JP5031359B2 - 画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリ、プロッター等の電子写真法の画像形成方法に関する。
複写機、プリンター、ファクシミリの受信装置などに用いられる電子写真装置として、接触現像法を採用した電子写真装置が知られている。接触現像法は非磁性一成分トナーを用い、感光体ドラムの潜像にトナー担持体を介して該トナーを付着させて潜像を可視化する現像方法であり、磁性材料を不要とし小型化、軽量化が容易である。また、カラー化が容易であることから多用されている。
該電子写真装置は小型化、軽量化に伴い、市場が大幅に拡大し、高温多湿から低温低湿に至まで様々な環境で用いられるようになり、温湿度に依存しない現像特性が求められ、現像部材、トナーの両面から数多くの対策が行われている。
例えば、現像部材のトナー担持体からの上記問題に対するアプローチとしては、半導性被覆層に電子導電材とイオン導電材を混合することで、温湿度等の環境変化による電気抵抗の振れ幅を抑え、環境変化にともなう画像濃度の変化を抑えるなどのことが行われている(特許文献1)。しかし、トナー担持体の表面にトナーを塗布するトナー供給ローラを有する場合に問題がある。即ち、電子写真装置が継続して長期間に亘り作動されない状態に置かれる等によりこれらが長期間同じ位置で当接し続けることにより、トナー供給ローラからの染み出し成分がトナー担持体表面に付着してしまう。その結果ハーフトーン画像などにおいてバンディングが発生する弊害が生じてしまうという問題がある。特にこの現象は高温高湿(40℃/95%RH)環境下で長期間放置されることにより顕著に起こりうる。
一方、トナーからの上記問題に対するアプローチとしては、形状のコントロールが比較的し易い乳化凝集法を用いて、トナー粒子の凹凸度や形状係数を規定することによりクリーニング性と解像性を両立させる試みが行われている(特許文献2、3)。また、トナー粒子に添加する外添剤の物性を規定することで、均一帯電、高転写効率を達成させるといった試みが行われている(特許文献4)。確かにこのような方策により一環境での現像安定性は向上し、安定した画像を得ることが可能となった。しかし、本発明者らが鋭意検討した結果、低温低湿、高温高湿両環境での現像安定性、特に該環境下での長期放置後の現像安定性という点では、いまだ不十分な性能あることがわかり、依然として現像部材、トナーの両面での諸特性の改善を必要としているのが実状である。
特開平7−13415 特開2001−22122 特開2005−91684 特開2003−29449
本発明は、上記背景技術を解決した画像形成方法を提供することである。即ち、低温低湿、高温高湿両環境での現像安定性を可能とすることで良好な画像が得られ、且つ長期放置による画像弊害を抑制した画像形成方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、少なくともトナー担持体とトナー供給ローラを有し、静電潜像担持体表面に直接又はトナーを介してトナー担持体を接触させ、トナー担持体が担持するトナーによって静電潜像担持体表面の静電潜像を現像する画像形成方法において、
該トナー担持体が、軸体と該軸体上に設けられた導電性弾性層と最表層を構成する導電性樹脂層とを少なくとも有し、
該導電性樹脂層がイソシアネート成分とポリオール成分からなるウレタン樹脂を有し、該ポリオール成分がポリエーテルポリオールであり、該ポリエーテルポリオールが後述の式(1)、(2)及び(3)で示されるユニットを有し、
トナー担持体表面が、エチレングリコールに対する接触角が60〜90度且つ、ジヨードメタンに対する接触角が30〜38度であり、
該トナー供給ローラは芯金の外周に、シリコーンとポリエーテルの共重合体を含有する発泡弾性層を有するものであり、
該トナーは、少なくとも樹脂微粒子と着色剤微粒子とを含む混合液中で、少なくとも該樹脂微粒子と該着色剤粒子とを含む凝集粒子を形成した後、該凝集粒子を加熱して融合させることにより得られるトナー粒子を有する非磁性一成分トナーであって、
該トナー粒子のフロー式粒子像測定装置で測定される個数基準の粒径における、10%粒径乃至90%粒径の粒子群の平均円形度をR1、90%粒径以上の粒子群の平均円形度をR2としたとき0.930≦R1≦0.965、0.970≦R2≦0.990、の関係式を満たすことが、上記課題を解決する必須事項であることを見いだし本発明に至った。
本発明により、温湿度に依存しない安定した高画質な画像が得られる。即ち低温低湿でのドット再現性が良好で、且つ高温高湿環境下でのトナー供給ローラとトナー担持体の長期放置当接部によるバンディング画像弊害を抑制した画像形成方法を得ることができる。
温湿度に依存せず、電子写真の現像特性が安定していることは、使用場所の選択肢が広がるなどそのメリットは大きい。そこで、本発明者らは該性能について鋭意検討を行った。
その結果、個数基準の粒径における、10%粒径乃至90%粒径の粒子群の平均円形度と90%粒径以上の粒子群の平均円形度をある範囲で規定したトナーを用いること。そして更にある物質に対して特定の接触角を有するトナー担持体と組み合わせて使用することで前記性能が良好となることが分かった。
具体的には、少なくともトナー担持体とトナー供給ローラを有し、静電潜像担持体表面に直接又はトナーを介してトナー担持体を接触させ、トナー担持体が担持するトナーによって静電潜像担持体表面の静電潜像を現像する画像形成方法において、
前記トナー担持体表面が、エチレングリコールに対する接触角が60〜90度、かつ、ジヨードメタンに対する接触角が30〜38度であり、
前記トナーは、少なくとも樹脂微粒子と着色剤微粒子とを含む混合液中で、少なくとも該樹脂微粒子と該着色剤粒子とを含む凝集粒子を形成した後、該凝集粒子を加熱して融合させることにより得られるトナー粒子を有する非磁性一成分トナーであって、
該トナー粒子のフロー式粒子像測定装置で測定される個数基準の粒径における10%粒径乃至90%粒径の粒子群の平均円形度をR1、90%粒径以上の粒子群の平均円形度をR2としたとき0.930≦R1≦0.965、0.970≦R2≦0.990の関係式を満たすことが、上記課題を解決するために必須となる。
トナー担持体においてエチレングリコールに対する接触角が60〜90度、且つジヨードメタンに対する接触角が30〜38度でない場合は画像弊害を抑制することができない。特に高温高湿環境下において長期放置した際のトナー供給ローラとトナー担持体の長期放置当接部によるバンディング画像弊害を抑制することができない。また、トナー担持体のエチレングリコールとジヨードメタンに対する接触角が上記範囲内である場合でも、用いるトナーが上記範囲外の10%粒径乃至90%粒径の粒子群の平均円形度R1と90%粒径以上の粒子群の平均円形度R2である場合、温湿度に伴う現像特性の安定性が得られない。
バンディング弊害については、長期放置によりトナー供給ローラからの染み出し物が悪影響を及ぼすためであり、それはシリコーンとポリエーテルの共重合体であったり、スポンジの原材料であったりする。本発明者らは、これらの物質がつかないようにすることが重要であると考えている。更に本発明者らは本画像弊害に対して、トナー担持体表面とトナー供給ローラからの染み出し物及びトナー、それぞれのファンデルワールス力や水素結合力が密接に関わっていると推測している。また更にはトナー担持体の帯電付与性やトナーの帯電性なども密接にかかわっていると推測している。そこで、本発明の画像形成方法を上記構成とすることでバンディングを抑制することができたものと考えている。
しかし、トナー担持体を上記構成にしただけでは低温低湿環境下での現像特性の安定は得られない。用いるトナーの10%粒径乃至90%粒径の粒子群の平均円形度をR1が0.930≦R1≦0.965且つ90%粒径以上の粒子群の平均円形度をR2が0.970≦R2≦0.990の範囲とする必要がある。
その理由についての詳細は明確ではないが、トナー担持体を上記構成にすると帯電付与性が高くなり、トナーの帯電が高くなり、チャージアップ起因の画像弊害が生ずる。特に低温低湿環境下で顕著であり、プリントアウト後、長時間(10時間以上)放置しているとドット再現性が悪化する。本発明者らは、その原因について検討したところ、フロー式粒子像測定装置で測定される個数基準の粒径における90%粒径以上の粒子(以下、粗粉と略す)が主要因であることが判明した。その粗粉のうち円形度の低い粗粉がトナー担持体との摺擦により帯電する際に一粒子中での帯電状態の偏在が大きくなるため、上記構成の帯電付与性の高いトナー担持体を用いるとドット再現性が悪化するものと考えている。そのため、フロー式粒子像測定装置で測定される個数基準の粒径における90%粒径以上の粒子群の平均円形度R2を0.970≦R2≦0.990の範囲にすることで上記構成のトナー担持体を用いてもドット再現性を悪化させることなく用いることが可能となる。R2が0.970未満の場合、ドット再現性が悪化し、逆にR2が0.990を超えるとクリーニング性が悪化する。
また、トナーのクリーニング性や転写性といった性能を保つためには10%粒径乃至90%粒径の粒子群の平均円形度R1が0.930≦R1≦0.965の範囲であることが必要である。R1が0.930未満の場合、帯電が不均一になるため転写性が著しく悪化する。R1が0.965を超えるとクリーニング性が悪化する。
本発明の平均円形度は、シスメックス社製フロー式粒子像分析装置FPIA−2100を用いて温度23℃,湿度60%RHの環境下で測定を行い、円相当径0.60μm〜400μmの範囲内の粒子を測定し、そこで測定された粒子の円形度を下式
円形度a=L0/L
〔式中、L0は粒子像と同じ投影面積を持つ円の周囲長を示し、Lは512×512の画像処理解像度(0.3μm×0.3μmの画素)で画像処理した時の粒子投影像の周囲長を示す。〕
により求め、更に円相当径3μm以上400μm以下の粒子において、円形度の総和を全粒子数で除した値を平均円形度と定義する。
本発明の10%粒径乃至90%粒径の粒子群の平均円形度R1は、上記測定装置で測定した全粒子のうち小粒径側から数えて10%粒径乃至90%の範囲にある粒子の円形度の総和を粒子数で除した値である。90%粒径以上の粒子群の平均円形度R2は、小粒径側から90%以上の粒子の円形度を総和し粒子数で除した値である。
本発明に用いている平均円形度はトナー粒子の凹凸度合いの指標であり、トナー粒子が完全な球形の場合1.00を示し、表面形状が複雑になるほど平均円形度は小さな値となる。本発明で用いている測定装置である「FPIA−2100」は、各粒子の円形度を算出後、平均円形度の算出にあたって、得られた円形度によって、粒子の円形度0.4〜1.0を61分割したクラスに分け、分割点の中心値と頻度を用いて平均円形度の算出を行う算出法を用いている。
〔トナー担持体〕
本発明の画像形成装置に用いられるトナー担持体は、その断面構造の一例を図1に示すように、良導電性シャフト1の外周に導電性弾性層2を有する構成とすることができる。この導電性弾性層2の表面がエチレングリコールに対する接触角が60〜90度であり、かつ、ジヨードメタンに対する接触角が30〜38度であることを特徴とする。このとき、導電性弾性層2は単層でも多層でもかまわないが、少なくとも表面層となる導電性弾性層の表面がエチレングリコールに対する接触角が60〜90度であり、かつ、ジヨードメタンに対する接触角が30〜38度である必要がある。
また本発明の画像形成装置に用いられるトナー担持体は、その断面構造の一例を図2に示すように、導電性弾性層2の上に更に導電性樹脂層3を有する構成とすることもできる。この導電性樹脂層の表面が、エチレングリコールに対する接触角が60〜90度であり、かつ、ジヨードメタンに対する接触角が30〜38度であることを特徴とする。この構成のトナー担持体は、本発明の効果を最適に促進できるので好ましい。この導電性弾性層2及び導電性樹脂層3はおのおの単層でも多層でもかまわないが、少なくとも表面層となる導電性樹脂層の表面が、エチレングリコールに対する接触角が60〜90度であり、かつ、ジヨードメタンに対する接触角が30〜38度である必要がある。
上記良導電性シャフト1としては、良好な導電性を有するものであればいずれのものも使用し得るが、通常はアルミニウムや鉄、SUSなどで形成された外径4〜10mmの金属製円筒体が用いられる。
上記良導電性シャフト1の外周に形成する導電性弾性層2は、EPDMまたはウレタン等のエラストマー、あるいはその他の樹脂成型体を基材として用い、それにカーボンブラック、金属、金属酸化物のような電子導電性物質や、過塩素酸ナトリウムのようなイオン導電性物質を配合し、適切な抵抗領域(体積抵抗率)として103〜1010Ωcm、好ましくは104〜108Ωcmに調整した材料で形成する。導電性弾性層の硬度はASKER−C硬度で25〜60度とすることが好ましい。導電性弾性層の厚みは0.3〜10mmの厚さで用いることができ、好ましくは1.0〜5.0mmの範囲で用いられる。
上記基材としては、具体的には、ポリウレタン、天然ゴム、ブチルゴム、二トリルゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、シリコーンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、及びこれらの混合物が挙げられるが、好ましくはシリコーンゴムまたはEPOM(エチレン−プロピレン−ジエンゴム)が用いられる。
この導電性弾性層2に導電性を付与するために用いられる電子導電性物質としては、ケッチェンブラックEC、アセチレンブラック等の導電性カーボン、SAF、ISAF、HAF、FEF、GPF、SRF、FT、MT等のゴム用カーボン、酸化処理を施したカラー(インク)用カーボン、銅、銀、ゲルマニウム等の金属及び金属酸化物が挙げられる。この中でも、少量で導電性を制御しやすいことからカーボンブラック(導電性カーボン、ゴム用カーボン、カラー(インク)用カーボンなど)が好ましい。これらの導電性粉体は、通常、基材100質量部に対して0.5〜50質量部、特に1〜30質量部の範囲で好適に用いられる。
また、導電性弾性層2に導電性を付与するために用いられるイオン導電性物質としては、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸リチウム、過塩素酸カルシウム、塩化リチウム等の無機イオン導電性物質、更に変性脂肪族ジメチルアンモニウムエトサルフェート、ステアリルアンモニウムアセテートの有機イオン導電性物質が挙げられる。
これら電子導電性物質やイオン導電性物質のような導電性付与剤は、導電性弾性層を前記のように適切な体積抵抗率にするのに必要な量を用いられるが、通常、基材100質量部に対して0.5〜50質量部、特に1〜30質量部の範囲で好適に用いられる。
図2で示す構成の導電性ローラが有する、導電性弾性層2を被覆する導電性樹脂層3の基材としては、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂、尿素樹脂、イミド樹脂、メラニン樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂等及びこれらの混合物が挙げられる。ウレタン樹脂は摩擦によりトナーを帯電する能力が大きく、且つ耐磨耗性を有しているので、導電性樹脂層3の基材として好ましく用いられる。
このとき、ウレタン樹脂はイソシアネート成分とポリオール成分からなる。このポリオール成分はポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリオレフィンポリオール、ポリマーポリオールなどが用いられる。本発明を効果的に促進するポリオールとしてはポリエーテルポリオールが良く、具体的には下記式(1)
Figure 0005031359
(式中lは正の整数を示す。)
で示されるユニット(BO)、下記式(2)
Figure 0005031359
(式中mは正の整数を示す。)
で示されるユニット(PO)、及び、下記式(3)
Figure 0005031359
(式中nは正の整数を示す。)
で示されるユニットが、用いられるポリエーテルポリオールに含まれることが好ましい。このとき、式(1)、式(2)、式(3)で示されるユニットが全て1分子中に含まれるポリエーテルポリオール、または式(1)、式(2)、式(3)で示されるユニットが1分子中に少なくとも一種類以上含まれるポリエーテルポリオールのうちいずれでも用いることができるが、ウレタンの原材料として用いるポリエーテルポリオールは必ず式(1)、式(2)、式(3)で示されるユニットを全て含むようになるように調整することが良い。
このとき、式(1)で示されるユニットを持つポリエーテルポリオール(BO)は水酸基を2個以上有するタイプのもの、そして式(2)で示されるユニットを持つポリエーテルポリオール(PO)は水酸基を1個有するタイプのもの、そして式(3)で示されるユニットを持つポリエーテルポリオール(EO)は水酸基を1個有するタイプのものをそれぞれ用いることが本発明の効果を促進するので好ましい。更に、式(2)で示されるユニットと式(3)で示されるユニットを同時に有するポリエーテルポリオール(PO−EO)は水酸基を1個有することがより好ましい。
更に詳細に検討を行ったところ、用いるポリエーテルポリオールのBO、PO、EOの質量比がBO:PO:EO=100:3:2〜100:25:20であるように調整することが本発明の効果を促進するので好ましい。
また、用いるポリエーテルポリオールのBO:(PO−EO)の質量比がBO:(PO−EO)=100:5〜100:40であるように調整することも好ましい。
ウレタン樹脂のイソシアネート成分としては、具体的にはトリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ナフタレンジイソシアネート(NDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、フェニレンジイソシアネート(PPDI)、キシレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシレンジイソシアネート(TMXDI)、シクロヘキサンジイソシアネートなどを挙げることができる。これらのうち、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ナフタレンジイソシアネート(NDI)、フェニレンジイソシアネート(PPDI)、キシレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシレンジイソシアネート(TMXDI)などの芳香族系イソシアネート化合物が好ましく、特に、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)は現像ローラの局部的な負荷後の復元性の向上を図ることができるため好ましい。
このイソシアネート成分は用いる全ポリオールとの質量比がイソシアネート:ポリオール=20:80〜60:40になるように調整される。
導電性樹脂層3は、上記基材に、電子導電性物質やイオン導電性物質のような導電性付与剤を配合し、適切な抵抗領域(体積抵抗率)として103〜1011Ωcm、好ましくは104〜1010Ωcmに調整した材料で形成する。また、導電性樹脂層の厚みは0.5〜200μmの範囲で用いることができるが、好ましくは1.0〜100μmの範囲で用いることができる。
本発明の導電性弾性層や導電性樹脂層の厚さは、導電性弾性層と導電性表面層が形成されたローラを切り取り、その断面を9点測定し、その平均値とした。導電性樹脂層のように厚みが薄い場合は断面をビデオマイクロスコープ(倍率1000〜3000倍)などで9点測定し、その平均値とした。
基材になる樹脂と、電子導電性物質やイオン導電性物質のような導電性付与剤との混練りは、ボールミル等を用いて、適時必要に応じトナー担持体表面粗さを形成するための粗し粒子を添加し分散させた後、適時硬化剤もしくは硬化触媒等を添加し、攪拌することにより行うことができる。そして得られた組成物を、スプレー、ディッピング等の方法で塗布する。または、芯金を予め配した成型金型のキャビティ内に得られた組成物を注入し、加熱して反応硬化または固化させることにより一体的に導電性弾性層又は導電性樹脂層を形成し製造する方法、予め、上記組成物を用いて別途形成したスラブやブロックから、切削加工等により、チューブ状等の所定の形状、寸法に切り出し、これに芯金を圧入して芯金上に導電性弾性層又は導電性樹脂層を被覆して製造する方法またはこれらの方法を適宜組み合わせた方法などを挙げることができる。所望の場合には、さらに、切削や研磨処理などによって所定の外径に調整してもよい。
上記粗し粒子としては、例えば、EPDM、NBR、SBR、CR、シリコーンゴム等のゴム粒子、またはポリスチレン、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド系の熱可塑性エラストマー(TPE)等のエラストマー粒子、またはPMMA粒子、ウレタン樹脂粒子、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ナフタレン樹脂、フラン樹脂、キシレン樹脂、ジビニルベンゼン重合体、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、ポリアクリロニトリル樹脂等の樹脂粒子を単独または組み合わせて用いることができる。このときトナー担持体の表面粗さRzは一般的に1〜15μmに調整されるが、このとき、ローラの表面粗さは、JIS B0601:2001によるRzとする。
〔トナー〕
本発明では乳化重合凝集法で製造されたトナーを用いる。乳化重合凝集法は、重合性単量体中に着色剤や離型剤、荷電制御剤、重合開始剤等の各種構成材料を添加し、ホモジナイザー、サンドミル、サンドグラインダー、超音波分散機等を用いて、重合性単量体に各種構成材料を溶解或いは分散させる。この各種構成材料を溶解或いは分散された重合性単量体を、分散安定剤を含有した水系媒体中にホモミキサーやホモジナイザー等を使用し、トナーとして所望の大きさの油滴に分散させる。その後、撹拌機構が後述の撹拌翼である反応装置へ移し、加熱することで重合反応を進行させる。こうして、トナー母材粒子が製造される。
トナー中に含まれる樹脂としては、通常トナーにおいて結着剤として汎用されているものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アミド系樹脂、カーボネート樹脂、ポリエーテル、ポリスルフォンなどのような熱可塑性樹脂、あるいはエポキシ樹脂、尿素樹脂、ウレタン樹脂などのような熱硬化性樹脂並びにこれらの共重合体およびポリマーブレンドなどが用いられる。なお、本発明において用いられる結着樹脂としては、例えば熱可塑性樹脂におけるように完全なポリマーの状態にあるもののみならず、熱硬化性樹脂におけるようにオリゴマーないしはプレポリマーの状態のものも含むものであり、さらにポリマーに一部プレポリマー、架橋剤などを含んだものなども含まれるものである。
トナー構成成分の熱可塑性結着樹脂としては、次のようなモノマーの重合体が用いられる。例えば、スチレン,p−クロロスチレン,α−メチルスチレン,ビニルナフタレン等のスチレン類、アクリル酸,アクリル酸メチル,アクリル酸エチル,アクリル酸n−プロピル,アクリル酸2−エチルヘキシル,アクリル酸ラウリル,メタクリル酸,メタクリル酸メチル,メタクリル酸エチル,メタクリル酸n−プロピル,メタクリル酸2−エチルヘキシル,メタクリル酸ラウリル等のビニル性不飽和カルボン酸類またはそのエステル類、アクリロニトリル,メタクリロニトリル等のビニル性不飽和ニトリル類、ビニルメチルエーテル,ビニルエチルエーテル,ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン,ビニルエチルケトン,ビニルイソプロピルケトン等のビニルケトン類、エチレン,プロピレン,ブタジエン等のオレフィン類などの重合体または上記2種以上のモノマーの共重合体、あるいはこれらの重合体の混合物が挙げられる。更に、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂(例えばポリオキシオクチレングリコール,ポリオキシドデシレングリコール,ポリオキシオクタデシレングリコール,ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、これらのエステルまたはエーテル誘導体)等の非ビニル縮合系樹脂、これらの樹脂と上記ビニル系重合体または共重合体との混合物やビニル系重合体とのグラフト共重合体を用いることができる。ビニル系モノマーの場合は、例えばイオン界面活性剤水溶液中での乳化重合により結着樹脂分散液を調製することができる。その他の樹脂の場合は、酢酸エチル,アセトン,テトラヒドロフラン等の有機溶剤に溶解性のものであれば、樹脂を有機溶剤に溶解してイオン界面活性剤や高分子電解質を溶解した水溶液と共に、ホモジナイザー等の分散装置で樹脂粒子を水中に分散ないし溶解させ、その後加熱または減圧して有機溶剤を蒸発させることにより、結着樹脂分散液を調製することができる。
樹脂を構成する重合性単量体として使用されるものは、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンの様なスチレン或いはスチレン誘導体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル誘導体、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニル等の、アクリル酸エステル誘導体、エチレン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等のハロゲン系ビニル類、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等のビニルエステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトン等のビニルケトン類、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物、ビニルナフタレン、ビニルピリジン等のビニル化合物類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸或いはメタクリル酸誘導体がある。これらビニル系単量体は単独或いは組み合わせて使用することが出来る。
上記のような重合性単量体で構成されたトナーの結着樹脂の分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定される。具体的なGPCの測定方法としては、予めトナーをソックスレー抽出器を用いてTHF(テトラヒドロフラン)溶剤で20時間抽出する。次にロータリーエバポレーターでTHFを留去せしめ、更に低軟化点物質は溶解するが外殻樹脂は溶解し得ない有機溶剤例えばクロロホルム等を加え十分洗浄を行った後、THFに可溶した溶液をポア径が0.3μmの耐溶剤性メンブランフィルターでろ過したサンプルをウォーターズ社製150Cを用い、カラム構成は昭和電工製A−801、802、803、804、805、806、807を連結し標準ポリスチレン樹脂の検量線を用い分子量分布を測定し得る。
最大ピーク分子量が5×103〜5×104の範囲にあり、THF不溶分が5〜30質量%であることが望ましい。最大ピーク分子量が5000に満たない場合は、耐久性が損なわれ、逆に最大ピーク分子量が50000を超えた場合は、低温定着性が劣ってしまい好ましくない。
樹脂を構成する重合性単量体としてイオン性解離基を有するものを組み合わせて用いることもできる。例えば、カルボキシル基、スルフォン酸基、リン酸基等の置換基を単量体の構成基として有するもので、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、フマール酸、マレイン酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステル、スチレンスルフォン酸、アリルスルフォコハク酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸、アシッドホスホオキシエチルメタクリレート、3−クロロ−2−アシッドホスホオキシプロピルメタクリレート等が挙げられる。
さらに、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート等の多官能性ビニル類を使用して架橋構造の樹脂とすることも出来る。
乳化重合凝集法を用いる場合には、水溶性ラジカル重合開始剤を使用することが出来る。水溶性重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、アゾビスアミノジプロパン酢酸塩、アゾビスシアノ吉草酸及びその塩、過酸化水素等を挙げることが出来る。
分散安定剤としては、リン酸三カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸亜鉛、リン酸アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、メタケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ベントナイト、シリカ、アルミナ等を挙げることが出来る。さらに、ポリビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロース、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、エチレンオキサイド付加物、高級アルコール硫酸ナトリウム等の界面活性剤として一般的に使用されているものを分散安定剤として使用することが出来る。
本発明のトナーの着色剤としては、カーボンブラック,クロムイエロー,ハンザイエロー,ベンジジンイエロー,スレンイエロー,キノリンイエロー,パーマネントオレンジGTR,ピラゾロンオレンジ,バルカンオレンジ,ピラゾロンレッド,ウォッチャングレッド,パーマネントレッド,デュポンオイルレッド,リソールレッド,レーキレッドC,ブリリアントカーミン3B,同6B,ローダミンBレーキ,ローズベンガル,アニリンブルー,ウルトラマリンブルー,カルコオイルブルー,メチレンブルークロライド,フタロシアニンブルー,フタロシアニングリーン,マラカイトグリーンオクサレート等の各種顔料、アクリジン系,アジン系,フタロシアニン系,アニリンブラック系,アゾ系,アゾメチン系,ベンゾキノン系,アントラキノン系,キサンテン系,ジオキサジン系,チアジン系,チアゾール系,インジゴ系,チオインジゴ系,ポリメチン系,ジフェニルメタン系,トリフェニルメタン系染料等の各種染料が挙げられる。これらの顔料や染料はその1種または2種以上を用いることができ、顔料と染料を併用してもよい。
染料としてはC.I.ソルベントレッド1、同49、同52、同58、同63、同111、同122、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同77、同79、同81、同82、同93、同98、同103、同104、同112、同162、C.I.ソルベントブルー25、同36、同60、同70、同93、同95等を用いることが出来、又これらの混合物も用いることが出来る。
顔料としてはC.I.ピグメントレッド5、同48:1、同53:1、同57:1、同122、同139、同144、同149、同166、同177、同178、同222、同238、C.I.ピグメントオレンジ31、同43、C.I.ピグメントイエロー14、同17、同74、同93、同94、同138、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントブルー15:3、同60、カーボンブラック等を用いることが出来、これらの混合物も用いることが出来る。数平均一次粒子径は種類により多様であるが、概ね10乃至300nm程度が好ましい。
乳化重合凝集法は、結着樹脂分散液,顔料分散液,必要に応じて離型剤分散液等を混合して、トナー成分を凝集させ、均一な混合状態にある凝集体を合一する方法であるため、均一なトナー組成を得ることが可能である。また、異なった分子量を有する2種以上の結着樹脂を用いることにより、トナーの分子量分布を容易に制御することが可能である。この乳化重合凝集法は、加熱条件及び時間、圧力負荷などを調整することにより、トナー形状を不定形から球形まで制御することが可能である。
しかし、不定形から球形まで制御し易い乳化重合凝集法でもトナー粒子の粒度分布中で、粗粉トナー粒子の形状のみを球形化することは、乳化、重合工程で行うことは困難である。そのため、本発明では,後述記載の凝集、乾燥工程で粗粉トナー粒子の球形化を行う。
凝集工程では、凝集剤の存在下に分散液を通常40〜60℃で30分〜3時間混合する。この際、処理温度が高く、処理時間が長いほど凝集体の径が大きくなる。凝集剤としては、両性界面活性剤単独またはアニオン界面活性剤とカチオン界面活性剤が併用される。使用される凝集剤としては特に限定されるものではないが、金属塩から選択されるものが好適に使用される。
具体的には、一価の金属として例えばナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属の塩、二価の金属として例えばカルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類の金属塩、マンガン、銅等の二価金属の塩、鉄、アルミニウム等の三価金属の塩等が挙げられ、具体的な塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム、塩化カルシウム、塩化亜鉛、硫酸銅、硫酸マグネシウム、硫酸マンガン等を挙げることが出来る。これらは組み合わせて使用してもよい。
トナー母材粒子の凝集状態において、粒子相互間の結合力は、粒子の粒径によってある程度左右される。その粒径が小さい程、結合力は大きくなる傾向がある。トナー母材粒子間の相互の結合力が比較的弱く、小さな外力によってそのほぼ接合部位から解砕できるような凝集の状態であっても、直径が1μm以下であるような超微粉のような粒径範囲内にあるより大きな粒子への結合力は十分に大きく、外力をかけてもこれらの超微粉が再び解離する可能性は少ない。
本発明に用いられる凝集剤の添加量は、臨界凝集濃度以上であればよいが、好ましくは臨界凝集濃度の1.2倍以上、さらに好ましくは、1.5倍以上添加することがよい。その後の融合合一プロセスでは、凝集体を含有する混合液をガラス転移温度以下、かつ30℃乃至80℃で30分間乃至5時間加熱する。この際、処理温度が高いほど、処理時間が長いほど凝集体の形状がより球形状となる。逆に温度が低いか時間を短くすると平均円形度の低いトナーが得られる。
トナー母材粒子を凝集させる方法としては、いくつかの方法が考えられる。トナー母材粒子、有機または無機微粒子を分散させた液状媒体をトナー母材粒子中に含まれる樹脂のガラス転移温度以上で、かつ液状媒体の沸点以下の温度で加熱処理する。本発明の製造方法においては、このように液状媒体中においてトナー母材粒子を凝集した後に得られたトナー母体粒子に対し、水不溶性の有機ないし無機微粒子を添加することも可能である。
この場合の有機乃至無機微粒子としては、荷電制御剤、流動化剤、磁性粒子、オフセット防止剤、クリーニング助剤などとして単独あるいは複数に機能するものがある。また、有機ないし無機微粒子としては、疎水化処理されているもの、あるいは疎水性のものであることが、得られるトナー粒子の耐湿性や帯電安定性の面から望ましい。また、凝集工程には過硫酸塩類などの熱分解性ラジカル発生剤を添加することで、未反応の重合性単量体を消費しトナー母材粒子の凝集体同士の融着を防止することができる。
凝集工程の終了後、トナー母体粒子から有機溶媒を除去し、洗浄・乾燥を行う。有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度領域で強い攪拌を与えて脱溶媒を行う。また、分散剤安定剤として、燐酸カルシウム等の酸・アルカリに溶解可能なものを用いた場合は塩酸などの酸で燐酸カルシウムを水で分解除去できる。
洗浄・脱溶剤の工程前後いずれかにおいて、トナー母体粒子の分散液を一定温度、一定時間放置することで、トナー母体粒子の熟成を成すことができる。熟成工程の温度は、トナー母材粒子中の樹脂のガラス転移温度以上かつ25℃乃至100℃が好ましく、時間は10分間乃至12時間であることが好ましい。熟成工程以前および工程中では乳化剤を添加するか、トナー母体粒子の分散液のpHを挙げることでトナー中の粗大粒子の発生を抑制することができる。
なお、本発明の製造方法において、トナー母体粒子の乾燥処理は、上記したような凝集処理と同時または、後に行われる。分級工程の後に行う場合は加熱処理工程と考えることができる。乾燥工程は得られたトナー母体粒子から有機溶媒を除去するために行われ、系全体を徐々に昇温し、液滴中の有機溶媒を完全に蒸発除去する方法を採用することがでる。
トナー母体粒子が噴霧される乾燥雰囲気としては、空気、窒素、炭酸ガス、燃焼ガス等を加熱した気体、特に使用される最高沸点溶媒の沸点以上の温度に加熱された各種気流が一般に用いられる。スプレードライヤー、ベルトドライアー、ロータリーキルンなどにより、短時間の処理で十分目的とする品質が得られる。
このトナー母体粒子の平均円形度を制御する方法は特に限定されるものではない。具体的にはトナー粒子を熱気流中に噴霧する方法、トナー母体粒子を気相中に於いて衝撃力による機械的エネルギーを繰り返して付与する方法、或いはトナー母体粒子を溶解しない溶媒中に添加し旋回流を付与する方法等により、平均円形度を所望の値に調整したトナー母体粒子を作製し、これを通常のトナー粒子中へ本発明の範囲内になるように添加して作製する方法がある。さらに、乾燥工程における温度および圧力のいずれか、あるいは、双方を一般的な乾燥条件よりもある程度高く設定する。または、乾燥工程において、トナー母材に含まれる樹脂成分に対し溶解性ないしは膨潤性を示す非水溶剤を含有する溶液をトナー母材と接触させるなどの方法がある。上記の処理方法をいくつか組合わすことも可能である。
本発明では、重合粒子から所定粒径外粒子を除去するために、トナー母体粒子を慣性分級方式のエルボージェット(日鉄鉱業社製)、遠心力分級方式のターボプレックス(ホソカワミクロン社製)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン社製)等の気流式分級機或いは、風力式篩のハイボルター(新東京機械社製)等の篩分機を用いて分級する分級工程を行う。さらに、この分級工程を行うことで、分級工程前のトナー母体粒子のうち90%個数平均粒径を中心粒径とする粗粉とそれを除いたトナー粒子とに分離する。
尚、分級工程で分級されて発生した粗粉は、加熱処理工程を経ることでトナー平均円形度を向上させて再度トナー粒子に混合させる。この混合トナー粒子に外添剤を添加しトナーを得る。
高画質化のためにはトナー粒子が小粒径で粒度分布がシャープであることが望ましく、トナー粒子の帯電均一性が得ることが可能となる。粒度分布を表す指標となる体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)の比Dv/Dnの値が1.24以下が好ましく、さらには1.20以下が好ましい。またトナー粒子の粒径が6.5μm以上のものが65個数%以下であることが好ましい。
また、乾燥、分級工程を経た後に外添工程を加えることができ、トナー母体粒子に有機および無機微粒子を混合機等で付着させることでトナーを得ることができる。本発明では、少なくとも平均一次粒径が5〜300nmのシリカ微粒子(Si)と、平均一次粒径が18〜280nmの酸化チタン微粒子(Ti)を含有ことが望ましく、シリカ微粒子の平均一次粒径が5nm未満の場合、画像濃度の低下やガザつきが起こる。300nmを超すと感光体への融着が発生する。酸化チタンの平均一次粒径が18nm未満の場合、カブリやクリーニング性が悪化する。280nmを超す場合、濃度低下や融着、現像性の悪化が起こる。Si/Ti強度比は4.4〜22であることが好ましく。Si/Ti強度比が4.4未満の場合、融着や濃度が悪化し、Si/Ti強度比が22を超すと転写性やクリーニング性が悪化する。有機および無機微粒子の総量は、トナー粒子100重量部に対して1.5〜5.0重量部であることが好ましい。
外添工程に用いる混合機としてはヘンシェルミキサー、スーパーミキサーといった既存の高速攪拌型の混合機を用いることができる。
〔トナー供給ローラ〕
本発明の画像形成方法に用いられるトナー供給ローラを詳しく説明する。トナー供給ローラとしては、芯金としての良導電性シャフトと、その外周に形成された発泡弾性層を備え、該発泡弾性層が、シリコーンとポリエーテルの共重合体を含有するトナー供給ローラを好適に用いることができる。
発泡弾性層の材料(基材)としては、例えば、ポリウレタン、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、天然ゴム、シリコーンゴム、アクリルゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、エピクロルヒドリンゴムなどのゴム原料、または、これらゴム原料の製造原料である単量体等(これら単量体等をもゴム原料と表すことがある)を用いて得られる発泡弾性体のなかから選択して用いればよい。前記ゴム原料単独でまたはこれらのゴム原料の二種以上を組み合わせたゴム原料を用いて得られる発泡弾性体であってもよい。これらの発泡弾性体の中ではポリウレタンフォームが好ましく用いられる。
ポリウレタンフォームを形成するための原料を構成するポリオール成分としては、一般に軟質ポリウレタンフォームの製造に用いられている、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリマーポリオール等の公知のポリオール類の何れもが用いられ得る。またポリウレタンフォームを形成するための原料を構成するポリイソシアネート成分としては、公知の、少なくとも2官能以上のポリイソシアネートが用いられる。例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、オルトトルイジンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、カルボジイミド変成MDI、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、ポリメリックポリイソシアネート等が、単独で、または併用される。
これらポリオール成分とポリイソシアネート成分とが配合されてなるポリウレタンフォーム原料には、シリコーンとポリエーテルの共重合体が含有されることが好ましい。この成分は整泡剤として役割を果たすが、特にシリコーン部、ポリエーテル部共に大きな制約はなく、公知の材料で好適に用いられる。
更に、架橋剤、発泡剤(水、低沸点物、ガス体等)、界面活性剤、触媒、所望の導電性を付与するための導電性付与剤や、帯電防止剤等も添加せしめることができる。
本発明のトナー供給ローラの製造方法は、特に限定されず、公知の製造方法の中から適した方法を選択しこれによって製造すればよい。具体的には、鉄やステンレス鋼等の金属材料等からなる、通常直径が4〜10mm、長さが200〜400mmの芯金を発泡弾性体で被覆して発泡弾性層を形成することにより製造することができる。トナー供給ローラの外径は、特に限定されず、その目的によりさまざまの外径を有するものとすることができるが、一般的には10〜20mmの外径とすることができる。
例えば、ポリウレタン原料、シリコーンとポリエーテルの共重合体、発泡剤、所望により用いられる触媒、架橋剤、鎖延長剤、その他の助剤等を均質に混合してポリウレタン原料組成物を調製した後、芯金を予め配した成型金型のキャビティ内に前記原料組成物を注入し、加熱して反応硬化または固化させることにより一体的に発泡弾性層を形成し製造する方法、予め、上記ポリウレタン原料組成物を用いて別途形成した発泡弾性体のスラブやブロックから、切削加工等により、チューブ状等の所定の形状、寸法に切り出し、これに芯金を圧入して芯金上に発泡弾性層を被覆して製造する方法またはこれらの方法を適宜組み合わせた方法などを挙げることができる。所望の場合には、さらに、切削や研磨処理などによって所定の外径に調整してもよい。
本発明の画像形成方法に用いられる画像形成装置の一例を挙げる。
画像形成装置の構成を図4に示す。本例の画像形成装置は転写方式電子写真プロセスを用いたレーザービームプリンターである。
図4は本発明に係る画像形成方法に用いられる画像形成装置の一例としてタンデム型のカラーLBP(カラーレーザープリンタ)の断面図を示す。
図4において、1(1a〜1d)は図示矢印方向(反時計方向)に所定のプロセススピードで回転する潜像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと称する)であり、感光ドラム1a,1b,1c,1dは順にカラー画像のイエロー(Y)成分、マゼンタ(M)成分、シアン(C)成分、ブラック(Bk)成分のそれぞれを分担するものである。これらの感光ドラム1a〜1dは、不図示のドラムモータ(直流サーボモータ)によって回転駆動されるが、各感光ドラム1a〜1dにそれぞれ独立した駆動源を設けても良い。尚、ドラムモータの回転駆動は不図示のDSP(デジタルシグナルプロセッサ)によって制御され、その他の制御は不図示のCPUによって行われる。
また、静電吸着搬送ベルト9aは、駆動ローラ9bと固定ローラ9c,9e及びテンションローラ9dに張架されており、駆動ローラ9bによって図示矢印方向に回転駆動され、記録媒体Sを吸着して搬送する。
以下、4色のうち、イエロー(Y)を例として説明する。
感光ドラム1aはその回転過程で1次帯電手段2aにより所定の極性及び電位に一様に1次帯電処理される。そして、感光ドラム1aに対してレーザービーム露光手段(以下、スキャナーと称する)3aにより光像露光がなされ、該感光ドラム1a上に画像情報の静電潜像が形成される。
次に、現像部4aによってトナー像が感光ドラム1a上に形成され、静電潜像が可視化される。同様な工程が他の3色(マゼンタ(B)、シアン(C)及びブラック(Bk))についてもそれぞれ実施される。
而して、4色のトナー像は、所定のタイミングで給紙ローラ8bにより搬送されてきた記録媒体Sを停止、再搬送するレジストローラ8cにより同期され、感光ドラム1a〜1dと静電吸着搬送ベルト9aとのニップ部において記録媒体Sにトナー像が順次転写される。また、これと同時に記録媒体Sへのトナー像転写後の感光ドラム1a〜1dはクリーニング手段6a,6b,6c,6dによって転写残トナー等の残存付着物が除去され、繰り返し作像に供される。
4つの感光ドラム1a〜1dからトナー像が転写された記録媒体Sは、駆動ローラ9b部において静電吸着搬送ベルト9a面から分離されて定着器10に送り込まれ、定着器10においてトナー像が定着された後、排出ローラ10cによって排出トレー13に排出される。
次に現像部の拡大図(図3)を用いて、本発明として適用される非磁性一成分接触現像方式での画像形成方法の具体例を説明する。図3において、現像ユニット13は、一成分現像剤としての非磁性トナー17を収容した現像剤容器23と、現像剤容器23内の長手方向に延在する開口部に位置し潜像担持体(感光ドラム)10と、対向設置されたトナー担持体14とを備え、潜像担持体10上の静電潜像を現像して可視化するようになっている。潜像担持体接触帯電部材11は潜像担持体10に当接している。潜像担持体接触帯電部材11のバイアスは電源12により印加されている。
トナー担持体14は、上記開口部にて図に示す右略半周面を現像剤容器23内に突入し、左略半周面を現像剤容器23外に露出して横設されている。この現像剤容器23外へ露出した面は、図3のように現像ユニット13の図中左方に位置する潜像担持体10に当接している。
トナー担持体14は、矢印B方向に回転駆動され、潜像担持体10の周速は50〜170mm/s、トナー担持体14の周速は潜像担持体10の周速に対して1〜2倍の周速で回転させている。
トナー担持体14の上方位置には、SUS等の金属板や、ウレタン、シリコーン等のゴム材料、バネ弾性を有するSUS又はリン青銅の金属薄板を基体とし、トナー担持体14への当接面側にゴム材料を接着したもの等からなる規制部材16が、規制部材支持板金24に支持され、自由端側の先端近傍をトナー担持体14の外周面に面接触にて当接するように設けられている。その当接方向としては、当接部に対して先端側がトナー担持体14の回転方向上流側に位置するいわゆるカウンター方向になっている。規制部材16の一例としては、厚さ1.0mmの板状のウレタンゴムを規制部材支持板金24に接着した構成で、トナー担持体14に対する当接圧(線圧)を、適宜設定したものである。当接圧は、好ましくは20〜300N/mである。なお、当接圧の測定は、摩擦係数が既知の金属薄板を3枚当接部に挿入し、中央の1枚をばねばかりで引き抜いた値から換算する。なお、規制部材16は当接面側にゴム材料などを接着したものの方がトナーとの付着性の面で、長期使用において規制部材へのトナーの融着、固着を抑制できるため望ましい。また規制部材16は、トナー担持体14に対する当接状態を先端を当接させるエッジ当接とすることも可能である。エッジ当接とする場合は、トナー担持体との接点におけるトナー担持体の接線に対する規制部材の当接角を40度以下になるよう設定するとトナーの層規制の点で更に望ましい。
トナー供給ローラ15は、規制部材16のトナー担持体14表面との当接部に対しトナー担持体14の回転方向上流側に当接され、かつ回転可能に支持されている。このトナー供給ローラ15のトナー担持体14に対する当接幅としては、1〜8mmが有効で、またトナー担持体14に対してその当接部において相対速度を持たせることが好ましい。
帯電ローラ29は本発明の画像形成方法に必須のものではないが、設置されているとより好ましい。帯電ローラ29はNBR、シリコーンゴム等の弾性体であり、抑圧部材30に取り付けられている。そしてこの抑圧部材30による帯電ローラ29のトナー担持体14への当接荷重は0.49〜4.9Nに設定する。帯電ローラ29の当接により、トナー担持体14上のトナー層は細密充填され均一コートされる。規制部材16と帯電ローラ29の長手位置関係は、帯電ローラ29がトナー担持体14上の規制部材16当接全域を確実に覆うことができるように配置されるのが好ましい。
また、帯電ローラ29の駆動については、トナー担持体14との間は従動又は同周速が必須であり、帯電ローラ29とトナー担持体14間に周速差が生じるとトナーコートが不均一になり、画像上にムラが発生するため好ましくない。
帯電ローラ29のバイアスは、電源27によってトナー担持体14と潜像担持体10の両者間に直流で(図3の27)印加されており、トナー担持体14上の非磁性トナー17は帯電ローラ29より、放電によって電荷付与を受ける。
帯電ローラ29のバイアスは、非磁性トナーと同極性の放電開始電圧以上のバイアスであり、トナー担持体14に対して1000〜2000Vの電位差が生じるように設定される。
帯電ローラ29による帯電付与を受けた後、トナー担持体14上に薄層形成されたトナー層は、一様に潜像担持体10との対向部である現像部へ搬送される。
この現像部において、トナー担持体14上に薄層形成されたトナー層は、図3に示す電源27によってトナー担持体14と潜像担持体10の両者間に印加された直流バイアスによって、潜像担持体10上の静電潜像にトナー像として現像される。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の及び比較例の部数及び%は特に断りが無い場合、すべて質量基準である。
本発明におけるトナー物性については、下記の方法を用いて測定を行った。
<10%粒径乃至90%粒径の粒子群の平均円形度R1、90%粒径以上の粒子群の平均円形度R2及び粒径が6.5μm以上の粒子の個数%測定>
本発明における10%粒径乃至90%粒径の粒子群の平均円形度R1、90%粒径以上の粒子群の平均円形度R2及び6.5μm以上の粒子の個数%の測定はシスメックス社製フロー式粒子像分析装置FPIA−2100を用いて行った。具体的な測定方法としては、予め不純固形物などを除去したイオン交換水10mlを容器中に用意し、その中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を加えた後、更に測定試料0.02gを加え、均一に分散させる。分散手段としては、超音波分散機UH−50型(エスエムテー社製)に振動子としてφ5mmのチタン合金チップを装着したものを用い、5分間分散処理を行い、測定用の分散液とする。その際、該分散液の温度が40度以上にならないように適宜冷却する。その後、温度23℃、湿度60%RHの環境下でFPIA−2100を用いて測定を行い、得られたデータを処理することで求めた。
<Si/Ti強度比の測定>
本発明で用いられるSi/Ti強度比は以下の方法によって測定することができる。
蛍光X線の測定は、理学電機工業(株)製 RIX3000を使用する。
SiのKα線強度測定には、50mA・50kVで分光結晶にPET、検出器にPC(プロポーショナルカウンター)を用いた。TiのKα線強度測定には、50mA・50kVで分光結晶にLiF1、検出器にSC(シンチレーションカウンター)を用いた。
本発明における蛍光X線の強度比とは、Si、Ti各元素のKα線のネット強度(KCPS)を測定して、SiのX線ネット強度(KCPS)をTiのX線ネット強度(KCPS)で割った値である。
次に本発明の画像形成方法で用いるトナーの製造例について述べる。
<トナーの製造>
(トナー製造例1)
≪ワックス分散液≫
脱塩水70部、ベヘン酸ベヘニルを主体とするエステル混合物(ユニスターM2222SL、日本油脂製)とステアリン酸ステアリルを主体とするエステル混合物(ユニスターM9676、日本油脂製)7:3の混合物30部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ネオゲンSC、第一工業製薬製、有効成分66%)2部を混合し、90℃にて高圧剪断をかけ乳化し、エステルワックス微粒子の分散液を得た。
≪重合体一次粒子分散液≫
攪拌装置(フルゾーン翼)、加熱冷却装置、濃縮装置、及び各原料・助剤仕込み装置を備えた反応器にワックス分散液−1 45部、脱塩水400部を仕込み、窒素気流下で90℃に昇温して、8%過酸化水素水溶液1.5部、8%アスコルビン酸水溶液1.5部を添加した。その後、下記のモノマー類、開始剤を添加し、7時間乳化重合を行った。
〔モノマー類〕
スチレン 78部
アクリル酸ブチル 22部
アクリル酸 3部
オクタンチオール 0.4部
2−メルカプトエタノール 0.01部
ヘキサンジオールジアクリレート 1部
[乳化剤水溶液]
15%ネオゲンSC水溶液 1部
脱塩水 25部
[開始剤水溶液]
8%過酸化水素水溶液 9部
8%アスコルビン酸水溶液 9部
重合反応終了後冷却し、乳白色の重合体分散液を得た。
≪樹脂微粒子分散液≫
攪拌装置(3枚翼)、加熱冷却装置、濃縮装置、及び各原料・助剤仕込み装置を備えた反応器に15%ネオゲンSC水溶液5部、脱塩水372部を仕込み、窒素気流下で90℃に昇温して、8%過酸化水素水溶液1.6部、8%アスコルビン酸水溶液1.6部を添加した。その後、下記のモノマー類・乳化剤水溶液の混合物を重合開始から5時間かけて、開始剤水溶液を重合開始から6時間かけて添加し、さらに30分保持した。
[モノマー類]
スチレン 88部
アクリル酸ブチル 12部
アクリル酸 2部
ブロモトリクロロメタン 0.5部
2−メルカプトエタノール 0.01部
ヘキサンジオールジアクリレート 0.4部
[乳化剤水溶液]
15%ネオゲンSC水溶液 2.5部
脱塩水 24部
[開始剤水溶液]
8%過酸化水素水溶液 9部
8%アスコルビン酸水溶液 9部
重合反応終了後冷却し、乳白色の重合体分散液を得た。
[現像用トナーの製造]
重合体一次粒子分散液 105部
樹脂微粒子分散液 5部
荷電制御剤ボントロンE−84(オリエント化学社製5%分散液) 1部
カーボンブラック(キャボット社製、リーガル330R) 7部
15%ネオゲンSC水溶液 0.5部
上記の各成分を用いて、以下の手順によりトナーを製造した。
凝集工程:
以上の混合物をディスパーザーで分散攪拌しながら40℃に昇温して3時間保持した後、pH=7に調節し、95℃に昇温して2時間保持し一次粒子同士を融着(熟成工程)させた。その後得られたトナー母材粒子のスラリーを冷却し、桐山ロートで濾過、水洗し、45℃の送風乾燥機で10時間乾燥することによりトナー粒子が得られた。
上記方法で得られたトナー粒子のシスメックス社製フロー式粒子像分析装置FPIA−2100で測定した個数平均粒径は6.10μmであった(これより後粒径はフロー式粒子像分析装置によるものとする。)。また、ベックマン・コールター株式会社製の精密粒度分布測定装置コールター・カウンター マルチサイザーIIで測定した体積平均(Dv)と個数平均粒径(Dn)の比 Dv/Dnは1.15であった(これより後Dv/Dnの測定は精密粒度分布測定装置コールター・カウンター マルチサイザーIIによるものとする。)。
分級・熱処理工程:
このときの90%粒径が8μmであることから、8μmを中心粒径とする粗粉を得るように、トナー母粒子をエルボージェット(日鉄鉱業社製)で分級してトナー粒子と粗粉に分離した。次に粗粉を窒素雰囲気下、スプレードライヤーを用いて60℃で1時間加熱処理工程を行い、冷却後F粉と混合しブラックトナー母体粒子を得る。ブラックトナー母体粒子100部に対して、シリカ(アエロジル社製 R972 1次粒子径 16nm)1.5部、酸化チタン(テイカ社製 JA−C 1次粒子径 180nm)0.2部をヘンシェルミキサー(三井三池社製)で混合してトナーAを得た。
最終的に得られたトナーAの10%粒径乃至90%粒径の粒子群の平均円形度R1は0.957、90%粒径以上の粒子群の平均円形度R2は0.980となった。6.5μm以上のトナー粒子群の個数含有量は34%であった。得られたトナーの物性値を表1に示す。
(トナー製造例2)
トナー製造例1の製造条件で、樹脂微粒子分散液製造時のヘキサンジオールアクリレートを0.15部にする以外は変更せず母体粒子を得た。個数平均粒径は7.02μm、Dv/Dnは1.20であった。母体粒子100部に対して、シリカ1.6部、酸化チタン0.15部をヘンシェルミキサーで混合してトナーBを得た。得られたトナーBの10%粒径乃至90%粒径の粒子群の平均円形度R1は0.935、90%粒径以上の粒子群の平均円形度R2は0.972となった。6.5μm以上のトナー粒子群の個数含有量は53%であった。得られたトナーの物性値を表1に示す。
(トナー製造例3)
トナー製造例1の製造条件で、樹脂微粒子分散液製造時のヘキサンジオールアクリレートを0.6部に変更し、粗粉の加熱処理工程を65℃で1.5時間する以外は変更せず母体粒子を得た。個数平均粒径は6.01μm、Dv/Dnは1.22であった。母体粒子100部に対して、シリカ1.6部、酸化チタン0.2部をヘンシェルミキサーで混合してトナーCを得た。得られたトナーCの10%粒径乃至90%粒径の粒子群の平均円形度R1は0.964、90%粒径以上の粒子群の平均円形度R2は0.990となった。6.5μm以上のトナー粒子群の個数含有量は28%であった。得られたトナーの物性値を表1に示す。
(トナー製造例4)
トナー製造例1の製造条件で、母体粒子100部に対して、シリカ1.6部、酸化チタン0.4部に変更してヘンシェルミキサーで混合してトナーDを得た。得られたトナーの物性値を表1に示す。
(トナー製造例5)
トナー製造例1の製造条件で、母体粒子100部に対して、シリカ1.5部、酸化チタン0.06部に変更してヘンシェルミキサーで混合してトナーEを得た。得られたトナーの物性値を表1に示す。
(トナー製造例6)
トナー製造例1の製造条件で、酸化チタン(テイカ社製 JA−C 1次粒子径 180nm)を1次粒子径 15nmの酸化チタン(チタン工業社製 STT−300AF)変更してヘンシェルミキサーで混合してトナーFを得た。得られたトナーの物性値を表1に示す。
(トナー製造例7)
トナー製造例1の製造条件で、酸化チタン(テイカ社製 JA−C 1次粒子径 180nm)を1次粒子径 300nmの酸化チタン(テイカ社製 JR−301)変更してヘンシェルミキサーで混合してトナーGを得た。得られたトナーの物性値を表1に示す。
(トナー製造例8)
トナー製造例1の製造条件で、シリカ(アエロジル社製R972 1次粒子径 16nm)をゾルゲル−シリカ(トクヤマ社製 1次粒子径 400nm)変更してヘンシェルミキサーで混合してトナーHを得た。得られたトナーの物性値を表1に示す。
(トナー製造例9)
トナー製造例4の製造条件で、凝集工程を40℃、6時間維持する以外は変更せず、トナーIを得た。得られたトナーIの10%粒径乃至90%粒径の粒子群の平均円形度R1は0.960、90%粒径以上の粒子群の平均円形度R2は0.975となった。6.5μm以上のトナー粒子群の個数含有量は72%であった。得られたトナーの物性値を表1に示す。
(トナー製造例10)
トナー製造例5の製造条件で、凝集工程を40℃、6時間維持する以外は変更せず、トナーJを得た。得られたトナーJの10%粒径乃至90%粒径の粒子群の平均円形度R1は0.953、90%粒径以上の粒子群の平均円形度R2は0.982となった。6.5μm以上のトナー粒子群の個数含有量は68%であった。得られたトナーの物性値を表1に示す。
(比較例トナー製造例1)
トナー製造例1の製造条件で、一次粒子同士の融着(熟成)工程条件を78℃、2時間に変更する以外は変更せず、トナーKを得た。得られたトナーKの10%粒径乃至90%粒径の粒子群の平均円形度R1は0.926、90%粒径以上の粒子群の平均円形度R2は0.973となった。6.5μm以上のトナー粒子群の個数含有量は36%であった。得られたトナーの物性値を表1に示す。
(比較例トナー製造例2)
トナー製造例1の製造条件で、一次粒子同士の融着(熟成)工程条件を110℃、3時間に変更し、熱処理工程による粗粉の球形化を行なわずに得られたトナーをトナーLとする。得られたトナーLの10%粒径乃至90%粒径の粒子群の平均円形度R1は0.980、90%粒径以上の粒子群の平均円形度R2は0.980となった。6.5μm以上のトナー粒子群の個数含有量は38%であった。得られたトナーの物性値を表1に示す。
(比較例トナー製造例3)
トナー製造例1の製造条件で、熱処理工程による粗粉の球形化を行なわずに得られたトナーをトナーMとする。得られたトナーMの10%粒径乃至90%粒径の粒子群の平均円形度R1は0.966、90%粒径以上の粒子群の平均円形度R2は0.955となった。6.5μm以上のトナー粒子群の個数含有量は40%であった。得られたトナーの物性値を表1に示す。
(比較例トナー製造例4)
トナー製造例1の製造条件で、熱処理工程による粗粉の球形化を85℃、1時間の条件に変更して得られたトナーをトナーNとする。得られたトナーNの10%粒径乃至90%粒径の粒子群の平均円形度R1は0.955、90%粒径以上の粒子群の平均円形度R2は0.995となった。6.5μm以上のトナー粒子群の個数含有量は39%であった。得られたトナーの物性値を表1に示す。
(比較例トナー製造例5)
比較例トナー製造例1の製造条件で、熱処理工程条件を54℃、1時間に変更して得られたトナーをトナーOとする。得られたトナーOの10%粒径乃至90%粒径の粒子群の平均円形度R1は0.925、90%粒径以上の粒子群の平均円形度R2は0.963となった。6.5μm以上のトナー粒子群の個数含有量は42%であった。得られたトナーの物性値を表1に示す。
Figure 0005031359
次に、本発明の画像形成方法で用いるトナー担持体の製造例について述べる。
<トナー担持体の製造>
≪式1に示されるユニットを有するポリエーテルポリオール(BO)≫
ポリテトラメチレングリコール(商品名:PTG1000SN;分子量Mn=1000;f=2;保土谷化学株式会社製)100部に、イソシアネート(商品名:ミリオネートMT;MDI、f=2;日本ポリウレタン工業株式会社製)18.7部をMEK溶媒中で段階的に混合して、窒素雰囲気下80度にて3時間反応させて、分子量Mw=10000、水酸基価18.2の2官能のポリエーテルポリオールプレポリマー・・・ポリオール(1)を得た。
TE5042(三井武田ケミカル社製) 2.2官能のポリエーテルポリオール・・・ポリオール(2)
≪式2に示されるユニットを有するポリエーテルポリオール(PO)≫
LB385(三洋化成工業社製) 1官能のポリエーテルポリオール・・・ポリオール(3)
G100(三井武田ケミカル社製) 3官能のポリエーテルポリオール・・・ポリオール(4)
≪式3に示されるユニットを有するポリエーテルポリオール(EO)≫
poly(ethylene glycol) methyl ether(PEME)(Ardrich製) 1官能のポリエーテルポリオール・・・ポリオール(5)
≪式2、式3に示されるユニットを同時に有するポリエーテルポリオール(PO−EO)≫
HB260(三洋化成工業社製) 1官能のポリエーテルポリオール・・・ポリオール(6)
(トナー担持体Aの製造例)
外径8mmの芯金(軸体)を内径16mmの円筒状金型内に同心となるように設置し、導電性弾性層を形成する材料として液状導電性シリコーンゴム(東レダウコーニングシリコーン社製、ASKER−C硬度45度、体積抵抗率1×107Ω・cm品)を注型後、130℃のオーブンに入れ20分加熱成型し、脱型後、200℃のオーブンで4時間2次加硫を行い、厚み4mmの導電性弾性層を形成した。
ポリオール(1) 100部
ポリオール(3) 3.1部
ポリオール(5) 2部
イソシアネート C2521(日本ポリウレタン工業社製 固形分65%) 125部
上記原料混合液にメチルエチルケトンを加え固形分25〜30質量%になるように調整したものを導電性樹脂層形成用の原料液とした。この原料液の固形分に対してカーボンブラック MA230(三菱化学社製) 20部、アクリル粒子 MX−1000(綜研化学社製)15部添加し、この塗料液をボールミルで攪拌分散し、得られた塗料を先に成型した導電性弾性層上にディッピングにより膜厚15μmとなるように塗布し、80℃のオーブンで15分乾燥後、140℃のオーブンで4時間硬化し、表面層として導電性樹脂層を有するトナー担持体Aを得た。
(トナー担持体Bの製造例)
トナー担持体の製造例Aにおいて使用したポリオールとイソシアネートの配合を下記のように変更した以外は、同様にしてトナー担持体Bを得た。
ポリオール(1) 79.3部
ポリオール(2) 39.7部
ポリオール(6) 47.6部
イソシアネート C2521(日本ポリウレタン工業社製 固形分65%) 213.3部
(トナー担持体Cの製造例)
トナー担持体の製造例Aにおいて使用したポリオールとイソシアネートの配合を下記のように変更した以外は、同様にしてトナー担持体Cを得た。
ポリオール(1) 124部
ポリオール(2) 61.9部
ポリオール(6) 9.3部
イソシアネート C2521(日本ポリウレタン工業社製 固形分65%) 187部
(トナー担持体Dの製造例)
トナー担持体の製造例Aにおいて使用したポリオールとイソシアネートの配合を下記のように変更した以外は、同様にしてトナー担持体Dを得た。
ポリオール(1) 89.2部
ポリオール(2) 44.6部
ポリオール(6) 22.7部
イソシアネート C2521(日本ポリウレタン工業社製 固形分65%) 154.9部
(トナー担持体Eの製造例)
トナー担持体の製造例Aにおいて使用したポリオールとイソシアネートの配合を下記のように変更した以外は、同様にしてトナー担持体Eを得た。
ポリオール(2) 100部
ポリオール(3) 25部
ポリオール(5) 20部
イソシアネート C2521(日本ポリウレタン工業社製 固形分65%) 172部
(トナー担持体Fの製造例)
トナー担持体の製造例Aにおいて使用したポリオールとイソシアネートの配合を下記のように変更した以外は、同様にしてトナー担持体Fを得た。
ポリオール(1) 100部
ポリオール(3) 2部
ポリオール(5) 1.5部
イソシアネート C2521(日本ポリウレタン工業社製 固形分65%) 139部
(トナー担持体Gの製造例)
トナー担持体Aの製造例において使用したポリオールとイソシアネートの配合を下記のように変更した以外は、同様にしてトナー担持体Gを得た。
ポリオール(2) 100部
ポリオール(3) 30部
ポリオール(5) 30部
イソシアネート C2521(日本ポリウレタン工業社製 固形分65%) 160部
(トナー担持体Hの製造例)
トナー担持体の製造例Aにおいて使用したポリオールとイソシアネートの配合を下記のように変更した以外は、同様にしてトナー担持体Hを得た。
ポリオール(1) 100部
ポリオール(6) 2部
イソシアネート C2521(日本ポリウレタン工業社製 固形分65%) 102部
(トナー担持体Iの製造例)
トナー担持体の製造例Aにおいて使用したポリオールとイソシアネートの配合を下記のように変更した以外は、同様にしてトナー担持体Iを得た。
ポリオール(2) 100部
ポリオール(6) 50部
イソシアネート C2521(日本ポリウレタン工業社製 固形分65%)201.1部
(トナー担持体Jの製造例(比較製造例))
トナー担持体の製造例Aにおいて使用したポリオールとイソシアネートの配合を下記のように変更した以外は、同様にしてトナー担持体Jを得た。
ポリオール(2) 100部
イソシアネート C2521(日本ポリウレタン工業社製 固形分65%) 145部
(トナー担持体Kの製造例(比較製造例))
トナー担持体の製造例Aにおいて使用したポリオールとイソシアネートの配合を下記のように変更した以外は、同様にしてトナー担持体Kを得た。
ポリオール(4) 100部
ポリオール(5) 20.1部
イソシアネート C2521(日本ポリウレタン工業社製 固形分65%) 120部
(トナー担持体の接触角測定)
協和界面(株)製の接触角計CA−S ROLLを使用して、滴下液の注射針は協和界面科学株式会社製の15ゲージのものを用いた。液滴の滴下方向の液径は約1.5mmとし、常温常湿環境(23℃/65%RH)にて、現像ローラ画像領域表面あたり10点滴下し、10秒後の接触角を測定した。10点の接触角うちの最大値、最小値の1点ずつを除いた8点の接触角の平均値を四捨五入して求めた。各トナー担持体についてエチレングリコールとジヨードメタンで測定した値を表2に示す。
Figure 0005031359
本発明の画像形成方法で用いるトナー供給ローラの製造例について述べる。
<トナー供給ローラの製造>
次に、本発明に用いることのできるトナー供給ローラの作製例を以下に示す。ポリオール(商品名:FA908、三洋化成工業社製)90部、ポリオール(商品名:POP34−28、三洋化成工業社製)10部、TOYOCAT−ET(東ソー株式会社製商品名、第3級アミン触媒)0.1部、TOYOCAT−L33(東ソー株式会社製商品名、第3級アミン触媒)0.5部、水(発泡剤)2.5部、シリコーンとポリエーテル共重合体としてSH190(東レダウコーニングシリコーン社製商品名)1部を予め混合した。その後、この混合物にポリイソシアネートとしてコロネート1021(日本ポリウレタン工業株式会社製商品名、NCO%=45)を24部加えて、混合攪拌し、次いで、上記成形型にて発泡成形することにより外径5mm芯金の周りに、厚さ 4.5mmのポリウレタンスポンジからなる発泡弾性層を一体的に形成せしめてなるトナー供給ローラを作製した。
◎(画像評価)
画像評価は、市販のカラーレーザプリンタ HP Color Laser Jet 3800(HP製)を用いて評価を行った。
市販のブラックカートリッジから中に入っているトナーを抜き取り、エアーブローにて内部を清掃した後、上記試験トナー(180g)とトナー担持体をカートリッジに装着し、このカートリッジを高温高湿環境下(40℃/95RH)に30日放置した。その後、常温常湿環境下で1日放置した後、ハーフトーン画像を出力し、バンディングの画像評価を行った。バンディングレベルが良かった組み合わせのカートリッジのみ低温低湿環境下(15℃、10%RH)で1日放置し、該環境(低温低湿環境下)で画像評価を行った。なお、画像評価項目は下記の通りであり、低温低湿環境下での画像評価は初期と横線で1%の印字率の画像を10000枚印字した後に行った。転写材は、LETTERサイズのXEROX 4024用紙(XEROX社製、75g/m2)を用いた。
なお、マシンは一色のプロセスカートリッジだけの装着でも作動するよう改良した。
〔バンディング評価〕
バンディング評価はハーフトーン画像を出力し、目視により下記に示すような評価を行なった。転写材としては、LETTERサイズのXEROX 4024用紙(XEROX社製、75g/m2)を用いた。
A:バンディングが全く認められない。
B:バンディングが極軽微認められる。
C:バンディングが認められる。
D:醜いバンディングが認められる。
〔解像性〕
解像性は、潜像電界によって電界が閉じやすく、再現しにくい600dpiにおける小径孤立1ドットの再現性によって評価した。
A:100個中の欠損が5個未満
B:100個中の欠損が5個以上10個未満
C:100個中の欠損が10個以上20個未満
D:100個中の欠損が20個以上
〔画像濃度〕
ベタ部分の画像濃度により評価した。尚、画像濃度の測定は「マクベス反射濃度計 RD918」(マクベス社製)を用いて、原稿濃度が0.00の白地部分のプリントアウト画像に対する相対濃度を測定した。転写材としては、A4サイズのCLC用紙(キヤノン社製、80g/m2)を用いた。
A:1.40以上
B:1.35以上、1.40未満
C:1.00以上、1.35未満
D:1.00未満
〔融着〕
感光体上へ外添剤の融着について、目視により下記に示すような評価を行なった。
A:外添剤の融着が全く認められない。
B:外添剤の融着が極軽微認められる。
C:外添剤の融着が認められる。
D:醜い外添剤の融着が認められる。
〔カブリ〕
「REFLECTOMETER MODEL TC−6DS」(東京電色社製)で、プリントアウト画像の非画像部の反射率(%)を測定する。得られた反射率を、同様にして測定した未使用のプリントアウト用紙(標準紙)の反射率(%)から差し引いた数値(%)を用いて評価した。数値が小さい程、画像カブリが抑制されていることになる。転写材としては、LETTERサイズのXEROX 4024用紙(XEROX社製、75g/m2)を用いた。
A:0.5未満
B:0.5以上、1.0未満
C:1.0以上、3.0未満
D:3.0以上
〔転写〕
転写性については、ベタ黒画像形成時の感光体上の転写残トナーを、マイラーテープによりテーピングして剥ぎ取り、剥ぎ取ったマイラーテープのマクベス濃度からマイラーテープの濃度を差し引いた数値で評価した。
A:0.05未満
B:0.05以上、0.1未満
C:0.1以上、0.2未満
D:0.2以上
〔クリーニング〕
クリーニング性について、目視により下記に示すような評価を行なった。転写材としては、A4サイズのCLC用紙(キヤノン社製、80g/m2)を用いた。
A:クリーニングが良好
B:トナーがすり抜けることによる黒い横スジが軽微認められる。
C:トナーがすり抜けることによる黒い横スジが認められる。
D:トナーがすり抜けることによる醜い黒い横スジが認められる。
<実施例1>
トナー担持体AとトナーAを用いて評価を行なった。その結果、各項目において良好な結果が得られた。評価結果を表3に示す。
<実施例2>
トナー担持体AとトナーBを用いて評価を行なった。その結果、各項目において良好な結果が得られた。評価結果を表3に示す。
<実施例3>
トナー担持体AとトナーCを用いて評価を行なった。その結果、各項目において良好な結果が得られた。評価結果を表3に示す。
<実施例4>
トナー担持体BとトナーAを用いて評価を行なった。その結果、各項目において良好な結果が得られた。評価結果を表3に示す。
<実施例5>
トナー担持体CとトナーAを用いて評価を行なった。その結果、各項目において良好な結果が得られた。評価結果を表3に示す。
<実施例6>
トナー担持体DとトナーAを用いて評価を行なった。その結果、各項目において良好な結果が得られた。評価結果を表3に示す。
<実施例7>
トナー担持体EとトナーAを用いて評価を行なった。その結果、バンディングが若干悪くなったが問題の無いレベルであった。評価結果を表3に示す。
<実施例8>
トナー担持体FとトナーAを用いて評価を行なった。その結果、バンディングが若干悪くなったが問題の無いレベルであった。評価結果を表3に示す。
<実施例9>
トナー担持体GとトナーAを用いて評価を行なった。その結果、バンディングが若干悪くなったが問題の無いレベルであった。評価結果を表3に示す。
<実施例10>
トナー担持体HとトナーAを用いて評価を行なった。その結果、バンディングが若干悪くなったが問題の無いレベルであった。評価結果を表3に示す。
<実施例11>
トナー担持体IとトナーAを用いて評価を行なった。その結果、バンディングが若干悪くなったが問題の無いレベルであった。評価結果を表3に示す。
<実施例12>
トナー担持体DとトナーDを用いて評価を行なった。その結果、各項目において概ね良好な結果が得られた。評価結果を表3に示す。
<実施例13>
トナー担持体DとトナーEを用いて評価を行なった。その結果、各項目において概ね良好な結果が得られた。評価結果を表3に示す。
<実施例14>
トナー担持体DとトナーFを用いて評価を行なった。その結果、各項目において概ね良好な結果が得られた。評価結果を表3に示す。
<実施例15>
トナー担持体DとトナーGを用いて評価を行なった。その結果、各項目において概ね良好な結果が得られた。評価結果を表3に示す。
<実施例16>
トナー担持体DとトナーHを用いて評価を行なった。その結果、各項目において概ね良好な結果が得られた。評価結果を表3に示す。
<実施例17>
トナー担持体DとトナーIを用いて評価を行なった。その結果、各項目において概ね良好な結果が得られた。評価結果を表3に示す。
<実施例18>
トナー担持体DとトナーJを用いて評価を行なった。その結果、各項目において概ね良好な結果が得られた。評価結果を表3に示す。
<比較例1>
トナー担持体JとトナーAを用いて評価を行なった。その結果、バンディングが著しく悪化した。そのため、低温低湿環境下での評価は実施しなかった。評価結果を表3に示す。
<比較例2>
トナー担持体KとトナーAを用いて評価を行なった。その結果、バンディングが著しく悪化した。そのため、低温低湿環境下での評価は実施しなかった。評価結果を表3に示す。
<比較例3>
トナー担持体DとトナーKを用いて評価を行なった。その結果、転写性が著しく悪化した。評価結果を表3に示す。
<比較例4>
トナー担持体DとトナーLを用いて評価を行なった。その結果、クリーニング性が著しく悪化した。評価結果を表3に示す。
<比較例5>
トナー担持体DとトナーMを用いて評価を行なった。その結果、解像性が著しく悪化した。評価結果を表3に示す。
<比較例6>
トナー担持体DとトナーNを用いて評価を行なった。その結果、クリーニング性が著しく悪化した。評価結果を表3に示す。
<比較例7>
トナー担持体DとトナーOを用いて評価を行なった。その結果、解像性、転写性が著しく悪化した。評価結果を表3に示す。
Figure 0005031359
本発明の現像ローラの一例を示す軸方向の断面図である。 本発明の現像ローラの一例を示す軸方向の断面図である。 本発明の画像形成方法を用いた電子写真装置の断面図である。 本発明の画像形成方法を用いた画像形成装置の断面図である。
符号の説明
1:良導電性シャフト(軸体)
2:導電性弾性層
3:導電性樹脂層
21:感光ドラム
22:帯電部材
23:レーザー光
24:現像装置
25:現像ローラ
26:現像剤供給ローラ
27:現像ブレード
28:現像剤
29:転写ローラ
30:クリーニングブレード
31:廃現像剤容器
32:定着装置
33:紙
34:現像容器

Claims (8)

  1. 少なくともトナー担持体とトナー供給ローラを有し、静電潜像担持体表面に直接又はトナーを介してトナー担持体を接触させ、トナー担持体が担持するトナーによって静電潜像担持体表面の静電潜像を現像する画像形成方法において、
    該トナー担持体が、軸体と該軸体上に設けられた導電性弾性層と最表層を構成する導電性樹脂層とを少なくとも有し、
    該導電性樹脂層がイソシアネート成分とポリオール成分からなるウレタン樹脂を有し、該ポリオール成分がポリエーテルポリオールであり、該ポリエーテルポリオールが下記式(1)
    Figure 0005031359
    (式中lは正の整数を示す。)
    で示されるユニット、下記式(2)
    Figure 0005031359
    (式中mは正の整数を示す。)
    で示されるユニット、及び、下記式(3)
    Figure 0005031359
    (式中nは正の整数を示す。)
    で示されるユニットを有し、
    トナー担持体表面が、エチレングリコールに対する接触角が60〜90度且つ、ジヨードメタンに対する接触角が30〜38度であり、
    該トナー供給ローラは芯金の外周に、シリコーンとポリエーテルの共重合体を含有する発泡弾性層を有するものであり、
    該トナーは、少なくとも樹脂微粒子と着色剤微粒子とを含む混合液中で、少なくとも該樹脂微粒子と該着色剤粒子とを含む凝集粒子を形成した後、該凝集粒子を加熱して融合させることにより得られるトナー粒子を有する非磁性一成分トナーであって、
    該トナー粒子のフロー式粒子像測定装置で測定される個数基準の粒径における、10%粒径乃至90%粒径の粒子群の平均円形度をR1、90%粒径以上の粒子群の平均円形度をR2としたとき0.930≦R1≦0.965、0.970≦R2≦0.990、の関係式を満たすことを特徴とする画像形成方法。
  2. 該ポリエーテルポリオールは、上記式(1)で示されるユニット(BO)、上記式(2)で示されるユニット(PO)、及び、上記式(3)で示されるユニット(EO)の質量比が、BO:PO:EO=100:3:2〜100:25:20であることを特徴とする請求項に記載の画像形成方法。
  3. 前記ウレタン樹脂は、イソシアネート成分と、前記式(1)で示されるユニットを有するポリオール(BO)と、前記式(2)と前記式(3)で示されるユニットを同時に有するポリオール(PO−EO)とを反応させて得られるものであって、該BO、(PO−EO)質量比が、BO:(PO−EO)=100:5〜100:40であることを特徴とする請求項またはに記載の画像形成方法。
  4. 該ポリエーテルポリオールとして、水酸基を2個有し、かつ上記式(1)で示されるユニットの構造を有するポリオールを用いることを特徴とする請求項乃至のいずれか一項に記載の画像形成方法。
  5. 該ポリエーテルポリオールとして、水酸基を1個有し、かつ上記式(2)で示されるユニットの構造を有するポリオール、または水酸基を1個有し、かつ上記式(3)で示されるユニットの構造を有するポリオールのうち、いずれか1種類以上用いることを特徴とする請求項乃至のいずれか一項に記載の画像形成方法。
  6. 該ポリエーテルポリオールとして、水酸基を1個有し、かつ上記式(2)で示されるユニットの構造と上記式(3)で示されるユニットの構造を同時に有する共重合体により形成されるポリオールを用いることを特徴とする請求項乃至のいずれか一項に記載の画像形成方法。
  7. 該トナーは少なくとも平均一次粒径が5〜300nmのシリカ微粒子と、平均一次粒径が18〜280nmの酸化チタン微粒子を含有することを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の画像形成方法。
  8. 該トナーのSi/Ti強度比は4.4〜22であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の画像形成方法。
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