JP5031964B2 - キメラ性ナトリウム利尿性ペプチド - Google Patents

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Description

【0001】
発明の背景
心房ナトリウム利尿性ペプチド(ANP)は、体液恒常性を調節するホルモンのファミリーにおいて最初に記載されたペプチドである(Brennerなど., 1990を参照のこと)。Boldなど. (1981)による、心房抽出物の可能性ある利尿及びナトリウム排泄性質の記載は、心臓が内分泌器官であり得る最初の証拠であった。Flynnなと. (1981) を含むグループによるこの活性の続く単離及び特徴化は、最初の分泌された心臓ホルモンとしてANPを特徴づけた。ANPは、高められた血管内体積に応答して心房筋細胞により分泌される。それが循環にいったん存在すると、その効果は主に心臓、血管組織及び副腎に対してであり、ここでその作用は、腎臓によるナトリウム及び水の排泄、及び血管内体積及び血圧の低下を導く(Atlasなど., 1987)。
【0002】
Matsuo及び彼の共同研究者は、2種の他のナトリウム排泄増加製ペプチドを単離した。脳ナトリウム利尿性ペプチド(BNP)及びC−型ナトリウム利尿性ペプチド(CNP)は、ニワトリ直腸に対するそれらの可能性ある弛緩効果に基づいて、ブタ脳抽出物から単離された(Sudehなど., 1988; Sudehなど., 1990)。BNPは心筋細胞起原のものであり、そしてANPのように、ヒト血漿において循環する(de Bold など., 1981; Burnettなど., 1984)。
【0003】
BNPは、ナトリウム排泄増加、レニン妨害、血管拡張性である(Mukoyamaなど., 1991; Yamamotoなど., 1996; Granthamなど., 1996)。CNPは、内皮細胞起原のものであり、そして血管拡張及び成長−阻害ペプチドとして機能する(Sugaなど., 1992; Stingoなど., 1992; Kollerなど., 1991)。ANP及びBNPは、ヒトにおけるうっ血性心不全(CHF)の間、血漿及び心臓において高められ、そしてそれらは、心室機能不全のための血清マーカーとしての作用の他に、重要な心臓保護作用を発揮する(Stevensなど., 1995; Yamamotoなど., 1997; McDonaghなど., 1988)。
【0004】
ANP, BNP及びCNPは、大きな前駆体タンパク質から合成され、そして成熟活性ペプチドは、分子内ジスルフィド結合により形成される17個のアミノ酸のループを有する。ヒトペプチドにおいては、それらのアミノ酸のうち11個はANP、BNP及びCNPにおいて同一であり、ところがそのN−及びC−末端は長さ及び組成の両者において異なる(Kambayashiなど., 1990; 及びTawaragiなど., 1991)。CNPはC−末端を有さず、そしてCNPについて遺伝子の構造の研究は、翻訳が、mRNAにおける最終システインコドンの直後の停止コドンにより終結されることを示した。
【0005】
種の中で、ANP及びCNPの両者のアミノ酸配列は高く保存され、ところがBNPの構造は非常に変化する。例えば、成熟の28個のアミノ酸のヒト及びブタANPは同一であり、そしてラットペプチドにおいて1つの置換のみが存在する。ナトリウム利尿性ペプチドに対して特異的な少なくとも3種のタイプの受容体の存在によりカップリングされるこの構造変動の存在は、体液恒常性の生理学的制御は複雑であることを示唆する。ANP及びCNPの両者は、心臓前負荷を低める。しかしながら、ANPとは異なって、CNPはナトリウム利尿性ではない(Stingoなど., 1992)。
【0006】
心血管系及び腎臓の両者に対するANP, BNP及びCNPの種々の作用、病理生理学的状態、例えば心不全、高血圧及び腎疾患におけるそれらの役割は、天然のペプチド及びそれらの類似する分子を、臨床学的及び基礎的な科学者に対して非常に興味あるものにした。例えば、Lewickiなど.(アメリカ特許第5,114,923号、第4,804,650号及び第4,757,048号)、Johnsoなど., (アメリカ特許第5,047,397号)、Johnsonなど. (アメリカ特許第4,935,492号)及びWeiなど. (アメリカ特許第5,583,108号) を参照のこと。アメリカ特許第5,583,108号は、バソナトリンペプチド(VNP)と称する、ANP及びCNPのキメラを言及する。CNPの22個のアミノ酸、及びANPのカルボキシ−末端での5個のアミノ酸を含むVNPは、動脈及び静脈血管拡張及びナトリウム排泄増加効果を有する。
【0007】
第4のナトリウム排泄増加製ペプチド(NP)、すなわちデンドロアスピスナトリウム排泄増加ペプチド(DNP)は、ANP、BNP及びCNPに対しての構造的類似性を有する。デンドロアスピス・アングスチセプス(Dendroaspos angusticeps)又はグリーンマンバ(ヘビ)の毒素から単離されるDNPは、それらのすべてが特定のグアニリルシクラーゼ受容体を通しての生物学的作用、及びサイクリックグアノシン一リン酸の生成を介在する、ANP、BNP及びCNP(図1)の構造に類似する17個のアミノ酸ジスルフィド環構造を含む、38個のアミノ酸のペプチドである(Schweitzなど., 1992)。
【0008】
DNPは、囓歯動物の大動脈、及びANPの能力に相当する能力を有する単離されたイヌ冠状動脈を血管弛緩する(Schweitzなど., 1992; Wennbergなど., 1997)。さらに、DNPは、大動脈内皮細胞におけるcGMP、すなわち他のナトリウム利尿性ペプチドのための第2メッセンジャーの形成を実質的に増大する(Schweitzなど., 1992)。
従って、心血管障害、例えば、うっ血性心不全を妨げるか又は処理するのに有用であるナトリウム利尿性ペプチドの性質を有するペプチドを同定するための連続した必要性がある。
【0009】
発明の要約
本発明は、哺乳類において、ナトリウム利尿、レニン−制御、利尿及び/又は血管拡張活性を有する、単離され、そして精製されたペプチド化合物を提供する。好ましくは、前記ペプチドは、下記式(I):
X0-Cys-Pro-X1-A5-A1-A3-Pro-A1-Pro-A5-Pro-A1-A5-Pro-X1-X1-X1-A4
[式中、A1はLeu, Lys, Arg, His, Orn, Asn又はGlnであり;A3はAsp又はGluであり;A4はLys, Arg, Orn, Ala, Thr, Asn又はGlnであり;A5はGly, Ala, Val, Met, Leu, ノルロイシン又はIleであり;X0は不在であるか、又は1〜35個のアミノ酸残基、好ましくは1〜25個のアミノ酸残基及びより好ましくは、BNP又はCNPのN−末端からの残基のペプチドであり;そしてX1はSer又はThrである]で表される化合物を含んで成る。
【0010】
X0は、存在するなら、好ましくはヒトBNPのN−末端、すなわちSer-Pro-Lys-Met-Val-Gln-Glu-Ser-Gly-Cys-Phe-Gly-Arg-Lys-Met-Asp-Arg-Ile-Ser-Ser-Ser-Ser-Gly-Leu-Gly(配列番号7)、又はヒトCNPのN−末端、すなわちGly-Leu-Ser-Lys-Gly-Cys-Phe-Gly-Leu-Lys-Leu-Asp-Arg-Ile-Gly-Ser-Met-Ser-Gly-Leu-Gly(配列番号8)である。
【0011】
発明の好ましいペプチドは、DNPのC−末端とBNPのコア環構造とを組合す41個のアミノ酸ペプチドであるキメラペプチドを包含する。従って、式(I)の好ましい化合物は、Ser-Pro-Lys-Met-Val-Gln-Gly-Ser-Gly-Cys-Phe-Gly-Arg-Lys-Met-Asp-Arg-Ile-Ser-Ser-Ser-Ser-Gly-Leu-Gly-Cys-Pro-Ser-Leu-Arg-Asp-Pro-Arg-Pro-Asn-Ala-Pro-Ser-Thr-Ser-Ala(配列番号1;BD−NP;図4を参照のこと)を含んで成るキメラペプチド、又はその生物学的活性変異体はフラグメントである。好ましくは、キメラペプチドは、Cys(10)とCys(26)との間にジスルフィド架橋を有する。
【0012】
本発明の他の好ましいペプチドは、CNPのコア環構造とDNPのC−末端とを組合す、37個のアミノ酸ペプチドを包含する。従って、式(I)のもう1つの好ましい化合物は、Gly-Leu-Ser-Lys-Gly-Cys-Phe-Gly-Leu-Lys-Leu-Asp-Arg-Ile-Gly-Ser-Met-Ser-Gly-Leu-Gly-Cys-Pro-Ser-Leu-Arg-Asp-Pro-Arg-Pro-Asn-Ala-Pro-Ser-Thr-Ser-Ala(配列番号2;CD−NP;図4を参照のこと)を含んで成るキメラペプチド、又はその生物学的活性変異体又はフラグメントである。好ましくは、キメラペプチドは、Cys(6)とCys(22) との間にジスルフィド架橋を有する。
【0013】
さらにもう1つの好ましいペプチドは、好ましくない、カルボキシ−末端の15個のアミノ酸(配列番号3;図4を参照のこと)を含む、DNPのカルボキシー末端の一部、又はその生物学的活性変異体又はフラグメントを包含する。本明細書において使用される場合、用語“生物学的活性”とは、本発明のペプチドが生来のナトリウム利尿性ペプチドの活性の少なくとも1つを有することを意味する。
【0014】
下記に記載されるように、BD−NPは、肺血管拡張に対して向けられる可能性ある血管拡張、ナトリウム排泄増加及びレニンの抑制を包含する、インビボでの組み合わされた効果を有する。例えば、正常な哺乳類においては、BD−NPの投与は、DNPの投与に比較して、糸球体濾過速度(GFR)を有意に高め、ナトリウムの近位分別再吸収(PFRNa)を低め、そして血漿レニン活性をより強く抑制する。さらに、正常な哺乳類においては、BD−NPの投与(例えば、50ng/kg/分での)は、BNPの投与に比較して、腎血流(RBF)に対して効果を有さず、尿cGMP排泄(UcGMPV)を高め、効果的なレニン抑制効果を有し、より効果的には、平均動脈圧(MAP)を下げ、そしてより効果的には、右心房圧(RAP)及び効果的な肺血管拡張を伴なっての肺毛管圧(PCWP)を低める。
【0015】
また下記に記載されるように、DNP−様免疫反応性(DNP−LI)は、ヒト血漿及び心房心筋、並びにヒト尿に存在する。さらに、DNP−LIは、CHFを有する患者のヒト血漿において高められた。DNPはまた、他の哺乳類種、例えばイヌ血漿、尿及び心筋にも存在する。インビボで、DNPは、血漿及び尿cGMP生成の非常に協力な刺激物であり、そして効果的なナトリウム排泄増加、利尿、血管拡張及びレニン−抑制性質を有する(Lisyなど., 1999b)。さらに、DNPは正常なイヌにおいて(Lisyなど., 1999b)、及び実験的な心不全のイヌモデルにおいて(Lisyなど., 1999a)、治療効能を示す。
【0016】
さらに下記に記載されるように、弱いか又は明白なうっ血性心不全を有するイヌへのDNPの外因性投与は、心臓充填圧及び平均動脈圧の低下、心臓出力の保持、糸球体濾過速度の上昇をもたらした。従って、本発明は、DNP又はその生物学的活性部分、DNAのキメラ性ナトリウム利尿性ペプチドであるペプチド又はその生物学的活性変異体又はフラグメントの投与を含んで成る、うっ血性心不全の処理方法を提供する。
【0017】
従って、本発明はまた、ナトリウム排泄増加剤、レニン−抑制剤、利尿剤及び/又は血管拡張剤として有用な組成物も提供する。前記組成物は、医薬的に許容できるキャリヤーと共に、治療的有効量の少なくとも1つの本発明のペプチドを含んで成る。従って、本発明はさらに、哺乳類において、ナトリウム排泄増加、利尿又は血管拡張を誘発するための方法を提供する。前記方法は、医薬的有効量の本発明の化合物又は組成物を、哺乳類に投与することを含んで成る。本発明のペプチドは、多くの病理学的状態、例えばうっ血性心不全、急性又は慢性腎不全、高血圧、肝硬変、ネフローゼ症候群及び他の水腫状態を処理するために(改良するか又は妨げる)、単独で又は組合して有用である。
【0018】
発明の特定の記載
定義
本明細書において使用される場合、用語“ナトリウム利尿性ペプチド”又は“NP”は、天然のNP、例えばANP, BNP, CNP又はDNP, NPの一部、NPの変異体又はそれらのキメラを包含する。好ましくは、キメラNPの成熟形からの部分のみを包含する。
【0019】
本明細書において使用される場合、“単離された及び/又は精製された”とは、その天然の細胞環境から、及び細胞の他の成分、例えば核酸又はポリペプチドとの結合からの核酸、例えばDNA又はポリペプチド分子のインビトロ調製、単離及び/又は精製を言及し、すなわちそれはインビボ物質により結合されていない。従って、ゲノム、cDNA又は合成起原のポリヌクレオチド又はそのいくつかの組み合わせを包含する、“単離された核酸分子”に関しては、“単離された核酸分子”は、(1)“単離された核酸分子”が天然において見出されるポリヌクレオチドのすべて又は一部に結合されず、(2)天然において結合されないポリヌクレオチドに操作可能的に連結され、又は(3)大きな配列の一部として天然においては存在しない。
【0020】
単離された核酸分子は、少なくとも10個の長さの塩基のヌクレオチドのポリマー形、すなわちリボヌクレオチド又はデオキシヌクレオチド、又はいずれかのタイプのヌクレオチドの修飾された形を意味する。用語“オリゴヌクレオチド”とは、本明細書において言及される場合、天然に存在するヌクレオチド、及び天然に存在し、及び天然に存在しないオリゴヌクレオチド結合により一緒に結合された、修飾されたヌクレオチドを包含する。オリゴヌクレオチドは、200個又はそれよりも少ない長さの塩基を有するポリヌクレオチドサブセットである。
【0021】
好ましくは、オリゴヌクレオチドは、10〜60個の長さの塩基、及び最も好ましくは、12, 13, 14, 15, 16, 17, 18, 19又は20〜40個の長さの塩基である。オリゴヌクレオチドは通常、例えばプローブのためには一本差であるが、但し、オリゴヌクレオチドは、変異体核酸配列の構成への使用のためには二本鎖であり得る。本発明のオリゴヌクレオチドは、センス又はアンチセンスオリゴヌクレオチドであり得る。用語“天然に存在するヌクレオチド”とは、本明細書において言及される場合、デオキシリボヌクレオチド及びリボヌクレオチドを包含する。
【0022】
用語“修飾されたヌクレオチド”とは、本明細書において言及される場合、修飾された又は置換された糖基及び同様のものを有するヌクレオチドを包含する。用語“オリゴヌクレオチド連鎖”とは、本明細書において言及される場合、オリゴヌクレオチド連鎖、例えばホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホロセレノエート、ホスホロジセレノエート、ホスホロアニロチオエート、ホスホロラニラデート、ホスホロアミダート及び同様のものを包含する。オリゴヌクレオチドは、所望には、検出のためのラベルを包含することができる。
【0023】
例えば、“単離されたDNP核酸”は、当業界において、例えばSambrookなど. (1989) において良く知られている方法により定義されるように、DNAの少なくとも一部をコードする、9個以上の、好ましくは36個及びより好ましくは45個又はそれ以上の連続ヌクレオチド塩基を含むRNA又はDNA、又はDNPをコードするRNA又はDNAに対して、それぞれ相補的であるか、又はそれに対してハイブリダイズし、そして緊縮条件下で安定して結合されたまま存続するRNA又はDNAである。
【0024】
従って、RNA又はDNAは、それが通常、RNA又はDNAの天然源に関連する少なくとも1つの汚染性核酸を有さず、そして好ましくは、いずれか他の細胞性、例えば真核生物又は哺乳類RNA又はDNAを実質的に有さないことにおいて“単離される”。用語“それが通常、関連する少なくとも1つの汚染性核酸を有さない”とは、核酸がその源又は天然細胞中に再導入されるが、しかし異なった染色体位置に存在するか、又は他方では、その細胞源に通常見出されない核酸配列を両端に有する場合を包含する。
【0025】
本明細書において使用される場合、用語“組換え核酸”又は“予備選択された核酸”、例えば“組換えDNA配列又はセグメント”又は“予備選択されたDNA配列又はセグメント”とは、続いて化学的にインビトロで変更され得、その結果、その配列は天然に存在しないか、又はそれらの配列が外因性DNAにより形質転換されていないゲノムに位置するように位置決定されていない天然に存在する配列に対応する、いずれか適切な組織源に由来するか又はそれから単離された核酸、例えばDNAを言及する。
【0026】
1つの源に“由来する”予備選択されたDNAの例は、所定の生物内で有用なフラグメントとして同定され、そして次に、実質的に純粋な形で化学的に合成されるDNA配列である。1つの源から“単離された”そのようなDNAの例は、化学的手段により、例えば遺伝子工学の方法により、本発明への使用のためにさらに操作され得、例えば増幅され得るよう制限エンドヌクレアーゼの使用により、前記源から切除されるか又は除去される有用なDNA配列である。
【0027】
従って、制限消化物からのDNAの所定のフラグメントの回収又は単離は、電気泳動によるポリアクリルアミド又はアガロースゲル上での消化物の分離、その移動度と既知の分子量のマーカーDNAフラグメントの移動度との比較による興味あるフラグメントの同定、所望するフラグメントを含むゲル断片の除去、及びDNAからのゲルの分離を用いることができる。Lawnなど. (1981) 及びGoeddelなど. (1980) を参照のこと。従って、“予備選択されたDNA”は、完全な合成DNA配列、半合成DNA配列、生物学的源から単離されたDNA配列、及びRNAに由来するDNA配列、並びにそれらの混合物を包含する。
【0028】
本発明書において使用される場合、RNA分子に関する用語“由来する”とは、RNA分子が特定のDNA分子に対して相補的配列同一性を有することを意味する。
用語“単離されたポリペプチド又はペプチド”とは、DNA又はRNA、例えば合成DNA又はRNA、又はそのいくらかの組み合わせによりコードされるポリペプチド又はペプチドを意味し、この単離されたポリペプチド又はペプチドは、(1)天然において見出されるタンパク質に関連せず、(2)同じ源からの他のタンパク質を有さず、例えばヒトタンパク質を有さず、(3)異なった種からの細胞により発現され、又は(4)天然において生じない。“単離された”ペプチドは、3個よりも多くの、好ましくは6個よりも多くの、及びより好ましくは12個又はそれよりも多くのアミノ酸残基を含む。
【0029】
用語“配列相同性”とは、2種の核酸配列間の塩基適合の割合、又は2種のアミノ酸配列間のアミノ酸適合の割合を意味する。配列相同性が%、例えば50%として表される場合、その百分率は、いくつかの他の配列に比較される配列の長さにわたっての適合性割合を示す。ギャップ(2種の配列のいずれかにおける)は、適合性の最大化を可能にし;15個又はそれ以下の長さの塩基のギャップが通常使用され、6個又はそれ以下の塩基が好ましく、そして2個又はそれ以下の塩基が好ましい。プローブ又は処理としてオリゴヌクレオチドを用いる場合、標的核酸とオリゴヌクレオチド配列との間の配列相同性は、一般的に20の可能なオリゴヌクレオチド塩基対適合のうち17以上の標的塩基適合(85%);好ましくは10の可能な塩基対適合のうち9以上の適合(90%);及びより好ましくは、20の可能な塩基対適合のうち19以上の適合(95%)である。
【0030】
用語“選択的にハイブリダイズする”とは、検出可能的に及び特異的に結合することを意味する。本発明のポリヌクレオチド、オリゴヌクレオチド及びフラグメントは、非特異的に核酸への適切な量の検出可能結合を最少にするハイブリダイゼーション及び選択条件下で、核酸鎖に選択的にハイブリダイズする。高い緊縮条件は、当業界において知られており、そして本明細書において論じられるような選択的ハイブリダイゼーション条件を達成するために使用され得る。一般的に、本発明のポリヌクレオチド、オリゴヌクレオチド及びフラグメントと興味ある核酸配列との間の核酸配列相同性は、少なくとも65%であり、そしてより典型的には、好ましくは、少なくとも約70%、約90%、約95%、約98%及び100%の相同性に上昇する。
【0031】
本発明の範囲内の核酸分子は、本発明のNPをコードする核酸分子、例えば配列番号1,2又は3をコードする核酸分子に対して、緊縮ハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイするそれらの分子を包含する。中位の緊縮ハイブリダイゼーション条件は、当業界において良く知られている(例えば、Sambrookなど. (1989) のセクション9.47−9.51を参照のこと)。
【0032】
例えば、緊縮条件は、(1)洗浄のための低いイオン強度及び高い温度、例えば0.015MのNaCl/0.0015Mのクエン酸ナトリウム(SSC);50℃での0.1%ラウリル硫酸ナトリウムを用いるか、又は(2)ハイブリダイゼーションの間、変性剤、例えばホルムアミド、例えば50%ホルムアミド及び0.1%ウシ血清アルブミン/0.1%Ficoll/0.1%ポリビニルピロリドン/pH6.5での50mMのリン酸ナトリウム緩衝液及び750mMのNaCl、75mMのクエン酸ナトリウムを42℃で用いるそれらの条件である。もう1つの例は、50%ホルムアミド、5×SSC(0.75MのNaCl、0.075Mのクエン酸ナトリウム)、50mMのリン酸ナトリウム(pH6.8)、0.1%リン酸ナトリウム、5×Denhardt溶液、音波処理されたサケ精子DNA(50μg/ml)、0.1%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、及び10%硫酸テキストランの42℃での使用、及び0.2×SSC及び0.1%SDSにおける42℃での洗浄である。
【0033】
2種のアミノ酸配列は、それらの配列間に部分的な又は完全な同一性が存在する場合、相同である。例えば、85%の相同性は、85%のアミノ酸が、2種の配列が最大の適合性のために一列整列される場合、同一であることを意味する。ギャップ(適合される2種の配列のいずれかにおける)は、適合の最大化を可能にし:5又はそれ以下のギャップの長さが好ましく、そして2又はそれ以下のギャップの長さがより好ましい。
【0034】
他方では、及び好ましくは、2種のタンパク質配列(又は、少なくとも30個の長さのアミノ酸配列に由来するポリペプチド配列)は、それらが、突然変異データマトリックス及び6又はそれ以上のギャップペナルティーを伴なって、プログラムALIGNを用いて、5(標準偏差単位)以上の整列評点を有する場合、相同である。Dayhoff, M. O., Atlas of Protein Sequence and Structure, 1972, Volume 5, National Biomedical Research Foundation, pp. 101-110, 及びSupplement 2, pp.1-10を参照のこと。2種の配列又はその一部は、より好ましくは、それらのアミノ酸が、ALIGNプログラムを用いて最適に整列される場合、50%以上か又は等しい同一性を有する場合、相同である。
【0035】
用語“〜に対応する”とは、ポリヌクレオチド配列が対照のポリヌクレオチド配列のすべて又は一部に対して相同であるか(すなわち、同一であり、厳密には関連しない)、又はポリペプチド配列が対照ポリペプチド配列に対して同一であることを意味する。対照的に、用語“〜に対して相補的な”とは、相補的配列が対照のポリヌクレオチド配列のすべて又は一部に対して相同であることを意味する。例示的には、ヌクレオチド配列“TATAC”は、対照配列“TATAC”に対応し、そして対照配列“GTATA”に対して相補的である。
【0036】
次の用語は、複数のポリヌクレオチド間の配列関係を説明するために使用される:“対照配列”、“比較窓”“配列同一性”、“配列同一性の百分率”、及び“実質的な同一性”。“対照配列”は、配列比較のための基礎として使用される定義された配列であり;対照配列は、例えば配列の列挙に与えられる十分な長さのcDNA又は遺伝子配列のセグメントとしての大きな配列のサブセットであり得、又は完全なcDNA又は遺伝子配列を含んで成ることができる。一般的に、対照配列は、少なくとも20個の長さのヌクレオチド、ときおり少なくとも25個の長さのヌクレオチド、及びしばしば、少なくとも50個の長さのヌクレオチドである。
【0037】
2種のポリヌクレオチドはそれぞれ、(1)それらの2種のポリヌクレオチド間で類似する配列(すなわち、完全なポリヌクレオチド配列の一部)を含んで成ることができ、そして(2)さらに、それらの2種のポリヌクレオチド間でお互い異なる配列を含んで成ることができるので、2種(又はより多くの)のポリヌクレオチド間の配列比較は典型的には、配列類似性の局部領域を同定し、そして比較するために、“比較窓”に対して2種のポリヌクレオチドの配列を比較することによって行われる。
【0038】
“比較窓”とは、本明細書において使用される場合、少なくとも20個の連続したヌクレオチドの概念的なセグメントを言及し、そして前記比較窓におけるポリヌクレオチド配列の一部は、2種の配列の最適な整列のために対照配列(付加又は欠失を包含しない)に比較される場合、20%又はそれ以下の付加又は欠失(すなわち、ギャップ)を包含することができる。
【0039】
比較窓を整列するための配列の最適な整列は、Smith and Waterman (1981) の局部相同アルゴリズムにより、Needleman and Wunsch (1970) の相同整列アルゴリズムにより、Pearson and Lipman (1982) の類似性方法についての調査により、それらのアルゴリズムのコンピューター処理された実施(Wisconsin Genetics Software Package Release 7.0, Genetics Computer Group, 575 Science Dr., Madison, Wis. におけるGAP、BESTFIT、FASTA及びTFASTA)により、又は視覚的及び/又は手動的観察により行われ得、そして種々の方法により生成される最良の整列(すなわち、比較窓に対して最高の相同%をもたらす)が選択される。
【0040】
用語“配列同一性”とは、2種のポリヌクレオチド配列が比較窓に対して同一である(すなわち、ヌクレオチド対ヌクレオチドに基づいて)ことを意味する。用語“配列同一性の%”とは、2種のポリヌクレオチド配列が比較窓に対して同一である(すなわち、ヌクレオチド対ヌクレオチドに基づいて)ことを意味する。用語“配列同一性の%”は、比較窓に対して2種の最適に整列された配列を比較し、同一の核酸塩基(例えば、A, T, C, G, U又はI)が、適合された位置の数を得るために、両配列において存在する位置の数を決定し、比較窓(すなわち、窓サイズ)における位置の合計数により、適合された位置の数を割り算し、そして配列同一性の%を得るために、前記結果に100を掛け算することによって計算される。
【0041】
用語“実質的な同一性”とは、本明細書において使用される場合、ポリヌクレオチド配列の特徴を示し、ここでポリヌクレオチドは、少なくとも20個のヌクレオチド位置の比較窓、ときおり、少なくとも20〜50個のヌクレオチド位置の比較窓に対しての対照配列に比較される場合、少なくとも85%の配列同一性、好ましくは少なくとも90〜95%の配列同一性、より通常には少なくとも99%の配列同一性を有する配列を含んで成り、ここで配列同一性の%は、比較窓上で対照配列の合計20%又はそれ以下の欠失又は付加を包含することができるポリヌクレオチド配列に対して対照配列を比較することによって計算される。
【0042】
ポリペプチドに適用される場合、用語“実質的な同一性”とは、2種のペプチド配列が、例えばデフォールトギャップ(default gap)重量を用いてプログラムGAP又はBESTEITにより最適に整列される場合、少なくとも約80%の配列同一性、好ましくは少なくとも約90%の配列同一性、より好ましくは少なくとも約95%の配列同一性、及び最も好ましくは、すくなくとも99%の配列同一性を共有することを意味する。
【0043】
I.本発明の核酸分子
A.本発明の核酸分子の源
本発明のNPをコードする核酸分子、又はその核酸補体が得られるヌクレオチド配列の源は、いずれかの真核生物、好ましくは爬虫類、例えばヘビ、又は哺乳類、例えばヒト、ラット、マウス、イヌ、ウシ、ウマ、羊、ヤギ、ネコ、より好ましくは霊長類、例えばヒト細胞源(cDNAが当業界において知られている方法により誘導され得る)からの全又はポリA+ RNAを包含する。本発明のDNA分子の他の源は、真核生物、好ましくは哺乳類細胞源、例えば上記に例示されるそれらの源に由来するゲノムライブラリーを包含する。
【0044】
B.NP をコードする遺伝子の単離
生来のNPをコードする核酸分子は、Sambrookなど. (1989) により記載のようにして、標準方法を用いて同定され、そして単離され得る。例えば、逆転写酵素PCR(RT−PCR)は、NP cDNAを単離し、そしてクローン化するために使用され得る。オリゴ−dTは、興味あるRNA配列を含む単離されたRNA、例えばヒト組織から単離された全RNAから第1鎖cDNAを調製するために、逆転写酵素反応においてプライマーとして使用され得る。RNAは、例えばTRIZOLTM 試薬(GIBCO−BRL/Life Technologies, Gaithersburg, MD)を用いて、当業者において知られている方法により単離され得る。次に、得られる第1鎖cDNAが、PCR反応において増幅される。
【0045】
“ポリメラーゼ鎖反応”又は“PCR”は、核酸、RNA及び/又はDNAの予備選択されたフラグメントの量が、アメリカ特許第4,683,195号に記載のようにして増幅される方法又は技法を言及する。一般的に、興味ある又はそれ以外の領域の末端からの配列情報が、少なくとも7〜8個のヌクレオチドを含んで成るオリゴヌクレオチドプライマーを企画するために使用される。それらのプライマーは、増幅されるべき鋳型の反対の鎖に対して、配列において同一であるか又は類似するであろう。PCRは、特定のRNA配列、全ゲノムDNAからの特定のDNA配列、及び全細胞RNAから転写されるcDNA、バクテリオファージ又はプラスミド配列、及び同様のものを増幅するために使用され得る。一般的には、Mullisなど., 1987; Erlich, 1989を参照のこと。PCRに基づくクローニングアプローチは、関連する遺伝子又はポリペプチド配列の整列から推定される保存された配列に依存する。
【0046】
プライマーは、例えば他の真核NPの配列比較により、プライマーを生成するために同定され、そして比較されたポリペプチド又はヌクレオチド配列の高く保存された領域に対応するよう製造される。例えばヒトDNA−様免疫反応性ポリペプチド(例えば、DNP−LI)をコードするDNA分子の、アンチセンス鎖にアニーリングすることが予測される1つのプライマーが調製され、そして前記センス鎖にアニーリングすることが予測されるもう1つのプライマーが調製される。
個々のPCR反応の生成物は、アガロースゲルにより分離され、そしてすべての一貫して増幅された生成物は、ゲル精製され、そして適切なベクター、例えば既知のプラスミドベクター中に直接的にクローン化される。その得られるプラスミドは、制限エンドヌクレアーゼ、及び二本鎖プラスミドDNAのジデオキシ配列決定にゆだねられる。
【0047】
NPをコードするcDNAを同定し、単離し、そしてクローン化するためのもう1つのアプローチは、cDNAライブラリーをスクリーンすることである。NPをコードするcDNAのすべて又は一部をコードするDNAフラグメントについてのスクリーニングは、NP、例えば異なった種からの特定のNPの相同体に関連すると思われる遺伝子間に高く依存される配列を有するプローブによりライブラリーをプローブすることにより、又はNPを特異的に認識する抗体に対する結合についてプラークをスクリーニングすることにより達成され得る。NPに関連するか、又はNPに対する抗体と免疫反応性である配列を有するプローブに結合するDNAフラグメントが、適切なベクター中にサブクローン化され、そして配列決定され、そして/又はNPのすべて又は一部をコードする他のcDNAを同定するためにプローブとして使用される。
【0048】
C.本発明の核酸分子によりコードされる変異体又はキメラ NP
生来のNPのアミノ酸配列変異体をコードする核酸分子は、当業者において知られている種々の方法により調製される。それらの方法は、天然源からの単離(天然に存在するアミノ酸配列変異体の場合)、又はオリゴヌクレオチド−介在性(又は特定部位)突然変異誘発、PCR突然変異誘発、及び初期に調製された変異体又はNPの非変異体バージョンのカセット突然変異誘発による、又は化学的合成(下記参照のこと)による調製を包含するが、但し、それらだけには限定されない。
【0049】
キメラNPは、例えば方法論、又は化学合成に基づいて組換えDNAを用いることによって調製され得る。例えば、キメラNPは、オーバーラッピングオリゴヌクレオチド及びPCRを用いて調製され得る。1つのNPのアミノ末端残基の一部及び第2NPの一部をコードするセンスオリゴヌクレオチドが、センスオリゴヌクレオチドの3’側での配列に対して相補的な配列、及びキメラNPのカルボキシ末端をコードするそれらの配列に対して相補的な他の配列を有するアンチセンスオリゴヌクレオチドにアニーリングされる。次に、PCRが、十分な長さのキメラNPをコードする二本鎖のDNAを調製するために使用される。
【0050】
NPのアミノ酸置換変異体に関しては、前記変異体を調製するための好ましい方法は、オリゴヌクレオチド−介在性突然変異誘発である。この技法は、Adelmanなど.(1983)により記載されるように、当業者において良く知られている。手短には、例えば、DNP DNAは、DNA鋳型に対して、所得する突然変異をコードするオリゴヌクレオチドをハイブリダイズすることによって変更され、ここで前記鋳型はDNPの変更されていないか又は生来のDNA配列を含むプラスミド又はバクテリオファージの一本鎖形である。ハイブリダイゼーションの後、DNAポリメラーゼが、オリゴヌクレオチドプライマーを組み込み、そしてDNP DNAにおける選択された変更をコードするであろう鋳型の完全な第2相補的鎖を合成するために使用される。
【0051】
一般的に、少なくとも25個の長さのヌクレオチドのオリゴヌクレオチドが使用される。適切なオリゴヌクレオチドは、突然変異をコードするヌクレオチドのいずれかの側上の鋳型に対して完全に相補的である12〜15個のヌクレオチドを有するであろう。これは、オリゴヌクレオチドが一本鎖DNA鋳型分子に対して正しくハイブリダイズするであろうことを確かにする。オリゴヌクレオチドは、当業界において知られている技法、例えばCreaなど. (1978) により記載される方法を用いて容易に合成される。
【0052】
DNA鋳型は、バクテリオファージM13ベクター(市販のM13mp18及びM13mp19ベクターが適切である)に由来するそれらのベクター、又はVieraなど. (1987)により記載されるような複製の一本鎖ファージ起点を含むそれらのベクターにより生成され得る。従って、突然変異誘発されるべきDNAが、一本鎖鋳型を生成するために、それらのベクターの1つに挿入され得る。一本鎖鋳型の生成は、Sambrookなど. (1989) のセクション4.21−4.41に記載されている。
他方では、一本鎖DNA鋳型は、標準技法を用いて、二本鎖プラスミド(又は他の)DNAを変性することによって生成され得る。
【0053】
生来のDNA配列の変更に関しては(例えば、アミノ酸配列変更体を生成するための)、オリゴヌクレオチドは、適切なハイブリダイゼーション条件下で一本鎖鋳型にハイブリダイズされる。次に、DNA重合化酵素、通常、DNAポリメラーゼIのクレノウフラグメントが、合成のためのプライマーとしてオリゴヌクレオチドを用いて鋳型の相補的鎖を合成するために付加される。従って、ヘテロ二重鎖分子が、DNAの1つの鎖が例えばDNPの突然変異誘発された形をコードし、そして他の鎖(元の鋳型)がDNAの生来の変更されていない配列をコードするよう形成される。
【0054】
次に、このヘテロ二重鎖分子が、適切な宿主細胞、通常、原核生物、例えばE.コリJM101中に形質転換される。細胞が増殖された後、それらはアガロースプレート上にプレートされ、そして突然変異誘発されたDNAを含む細胞コロニーを同定するために、32Pにより放射性ラベルされたオリゴヌクレオチドプライマーを用いて、スクリーンされる。次に、突然変異誘発された領域が除去され、そしてペプチド又はポリペプチド生成のために、適切なベクターに、一般的には、適切な宿主の形質転換のために典型的には使用されるタイプの発現ベクターに配置される。
【0055】
上記に記載される方法は、プラスミドの両鎖が突然変異を含むホモ二重鎖分子が創造されるように改良され得る。改良は次の通りである:一本鎖オリゴヌクレオチドが上記のように一本鎖鋳型にアニーリングされる。3種のデオキシリボヌクレオチド、すなわちデオキシリボアデノシン(dATP)、デオキシリボグアノシン(dGTP)及びデオキシリボチミジン(dTTP)の混合物が、dCTP−(αS)(Amersham Corporation から得られる)と呼ばれる修飾されたチオデオキシリボシトシンにより組合される。この混合物は、鋳型−オリゴヌクレオチド複合体に添加される。この混合物へのDNAポリメラーゼの添加に基づいて、突然変異誘発された塩基を除いて鋳型に対して同一のDNAの鎖が生成される。さらに、このDNAの新規鎖は、dCTPの代わりにdCTP−(αS)を含み、これは制限エンドヌクレアーゼ消化からそれを保護するよう作用する。
【0056】
二本鎖ヘテロ二重鎖の鋳型鎖が適切な制限酵素によりニック化された後、鋳型鎖がExoIIIヌクレアーゼ、又は突然変異誘発されるべき部位を含む領域の向こう側のもう1つの適切なヌクレアーゼにより消化され得る。次に、反応が停止され、単に部分的に一本鎖である分子が残される。次に、完全な二本鎖DNAホモ二重鎖が、すべての4重のデオキシリボヌクレアーゼ、ATP及びDNAリガーゼの存在下でDNAポリメラーゼを用いて形成される。次に、このホモ二重鎖分子が、適切な宿主、例えばE.コリJM101中に形質転換され得る。
【0057】
例えば、本発明の1つの態様は、DNPのカルボキシ末端の15個のアミノ酸(配列番号3)をコードするDNAセグメントを含んで成る、単離され、そして精製されたDNA分子であり、前記アミノ酸は、そのアミノ酸をコードするいずれかのコドンによりコードされ得る(図8、及びSambrookなど. (1989) におけるAppendix DのページD1を参照のこと)。
【0058】
本発明の核酸分子によりコードされるペプチドの1又は複数の残基は、ペプチド変異体が生物学的活性を有する限り、変更され得ることがまた想定される。好ましくは、変異体は、本発明のペプチド、例えば配列番号1,2又は3を有するペプチドの少なくとも約10%の生物学的活性を有する。本発明のペプチドの生物学的活性は、当業界において良く知られている方法、例えばイムノアッセイ及びインビボ研究、例えば下記に記載されるそれらの研究を用いて決定され得る。
【0059】
II.本発明の範囲内の剤の調製
A.キメラ性発現カセット
形質転換のための発現カセットを調製するために、組換え又は予備選択されたDNA配列又はセグメントは、環状又は線状、二本鎖又は一本鎖であり得る。NPをコードするmRNA配列、例えばBNP及びDNPを含んで成るキメラNPをコードするDNAに対して実質的に相補的であるRNA配列をコードする予備選択されたDNA配列は、典型的には、反対の配向(すなわち、5’→3’よりもむしろ3’→5’)に、カセット中にクローン化された“センス”DNA配列である。一般的に、予備選択されるDNA配列又はセグメントは、キメラDNA、例えば得られる細胞系に存在する予備選択されたDNAの発現を促進する対象配列を端に有するコード領域をまた含むことができるプラスミドDNAの形で存在する。
【0060】
カセット又はベクターに関して本明細書において使用される場合、“キメラ”とは、ベクターが、種の“生来”又は野生型で存在しない態様で連結されるか又は関連される、少なくとも2種の異なった種からのDNAを含んで成るか、又は同じ種からのDNAを含んで成ることを意味する。
【0061】
NP又はその一部のための転写単位として作用する予備選択されたDNA配列の他に、予備選択されたDNAの一部は末転写であり、調節又は構造機能の役に立つことができる。例えば、予備選択されたDNAは、哺乳類細胞において活性的であるプロモーターをそれ自体、含んで成り、又は形質転換標的物であるゲノムにすでに存在するプロモーターを利用することができる。そのようなプロモーターは、CMVプロモーター、及びSV40後期プロモーター及びレトロウィルスLTR(長い末端反復要素)を包含するが、但し当業者において良く知られている多くの他のプロモーターが本発明の実施において使用され得る。
【0062】
宿主細胞において機能的な他の要素、例えばインビトロ、エンハンサー、ポリアデニル化配列及び同様のものはまた、予備選択されたDNAの一部であり得る。そのような要素は、DNAの機能のために必要であっても又はなくても良いが、しかし転写、mRNAの安定性又は同様のものに影響を及ぼすことによってDNAの改良された発現を提供することができる。そのような要素は、細胞における形質転換DNAの最適な性能を得るために、所望によりDNAに包含され得る。
“対照配列”とは、特定の宿主生成物における操作可能的に連結されたコード配列の発現のために必要なDNA配列を意味する。例えば、原核細胞のために適切である対照配列は、プロモーター、及び任意には、オペレーター配列及びリボソーム結合部位を包含する。真核細胞は、プロモーター、ポリアデニル化シグナル及びエンハンサーを利用することが知られている。
【0063】
“作用可能に連結される”とは、核酸がもう1つの核酸配列と共に機能的関係で配置されることを意味する。例えば、分泌リーダーのプレ配列のためのDNAは、それがペプチド又はポリペプチドの分泌に関与するプレタンパク質として発現される場合、ペプチド又はポリペプチドのためのDNAに操作可能的に連結され;プロモーター又はエンハンサーは、それが配列の転写に影響を及ぼす場合、コード配列に操作可能的に連結され;又はリボドーム結合部位は、それが翻訳を促進するために配置される場合、コード配列に作用可能に連結される。一般的に、“作用可能に連結される”とは、連結されるDNA配列が連続的であり、そして分泌リーダーの場合、連続的であることを意味する。しかしながら、エンハンサーは連続的であるべきではない。連結は、便利な制限部位での連結により達成される。そのような部位が存在しない場合、合成オリゴヌクレオチドアダプター又はリンカーは、従来の実施に従って使用される。
【0064】
細胞中に導入されるべき予備選択されたDNAはさらに一般的に、形質転換されるかについて調べられる細胞集団からの形質転換された細胞の同定及び選択を促進するために、選択マーカー遺伝子又はレポーター遺伝子のいずれかを含むであろう。他方では、選択マーカーは、DNAの別の断片上に担持され、そして同時形質転換方法に使用され得る。選択マーカー及びレポーター遺伝子の両者は、宿主細胞における発現を可能にするために適切な調節を端に有することができる。有用な選択マーカーは当業者において良く知られており、そして例えば抗生物質及び除草剤−耐性遺伝子、例えばneo, hpt, dhfr, bar, aroA, dapA及び同様のものを包含する。また、Lundquistなど. (アメリカ特許第5,848,956号)の表1に列挙される遺伝子を参照のこと。
【0065】
レポーター遺伝子は、可能性ある形質転換された細胞を同定するために、及び調節配列の官能性を評価するために使用される。容易にアッセイできるタンパク質をコードするレポーター遺伝子は、当業界において良く知られている。一般的に、レポーター遺伝子は、受容体生物又は組織に存在しないか、又はそれにより発現され、そしてその発現がある容易に検出できる性質、例えば酵素活性により明示されるタンパク質をコードする遺伝子である。好ましい遺伝子は、E.コリのTn9からのクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ遺伝子(cat)、E.コリのuidA遺伝子座のβ−グルクロニダーゼ遺伝子(gus)、及びホタルポチナス・ピラリス(Photinus pyralis)からのルシフェラーゼ遺伝子を包含する。レポーター遺伝子の発現は、DNAが受容体細胞中に導入された後、適切な時間でアッセイされる。
【0066】
標的細胞を形質転換できる組換えDNAを構成するための一般的な方法は、当業者に良く知られており、そして構成の同じ組成及び方法が、本明細書において有用なDNAを生成するために使用され得る。例えば、Sambrookなど. (1989)は、構成の適切な方法を提供する。
【0067】
B.宿主細胞中への形質転換
組換えDNAは、本発明のDNA分子、配列又はセグメントが宿主細胞により発現されるように、そのゲノム中に安定して組み込まれた組換えDNAを有する、形質転換された細胞を生成するために、特定に細胞中への導入のために有用ないずれかの方法、例えば物理的又は生物学的方法を用いての、NPをコードするDNA、その変異体、そのキメラ又はその補体を含んで成る発現ベクターによるトランスフェクトにより、宿主細胞、例えば哺乳類、細胞、酵母又は昆虫細胞中に容易に導入され得る。
【0068】
宿主細胞中に予備選択されたDNAを導入するための物理的方法は、リン酸カルシウム沈殿、リポフェクション、粒子衝撃、マイクロインジェクション、エレクトロポレーション及び同様のものを包含する。宿主細胞中に興味あるDNAを導入するための生物学的方法は、DNA及びRNAウィルスベクターの使用を包含する。物理的方法の主な利点は、それらがウィルスの病理学的又は腫瘍形成工程に関係しないことである。
【0069】
しかしながら、それらは精度が低く、しばしば複数のコピー挿入、ランダム組み込み、外来性及び内因性遺伝子配列の破壊、及び予測できない発現をもたらす。哺乳類遺伝子療法に関しては、ウィルスベクターが、哺乳類、例えばヒト細胞中への遺伝子の導入のための最も広く使用される方法になって来た。ウィルスベクターは、ポックスウィルス、ヘルペス単純ウィルスI、アデノウィルス及びアデノ関連ウィルス、レトロウィルス、レンチウィルス及び同様のものから誘導され得る。
【0070】
本明細書において使用される場合、用語“細胞系”又は“宿主細胞”とは、十分に特徴づけられ、均質の、生物学的に純粋な細胞集団を意味する。それらの細胞は、腫瘍性であるか、又は当業界において知られている方法によりインビトロで“不滅化された”真核細胞、及び一次細胞又は原核細胞であり得る。細胞系は宿主細胞は好ましくは、哺乳類起原のものであるが、しかし非哺乳類起原、例えば植物、昆虫、酵母、菌類又は細菌原の細胞系又は宿主細胞が使用され得る。一般的に、予備選択されたDNA配列は、宿主細胞のゲノムに存在するが、しかし発現されず、又は高く発現されず、又は他方では、過剰発現されないDNA配列を言及する。
【0071】
“トランスフェクトされた”又は“形質転換された”とは、そのゲノムが少なくとも1つの予備選択されたDNA配列の存在により変更されるか又は増大されているいずれかの宿主細胞又は細胞系を包含するために本明細書において使用され、ここで前記DNAはまた、遺伝子工学の業界においては、“異種DNA”、“組換えDNA”、“外因性DNA”,“遺伝子的に構築された”、“非生来の”又は“外来性DNA”としても言及され、そして前記DNAは遺伝子工学の方法により、単離され、そして宿主細胞又は細胞系のゲノム中に導入されている。
【0072】
本発明の宿主細胞は典型的には、プラスミド発現ベクター、ウィルス発現ベクターにおけるDNA配列により、又は単離された線状DNA配列として、トランスフェクションにより生成される。好ましくは、トランスフェクトされたDNAは、NPをコードする遺伝子又はその補体を含んで成る、染色体的に組み込まれた組換えDNA配列であり、ここで宿主細胞は、有意なレベルの自己由来の又は“生来の”NPを発現しても又はしなくても良い。
【0073】
宿主細胞における予備選択されたDNA配列の存在を確かめるために、種々のアッセイが行われ得る。そのようなアッセイは、例えば当業者に良く知られている“分子生物学”アッセイ、例えばサザン及びノザンブロット、RT−PCR及びPCR;“生物学的”アッセイ、例えば免疫学的手段(イムノアッセイ、例えばELISA及びウェスターンブロット)により、又は本発明の範囲内の剤を同定するために本明細書に記載されるアッセイにより、特定のNPの存在又は不在を検出するアッセイを包含する。
【0074】
導入された、予備選択されたDNAセグメントから生成されるRNAを検出し、そして定量化するために、RT−PCRが使用され得る。PCRのこの用途においては、酵素、例えば逆転写酵素を用いて、及び次に、DNAを増幅する従来のPCR技法の使用を通して、RNAをDNA中に逆転写することがまず必要である。ほとんどの場合、PCR技法は、有用であるが、RNA生成物の統合性は示さないであろう。RNA生成物の性質についてのさらなる情報は、ノザンブロットにより得ることができる。この技法は、RNA種の存在を示し、そしてそのRNAの統合性についての情報を与える。RNA種の存在又は不在はまた、ドット又はスロットブロットノザンハイブリダイゼーションを用いて決定され得る。それらの技法は、ノザンブロットの改良であり、そしてRNA種の存在又は不在を単に示す。
【0075】
サザンブロット及びPCRは問題の予備選択されたDNAセグメントを検出するために使用され得るが、それらは、その予備選択されたDNAセグメントが発現されるかどうかについての情報を提供しない。発現は、導入され、予備選択されたDNA配列のペプチド生成物を特異的に同定するか、又は宿主又は宿主細胞における導入され、予備選択されたDNAセグメントの発現によりもたらされる表現型変化を評価することによって評価され得る。
【0076】
III.本発明のペプチド
本発明のペプチドは、固相ペプチド合成(又はMerrifield)方法により合成され得る。実験方法を包含する、この確立され、そして広く使用される方法は次の文献に記載される:Stewartなど., 1969; Merrifield, 1963; Meienhofer, 1973; 及びBarany and Merrifield, 1980。合成は、αアミノ酸保護されたアミノ酸を用いて、ペプチドのカルボキシ末端から開始される。フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)又はt−ブチルオキシカルボニル(Boc)保護基は、たとえ他の保護基が適切であっても、すべてのアミノ基のために使用され得る。
【0077】
例えば、Boc−Asn−OH、Boc−Ser−OH、Boc−Phe−OH、Boc−Arg−OH又はBoc−Tyr−OH(すなわち、選択されたANP類似体カルボキシ末端アミノ酸)は、クロロメチル化されたポリスチレン樹脂支持体にエステル化され得る。ポリスチレン樹脂支持体は好ましくは、一定の有機溶媒に対してポリスチレンポリマーを不溶性にする架橋剤としてのジビニルベンゼン約0.5〜2%とスチレンとのコポリマーである。Carpinoなど., 1972; Meinhofer, 1978; 及びMerrifield, 1963を参照のこと。ペプチド合成のそれらの及び他の方法はまた、アメリカ特許第3,862,925号;第3,842,067号、第3,972,859号;第4,105,602号及び第4,757,048号により例示される。
【0078】
次に、固定されたペプチドがN−保護解除され、そして保護されたアミノ基を有する他のアミノ酸が、固定されたペプチドに段階的態様で付加される。工程の最後で、最終ペプチドが樹脂から分離され、そしていずれかの残存する保護基が、酸性条件下で、臭酸及びトリフルオロ酢酸の混合物により、又は弗化水素により処理することにより除去され、又は樹脂からの分離は、塩基性条件下で、トリエチルアミンによりもたらされ、次に、保護基が酸性条件下で除去される。
分離されたペプチドは、当業界において良く知られている手段、例えば凍結乾燥、続いて多糖ゲル媒体、例えばSephadex G-25上での排除又は分配クロマトグラフィー、又は向流分布により単離され、そして精製される。最終ペプチドの組成は、標準手段によるペプチドの分解の後、アミノ酸分析により確かめられ得る。
【0079】
ペプチドのカルボキシル基の塩は、所望する塩基、例えば金属水酸化物塩基、例えば水酸化ナトリウム;金属炭酸塩又は炭酸水素塩の塩基、例えば炭酸ナトリウム又は炭酸水素ナトリウム;又はアミン塩基、例えばトリエチルアミン、トリエタノールアミン及び同様のものの1又は複数の同等物とペプチドとを接触せしめることによって、通常の手段で調製され得る。
ポリペプチドの酸付加塩は、所望する無機又は有機酸の1又は複数の同等物、例えば塩酸とポリペプチドとを接触することによって調製され得る。
【0080】
ポリペプチドのカルボキシル基のエステルは、カルボン酸又は前駆体をエステルに転換するための当業界において知られている通常の手段のいずれかにより調製され得る。本発明のポリペプチドのエステルを調製するための1つの好ましい方法は、上記Merrifield合成技法を用いる場合、樹脂に依存して、塩基性又は酸性条件下で、所望するアルコールの存在下で樹脂から完結されたポリペプチドを分離することである。従って、ペプチドのC−末端は、樹脂から開放される場合、遊離酸の単離を伴なわないで、直接的にエステル化する。
【0081】
本発明のポリペプチドのアミドはまた、カルボン酸基又は前駆体をアミドに転換するための当業界において良く知られている技法により調製され得る。C−末端カルボキシル基でのアミド形成のための好ましい方法は、適切なアミンにより固体支持体からポリペプチドを分離することであり、又はエステルを生成するアルコールの存在下で分離し、続いて所望するアミンによりアミノ分解することである。
【0082】
本発明のポリペプチドのアミノ基のN−アシル誘導体は、最終縮合のためのN−アシル保護基を用いることにより、又は保護されているか、又は保護されていないペプチドをアシル化することにより調製され得る。O−アシル誘導体は、遊離ヒドロキシペプチド又はペプチド樹脂のアシル化により調製され得る。アシル化は、標準のアシル化試薬、例えばアシルハロゲン化物、無水物、アシルイミダゾール及び同様のものを用いて行われ得る。N−及びO−アシル化の両者は、所望により、一緒に行われ得る。
【0083】
合成は、手動的技法を用いることができるか、又は例えば説明書に示される指針及び製造業者により供給される試薬にしたがって、Applied BioSystems 431A Peptide Synthesizer (Foster City, Calif.) 又はBiosearch SAMII自動ペプチド合成機(Biosearch, Inc., San Rafael, Calif.)を用いて、完全に自動化され得る。Cys残基間のジスルフィド結合は、アメリカ特許第4,757,048号(第10頁右欄)に教授されるように、線状ペプチドのKCNによる緩酸化により導入され得る。
【0084】
本発明の変異体ペプチド、例えば生来のNPに関して1又は複数のアミノ酸置換を有するそれらのペプチドは、上記のようにして調製され、そして修飾され得る。好ましい変異体ペプチドは、保存性アミノ酸置換を有するそれらのペプチドである。保存性アミノ酸置換は、酸性アミノ酸としてアスパラギン酸−グルタミン酸;塩基性アミノ酸としてリシン/アルギニン/ヒスチジン;疎水性アミノ酸としてロイシン/イソロイシン、メチオニン/バリン、アラニン/バリン;親水性アミノ酸としてセリン/グリシン/アラニン/トレオニンである。保存性アミノ酸置換はまた、側鎖に基づいてのグループ分けを包含する。
【0085】
例えば、脂肪族側鎖を有するアミノ酸のグループは、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、及びイソロイシンであり;脂肪族−ヒドロキシル側鎖を有するアミノ酸のグループは、セリン及びトレオニンであり;アミド包含側鎖を有するアミノ酸のグループはアスパラギン及びグルタミンであり;芳香族側鎖を有するアミノ酸グループはフェニルアラニン、チロシン及びトリプトファンであり;塩基性側鎖を有するアミノ酸のグループはリシン、アルギニン及びヒスチジンであり;そして硫黄含有側鎖を有するアミノ酸のグループはシステイン及びメチオニンである。
【0086】
例えば、バリンによるロイシン、グルタミン酸によるアスパラギンサン、セリンによるトレオニンの置換、又は構造的に関連するアミノ酸による1つのアミノ酸の類似する置換は、得られる変異体ポリペプチドの性質に対して主要効果を有さないであろうことを予測することは道理に合っている。アミノ酸変化が機能的ペプチドをもたらすかどうかは、ペプチド変異体の比活性をアッセイすることによって容易に決定され得る。保存性置換は、典型的な置換の見出し下で図9に示される。より好ましい置換は、好ましい置換の見出し下にある。置換が導入された後、変異体は、生物学的に活性についてスクリーンされる。
【0087】
本発明の範囲内のアミノ酸置換は一般的に、(a)置換の領域におけるペプチド主鎖の構造、(b)標的部位での分子の電荷又は疎水性、又は(c)側鎖の大きさの維持に対するそれらの効果において有意には異ならない置換を選択することによって達成される。天然に存在する残基は、共通する側鎖性質に基づいてグループ分けされる:
(1)疎水性:ノルロイシン、met, ala, val, leu, ile;
(2)中性親水性:cys, ser, thr;
(3)酸性:asp, glu;
(4)塩基性:asn, gln, his, lys, arg:
(5)鎖配向に影響を及ぼす残基:gly, pro; 及び
(6)芳香族:Trp, tyr, phe。
【0088】
本発明はまた、非保存性置換を有するペプチド変異体にも関する。非保存性置換は、上記種類の1つのメンバーのもう1つのメンバーによる交換を包含する。そのような生成は、多量の又は他の態様のそのような化合物を供給するために所望される。
本発明の環状化合物は、システイン残基を結合することによって供給され得るが、しかしながら、システイン残基上のスルフヒドリル基、例えば−CH2−CH2−による置換が構想される。例えば、スルフヒドリル基上を−CH2−基により置換するためには、システイン残基が類似するα−アミノ酪酸により置換される。それらの環状類似ペプチドは、例えばM. Lebl and Hruby (1984) の方法論に従って、又はアメリカ特許第4,161,521号に開示される方法を用いることによって形成され得る。
【0089】
エステル又はアミド架橋はまた、構造体−CH2−CO2CH2−の架橋を生成するために、セリン又はトレオニンのOH、及びアスパラギン酸又はグルタミン酸のカルボキシルを反応せしめることによって形成され得る。同様に、アミドは、構造体−CH2−C(O)NH−(CH2)4−の架橋を生成するために、リシンの側鎖及びアスパラギン酸又はグルタミン酸を反応せしめることによって得られる。それらの架橋の合成方法は、Schillerなど. (1985a) 及びSchillerなど. (1985b) に見出される。他の架橋形成アミノ酸残基及び反応は、アメリカ特許第4,935,492号に提供される。
【0090】
次の文献は、アミン酸残基を連結するために非ペプチド結合を包含するペプチド類似体の調製を記載する:Spatola, 1983a; Spatola, 1983b; Morley, 1980; Hudsonなど., 1979; Spatolaなど., 1986; Hann, 1982; Almquistなど., 1980; Jonnings-Whiteなど., 1982; Szelkeなど., ヨーロッパ特許出願第45665号(1982); Holladayなど., 1983; 及びHruby, 1982。
【0091】
IV.本発明の剤の投与の用量、配合物及び経路
本発明の核酸分子及びペプチドは好ましくは、哺乳類、例えばヒト又は非ヒト哺乳類、例えば家畜動物に、少なくとも約0.01〜約100mg/kg、より好ましくは約0.05〜約50mg/kg及びさらにより好ましくは約0.1〜約30mg/kg体重(イヌにおいては、約10〜約50mg/kg)の用量で投与されるが、但し他の用量でも効果的な結果をもたらす。投与される量は、種々の要因、例えば選択される剤、疾病、及び予防又は処理が達成されるかどうか(但し、それらだけには限定されない)に依存して変化するであろう。局部及び全身性投与が想定される。全身性投与が好ましい。
【0092】
従って、本発明の治療剤の投与は、例えば受容体の生理学的状態、投与の目的が治療的であるか又は予防的であるか、及び当業者に知られている他の要因に依存して、連続的であっても又は断続的であっても良い。本発明の剤の投与は、予備選択された期間にわたって、実質的に連続的であり得、又は一定の間隔あけられた一連の用量であり得る。
【0093】
センス又はアンチセンス核酸分子の投与は、核酸分子を含んで成る発現カッセトにより形質転換された細胞の導入(例えば、WO93/02556号を参照のこと)、又は核酸分子の投与(例えば、Felgnerなど., アメリカ特許第5,580,859号;Pardollなど., 1995; Stevensonなど., 1995; Molling, 1997; Donnellyなど., 1995; Yangなど., 1995; Abdallahなど., 1995; Wolffなど., 1990; Tripathyなど., 1994; Tripathy など., 1996a; Tripathyなど., 1996b; Tsurumiなど., 1996; Baumgartnerなど., 1997; Linなど., 1990を参照のこと)を通して達成され得る。核酸のための医薬配合物、用量及び投与路は一般的に、例えばFelgnerなど.,前記に開示される。
【0094】
ペプチド化合物は、中性又は塩形として組成物中に配合され得る。医薬的に許容できる非毒性塩は、酸付加塩(遊離アミノ基により形成される)を包含し、そして無機酸、例えば塩酸、硫酸又はリン酸、又は有機酸、例えば酢酸、蓚酸、酒石酸、マンデル酸、クエン酸、リンゴ酸、及び同様のものとの反応により形成される。遊離カルボキシル基により形成される塩は、無機塩基、例えばナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウム又は第III鉄水酸化物、及びそのような有機塩基、例えばアミン、すなわちイソプロピルアミン、トリメチルアミン、2−エチルアミノエタノール、ヒスチジン、プロカイン及び同様のものにより誘導され得る。
【0095】
下記で論じられるように、任意には、持効性のために配合され得る、本発明の核酸分子又はペプチドを含んで成る、1又は複数の適切な単位用量形は、種々の経路、例えば経口又は非経口、例えば直腸、頬、膣及び舌下、経皮、皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内、胸腔内、歯冠内、肺内及び鼻腔内路により投与され得る。配合物は、適切な場合、便利には、別々の単位用量形で提供され得、そして当業界において良く知られているいずれかの方法により調製され得る。そのような方法は、治療剤を、液体キャリヤー、固体キャリヤー、半固体キャリヤー、細かく分割された固体キャリヤー又はそれらの組み合わせと共に結合せしめ、そして次に、必要なら、生成物を所望する供給システムに導入するか又は形状化する段階を包含することを含んで成る。
【0096】
本発明の核酸分子又はペプチドが経口投与のために調製される場合、それは好ましくは、医薬製剤又は単位用量形成するために、医薬的に許容できるキャリヤー、希釈剤又は賦形剤と共に組合される。そのような製剤における合計の活性成分は、製剤の0.1〜99.9重量%である。“医薬的に許容できる”とは、キャリヤー、希釈剤、賦形剤を意味し、そして/又は塩は、製剤の他の成分と適合できるべきであり、そしてその受容体に有害であるべきではない。経口投与のための活性成分は、粉末又は顆粒として;溶液、懸濁液又はエマルジョンとして;又は達成できる塩基、例えばチューインガムからの活性成分の摂取のための合成樹脂において存在することができる。活性成分はまた、ボーラス、舐剤又はペーストとして提供され得る。
【0097】
本発明の核酸分子又はペプチドを含む医薬製剤は、良く知られており、そして容易に入手できる成分を用いて、当業界において知られている方法により調製され得る。例えば、核酸分子又はペプチドは、通常の賦形剤、希釈剤又はキャリヤーと共に配合され、そして錠剤、カプセル、懸濁液、粉末及び同様のものに形成され得る。
【0098】
そのような配合のために適切である、賦形剤、希釈剤及びキャリヤーの例は、次の充填剤及び増量剤、例えば澱粉、糖、マンニトール、及び珪酸誘導体;結合剤、例えばカルボキシルメチルセルロース、HPMC及び他のセルロース誘導体、アルギネート、ゼラチン及びポリビニル−ピロリドン;保湿剤、例えばグリセロール;砕解剤、例えば炭酸カルシウム及び炭酸水素ナトリウム;溶解を遅延するための剤、例えばパラフィン;吸収促進剤、例えば第四アンモニウム化合物;界面活性剤、例えばセチルアルコール、グリセロール一ステアレート;吸着性キャリヤー、例えばカオリン及びベントナイト;及び滑剤、例えばタルク、カルシウム及びステアリン酸マグネシウム、及び固体ポリエチルグリコールを包含する。
【0099】
例えば、本発明の核酸分子又はペプチドを含む錠剤又はカプセルは、緩衝剤、例えば炭酸カルシウム、酸化マグネシウム及び炭酸マグネシウムを包含する。カプセル及び錠剤はまた、不活性成分、例えばセルロース、予備ゲル化された澱粉、二酸化珪素、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、微晶性セルロース、澱粉、タルク、二酸化チタン、安息香酸、クエン酸、トウモロコシ澱粉、鉱油、ポリプロピレングリコール、リン酸ナトリウム、及びステアリン酸亜鉛、及び同様のものを包含する。
【0100】
本発明の核酸分子又はペプチドを含む硬質又は軟質ゼラチンカプセルは、不活性成分、例えばゼラチン、微晶性セルロース、ラウリル硫酸ナトリウム、澱粉、タルク及び二酸化チタン、及び同様のもの、並びに液体ビークル、例えばポリエチレングリコール(PEG)及び植物油を含むことができる。さらに、本発明の核酸分子又はペプチドを含む腸被覆されたカプセル又は錠剤は、胃における砕解に耐え、そして十二指腸のより中性〜アルカリ性環境において溶解するよう企画される。
【0101】
本発明の核酸分子又はペプチドはまた、便利な経口投与のためのエリキシル又は溶液として、又は筋肉内、皮下又は静脈内路により、非経路投与のために適切な溶液としても配合され得る。
本発明の核酸分子又はペプチドの医薬製剤はまた、水性又は非水性溶液又は分散体の形、又は他方では、エマルジョン又は懸濁液の形を取ることができる。
【0102】
従って、前記核酸分子又はペプチドは、非経口投与(例えば、注射、例えばボーラス注射又は連続注入)のために配合され、そしてアンプル、プレ充填された注射器、小体積注入容器又は添加される保存剤を含む複数容量容器において、単位用量形で提供され得る。活性成分は、油性又は水性ビークル中、懸濁液、溶液又はエマルジョンのような形を取ることができ、そして配合剤、例えば懸濁剤、安定剤及び/又は分散剤を含むことができる。他方では、活性成分は、使用の前、適切なビークル、例えば無菌の発熱物質を有さない水による構成のために、無菌固体の無菌単離により、又は溶液からの凍結乾燥により得られる粉末形で存在することができる。
【0103】
それらの製剤は、医薬的に許容できるビークル及び当業界において知られているアジュバントを含むことができる。例えば、水の他に次の溶媒から選択された、生理学的観点から許容できる1又は複数の有機溶媒を用いて、溶液を調製することは可能である:アセトン、エタノール、イソプロピルアルコール、グリコールエーテル、例えば名称“Dowanol”として市販されている製品、ポリグリコール及びポリエチレングリコール、短鎖の酸のC1−C4アルキルエステル、好ましくはエチル又はイソプロピルラクテート、脂肪酸トリグリセリド、例えば名称“Miglyol”として市販されている製品、イソプロピルミリステート、動物、鉱及び植物油、及びポリシロキサン。
【0104】
本発明の組成物はまた、増粘剤、例えばセルロース及び/又はセルロース誘導体を含むことができる。それらはまた、ガム、例えばキサンタン、グアー又はカルボガム、又はアラビアゴム、又は他方では、ポリエチレングリコール、ベントン及びモントモリロニット(montmorillonites)、及び同様のものを含むことができる。
必要なら、酸化防止剤、界面活性剤、他の保存剤、フィルム形成、角質溶解又はコメド溶解剤、香料及び着色剤から選択されたアジュバントを添加することが可能である。また、他の活性成分が、記載される条件又はいくらかの他の条件のために添加され得る。
【0105】
例えば、酸化防止剤の中で、t−ブチルヒドロキノン、ブチル化されたヒドロキシアニソール、ブチル化されたヒドロキシトルエン及びα−トコフェノール及びその誘導体が言及され得る。局部適用のために主として条件づけられた生薬は、クリーム、ミルク、ゲル、分散体又はマイクロエマルジョン、高いか又は低い程度に増粘されたローション、含浸パッド、軟膏又はステックの形、又は他方では、スプレーにおけるエーロゾル配合物の形、又は発泡形、又は他方では、石鹸のケーク形を取る。
【0106】
さらに、剤は、持効性用量形及び同様の形として配合するために十分に適合化される。製剤は、それらが単に又は好ましくは、腸又は呼吸器官の特定部分に、たぶん一定の期間にわたって、活性成分を開放するよう構成され得る。被膜、包被及び保護マトリックスは例えば、ポリマー物質、例えばポリラクチド−グリコレート、リポソーム、マイクロエマルジョン、微粒子、超微粒子、又はワックスから製造され得る。それらの被膜、包被及び保護マトリックスは、内在性装置、例えばステント、カテーテル、腹膜透析管及び同様のものを被覆するために有用である。
【0107】
本発明の核酸分子又はペプチドは、経皮投与のためのパッチを通して供給され得る。治療剤の経皮投与のために適切なパッチの例については、アメリカ特許第5,560,922号を参照のこと。経皮供給のためのパッチは、裏地層、及びそこに治療剤及び1又は複数の皮膚透過エンハンサーを分散し、又は溶解しているポリマーマトリックスを含んで成る。裏地層は、治療剤に対して不透過性であるいずれかの適切な材料から製造され得る。裏地層はマトリックス層のための保護被膜として作用し、そしてまた、支持機能も提供する。
【0108】
裏地は、それがポリマーマトリックスと実質的に同じサイズの層であるよう形成され得るか、又はポリマーマトリックスのサイド以上に拡張するか、又はポリマーマトリックスのサイドをオーバーレイし、そして次に、裏地層の拡張の表面が接着剤手段のためのベースであり得る態様で外側に拡張できるよう大きな寸法のものであり得る。他方では、ポリマーマトリックスは、接着剤ポリマー、例えばポリアクリレート又はアクリレート/酢酸ビニルコポリマーを含むことができるか、又はそれから配合され得る。長期適用のためには、微晶性及び/又は呼吸できる裏地ラミネートを使用することが所望され、その結果、皮膚の水和化又は浸軟が最少化され得る。
【0109】
裏地層を製造するために適切な材料の例は、高い及び低い密度のポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、例えばポリ(エチレンフタレート)、金属箔、そのような適切なポリマーフィルムの金属箔ラミネート、及び同様のものフィルムである。好ましくは、裏地層のために使用される材料は、そのようなポリマーフィルムと金属箔、例えばアルミ箔とのラミネートである。そのようなラミネートにおいては、ラミネートのポリマーフィルムは通常、接着剤ポリマーマトリックスと接触されるであろう。
裏地層は、所望する保護及び支持機能を提供するであろういずれか適切な厚さであり得る。適切な厚さは、約10〜約200ミクロンであろう。
【0110】
一般的には、生物学的に許容できる接着剤ポリマー層を形成するために使用されるそれらのポリマーは、治療剤が調節された速度で通過することができる、造形体、薄壁又は被膜を形成できるそれらのポリマーである。適切なポリマーは、生物学的及び医薬的に適合でき、非アレルギー性で且つ不溶性であり、そして装置が接触する体液又は組織と適合できる。可溶性ポリマーの使用は、回避されるべきである。なぜならば、皮膚湿気によるマトリックスの溶解又は浸蝕が治療剤の開放速度、及び除去の便利さのために所定の位置に存続する用量単位の可能性に対して影響を及ぼすからである。
【0111】
接着剤ポリマー層を加工するための典型的な材料は次のものを包含する:ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、エチレン/プロピレンコポリマー、エチレン/エチルアクリレートコポリマー、エチレン/酢酸ビニルコポリマー、シリコーンエラストマー、特に医薬品種のポリジメチルシクロキサン、ネオプレンゴム、ポリイソブチレン、ポリアクリレート、塩素化されたポリエチレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、架橋されたポリメタクリレートポリマー(ヒドロゲル)、ポリ塩化ビニルデン、ポリ(エチレンテレフタレート)、ブチルゴム、エピクロロヒドリンゴム、エチレンビニルアルコールコポリマー、エチレン−ビニルオキシエタノールコポリマー;
【0112】
シリコーンコポリマー、例えば、ポリシロキサン−ポリカーボネートコポリマー、ポリシロキサン−ポリ酸化エチレンコポリマー、ポリシロキサン−ポリメタクリレートコポリマー、ポリシロキサン−アルキレンコポリマー(例えば、ポリシロキサン−エチレンコポリマー)、ポリシロキサン−アルキレンシランコポリマー(例えば、ポリシロキサン−エチレンシランコポリマー)、及び同様のもの;セルロースポリマー、例えばメチル又はエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びセルロースエステル;ポリカーボネート;ポリテトラフルオロエチレン;及び同様のもの。
【0113】
好ましくは、生物学的に許容できる接着剤ポリマーマトリックスは、室温よりも低いガラス転移温度を有するポリマーから選択されるべきである。ポリマーは、必ずしも必要ではないが、室温で結晶化度を有することができる。架橋性モノマー単位又は部位が、そのようなポリマー中に組み込まれ得る。例えば、架橋性モノマーが、ポリアクリレートポリマー中に組み込まれ、治療剤をポリマー中に分散した後、マトリックスを架橋するための部位を提供する。ポリアクリレートポリマーのための既知の架橋モノマーは、ポリオールのポリメタクリル酸エステル、例えばブチレンジアクリレート及びジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート及び同様のものを包含する。そのような部位を提供する他のモノマーは、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、ジアリルマレエート及び同様のものを包含する。
【0114】
好ましくは、可塑剤及び/又は保湿剤は、接着剤ポリマーマトリックス内に分散される。水溶性ポリオールは一般的に、この目的のために適切である。配合物への保湿剤の組み込みは、皮膚刺激を減じ、そして供給システムの接着剤ポリマーの破壊を妨げることを助ける、皮膚の表面上の湿気の用量単位による吸収を可能にする。
経皮用供給システムから開放される治療剤は、皮膚の個々の層を侵入できるべきである。治療剤の透過速度を高めるために、経皮用薬剤供給システムは、特に、皮膚の最も外側の層、すなわち分子の侵入に対して最も高い耐性を付与する角質層の透過性を高めることができるべきである。治療剤の経皮供給のためのパッチの加工は、当業界において良く知られている。
【0115】
吸入による上部(鼻)又は下部吸収機関への投与のためには、本発明の核酸分子又はペプチドは便利には、注入器、ネブライザー、又はエーロゾル噴霧を供給する加圧されたパック又は他の便利な手段から供給される。加圧されたパックは、適切な噴射剤、例えばジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素又は他の適切なガスを含んで成る。加圧されたエーロゾルの場合、その用量単位は、計量された量を供給するために弁を供給することによって決定され得る。
【0116】
他方では、吸入又は注入による投与のためには、組成物は、乾燥粉末、例えば治療剤及び適切な粉末基材、例えばラクトース又は澱粉の粉末混合物の形を取ることができる。粉末組成物は、例えばカプセル又はカートリッジ、又は粉末吸入器、注入器又は計量された容量呼吸器の助けにより投与され得るゼラチン又はブリスターパックにおける単位用量形に提供される。
鼻腔内投与のためには、核酸分子又はペプチドは、鼻用ドロップ、液体噴霧、例えばプラスチック製ボトル噴霧器、又は計量された用量呼吸器を通して投与され得る。典型的な噴霧器は、Mistometer(Wintrop)及びMedihaler(Riker)である。
【0117】
本発明の核酸分子又はペプチドの局部供給はまた、疾病の部位で又はその近くで剤を投与する種々の技法によってであり得る。部位−特異的又は標的化された局部供給技法の例は、入手できる技法を包含するが、但しそれらだけには限定されない。例として、次のものを包含する:局部供給カテーテル、例えば注入又は内在性カテーテル、例えば針注入カテーテル、シャント及びステント又は他の移植できる装置、部位特異的キャリヤー、直接的注入又は間接的適用。
局部投与のためには、核酸分子又はペプチドは、標的領域への直接的な適用のために、当業界において知られているようにして配合され得る。この目的のための従来の形は、創傷用包帯、被覆された包帯又は他のポリマー性皮膜、軟膏、クリーム、ローション、ペースト、ジェリー、噴霧及びエアロゾール、並びに歯磨き及びマウスウォシュ、又は他の適切な形、例えばコーチングされたコンドームを包含する。
【0118】
軟膏及びクリームは、水性又は油性基材、及び適切な増粘剤及び/又はゲル化剤と共に配合され得る。ローションは、水性又は油性基材と共に配合され得、そして一般的には、また1又は複数の乳化剤、安定化剤、分散剤、懸濁剤、増粘剤、又は着色剤を含むであろう。活性成分はまた、アメリカ特許第4,140,122号;第4,383,529号;又は第4,051,842号に開示されるように、イオン導入法により供給され得る。局部配合物に存在する本発明の核酸分子又はペプチドの重量%は、種々の要因に依存するが、しかし一般的には、配合物の合計重量の0.01〜95重量%、及び典型的には、0.1〜25重量%であろう。
【0119】
所望される場合、上記配合物は、例えば天然のゲル、合成ポリマーゲル又はその混合物を含んで成る一定の親水性ポリマーマトリックスと組合すことにより、使用される活性成分の持効性を付与するよう適合され得る。
ドロップ、例えば眼用又は鼻量ドロップは、1又は複数の分散剤、溶解剤又は懸濁剤を含んで成る水性又は非水性基材と共に配合され得る。ドロップは、単純な眼用ドロッパーキャップ付きボトル、液体含有物を滴下するよう適合されたプラスチック製ボトル、特別似形状化されたクロージャーを通して供給され得る。
【0120】
核酸分子又はペプチドはさらに、口腔又は咽喉への局部投与のために配合され得る。例えば、活性成分は、さらに風味基材、通常スクロース及びアラビアゴム又はトラガカントゴムを含んで成るロゼンジ;不活性基材、例えばゼラチン及びグリセリン又はスクロース及びアラビアゴム中、本発明の組成物を含んで成る香剤;適切な液体キャリヤー中、本発明の組成物を含んで成るマウスウォッシュ;及び本発明の組成物を含んで成るペースト及びゲル、例えば歯磨き又はゲルとして配合され得る。
本明細書に記載される配合物及び組成物はまた、他の成分、例えば抗菌剤又は保存剤を含むことができる。さらに、活性成分はまた、他の治療剤と組合しても使用され得る。
本発明は、次の例によりさらに記載されるであろう。
【0121】
実施例
材料及び方法
VNPを、ABI431Aペプチド合成機(Applied Biosystems Inc., Foster City, Calif.)上で、その製造業者により提供されるプロトコール及び試薬により、フルオレニルメトキシ−カルボニル(FMOC)化学を用いて、Mayo Protein Core Facility において合成した。ペプチドを、Vydoc C8カラム(The Separations Group, Hesperia, Calif)を用いて、逆層高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)により精製した。合成は、アミノ酸分析及び血漿吸収質量分光計により確認された。
【0122】
血漿及び尿からのサンプルを、Vydac C18カラム(4.6mm×250mm)(The Separations Group, Hesperia, Calif.)を用いて逆相HPLCを用いて分析した。HPLCシステムの成分は、2種のBeckman114ポンプ(Backman Instruments, San Ramon, Calif.)、ABI 759A吸光度検出器(Applied Biosystems, Inc., Foster City, Calif)、及びBeckman System Gold Chromatographソフトウェアを備えたIBM PS2 50Zコンピューターであった。A緩衝液は、0.1%トリフルオロ酢酸であり、そしてB緩衝液は80%アセトニトリル/20%水/0.1%トリフルオロ酢酸であった。分離は、5%〜70%のB緩衝液のグラジエントで60分間、行われた。
【0123】
得られる結果は、平均±SEMとして表される。器官チャンバー研究において、nは、リングが採取されたイヌの数に等しい。内皮を有するリング及び有さないリングを、同時に研究し、そして不対観察についてのスチューデントt−検定が、内皮を有するリング及び有さないリングの応答、及び動脈と静脈との間の応答内の統計学的有意性を決定するために使用された。ラット研究においては、データは、反復された測定についてANOVAを用いて、続いてグループ内で適切な場合、Fisherの最少有意差検定により分析された。グループ間のデータは、スチューデント不対t−検定により分析された。統計学的有意性は、p<0.05で検定された。
【0124】
実験は、Animal Welfare Actに従って行われた。Wistarラット及び自発的高血圧症ラット(SHR)(400g;Harlan Sprague-Dawley, Indianapolis, In.)を、イナクチン(Inactin)(100mg/kg;腹腔内;BYK Gulden, Konstanz, Germany)により麻酔した。体温は、加熱パッドにより36℃〜38℃に維持された。気管開口を行い;しかしながら、動物は人工呼吸を行われなかった。ポリエチレンカテーテル(PE−50; Becton Dickinson Co.,Parsippay, N.J.)を、塩溶液及び薬剤の注入のために左頸静脈に、右心房圧をモニターするために右心房側の右頸静脈に、及び血液サンプルを採取し、そして平均動脈圧をモニターするために頸動脈に配置した。PE−90カテーテルを、尿採取のために膀胱に配置した。
【0125】
実験は、正常なラットの次の3種のグループにおいて行われた:ANPグループ(n=4)、CNPグループ(n=4)及びVNPグループ(n=4)。VNPはまた、SHRラット(n=4)においても研究された。塩溶液(0.9%NaCl)の静脈内注入は、左頸静脈カテーテルを通して行われた(1ml/100g体重/時)。手術の完結の後、ラットを30分間、安定化した。個々のグループにおいては、15分の基線期間が続いた。基線期間の後、塩溶液(0.9%NaCl)がボーラス態様(0.1ml)で投与され、そして続いて15分間の基線期間が存在した。
【0126】
塩溶液期間の後、ペプチド(ANP、CNP又はVNP)を、5μg/kgでボーラス態様で投与し、続いて15分間の基線期間が伴なった。これに続いて、50μg/kgでの第2ボーラス(0.1ml)及び15分間の期間が伴なった。30分の洗浄の後、15分間の回収期間が続いた。個々の実験期間の間、平均動脈圧(MAP)、心拍(HR)及び右心房圧(RAP)を測定した。基線、第2ボーラス態様(50μg/kg)及び回収期間の中間点で、血液を、血漿cGMPのためにサンプリングした。個々の期間の最後で、尿を体積について測定し(UV)、そしてサンプルを、電解質及びcGMP分析のために貯蔵した。
【0127】
血漿cGMP分析のための血液を、EDTA管に集め、すぐに氷上に配置し、そして2,500rpmで4℃で遠心分離した。血漿を分離し、そしてアッセイまで−20℃で貯蔵した。cGMP決定のための尿を、貯蔵の前、90℃以上に加熱した。血漿及び尿cGMPを、A.L. Steinerなど., J. Hyportension, 5 (Suppl. 5), 551-553 (1987) により記載されるようにして、特定のRIAにより決定した。
第2表は、正常ラットにおけるANP、CNP及びVNP投与の心血管及び腎作用を要約する。
【0128】
第2表におけるデータにより示されるように、塩溶液のボーラス投与(0.1ml)は、心血管又は腎作用を有さなかった。高い用量(50μg/kg)のANP、CNP及びVNPのボーラス投与(0.1ml)は、MAP及びRAPの有意な低下をもたらし、そして尿の流れ、ナトリウム排泄、血漿cGMP及び尿cGMP体積を高めた。尿流、ナトリウム排泄及び尿cGMP体積の上昇は、CNPよりもVNPに関して有意に高かったが、しかしANPよりも低かった。
第3表は、正常及びSHRラットにおけるVNPの心血管及び腎効果を報告する。
【0129】
【表1】
Figure 0005031964
【0130】
【表2】
Figure 0005031964
【0131】
【表3】
Figure 0005031964
【0132】
【表4】
Figure 0005031964
【0133】
第3表におけるデータにより示されるように、SHRの基線MAPは、正常ラットのそれよりも有意に高く、そしてSHRの基線尿体積は、正常ラットのそれよりも著しく低かった。VNP, MAP及びRAPの高用量ボーラス注入が有意に低下する間、尿の流れ、ナトリウム排泄、血漿cGMP及び尿cGMP体積は、正常及びSHRグループにおいて有意に高められた。MAPからVNPへの低下は両グループにおいて類似したが、VNPの腎作用及び尿cGMP効果は、正常ラットに比較して、SHRラットにおいて弱められた。VNPは、ANP及びCNPに比較して、動脈及び静脈の両者において、より有能な内皮無関係の血管弛緩性ペプチドである。VNPはまた、インビボで有能なナトリウム排泄増加効果を有する。
【0134】
例2
患者及び方法
この研究プロトコールは、Mayo Institutional Review Board of ガイドラインと一致した。インフォームコンセントは、個々の患者及び彼らの家族から得られた。
【0135】
循環 DNP についての研究対象
循環CNPを、19人の正常なヒト志願者及び心不全を有する19人の患者において評価した。心不全を有するすべての患者は、完全な身体的試験及び実験室評価を受け、そして身体的試験の後、彼らの心臓症状に基づいて、New York Heart Association (NYHA) 機能クラス基準により、クラスIII又はIVとして分類された。心不全を有するそれらの患者における心室機能不全の原因は、特発性拡張型心筋症及び虚血性心筋症を包含した。心不全を有するすべての患者は、標準の心血管理を受けた。
【0136】
血漿 DNP 濃度の安定化
DNPアッセイのための血液サンプルを、エチレンジアミン四酢酸を含む冷却された管に集め、そしてすぐに、氷上に配置した。2,500rpmで4℃での10分間の遠心分離の後、血漿をデカントし、そして分析されるまで、−20℃で貯蔵した。血漿(1ml)を、C-8 Bond Eluteカートリッジ上で抽出し、そしてメタノール及び蒸留水により洗浄した。DNPを、1%トリフルオロ酢酸を含む95%メタノールを溶離した。次に、濃縮された溶離物を、DNPのための特異的及び敏感なラジオイムノアッセイによりアッセイした(Phoenix Pharmaceuticals, Mountain View, California)。サンプル及び標準を、ウサギ抗−DNPと共に4℃で24時間インキュベートした。
【0137】
125I−ラベルされたDNP(100μl)を添加し、そしてインキュベーションを、さらに24時間、4℃で続けた。次に、遊離及び結合された画分を、第2抗体及び正常なウサギ血清の添加により分離し、そして遠心分離した。結合された画分の放射能を、γカウンターにより測定した。このアッセイについての最小検出可能レベルは、0.5pg/管であり、そして標準曲線の50%阻害濃度は29.0pgであった。回収率は83.1±1.8%であり、そしてアッセイ内変動性10.1±3.2%であった。DNPへの抗体の交差反応性は、ANP, BNP, CNP又はエンドセリンにより示されなかった。
【0138】
DNP 免疫組織化学のための研究対象
免疫組織化学研究についてのヒト心臓組織を、Mayo Clinic, Rochesterで心臓移植を受けた最終−段階CHFを有する4人の患者の心房心筋から得た。CHFの原因は、特発性拡張型心筋症及び虚血性心筋症を包含した。組織断片を、心房付属物及び遊離壁から得た。正常な心房組織を、心臓移植の時点で、3人のドナー心臓から得た。
【0139】
免疫組織化学染色
免疫組織化学研究を、Weiなど. (1993) により記載される間接的イムノペルオキシダーゼ方法により行った。組織をすぐに、10%緩衝化されたホルマリンにより固定し、そしてパラフィンに包埋し;6μmの厚さの断片を切断し、そしてシラン化されたガラススライド上に積層した。フライドを60℃でインキュベートし、そして徐々に変化する濃度のキシレン及びエタノールによりパラフィン除去した。内因性ペルオキシダーゼの活性を阻止するために、スライドを、メタノール中、0.6%の過酸化水素と共に室温で20分間インキュベートした。
【0140】
洗浄の後、断片を、5%ヤギ血清(Dako Corp., Carpinteria, California)において10分間、室温でインキュベートし、非特異的バックグラウンド染色を低め、そして次に、それらを、室温で24時間、湿潤されたチャンバーにおいて、1:500の希釈度での(正常ヤギ血清において)、ポリクローナルウサギ抗−DNP(Phoenix Pharmaceuticals) と共にインキュベートした。すべてのスライドを、第2抗体−ホースラディッシュペルオキシダーゼ接合体(BioScurce, Camarillo, California)と共に30分間インキュベートした。
【0141】
反応を、断片と、ジメチルホルムアミド及び酢酸ナトリウム中、3’−アミノ−9’−エチルカルバゾール(Sigma Chemical Company, St. Louis, Missouri)を含む、新しく調製された試薬と共にインキュベートすることによって明視化した。断片を、ヘマトキシリンにより対比染色し、カバーガラスをかぶせ、そしてオリンパス顕微鏡の使用により再検査した。それらの組織が起因するそれぞれのグループの知識を有さない6人の独立した観察者が、それらの断片を再検査した。DNP−L1の存在を、次の染色の尺度に基づいて定量化した:0=ナシ;1=最少密度;2=低密度;3=中位の密度;及び4=最大密度。対照断片を、1%非免疫ヤギ血清により染色した。
【0142】
統計学的分析
データは、特にことわらない限り、平均値±平均の標準誤差として記録された。グループ間の統計学的比較は、Graph Radプリズムソフトウェアを用いることによって、スチューデントt検定の使用により行われた。0.05以下のP値は、統計学的に有意であると見なされた。
【0143】
結果
正常な被検体及び CHF を有する患者の血漿における DNP LI
19人の正常な志願者の研究においては、DNP−LIは正常なヒト血漿に存在することが見出された(平均、6.3±1.0pg/ml:メジアン、4.7;標準偏差、2.3)。さらに、血漿DNP−LIは、正常な対照被検体に比較して、CHFを有する19人のヒト患者において高められたことが示された(平均、37.3±15.0pg/ml;メジアン、17.0;標準偏差、58.9;p<0.05)(図2)。
【0144】
正常な被検体及び CHF を有する患者の心筋の免疫組織化学研究
免疫組織化学研究は、正常及び疾患ヒト心臓の心房心筋におけるDNP−LIの存在を示した(図3)。DNP−LIは、心房心筋の細胞質内に観察され、そして末梢細胞質において広く分布された。DNP−LIはまた、核周囲領域にも位置した。心房心筋におけるDNP−LIについての免疫組織化学評点は、正常(N=3)及び疾患(N=4)ヒト心臓における有意に異ならなかった(1.8±0.5対2.2±0.7)。
【0145】
議論
ANP, BNP又はCNPと交差反応性を有さないDNPに対するポリクローナルウサギ抗体を用いる、DNPについての感受性ラジオイムノアッセイを用いて、DNP−LIを正常なヒト血漿において検出した。示される濃度は、他のナトリウム利尿性ペプチドについて報告されるそれらの濃度に類似した(Mukoyamaなど., 1991; Burnettなど., 1986; Weiなど., 1993)。さらに、DNPに対するこの抗体を用いて、ヒト心房心筋におけるDNP−LIの存在及び分布を決定した。ANP及びBNPに類似するDNP−LIは、心房心筋の末梢細胞質において、及びまた核周囲領域において、存在し、そして広く分布することが観察された(Weiなど., 1993)。集合的には、ヒト血漿及び心房心筋におけるDNP−LIの存在は、ANP及びBNPのようにDNPがヒト心臓において生成され、そして分泌され得ることを示唆する。
【0146】
追加の主要発見は、血漿DNP−LIが、CHFを有するヒト、特にNYHAクラスIIIはIVに分類された患者において高められたことであった。DNP−LIの血漿濃度のこの上昇は、高められた心臓充填圧及び心房拡張に付随する慢性CHFにおいて活性化されるAND及びBNPにより見出されるその上昇に類似する(Bruneauなど.,1997; Edwardsなど., 1988)。ラット大動脈及びイヌ冠動脈におけるDNPの血管弛緩性質、及びインビトロでのDNPによるcGMPの相乗作用と共に、ヒトCHFにおけるDNP−LIの高められた濃度は、ANP及びBNPのように、DNP−LIの上昇が、心血管恒常性を維持するために機能不全心臓の補足的な神経体液の応答の一部であり得る(Schweitzなど., 1992; Wennbergなど., 1997)。さらに、血漿におけるDNP−LIの存在は、ANP及びBNPのように、左心室機能不全における診断能力を有する(Stevensなど., 1995; Yamanotoなど., 1997; McDonaghなど., 1998)。
【0147】
それらの研究において報告されるDNP−LI免疫組織化学染色の心房レベルは、正常な心房と比較して、CHFにおいては異ならなかった。この発見は、CHFにおいて高められた循環ANPを導く不全心筋による高められた生成及び分泌の結果として、正常及び不全ヒト心房心筋において類似する濃度で存在する、ANPへの類似性を示唆する(Bruneauなど., 1997)。ヒトCHFにおける心房心筋によるDNPの生成及び分泌は、免疫組織化学研究により検出されるように、心房におけるDNP−LIのいずれかの変化の不在下でDNP−LIの高められた血漿濃度を説明することができる。
【0148】
他方では、循環DNP−LIの上昇はまた、CHFを有するヒトにおいて障害肝及び腎機能に寄与する低められた肝及び腎クリアランスを包含する。さらに、ヘビ毒素から単離されたDNPアミノ酸配列に対するポリクローナル抗体(ANP, BNP, CNP又はエンドセリンに対する交差反応性を有さない)を用いる現在の研究は、ヒトの血漿及び心房におけるDNPの存在を示唆するが、さらなる研究が、ヒトDNPをより特異的に特徴づけ、そしてその正確な種−特異的アミノ酸配列を合成するために必要とされる。
【0149】
例3
既知のナトリウム利尿性ANP, BNP及びCNPは、有能な生物学的作用、例えばナトリウム排泄増加、利尿、血管拡張及び抗−有糸分裂誘発作用を有する。キメラペプチド、BD−NP及びCD−NP、及びDNPのC−末端は、ANP, BNP及びCNPのいくつかの性質、及びいくつかのユニーク特徴を共有することができるので、BD−NP, CD−NP及びDNPのC−末端のインビボ性質を評価した。
【0150】
方法
研究は、20〜25kgの体重の7匹の雄の雑種犬において行われた。イヌは、水道水に自由に接近すると共に、標準のイヌ用食料(Lab Canine Diet 5006; Purina Mills, St. Louis, MO)による正常なナトリウムダイエット下で維持された。すべての研究は、American Physiological Societyのガイドラインに従い、そしてMayo Clinic Animal Care and Use Committeeにより許可された。
【0151】
実験の前夜、300mgの炭酸リチウムを、腎細管機能の評価のために経口投与し、そしてイヌは一晩、断食された。急性実験の日、すべてのイヌは、ペントバルビタールナトリウムを静脈内注射することにより(30mg/kg)、麻酔をかけた。ペントバルビタールナトリウムの補充の非低血圧性用量を、実験の間、必要に応じ与えた。気管挿管の後、イヌは、4L/分の補充酸素により機械的に人工呼吸された(Harvard Respirator, Harvard Apparatus, Millis, MA)。
【0152】
左側腹部切開を行い、そして左腎臓を、腹膜後方からのアプローチにより暴露した。尿管にポリエチレン製カテーテル(PE−200)を挿入し、尿を集め、そして検量された非カニューレ性電磁気流動プローブを注意して、左腎動脈のまわりに配置し、そして腎血流(RBF)の連続したモニターのために流量計(モデルFM5010、(Caroline Medical Electronics, King, NC, USA)に連結した。最終的に、左大腿静脈に、2つのポリエチレン製カテーテル(PE−240)を挿入し、ここで1つはイヌムリンの注入のためであり、そして他の1つは本発明のペプチド、例えばBD−NPの注入のためである。右大腿動脈に、ポリエチレン製カテーテル(PE−240)を挿入し、直接的に動脈血圧を測定し、そして動脈血液をサンプリングした。
【0153】
手術用意の完結の後、等張塩溶液に溶解されたプライミング用量のイヌリン(INC Biomedicals, Cleveland, OH, USA)を注入し、続いて、1ml/分の一定の注入を伴ない、40〜60mg/dlの定常状態血漿イヌリン濃度を達成した。イヌの背部を、懸濁液に配置し、そして中断しないで6分間、平衡化した。体温は、外部を暖めることにより(赤外加熱ランプ)、維持された。
【0154】
60分の平衡化期間の後、30分の基線クリアランス(基線)を行った。これに続いて、15分の誘導部(Lead−in)が伴ない、この間、10ng/kg/分でのBD−NP注入が静脈から開始され、この後、第2の30分間のクリアランスが行われた。第2クリアランスの期間の後、BD−NPの静脈内注入を、50ng/kg/分に変えた。BD−NPのこの用量による15分間の導入部期間の後、30分間のクリアランスを行った。第3のクリアランスの最後で、注入を停止し、そして30分の洗浄期間、続いて40分の回収クリアランス(回収)が伴なう。
【0155】
分析方法
電解質及びイヌリン測定のための血漿を、ヘパリン処理された管に集められた血液から得た。リチウムを含む、血漿及び尿電解質を、火炎−発光分光計(IL943、Flame Photometer; Instrumentation Laboratory, Lexington, MA)により測定した。血漿及び尿イヌリン濃度を、アントロン方法により測定し、そして糸球体濾過速度(GFR)を、イヌリンのクリアランスにより測定された。リチウムクリアランス技法が、ナトリウムの近位及び遠位分別再吸収性を評価するために使用された。近位分別再吸収は、次の式:[1−(リチウムクリアランス/GFR)]×100により計算された。ナトリウムの遠位分別再吸収は、次の式により計算された:[(リチウムクリアランス−ナトリウムクリアランス)/リチウムクリアランス]×100。
血漿及び尿cGMPを、Steinerなど. (1972) の方法を用いて、ラジオイムノアッセイにより測定した。cGMP測定のための尿を、−20℃での貯蔵の前、90℃に加熱し、分解性酵素活性を阻害した。
【0156】
結果
最初の研究においては、BNPのコアー構造及びDNPのC−末端を有する、経口投与されるBD−NPの心腎及び体液作用を評価した。心腎及び内分泌機能に対するBD−NPの治療可能性を、7匹の正常な麻酔されたイヌにおいて決定した。静脈内BD−NPは、10及び50ng/kg/分で、基線測定の後、注入された。
【0157】
BD−NPの投与は、MAP(133±5から123±4及び106±3mmHg;p<0.05対基線)、RAP(3.0±0.4から1.8±0.3及び1.2±0.3mmHg)、PAP(16.6±0.7から15.1±0.5及び12.4±0.3mmHg)、及び肺毛細管ウェッジ圧力(PCWP)(5.3±0.4から3.6±0.4及び2.0±0.4mmHg)の低化をもたらした。糸球体濾過速度(GFR)は、腎血流(RBF)の変化を伴わないで、上昇した(30±2から45±4及び45±4ml/分)。
【0158】
従って、BD−NPは、有意な利尿効果(UV:0.24±0.1から1.12±0.3及び2.17±0.5ml/分)、及びナトリウム排泄増加効果(UNaV:12.7±8から105.1±44及び181.7±52mEg/分)、並びに、ナトリウムの近位分別再吸収(PFRNa) の低下(84.9±4.3から66.5±3.8及び59.0±4.1±%)を有した。BD−NP投与の間、血漿cGMP(11±1.5から26±2.5及び45±4.9pモル/ml)及び尿cGMP排泄(1414±164から3044±269及び10840±1872Pモル/分)は、著しく増大した。両用量のBD−NPは、血漿レニン活性を有意に低めた(8.9±1から3.9±0.6及び5.1±1.1ng/ml/時)。
【0159】
従って、BD−NPは、心臓充填圧力を下げ、利尿及びナトリウム排泄増加を増大し、そしてレニン−制御作用を有する。それらの発見は、CHFの処理において、このキメラペプチドのための可能な役割を支持する。
【0160】
CNPのコア構造及びDNPのC−末端を共有する第2ペプチド、すなわちCD−NPを、異なったグループのイヌにおいて、但し同じ実験条件下で試験した。同じ用量(10及び50ng/kg/分)でのCD−NPの投与は、MAP(135から133及び125mmHg), RAP(3.0から2.8及び2.0mmHg), PAP(13.5から13.0及び12.5mmHg)及びPCWP(8.0から6.0及び5.0mmHg)の低下、及びSFRの上昇(38から47及び49ml/分)をもたらした。それらの変化は、低用量のDNPの投与の間、全身性血管耐性の低下に関連した(SVR:39から33mmHg/分)。
【0161】
CD−NPは利尿効果(UV:0.14から0.27及び1.01ml/分)及びナトリウム排泄増加効果(UnaV:3.4から14.2及び63.8μEg/分)を有し、そしてPFRNaの低下(87から73および61%)が伴った。CD−NP投与の間、血漿cGMP(11から15及び35pモル/ml)及び尿cGMP排泄(1931から2844及び7551pモル/分)が著しく上昇した。したがって、CD−NPの投与は、心臓充填圧力を効果的に下げ、そして利尿及びナトリウム排泄増加効果を増強する。それらの作用は、cGMPシステムの活性化に関連する。
【0162】
第3ペプチド、すなわちDNPのC−末端を、正常の麻酔されたイヌのもう1つのグループにおいてインビボ試験した。DNPのC−末端の投与(同じ用量)は、利尿効果(UV:0.55から0.70及び1.83ml/分)及びナトリウム排泄増加(UNaV:64から75及び123μEg/分)、及びPFRNaの低下(67から58及び56%)をもたらした。高い用量の投与の間、GFRの上昇が存在した(36から36及び41ml/分)。DNPのC−末端のそれらの効果は、血漿cGMP(7から11及び12pモル/ml)及び尿cGMP排泄(1538から1842及び1786pモル/分)の上昇に関連するが、しかし心血管血行力学の変化が観察された。しかしながら、両用量のDNPのC−末端は、血漿レニン活性を低めた(4.0から1.8及び1.9ng/ml/時)。従って、C−末端DNPは、イヌに投与される場合、ナトリウム排泄増加、利尿及びレニン−抑制性質を有する。
【0163】
例4
方法
CHFにおける本発明のペプチドの心腎及び内分泌性質を決定するために、軽いCHF及び明白なCHFについての動物モデルを用いた。研究は、雄の雑種犬の3種のグループにおいて行われた。第1グループは、正常なイヌから成り(正常;n=5)、第2グループは180bpmで10日間、急速な心室ペースにより誘発された軽い心不全を有すイヌから成り(軽いCHF;n=7)、そして第3グループは、245bpmで10日間、急速な心室ペースにより誘発された明白な心不全を有するイヌから成る(明白なCHF;n=7)。イヌは、自由に水道水に近づけると共に、固定されたナトリウムダイエットに基づいて維持される(Hill’s Prescription Diet, イヌi/d)。すべての研究は、American Physiological Societyのガイドラインに従い、そしてMaya Clinic Animal Care and Use Committeeにより許可された。
【0164】
ペースマーカーの移植
第2及び第3グループからのイヌはまず、プロトコールの2週間前、ペントバルビタールナトリウム(30mg/kg, i.v.)を用いて麻酔をかけられる。気管挿管の後、イヌは、4L/分の補充酸素によりHarvard Respirator (Harvard Apparatus, Millis, MA) を用いて、機械的に換気される。心外膜誘導(Medtronic, Minneapolis, MN)を、1〜2cmの心膜切開と共に左開胸を通して右の心室上に移植する。ペースマーカー誘導を、パルス発生機(Medtronic, Minneapolis, MN, モデル8329)に連結し、次に胸壁に皮下移植する。
【0165】
ペースの捕獲は、胸腔を閉じる前、内部手術により確かめられる。心膜を、その心膜の解剖を曲げないで、非常に注意して縫合する。次に胸腔、深い及び表面の切開を、層ごとに閉じる。イヌは、225mgのクリンダマイシン(皮下)、及び400,000UのプロカインペニシリンG及び500mgのジヒドロストレプトマイシン(筋肉内)(Combiotic, Pfizer, Inc., New York, NY)による前及び後手術予防抗生物質を受ける。その予防抗生物質処理は、最初の2回の後手術日を通して続けられる。
【0166】
14日間の後−手術回復期間の後、軽いCHFは、10日間の180kpmでの急速な心室ペーシングにより生成される。明白なCHFは、10日間の245bpmでの急速な心室ペーシングにより生成される。
【0167】
急性プロトコール
次の急性プロトコールを、すべての3種のグループにおいて行う。急性実験の前夜、動物は断食され、腎尿細管機能の評価のために300mgの炭酸リチウムを与えられ、そして水には自由に接近される。急性実験の日(心不全グループにおけるペーシングの11日目)、すべてのイヌは、ペントバルビタールナトリウムの静脈内投与(15mg/kg)により、麻酔される。補足の非低血圧用量のペントバルビタールナトリウムが、実験の間、必要により与えられる。気管挿管の後、イヌは、4L/分の補充酸素により機械的に換気される(Harvard Respirator, Millis, MA)。流れ−指図されたバルーン先端の熱希釈カテーテル(Ohmeda, Criticath, Madison, WI)を、心臓血流力学測定のために外部頸静脈を通して肺動脈中に挿入する。左側腹切開で行い、そして左腎臓を、腹膜後部からのアプローチにより暴露する。
【0168】
尿管にポリエチレン製カテーテル(PE−240)を挿入し、尿を集め、そして検量された非カニューレ性電磁気流動プローブを注意して、左腎動脈のまわりに配置し、そして腎血流(RBF)の連続したモニターのために流量計(モデルFM5010、(Caroline Medical Electronics, King, NC, USA)に連結した。最終的に、左大腿静脈に、2つのポリエチレン製カテーテル(PE−240)を挿入し、ここで1つはイヌムリンの注入のためであり、そして他の1つは本発明のペプチド−(NP)の注入のためである。
【0169】
右大腿動脈に、ポリエチレン製カテーテル(PE−240)を挿入し、直接的に動脈血圧を測定し、そして動脈血液をサンプリングした。手術用意の完結の後、等張塩溶液に溶解されたプライミング用量のイヌリン(INC Biomedicals, Cleveland, OH, USA)を注入し、続いて、1ml/分の一定の注入を伴ない、40〜60mg/dlの定常状態血漿イヌリン濃度を達成した。イヌの背部を、懸濁液に配置し、そして中断しないで6分間、平衡化した。体温は、外部を暖めることにより(赤外加熱ランプ)、維持された。
【0170】
60分の平衡化期間の後、30分の基線クリアランス(基線)を行った。これに続いて、15分の誘導部(Lead−in)が伴ない、この間、10ng/kg/分でのNP注入が静脈から開始され、この後、第2の30分間のクリアランスが行われた。第2クリアランスの期間の後、BD−NPの静脈内注入を、50ng/kg/分に変えた。NPのこの用量による15分間の導入部期間の後、30分間のクリアランスを行った。第3のクリアランスの最後で、注入を停止し、そして30分の洗浄期間、続いて40分の回収クリアランス(回収)が伴なう。
【0171】
解析方法
急性実験の間に測定される心血管パラメーターは、平均動脈圧(MAP)、右心房圧(RAP)、肺動脈圧(PAP)、心臓出力(CO)及び肺毛管圧(PCWP)を包含する。COは、熱希釈により三重反復して決定され、そして平均が取られる(Cardiac Outputコンピューター、モデル9510−A、Amrican Edwards Laboratories, Irvine, CA)。MAPを、大腿動脈カテーテルからの直接的な測定により評価する。全身性血管耐性(SVR)を、[SVR=(MAP−RAP)/CO]として計算する。肺血管耐性(PVR)を、[PVR=(PAP−PCWP)/CO]として計算する。
【0172】
電解質及びイヌリン測定のための血漿を、ヘパリン処理された管に集められた血液から得た。リチウムを含む、血漿及び尿電解質を、火炎−発光分光計(IL943、Flame Photometer; Instrumentation Laboratory, Lexington, MA)により測定した。血漿及び尿イヌリン濃度を、アントロン方法により測定し、そして糸球体濾過速度(GFR)を、イヌリンのクリアランスにより測定された。リチウムクリアランス技法が、ナトリウムの遠位分別再吸収性を評価するために使用された。
【0173】
近位分別再吸収は、次の式:[1−(リチウムクリアランス/GFR)]×100により計算された。ナトリウムの遠位分別再吸収は、次の式により計算された:[(リチウムクリアランス−ナトリウムクリアランス)/リチウムクリアランス]×100。腎血管耐性(RVR)は、[RVR=(MAP−RAP)/RBF]として計算される。血漿及び尿cGMPは、Steinerなど. (1972) を用いて、ラジオイムノアッセイにより測定される。cGMP測定のための尿を、分解性酵素活性を阻害するために−20℃で貯蔵する前、90℃に加熱する。
血漿及び尿NPを、NP投与の前、間及び後、ラジオイムノアッセイを用いて決定する(Lisyなど., 1999a及びSchirgerなど., 1999)。
【0174】
合成 DNP 投与についての結果
基線特徴
すべての3種のグループの基線特徴は、第4表に報告されている。軽いCHFにおいては、MAP及びCOは低められ、そしてRAP及びPCWPは高められた。GFR及びUNaVは低められたが、ところが血漿ANPは高められた。明白なCHFにおいては、それらのパラメーターは、RAP、PAP及びPCWPのさらなる上昇及びUNaVの著しい低下に関連して、同様に変えられた。図10に示されるように、外因性DNPの注入の前、軽い及び明白なCHFにおけるDNP−LIの基線レベルは、正常におけるDNPの血漿レベルよりも高かった。
【0175】
【表5】
Figure 0005031964
【0176】
MAPは平均動脈圧を意味し; COは心臓出力を意味し;SVRは全身性血管耐性を意味し;RAPは右心房圧を意味し;PAPは肺動脈圧を意味し;PCWPは肺毛管圧を意味し;GFRは糸球体濾過速度を意味し;UNaVは尿ナトリウム排泄を意味し;ANPは心房ナトリウム利尿性ペプチドを意味し;PRAは血漿レニン活性を意味する。★:P<0.05対正常;†:P<0.05対軽いCHF。
【0177】
DNP 投与の間の心血管血流力学
DNA投与の前及び間での心血管血流力学が、第5表に報告されている。
【表6】
Figure 0005031964
PVR:肺血管耐性。★:P<0.05対基線。
【0178】
DNP投与は、軽いCHFにおけるMAPの低下傾向を伴って、正常及び明白なCHFにおける高い用量のDNAの投与の間、MAPの低下をもたらした。明白なCHFにおいては、DNPの低血圧作用が維持されたが、MAPは、正常及び明白なCHFにおけるDNPの投与の後、基線に戻った。COは、DNP注入の間、正常においては低下し、ところが軽い及び明白なCHFにおいては、COは保存された。RAP, PCWP及びPAPは、すべてのグループにおいて、特に基線ですでに著しく高められている両CHFグループにおいて低下した。DNP投与の間、両CHFグループにおいて、SVR及びPVRの低下する傾向が存在した。
【0179】
DNPの投与の間、CO, SVR, RAP及びPCWPにおける最大変化が図11に示されている。パネルAは、正常に比較して、両CHFグループにおけるCOの有意な上昇傾向を報告する。パネルBは、軽い及び明白なCHFにおけるSRVの有意な下降傾向を示す。DNPに応答してのすべての3種のグループにおける心臓充填圧力の低下が、パネルC及びDに報告されている。
【0180】
DNP 投与の間の腎血流力学及び排泄機能
第6表は、DNP投与の間の腎血流力学及び排泄機能を報告する。
【表7】
Figure 0005031964
RBF:腎血流;RVR:腎血管耐性;UV:尿の流れ;PFRNa:ナトリウムの近位分別再吸収;DFRNa:ナトリウムの遠位分別再吸収。★:P<0.05対基線。
【0181】
軽い及び明白なCHFにおけるDNP投与は、RBFの変化の不在下で、正常において観察されない作用GFRを高めた。DNPは、高い用量のDNPの間、正常、軽い及び明白なDHFグループにおいて、UNaVを低めた。DNPのナトリウム排泄増加作用は明白なCHFにおいて弱められたが、ナトリウム排泄の上昇が、明白なCHFにおけるMAPの有意な低下にもかかわらず、生じた。高用量のDNPはまた、すべてのグループにおいて有意な利尿応答をもたらした。軽い及び明白なCHFにおいては、DNPはPFRNaを低めたが、ところがDFRNaは正常においては低下した。
【0182】
DNP 投与の間の体液機能
第7表は、DNP投与に対する体液応答を報告する。
【表8】
Figure 0005031964
UDNPV:尿DNP排泄;cGMP: サイクリックグアノシン一リン酸;UcGMPV:尿cGMP排泄;ANP:心房ナトリウム利尿性ペプチド。★:P<0.05対基線。
【0183】
血漿及び尿DNPは、すべてのグループにおいて、DNPの投与の間、上昇した。DNAはすべてのグループにおいて血漿cGMPを有意に高めたが、ところが尿cGMP排泄の上昇は、高用量のDNPの投与の間のみ、有意であった。血漿ANP又はBNPは、3種のグループのいずれにおいても、DNPの投与の間、上昇しなかった。低用量のDNPは、正常及び明白なCHFにおいてPRAの有意な低下をもたらした。
さらに、高用量のDNPでの血漿cGMP/血漿DNPの比が、すべての3種のグループに関して計算された(図12)。その比は、CHFにおいてDNPによる増強されたcGMP生成を支持する正常に比較して、CHFグループに関してより高かった。
【0184】
議論
現在の研究は、実験の軽い及び明白なCHFにおけるDNPの外因性投与が、有益な心血管、腎及び体液作用を有することを示す。特に、軽い及び明白なCHFにおけるDNPは、著しく高められた心臓充填圧力及び保存された心臓出力を低めた。第2に、DNPは、腎血流における変化の不在下でCHFにおける糸球体濾過速度を高めた。さらに、DNAはナトリウム利尿性であるが、但し、この作用は明白なCHFにおいて弱められた。ナトリウム排泄増加はまた、腎灌流圧を低めるにもかかわらず、ナトリウムの近位尿細管再吸収の低下に関連していた。腎作用はさらに、明白なCHFにおいて低用量血漿レニン活性の低下に関連していた。最終的に、DNPの作用は、CHFにおいて血漿cGMPを高める増強された強力に関連していた。
【0185】
主要発見は、著しく高められた心臓充填圧力を低めるDNPの能力であった。この作用は、心臓出力を高める傾向、及び正常において見出されない全身性血管耐性を低める傾向に関連していた。そのような急性血流力学応答は、適度の末梢動脈拡張に関連する前負荷の低下と最も一致する。心臓充填圧力の低下がすぐに生じ、そして従って、たぶん、腎ナトリウム排泄増加応答に関係しない直接的な血管作用のためであった。さらに、血漿ANPは低められた心房拡張に続く低められた分泌と一致して低下する傾向があったので、観察される血流力学作用は、ANPにおける間接的上昇により仲介されなかった。
【0186】
軽い及び明白なCHFにおけるDNPの投与はGFRを独得に高められたが、その作用は正常においては観察されなかった。腎血流の上昇の不在下で、DNPの糸球体作用は、求心性細動脈拡張及び遠心性細動脈収縮、及び/又は濾過係数を高めるための直接的な作用により説明され得る。高用量のDNPはすべてのグループにおいて有意にナトリウム利尿性であった。DNPのナトリウム排泄増加作用は明白なCHFにおいて弱められたけれど、ナトリウム排泄の上昇が、平均動脈圧の有意な低下にもかかわらず、生じた。
【0187】
さらに、ナトリウム排泄増加作用は、リチウムクリアランス技法により決定される場合、ナトリウム近位再吸収の低下と関連していた。特にGERにおけるこの腎応答は、明白な実験的CHFの特徴が外因的に投与されたANPに対して腎低応答であるので、重要である(Caveroなど., 1990)。高用量のDNPはまた、すべてのグループにおいて有意な利尿応答をもたらした。従って、CNPの腎作用は、腎灌流圧のさらなる低下、GFR上昇、及びナトリウム排泄増加及び利尿の両者に関して低められたナトリウム近位再吸収にもかかわらず、ユニークであると思われる。
【0188】
正常なヒト血漿におけるDNP−LIは、平均6pg/mlであり、そして2〜11pg/mlの範囲である。ヒトCHF(NYHA III又はIV)においては、血漿DNP−LIは平均37pg/mlであり、そして3〜200pg/mlの範囲である。特異的且つ敏感なラジオイムノアッセイを用いる場合、正常なイヌ血漿DNP−LIは平均6pg/mlであり、そして4〜7pg/mlの範囲である。イヌ実験CHFにおいては、血漿DNP−LIは平均12pg/mlに高められ、そして平均は9〜15pg/mlである。CHFにおけるDNPの血漿濃度は、ANP及びBNPについて報告されるそれらの濃度よりも低いが、しかしCNPについて報告されるそれらの濃度よりも高い(Burnettなど., 1986; Weiなど., 1993)。
【0189】
DNA投与についての2種の異なった用量が、CHFにおけるDNFの効果的治療作用を定義する広範囲の血漿濃度を確立するために選択される。重要なことには、10ng/kg/分のより低い用量のDNPが、正常及びCHFグループにおいて約300pg/mlの循環濃度を達成し、これはヒト心不全において観察される濃度の上限範囲近くであり、そして従って、病理生理学的であると思われ得る。50ng/kg/分のより高い用量は、DNPの薬理学的作用を明確に確立する。
【0190】
この用量を用いる場合、DNPの血漿濃度は、正常において約3,000pg/mlを達成したが、しかし両CHFグループにおいては、わずか1,000pg/mlである。CHFにおいて注入の間に達成されるDNPの低められた血漿レベルは、注入されたDNPの半減期が低められ、このことは、変更されたクリアランス機構に影響を及ぼすことを示唆する。注入の間、CHFにおいて達成される低レベルのDNPにもかかわらず、DNPに対する組織応答が、血漿cGMP:血漿DNPの比の上昇により示唆されるように、保存され、そしてたぶん、増強される(図12)。
【0191】
ANPは、正常及びヒトCHFにおいてレニン−阻害性であることが報告されているが、ところが心不全における阻害効果は弱められる(Richardsなど., 1988; Nicholls, 1994)。DNPは、低用量のDNPのPRAを低める能力が正常及びまた、明白なCHFにおいて観察されたので、この作用を共有する。対照的に、この作用は、正常、及びBNPがPRAを抑制しないCHFイヌにおいて外因性BNPの短期投与の間、見出されない(Clavellなど., 1993)。そのようなレニン阻害作用は、既知のレニン刺激、例えば心房圧及び腎灌流圧力の低下の存在にもかかわらず、発生した。
【0192】
DNPの外因性投与の治療可能性がさらに、腎機能、特に糸球体濾過速度の保存が重どのCHFを有する患者における生存性の最も重要な決定因子であった、CHFにおける臨床試験の報告により支持される(Girbesなど., 1998)。さらに、このGFR増強作用は、ナトリウム排泄増加、利尿及びレニン阻害性質に関して、著しく高められた心臓充填圧力を低めるDNPの能力に関係した。それらの作用はさらに、cGMP第2メッセンジャシステムを活性化するDNPの保存された能力に関係した。
【0193】
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【0199】
すべての出版物、特許及び特許出願は引用により本明細書に組み込まれる。前述の記載において、本発明はその好ましい態様で記載され、そして多くの詳細が例示目的のために示されて来たが、当業者は追加の態様が可能であり、そして本発明の範囲内で相当に変更され得ることは、明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、心房(ANP、28個のアミノ酸)、脳(BNP、32個のアミノ酸)、C−型(CNP、22個のアミノ酸)及びデンドロアスピス(38個のアミノ酸)のナトリウム利尿性ペプチドのアミノ酸構造を示す。
【図2】 図2は、正常なヒト志願者(N=19)及び心不全を有するヒト(N=19)における血漿デンドロアスピス ナトリウム排泄増加ペプチド様免疫反応性のボックス−ブロットである(クラスNYHA III及びIV;Schirgerなど., 1999)。中間の水平線=平均;垂直棒=平均の標準誤差。
【図3】 図3は、デンドロアスピス ナトリウム利尿性ペプチドについての免疫染色を示す。左:正常なヒト心臓。中央:うっ血性心不全(CHF)を有するヒト。右:中央のパネルに示されるのと同じ心臓からの非免疫応答血清(NRS)による染色(最初の倍率、400倍)。
【図4】 図4は、本発明の典型的なペプチドのアミノ酸配列(配列番号1−3)を示す。
【図5】 図5は、高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)によるBD−NPの検出を示す。
【図6】 図6は、HPLCによるCD−NPの検出を示す。
【図7】 図7は、HPLCによるDNPのC−末端の検出を示す。
【図8】 図8は、種々のアミノ酸についてのコドンを示す。
【図9】 図9は、典型的且つ好ましいアミノ酸置換を示す。
【図10】 図10は、外因性DNPの注入の前、正常、軽いCHF及び明白なCHFイヌにおけるDNPの基線血漿レベルを示す。開放棒は正常を表し、斜線棒は軽いCHFを表し、そして斜線に満たされた棒は明確なDHFを表す。値は、平均±SEMとして表される。★:P<0.05対正常。
【図11】 図11は、DNPの投与の間、心臓出力−ΔCO(A)、全身性血管耐性−ΔRAP(C)、及び肺毛管圧−ΔPCWP(D)における最大変化を示す。開放棒は正常を表し、斜線の棒は軽いCHFを表し、そして斜線に満たされた棒は明白なCHFを表す。値は平均±SEMとして表される。★:P<0.05対正常。
【図12】 図12は、正常、軽いDHF及び明白なCHFイヌにおける高用量DNPに関する、血漿cGMP/血漿DNPの比を示す。開放棒は正常を表し、斜線の棒は軽いCHFを表し、そして斜線により満たされた棒は、明白なCHFを表す。値は、平均±SEMとして表される。★:P<0.05対正常。
【配列表】
Figure 0005031964
Figure 0005031964
Figure 0005031964

Claims (9)

  1. 式:(H)-Ser-Pro-Lys-Met-Val-Gln-Gly-Ser-Gly-Cys-Phe-Gly-Arg-Lys-Met-Asp-Arg-Ile-Ser-Ser-Ser-Ser-Gly-Leu-Gly-Cys-Pro-Ser-Leu-Arg-Asp-Pro-Arg-Pro-Asn-Ala-Pro-Ser-Thr-Ser-Ala-(R)(配列番号1)[式中、RはOH、NH2、NHR3又はN(R3)(R4)であり、ここでR3及びR4は独立して、フェニル又は(C1-C4)アルキルであり:そして前記2個のCys残基はジスルフィド結合により結合される]で表されるペプチド化合物、又は医薬的許容できるその塩。
  2. 式:(H)-Gly-Leu-Ser-Lys-Gly-Cys-Phe-Gly-Leu-Lys-Leu-Asp-Arg-Ile-Gly-Ser-Met-Ser-Gly-Leu-Gly-Cys-Pro-Ser-Leu-Arg-Asp-Pro-Arg-Pro-Asn-Ala-Pro-Ser-Thr-Ser-Ala-(R)(配列番号2)[式中、RはOH, NH2, NHR3又はN(R3)(R4)であり、ここでR3及びR4は独立して、フェニル又は(C1-C4)アルキルであり:そして前記2個のCys残基はジスルフィド結合により結合される]で表されるペプチド化合物、又は医薬的に許容できるその塩。
  3. 請求項1又は2に記載の化合物、又はその組み合わせを含んで成る医薬組成物。
  4. ナトリウム利尿剤、利尿剤、レニン−抑制剤又は血管拡張剤である、請求項3に記載の医薬組成物。
  5. 哺乳類における心不全を処理するための、請求項3に記載の医薬組成物。
  6. 前記哺乳類が、ヒト、ラット、マウス、イヌ、ウシ、ウマ、羊、ヤギ又はネコである請求項に記載の医薬組成物。
  7. 非経口投与のための請求項3〜6のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  8. 局部的投与のための請求項3〜6のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  9. 全身的投与のための請求項3〜6のいずれか1項に記載の医薬組成物。
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