JP2807474B2 - Dnaおよびその用途 - Google Patents

Dnaおよびその用途

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JP2807474B2
JP2807474B2 JP63274454A JP27445488A JP2807474B2 JP 2807474 B2 JP2807474 B2 JP 2807474B2 JP 63274454 A JP63274454 A JP 63274454A JP 27445488 A JP27445488 A JP 27445488A JP 2807474 B2 JP2807474 B2 JP 2807474B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は血管平滑筋収縮作用を有するペプチド(エン
ドセリン)をコードするDNAを含有するDNA、エンドセリ
ン前駆体蛋白質、エンドセリン前駆体蛋白質をコードす
るDNAを含有するDNA、上記DNAを保持する形質転換体お
よび成熟エンドセリンもしくはエンドセリン前駆体蛋白
質の製造、使用方法および該ペプチドを含有する薬剤組
成物に関する。
上記エンドセリンのとしてはブタ・エンドセリンおよ
びヒト・エンドセリンが包含される。また本明細書にお
いて、前駆体蛋白質とは成熟ペプチド(エンドセリン)
のアミノ酸配列を持ち、かつそのN末端側もしくはC末
端側、またはその両方にエンドセリンcDNAによってコー
ドされるアミノ酸配列の一部又は全部を持つような蛋白
質をさす。
従来の技術 内皮依存性の血管拡張反応とならんで、種々の刺激に
対する内皮依存性の血管拡張反応が報告されている。血
管の伸張や内圧のの亢進といった機械的負荷による収
縮、さらにはニューロペプチドY〔竹本、プロシーディ
ングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サ
イエンス・オブ・ザ・ユー・エス・エー(Proc.NatlAca
d.Sci.,U.S.A.),79,5485(1982);シー,ミンス等、
同,81,4577(1984)〕によるノルアドレナリン収縮の
増強などがその例である。アメリカン・ジャーナル・オ
ブ・フィジオロジー(Amer.J.Physiol.),248,C550(1
985)(エー,クリスチン等)およびジャーナル・オブ
・セルラー・フィジオロジー(J.Cell.Physiol.),13
2,263(1987)(アール エフ オブライエン等)には
内皮細胞由来の冠血管収縮因子(分子量はそれぞれ8,50
0および3,000)が記載されているが構造は不明である。
また、ジャーナル・オブ・ファーマコロジー・アンド・
エクスペリメンタル・セラビューティクス(J.Pharmac
l.Exp.Ther.),236,339(1985)(エム エヌ ギレス
ピー等)にも内皮細胞由来のペプチド様物質が記載され
ているが、これも構造は不明である。
一方、血管収縮作用を有するペプチドとしてバソプレ
ッシン(Vasopressin)やブラジキニン(Bradykinin)
などペプチドが知られていて、それらのアミノ酸配列も
明確にされているが、これらのペプチドが哺乳類または
鳥類の血管内皮細胞をオリジンとして得られたという報
告はない。また、血管収縮作用を有するアンジオテンシ
ン(Angiotensin)がウシ大動脈の内皮細胞から得られ
るという報告〔アイ カイフォーおよびヴィ ジェ ド
ザブ、サーキュレーション・リサーチ(Circulation Re
search),60,422(1987)〕があるが、アンジオテンシ
ンは分子量1,000のペプチドである。
本発明者らは哺乳類または鳥類の血管内皮細胞から得
られる、人間を含めた動物に対し、血管平滑筋収縮作用
を有する分子量2,500±300の新規なペプチドを見出し、
先に出願している(特願昭62−255381号)。本発明者等
は、このペプチドをエンドセリンと命名した。
このエンドセリンは21個のアミノ酸残基を有し、その
中には上記アミノ酸配列のN末端から数えて第1番目、
第3番目、第11番目、第15番目に位置する4個のシステ
イン基が含まれ、それらは2組のジスルフィド結合を形
成している。このジスルフィド結合の組合せとしては、
1−15,3−11の組合わせ、および1−11,3−15の組合せ
があるが、前者の組合わせのものの方が活性が高い。
ブタ大動脈内皮細胞から単離・精製されたエンドセリ
ンのうちの一つは、アミノ酸分析(ニンヒドリン法),
分子量測定およびその他のデータから、次のアミノ酸21
個からなるペプチド(以後、エンドセリンAと表す)で
あることが分っている。エンドセリンAのアミノ酸配列
であり、Cys Cysの間でS−S結合が2組存在する。分
子量は2,492である。
また、本発明者らは上記ブタからのエンドセリンAの
前駆体としてアミノ酸203個からなるペプチド(以後、
ブタ・エンドセリン前駆体と表す)も得た。この前駆体
蛋白質のアミノ酸配列については、第2図のアミノ酸配
列No.1〜203を参照されたい。第2図中、四角で囲んだ
部分が成熟ブタ・エンドセリンに相当する。
発明が解決しようとする問題点 従来、上記ペプチドは哺乳類または鳥類の血管内皮細
胞の培養、それに続く培養物からの単離、精製といった
方法でのみ得られていたが、該方法は複雑でまた目的と
するペプチドも少量しか得られないという問題があっ
た。
問題点を解決するための手段 本発明者らは、上記血管収縮作用を有する新規ペプチ
ド(エンドセリン)を大量に製造する方法を提供すべく
研究を重ねた結果、ブタ大動脈内皮細胞エンドセリンの
相補DNAのクローニングに成功し、その全塩基配列を同
定し、エンドセリンを遺伝子組み換え技術によって大量
に生産する道を拓くことに成功したものである。
また本発明者らは上記ブタ・エンドセリンのペプチド
の一部をコードするDNAを化学合成し、プローブとして
使用して、ヒト胎盤由来のcDNAライブラリーから、はじ
めてヒトのエンドセリンをコードするcDNAをクローニン
グすることにも成功し、さらにcDNAの全塩基を同定し、
ヒトのエンジセリンやその前駆体蛋白質のアミノ酸配列
(第4図)を明らかにし、これらを遺伝子組み換え技術
によって大量に生産する道を拓くことに成功したもので
ある。
なおヒト成熟エンドセリンは上記のブタからのエンド
セリンAと同一で、第4図におけるNo.53〜73のアミノ
酸に相当する。
であり、分子量は2,492と計算された。
しかし、ヒト・エンドセリンの前駆体蛋白質は212個
のアミノ酸からなり、ブタ・エンドセリンの前駆体蛋白
質よりも9個アミノ酸が多く、アミノ酸配列においても
変化が認められた。これらの違いについては、第6図を
参照されたい。第6図において、Hがヒト・エンドセリ
ンを、Pがブタ・エンドセリンを表わし、四角で囲った
部分が成熟エンドセリンである。
すなわち、本発明は(1)ブタまたはヒト・エンドセ
リンをコードするDNAを含有するDNA、(2)ブタまたは
ヒト・エンドセリンの前駆体蛋白質、(3)ブタまたは
ヒト・エンドセリンをコードするDNAを含有するDNAを保
持する形質転換体および(4)ブタまたはヒト・エンド
セリンをコードするDNAを含有するDNAを保持する形質転
換体を培養し、培養物中にエンドセリンを生成蓄積せし
め、これを採取することを特徴とするブタまたはヒト・
エンドセリンの製造方法に関するものである。
本発明のブタ・エンドセリンをコードするDNAとして
は、ブタ・エンドセリンのアミノ酸配列をコードする塩
基配列を含有するものであればいかなるものであっても
よいが、たとえば第2図の塩基配列を含有するDNAある
いはその一部のDNAであることが好ましい。
またヒト・エンドセリンをコードするDNAとしては、
ヒト・エンドセリのアミノ酸配列をコードする塩基配列
を含有するものであればいかなるものであってもよい
が、たとえば第4図の塩基配列を含有するDNAあるいは
その一部のDNAであることが好ましい。
本発明方法におけるエンドセリンをコードする塩基配
列を有するDNAを含有する発現型ベクターは、例えば、 (イ)エンドセリンをコードするRNAを分離し、 (ロ)該RNAから単鎖と相補DNA(cDNA)を、次いで二重
鎖DNAを合成し、 (ハ)該相補DNAをファージあるいはプラスミドなどの
クローニングベクターに組み込み、 (ニ)得られた組み換えDNAで宿主を形質転換し、 (ホ)得られた形質転換体を培養後、形質転換体から適
当な方法、例えばエンドセリンの一部をコードするDNA
プローブとのハイブリダイゼーションにより、あるいは
抗エンドセリン抗体を用いたイムノアッセイ法により目
的とするDNAを含有するファージあるいはプラスミドを
単離し、 (ヘ)その組み換えDNAから目的とするクローン化DNAを
切り出し、 (ト)該クローン化DNAを発現ベクター中のプロモータ
ーの下流に連結する、ことにより製造することができ
る。
エンドセリンをコードするRNAは、種々のエンドセリ
産生細胞、例えばブタ大動脈内皮細胞、ヒト大動脈内皮
細胞、ヒト胎盤などから得ることができる。
エンドセリンを産生細胞からRNAを調製する方法とし
ては、グアニジンチオシアネート法〔(ジェー・エム・
チルグウィン(J.M..Chirgwin)ら、バイオケミストリ
ー(Bio−chemistry),18,5294(1979)〕が挙げられ
る。
このようにして得られたRNAを鋳型とし、逆転写酵素
を用いて、例えば岡山(H.Okayama)らの方法〔モレキ
ュラー・アンド・セルラー・バイオロジー(Molecular
and Cellular Biology)2,161(1982)および同誌3,280
(1983)〕に従いcDNAを合成し、得られたcDNAをプラス
ミドに組み込む。
cDNAを組み込むプラスミドとしては、たとえば大腸菌
由来のpBR322〔ジーン(gene),2,95(1977)〕,pBR32
5〔ジーン,4,121(1978)〕,pUC12〔ジーン,19,,259
(1982)〕,pUC13〔ジーン,19,259(1982)〕、枯草菌
由来のpUB110〔バイオケミカル・バイオフィジカル・リ
サーチ・コミュニケーション(Biochemical and Biophy
sical Research Communication),112,678(1983)〕
などが挙げられるが、その他のものであっても、宿主内
で複製増殖されるものであれば、いずれをも用いること
ができる。またcDNAを組み込むファージベクターとして
は、たとえばλgt11〔ヤング及びデーヴィス(Young,
R.,and Davis,R.,)プロシーディングズ・オブ・ザ・ナ
ショナル・アカデミー・オブ・サイエンス・オブ・ザ・
ユー・エス・エー(Proc.Natl.Acad.Sci.,U.S.A.),8
0,1194(1983)〕などが挙げられるが、その他のもので
あっても宿主内で増殖できるものであれば用いることが
できる。
プラスミドに組み込む方法としては、たとえば、ティ
ー・マニアティス(T.Maniatis)ら,モレキュラー・ク
ローニング(Molecular Cloning)コールド・スプリン
グ・ハーバー・ラボラトリー(Cold Spring Harbor La
−boratory),第239頁(1982)に記載の方法などが挙
げられる。またファージベクターにcDNAを組み込む方法
としては、たとえばヒューン(Hyunh,T.V.)らの方法
〔ディー・エヌ・エー クローニング ア プラクティ
カル アプローチ(DNA Cloning,A Practical Approac
h),49(1985)〕などが挙げられる。
このようにして得られたプラスミドは、適当な宿主た
とえばエシェリヒア(Escherichia)属菌,バチルス(B
acillus)属菌などに導入する。
上記エシェリヒア属菌の例としては、エシェリヒア・
コリ(Escherichia coli)K12DH1〔プロシージング・オ
ブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンス
(Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.)60,160(1968)〕,M103
〔ヌクレイック・アシッズ・リサーチ,(Nucleic Acid
s Research),9,309(1981)〕,JA221〔ジャーナル・
オブ・モレキュラー・バイオロジー(Journal of Molec
ular Biology)〕,120,517(1978)〕,HB101〔ジャー
ナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー41,459(196
9)〕,C600〔ジェネティックス(Genetics),39,440
(1954)〕などが挙げられる。
上記バチルス属菌としては、たとえばバチルス・サチ
ルス(Bacillus subtilis)MI114(ジーン,24,255(19
83)〕,207−21〔ジャーナル・オブ・バイオケミストリ
ー(Journal of Biochemistry)95,87(1984)〕などが
挙げられる。
プラスミドで宿主を形質転換する方法としては、たと
えば、ティー・マニアティス(T.Maniatis)ら,モレキ
ュラー・クローニング(Molecular Cloning),コール
ド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー(Cold Sprin
g Harbor Laboratory),第249頁(1982)に記載のカル
シウムクロライド法あるいはカルシウムクロライド/ル
ビジウムクロライド法などが挙げられる。
またファージ・ベクターを用いる場合には、たとえば
増殖させた大腸菌にインビトロパッケージング法を用い
て導入することができる。
このようにして得られた形質転換体中から自体公知の
方法、例えばコロニー・ハイブリダイゼーション法〔ジ
ーン,10,63(1980)〕およびDNA塩基配列決定法〔プロ
シージング・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ
・サイエンス(Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.),74,560
(1977),ヌクレイック・アシッズ・リサーチ(Nuclei
c Acids Research),9,309(1981)〕を用い、求める
クローンを選出する。
このようにして、クローン化されたエンドセリンをコ
ードする塩基配列を含有するDNAを有するベクターを保
持する微生物が得られる。
次に、該微生物からプラスミドやファージ・ベクター
を単離する。
該単離法としては、アルカリ法〔エッチ・シー・バレ
ンボイム(H.C.Birmboim)ら、ヌクレイック・アシッズ
・リサーチ(Nucleic Acids Research),,1513(197
9)〕などが挙げられる。
上記クローン化されたエンドセリンをコードする塩基
配列を含有するDNAを有するプラスミドまたはファージ
・ベクターは目的によりそのまま、または所望により制
限酵素で切り出す。
クローン化された遺伝子は、発現に適したビークル
(ベクター)中のプロモーターの下流に連結して発現型
ベクターを得ることができる。
ヒト・エンドセリンcDNAを含有するヒト・cDNAライブ
ラリーは上記の方法などで得ることが出来るが、市販品
として購入することも可能であり、例えばヒト胎盤のcD
NAライブラリーはクローンテックラボラトリーズ(Clon
tech Laboratories,Inc.,米国)から入手することがで
きる。
ヒト・cDNAライブラリーからヒト・エンドセリンcDNA
をクローニングする方法としては、例えばファージベク
ターλgt11と抗ブタ・エンドセリン抗体を用いたHuynh
らの方法〔ディー エヌ エー クローニング、ア プ
ラクティカル アプローチ(DNA cloning,a practical
approach),p49(1985)〕あるいはブタ・エンドセリン
のアミノ酸配列に基づいて化学合成したオリゴヌクレオ
チドをプローブとして用いたコロニーハイブリダイゼー
ションまたはプラークハイブリダイゼーション法〔ティ
ー・マニアティス(T.Maniatis)ら,モレキュラー・ク
ローニング(molecular Cloning)コールド・スプリン
グ・ハーバー・ラボラトリー(Cold Spring Harbor La
−boratory),(1982)〕などが挙げられる。
このようにしてクローン化されたヒト・エンドセリン
cDNAは必要があればプラスミド、例えばpBR322,pUC12,p
UC13,pUC18,pUC19,pUC118,pUC119などにサブクローニン
グしてヒト・エンドセリンcDNAを得ることができる。
このようにして得られたDNAの塩基配列を、たとえば
マキサム・ギルバート(Maxam−Gilbert)法〔Maxam,A.
M.and Gilbert,w.,プロシーディングス・オブ・ザ・ナ
ショナル・アカデミー・オブ・サイエンス・オブ・ザ・
ユー・エス・エー(Proc.Natl.Acad.Sci.,U.S.A.),7
4,560(1977)〕あるいはジデオキシ法〔Messing,J.
ら、ヌクレイック・アシッズ・リサーチ(Nucleic Acid
s Research)9,309(1981)〕によって決定し、既知の
アミノ酸配列との比較からヒト・エンドセリンcDNAの存
在を確認する。
以上のようにして、ヒト・エンドセリンの前駆体たん
ぱくをコードするDNA(ヒト・エンドセリンcDNA)(第
4図)が得られる。
後述の実施例5で得られたヒト・エンドセリンの前駆
体たんぱくをコードするDNAの制限酵素断片地図を第3
図に示す。またジデオキシ法で決定したcDNAの塩基配列
と、その塩基配列から判明したアミノ酸配列を第4図に
示す。
上記のようにしてクローン化されたヒト・エンドセリ
ンの前駆体たんぱくをコードするDNAは目的によりその
まま、または所望により制限酵素で消化して使用するこ
とが出来る。
クローン化されたDNAから発現させたい領域を切り出
し、発現に適したビークル(ベクター)中のプロモータ
ーの下流に連結して発現型ベクターを得ることができ
る。
該DNAはその5′末端に翻訳開始コドンとしてのATGを
有し、また3′末端には翻訳終コドンとしてのTTA,TGA
またはTAGを有していてもよい。これらの翻訳開始コド
ンや翻訳終止コドンは、適当な合成DNAアダプターを用
いて付加することもできる。さらに該DNAを発現させる
にはその上流にプロモーターを接続する。
ベクターとしては、上記の大腸菌由来のプラスミド
(例、pBR322,pBR325,pUC12,pUC13),枯草菌由来プラ
スミド(例、pUB110,pTP5,pC194),酵母由来プラスミ
ド(例、pSH19,pSH15),あるいはλファージなどのバ
クテリオファージおよびレトロウィルス、ワクシニアウ
ィルスなどの動物ウィルスなどが挙げられる。
本発明で用いられるプロモーターとしては、遺伝子の
発現に用いる宿主に対応して適切なプロモーターであれ
ばいかなるものでもよい。
形質転換する際の宿主がエシェリヒア属菌である場合
は、trpプロモーター,lacプロモーター,recAプロモータ
ー,λPLプロモーター,lppプロモーターなどが、宿主が
バチルス属菌である場合は、SPO1プロモーター,SPO2プ
ロモーター,penPプロモーターなど、宿主が酵母である
場合は、PHO5プロモーター,PGKプロモーター,GAPプロモ
ーター,ADHプロモーターなどが好ましい。とりわけ宿主
がエシェリキア属菌でプロモーターがtrpプロモーター
またはλPLプロモーターであることが好ましい。
宿主が動物細胞である場合には、SV40由来のプロモー
ター、レトロウィルスのプロモーター、メタロチオネイ
ンプロモーター、ヒートショックプロモーターなどがそ
れぞれ利用できる。
なお、発現にエンハンサーの利用も効果的である。
このようにして構築されたヒト・エンドセリンの前駆
体たんぱくや成熟ペプチド(エンドセリン)をコードす
るDNAを含有するベクターを用いて、形質転換体を製造
する。
宿主としては、たとえばエシェリヒア属菌、バチルス
属菌、酵母、動物細胞などが挙げられる。
上記エシェリヒア属菌、バチルス属菌の具体例として
は、前記したものと同様のものが挙げられる。
上記酵母としては、たとえばサッカロマイセスセレビ
シエ(Saccaromyces cerevisiae)AH22,AH22R-,NA87−1
1A,DKD−5Dなどが挙げらえる。
動物細胞としては、たとえばサル細胞COS−7,Vero,チ
ャイニーズハムスター細胞CHO,マウスL細胞,ヒトFL細
胞などが挙げられる。
上記エシェリヒア属菌を形質転換するには、たとえば
プロシージング・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・
オブ・サイエンス(Proc.Natl.Acad.Sci.USA),69,211
0(1972)やジーン,17,107(1982)などに記載の方法
に従って行なわれる。
バチルス属菌を形質転換するには、たとえばモレキュ
ラー・アンド・ジェネラル・ジェネティックス(Molecu
lar&General Genetics),168,111(1979)などに記載
の方法に従って行なわれる。
酵母を形質転換するには、たとえばプロシージング・
オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンス
(Proc.Natl.Acad.Sci.USA),75,1929(1978)に記載
の方法に従って行なわれる。
動物細胞を形質転換するには、たとえばヴィロロジー
(Virology)52,456(1973)に記載の方法に従って行な
われる。
このようにして、エンドセリンの前駆体蛋白質や成熟
ペプチド(エンドセリン)をコードするDNAを含有する
発現ベクターで形質転換された形質転換体が得られる。
宿主がエシェリヒア属菌、バチルス属菌である形質転
換体を培養する際、培養に使用される培地としては液体
培地が適当であり、その中には該形質転換体の生育に必
要な炭素源、窒素源、無機物その他が含有せしめられ
る。炭素源としては、たとえばグリコール、デキストリ
ン、可溶性澱粉、ショ糖など、窒素源としては、たとえ
ばアンモニウム塩類、硝酸塩類、コーンスチープ・リカ
ー、ペプトン、カゼイン、肉エキス、大豆粕、バレイシ
ョ抽出液などの無機または有機物質、無機物としてはた
とえば塩化カルシウム、リン酸二水素ナトリウム、塩化
マグネシウムなどが挙げられる。また、酵素、ビタミン
類、生長促進因子などを添加してもよい。
倍他のpHは約5〜8が望ましい。
エシェリヒア属菌を培養する際の培地としては、例え
ばグリコール、ガザミノ酸を含むM9培地〔ミラー(Mill
er),ジャーナル・オブ・エクスペリメンツ・イン・モ
レキュラー・ジェネティックス(Journal of Experimen
ts in Molecular Genetics),431−433,Cold Spring Ha
rbor Laboratory,New York 1972〕が好ましい。ここに
必要によりプロモーターを効率よく働かせるために、た
とえば3β−インドリル アクリル酸のような薬剤を加
えることができる。
宿主がエシェリヒア属菌の場合、培養は通常約15〜43
℃で約3〜24時間行い、必要により、通気や撹拌を加れ
ることもできる。
宿主がバチルス属菌の場合、培養は通常約30〜40℃で
約6〜24時間行ない、必要により通気や撹拌を加えるこ
ともできる。
宿主が酵母である形質転換体を培養する際、培地とし
ては、たとえばバークホールダー(Burkholder)最小培
地〔Bostian,K.L.ら、「プロシージング・オブ・ザ・ナ
ショナル・アカデミー・オブ・サイエンス(Proc.Natl.
Acad.Sci.USA),77,4505(1980)〕が挙げられる。培
地のpHは約5〜8に調整するのが好ましい。培養は通常
約20℃〜35℃で約24〜72時間行い、必要に応じて通気や
撹拌を加える。
宿主が動物細胞である形質転換体を培養する際、培地
としては、たとえば約5〜20%の胎児牛血清を含むMEM
培地〔サイエンス(Science)122,501(1952)〕,DMEM
培地〔ヴィロロジー(Virology),,396(1959)〕,P
RMI1640培地〔ジャーナル・オブ・ザ・アメリカン・メ
ディカル・アソシエーション(The Jounal of the Amer
ican Medical Association)199,519(1967)〕,199培
地〔プロシージング・オブ・ザ・ソサイエティ・フォー
・ザ・バイオロジカル・メディスン(Proceeding of th
e Society for the Biological Medicine)73,1(195
0)〕などが挙げられる。pHは約6〜8であるのが好ま
しい。培養は通常約30℃〜40℃で約15〜60時間行い、必
要に応じて通気や撹拌を加える。
上記培養物からエンドセリンの前駆体蛋白質や成熟エ
ンドセリンを分離精製するには、例えば下記の方法によ
り行なうことができる。
エンドセリンの前駆体たんぱくや成熟エンドセリンを
培養菌体あるいは細胞から抽出するに際しては、培養
後、公知の方法で菌体あるいは細胞を集め、これを適当
な緩衝液に懸濁し、超音波、リゾチームおよび/または
凍結融解などによって菌体あるいは細胞を破壊したの
ち、遠心分離やろ過によりエンドセリンの前駆体蛋白質
や成熟ペプチドの粗抽出液を得る方法などが適宜用い得
る。緩衝液の中に尿素や塩酸グアニジンなどのたんぱく
変性剤や、トリトンX−100などの界面活性剤が含まれ
ていてもよい。
培養液中にエンドセリン前駆体蛋白質や成熟ペプチド
が分泌される場合には、培養終了後、それ自体公知の方
法で菌体あるいは細胞と上清とを分離し、上清を集め
る。このようにして得られた培養上清、あるいは抽出液
中に含まれるエンドセリン前駆体蛋白質や成熟ペプチド
の精製は、自体公知の分離・精製法を適切に組み合わせ
て行なうことができる。これらの公知の分離、精製法と
しては、塩析や溶媒沈澱法などの溶解度を利用する方
法、透析法、限外ろ過法、ゲルろ過法、およびSDS−ポ
リアクリルアミドゲル電気泳動法などの主として分子量
の利用する方法、イオン交換クロマトグラフィーなどの
荷電の差を利用する方法、アフィニティークロマトグラ
フィーなどの特異的親和性を利用する方法、逆相高速液
体クロマトグラフィーなどの疎水性の差を利用する方
法、等電点電気泳動法などの等電点の差を利用する方法
などが挙げられる。
かくして生成するエンドセリン前駆体蛋白質や成熟ペ
プチドの活性は特異抗体を用いたエンザイムイムノアッ
セイ、蛋白質リン酸化などにより測定することができ
る。また生成物に血管収縮活性がある場合は、該活を指
標にして測定することもできる。
作用・効果 本発明のDNAでDNA感染または形質転換した菌体や細胞
では、大量のヒト・エンドセリン前駆体たんぱくや成熟
ペプチドを産生せしめることができ、ヒト・エンドセリ
ン前駆体たんぱくや成熟ペプチド生産を有利に導くこと
ができる。
ここに製造されるエンドセリン、特に成熟エンドセリ
ンは低血圧治療剤や局所血管収縮剤としても利用するこ
とができるのみならず、生体の血管収縮反応のメカニズ
ムの解析や血管収縮因子のアンタゴニストの解明の手掛
りを与えるものである。
例えば、エンドセリンは血管収縮剤として種々の出
血、例えば胃や食堂の出血を防止するような効果を有す
る。またこのものは種々のショック症状を回復させる効
果をも有する。このペプチドは経口的、局所的、静注も
しくは非経口的に投与することができるが、局所もしく
は静注投与が好ましい。投与量は0.001μg〜100μg/k
g、好ましく0.01μg〜10μg/kgであり、体重に応じた
投与量を1〜10mlの生理的食塩水中に溶解して用いる。
エンドセリンは副成分を含む乳剤、水和剤、錠剤、水
溶剤、粉剤、粒剤、カプセル剤、丸剤などの種々の形態
に製剤化したものとして使用できる。副成分としては、
薬理的に許容され得る賦形剤、崩壊剤、滑沢剤、結合
剤、分散剤、可塑剤、充填剤、担体などが用いられる。
これらの副成分の例としては、賦形剤としては乳糖、ぶ
どう糖、白糖などが、崩壊剤としては澱粉、アルギン酸
ナトリウム、寒天末、カルボキシメチルセルローズカル
シウムなどが、滑沢剤としてはステアリン酸マグネシウ
ム、タルク、流動パラフィンなどが、結合剤としては単
シロップ、ゼラチン溶液、エタノール、ポリビニルアル
コールなどが、分散剤としてはメチルセルロース、エチ
ルセルロース、セラックなどが、可塑剤としてはグリセ
リン、澱粉などが挙げられる。
以上、エンドセリンをコードするcDNAのクローニン
グ、エンドセリン前駆体および成熟ペプチドの発現ベク
ターの作製と、それらによる形質転換体の製造、該形質
転換体を用いたエンドセリン前駆体たんぱくおよび成熟
ペプチドの製造及びその有用性等について詳細に述べ
た。
本発明明細書および図面において、塩基やアミノ酸な
どを略号で表示する場合、IUPAC−IUB Commision on Bi
ochemical Nomenclatureによる略号あるいは当該分野に
おける慣用略号に基づくものであり、その例を下記す
る。またアミノ酸に関し光学異性体があり得る場合は、
特に明示しなければL−体を示すものとする。
DNA :デオキシリボ核酸 cDNA:相補的デオキシリボ核酸 A :アデニン T :チミン G :グアニン C :シトシン RNA :リボ核酸 mRNA:メッセンジャーリボ核酸 dATP:デオキシアデノシン三リン酸 dTTP:デオキシチミジン三リン酸 dGTP:デオキシグアノシン三リン酸 dCTP:デオキシシチジン三リン酸 ATP :アデノシン三リン酸 EDTA:エチレンジアミン四酢酸 SDS :ドデシル硫酸ナトリウム GlyまたはG :グリシン AlaまたはA :アラニン ValまたはV :バリン LeuまたはL :ロイシン IleまたはI :イソロイシン SerまたはS :セリン ThrまたはT :スレオニン CysまたはC :システイン MetまたはM :メチオニン GluまたはE :グルタミン酸 AspまたはD :アスパラギン酸 LysまたはK :リジン ArgまたはR :アルギニン HisまたはH :ヒスチジン PheまたはF :フェニールアラニン TyrまたはY :チロシン TrpまたはW :トリプトファン ProまたはP :プロリン AsnまたはN :アスパラギン GlnまたはQ :グルタミン なお、本発明のヒト・エンドセリンを前駆体や成熟ペ
プチドにおいては、そのアミノ酸配列の一部が修飾(付
加、除去、その他のアミノ酸への置換など)されていて
もよい。
実施例 以下の参考例および実施例により本発明をより具体的
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
後述の実施例3で得られた形質転換体エシェリヒア・
コリ(Escherichia coli)XL−1/ppET4.4は昭和62年10
月30日に通商産業省工業技術院微生物工業技術研究所
(FRI)に受託番号FERM P−9683として寄託され、また
微生物は昭和62年11月2日から財団法人発酵研究所(IF
O)に受託番号IFO14670として寄託されている。
後述の実施例6で得られた形質転換体エシェリヒア・
コリ(Escherichia coli)JM103/pHET4−3は昭和62年1
2月10日に通商産業省工業技術院微生物工業技術研究所
(FRI)に受託番号FERM P−9755として寄託され、また
微生物は昭和62年12月4日から財団法人研究所(IFO)
に受託番号IFO14675として寄託されている。また同じく
形質転換体Saccharomyces cerevisiae AH22R-/pGLD906
−20は昭和63年6月16日から財団法人発酵研究所(IF
O)に受託番号IFO10435として寄託されており、また該
微生物は昭和63年6月24日からFRIにブタペスト条約に
基きFERM BR−1925として寄託されている。
後述の実施例9で得られた形質転換体サッカロミセス
・セレビシェ(Saccharomyces cerevisiae)AH22R-/pGL
D906−21、実施例10で得られたエシェリヒア・コリ(Es
cherichia coli)N4830/pTS4007およびエシェリヒア・
コリ(Escherichia coli)DH1/pTS6003は昭和63年10月2
8日に通商産業省工業技術院微生物工業技術研究所(FR
I)にブタペスト条約に基き受託番号FERM BR−2132、FE
RM BR−2130、FERM BR−2131として各々寄託された。
参考例 (1)血管平滑筋収縮作用のアッセイ法 内皮を綿棒による擦過にて除去したブタ右冠状動脈ス
パイラル標本(2×20mm)を炭酸ガスと酸素の混合ガス
(5:95、V/V)で飽和した37℃のクレブス−リンゲル液
(3ml)中に懸垂する。刺激前張力(basal tension)を
1gに設定したのち、張力トランスデューサーで等尺性張
力を測定する。
(2)強心作用のアッセイ法 前記(1)のアッセイ法で用いたブタ右冠状動脈スパ
イラル標本のかわりにモルモットの右心房の懸垂標本を
使用し、(1)と同じ操作を行って張力および毎分の心
脈数を測定する。
(3)ED50 平均効果投与量のことで、50%の被験体に有効な投与
量をいう。
実施例1 ブタ大動脈内皮細胞cDNAライブラリーの作製 ブタ大動脈内皮細胞を10%ウシ胎仔血清を含むイーグ
ル最少培地中にて単層培養し、108個の細胞よりRNAをグ
アニジン・熱フェノール法〔マニアティスティー(Mani
atis,T.)ら、モレキュラー クローニング ア ラボ
ラトリー マニュアル(Molecular cloning−A laborat
ory manual),pp.194−195,1982〕を用いて抽出し、こ
のRNAをポリ(A)RNAをオリゴdTセルロースカラムクロ
マトグラフィーにより精製した(同上,pp197−198)。
このポリ(A)RNAを鋳型とするcDNAをワトソン シー
ジェー(Watson,C.J.)とジャクソン ジェー エフ
(Jacson,J.F.)の方法〔グローバー ディー エム(G
lover,D.M.),ディー エヌ エー クローニング(DN
A cloning),vol.I.pp.79−88,1985〕で合成し、次にヒ
ューン ティー ブイ(Huynh,T.V.)らの方法(同上,p
p49−78)に従って、このcDNAをファージベクタλgt10
のEcoR I部位にクローニングし、2×106独立クローン
よりなるcDNAライブラリーを作製した。
実施例2 ブタ・エンドセリンの一部をコードするDNA
プローブの作製 ブタ・エンドセリンの7〜20残基目のアミノ酸配列 をコードするDNA配列のうち、最も使用頻度の高いコド
ンをラーゼ(Lathe,R.)の報告〔ジャーナル オブ モ
レキュラー バイオロジー(J.Mol.Biol.)183,1−12
(1985)〕に従って選出し、次のような配列を持つ、DN
Aプローブを合成した。 ′ATGGACAAGGAGTGTGTCTACTTCTGCCATCTGGACATCATC3′ このDNAプローブの5′端をポリヌクレオチドキナー
ゼを用いて32P−りん酸化し、cDNAライブラリーのスク
リーニングに用いた。
実施例3 ブタ・エンドセリンcDNAの単離とその塩基配
列の決定 大腸菌C600hflに前述のλgt10cDNAライブラリーを感
染させてプレーティングし、ファージプラークを出現せ
しめた。プラークDNAの一部をナイロン膜にうつしと
り、32Pで標識した前項のDNAプローブとハイブリダイゼ
ーションを行なった。ハイブリダイゼーションは、20%
ホルムアミド存在下、42℃で行なった。ハイブリダイゼ
ーション陽性の38個のクローンをそれぞれ単離し、その
うちのひとつであるλpET4のcDNA部分をEcoR Iで切り出
してプラスミドpUC118のEcoR I部位にリクローニング
し、プラスミドpp ET4.4を作製した。このプラスミドで
大腸菌XL−1を形質転換し、形質転換体エシェリキア・
コリXL−1/pp ET4.4を得た。このプラスミドに含まれる
cDNA部分は1.8Kbpであり、その簡単な制限酵素地図を第
1図に示した。図中の区域は以下のものを示す。
このcDNA部分の塩基配列をサンガー(Sanger)の方法
〔プロシージング オブ ザ ナショナル アカデミー
オブ サイエンス(Proc.Nat.Acad.Sci.USA)74,5463
−5467(1977)〕によって決定した。この塩基配列、お
よびそれより推定されるブタ・エンドセリン前駆体蛋白
質のアミノ酸配列を第2図に示した。
で囲った領域が、成熟エンドセリンである。
実施例4 (1)エンドセリンAの合成 市販の保護トリプトファン樹脂(Boc−trp(CHO)−P
AM樹脂、アプライド・バイオシステムズ社製)0.7g(0.
5m mole)を用い、ペプチド合成機(アプライド・バイ
オシステムズ社製・モデル430A)を使用し、通常の方法
により合成した。縮合方法は、樹脂上のBoc基を塩化メ
チレン中50%トリフルオロ酢酸で処理し、末端アミノ基
を遊離させ、この遊離のアミノ基にBoc−Ile,Boc−Asp
(OBzl),Boc−Leu,Boc−His(Tos),Boc−Cys(Acm),
Boc−Tyr(Br−z),Boc−Val,Boc−Phe,Boc−Glu(OBz
l),Boc−Lys(Cl−Z),Boc−Met,Boc−Ser(Bzl)を
C末端側よりエンドセリンのアミノ酸配列通りに、ジシ
クロヘキシカルボジイミド(DCD)の存在下に縮合させ
る反応をくり返した。
この様にして得られた保護エンドセリン樹脂1.8gのう
ち800mgををアニソール1ml、1,2−エタンジチオール1ml
で膨潤させ、0℃でフッ化水素10mlと60分間処理した
後、過剰のフッ化水素を減圧留去した。残査を酢酸エチ
ル5mlで洗った後、50%−酢酸水に抽出し、デキストラ
ンゲル(セファデックスLH−20)カラム(2×90cm)に
付し、同溶媒で溶出した主分画を集め凍結乾燥し、120m
gの白色粉末を得た。これの20mgを80%−酢酸水20mlに
溶解し、トリフルオロ酢酸第二水銀15mgを加え、室温で
60分間撹拌したのち、同溶媒30mlで希釈し、硫化水素ガ
スを通じ、析出物をろ去し、凍結乾燥した。これを希酢
酸400mlに溶解し、重炭酸アンモニウムでpH8に調節した
のち6時間空気酸化に対し、酢酸を加えpH3としたの
ち、凍結乾燥した。これを30%−酢酸で充填したセファ
デックスLH−20のカラム(2×90cm)に付し、主要分画
を集め、さらにHPLC(カラム:YMC,溶媒:0.1%−トリフ
ルオロ酢酸水と0.1%−トリフルオロ酢酸含有アセトニ
トリルの直線型濃度勾配溶出)で分取し目的物2.7mgを
得た。
合成されたエンドセリンAは、HPLCで天然抽出物と一
致する位置に溶出された。
測定条件 カラム:ケムコ社製ヌクレオシル50DS−H(4.6mmφ×2
50mm) 溶離液:A液(0.1%−トリフルオロ酢酸水) B液(0.1%−トリフルオロ酢酸含有−50%含
水アセトニトリル) を用いA液からB液へ直線型濃度勾配溶出(20分) 流 速:1.0ml/分 測定条件 カラム:東洋ソーダ製 DEAE−2SW(4.6mmφ×250mm) 溶離液:A液(10mM トリス・塩酸pH7.5) B液(1M NaCl含有A液) を用いA液からB液へ直線型濃度勾配溶出(40分) 流 速:1.0ml/分 溶出位置 21.5分(測定条件) 21.3分(測定条件) (2)アッセイ 上記(1)で得られたエンドセリンAの活性が参考例
(1)および(2)の方法で測定された。
アッセイ法(1)(ブタ冠状動脈によるアッセイ)によ
るED50は4〜5×10-10モル/であった。
アッセイ法(2)(モルモット左心房による強心作用)
によるED50は1×10-9モル/であった。
(3)注射剤の製造 (1)で得られたエンドセリンA12μgを生理的食塩
水に溶解し、ミリポアフィルターでろ過、次いで凍結乾
燥した。使用時に静注剤を製造するに当り、上記凍結乾
燥物を生理的食塩水に溶解し、全量を5mlとして注射剤
とした。
実施例5 ブタ・エンドセリンの一部をコードするDNA
プローブの作製 ブタ・エンドセリン7〜19残基目のアミノ酸配列 から予想されるメッセンジャーRNAの配列を推定し、次
のような配列を持つ、DNAプローブを化学合成した。
このDNAプローブの5′端をT4ポリヌクレオチドキナ
ーゼを用いて32P−りん酸化し、cDNAライブラリのスク
リーニングに用いた。
実施例6 ヒト・エンドセリン前駆体cDNAの単離とその
塩基配列の決定 大腸菌Y1090に前述のヒト胎盤cDNAライブラリー(Clo
ntech Laboratories,Inc.製)を感染させてプレーティ
ングし、ファージプラークを出現せしめた。ベントンと
デイビス(Benton,W.,Davis,R.)の報告〔サイエンス
(Science)196,180−182(1977)〕に従ってプラークD
NAの一部をニトロセルロース膜にうつしとり、32Pで標
識した前項のDNAプローブとプラークハイブリダイゼー
ションを行なった。ハイブリダイゼーションは、ホルム
アミド非存在下、55℃で行なった。ハイブリダイゼーシ
ョン陽性の5個のクローンをそれぞれ単離し、そのうち
のひとつであるλHET4−3のcDNA部分をEcoR Iで切り出
してプラスミドpUC18のEcoR I部位にリクローニング
し、プラスミドp HET4−3を作製した。このプラスミド
で大腸菌JM103を形質転換し、形質転換体エシェリヒア
・コリJM103/p HET4−3を得た。このプラスミドに含ま
れるcDNA部分は1.2Kbpであり、その簡単な制限酵素地図
を第3図に示した。図中の区域は以下のものを示す。
このcDNA部分の塩基配列をサンガー(Sanger)の方法
〔プロシージング オブ ザ ナショナル アカデミー
オブ サイエンス(Proc.Nat.Acad.Sci.USA)74,5463
−5467(1977)〕によって決定した。この塩基配列、お
よびそれより推定されるヒト・エンドセリン前駆体のア
ミノ酸配列を第4図に示した。
で囲った領域が、ヒト・エンドセリン成熟ペプチド部で
ある。
実施例7 酵母を宿主とするヒト・エンドセリン発現ベ
クターの構築(第5図)と酵母への導入 実施例6に記載のプラスミドpHET4−3(10μg)を
制限酵母Bgl IIとEcoR I〔ともに宝酒造(株)〕で消化
した後、アガロースゲル電気泳動を用いて、ヒト・エン
ドセリンのコード領域を含む1.01Kb DNA断片を分離し
た。本DNA断片(2μg)に1ユニットのDNAポリメラー
ゼI・Klenowフラグメント〔宝酒造(株)〕を加え、反
応液(7mM Tris−HCl,pH7.5/20mM NaCl/7mM MgCl2/0.1m
M dATP,dGTP,dCTP,dTTP)中で37℃、1時間反応させ、D
NA末端の平滑化を行った。次に、Xho Iリンカー,d(CCT
CGAGG)〔宝酒造(株)〕を0.1μg加え、T4DNAリガー
ゼ〔宝酒造(株)〕100ユニットを用いて反応液(66mM
Tris−HCl,pH7.6/6.6mM MgCl2/10mMジチオスレイトール
/0.1mM ATP)中で14℃、16時間反応させ、Xho Iリンカ
ーを付加した。さらに20ユニットの制限酵素Xho I
〔(株)ニッポンジーン〕を加え、37℃、3時間反応を
行い、DNA断片のトリミングを行った。本DNA断片0.5μ
gと、酵母用発現ベクターpGLD906−1(特開昭61−439
91号)を制限酵素Sal Iで切断して得られた9.4Kb DNA断
片0.1μgを20ユニットのT4DNAリガーゼを用いて上記の
反応液中で凍結し、E.coli DH1〔モレキュラークローニ
ング(Molecular Cloning),Cold Spring Harbor Labor
atory,1982〕の形質転換を行った。得られたアシピリン
耐性の形質転換体からプラスミドpGLD906−20を分離し
た(第5図)。
プラスミドpGLD906−20 3μgを用いて、プロトプラ
スト法〔Hinnenら、プロシーディング オブ ザ ナシ
ョナル アカデミー オブ サイエンス(Proc.Natl.Ac
ad.Sci.USA),75,1927(1978)〕によりサッカロミセ
ス セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)AH22R
-〔Miyanoharaら、プロシーディング オブ ザ ナシ
ョナル アカデミー オブ サイエンス(Proc.Natl.Ac
ad.Sci.USA),80,1(1983)〕の形質転換を行った。そ
の結果、ロイシンを含まない培地で生育する形質転換体
AH22R-/pGLD960−20を多数分離した。
実施例8 酵母を宿主とするヒトエンドセリンの発現 ヒトエンドセリンの生産 実施例7で得られた多くの形質転換体S.cereviciae A
H22R-/pGLD906−20から5株を選び以下の方法によりこ
れらのヒエンドセリン生産能を調べた。
Kitano〔バイオ/テクノロジー(BIO/TECNOLOGY),
,281(1987)〕らの培地5mlを試験管に分注し、これ
に形質転換体を接種した後、30℃で3日間振盪培養し
た。その1mlを同一培地10mlを分注した試験管に移し、3
0℃で1日振盪培養した。次にその3mlを前と同一の培地
30mlを含む200mlフラスコに移し、30℃で2日間培養し
た。
得られた培養液を3,000回転で10分間遠心分画し、上
清と菌体に分離した。菌体はRoseらの方法〔プロシーデ
ィング オブ ザ ナショナル アカデミー オブ サ
イエンス(Proc.Natl.Acad.Sci.USA),78,2460(198
1)〕により破砕し、抽出液を得た。すなわち、10mlの
培養液より集菌した菌体を一度SMバッファー(85mM NaC
l,1mM MgSO4,20mM Tris−HCl,pH7.4)で洗浄した後、−
80℃で菌体を凍結した。凍結菌体に1mlの破砕用バッフ
ァー(100mM Tris−HCl,pH8.0,20%Glycerol,1mM PMSF,
1mM DTT)と2gのグラスビーズを加え、ボルデックスミ
キサーによる強い撹拌で破砕した。これを遠心分離し、
上清を菌体抽出液とした。
エンドセリンの定量は、競合法に基づくEIAによって
行った。標識体はパーオキシダーゼ漂流(POD)−エン
ドセリンを、抗体は抗エンドセリン−ウサギポリクロー
ナル抗体を用いて行った。
その結果、5株の形質転換体は、いずれも菌体内と菌
体外にヒト・エンドセリンを生産していることがわかっ
た。
実施例9 酵母におけるCOOH−成熟エンドセリンの発現プラスミ
ドpGLD906−20(実施例8)をBamH IおよびHind IIIで
消化し、この断片をM13mp18のBamH IおよびHind III部
位に挿入した。次いで、特定部位指向性変異を行い、エ
ンドセリンの第22番目のアミノ酸であるバリンを停止コ
ドンTAAに変換させた。このDNA断片をpGLD906−20のBam
H IおよびHind III部位に挿入した。このようにして得
られたプラスミドをpGLD906−21(第7図)と命名した
が、このものはサッカロミセス セレビシエ(Saccharo
myces cerevisiae)においてCOOH−成熟エンドセリンを
発現した。このプラスミドpGLD906−21を保持する形質
転換体をサッカロミセス セレビシエ(Saccharomyces
cerevisiae)AH22R-/pGLD906−21と命名した。この形質
転換体はCOOH−成熟エンドセリンを培養液中に6ng/ml、
菌体中に25ng/ml生産した。
実施例10 E.coliにおけるプレプロ−エンドセリンの発現 i)形質転換体の構築 プラスミドpHET40−3を精製し、制限酵素Bgl IIおよ
びEcoR Iで消化した。このようにして得られた1kbのDNA
断片をM13mp18のEcoR I,BamH I部位に挿入した。エンド
セリンcDNAにおけるヌクレオチド配列5′TTTCAGAATGGA
Tが、特定部位指向性変異法により5′TTCCACCATGGATに
変換され制限酵素部位Nco Iがつくられた〔クンケル
等、プロシージング・オブ・ザ・ナショナル・アカデミ
ー・オブ・サイエンス(Proc.Natl.Acad.Sci.USA)82,4
88−492,1985〕。
このようにして得られたプラスミドpTS4001をNco Iで
切断し、次いでDNAがポリメラーゼ、クレノー(Kleno
w)断片と処理して平滑末端を得た。EcoR Iリンカー
5′dGGAATTCCをこのDNA断片に連結し、次いでEcoR I消
化した。こうして両端にEcoR I部位を有するヒト・プレ
プローエンドセリンcDNAが得られた。このDNA断片をλP
Lプロモーターを有するpTB281のEcoR I部位に挿入し
た。このようにして得られた発現プラスミドをpTS4007
と命令した(第8図)。エシェリヒア・コリ(Escheric
hia coli)N4830をpTS4007で形質転換した。
ii)プレプロ−エンドセリンの発現 上記i)で得られたE.coli N4830/pTS4007を10mlの培
養管中の1%バクト トリプトン(Bacto tryptone)
〔ディフコ ラボラトリーズ(Difco Laboratories),U
SA〕,0.5%バクト イースト エクストラクト(ディフ
コ ラボラトリーズ,USA),0.5%塩化ナトリウムおよび
50μg/mlアンピシリンを含有する2mlの液体培地(pH7.
0)中に藩種した。振とう回転機上30℃で1晩培養後、
培養培地を0.5%カザミノ酸、0.5%グリコールおよび50
μg/mlのアンピシリンを含有する10mlのM9培を含有する
250mlのフラスコに移した。更に30℃で4時間、次いで4
2℃で2時間、振とう培養を行った。この培養液から菌
体を遠心分離にて採取し、0.1M Tris−塩酸中、pH8.0、
0℃で1時間、7Mグアニジン−塩酸で処理した。この溶
解物を15,000rpmにおいて10分間遠心分離しEIA緩衝液A
で希釈した。E.coli中で生成したプレプロ−エンドセリ
ンの計測値は1μg/ml培養液であった。
この培養E.coliのウェスタン・ブロッティング分析に
よれば、約25,000〜28,000の分子量の発現生成物が抗エ
ンドセリン抗体で見出された(第9図)。
実施例11 動物細胞COS 7におけるエンドセリンの発現プラス
ミドpHET4−3が制限酵素EcoR Iで切断されて全ヒト・
エンドセリンcDNAを含有するDNA断片が得られた。この
ようにして得られた1.17kbDNA断片2.5μgをT4DNAポリ
メラーゼで処理して平滑末端とし、T4DNAリガーゼを用
いてBal IIリンカーdCAGATCTCと結合させた。このよう
にして得られたDNAをBal IIで消化してDNAの各々の端部
にBal II部位を設けた。このDNA断片を、SV40プロモー
ターおよびポリアデニル化シグナル部位を有するpTB551
のBal II部位にT4DNAリガーゼを用いて挿入した。この
結合されたDNA生成物を、LB培養液を含有する1.5%アガ
ロース板上でアンピシリンの存在下(50μg/ml)でE.co
li DH1を形質転換するのに用いた。SV40プロモーターの
下、正常な読取り枠でヒト・プレプロ−エンドセリンcD
NAを有するプラスミドをもったクローンをpTS6003と命
名した(第10図)。
このようにして得られたプラスミドpTS6003を5μg
を用いて、予めプラスチックディッシュ上に播かれたCO
S7細胞を、10%胎児牛血清を含有するダルベッコ最小必
須培地(D−MEM)中37℃で5%CO2中〔ゴルマン等、サ
イエンス(Science)221,551−553,1983〕で、形質転換
した。DNA形質転換後24、48および72時間の各々で得ら
れた菌体培養培地を取り、ヒト・エンドセリン特有のEI
Aでアッセイを行なった。pTS6003で形質転換されたCOS7
細胞は第11図に示すようにヒト・エンドセリンを合成し
た。
【図面の簡単な説明】
第1図はブタ・エンドセリンcDNAの簡単な制限酵素地図
である。 第2図はブタ・エンドセリンcDNAの塩基配列およびそれ
より推定されるブタ・エンドセリンのアミノ酸配列を示
す。 第3図はヒト・エンドセリン前駆体や成熟ペプチドcDNA
の簡単な制限酵地図である。 第4図はヒト・エンドセリン前駆体や成熟ペプチドcDNA
の塩基配列およびそれより推定されるヒト・エンドセリ
ン前駆体や成熟ペプチドのアミノ酸配列を示す。 第5図は酵母を宿主とするヒト・エンドセリン発現ベク
ターの構築図である。 第6図はブタおよびヒト・エンドセリンの塩基配列およ
びそれから推測されるアミノ酸配列を比較した図であ
る。 第7図はCOOH−成熟エンドセリンの発現のためのプラス
ミドの構築図、第8図はプラスミドpTS4007の構築図で
ある。 第9図はE.coli N4830/pTS4007の発現生成物のウェスタ
ンブロッティング解析図である。 第10図はプラスミドpTS6003の構築図である。 第11図はpTS6003で形質転換されたCOS7のヒト・エンド
セリン製造を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12N 5/10 C12P 21/02 C C12P 21/02 C12N 5/00 B // A61K 38/00 ABN A61K 37/02 ACA ACA ABN (C12N 1/19 C12R 1:865) (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12N 5/10 C12R 1:91) (C12P 21/02 C12R 1:19) (C12P 21/02 C12R 1:865) (C12P 21/02 C12R 1:91) 微生物の受託番号 FERM P−9755 微生物の受託番号 FERM BP−1925 微生物の受託番号 FERM BP−2132 微生物の受託番号 FERM BP−2130 微生物の受託番号 FERM BP−2131 (72)発明者 眞崎 知生 茨城県つくば市竹園3丁目1267番地210 棟1号 (72)発明者 柳沢 正史 茨城県つくば市竹園1丁目8番地の 14907棟303 (72)発明者 栗原 裕基 東京都江東区亀戸3丁目3番6―904号 (56)参考文献 Nature,Vol.332,(31 March 1988),P.411〜415 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12N 15/00 - 15/90 C07K 1/00 - 19/00 C12N 1/00 - 5/28 C12P 21/00 - 21/08 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG) GenBank/DDBJ/EMBL(G enseq)

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アミノ酸配列 Cys Ser Cys Ser Ser Leu Met Asp Lys Glu Cys Val Ty
    r Phe Cys His Leu Asp Ile Ile Trpで表わされるペプ
    チドをコードするDNAを含有するDNA。
  2. 【請求項2】アミノ酸配列 で表わされるペプチドをコードするDNAを含有するDNAで
    ある請求項1記載のDNA。
  3. 【請求項3】アミノ酸配列 で表わされるペプチドをコードするDNAを含有するDNAで
    ある請求項1記載のDNA。
  4. 【請求項4】少なくとも の塩基配列を有するものである請求項1記載のDNA。
  5. 【請求項5】 で表わされるものである請求項1記載のDNA。
  6. 【請求項6】少なくとも の塩基配列を有するものである請求項1記載のDNA。
  7. 【請求項7】 で表わされるものである請求項1記載のDNA。
  8. 【請求項8】 のアミノ酸配列を有する蛋白質。
  9. 【請求項9】 のアミノ酸配列を有する蛋白質。
  10. 【請求項10】請求項1記載のDNAを含有するDNAを保持
    する形質転換体。
  11. 【請求項11】請求項2または3記載のDNAを保持する
    形質転換体。
  12. 【請求項12】少なくとも で表わされるDNAを含有する請求項10記載の形質転換
    体。
  13. 【請求項13】請求項10記載の形質転換体を培養し、培
    養物中にアミノ酸配列 Cys Ser Cys Ser Ser Leu Met Asp Lys Glu Cys Val Ty
    r Phe Cys His Leu Asp Ile Ile Trpで表わされるペプ
    チドまたはその前駆体を生成蓄積せしめ、これを採取す
    ることを特徴とするアミノ酸配列 Cys Ser Cys Ser Ser Leu Met Asp Lys Glu Cys Val Ty
    r Phe Cys His Leu Asp Ile Ile Trpで表わされるペプ
    チドまたはその前駆体の製造方法。
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