JP5029475B2 - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、定着装置及び画像形成装置に関し、特に、電磁誘導によって発熱体を加熱してトナーを溶融し、種々のサイズの記録シートに定着する定着装置において、装置を大型化させることなく定着部材の過熱を防止する技術に関する。
近年、画像形成装置を構成する定着装置に電磁誘導加熱方式が用いられるようになってきた。電磁誘導加熱方式では、熱容量の小さい定着部材(定着ベルトや定着ローラ)を励磁コイルによって電磁誘導加熱することによって、高いエネルギー効率とウォーミングアップ時間の短縮とを実現することができる。
電磁誘導加熱方式の中でも、励磁コイルを定着ローラの外部に配する外部IH(Induction Heating)方式の定着装置は、励磁コイルが発生させた磁束を定着部材の狭い範囲に集中させることができるので、特に高効率である。
しかしながら、低熱容量の定着部材は熱伝導速度が小さいので、小サイズ紙を連続通紙すると、定着部材の記録紙が通過しない箇所(以下、「非通紙部」という。)が過熱する(例えば、260℃以上)。このように定着部材が過熱した状態で大サイズ紙を通紙すると、トナーの過溶融による高温オフセットや光沢ムラが発生する。また、定着部材が更に過熱すると、定着ローラや加圧ローラを被覆するPFA(Tetra fluoro ethylene-perfluoro alkylvinyl ether copolymer)チューブ等の溶融、破壊を招くことにもなる。
このような問題に対して、コアを回転させることによって励磁コイルが発生させる磁束分布を制御する技術が提案されている(特許文献1を参照)。このようにすれば、記録紙のサイズに合わせて磁束分布を制御することにより、非通紙部の過熱を防止することができる。
特開2004−126864号公報 特開2007−108213号公報
しかしながら、磁束分布を制御するためにコアを回転させようとすると、コアが回転するための空間が必要となる。また、コアを回転させるための駆動装置も必要となるので装置の大型化を避けることができない、という問題がある。
また、消磁コイルを用いて磁束分布を制御する技術も提案されている(特許文献2を参照)。消磁コイルを用いれば、装置の大型化を免れることができる。
しかしながら、単位時間の画像形成枚数が多い高速機では非通紙部の過熱が特に甚だしく、上記の従来技術によっては過熱を解消し得ない。
図8は、従来技術に係る定着ローラの回転軸方向の温度分布を通紙サイズ毎に示すグラフである。図8において、横軸は定着ローラの回転軸方向の位置を表わし、縦軸は当該位置毎の温度を表わす。また、グラフ801〜803はそれぞれ大サイズ紙、中サイズ紙及び小サイズ紙を通紙した場合の定着ローラ温度を示す。
図8に示されるように、用紙サイズの大小に関わらず、定着ローラの非通紙位置における温度上昇が耐熱性上限温度に近づいたり、温度低下が定着性下限温度を超えたりしている。これは、電磁誘導加熱方式に用いられる定着部材は低熱容量のため定着ローラ軸方向の熱移動が極めて小さいからである。このため、従来技術を高速機に適用すると、非通紙部がさらに過熱するので実用に耐えない。
本発明は、上述のような問題に鑑みて為されたものであって、装置を大型化させることなく、高速機においても非通紙部の過熱を防止することができる外部IH方式の定着装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る定着装置は、記録シートの通紙方向に沿って回転し、当該記録シートにトナー像を熱定着する加熱体の外方に対向するように励磁コイルとコアとが設けられ、励磁コイルが発生させる磁界の電磁誘導作用によって加熱体を加熱する外部IH方式の定着装置であって、前記励磁コイルが発生させる磁束を、前記加熱体の回転軸方向において一部減じるように設けられた消磁コイルと、前記コアの全体若しくは一部を、前記回転軸方向と平行な方向に滑動操作自在に支持する操作支持部材と、前記加熱体に通紙される記録シートの通紙幅に応じて、前記消磁コイルの通電制御とコアの滑動制御とを連携し若しくは独立して行う制御手段と、を備えることを特徴とする。
このようにすれば、記録シートの通紙幅に応じてコアを発熱体の回動方向に直交する方向に滑動させて、コアの移動範囲を最小化するので、外部IH方式の定着装置の大型化を招くことなく非通紙部の過熱を防止することができる。また、コアの滑動と消磁コイルのオンオフを併用することによって、更に多くのサイズの記録シートを高速通紙しても、非通紙部の過熱を防止することができる。
この場合において、操作支持部材は、ネジ送り機構にてコアを滑動させるとすればなお好適である。
また、通紙される記録シートのうち、通紙幅がもっとも小さい記録シートの通紙位置に固定された固定コアを備えるとすれば、センター通紙の場合であっても片側通紙の場合であっても、滑動させるコアのサイズを低減して、装置の小型化を図ることができる。
本発明に係る画像形成装置は、本発明に係る定着装置を備えることを特徴とする。このようにすれば、装置を大型化させることなく、高速機においても非通紙部の過熱を防止することができる。
以下、本発明に係る定着装置及び画像形成装置の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
[1] 画像形成装置の構成
まず、本実施の形態に係る画像形成装置の構成について説明する。
図1は、本実施の形態に係る画像形成装置の構成を示す断面図である。図1に示されるように、画像形成装置1は定着装置100、制御ユニット110、中間転写ベルト120、2次転写ローラ121、駆動ローラ122、従動ローラ123、1次転写ローラ124Y〜124K、画像濃度センサ125、作像ユニット130Y〜130K、給紙カセット140及び給紙ローラ141を備えている。
作像ユニット130Yは感光体ドラム131、帯電器132、プリントヘッド部133及び現像器134を備えており、作像ユニット130M〜130Kもそれぞれ同様の構成となっている。また、定着装置100は定着ローラ101、加圧ローラ102及び磁束発生手段103を備えている。
中間転写ベルト120は画像形成装置1の内部のほぼ中央部に配設されている。中間転写ベルト120は、駆動ローラ122と従動ローラ123の外周部に張架されて矢印A方向に回転駆動される。駆動ローラ122は図示しない駆動モータにて回転駆動され、従動ローラ123は中間転写ベルト120との摩擦によって従動回転する。
作像ユニット130Y〜130Kはイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像を作像する。作像ユニット130Y〜130Kは中間転写ベルト120の下部に、中間転写ベルト120に沿って配置される。
1次転写ローラ124Y〜124Kは、それぞれ中間転写ベルト120を挟んで作像ユニット130Y〜130Kに対向配置されている。また、感光体ドラム131の周囲には、その回転方向に沿って帯電器132、プリントヘッド部133、現像器134及びクリーナ(図示省略)が配置されている。
駆動ローラ122には中間転写ベルト120を挟んで2次転写ローラ121が圧接されており、2次転写ローラ121と中間転写ベルト120とのNIP部が、2次転写領域170になっている。
定着装置100は定着ローラ101、加圧ローラ102及び磁束発生手段103を備える。定着ローラ101と加圧ローラ102との圧接部が定着NIP領域171となっている。
給紙カセット140は、画像形成装置1下部に着脱可能に配設されている。給紙カセット140内に積載収容された記録シートPは、給紙ローラ141の回転によって最上部のものから1枚ずつ搬送路160に送り出される。
作像ユニット130Kと2次転写領域170との間には、レジストセンサを兼用する画像濃度(AIDC: Automatic Image Density Control)センサ125が設置されている。この画像濃度センサ125にて中間転写ベルト120上に形成された各色のパターンの間隔を測定し、その間隔を予め定められた基準値と比較することによって、各色の画像の書き出し開始タイミングが調整される。
制御ユニット110は画像形成装置1の各部の動作を制御する。
[2] 画像形成装置の動作
次に、画像形成装置1の動作について説明する。
画像形成装置1は、ユーザによってプリントジョブが投入されると、当該プリントジョブに従って制御ユニット110は作像ユニット130Y〜130Kのプリントヘッド部からレーザ光を出射させて感光体ドラム表面を露光し、静電潜像を形成する。
各感光体ドラム上に形成された静電潜像は、それぞれ現像器によって現像され、各色のトナー像が形成される。各色のトナー像は1次転写ローラ124Y〜124Kにより、矢印A方向に移動する中間転写ベルト120上に順次重ね合わせて転写される。
中間転写ベルト120上に転写されたトナー像は2次転写領域170まで搬送される。2次転写領域では、2次転写ローラ121によって、トナー像が中間転写ベルトから記録シートPに静電転写される。
トナー像を転写された記録シートPは搬送路161を経由して定着NIP領域171まで搬送される。定着ローラ101は磁束発生手段103によって電磁誘導加熱されている。定着NIP領域171において、記録シートPはトナー像を溶融、圧着される。トナー像を定着された記録シートPは、排紙ローラ151によって排紙トレイ150に排出される。
[3] 定着装置100の構成
次に、定着装置100の構成について説明する。
図2は、定着装置100の構成を示す断面図である。図2に示されるように、定着装置100は、定着ローラ101、加圧ローラ102、磁束発生手段103、温度センサ201及び分離爪202を備えている。また、磁束発生手段103は、励磁コイル210、消磁コイル211、メインコア212、裾コア213及びコイルボビン214を備えている。
定着ローラ101と加圧ローラ102とは互いに回転軸が平行になるように、かつ、回転自在に軸受け部材(図示省略)にて支持されている。加圧ローラ102はバネ等を用いた加圧機構(図示省略)にて付勢され、定着ローラ101に圧接されている。これによって定着NIP部171が形成される。
また、加圧ローラ102は不図示の駆動機構によって矢印B方向に所定の周速度で回転駆動される。定着ローラ101は加圧ローラ102との圧接摩擦力によって矢印A方向に従動回転する。
温度センサ201は例えばサーミスタであって、定着ローラ101の表面に当接するように配設される。温度センサ201は定着ローラ101の表面温度を検出して温度信号を制御ユニット110に入力する。
制御ユニット110は温度センサ201が入力する温度信号に応じて高周波インバータ220を制御して、励磁コイル210に供給する電力を増減させる。この制御によって定着ローラ101の表面温度が所定の定着温度にされる。
定着時においては、磁束発生手段103が交流磁束を発生させて、定着ローラ101の電磁誘導発熱層に照射する。これによって、当該電磁誘導発熱層が電磁誘導発熱し、定着ローラ101の表面が所定の定着温度に保たれる。この状態で、記録シートPが矢印C方向に搬送され、定着NIP部171に進入する。
記録シートPは、未定着のトナー像を担持する面を定着ローラ101側に向けるた状態で定着NIP部171に挟持搬送され、定着ローラ101に加熱されて、未定着トナー像を溶融、圧着される。
分離爪202は、定着NIP部171を通過した記録シートPが定着ローラ101の周面に張り付いてしまった場合に、記録シートPを定着ローラ101の周面から剥がして、紙詰まり(ジャム)を防止する。
切替えスイッチ221は、制御ユニット110の制御の下、消磁コイル211に通電したり通電を停止したりする。これによって、非通紙部分の過熱が抑えられる。
[4] 定着ローラ101と加圧ローラ102との構成
次に、定着ローラ101と加圧ローラ102との構成について説明する。
図3は、定着ローラ101と加圧ローラ102との構成を示す断面図であって、(a)は定着ローラ101の断面を示し、(b)は加圧ローラ102の断面を示す。
(a) 定着ローラ101の構成
先ず、定着ローラ101の構成について説明する。
図3(a)に示されるように、定着ローラ101は、芯金305の周面上に断熱層304、電磁誘導発熱層303、弾性層302及び離型層301が順次積層されてなる5層構成のローラである。定着ローラ101のローラ硬度はASKER−C硬度で30〜90度である。また、ローラ外径は40mm〜45mmの範囲内である。
芯金305は、厚さ4mmのアルミ製である。材質は、強度が確保できればよく、鉄やステンレスを用いても良い。また、非磁性の高抵抗材料を用いれば、電磁誘導によって芯金305が発熱するのを防ぐことができる。
断熱層304はシリコーンゴムスポンジ材からなり、厚さ3mm〜7mmで、硬度はアスカー硬度で20〜60度である。このような構成を備えることによって、断熱層304は電磁誘導発熱層303を断熱保持することができる。また、断熱層304は、電磁誘導発熱層303のたわみを許容して定着NIP部171の記録シート搬送方向の幅を増やすことができる。更に、定着ローラ101の硬度を下げて排紙性・記録材分離性能を向上させる。
なお、断熱層304の材質はシリコーンゴムスポンジ材に限らず、耐熱性・弾性を有するゴム材やスポンジ体(断熱構造体)であれば良い。また、断熱層304の厚さは2mm〜10mmの範囲内であれば良く、ゴム材とスポンジ材の2層構成としても良い。
電磁誘導発熱層303は、厚さ10〜100μmの無端状のニッケル電鋳ベルト層である。なお、電磁誘導発熱層303の材料として磁性ステンレスのような比較的透磁率μが高く、適当な抵抗率ρをもつ磁性材料(磁性金属)を用いても良い。
弾性層302は、シリコーンゴムからなり、JIS硬度10度、厚さ200μmである。弾性層302は定着ローラ101の表面を記録シートPや未定着トナー像に密着させる。
弾性層302の材料には、定着温度での使用に耐えうる耐熱性を有するゴム材やスポンジ体を用いても良い。また、弾性層302の材料としてシリコーンゴムを用いる場合、1成分系、2成分系又は3成分系以上のシリコーンゴムやLTV型、RTV型又はHTV型のシリコーンゴム、縮合型又は付加型のシリコーンゴム等を用いても良い。
弾性層302の厚みは10〜800μmの範囲内が好ましい。弾性層の厚さが10μm未満であると目的である厚み方向の弾力性を得ることが難しくなる。
また、弾性層302の厚みが800μmを超えると、弾性層302自体の熱容量が大きくなるので、電磁誘導発熱層303で発生した熱が定着ローラ101の周面に伝わり難くなって、熱応答性が悪化する傾向がある。
弾性層302の硬度はJIS硬度で1〜80度の範囲内であれば良く、望ましくは5〜30度の範囲内であるのが好ましい。JIS硬度が当該範囲内であれば、弾性層の強度の低下や密着性の不良を防止しつつ、トナーの定着性の不良を防止することができる。
離型層301は定着ローラ表面の離型性を高める。離型層301の材料としては、定着温度での使用に耐えられるPFA(Per Fluoro Alkoxy ethylene)、PTFE(Poly Tetra Fluoro Ethylene)、FEP(Fluorinated Ethylene Propylene)、PFEP(Per Fluoro Ethylene Propylene)等のフッ素樹脂が用いられる。離型層301の厚さは5〜100μmの範囲内であれば良く、10〜50μmの範囲内とすれば特に好適である。
(b) 加圧ローラ102の構成
次に、加圧ローラ102の構成について説明する。
図3(b)に示されるように、加圧ローラ102は、芯金313の周面上に断熱層312及び離型層311が順次積層されてなる3層構成のローラである。加圧ローラ102の外径は35mm〜37mmの範囲内としている。
加圧ローラ102は300〜500Nの加重で定着ローラ101に圧接されており、定着NIP部171の記録シート搬送方向における幅は9〜13mmである。
芯金313は厚さ3mmのアルミ製パイプである。なお、芯金313の材質は強度が確保できれば、鉄やSUS(Stainless Used Steel)のパイプを使用しても良い。断熱層312はシリコーンスポンジゴムからなり、厚さ3mm〜10mmである。また、離型層311は離型層301と同様にPFAやPTFE等のフッ素系樹脂からなり、厚さ10μm〜50μmである。
[5] 磁束発生手段103の構成
次に、磁束発生手段103の構成について説明する。
図4は、定着装置100の構成を示す外観斜視図である。
図4に示されるように、励磁コイル210は、耐熱性の樹脂で被覆した細い線を数十から数百本を束ねたリッツ線が、定着ローラ101の回転軸方向に沿って巻回されてなる。前述のように励磁コイル210は高周波インバータ220に接続されて10kHz〜100kHz、100W〜2000Wの高周波電力が供給されるからである。
消磁コイル211は、2つの部分コイル211a、211bからなっている。部分コイル211a、211bは何れも定着ローラ101の回転軸方向に沿って巻回されている。なお、本実施の形態においては、定着ローラ101長手方向の中心を基準として用紙搬送される。部分コイル211a、211bの配設位置は所定サイズの記録シートの非通紙位置、すなわち、定着ローラ101の回転軸方向両端部に配置される。
メインコア212は12本のリブ状の部分コア212a〜212cからなっている。部分個212a〜212cはそれぞれ4本のリブからなっており、定着ローラ101の回転軸方向について部分コア212bは中央に配設され、部分コア212a、212cはそれぞれ端部に配設される。
部分コア212a、212cにはそれぞれナット401a、401cが固定されている。ナット401a、401cは互いに逆向きにネジ山が切られている。ナット401a、401c、ネジ402及びパルスモータ403はネジ送り機構を構成しており、パルスモータ403がネジ402を回転駆動することによって、部分コア212a、212cは共に部分コア212bから離れるように、或いは共に部分コア212bに近づくように滑動する。
一方、部分コア212bは固定されている。なお、部分コアの数が12本に限定されないのは言うまでも無く、数個〜十数個程度で適当な数にすればよい。
裾コア213は定着ローラ101の回転軸方向に沿って配設されている。裾コア213が複数の磁性体片ならなる場合には、これら磁性体片は定着ローラ101の回転軸方向に隙間無く並べられる。
メインコア212と裾コア213の何れも高透磁率で低損失の材料が用いられる。パーマロイのような合金を用いる場合には、コア内に渦電流が発生することに起因する損失が高周波で大きくならないように、積層構造としても良い。
励磁コイル210によって発生された磁束は、メインコア212及び裾コア213にて定着ローラ101の電磁誘導発熱層303に導かれる。これよって、電磁誘導発熱層303に渦電流が誘起され、ジュール熱が発生する。
[6] 磁束発生手段103の動作
次に、磁束発生手段103の動作について説明する。
図5は、記録シートの通紙幅に応じた磁束発生手段103の動作を示す図であって、(a)はA3縦またはA4横を通紙する場合、(b)はB4縦またはB5横を通紙する場合、(c)はレター縦を通紙する場合、(d)はB5縦を通紙する場合、(e)はA6縦または葉書を通紙する場合をそれぞれ示す。
A3縦またはA4横を通紙する場合、部分コア212a、212cを図5(a)に示される位置に移動させることによって。A3縦またはA4横の通紙位置に磁束を導いて、当該位置を定着温度にすると共に、非通紙部の過熱を防ぐことができる。なお、部分コイル211a、211bは通電を停止されており、部分コイル211a、211bによる消磁作用は停止されている。
B4横またはB5横を通紙する場合、部分コア212a、212cを図5(b)に示される位置に移動させることによって、B4縦またはB5横の通紙位置に磁束を導いて、当該位置を定着温度にすると共に、非通紙部の過熱を防ぐ。なお、部分コイル211a、211bは通電を停止されており、部分コイル211a、211bによる消磁作用は停止されている。
レター縦を通紙する場合、部分コア212a、212cを図5(c)に示される位置に移動させ、部分コイル211a、211bに通電することによって、レター縦の通紙位置を定着温度にすると共に、非通紙部の過熱を防ぐ。
B5縦を通紙する場合、部分コア212a、212cを図5(d)に示される位置に移動させ、部分コイル211a、211bに通電することによって、B5縦の通紙位置を定着温度にすると共に、非通紙部の過熱を防ぐ。
A6縦または葉書を通紙する場合、部分コア212a、212cを図5(e)に示される位置に移動させ、部分コイル211a、211bに通電するので、部分コア212a、212cは磁束に対してほとんど何の作用も及ぼさない。このため、A6縦または葉書の通紙位置を定着温度にされると共に、非通紙部の過熱が防がれる。
このように、部分コア212a、212cの移動と、消磁コイル211による消磁の有無とを組み合わせて、様々なサイズの記録シートにきめ細かく対応することによって、画像形成を高速に行っても非通紙部が過熱しないようにすることができる。
[7] 制御ユニット110
次に、制御ユニット110の動作について説明する。
図6は、制御ユニット110の動作を示すフローチャートである。図6に示されるように、制御ユニット110はプリントジョブを受け付けると(S601)、当該プリントジョブに係る用紙サイズを参照する(S602)。そして、部分コア212a、212cを移動させるべき位置を決定し(S603)、当該位置へ部分コア212a、212cを移動させる(S604)。
次に、用紙サイズに応じて部分コイル211a、211bに通電するか否かを決定する。部分コイル211a、211bに通電する場合には(S605:Yes)、切替えスイッチ221をオンする(S606)。また、部分コイル211a、211bに通電しない場合には(S606:No)、切替えスイッチ221をオフする(S607)。その後、制御部110は画像形成を実行する(S608)。
前記プリントジョブに係る画像形成を完了した後、部分コイル211a、211bが通電中ならば(S609:Yes)、切換えスイッチ220をオフする(S610)。そして、部分コア212a、212cをホーム位置に戻して(S611)、処理を終了する。
ここで、部分コア212a、212cのホーム位置とは、出荷時や画像形成を実行しない期間に部分コア212a、212cがあるべき位置として予め決められた位置である。画像形成の実行を完了するたびに部分コア212a、212cをホーム位置に戻すようにすれば、ホーム位置を基準として部分コア212a、212cを移動させるので、部分コア212a、212cを精度良く移動させることができる。
また、切替えスイッチ221がオンされると、消磁コイル211には励磁コイル210からの磁束により誘導電流が流れ、磁界の変化を妨げる方向に磁界が発生し消磁効果を発揮する。その結果、消磁コイル211がある部分のみ励磁コイル210から発生する磁界のパワーが小さくなるので、消磁コイルが存在する範囲のみ定着ローラ101の発熱量を低下させることができる。
[8] 変形例
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明が上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例を実施することができる。
(1) 上記実施の形態においては特に言及しなかったが、温度センサ201にて測定される定着ローラ101の表面温度に応じて、制御ユニット110が切換えスイッチ221をオン/オフしても良い。すなわち、予め高低2つの基準温度を用意しておき、測定温度が高い方の基準温度を超えたら切換えスイッチ221をオフし、低い方の基準温度を下回ったら切換えスイッチ221をオンしてもよい。このようにすれば、様々なサイズの記録シートにきめ細かく対応することができる。
(2) 上記実施の形態においては特に言及しなかったが、本発明に係る画像形成装置はプリンタ、複写機、ファクシミリ装置、或いはこれらの機能を兼ね備えた複合機(MFP: Multi Functional Peripheral)等であって、外部IH方式の定着装置を備えているものをいう。
そのような画像形成装置であれば、本発明を適用して、その効果を得ることができる。特に、単位時間当たりの定着枚数が多い画像形成装置において有効である。
(3) 上記実施の形態においては、専ら定着ローラ101が電磁誘導発熱層303を備える場合について説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、これに代えて次のようにしても良い。
図7は、本変形例に係る定着装置140の構成を示す断面図である。図7に示されるように、定着装置140は加熱ローラ701、定着ローラ702及び定着ベルト703を備えており、他の構成は図2と同様である。
定着ベルト703は電磁誘導発熱層を備えており、磁束発生手段103によって電磁誘導加熱される。加熱ローラ701は不図示の駆動手段によって矢印D方向に回転し、定着ベルト703を回転駆動する。定着ローラ702は定着ベルト703の回転によって矢印E方向に従動回転する。
このような構成の定着装置140についても、本発明を適用することによって、非通紙部の過熱を防止することができる。
(4) 上記実施の形態においては、電磁誘導発熱層303の材料に磁性金属を用いる場合について説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、非磁性金属を用いても良い。何れの金属体を用いても電磁誘導によって電磁誘導発熱層303内に渦電流が発生することにより電磁誘導発熱層303が加熱される。
(5) 上記実施の形態においては、専らネジ送り機構を用いてメインコアを滑動させる場合について説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、ネジ送り機構に代えて他の機構を用いてメインコアを滑動させても良い。本発明を適用すれば、メインコアを滑動させる機構の如何に関わらず、定着ローラの非通紙部の過熱を抑えることができる。なお、言うまでも無く、装置の大型化を招かない機構を採用するのが望ましい。
(6) 上記実施の形態においては、専らメインコア212がリブ状のコア複数からなる場合について説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、これに代えてシート状の部分コアからなっていても良い。部分コアがシート状であっても、定着ローラ101の回転軸方向に滑動させることによって、非通紙部の過熱を防止することができる。
(7) 上記実施の形態においては、専ら部分コア212a〜212cが何れも励磁コイル210から同じ距離にある場合について説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、これに代えて、部分コア212a、212cから励磁コイル210までの距離が部分コア212bから励磁コイル210までの距離と異なっていても良い。
また、この場合において、部分コア212a、212cが滑動して、部分コア212bに重なっても良い。このような構成であっても、本発明の効果に変わりは無い。
(8) 上記実施の形態においては、専らメインコア212が3つの部分コア212a〜212cからなる場合について説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、メインコア212が2つ以上の部分コアからなっており、かつ、1つ以上の部分コアを励磁コイル210に沿って滑動させることができれば、本発明の効果を得ることができる。
(9) 上記実施の形態においては、専ら定着ローラ101の回転軸方向中央を基準として記録シートPを通紙し(以下、「センター通紙」という。)、従って、定着ローラ101の回転軸方向両端が非通紙部となる場合について説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、これに代えて、定着ローラ101の回転軸方向の一方の端部(以下、「端部A」という。)を基準として記録シートPを通紙しても良い(以下、「片側通紙」という。)。
片側通紙の場合には、定着ローラ101の回転軸方向の他方の端部(以下、「端部B」という。)が非通紙部となるので、端部A側に配設された部分コアは固定して滑動させず、端部B側に配設された部分コアを滑動させれば、非通紙部の過熱を防止することができる。なお、端部B側に配設される部分コアの数を増やせば、それだけ多くのサイズの記録シートに対応して、非通紙部の過熱を防止することができる。
(10) 上記実施の形態においては、専ら定着ローラ101の回転軸方向両端にひとつずつ部分コイル211a、211bを配設する場合について説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、これに代えて1つ以上の消磁コイルを配設すれば本発明の効果を得ることができる。また、片側通紙の場合には定着ローラ101の非通紙側にのみ消磁コイルを設ければ、非通紙部の過熱を防止することができる。
本発明に係る定着装置及び画像形成装置は、外部IH方式の定着装置を大型化させることなく定着部材の過熱を防止する技術として有用である。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置の構成を示す断面図である。 定着装置100の構成を示す断面図である。 定着ローラ101と加圧ローラ102との構成を示す断面図であって、(a)は定着ローラ101の断面を示し、(b)は加圧ローラ102の断面を示す。 定着装置100の構成を示す外観斜視図である。 記録シートの通紙幅に応じた磁束発生手段103の動作を示す図であって、(a)はA3縦またはA4横を通紙する場合、(b)はB4縦またはB5横を通紙する場合、(c)はレター縦を通紙する場合、(d)はB5縦を通紙する場合、(e)はA6縦または葉書を通紙する場合をそれぞれ示す。 制御ユニット110の動作を示すフローチャートである。 本発明の変形例(3)に係る定着装置140の構成を示す断面図である。 従来技術に係る定着ローラの回転軸方向の温度分布を通紙サイズ毎に示すグラフである。
符号の説明
1………………………画像形成装置
100…………………定着装置
101…………………定着ローラ
102…………………加圧ローラ
103…………………磁束発生手段
110…………………制御ユニット
201…………………温度センサ
210…………………励磁コイル
211…………………消磁コイル
212…………………メインコア
213…………………裾コア
214…………………コイルボビン
220…………………高周波インバータ
221…………………切替えスイッチ
211a、211b…部分コイル
212a〜212c…部分コア
401a、401c…ナット
402…………………ネジ
403…………………パルスモータ
P………………………記録シート

Claims (4)

  1. 記録シートの通紙方向に沿って回転し、当該記録シートにトナー像を熱定着する加熱体の外方に対向するように励磁コイルとコアとが設けられ、励磁コイルが発生させる磁界の電磁誘導作用によって加熱体を加熱する外部IH方式の定着装置であって、
    前記励磁コイルが発生させる磁束を、前記加熱体の回転軸方向において一部減じるように設けられた消磁コイルと、
    前記コアの全体若しくは一部を、前記回転軸方向と平行な方向に滑動操作自在に支持する操作支持部材と、
    前記加熱体に通紙される記録シートの通紙幅に応じて、前記消磁コイルの通電制御とコアの滑動制御とを連携し若しくは独立して行う制御手段と、を備える
    ことを特徴とする定着装置。
  2. 操作支持部材は、ネジ送り機構にてコアを滑動させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 通紙される記録シートのうち、通紙幅がもっとも小さい記録シートの通紙位置に固定された固定コアを備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  4. 請求項1から3の何れかに記載の定着装置を備える
    ことを特徴とする画像形成装置。
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