JP5027592B2 - 静電霧化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、帯電微粒子水を発生させるための静電霧化装置に関する。
従来から、帯電微粒子水を発生させる静電霧化装置が知られている。この静電霧化装置は、水を保持させてある放電電極に高電圧を印加することで該放電電極に保持される水分を霧化させ、ナノメータサイズを含む微小な粒径の帯電微粒子水を発生させるものである。
図5には、特許文献1に記載される静電霧化装置を示している。この静電霧化装置においては、放電電極1に水を供給する手段として、放電電極1を冷却する冷却手段2を備えている。つまり、放電電極1を冷却することで空気中の水分を該放電電極1に結露させ、該結露水を静電霧化用の水として利用する構成である。ここでの冷却手段2としては、放電電極1を冷却するための冷却部10を有するペルチェモジュール2aを用い、このペルチェモジュール2aをハウジング6内に密閉させるとともに、該ハウジング6内において、ペルチェモジュール2aの冷却部10に対して放電電極1の基端部を密着させている。図示はしていないが、放電電極1の冷却効率を上げるためには上記密着部分に半田を介在させることが好適である。また、ハウジング6内を更に確実な密閉状態に保持するため、ペルチェモジュール2aの冷却部10とハウジング6内面との間には、封止用の樹脂60を充填させてある。
ところで、上記構成の静電霧化装置にあっては、冷却効率を上げるべく放電電極1と冷却部10との間に半田を介在させた場合、組立時の圧力でこの半田が周囲方向にはみ出すこととなる。高電圧が印加される放電電極1とペルチェモジュール2a内の熱電素子16との間の絶縁距離は、はみ出した半田の分だけ短くなるので、十分な絶縁距離を稼ぐためには、絶縁基板である冷却部10の面積を大きく設定しておく必要がある。しかし、このように冷却部10を大きく設定したときには、装置全体の大型化を招くとともに、ハウジング6から冷却部10に至る経路で生じる熱リークも大きくなり、結果的に冷却性能の低下を招くといった問題がある。
また、冷却部10に放電電極1を半田付けする工程と、冷却部10とハウジング6の間に樹脂60を充填させる工程とを別々に行う必要があるので、組立工程が複雑になるという問題もある。
特許第3952044号公報
本発明は上記問題点に鑑みて発明したものであって、ハウジング内にて冷却部と放電電極を接着させて冷却効率を上げ、ハウジングと冷却部を接着させて該ハウジング内の封止信頼性も向上させることができ、尚且つハウジング内での放電電極の絶縁性を確保しながらも装置全体を小型化し、更に組立工程を簡略化することができる静電霧化装置を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために本発明を、放電電極1と、放電電極1を冷却して空気中の水分を該放電電極1に結露させることにより水分を供給する冷却手段2と、冷却手段2を密閉空間内に収納するためのハウジング6とを備え、放電電極1に高電圧を印加して該放電電極1に保持される水分を霧化させる静電霧化装置であって、ハウジング6の内面に、放電電極1が挿通される挿通孔30と、この挿通孔30のまわりで冷却手段2の冷却部10側に向けて突設される接着用リブ18と、この接着用リブ18を囲んで形成される凹所20と、この凹所20のまわりで冷却部10側に突設される位置決め凸部31とを設け、このうちで位置決め凸部31のみを冷却部10の外面に当接させ、前記密閉空間内にて、冷却手段2の冷却部10と放電電極1とハウジング6とを同一の絶縁性接着層3を介して接着することで、前記絶縁性接着層3における冷却部10と放電電極1の間の接着厚みT1を、冷却部10と接着用リブ18の間の接着厚みT2よりも小さくなるように規定し、且つ、前記凹所20には、絶縁性接着層3が侵入することのない断熱空間Sが形成されるように設けたものとする。
このように、ハウジング6内にて同一の絶縁性接着層3を用いて冷却部10と放電電極1とハウジング6を接着させることで、放電電極1の冷却性能を向上させるとともにハウジング6内の封止信頼性を向上させることができ、しかも絶縁性接着層3を介して放電電極1の絶縁性が確保されるので、絶縁距離を必要以上に設ける必要がなく装置全体が小型化される。また、絶縁性接着層3を形成するための接着剤の塗布工程が1回で済むので、組立工程も簡略化される。加えて、絶縁性接着層3における冷却部10と放電電極1の間の接着厚みT1を、冷却部10と接着用リブ18の間の接着厚みT2よりも小さく設けたことで、絶縁性接着層3の接着厚みT1部分では熱抵抗を小さくして放電電極1の冷却効率を向上させると同時に、絶縁性接着層3の接着厚みT2部分では冷却のオンオフ繰り返しにより生じる熱応力を緩和し、耐久性を向上させることができる。
また、本発明の静電霧化装置においては、前記ハウジング6に、冷却部10側に向けて突設される位置決め凸部31を備え、前記位置決め凸部31を冷却部10に当てることで、前記絶縁性接着層3における冷却部10と放電電極1の間の接着厚みT1と、冷却部10と接着用リブ18の間の接着厚みT2とを規定するので、絶縁性接着層3における冷却部10と放電電極1の間の接着厚みT1と、冷却部10とハウジング6の間の接着厚みT2とを、設計通りの厚みとなるように精密に、しかも容易に組立てることができる。
更に、本発明の静電霧化装置においては、前記ハウジング6において絶縁性接着層3に接着される部分と、これの外側に位置する位置決め凸部31との間の領域に、断熱空間S形成用の凹所20を設けハウジング6の凹所20にまでは絶縁性接着層3が侵入しないように設けているので、十分な断熱性を有する断熱空間Sを形成することができる。断熱空間Sは、ハウジング6が絶縁性接着層3に接着される部分と、絶縁性接着層3に当接する位置決め凸部31との間に形成され、ハウジング6と冷却部10との間で生じる熱リークを抑制することで、冷却効率を向上させる
また、本発明の静電霧化装置においては、前記絶縁性接着層3における冷却部10と放電電極1の間の接着厚みT1と、冷却部10と接着用リブ18の間の接着厚みT2との比を、1:2〜1:100に設けることも好適である。このようにすることで、放電電極1の冷却効率と、絶縁性接着層3の耐久性を、バランスよく共に向上させることができる。
請求項1に係る発明は、冷却手段を収納する密閉空間内にて、冷却手段の冷却部と放電電極とハウジングとを同一の絶縁性接着層を介して接着するとともに、前記絶縁性接着層における冷却部と放電電極の間の接着厚みを、冷却部と接着用リブの間の接着厚みよりも小さく設けてあることで、冷却部と放電電極を接着させて該放電電極の冷却効率を上げ、更にハウジングの接着用リブと冷却部を接着させて該ハウジング内の封止信頼性を向上させることができる。また、絶縁性接着層によってハウジング内での放電電極の絶縁性を確保するので、必要以上に絶縁距離を設ける必要がなく装置全体が小型化されるとともに、絶縁性接着層を形成するための接着剤の塗布工程が1回で済むので、組立工程も簡略化される。加えて、絶縁性接着層の接着厚みを二段階に構成してあるので、冷却部と放電電極の間では熱抵抗を小さくして冷却効率を向上させると同時に、冷却部とハウジングとの間では冷却のオンオフ繰り返しにより生じる熱応力を緩和し、耐久性を向上させることができる。
また請求項に係る発明はハウジングに、冷却部側に向けて突設される位置決め凸部を備え、前記位置決め凸部を冷却部に当てることで、前記絶縁性接着層における冷却部と放電電極の間の接着厚みと、冷却部とハウジングの間の接着厚みとを規定するので、絶縁性接着層の二段階の接着厚みをそれぞれ設計通りの厚みとなるように精密に、しかも容易に組立てることができるという効果を奏する。
また請求項に係る発明はハウジングにおいて絶縁性接着層に接着される部分と、これの外側に位置する位置決め凸部との間の領域に、断熱空間形成用の凹所を設けていることで、ここで形成される断熱空間により、ハウジングと冷却部の間で生じる熱リークを抑制し、冷却効率を向上させることができるという効果を奏する。
また請求項に係る発明は、請求項に係る発明の効果に加えて、絶縁性接着層における冷却部と放電電極の間の接着厚みと、冷却部と接着用リブの間の接着厚みとの比を、1:2〜1:100に設けることで、放電電極の冷却効率と絶縁性接着層の耐久性の両者を、バランスよく共に向上させることができるという効果を奏する。
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。図1〜図4には、本発明の実施形態における一例の静電霧化装置を示している。まず、本例の静電霧化装置の基本構成について説明し、次いで特徴的な構成について更に詳述する。なお、本文中に用いる「上」方向は、放電電極1の先端部が向く方向を意味する。
本例のハウジング6は、PBT樹脂やポリカーボネート樹脂やPPS樹脂や液晶ポリマー等の絶縁材料を用いて形成している。ハウジング6には、下面側を開口させた凹所12aが形成してあり、該凹所12aが冷却手段収容部12となっている。また、ハウジング6の凹所12aの底部(つまり、後述する蓋部13)の中央には、放電電極1を挿通するための挿通孔30が貫設してある。
冷却手段収容部12を構成する凹所12a内には、本例の冷却手段2を成すペルチェモジュール2aが収容される。ペルチェモジュール2aは、熱伝導性の高いアルミナや窒化アルミニウムからなる絶縁板の片面側に回路を形成してある一対のペルチェ回路板15を、互いの回路が向き合うように対向させ、多数列設してあるBiTe系の熱電素子16を両ペルチェ回路板15間で挟持すると共に隣接する熱電素子16同士を両側の回路で電気的に接続させ、ペルチェ入力リード線を介してなされる熱電素子16への通電により一方のペルチェ回路板15側から他方のペルチェ回路板15側に向けて熱が移動するように設けたものである。更に、上記一方の側(以下「冷却側」という)のペルチェ回路板15の外側には放電電極1の基端部を成す大径部32を接着させてあり、この状態で放電電極1を挿通孔30に挿通して、放電電極1の基端側は残して先端側をハウジング6の上方に突出させてある。
そして、凹所12a内にペルチェモジュール2aを収容した状態で、凹所12aの下端の開口を放熱板19により遮蔽するとともに、ペルチェモジュール2aの上記他方の側(以下「放熱側」という)のペルチェ回路板15の外側を、熱伝導性膜(図示せず)を介して上記放熱板19に当接してある。熱伝導性膜は、熱伝導性グリース、熱伝導性接着剤、導電性ペースト等から成る。
つまり、ペルチェモジュール2aの図中上側に位置する冷却側のペルチェ回路板15が、放電電極1を冷やすための冷却部10となり、図中下側に位置する放熱側のペルチェ回路板15が、放熱板19にまで熱を伝達させる放熱部11となる構造である。
上記のように、冷却手段2であるペルチェモジュール2aを、ハウジング6の冷却手段収容部12である凹所12aに収容した状態で、凹所12aの開口を放熱板19で閉じることにより、冷却手段2を密閉空間内に収容する。ここで、密閉空間の密閉性をより確実にするために、放熱側のペルチェ回路板15とハウジング6との間にエポキシ樹脂等の封止部材34を介在させ、更に冷却側のペルチェ回路板15とハウジング6との間には、後述の絶縁性接着層3を介在させるようにしてある。
また、ハウジング6の上面部の挿通孔30を囲む部分には環状突起49が設けてあり、ハウジング6の上面部の環状突起49よりも更に外側の位置には、取付け用突起29が突設してある。この取付け用突起29には、接続金具36の取付け孔37を嵌め込んで取付けてある。接続金具36は、放電電極1に嵌め込んで接続する電極嵌め込み部38と、リード線接続部39とを有している。
更に、ハウジング6には両側面部には位置決め用リブ8aが設けてあり、ハウジング6の上面部の両側上面部がそれぞれ位置決め面部8bとなっている。そして、上記位置決め用リブ8aと位置決め面部8bが、後述の対向電極保持部7と組み合わせる際の位置決め部8となっている。
対向電極保持部7は、PBT樹脂やポリカーボネート樹脂やPPS樹脂や液晶ポリマー等の絶縁材料から成る部材であり、筒状部40の下部両側に下方に向けてL状をした一対の脚部41を垂設し、一対の脚部41の下端部からそれぞれ外側方に向けて固定部42を一体に連出した構造である。一対の脚部41の内面には、対向内面及び下方に開口する被位置決め溝43aが設けてあり、脚部41の垂下基部の内面部が被位置決め面部43bとなっている。そして、上記の被位置決め溝43aと被位置決め面部43bが、ハウジング6と組み合わせる際に上記位置決め部8に位置決めされる被位置決め部44となっている。
また筒状部40内に外気を導入するための空気孔として、一対の脚部41の突出基部には孔部52を設けるとともに、一対の脚部41の両端間にはそれぞれ側方開口部51を設けている。
対向電極保持部7の上端部(図示例では筒状部40の上端開口縁部)には、対向電極4を有する対向電極板45が取付けてある。対向電極板45は中央開口が円状をしたドーナツ板状をしており、中央開口の縁が対向電極4となっている。
対向電極4を保持した上記構成の対向電極保持部7を、放電電極1を保持したハウジング6に位置決めして組み合わせるに当っては、対向電極保持部7の一対の脚部41を、ハウジング6の両側部に上方から被せるようにして組み合わせる。このとき、被位置決め溝43aに位置決め用リブ8aを嵌め込むことで、ハウジング6に対する対向電極保持部7の水平方向の位置決め(即ち、放電電極1の軸方向に対して垂直な面内での位置決め)が行われ、且つ、被位置決め面部43bが位置決め面部8bに当接することで、ハウジング6に対する対向電極保持部7の上下方向(即ち、放電電極1の軸方向に対して平行な方向)の位置決めが行われる。この位置決め状態で、対向電極保持部7の固定部42を放熱板19に固着具46で固着し、ハウジング6を対向電極保持部7と放熱板19とで挟持することで、ハウジング6と対向電極保持部7とが位置決め状態で組み合わせ結合される。
上記のように位置決めして組み合わせることで、ハウジング6に保持した放電電極1の先端と、ハウジング6とは別体の対向電極保持部7に設けた対向電極4とを、設計通りの位置関係になるように精度良く組み立てることができ、安定した静電霧化が実現できる。
本例の静電霧化装置には、放電電極1と対向電極4との間に高電圧を印加することができるように、高電圧印加部(図示せず)に接続したリード線が放電電極1と対向電極4とに接続される。この場合、放電電極1側のリード線は、放電電極1に接続する接続金具36のリード線接続部39に接続されるとともに、一対の脚部41間の開口部を通じて外部に導出される。
上記構成から成る本例の静電霧化装置にあっては、熱電素子16に通電して放電電極1を冷却することで、空気中の水分(湿気)が放電電極1の先端部に結露して水が供給される。そして、高電圧印加部から放電電極1と対向電極4との間に高電圧を印加すると、高電圧の印加により放電電極1側が負電極となって放電電極1の先端部に供給された水が帯電し、帯電した水にクーロン力が働き、水の液面が局所的に円錐形状に盛り上がってテイラーコーンが形成される。このテイラーコーンの先端に電荷が集中して電荷の密度が高密度になると、テイラーコーンの先端部分の水が大きなエネルギー(高密度となった電荷の反発力)を受けて表面張力を超えてはじけるようにして水が分裂・飛散(レイリー分裂)を繰り返して静電霧化を行い、活性種(ラジカル)を含むナノメータサイズの帯電微粒子水が発生する。
以上、静電霧化装置の基本構成について説明した。次に、特に図1、図2に基づいて本発明の特徴部分について更に詳述する。冷却手段2を成すペルチェモジュール2aをその冷却手段収容部12内に密閉状態で収納するハウジング6は、中央に挿通孔30を貫設してある平板状の蓋部13の外周縁から筒状の側壁部14を下方に延設することで、キャップ状に形成されたものである。上記側壁部14の内部が冷却手段収容部12を成し、この冷却手段収容部12内にペルチェモジュール2aを密閉した状態において、挿通孔30内に挿通される放電電極1の大径部32がペルチェモジュール2aの冷却部10に接着される。
ハウジング6の蓋部13の内面には、放電電極1が挿通される挿通孔30の回りをぐるりと囲む位置に、放電電極1の大径部32が圧入される嵌合凹部17をリング状に形成してある。嵌合凹部17の深さは、この嵌合凹部17に放電電極1の大径部32が嵌合した状態で、該大径部32の端面が冷却手段収容部12内に僅かに突出する寸法に設けている。
また、蓋部13の内面には、嵌合凹部17の回りをぐるりと囲む位置に、ペルチェモジュール2aの冷却部10に対して絶縁性接着層3を介して接着される接着用リブ18をリング状に形成してある。上記接着用リブ18が、ハウジング6において絶縁性接着層3に接着される部分となる。更に、接着用リブ18の回りには、後述の断熱空間S形成用の凹所20をリング状に形成している。この凹所20の深さは、嵌合凹部17よりも深く設けている。そして、蓋部13の内面の凹所20の更に回りには、冷却部10の外周縁部分に向けて突出する位置決め凸部31を設けている。位置決め凸部31の突出高さは、嵌合凹部17への圧入が完了した状態の放電電極1の大径部32の突出高さや、接着用リブ18の突出高さよりも高く設けている。なお、位置決め凸部31は、冷却部10である冷却側のペルチェ回路板15の外形に沿うように複数個所に設けたボス状のものである。
つまり、上記蓋部13の内面にあっては、挿通孔30を中心としてこれを囲むように、大径部32が嵌合する嵌合凹部17と、絶縁性接着層3に接着する接着用リブ18と、断熱空間Sを形成する凹所20と、位置決め凸部31とが、内側が外側へと順に形成されている。このうち、最も冷却部10側に向けて高く突出する位置決め凸部31のみが、冷却部10を成す冷却側のペルチェ回路板15の平坦な外面(以下「冷却面35」という)に当接する。これにより、嵌合凹部17に全てが圧入された状態にある放電電極1の大径部32と冷却面35との間の距離(即ち、後述の接着厚みT1)や、接着用リブ18と冷却面35との間の距離(即ち、後述の接着厚みT2)を規定する。
上記絶縁性接着層3は、放電電極1の大径部32の端面に塗布された絶縁性接着剤を、周囲方向に薄く延ばして形成されるものであり、この同一の絶縁性接着層3を介して、冷却部10の冷却面35と放電電極1の大径部32の端面とを接着すると共に、冷却部10の冷却面35とハウジング6内面の接着用リブ18の端面を接着するようになっている。
放電電極1の大径部32の絶縁性接着層3に接着される端面と、接着用リブ18の同じく絶縁性接着層3に接着される端面とは、いずれも平坦面であり、位置決め凸部31により冷却面35との間の距離(即ち、接着厚みT1,T2)を規定したときに該冷却面35と平行になるように設けている。
ここで、上記絶縁性接着層3の中央において放電電極1の大径部32と冷却面35の間で形成される接着厚みT1と、上記絶縁性接着層3の周囲部分において接着用リブ18と冷却面35の間で形成される接着厚みT2とでは、中央の接着厚みT1の方が周囲の接着厚みT2よりも有意に小さくなるように設けている。
具体的な寸法としては、中央の接着厚みT1が1〜30μmの範囲内であって最適が10μm程度、周囲の接着厚みT2が50〜200μmの範囲内であって最適が100μm程度である。また、接着厚みT1,T2の比で言えば、1:2〜1:100の範囲内に収まるように設ける。
なお、ハウジング6の蓋部13内面であって接着用リブ18と位置決め凸部31に囲まれる領域に凹設してある凹所20内には、冷却面35に沿って周囲方向に薄く延ばされる絶縁性接着層3は侵入しない。したがって、組立てを完了した時点で上記凹所20が、接着用リブ18を全周に亘って囲む断熱空間Sを形成することになる。
上記の特徴部分を有する静電霧化装置にあっては、冷却手段2であるペルチェモジュール2a内の熱電素子16と放電電極1との間に、絶縁性のペルチェ回路板15から成る冷却部10が介在し、この冷却部10を挟んで熱電素子16とは反対側に放電電極1が位置するとともに、放電電極1と冷却部10との間の部分からその周囲部分にまで跨る一定領域に、絶縁性接着層3が隙間なく充填されることになる。したがって、冷却部10の面積を大きくとらずとも放電電極1と熱電素子16との間の絶縁距離は十分に確保することができ、しかも絶縁性接着層3が充填されているので高い絶縁性が確保される。そして、冷却部10が小型化されることで装置全体が小型化されるとともに、この冷却部10を介して生じる熱リークの影響も小さくなって冷却性能の向上にも寄与する。
また、上記構成の静電霧化装置を組立てるに際しては、まず放電電極1の大径部32をハウジング6の嵌合凹部17内の一部にだけ圧入した状態に保持し、この状態で大径部32の端面に絶縁性接着剤を塗布する。次いで、ハウジング6を被せるようにペルチェモジュール2aに組付けると、大径部32の端面に塗布された絶縁性接着剤は圧力を受けて周囲方向に薄く広がり、接着用リブ18と冷却部10との間の領域にまで至ることで絶縁性接着層3を形成する。したがって、接着剤の塗布工程が1回で済み、工程が簡略化されることになる。
なお、絶縁性接着層3はハウジング6の凹所20にまで至らないので、断熱空間Sは十分な断熱性を持って形成される。この断熱空間Sは、接着用リブ18が絶縁性接着層3を介して冷却部10に接着される部分と、位置決め凸部31が冷却部10に当接する部分との間の領域において、十分な断熱性をもって形成されるので、ペルチェモジュール2aの放熱部11側の熱がハウジング6を通じて冷却部10側にまで伝達される熱リークの発生が抑制され、結果的に冷却効率の向上に寄与することになる。
また、ここで形成される絶縁性接着層3は、複数の位置決め凸部31が冷却部10の外周縁部の対応する複数個所に当たることで、冷却部10の冷却面35と放電電極1の間の接着厚みT1と、冷却部10の冷却面35と接着用リブ18の間の接着厚みT2とが、容易に且つ精密に規定されたものとなる。
同一の絶縁性接着層3を、上記二段階の接着厚みT1,T2となるように設計通りに管理することで、冷却効率の向上と耐久性の向上とを同時に達成することができる。つまり、冷却部10の冷却面35と放電電極1の間においては接着厚みT1を比較的小さく設け、絶縁性接着層3の熱抵抗を低減させて放電電極1の冷却効率を向上させると同時に、冷却部10の冷却面35と接着用リブ18の間においては接着厚みT2を比較的大きく設け、冷却のオンオフ繰り返しによって絶縁性接着層3で生じる熱応力を緩和して耐久性を向上させることができる。
本発明の実施形態における一例の静電霧化装置の断面図である 図1の要部拡大図である。 同上の静電霧化装置の斜視図である。 同上の静電霧化装置の分解斜視図である。 従来の静電霧化装置の断面図である。
符号の説明
1 放電電極
2 冷却手段
3 絶縁性接着層
6 ハウジング
10 冷却部
20 凹所
T1 接着厚み
T2 接着厚み
S 断熱空間

Claims (2)

  1. 放電電極と、放電電極を冷却して空気中の水分を該放電電極に結露させることにより水分を供給する冷却手段と、冷却手段を密閉空間内に収納するためのハウジングとを備え、放電電極に高電圧を印加して該放電電極に保持される水分を霧化させる静電霧化装置であって、
    ハウジングの内面に、放電電極が挿通される挿通孔と、この挿通孔のまわりで冷却手段の冷却部側に向けて突設される接着用リブと、この接着用リブを囲んで形成される凹所と、この凹所のまわりで冷却部側に突設される位置決め凸部とを設け、このうちで位置決め凸部のみを冷却部の外面に当接させ、前記密閉空間内にて、冷却手段の冷却部と放電電極とハウジングとを同一の絶縁性接着層を介して接着することで、
    前記絶縁性接着層における冷却部と放電電極の間の接着厚みを、冷却部と接着用リブの間の接着厚みよりも小さくなるように規定し、且つ、前記凹所には、絶縁性接着層が侵入することのない断熱空間が形成されるように設けたことを特徴とする静電霧化装置。
  2. 前記絶縁性接着層における冷却部と放電電極の間の接着厚みと、冷却部と接着用リブの間の接着厚みとの比を、1:2〜1:100に設けたことを特徴とする請求項1に記載の静電霧化装置。
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