JP5031149B2 - かごを備えたエレベータの運転パラメータの監視および処理を行う方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エレベータ運転を監視し、エレベータの運転パラメータに応答してサービスに利用できる情報を発生させることに関する。
【0002】
【従来の技術】
保守や修理のためにエレベータ運転を監視することは、かなり前から知られている。一般的に、カウンタによって、走行数、ドア開動作もしくはドア閉動作の回数、セイフティ(安全機構)の損傷などを記録することができる。ある場合には、その通常の分散(normal variance)と結合された統計的手段によって(例えば、ドア開動作や他のイベントの平均時間を提供することによって)、データが減少される。多くの場合、このような方法によって、エレベータの保守や整備のために重要となるデータがマスクされる。このようなデータは、理解してエレベータの整備に適用することが困難であるため、修理中にエレベータの問題を解決するのにはあまり有用でないことが判っている。現存のエレベータ監視システムは、不要なサービスコールを多く発生するため、整備技術者がエレベータに到着したときに、その情報が問題発見に役立つことはあまりなかった。このような問題は、全て、整備技術者が到着したときにエレベータが通常運転を行なっている場合には、より複雑になる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、サービスコールを発生させるための、エレベータ運転データについての改良された分析方法を提供することである。すなわち、エレベータの実際の問題に著しく関連するエレベータ運転メッセージを発生させ、エレベータを監視する際のデータを記憶する必要性を減少させ、簡単に理解することができるために整備技術者が容易に利用することができるエレベータ保守情報を提供し、整備技術者がマイクロコンピュータといった分析装置を利用せずに容易に利用することができるエレベータ保守情報を提供し、損傷の整備のみならずルーチンによる保守に利用可能な情報を改良することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明によると、エレベータの運転パラメータ(状態およびイベントを含む)が監視され、損傷した部材ではなく乗員干渉に起因してイベントが生じる確率を決定するのに利用される。さらに本発明によると、同様な注目すべきイベントが同じ階で起こっているか異なる階で起こっているかを判断して関連する階ファクタを提供するために、これらのイベントが分析される。本発明によると、注目すべきイベントの発生が前の注目すべきイベントを用いて処理されることによって、関連するフィーチャ(特徴:feature)の群における第1フィーチャおよび第2フィーチャと、関連する階ファクタと、を含む徴候が提供される。さらに、本発明によると、示されている徴候の原因が特定の部材の損傷である確率が、専門家の意見およびこのような部材が損傷する確率から予想される。さらに、本発明によって、上述した3つの機能が組み合わせられる。これらの機能は、上述した同時係属中の特許出願に開示された発明を利用して、システムに組み込むことができる。
【0005】
本発明の他の目的、特徴および利点は、実施例についての以下の詳細な説明および付随の図面によって、より明確となるだろう。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1を参照すると、エレベータ101の様々なパラメータ100が、様々なフィーチャ認識ルーチン102〜104(これらのうちの2つは、図2および図3に関して以下で説明される)によって監視されることによって、何らかの損傷といった、エレベータの保守もしくは整備に関して注目すべきフィーチャの表示104が形成されるようになっている。関連するフィーチャの群は、標識105,106によって分割される。このようなフィーチャのアトリビュート(属性)109(例えば、フィーチャ継続時間、関連する要素の継続時間)は、各フィーチャとともに時系列でログ内に記憶される。フィーチャおよびアトリビュートは、時系列のログ110内のアドレスnに記憶される。アドレスnの範囲は、(アトリビュートとともに)現在記憶されている最新のフィーチャからさかのぼって90日前のフィーチャにまで及ぶ。この目的は、図6〜9に関して以下で説明される。時系列のログ110内では、フィーチャおよびその継続時間のアトリビュートが、他のアトリビュート(例えば、かご方向、階数111、日付112および時間113)とともに時系列で記憶される。本発明の1つの重要な形態は、ドア反転やこれ以外の乗員が干渉し易いフィーチャに対して、乗員干渉確率(L.O.P.1.)を判断することである。乗員干渉確率が高い場合、修理作業者は、ドア反転(もしくは他のフィーチャ)を無視することができる。乗員干渉確率が中程度の場合は、ドア反転を、通常の保守点検の際に調査されるべき潜在的ファクタとみなすことができる。乗員干渉確率が低い場合は、このフィーチャを、修理作業者が極めて注意しなければならないファクタとみなすことができる。乗員干渉確率は、平均確率(mean likelihood )μおよび標準偏差σと比較される。これらは、図5に関して説明される学習ルーチン118によって順に決定される。図7および図8に関して以下で説明するように、学習ルーチンが完了した後の実時間運転において、ドア反転が乗員干渉に起因して起こっている確率が、μおよびσとの比較により決定される。図9に関して以下で説明するように、乗員干渉の影響を受けないタイプのフィーチャは、処理される。フィーチャ処理の間、本願ではビン120として記載されるデータベースが新たに形成される。これには、アドレスbを有する20個のビンが含まれ、これらの20個のビンは、ドア反転およびこれ以外の乗員干渉の影響を受けるフィーチャに対して、1〜20まで、ランに利用される。一方、乗員干渉の影響を受けないフィーチャのためのフィーチャ処理は、ここではアドレスcを有する5つのフィーチャスペースのストリング内に記憶される。以下で説明するように、このフィーチャ処理では、標識により分割されているとともに関連するフィーチャ(処理されているフィーチャ)を含むフィーチャスペースのみが処理される。フィーチャ処理は、分割標識106がログ110内に導入される毎に標識スペース内の第1のフィーチャ(すなわち1つ前の分割標識に続いて時間的に隣接して生じるフィーチャ)について処理が行われるような方式で、実時間で行われる。しかし、各フィーチャの処理には、ビンに記憶されている履歴データが利用される。図5に関して以下で説明するように学習が終了した後は、現在の標識、前の標識、およびこれらの間に記憶されているフィーチャ以外をログ110内に維持する必要がなくなる。当然、表1に示されたようなプリントアウトは、修理作業者が点検を行う際に利用することができる。この実施例では、90日よりも前のエレベータ履歴は、通常、現時点で生じている現象および現在の整備・修理のどちらにも関連しないとみなされる。
【0007】
ログに入力された各分割標識に対して、徴候が、第1フィーチャ(f1)、第2フィーチャ(f2)および階数アトリビュートFの関数として決定される。第1フィーチャ(f1)および第2フィーチャ(f2)は、最後の標識で終了するフィーチャスペース内に含まれるものである。階数アトリビュートは、同じエレベータサブシステム(ドア、駆動装置など)から得られ、かつ同等なL.O.P.1を有する5つの前のフィーチャスペースの履歴に基づくものである。
【0008】
徴候124は、本発明の初期動作中に、図9に関して以下で説明される徴候部材相関関係予想ルーチン125に入力される。しかし、本発明により決定された様々な徴候124の原因となっている1つもしくは複数の損傷した特定の部材に関する情報を含む整備情報が十分に得られると、これらの徴候124は、損傷した部材に正確に相関させられる。
【0009】
本発明により監視することが可能な機能の1つの例として、ドア運転が挙げられ、関連するフィーチャとしては、ドア反転が挙げられる。対応するエレベータ装置が動作している状態では、常に、ドア反転およびセイフティの損傷を認識して記録するための本発明の例示的なルーチンが、並列処理として同時に動作する複数のルーチンのうちの1つとして、連続的に動作する。図2には、フィーチャ(その継続時間が1つのファクタである)とともに記憶されるアトリビュート(attribute)の例として、ドア閉命令が発生してからこのフィーチャ、つまりドア反転が起こるまでの時間が示されている。電源がONにされ、続いて初期化が行われた後、ルーチンは初期状態11に入る。エレベータドアが完全に開いた状態になるまでは、テスト12の結果がNOになるため、このルーチンのサイクルは継続される。エレベータドアが完全に開くと、テスト12の結果がYESになり、ドア開状態13に入る。ドア開状態13では、ドア閉命令が発生するまでは、ドア閉命令が発生しているか否かを判断するテスト17の結果がNOとなることによって、ルーチンのサイクルが連続的に継続される。続いて、ステップ18において、ドア反転タイマが起動される。通常の閉動作が行われている場合には、ドア反転タイマを起動する必要はないが、ドア反転が起こった場合には、ドア閉動作が命令されてからドアが反転した時点までの時間を知ることが重要となる。ドアが閉まりつつある状態では、ドア閉状態21でルーチンがサイクルされる。ドア閉状態21では、テスト22において、ドア閉スイッチが動作しているか否かが判断される。これが動作している場合、これは定常の閉動作が行われていることを意味するため、ルーチンは初期状態11に戻る。これは、イベントに起因してフィーチャが生じずに、このイベントが完全に無視された場合である。
【0010】
テスト22がNOである場合、続いて、テスト23によってドア閉命令が発生しているか否かが判断される。ドア閉命令が発生している場合は、ドア閉動作が継続しているということであるため、テスト23の結果がYESの場合には、ルーチンがドア閉状態21に残る。ドア閉命令が取り消された場合、これは、人がドア開スイッチボタンを押しているか、もしくはドア安全スイッチ(例えば、ドア間における物体の存在を検出する装置)が動作しているか、もしくは何らかの故障が発生したことによって起こった可能性があるが、この場合は、テスト23の結果がNOとなり、続いて、ステップ24において、ドア反転タイマが停止される。このドア反転タイマの値(setting)は、ドア閉動作を行うためにドアのモータに電力が供給されていた時間間隔を示している。この後、ルーチンは、待機状態25に入り、ドア閉スイッチが動作した(例えば、乗員がエレベータを起動させるためにドアを閉めようとしたことによって)状態、もしくはドア開命令が存在した状態になるまでは、テスト26,27の結果がNOとなることによって、ルーチンがここでサイクルされる。ドア開命令は、ドア開スイッチもしくはドア安全スイッチの動作後に、コントローラから発生するものである。テスト26に示されるようにドア閉命令が取り消された後にドア閉スイッチが動作するか、もしくは、テスト27に示されるように真にドア開命令に反転したことによって、テスト28によって、ドア閉動作のイベントが終了したときに、テスト28によって、ドア反転タイマが20秒よりも長時間が経過したか否かが判断される。20秒よりも長時間が経過していれば、ステップ29において、「長時間反転」という名称ラベルで識別されるフィーチャが記憶され、続いて、ステップ30において、ドア反転タイマが、フィーチャとともに記憶されることによって、表1に示されているように、時間的にフィーチャに関連付けられる。ドア反転タイマの値が20秒未満である場合、テスト31において、ドア反転タイマが1秒未満であるか否かが判断される。これが1秒未満であれば、ステップ32において、フィーチャが「短時間反転」という名称ラベルで記憶され、ステップ30において、ドア反転タイマ値がこの名称ラベルで記憶される。しかし、テスト31の結果がNOである場合、ステップ33において、フィーチャが「中時間反転」という名称ラベルで記憶される。さらに、ステップ30においてドア反転タイマが記憶された後、図2のルーチンは初期状態11に戻る。
【0011】
本発明により監視および記録を行うことができる状態の1つの例として、エレベータ用安全チェーン(「セイフティ」)におけるドア以外の部分がある。安全チェーンのドア以外の部分について表示される状態の例として、周知のように、超過速度調整器、最終限界スイッチ(final limit switch)、および調速機用セイフティが挙げられる。図3では、「セイフティ」という用語は、ドア用セイフティ以外の全ての安全チェーンを意味しており、「セイフティの損傷」とは、セイフティチェーンの分断ないし喪失を意味している。ドア用セイフティが図3のルーチンに含まれない理由は、もしドア用セイフティがこれに含まれると、通常動作中に停止する毎に、エレベータドアが完全に閉じていないことがドアスイッチにより示され、これによって、これらの停止状態が全てフィーチャとして記録されてしまうためである。図3に示されているように、電源が投入され、続いて初期化が完了した後で、「セイフティ損傷」ルーチンが初期状態35で開始され、続いて、テスト36が行われる。安全チェーンが完全な状態である場合、テスト36の結果がYESになり、ルーチンは安全状態37に入る。安全状態37では、テスト40において、エレベータかごが走行しているか停止しているかが判断される。ブレーキが解放されていない場合、つまりエレベータが停止している場合は、テスト41において、ドア以外の安全チェーンが完全な状態か否かが決定される。完全な状態であれば、ルーチンは安全状態37に残る。しかし、ドア以外の安全チェーンがもはや完全な状態ではない場合、テスト41の結果はNOとなり、続いて、ステップ43でセイフティタイマが起動され、さらに、ステップ44で「乗場におけるセイフティ損傷」という名称ラベルでフィーチャが記憶される。続いて、ルーチンは、非安全状態45に入り、ドア以外の安全チェーンが完全な状態に形成されているか否かを判断するテスト46を通ってサイクルされる。ドア以外の安全チェーンが完全な状態で形成されていない場合は、ルーチンは非安全状態45に残る。しかし、ドア以外の安全チェーンが再形成されると、テスト46の結果がYESとなり、続いて、ステップ49においてセイフティタイマが停止され、さらに、ステップ50においてセイフティタイマの値が記憶される。以上のように、セイフティタイマは、記録される継続時間信号の一例である。この継続時間は、実際には、このフィーチャ(セイフティ損傷)自体の継続時間である。セイフティが損傷している時間の長さは、問題の厳しさを示している。
【0012】
ブレーキが解放されている(つまりブレーキがかかっていない)場合、つまりエレベータが走行している場合、テスト40の結果がYESになることによって、図3のルーチンが走行状態53に入る。走行状態53では、テスト54において、ブレーキがなお解放されているか否かが判断され、解放されていない場合は、ルーチンが安全状態37に戻される。エレベータが解放されていない状態では、常に、エレベータは安全であるためである。しかし、ブレーキがなお解放されている場合は、テスト55においてドア以外の安全チェーンが完全な状態か否かが判断される。ドア以外の安全チェーンが完全な状態である限りは、エレベータ走行が安全に行われる。通常の状態では、テスト54およびテスト55の結果がYESとなるため、走行状態53がサイクルされ、このサイクルは、エレベータかごが乗場に停止するまで続けられる。エレベータかごが乗場に停止すると、テスト54の結果がNOになり、安全状態37に戻る。ドア以外の安全チェーンが損傷している状態でエレベータかごが走行している場合は、テスト55の結果がNOとなり、ステップ56においてセイフティタイマが起動され、続いて、ステップ57において、「走行中のセイフティ損傷」という名称ラベルでフィーチャが記憶される。続いて、上述したように、非安全状態45に入る。
【0013】
図2および図3に関して記載されたように、タイマの値により示された継続時間およびフィーチャ名称は、本発明の主要な形態(つまり関連するフィーチャをグループに分割する分割標識)を含む時系列のログ(データベース)の内部に記憶される。関連するフィーチャを標識により分割する方式として、イベントによる識別、共通の原因に関連させることができる注目すべきフィーチャの連続が終了すること(フィーチャスペースが終了すること)を示す、イベントからの経過時間に基づいている。ドア反転およびドア以外のセイフティ損傷に対して、フィーチャスペースは、エレベータの運転状態に対応した経過時間に基づいて終了する。この経過時間は、エレベータが走行している状態では最も短く、ドアが閉じ、かつエレベータが停止している状態では僅かに長く、ドアが開き、かつエレベータが停止している状態では、非常に長い。関連する経過時間の間に運転状態が変化した場合は、タイマが再スタートされる。従って、関連するとみなすべき運転状態で生じる一連の関連するフィーチャは、標識(marker)間に共に記憶される。エレベータの運転の変化により分割されるために関連しないものとみなすべきフィーチャは、標識のそれぞれ反対側に配置される(表1)。
【0014】
【表1】
【0015】
表1において、End Markerは「終了標識」、Door open in flightは「走行中のドア開」、Door reversal, long は「長時間反転」、Door reversal, mediumは「中時間反転」、Short reversalは「短時間反転」、Lost SAF in flightは「走行中のセイフティ損傷」、reboundは「はね返り」である。
【0016】
電力が投入され、続いて初期化が行われた後に、図4のルーチンが初期状態57で開始される。初期状態57では、テスト58を行うことによって、フィーチャが発生して記憶される(例えば、ステップ32,44,57)たびに、このことを判断する。エレベータのイベントおよび状態が注目すべきものでない場合は、テスト58の結果がNOとなり、これによって、ルーチンが初期状態57に残る。上述したようにフィーチャが記憶される場合は、常に、テスト58の結果がYESになり、続いて、ステップ62においてフィーチャスペースタイマがスタートされる。フィーチャスペースタイマの値は、記録データの一部となるアトリビュート(attribute)である。図4のルーチンは、続いて、「フィーチャスペース」状態63に入り、様々な状況と、走行状態、ドア閉・停止状態およびドア開・停止状態の間でのシフトと、を認識し、続いて、上述した時間が経過するのを待つ。一連のテスト66,67,68によって、これらの状態(走行状態、ドア閉・停止状態、もしくはドア開・停止状態)のうちのどの状態にあるかが判断される。ドアが開きつつある間および閉まりつつある間は、これらの状態のどれにも該当しないため、テスト66,67,68の結果がNOとなることによって、関連するフィーチャスペース状態63が単にサイクルする。テスト66において、ブレーキが解放されているか否かが判断され、解放されていれば、ステップ69において状態タイマが起動され、続いて、テスト71において、ブレーキが解放されているか否かが再び判断される。最初は、通常そうであるため、テスト72において、状態タイマが0.5秒を経過したか否かが決定される。経過していない場合は、ルーチンが走行状態70に残り、テスト71の結果がYES、テスト72の結果がNOとなることによって、サイクルされる。ブレーキがかかっている場合、タイマが再スタートされることによって、0.5秒以上経過するまでルーチンが走行状態70に残ることが可能となる。しかし、ブレーキがかかっておらず、0.5秒経過した場合は、テスト72の結果がYESとなり、ステップ74〜78の組において、標識、ステップ62で起動されたフィーチャスペース継続時間および時間スタンプ、日付スタンプおよびかごが停止した階が記憶される。しかし、最後にブレーキが解放されてから0.5秒経過する前にブレーキがかかった場合、テスト71の結果がNOとなり、ルーチンがフィーチャスペース状態63に戻る。1つの標識スペース内でセイフティ損傷が連続的に生じ得ることは、認識すべきである。これは、ブレーキがかかることによって、関連するフィーチャを分類するフィーチャスペース状態63に戻り、テスト66の結果がNOになり、デマンドが存在した場合に、テスト67,68がNOになるためである。従って、セイフティが再び記憶され、ブレーキが解放され、かつ0.5秒経過するまで、フィーチャスペースが継続する。続いて、テスト72がYESになることによって、一連のステップ74〜78に到達し、ここで、標識がログ内に記憶され、フィーチャスペース継続時間が記憶され、時間スタンプおよび日付スタンプが記憶され、さらに、このときにエレベータが停止した階数が記憶される。
【0017】
テスト66の結果がNOであり、かつテスト67の結果がYESの場合、図4のルーチンは、ステップ79に到達し、ここで状態タイマが起動される。続いて、ルーチンは、ドア閉・停止状態80に入り、テスト81〜83がNOである場合、つまりドア閉スイッチが開かれておらず、ドア開命令が発生しておらず、かつドア閉・停止状態80に入ってから1秒以上経過していない場合は、ここに残る。テスト81がNO、もしくはテスト82がYESである場合、つまりドアがもはや完全には閉じていない場合は、ルーチンはフィーチャスペース状態63に戻る。しかし、ドア閉・停止状態80に入ってから1.0秒経過した場合、テスト83の結果はYESになることによって、ステップ74〜78に到達し、表1に示されたように、標識、継続時間、時間スタンプおよび階数が記憶される。
テスト66およびテスト67の結果が両方ともNOであるが、テスト68の結果がYESである場合、ステップ85において状態タイマが起動され、ドア開・停止状態87に入る。このとき、3つのテスト88〜90によって、ドアがもはや開いた状態でなくなった時点が判断される。ドア閉命令もしくはデマンドが存在するときは、必ず、ドアが閉じるため、テスト88もしくはテスト89の結果がYESとなった場合には、フィーチャスペース状態63に戻り、テスト67に到達してドア閉・停止状態80に入る。ドア開命令が存在する場合、これは定常状態にないことを意味するため、関連する注目すべきイベントがさらに発生し得る。従って、ルーチンは、フィーチャスペース状態63に戻る。テスト88〜90がNOである場合、テスト91において、ドア開・停止状態87に入ってから30秒が経過したか否かが判断される。経過していない場合は、ルーチンがドア開・停止状態87に残る。最終的に、このドア開・停止状態87に入ってから30秒が経過すると、テスト91の結果がYESとなり、ステップ74〜78に到達して、表1に示されるように、標識、フィーチャスペース継続時間、時間スタンプ、日付スタンプおよび階数が記憶される。
【0018】
図5に示されているように、学習処理によって、フィーチャスペース当たりの関連するフィーチャの数Nの平均値μおよび標準偏差σが決定される。これらの値は、この後、乗員干渉確率(L.O.P.I)を決定するために、実時間で利用される。ドア反転を学習するためのルーチンには、入口点131から入ることができる。第1ステップ132では、処理されているフィーチャが「ドア反転」として認識される。続いて、ステップ133において、増加ファクタn’が、初期値n(学習プロセスのためには、この値として、ログ内の現在の最新データのアドレス、もしくは任意選択された他のアドレスを利用することができる)としてセットされる。ステップ135において、第2の増加値Sが1にセットされる。続いて、ステップ136において、第3の増加値b’が0にセットされる。標識以外のフィーチャに到達して処理が開始されるまで、ルーチンは、n’が減少されるステップ138、およびテスト139を通過する。続いて、ステップ141において標識カウンタが0にセットされ、ステップ142においてb’が増加される。ステップ143において、フィーチャカウンタが0にセットされる。1つのフィーチャスペース内には、1つもしくは複数のドア反転以外のフィーチャとともに、処理されているフィーチャ(この場合はドア反転)が0個、1個もしくは複数個存在し得ることは認識すべきである。図5のルーチンでは、フィーチャカウンタによって、各標識スペース内におけるドア反転フィーチャの数がカウントされる。さらに、ステップ144において、ログアドレスn’が減少され、ステップ145において、ログアドレスn’に記憶されているフィーチャが処理中のフィーチャ(この場合はドア反転)であるか否かが判断される。これがドア反転である場合、続いて、ステップ148において、フィーチャカウンタが増加される。これとは逆に、現在のアドレスにおけるフィーチャがドア反転でない場合、テスト145の結果がNOとなり、ステップ148が省略される。フィーチャカウンタが各フィーチャスペース毎に0にされ、標識カウンタが25個の各ビン毎に0にされるため、2つのカウンタが別個に必要となる。続いて、テスト150において、現在のフィーチャが標識か否かが判断される。最初はそうではないため、テスト150の結果がNOとなり、ルーチンがステップ144に戻り、ここでアドレスn’が1だけ減少される。続いて、テスト145において、このアドレスn’にあるフィーチャがドア反転(もしくは、図5のルーチンで処理することができるような他の特別なフィーチャ)か否かが判断される。ステップおよびテスト144〜150を通るこの処理は、次の標識が見つけられるまで続けられる。次の標識が見つけられると、テスト150の結果がYESになり、テスト151においてフィーチャカウンタが0であるか否かが判断される。これが0であれば、このことは特定の標識スペース内にドア反転が含まれていないことを意味しているため、無視されるべきである。すなわち、学習プロセス中、ルーチンは、ドア反転フィーチャに出会うことなく、分割標識が存在するアドレスを通り、フィーチャが存在する幾つかのアドレスを通り、分割標識が存在するもう一方のアドレスまで移動する可能性がある。このような場合、テスト151の結果がYESになることによって、ルーチンがステップ144に戻り、分割標識間におけるフィーチャを走査する処理が継続される。関連するフィーチャ(この場合はドア反転)がフィーチャスペース内に存在することが発見された後、テスト150の結果が再びYESになることによりこのフィーチャスペースが終了されると、フィーチャカウンタの値がもはや0ではないためにテスト151の結果がNOとなる。これによって、ステップ155において、ビン要素b’に対するフィーチャ数Nが、フィーチャカウンタと等しい値にセットされる。続いて、ステップ156において、標識カウンタが増加される。続いて、テスト157において、見つけられた標識の総数が既に20になったか否かが判断される。最初は、そうではないため、テスト157の結果はNOとなり、ルーチンがステップ142に戻り、ここでb’が増加される。続いて、ステップ143においてフィーチャカウンタが0にリセットされる。関連するフィーチャを少なくとも1つ含んでいるフィーチャスペースが20個累積されるまで、同様な方法で処理が継続される。この後、テスト157の結果はYESとなり、ステップ158において、関連するフィーチャ(この場合はドア反転)の数がそれぞれNである20個のフィーチャスペースb’を1つのセットSとし、この1つのセットSに対して、平均値N’が計算される。ステップ159において、20個のフィーチャスペースを含む第1セットSに対して、範囲Rが、20個のビンにおけるNの最大値から20個のビンにおけるNの最小値を減算したものとして決定される。続いて、テスト160において、エクセスフラグ(以下で説明される)が存在するか否かが調べられる。このエクセスフラグは、最初の処理では存在しない。テスト161において、25個のビンが処理されたか否かが判断される。最初は、そうではないため、ステップ162においてSが増加され、プログラムがステップ141に到達し、ここで標識カウンタが0とされる。さらに、ステップ142においてb’が増加され、ステップ143においてフィーチャカウンタが0とされた後、ステップ144〜151に関して上述したようにログ内のアドレスn’を1つずつ処理し始める。20個のフィーチャスペースをそれぞれ含んでいるビンが25個処理されてしまうと、テスト161の結果がYESになり、ステップ163において、フィーチャ「ドア反転」の平均値μが、25個のセットSからそれぞれ得られた平均値N’の合計値の25分の1の値として決定される。続いて、ステップ164において、フィーチャ「ドア反転」に対する標準偏差σが、25個のビンSに対して得られた範囲Rを0.06倍した値として決定される。この係数0.06は、標準的な統計表から得られたものである。
【0019】
ルーチンは、ステップ165に進み、ここでセットSが1にされ、続いて、ステップ167において、ビン1におけるフィーチャ数の平均値N’が、平均値μに標準偏差σの3倍値を加算した値よりも大きいか否かが判断される。このようなビンが発見された場合、ステップ172においてXSフラグ(エクセスフラグ)がセットされる。ステップおよびテスト136〜164に関して上述したような方法で、他のログアドレスn’から得られる新たなデータおよび同じSの値を用いて、新たな値が計算されるが、このときにはテスト160がYESになるため、テスト161が省略され、ステップ162において、XSフラグがリセットされる。このことによって、ステップ163において平均値μが新たに決定され、ステップ164において標準偏差σが新たに決定される。続いて、ステップ165およびテスト167が繰り返して行われることにより、エクセスが、新たに計算されたμおよびσを用いて全てのビンに対して調べられる。現在の平均値N’が、平均値μに標準偏差の3倍値を加算した値以下である場合、テスト167の結果がNOとなり、テスト168においてSが25に等しいか否かが判断される。最初は、そうではないため、テスト168の結果はNOとなり、ステップ166においてSが増加され、これによって、次の平均値N’が順にテストされる。平均値μに標準偏差σの3倍値を加算した値以下である平均値N’を有するビンが全て連続的にテストされると、テスト168の結果がYESになり、ルーチンが点169において終了する。図5のルーチンから得られるμおよびσの値は、不変の値とすることができるが、通常の摩耗が生じたり大きな改良が行われることによりエレベータが著しく変化した場合は、新たに決定することができる。
【0020】
乗員干渉の影響を受ける他の特定のフィーチャを処理するためには、異なる点(例えば、点170)から図5のルーチンに入る。続いて、ステップ171において、「ドア反転」フィーチャに関して上述したように、フィーチャとしてこの特定のフィーチャ(いかなるフィーチャであっても)がセットされ、ルーチンが継続される。
【0021】
ドア反転フィーチャのフィーチャ処理が図6〜8に示されている。初期化の後、図6のルーチンは、移送点173から初期状態に入る。フィーチャ処理は、一組の標識の間に記憶されているフィーチャ、つまり同じフィーチャスペース内にあるフィーチャの全てに関する。以下で説明するように、処理により決定されるフィーチャスペースの特性は、フィーチャスペースの終了を示す標識Mが存在するログアドレスnに記憶される。
【0022】
ログ110への最新の入力が標識である場合は必ず、これはフィーチャスペースが終了することを示している。テスト174の結果がYESになることによって、ルーチンが初期状態から抜ける。ステップ175において、増加可能な数n’として標識のログアドレスnがセットされる。ステップ176においてn’が減少され、テスト177において、標識がアドレスn’に記憶されているか否かが判断される。最初は、そうではないため(2つの標識が隣接して存在することはないので)、テスト177の結果はNOとなり、ステップ176において、n’がさらに1だけ減少される。この処理は、現在のフィーチャスペースの開始を示す1つ前の標識が見つけられるまで継続される。続いて、ステップ178においてn’が増加され、このフィーチャスペース内におけるフィーチャの処理が開始される。一連のテスト179〜183によって、このフィーチャスペース内における第1のフィーチャの特定の種類が判断される。この種類は、このフィーチャスペースを特徴付けるものである。この種類がドア反転であると仮定すると、テスト179の結果がYESになり、移送点185から図7のルーチンに入る。
【0023】
図7を参照すると、ステップ186において、20を法とする(modulo 20)ドア反転ビンカウンタbが増加される。このビンカウンタは、単に、関連するフィーチャ(この場合は、ドア反転)の処理により得られた最新の20個のフィーチャスペース内にドア反転の数Nを維持するものである。20番目の最も古いフィーチャスペースよりも前に処理されたフィーチャスペースは、単に捨てられる。ステップ197において、標識Mに対するフィーチャ(f1)としてログアドレスn’にあるフィーチャがセットされる。これは、アドレスnにある標識により終了するフィーチャスペースに対して上述された徴候S(n)=f1(n),f2(n),F(n)の第1フィーチャである。次のステップ198において、フィーチャカウンタが1にセットされ、ステップ199においてf2フラグがリセットされ、続いて、ステップ200においてL.O.P.I.(乗員干渉確率)フラグがリセットされる。これらのフラグは、両方とも、説明されるルーチン内で利用されるものである。
【0024】
第1に、テスト203において、フィーチャスペース内における第1フィーチャのアドレスn’にあるドアサブシステムフィーチャがドア反転か否かが判断される。そうでない場合は、ステップ204においてL.O.P.I.フラグがセットされる。これによって、ドア反転以外のフィーチャ(つまり乗員干渉の影響を受けない他の特定のフィーチャ)のL.O.P.I.が自動的に「低い」ことが示される。ステップ205においてアドレスn’が増加され、テスト206において、アドレスn’に標識が記憶されているか否かが判断される。通常は、2つ以上のフィーチャが1つのフィーチャスペース内に存在し得るため、アドレスn’に標識が記憶されていない可能性がある。このような場合、テスト206の結果がNOになり、テスト207において、第2のアドレスにあるフィーチャがドア反転か否かが判断される。ドア反転である場合、ステップ208において、フィーチャカウンタが増加される。ドア反転でない場合、フィーチャカウンタが省略され、ステップ209においてL.O.P.I.フラグがセットされる。これによって、ドア反転以外のフィーチャを有する標識スペースのL.O.P.I.が「低い」ことがさらに示される。続いて、テスト211において、f2フラグ(このルーチンだけで利用される)がセットされているか否かが判断される。最初は、f2がセットされていないため、ステップ212において、この標識の徴候の第2フィーチャf2として、ログの現アドレスにおけるフィーチャがセットされる。ステップ213において、f2フラグがセットされ、これによって、この標識に対してステップ212がこの段階で重複して行われることがなくなる。続いて、ルーチンは、ステップ205に戻り、ここでログアドレスn’が増加される。テスト206において、現アドレスに標識が存在するか否かが判断される。標識が存在しない場合は、テスト207において、現アドレスにドア反転が存在するか否かが判断される。ドア反転が存在する場合、ステップ208においてフィーチャカウンタが増大される。これとは逆に、ドア反転が存在しない場合は、ステップ208は省略されてL.O.P.I.フラグがセットされる(これは、重複する可能性がある)。続いて、f2フラグがセットされているか否かが判断される。f2フラグが以前にセットされている場合、ステップ212,213は省略される。ルーチンは、再びステップ205に戻り、ここでログアドレスが増加される。フィーチャスペースに、1つもしくは複数のドア反転が含まれるとともに他のフィーチャがドア反転によって分散して存在している可能性があることは認識すべきである。ステップおよびテスト205〜213を含むこのような処理は、ログアドレスn’に標識が入るまで続けられる。続いて、テスト206の結果がYESになることによって、テスト218に到達し、ここでf2フラグがセットされているか否かが判断される。f2フラグがセットされていない場合は、処理中のドア反転のみがこのフィーチャスペース内に存在するということであるため、ステップ219において徴候における第2フィーチャf2(n)が0にセットされる。続いて、ステップ220において、このビンbの関連するフィーチャの数としてこのフィーチャカウンタの値がセットされる。
【0025】
本発明の特徴は、ドア反転、および乗員干渉の影響を受ける他の特定のフィーチャが、これらのフィーチャの原因となっている乗員干渉確率(L.O.P.I.)によって分類されることである。フィーチャスペースにドア反転(もしくは他の特別なフィーチャ(処理されている場合))以外のフィーチャが含まれている場合、そのL.O.P.I.が低いことが自動的に判定される。テスト221において、L.O.P.I.フラグがセットされているか否かが判断され、これがセットされていれば、ステップ222において、アドレスnにあるこの標識に対するL.O.P.I.として「低」がセットされる。L.O.P.I.フラグがセットされていない場合、サブルーチン223において、最新の連続した関連するフィーチャスペースが20個含まれる1つのビンに亘って、フィーチャスペース当たりの関連するフィーチャ(この場合はドア反転)数の平均値N’が決定される。この実施例では、各ビン(b)に、20個のフィーチャスペースを最初から含んでいるこのビンに対して得られたフィーチャスペース当たりのフィーチャ数の平均値N’のみならず、このビンをトリガしたフィーチャスペース(現在処理されているフィーチャスペース)内のフィーチャの数が記憶される。サブルーチン223において平均値N’が決定されると、最新のフィーチャスペース内のドア反転が乗員干渉に起因して生じた確率が決定される。最初に、テスト227において、標識スペース当たりのドア反転の数の平均値N’が、平均値μに標準偏差σ(図5に関して説明されたように決定された値)の3倍値を加算した値以上か否かが判断される。そうであれば、乗員干渉確率は「低」となり、ステップ222においてこれが記録される。しかし、平均値N’が平均値μよりも標準偏差σの3倍値以上大きくない場合は、最新の3つのビンのうちの2つのビンについてのN’が平均値μに標準偏差σの2倍値を加算した値以上か否かが判断される。ステップ230においてN’カウンタが0にセットされ、ステップ231においてローカルカウント数Mが0にセットされる。bの値は、ここでもまた、処理中のフィーチャスペースのビン(ステップ186でセットされたb値)を示している。ステップ232において、Mの値が1に増大され、テスト233において、アドレスがbとされたビンの平均値N’の値が、平均値μに標準偏差の2倍値を加算した値以上か否かが判断される。そうである場合、ステップ234において、N’カウンタが増大される。これに対して、そうではない場合、ステップ234は省略される。続いて、テスト235において、Mカウンタが3に到達したか否かが判断される。最初は、そうではないため、ステップ236において、アドレスbが減少され、続いて、ステップ232においてMカウンタが増加される。再び、テスト233において、次のビンの平均値N’が平均値μよりも標準偏差σの2倍値以上大きいか否かが判断される。そうである場合、ステップ234においてこれがカウントされるが、そうでない場合は、これはカウントされない。再び、テスト235において、3つのアドレスbが調べられたか否かが判断される。3つのアドレスbが調べられている場合、テスト238において、N’カウンタが2以上であるか否かが判断される。そうである場合、最後の3つのビンのうちの2つビンの平均値N’が平均値μよりも標準偏差σの2倍値以上大きいことを意味している。この場合、ステップ239において、アドレスnにある標識により終了するフィーチャスペース内のフィーチャに対する乗員干渉確率が、「中」としてセットされる。しかし、3つビンのうちの2つのビンの平均値N’が、平均値μよりも標準偏差σの2倍値以上大きくない場合、テスト238の結果がNOとなり、ステップ240において、乗員干渉確率が「高」としてセットされる。移送点241により示されるように、図8のルーチンが続いて行われる。
図8に示されているように、ステップ243において、他のドアサブシステムのビンカウンタjが増加される。このビンカウンタは、図8に示されているように使用できるデータを提供するために、ドアサブシステムの最後の5つのフィーチャスペースに対して、フィーチャスペースの標識とともに記録される階を調べるためのものである。続いて、ステップ244において、ビンjのためのデータスタンプとして、アドレスnにある終了標識の日付スタンプがセットされる。ステップ245において、ビンjの階として、アドレスnにある終了標識に関連する階がセットされる。続いて、ステップ246において、階カウンタが1にセットされ、ステップ247において、増加可能な係数j’がjにセットされる。さらに、ステップ248において、ローカルカウンタの値Mが0にセットされる。続いて、ステップ250において、jが減少されることによって、ドアサブシステムに関する1つ前のビンが調べられる。テスト251において、前のビンの乗員干渉確率が現在のビンの乗員干渉確率と比較される。これらが等しくない場合は、前のビンが、このフィーチャスペースの階ファクタFの決定に利用されない。これとは逆に、これらのビンの乗員干渉確率が等しい場合、ステップ252においてMが増加されることによって、等しい乗員干渉確率を有するためにこの計算に含まれるビンの数がカウントされる。続いて、テスト253において、前のビンj’の階が現在のビンjの階と同じか否かが判断される。同じであれば、ステップ254において階カウンタが増加される。同じでない場合は、ステップ254が省略される。続いて、テスト255において、適したビン(エレベータサブシステムおよびL.O.P.I.が同じであるビン)が既に5つ調べられたか否かが判断される。そうでない場合は、テスト256において、このビンj’の日付スタンプが今日の日付スタンプから90日よりも前のものであるか否かが判断される。そうであれば、これより前のビンは、この計算に含まれない。これとは逆に、そうではない場合は、テスト256の結果はNOとなり、ルーチンがステップ250に戻る。この処理は、5つのドアサブシステムビンが現在のビンと同じ乗員干渉確率を有することが発見されてテスト255がYESになるか、最後に調べられたビンが今日から90日より前のものであることによりテスト256がYESになるまで、継続される。続いて、テスト260において、Mがステップ256で1にセットされただけであるか否かが判断される。そうであれば、現ドアシステムフィーチャスペースと同じ乗員干渉確率を有するドアシステムフィーチャが90日以内に1度だけ生じたことを意味している。このような場合、ステップ261において、アドレスnにおける現在の標識により終了するフィーチャスペースの階ファクタが、「未知」とされる。階カウンタがMと等しい場合は、連続した各ビンj’がこのビンjの階と等しいということを意味しているため、Mが増加されるたびに、これに対応して階カウンタが増加される。従って、現フィーチャスペースと同じ乗員干渉確率を有する全てのドアシステムフィーチャスペースが、現ドアシステムフィーチャスペースの階(ビンjの階)と同じ階で生じたということである。従って、ステップ263において、アドレスnにある現在の標識により終了するフィーチャスペースの階ファクタFが、「単一」とされる。しかし、同じ乗員干渉確率を有するビンが、現在のビンと同じ階を有していなかった場合は、階カウンタはMと等しくないため、テスト262の結果がNOとなり、ステップ264において、アドレスnにおける現標識により終了するフィーチャスペースの階ファクタFとして、「複数」がセットされる。この階ファクタFは、アドレスnにおける現標識により終了するフィーチャスペースの徴候S(以下で説明する方法に用いられるf1(n),f2(n),F(n))の一部となる。続いて、プログラムは、移送点173を介して、図6の初期状態に戻る。
以上の説明では、フィーチャの例としてドア反転が挙げられた。この場合、短時間ドア反転、中時間ドア反転および長時間ドア反転が起こり得るが、これらは、図6〜8に関して説明された方法では、1つのものとして処理される。これに対して、本発明が適用されるべき特定の用途に依存して、上述された説明を、短時間ドア反転、中時間ドア反転および長時間ドア反転に対して別々に利用することもできる。
【0026】
図6を参照すると、別の時点では、テスト179の結果がNOであるが、テスト180の結果がYESであると仮定する。これによって、乗員干渉確率を有する特定のフィーチャについてのフィーチャ処理が行なわれる。このような場合、この特定のフィーチャに関するビンを用いて、図7および図8に関して説明したように、処理が行なわれる。これとは逆に、テスト180がNOであり、テスト182がYESである場合は、移送点270に到達して、図9に示されるような、セイフティサブシステムに関するフィーチャの処理に入る。続いて、ステップ274において、アドレスnにおける現標識により終了するフィーチャスペースの第1フィーチャとして、図6のステップ177〜178により得られたアドレスn’における、処理中のフィーチャスペースの第1フィーチャがセットされる。続いて、ステップ278においてn’が増加されることによって、このフィーチャスペース内の第2フィーチャが指し示される。テスト279において、このフィーチャスペースの第2フィーチャが標識か否かが判断される。標識であれば、このフィーチャスペースには1つのフィーチャしか含まれていないということであるため、テスト279の結果がYESである場合は、ステップ280において、アドレスnにおける現標識により終了するフィーチャスペースの第2フィーチャが0にセットされる。これに対して、第2フィーチャが標識でない場合は、テスト279の結果がNOとなり、ステップ281において、アドレスnにおける現標識により終了するフィーチャスペースの第2フィーチャとして、ログ内のn’に記憶されている、フィーチャスペースの第2フィーチャがセットされる。続いて、フィーチャスペースの終わりにある標識がアドレスn’に入るまで、ステップ282およびテスト283において、n’が増加される。ステップ284において、5を法とする(modulo five)セイフティサブシステムビンカウンタkが増加される。乗員干渉確率を有さないフィーチャに対して、あるフィーチャに関連する階の数が単一であるか複数であるかが、最新の5つのビンから決定されるためである。5番目に新しいビンより前のビンは、単に捨てられ、新たなビンがこれに代わる。ステップ285において、このビンの日付スタンプとして、処理されているフィーチャスペースの終了標識のアドレスn’における日付スタンプがセットされる。さらに、ステップ286において、このビンの階kとして、処理されているフィーチャスペースの終了標識(アドレスn’にある)の階がセットされる。ドア反転もしくは他の特定のフィーチャではないため、ステップ290において、このフィーチャスペースのL.O.P.Iは、「低」としてセットされる。さらに、ステップ292において、階カウンタが0にセットされる。ステップ293において、以下のルーチンで利用されるローカル数Mが1にセットされ、ステップ294において、増加可能なビンカウンタのアドレスk’として、このビンのアドレスkがセットされる。続いて、ステップ297において、k’が減少されることによって、セイフティドアシステムのビンの順序における1つ前のビンが指し示される。さらに、ステップ297において、数Mが増加される。テスト298によって、調べられているビンの階が処理されているフィーチャスペースの終了標識の階と同じか否かが判断される。同じであれば、ステップ299において階カウンタが増加される。しかし、同じでない場合は、ステップ299が省略される。テスト301において、5つのビン(処理中の1つのビンを含めて)が比較されたか否かが判断される。そうでない場合は、テスト302によって、最後に調べられたビンの日付スタンプが今日から90日前のものであるか否かが判断される。そうでない場合は、プログラムがステップ296に戻り、5つのビンが現ビンと比較されるか、もしくは調べられた最後のビンの日付が今日から90日より前のものである状態になるまで、処理が継続される。このような場合、テスト301もしくはテスト302の結果がYESになり、テスト305において、Mがステップ297で1にセットされたのみであるか否かが判断される。そうであれば、ステップ306において、アドレスnにおける現標識により終了するフィーチャスペースの階ファクタFが「未知」とセットされる。Mが1ではなく、かつ階カウンタがMと等しい場合は、連続した各ビンk’の階がこのビンkの階と同じであることから全階が同じであるということであるため、ステップ308において、ファクタFとして「単一」がセットされる。しかし、階カウンタがMカウンタと同様に増加しなかった場合は、2つ以上の階が存在しているということであるため、ステップ309において、ファクタFが「複数」とセットされる。続いて、プログラムは、移送点173を介して図6の初期状態に戻る。
【0027】
約6〜8か月の間、本発明が特定のエレベータ、もしくは複数の同様なエレベータのグループに利用された後、f1,f2,Fを含む特定の徴候Sが、エレベータの特定部材の損傷に起因している確率をサービス記録から決定することができる。整備記録によって、損傷していることが決定されるべき実際の部材が各徴候に関連付けられるためである。これは、部材Cが徴候Sの原因となっている確率Pとして示すことができる。
【0028】
【数3】
【0029】
適切なサービス履歴を得る前に、以下の関係式から確率を見積もることができる。
【0030】
【数4】
【0031】
ここで、P(S/C)は、損傷した部材によって特定の徴候が生じる確率であり、P(C)は、部材(C)が損傷している確率であり、P(S)は、特定の徴候が生じる確率である。
所定のエレベータもしくはエレベータタイプに関する以前の損傷についての統計的報告から、部材Cの損傷に起因して特定のエレベータが損傷もしくは破壊する確率P(C)が得られる。
ファクタP(S/C)は、本発明が適用されているエレベータの運転履歴がなければ、得ることができない。しかし、エレベータの整備および修理の専門家であれば、各部材Cの損傷によって特定の徴候Sが生じる確率P’ (S/C)を予想することができる。
P’(S/C)=強=0.8
P’(S/C)=中=0.5
P’(S/C)=弱=0.2
P’(S/C)=無=0.0
同様に、ファクタP(S)は、本発明を用いて履歴を得る前には、得ることができない。しかし、統計的に、特定の部材Cの損傷によって特定の徴候が生じる確率を考えられる全ての部材について合計した値は、1にならなければならない。
【0032】
【数5】
【0033】
式2を式3に代入して、
【0034】
【数6】
【0035】
予想される確率P’(S/C)および未知の基準化係数(normalizing factor )であるP’(S)を式4に代入して、
【0036】
【数7】
【0037】
従って、
【0038】
【数8】
【0039】
従って、部材Cの損傷に起因して徴候Sが生じる確率は、
【0040】
【数9】
【0041】
予想確率が利用されても(例えば、本発明を最初に適用する場合に)、実際の確率(本発明により数ヶ月間運転させることにより得られる)が利用されても、特定の部材に起因して特定の徴候が生じる確率は、各徴候、ひいては各フィーチャスペースの終了標識と関連する。部材により徴候が生じている確率は、乗員干渉確率(L.O.P.I)が低いフィーチャのみに対して得られることが好適であると考えられている。
【0042】
上述した特許出願は、この点について開示している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例を詳細に示す機能上のブロック図。
【図2】ドア反転ルーチンの論理流れ図。
【図3】ドア以外のセイフティのルーチンの論理流れ図。
【図4】分割標識ルーチンの論理流れ図。
【図5】学習処理ルーチンの論理流れ図。
【図6】フィーチャ処理の初期化の論理流れ図。
【図7】ドアサブシステムのフィーチャ処理の論理流れ図。
【図8】ドアサブシステムのフィーチャ処理の論理流れ図。
【図9】セイフティサブシステムのフィーチャ処理の論理流れ図。
【符号の説明】
101…エレベータ
105…分割標識
110…ログ
112〜114…フィーチャ認識ルーチン
118…学習ルーチン
120…ビン
Claims (9)
- かごを備えたエレベータの運転パラメータの監視および処理を行う方法であって、前記方法には、
(a)エレベータ性能に影響を及ぼす様々なタイプの注目すべきフィーチャを示すイベントもしくは状態の発生を、エレベータの運転パラメータから検出し、前記の注目すべきフィーチャの発生に応答して、対応するフィーチャ信号を発生させるステップが含まれており、前記注目すべきフィーチャには、エレベータの運転状態および乗員の動作により生じ得るエレベータの運転イベントを示す特定の注目すべきフィーチャが含まれ、さらに、前記方法には、
(b)各フィーチャ信号に応答して、前記注目すべきフィーチャに対応するフィーチャ表示を時系列のログに記憶することによって、記憶された特定のフィーチャ表示を含む関連する記憶されたフィーチャ表示を提供するステップと、
(c)前記の記憶されたフィーチャ表示を、共通の原因に関連させることができる類似したフィーチャ表示の群に分割するステップと、が含まれており、
エレベータが非運転状態にある学習段階では、
(d)前記の記憶された特定のフィーチャ表示から、複数の前記の類似したフィーチャの群のそれぞれに含まれる前記フィーチャ表示の数の平均値(N’)を決定し、これに応答して各群に対して対応する第1の平均値(N’)表示を記憶するステップと、
(e)前記の類似したフィーチャの群における前記表示の数の範囲を決定して、これを示す範囲表示を記憶するステップと、
(f)前記表示の数の標準偏差(σ)を前記範囲表示の関数として決定し、これを示す標準偏差表示を記憶するステップと、が行われ、
前記学習段階の後のエレベータの通常運転段階では、
(g)前記ステップ(a)〜(c)を連続的に行い、前記の記憶されたフィーチャ表示から、各類似したフィーチャ表示の群における前記フィーチャ表示の数を決定するステップと、
(h)前記ステップ(g)で決定されたそれぞれの前記フィーチャ表示の数と、前記平均値(N’)および前記標準偏差(σ)と、の関係に応じて、注目すべきフィーチャの発生が乗員干渉によって生じている確率を示す表示を提供するステップと、が行われ、
前記ステップ(h)では、
(i)前記ステップ(g)で決定された前記フィーチャ表示の数が、前記平均値(N’)から前記標準偏差(σ)の3倍値以上離れている場合に、前記の注目すべきフィーチャが乗員干渉に起因して発生している確率が低いことを示す表示を提供し、
(ii)前記ステップ(g)で決定された前記フィーチャ表示の数のうちの最新の3つのうちの2つが、前記平均値(N’)から前記標準偏差(σ)の2倍値以上離れている場合に、前記の注目すべきフィーチャが乗員干渉に起因して発生している確率が中程度であることを示す表示を提供し、
(iii)(1)前記ステップ(g)で決定された前記フィーチャ表示の数が前記平均値(N’)から前記標準偏差(σ)の3倍値以上離れておらず、(2)前記ステップ(g)で決定された前記フィーチャ表示の数のうちの最新の3つのうちの2つが、前記平均値(N’)から前記標準偏差(σ)の2倍値以上離れていない場合に、前記の注目すべきフィーチャが乗員干渉に起因して発生している確率が高いことを示す表示を提供することを特徴とする方法。 - 前記のエレベータが非運転状態にある学習段階では、
前記ステップ(d)およびステップ(e)を複数回繰り返すことによって、前記平均値(N’)表示を複数決定するとともに前記範囲表示を複数決定し、前記ステップ(d)〜(f)では、
前記平均値(N’)表示の平均値(μ)を決定し、これを示す前記平均値(μ)表示を記憶し、
前記の複数の範囲表示の平均値の関数として前記標準偏差(σ)表示を決定することを特徴とする請求項1記載の方法。 - 前記関数は、前記範囲表示の前記平均値を0.06倍したものとすることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 前記の注目すべきフィーチャは、エレベータのドア反転であることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 前記ステップ(c)では、
(1)エレベータの運転パラメータから、前記の注目すべきフィーチャを共通の原因に関連させることができるエレベータ運転の継続の終了を示すエレベータ運転のイベントもしくは状態を検出し、これに応じて分割標識信号を発生させ、
(2)前記分割標識信号に応答して、分割標識表示を前記ログ内に時系列で記憶し、前記分割標識表示によって、前に前記ログ内に記憶された注目すべきフィーチャが、前記分割標識表示が前記ログ内に記録された後に前記ログ内に記録される注目すべきフィーチャから分割されるようにすることを特徴とする請求項1記載の方法。 - 前記フィーチャ信号を、閉動作中のかごドア反転に応じて発生させ、
前記分割標識信号を、(1)エレベータ走行の開始もしくは(2)エレベータの停止に応答して発生させることを特徴とする請求項5記載の方法。 - かごを備えたエレベータの運転パラメータの監視および処理を行う方法であって、
(a)エレベータ性能に影響を及ぼす様々なタイプの注目すべきフィーチャを示すイベントもしくは状態の発生を、イベントおよび状態を含むエレベータの運転パラメータから検出し、前記の注目すべきフィーチャの発生に応答して、対応するフィーチャ信号を発生させるステップと、
(b)各フィーチャ信号に応答して、前記注目すべきフィーチャに対応するフィーチャ表示を時系列のログに記憶することによって、関連する記憶されたフィーチャ表示を提供するステップと、
(c)前記の記憶されたフィーチャ表示を、共通の原因に関連させることができる類似したフィーチャ表示の群に分割するステップと、
(d)前記ステップ(a)〜(c)を連続的に行い、前記の記憶されたフィーチャ表示から、各類似したフィーチャ表示の群における前記フィーチャ表示の数を決定するステップと、
(e)前記ステップ(d)で決定されたそれぞれの前記フィーチャ表示の数と、前記フィーチャ表示の数の平均値(N’)および前記フィーチャ表示の数の標準偏差(σ)と、の関係に応じて、注目すべきフィーチャの発生が乗員干渉によって生じている確率を示す表示を提供するステップと、が行われ、
前記ステップ(e)では、
(i)前記ステップ(d)で決定された前記フィーチャ表示の数が、前記平均値(N’)から前記標準偏差(σ)の3倍値以上離れている場合に、前記の注目すべきフィーチャが乗員干渉に起因して発生している確率が低いことを示す表示を提供し、
(ii)前記ステップ(d)で決定された前記フィーチャ表示の数のうちの最新の3つのうちの2つが、前記平均値(N’)から前記標準偏差(σ)の2倍値以上離れている場合に、前記の注目すべきフィーチャが乗員干渉に起因して発生している確率が中程度であることを示す表示を提供し、
(iii)(1)前記ステップ(d)で決定された前記フィーチャ表示の数が前記平均値(N’)から前記標準偏差(σ)の3倍値以上離れておらず、(2)前記ステップ(d)で決定された前記フィーチャ表示の数のうちの最新の3つのうちの2つが、前記平均値(N’)から前記標準偏差(σ)の2倍値以上離れていない場合に、前記の注目すべきフィーチャが乗員干渉に起因して発生している確率が高いことを示す表示を提供することを含み、
(f)各フィーチャ信号に応答して、エレベータかごが位置する階を示す階数信号を記憶し、
(g)前記の記憶されたフィーチャ表示を、共通の原因に関連させることができる類似したフィーチャ表示の群に分割するステップと、
(h)各群の注目すべきフィーチャと同じタイプの第1の注目すべきフィーチャを有する所定数の前記群から、前記の第1の注目すべきフィーチャの全てが前記かごとともに(1)同じ階で起こっているか、もしくは(2)複数の階で起こっているか、を各群に対して決定し、(1)の場合には単一階表示を記憶し、(2)の場合には複数階表示を記憶するステップと、が含まれることを特徴とする方法。 - 前記の所定数の群のうち、各群の第1の注目すべきフィーチャと同じ第1の注目すべきフィーチャを含む群の数が、選択された数以上でない場合に、前記ステップ(h)の(1)(2)が未知であることを示す表示を各群に対して記憶することを特徴とする請求項7記載の方法。
- 前記の選択された数が、前記の各群を含めて1であることを特徴とする請求項8記載の方法。
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