JP5030278B2 - 連続溶融めっきラインにおける鋼帯の形状制御方法及び制御装置 - Google Patents

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本発明は、連続溶融めっきラインにおいて、溶融めっき浴中を通過して浴上に導出される鋼帯の良好な平坦性を確保するための鋼帯幅反り変形の制御方法および制御装置に関する。
連続溶融めっきラインにおいて、鋼帯の溶融めっきは、図6に示すように、鋼帯(S)を、溶融めっき浴(1)内のシンクロール(2)及びその上方のサポーティングロール(3)で支持・案内しながら、浴中を走行させることにより行なわれる。めっき浴(1)の直上には、鋼帯表面のめっき付着量(目付け量ともいう)を調節する手段として、ワイピングノズル(4)が鋼帯(S)の両側に対向配置されている。めっき浴から引き上げられた鋼帯(S)は、そこを通過する際に、ワイピングノズル(4)から噴射されるガス流の吹拭作用によりめっき付着量を制御される。
鋼帯のめっき付着量を、鋼帯表面の全体に亘って所定の付着量となるように制御するには、ワイピングノズル(4)の噴射ガス流が、鋼帯(S)の表裏両面のそれぞれに均一に作用するように、鋼帯は変形のないフラット形状であることを要する。
ところが、シンクロール(2)で方向転換された鋼帯には、「C反り」と称される板幅方向の反り変形が生じる。これは、シンクロール(2)を通過する際のロール周面に対する巻き付きにより塑性変形が生じ、その塑性変形量が鋼帯(S)の板厚の分だけおもて側と裏側とで異なるからであり、鋼帯(S)がシンクロール(2)から離れる際に幅方向応力の曲げモーメントが解放されるとともにC反り変形が発生する。このC反り変形は、シンクロール(2)側に凹の湾曲形状を呈する。めっき浴上に導出される鋼帯(S)がこのように変形していると、ワイピングノズル(4)から噴射されるガス流の鋼帯に対する噴射圧力、噴射流が、板幅方向において不均一となり、結果としてめっき付着量のムラが発生し、めっき品質が損なわれることになる。
鋼帯のC反り変形を矯正する方法として、図7,図8のように、シンクロール(2)の上方に、鋼帯(S)を挟む一対のサポーティングロール(3A)(3B)を配置して鋼帯(S)にロール曲げ応力(C反り変形に対する逆曲げ応力)を加える矯正方法、あるいは図9のようにワイピングノズル(4)の直上に、電磁石(6)を設置し、電磁力による逆曲げ歪でC反りを矯正する方法などの工夫が提案されている。
図7のC反り矯正方法は、鋼帯(S)を挟んでシンクロール(2)の反対側に位置するサポーティングロール(3A)を下位に、シンクロール(2)と同じ側に位置するサポーティングロール(3B)を上位にそれぞれ配置すると共に、サポーティングロール(3A)に水平方向位置制御装置(5)を連結し、サポーティングロール(3A)の押込み量の調整により鋼帯に加わる曲げ応力を制御し、C反り変形を矯正するというものである(特許文献1,2)。
図8のC反り変形矯正方法は、上記図7のそれとは逆に、シンクロール(2)と同じ側のサポーティングロール(3B)を下位に、反対側のサポーティングロール(3A)を上位にそれぞれ配置し、その一方(又は両方)に水平方向位置制御装置(5)を設けて鋼帯(S)のC反り変形を矯正するようにしている(特許文献3,4)。
他方、電磁力を利用したC反り変形の矯正方法は、図9のように、サポーティングロールによるロール曲げ(逆曲げ)と併用して実施するのが通常であり、ワイピングノズル(4)の直上に電磁石(6)を鋼帯の左右両側に対向配置し、めっき浴から引き上げられた鋼帯(S)の形状を形状検出センサー(7)で検出し、検出されるC反り量の大きさに応じた電磁力を鋼帯に作用させてC反り変形を矯正するようにしている(特許文献5)。
特開平09-025552号公報 特開平10-130800号公報 特開昭62−030865号公報 特開2000-273610号公報 特開2003-113460号公報
サポーティングロール(3)(3A,3B)の押込み操作で鋼帯のC反り変形を矯正する方法において、ロール押込み量(インターメッシュ量)の制御による鋼帯のC反り量の変化は単純ではない。図10は、インターメッシュの制御によるC反り変形量(板幅1m当りの反り量mm=mm/m)の変化の一例を示している。
このC反り変形矯正操作は、前記図8において、下位のサポーティングロール(3B)を所定位置に固定し、上位のサポーティングロール(3A)(シンクロール2の反対側に位置する)を鋼帯(S)に向って水平移動させることにより行なっている。横軸のインターメッシュ(IM1)量は、サポーティングロール(3A)のサポーティングロール(3B)に対する押し込み量(mm)を示している。また、縦軸の+(正符号)は正のC反り変形(シンクロール2に向かって凹の湾曲変形)、−(負符号)は負のC反り変形(シンクロール2に向かって凸の湾曲変形)を表す。正のC反り変形は、逆曲げ効果の不足(C反り変形の残留)を意味し、負のC反り変形は、逆曲げ応力が過剰に加わったこと(逆C反り変形の発生)を意味している。なお、図中のグラフ(a),(b),(c)の各鋼帯の板厚(t)は、それぞれ6.0mm,3.0mm,1.4mm(鋼種はいずれも同一化学組成の低炭素鋼)である。
図示のように、鋼帯のC反り変形は、ロール押込み量(インターメッシュ量)のわずかな変化によって敏感に変化する。しかもその変化の様子は板厚によっても大きく異なる。このため、鋼帯のC反り変形を過不足なく矯正して良好なフラット形状を得るには、インターメッシュ量の厳密な調整が必要であり、例えば板厚:3.0mm(グラフb)において、C反り量:0±2mm/mを満たす平坦性を得ようとすれば、インターメッシュ量を25±2mm以内に調整しなければならない。しかし、ロールの押込みを自動制御する場合、インターメッシュ量の微量調整は容易でなく、板厚や材料特性(硬さ等)によるばらつきを付随するため、めっき品質(めっき付着量の均一性等)に対し無視し得ない変形(C反り又は逆C反り変形)が残ることになる。
他方、図9のように電磁石(6)を備えた形状矯正装置による方法は、励磁電流の制御により精密な逆曲げ制御が可能であるとしても、極めて高価で多大の設備費用を要し、特に板厚の厚い鋼帯を対象とする場合、著しく大掛かりな設備となる。また、ワイピングノズル(4)に近接して設置することを要するので、既設のめっきラインではレイアウト上の制約から適用困難な場合も少なくない。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、めっき浴中のロール押込み(ロール曲げ)による鋼帯のC反り変形矯正操作において、インターメッシュ量の増減変化に対するC反り変形量の変化の大きさ(以下「ロール感度」ともいう)を適度に緩和することにより、インターメッシュ量の調整操作及びその自動制御化を容易にし、板厚や材種が異なる各種鋼帯を対象として、効率よくC反り変形を低減緩和し、所望のフラット形状を確保し得るようにした、連続溶融めっきにおける鋼帯の形状矯正方法及び装置を提供する。
本発明の連続溶融めっきにおける鋼帯の形状矯正方法(請求項1)は、
鋼帯を溶融めっき浴中に導入し、シンクロール及び該ロールを通過して上向きに走行する鋼帯を挟む2つのサポーティングロールで支持案内して浴中を走行させ、浴上に導出した後、ワイピングノズルで鋼帯表面のめっき付着量を調整する連続溶融めっきにおいて、
上記2つのサポーティングロールのうち、シンクロールの反対側に位置するサポーティングロール(3)を上位に、シンクロールと同じ側に位置するサポーティングロール(3)を下位にそれぞれ配置し、シンクロールを通過する際に生じる鋼帯のC反り変形を、2つのサポーティングロールのインターメッシュ(IM )による逆C反り変形応力の作用で矯正する鋼帯形状の矯正方法であって、
鋼帯の材種及び板厚に応じて、上位のサポーティングロール(3)と下位のサポーティングロール(3)とのインターメッシュ(IM)量を調節し、およびその2つのサポーティングロールの鉛直方向のロール軸間距離(L)を100〜260mmの範囲内で調節することにより、上記インターメッシュ(IM の変化に対するC反り変形の変化量を制御する
ことを特徴としている
本発明の連続溶融めっきにおける鋼帯の形状矯正装置(請求項2)は、
上記の連続溶融めっき(請求項1)に使用される鋼帯形状矯正装置であって、
溶融めっき浴中に導入される鋼帯を支持案内するシンクロール及びサポーティングロールが浴中に配置され、鋼帯表面のめっき付着量を調整するワイピングノズルがめっき浴上に配置されている連続溶融めっき装置において、
サポーティングロールは、シンクロールを通過して上向きに走行する鋼帯を挟んで、シンクロールの反対側に位置する上位のサポーティングロール(3A)と、シンクロールと同じ側に位置する下位のサポーティングロール(3B)とからなり、
上位のサポーティングロール(3A)と下位のサポーティングロール(3B)とのインターメッシュ(IM)量を調整するための水平位置制御装置、および上位のサポーティングロール(3A)と下位のサポーティングロール(3B)との鉛直方向ロール軸間距離(L)を調節するための上下方向位置制御装置が設けられている
ことを特徴としている。
図3において、シンクロール(2)で上向きに方向転換した鋼帯(S)は、上位のサポーティングロール(3A)(シンクロール2の反対側に位置する)を通過する際に、C反り変形(シンクロール2を通過して発生した塑性変形)とは逆向きの曲げ応力が加えられる。
その逆曲げ応力によるC反り変形矯正効果は、上位のサポーティングロール(3A)に対する鋼帯の接触角(巻付き角)(θ)の大きさにより変化し、その接触角(θ)は、下位のサポーティングロール3Bとのインターメッシュ(IM1)の大きさにより増減変化する。更に、その接触角(θ)は、上位のサポーティングロール(3A)と下位のサポーティングロール(3B)との距離(L2)(=垂直方向のロール軸間距離)により増減調整することができる。
すなわち、上記ロール軸間距離(L2)を大きくするに伴って、上位のサポーティングロール(3A)の押込み量(インターメッシュ量)の変化に伴う接触角(θ)の増減変化とそれによる逆曲げ応力の増減変化量が小さくなる。これは、前記の「ロール感度」が緩やかになるということであり、C反り変形量を0に近づけるための適正なインターメッシュの制御範囲が広くなることを意味している。本発明はこのようにサポーティングロールの上下方向位置の制御によりロール感度を調整し得るようにした点に最大の特徴を有している。
これによりサポーティングロールの水平位置制御操作による逆曲げ応力の精密な制御が容易になり、鋼帯のC反りを精度よく低減解消することが可能となる。またその水平移動制御の自動化も容易になる。
図1は、本発明による鋼帯の形状制御を実施するためのサポーティングロール(3)の配置と制御機構の例を示している。
シンクロール(2)で上向きに方向転換した鋼帯(S)は2つのサポーティングロール(3)(3A,3B)を通ってめっき浴(1)上に導出される。鋼帯(S)を挟んでシンクロール(2)の反対側に配置された上位のサポーティングロール(3A)およびシンクロール(2)と同じ側に配置された下位のサポーティングロール(3B)のそれぞれに、水平方向位置制御装置(5)及び上下方向位置制御装置(8)が連結されている。上位のサポーティングロール(3A)と下位のサポーティングロール(3B)とのインターメッシュ(IM1)量は2つのロール(3A)(3B)の一方又は両方の水平方向位置制御装置(5)により調整され、上位のサポーティングロール(3A)と下位のサポーティングロール(3B)との鉛直方向のロール軸間距離(L2)は、そのいずれか一方又は両方の上下方向位置制御装置(8)により調整される。
本発明による鋼帯形状制御には、必ずしも2つのサポーティングロール(3A)と(3B)の両方に水平方向位置制御装置(5)及び上下方向位置制御装置(8)を設けた構成とする必要はなく、一方のサポーティングロールは浴中の高さ位置を固定して水平方向位置制御のみとし、他方のサポーティングロールは水平方向の位置を固定し上下方向位置制御のみとする実施形態を採用することもできる。図2にその例を示す。この例では上位のサポーティングロール(3A)に水平方向位置制御装置(5)が連結され、下位のサポーティングロール(3B)に上下方向位置制御装置(8)が連結されている。上位のサポーティングロール(3A)と下位のサポーティングロール(3B)との相互のインターメッシュ(IM1)量は上位のサポーティングロール(3A)の水平方向位置制御により調整され、上位のサポーティングロール(3A)と下位のサポーティングロール(3B)との鉛直方向のロール軸間距離(L2)は下位のサポーティングロール(3B)の上下方向位置制御により調整される。
本発明による鋼帯のC反り変形矯正効果について解析結果の一例を挙げて説明する。
溶融めっき浴中のサポーティングロール(3)は、図2に示す構成を有し、上位のサポーティングロール(3A)の水平方向位置制御により下位のサポーティングロール(3B)とのインターメッシュ(IM1)量を調整し、下位のサポーティングロール(3B)の上下方向位置制御によりロール軸間距離(L2)を調整する。
解析条件は表1のとおりである。
Figure 0005030278
解析結果を図4に示す。同図の縦軸(反り変形量mm/m)は、前記図10と同じように、正符号(+)は正のC反り(シンクロール2に向かって凹の湾曲変形)、負符号(−)は負のC反り(シンクロール2に向かって凸の湾曲変形)を表し、正のC反りは、逆曲げ効果の不足、負のC反りは、逆曲げ応力が過剰に加わったことを意味している。図中の各グラフのインターメッシュ(IM1)とC反り変形量(mm/m)との相関は次式で表わされる。
グラフi [L2=130mm] y=-2.3309x+28.372 (R2=0.9873)
グラフii [L2=195mm] y=-1.2500x+25.398 (R2=0.9865)
グラフiii[L2=260mm] y=-0.7907x+22.870 (R2=0.9797)
図4と前記図10との比較から明らかなように、サポーティングロール(3B)の高さ位置を低くする(サポーティングロール3Aとのロール軸間距離L2を大きくする)に伴って、グラフの勾配が緩やかになっている。すなわちロール軸間距離(L2)を大きくすると共に、サポーティングロール(3A)のサポーティングロール(3B)への押し込み量(インターメッシュ(IM1)量)の変化に対する逆曲げ応力の変化が小さくなっている。
ちなみに、図10のグラフ(c)と、図4のグラフ(iii)について、C反り変形量が0となる近傍(C反り量=0±5mm)におけるロール感度(インターメッシュ(IM1)1mm当りのC反り量mm/mの変化)を比較すると、次のようである(図10グラフcの板厚:1.4mm、図4グラフiiiの板厚:1.5mm、鋼種は同一)。
図10のグラフ(c)に示されるロール感度(mm/m/mm)=9/10
図4のグラフ(iii)に示されるロール感度(mm/m/mm)=6/10
図5は、前記図4に示されるデータに基づいて、サポーティングロール(3B)の各高さ位置とそのロール感度(インターメッシュIM1mm当りのC反り変化量)の関係を示したグラフである。図示のように下位サポーティングロール(3B)の高さ位置を低くする(ロール軸間距離L2を大きくする)に伴ってロール感度は低下する。ロール軸間距離(L2)100〜260mmの範囲においてロール感度は約2.3〜0.8に変化している。
連続溶融めっき操業において、軸間距離(L2)を100〜260mmの範囲で鋼帯の材種・板厚、シンクロールのオフセット量(IM0)等の具体的条件に応じて適宜調節することによりロール感度を程よく緩和させることができ、その緩和効果として、鋼帯に逆曲げ応力を作用させるためのサポーティングロールの水平位置の自動制御が容易化され、C反り変形矯正を効率的に精度よく達成することができる。
本発明の鋼帯形状の制御操作は、鋼帯に逆曲げ応力を作用させるサポーティングロール(3)のロール感度(IM11mm当りのC反り変形の変化量)を調整するために、上位のサポーティングロール(3A)と下位のサポーティングロール(3B)との鉛直方向ロール軸間距離(L2)を増減調節する点を除いて、通常のロール曲げによるC反り変形矯正操作と同じように実施することができる。
2つのサポーティングロール(3A)(3B)の水平方向位置、相互のインターメッシュ(IM1)量およびその鉛直方向のロール軸間距離(L2)等は、鋼帯の材種による材料特性(抗張力,ヤング率,降伏強さ等)やその板厚等に基づいて予め設定(初期設定)される。
めっき浴中を通過して浴上に導出された鋼帯の形状品質(C反り変形又は逆C反り変形の有無とその程度)は、浴上のワイピングノズル(4)の近傍に設置された形状検出センサー(7)により連続的に検出される。なお、鋼帯に変形が残っている場合、ワイピングノズル通過後のめっき付着量は板幅方向に不均一となるので、予め鋼帯の変形(C反り又は逆C反り)量と板幅方向のめっき付着量の分布むらとの相関を求めておき、検出される板幅方向の分布状況から、鋼帯の変形の有無及び変形の大きさを判定することもできる。
検出される鋼帯の変形が、正のC反り変形(シンクロール2に向かって凹の湾曲変形)である場合は、サポーティングロール(3A)(3B)による逆曲げ応力が不足していることを意味し、負のC反り変形(シンクロール2に向かって凸の湾曲変形)である場合は、逆曲げ応力が過剰であることを示している。その変形量が所定の許容範囲から外れている場合は、2つのサポーティングロール(3A),(3B)のいずれか一方又は両方の水平方向位置制御を施してインターメッシュ(IM1)量を調整することにより逆曲げ応力の過不足を修正し、適宜サポーティングロール(3A)(3B)のロール軸間距離(L2)を修正する。これにより浴上に導出される鋼帯の平坦性が確保される。
なお、上記サポーティングロール(3A)(3B)の水平方向位置制御装置(5)、上下方向位置制御装置(8)の駆動方式は電動式、油圧式等任意である。
連続溶融めっきにおける鋼帯のC反り変形の矯正は、めっき浴中のロールの相互のインターメッシュを調整して鋼帯に逆曲げ応力を作用させるのが従来の一般的方法であるが、溶融めっき鋼板の品質を十分に保証し得る効果を得ることは至難である。めっき浴外に電磁石を配置するのは設備的にも多大の負担を余儀なくされる。本発明は、サポーティングロールの高さ位置を昇降調整するという従来にない構成を採用したことにより、鋼帯に対する逆曲げ応力を精度よく増減制御することを可能にしている。これにより、鋼帯の板厚や材種が多様に亘る実操業において、それぞれの鋼帯の特性に応じて適正な逆曲げ応力を精度よく調整し所望のフラット性を確保し易くすることを実現している。これにより製品めっき鋼板のめっき品質の高位安定化が確保される。
また、電磁石を利用した形状矯正装置等のような高価な設備は不要であり、実用的価値に富むものである。
本発明の実施に使用される連続溶融めっき浴内のロール配置と制御機構の例を示す模式的説明図。 本発明の実施に使用される溶融めっき浴内のロール配置と制御機構の他の例を示す模式的説明図。 サポーティングロールのロール感度を調整する模式的説明図。 ロール軸間距離(L2)によりサポーティングロールのロール感度が異なる例を示すグラフ。 サポーティングロールのロール感度とロール軸間距離(L2)との関係の一例を示すグラフ。
連続溶融めっき装置のロール配置の基本構成の説明図。 鋼帯のC反り変形矯正のためのロール配置と制御構成の例を示す説明図。 鋼帯のC反り変形矯正のためのロール配置と制御構成の他の例を示す説明図。 鋼帯のC反り変形矯正のためのロール配置と制御構成の他の例を示す説明図。 従来のC反り変形矯正におけるサポーティングロールのインターメッシュとC反り変形量との関係を例示するグラフ。
符号の説明
1:溶融めっき浴
2:シンクロール
3:サポーティングロール
:サポーティングロール(シンクロールの反対側のロール)
:サポーティングロール(シンクロールと同じ側のロール)
4:ワイピングノズル
5:水平方向位置制御装置
6:電磁石
7:鋼帯形状検出センサー
8:上下方向位置制御装置
θ:巻き付け角度
S:鋼帯

Claims (2)

  1. 鋼帯を溶融めっき浴中に導入し、シンクロール及び該ロールを通過して上向きに走行する鋼帯を挟む2つのサポーティングロールで支持案内して浴中を走行させ、浴上に導出した後、ワイピングノズルで鋼帯表面のめっき付着量を調整する連続溶融めっきにおいて、
    上記2つのサポーティングロールのうち、シンクロールの反対側に位置するサポーティングロールを上位に、シンクロールと同じ側に位置するサポーティングロールを下位にそれぞれ配置し、シンクロールを通過する際に生じる鋼帯のC反り変形を、2つのサポーティングロールのインターメッシュ(IM )による逆C反り変形応力の作用で矯正する鋼帯形状の矯正方法であって、
    鋼帯の材種及び板厚に応じて、上位のサポーティングロールと下位のサポーティングロールとのインターメッシュ(IM を調節し、およびその2つのサポーティングロールの鉛直方向のロール軸間距離(L )100〜260mmの範囲内で調節することにより、上記インターメッシュ(IM の変化に対するC反り変形の変化量を制御することを特徴とする連続溶融めっきにおける鋼帯形状矯正方法。
  2. 溶融めっき浴中に導入される鋼帯を支持案内するシンクロール及びサポーティングロールが浴中に配置され、鋼帯表面のめっき付着量を調整するワイピングノズルがめっき浴上に配置されている連続溶融めっき装置において、
    サポーティングロールは、シンクロールを通過して上向きに走行する鋼帯を挟んで、シンクロールの反対側に位置する上位のサポーティングロールと、シンクロールと同じ側に位置する下位のサポーティングロールとからなり、
    上位のサポーティングロールと下位のサポーティングロールとのインターメッシュ(IM 量を調整するための水平位置制御装置、および上位のサポーティングロールと下位のサポーティングロールとの鉛直方向ロール軸間距離(L )を調節するための上下方向位置制御装置が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の連続溶融めっきにおける鋼帯形状矯正に使用される鋼帯形状矯正装置。
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