマッサージ機においては、上述した動作を組み合わせて種々のマッサージを行うものであり、上下駆動用モータ50、強弱駆動用モータ60、幅駆動用モータ35、たたき駆動用のモータ40の動作は制御部によって、予め組み込まれたプログラムに基づいてもみマッサージやたたきマッサージやあるいはその他のマッサージの動作の制御が行われる。本実施形態では、CPUとマッサージの動作のプログラムを記憶している記憶部とで制御部8が構成される。
またマッサージ機においては、上記種々のマッサージを行う指令を制御部8に与えるための入力操作部7を備えている。図1に入力操作部7の一例を示す。入力操作部7は、図7に示すようにマッサージ機の肘掛け部92に設けられたり、あるいはリモコン(有線、無線は問わない)として設けられるもので、図1に示す例では、電源の入り切りを行う「切/入り」釦71、強制停止を行う「急停止」釦72、種々のマッサージを自動で行ったりマッサージを行う範囲を自動で変更したりして全身のマッサージを行う「全身自動コース」釦73(「コースA」釦73a、「コースB」釦73b、「コースC」釦73c)、後述するマッサージの強弱を調整する「強弱調整」ダイヤルスイッチ74、部位毎にマッサージの入り切りを行う「部位切/入」釦75(「首・肩切/入」釦75a、「背・腰切/入」釦75b)、マッサージを単独で行う部位を選択する「お好み動作選択」釦76(「首」選択釦76a、「肩」選択釦76b、「背」選択釦76c、「腰」選択釦76d)、施療子50の位置を任意に調整するための「位置調整」釦77とからなる入力部と、マッサージの種類や強弱やその他のメッセージを表示する液晶等からなる表示部78とを備えており、これらの入力部からの入力は制御部8により処理されると共に、制御部8は制御している動作について表示部78に表示させる。
以下に、上記マッサージの強弱を調整する「強弱調整」ダイヤルスイッチ74(以下単に「ダイヤルスイッチ74」という)について更に説明する。
ダイヤルスイッチ74は、従来のオーディオ機器の音量調整摘まみとして用いられていたような可変抵抗からなるポテンショメータ型のダイヤルスイッチ74ではなく、本発明においては無制限に回転可能な円形の摘まみを備えた所謂「ディテクタスイッチ」を用いるものとする。前記「ディテクタスイッチ」を用いる理由としては、例えばダイヤルスイッチ74の代わりに押し釦からなるスイッチを用いる場合には、押し釦を押す回数により段階的に強弱の調整を行ったり、あるいは、押し釦を押す時間により強弱の調整を行うが、この場合、使用者は操作が直感的に分かり難く且つ即座に操作を行うことができない。
すなわち、押し釦を押す回数により段階的に強弱の調整を行う場合には、一段階当たりの強さの増減幅を小さくとると所望の強さに近い強さとすることができるものの、調整幅が大きくなると押す回数が増えてしまい、また、一段階当たりの強さの増減幅を大きくとると、調整幅が大きくても押す回数が少なくて済むものの、所望の強さに近い強さとすることができない惧れがある。また、押し釦を押す時間により強弱の調整を行う場合には、押す時間当たりの強さの増減幅を小さくすると、所望の強さにし易い(つまり微調整がし易い)ものの、調整幅が大きくなると押す時間が長くなってしまい、また、押す時間当たりの強さの増減幅を大きくすると、調整幅が大きくても押す時間が短くて済むものの、微調整がし難くなる。
これに対し、回転式のダイヤルスイッチ74(ポテンショメータ型も含む)を用いる場合、強さ又は強さの調整幅を摘まみの角度に対応させることができて、使用者が直感的に且つ即座に摘まみを所望の角度に回転させることが可能となって、押し釦よりも操作性が良い。
また更に、回転式のダイヤルスイッチ74でもポテンショメータ型の場合には、摘まみの絶対角度(摘まみの回転中心から摘まみの所定部分を向く方向)が強さに一対一に対応するため、摘まみの絶対角度と強さとの関係を把握していない使用者にとっては所望の強さにするのが難しいだけでなく、誤って予期せぬ強さとして怪我をしてしまう惧れがある。これに対して前記「ディテクタスイッチ」を用いると、摘まみの回転角度を強さの調整幅に対応させることができて、摘まみの絶対角度に関係なく強さを調整することができて、摘まみの絶対角度と強さとの関係を把握する必要などなく、使い勝手が良いものである。
ダイヤルスイッチ74は、摘まみの回転角度に応じて図12に示すようなパルス信号を発すると共に、これを受信部(図示せず)にて受信してパルス数をカウントして制御のための処理を行っている。ところで、使用者がダイヤルスイッチ74の摘まみを速く回転させた場合、被施療者の意に反して速く強さの調整が行われて、人体への悪影響を及ぼす惧れがあるため、ダイヤルスイッチ74の摘まみの回転速度に対してマッサージの強弱調整の速度を変化させる変化手段を備えている。
本実施形態では、マッサージの強弱調整の速度を変化させる変化手段として、上記パルス信号を受け付ける受付時間を制御部により制御することで、変化を可能とするものである。図12に示すように、ダイヤルスイッチ74の摘まみの回転により発せられるパルス信号のうち、実際に受信部にて受信されるパルス信号は大体一定の割合で間引かれて減少することとなり、間引く割合すなわち受信部においてパルス信号を受け付ける時間の割合R(=T/T)を調整して、ダイヤルスイッチ74の摘まみの回転速度に対するマッサージの強弱調整の速度を調整して変化させることが可能となり、例えば、ダイヤルスイッチ74の摘まみの回転速度に対するマッサージの強弱調整の速度を遅くして、被施療者の意に反して急激にマッサージが強くなって怪我等の悪影響を及ぼしてしまう、といったことを防止することができる。
また、表示部78にマッサージの強弱を表示することで、被施療者はマッサージの強弱を表示部78で確認しながらダイヤルスイッチ74の摘まみの角度を回転させることができて、マッサージの強弱調整における視認性が向上する。
本発明のマッサージ機の一実施形態の操作部の正面図である。 同上の機構ユニット全体の斜視図である。 同上の可動ユニットの斜視図である。 同上の上下駆動部の斜視図である。 同上の強弱駆動部の斜視図である。 同上の施療子ユニットの分解斜視図である。 同上の機構ユニットを背もたれに内蔵した椅子の斜視図である。 同上のブロック回路図である。 (a)(b)は強弱調整が強の時の倣い動作のための揺動についての説明図である。 (a)(b)は強弱調整が弱の時の倣い動作のための揺動についての説明図である。 (a)(b)は掴み動作の説明図である。 ダイヤルスイッチの摘まみの回転速度に対してマッサージの強弱調整の速度を変化させる変化手段の説明をするタイムチャートである。
符号の説明
1 施療子ユニット
1a 施療子
1b 施療子
7 入力操作部
74 「強弱調整」ダイヤルスイッチ
8 制御部
90 背もたれ部

Claims (2)

  1. 施療子を背もたれ部に対して動作させて背もたれ部にもたれた被施療者に施療子によるマッサージを与えるマッサージ機であって、施療子のマッサージの動作を制御すると共に施療子の被施療者への押圧力の大小によりマッサージの強弱調整を行う制御部と、制御部に施療子の動作の指令を与えるための入力操作部とを備え、前記入力操作部のマッサージの強弱調整を行う操作部として、無制限に回転可能な円形の摘まみを備え、摘まみの回転角度に応じてパルス信号が発せられ、このパルス信号を受信部にて受信してパルス数をカウントして制御のための処理を行うディテクタスイッチを設け、パルス信号を一定の割合で間引いて受信し、ディテクタスイッチの摘まみの回転速度に対するマッサージの強弱調整の速度を変化させる変化手段を備えて成ることを特徴とするマッサージ機。
  2. マッサージの強弱を表示する表示部を設けて成ることを特徴とする請求項1記載のマッサージ機。
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