JP2009045553A - 静電霧化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 対向電極の端子板部にリード線を接続する際に応力が作用しても、応力を緩和して対向電極をハウジングから剥がす力が作用しないようにできる。
【解決手段】 放電電極1と、放電電極1に結露させる冷却手段2と、冷却手段2を密閉空間内に収容し且つ放電電極1を保持するためのハウジング3と、ハウジング3に設置される対向電極4とを備え、対向電極4と放電電極1との間に高電圧を印加することで放電電極1に保持される水分を静電霧化させる静電霧化装置5である。対向電極4を、放電電極1に対向する電極部及びハウジング3への固定部を備えた対向電極本体4aと、該対向電極本体4aの外端から一体に突出する端子板部4cとで構成する。端子板部4cが、対向電極本体4aの固定部のハウジング3への取付け固定方向から見て、対向電極本体4aの外端から折り曲げ部4bを介して突出している。
【選択図】 図1
【解決手段】 放電電極1と、放電電極1に結露させる冷却手段2と、冷却手段2を密閉空間内に収容し且つ放電電極1を保持するためのハウジング3と、ハウジング3に設置される対向電極4とを備え、対向電極4と放電電極1との間に高電圧を印加することで放電電極1に保持される水分を静電霧化させる静電霧化装置5である。対向電極4を、放電電極1に対向する電極部及びハウジング3への固定部を備えた対向電極本体4aと、該対向電極本体4aの外端から一体に突出する端子板部4cとで構成する。端子板部4cが、対向電極本体4aの固定部のハウジング3への取付け固定方向から見て、対向電極本体4aの外端から折り曲げ部4bを介して突出している。
【選択図】 図1
Description
本発明は、帯電微粒子水を発生させるための静電霧化装置に関するものである。
従来から帯電微粒子水を発生させるための静電霧化装置として特許文献1が知られている。この特許文献1に示された従来の静電霧化装置5は、図13に示すように、放電電極1と、放電電極1を冷却して空気中の水分を該放電電極1に結露させることにより水分を供給する冷却手段2と、冷却手段2を密閉空間内に収容するためのハウジング3と、放電電極1に対向して位置するようにハウジング3に設置される対向電極4とを備えたもので、放電電極1と対向電極4との間に高電圧を印加することで放電電極1に保持される水分を静電霧化させるようになっている。
対向電極4は図13に示すように嵌め込み孔4fを有しており、ハウジング3に設けた対向電極取付け用突部40aに嵌め込み孔4fを嵌め込んで取付けてあり、このようにハウジング3に取付けた対向電極4に半田付けなどによりリード線(GND線)を接続している。
上記のような従来例においては、対向電極4にリード線を直接半田付けにより接続する際、対向電極4に対向電極4のハウジング3への嵌め込み取付け部に引き剥がし方向に力が加わると、対向電極4のハウジング3への取付けの信頼性が損なわれ、対向電極4の位置ずれやがたつきが生じるおそれがあり、放電電極1と対向電極4の電極部との距離関係の精度が保てず、静電霧化の精度が安定しないという問題がある。
特開2006−826号公報
本発明は上記の従来の問題点に鑑みて発明したものであって、対向電極の端子板部にリード線を半田付け等により接続する際に応力が作用しても、上記応力を緩和して対向電極をハウジングから剥がす力が作用しないようにでき、精度良く静電霧化ができる静電霧化装置を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために本発明に係る静電霧化装置は、放電電極1と、放電電極1を冷却して空気中の水分を該放電電極1に結露させることにより水分を供給する冷却手段2と、冷却手段2を密閉空間内に収容し且つ放電電極1を保持するためのハウジング3と、放電電極1に対向して位置するようにハウジング3に設置される対向電極4とを備え、対向電極4と放電電極1の間に高電圧を印加することで放電電極1に保持される水分を静電霧化させる静電霧化装置5において、前記対向電極4を、放電電極1に対向する電極部及びハウジング3への固定部を備えた対向電極本体4aと、該対向電極本体4aの外端から一体に突出する端子板部4cとで構成し、上記端子板部4cが、対向電極本体4aの固定部のハウジング3への取付け固定方向から見て、対向電極本体4aの外端から折り曲げ部4bを介して突出していることを特徴とするものである。
このような構成とすることで、対向電極4の端子板部4cにリード線(GND線)を接続するときに、放電電極本体4aの固定部のハウジング3への取付け方向と反対方向の応力が端子板部4cに作用しても、端子板部4cが、対向電極本体4aの固定部のハウジング3への取付け固定方向から見て、対向電極本体4aの外端から折り曲げ部4bを介して突出しているので、端子板部4cに作用した上記折り曲げ部4bで緩和し、対向電極本体4aの取付け部分において対向電極本体4aをハウジング3から剥がす力が作用せず、対向電極本体4aのハウジング3への取付けの信頼性が高くなる。
また、端子板部4cが、対向電極本体4aの固定部のハウジング3への取付け固定方向から見て、対向電極本体4aの外端から異なる方向に折り曲げた2つ以上の折り曲げ部4bを介して突出していることが好ましい。
このような構成とすることで、端子板部4cに作用した上記応力を異なる方向への2つ以上の折り曲げ部4bで緩和し、よりいっそう対向電極本体4aの取付け部分において対向電極本体4aをハウジング3から剥がす力が作用せず、対向電極本体4aのハウジング3への取付けの信頼性が高くなる。
本発明は、上記のように、対向電極を、放電電極に対向する電極部及びハウジングへの固定部を備えた対向電極本体と、該対向電極本体の外端から一体に突出する端子板部とで構成し、端子板部が、対向電極本体の固定部のハウジングへの取付け固定方向から見て、対向電極本体の外端から折り曲げ部を介して突出しているので、対向電極の端子板部にリード線を半田付け等により接続する際に応力が作用しても、折り曲げ部により上記応力を緩和して対向電極本体のハウジングへの取付け部分において対向電極本体を剥がす力が作用しないようにでき、これにより対向電極の位置ずれやがたつきが生じるおそれがなく、放電電極と対向電極との距離関係を高精度にできて、安定して精度良く放電電極に供給された水分を静電霧化させることができる。
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基いて説明する。
まず、図1乃至図11に示す実施形態に基づいて本発明の一実施形態を説明する。本発明においてハウジング3は、ハウジング本体部6と、ハウジング本体部6とは別体の対向電極保持部7とを分離可能に組み合わせることで構成してある。
ハウジング本体部6はPBT樹脂やポリカーボネート樹脂やPPS樹脂や液晶ポリマー等の絶縁材料を用いて形成してあり、ハウジング本体部6には下面が開口した凹所12aが形成してあり、該凹所12aが冷却手段収容部12となっている。また、ハウジング本体部6の凹所12aの底部(つまり、ハウジング本体部6の上面部)の中央には放電電極1を挿通するための孔30が設けてある。
図7、図9に示すように、冷却手段収容部12を構成する凹所12a内には冷却手段2を構成するペルチェユニット2aが収容される。ペルチェユニット2aは、熱伝導性の高いアルミナや窒化アルミニウムからなる絶縁板の片面側に回路を形成してある一対のペルチェ回路板15を、互いの回路が向き合うように対向させ、多数列設してあるBiTe系の熱電素子16を両ペルチェ回路板15間で挟持すると共に隣接する熱電素子16同士を両側の回路で電気的に接続させ、両側の回路にはそれぞれペルチェ端子36を接続し、該ペルチェ端子36に接続したペルチェ入力リード線を介してなされる熱電素子16への通電により一方のペルチェ回路板15側から他方のペルチェ回路板15側に向けて熱が移動するように設けたものである。更に、上記一方の側(以下、冷却側という)のペルチェ回路板15の外側には熱伝導性グリース、熱伝導性接着剤、導電性ペースト等の熱伝導性膜31を介して放電電極1の後端部の大径部32を接触させた状態で放電電極1を孔30に挿通して放電電極1の後端部を残してハウジング本体部6の上方に突出させてある。
また、凹所12a内にペルチェユニット2aを収容した状態で、凹所12aの下端の開口を放熱板19により遮蔽してあり、ペルチェユニット2aの上記他方の側(以下、放熱側という)のペルチェ回路板15の外側を熱伝導性グリース、熱伝導性接着剤、導電性ペースト等の熱伝導性膜31を介して上記放熱板19が当接してある。放熱板19には必要に応じて放熱フィンを設けてもよい。
上記のように冷却手段2であるペルチェユニット2aを冷却手段収容部12である凹所12aに収容した状態で放熱板19で凹所12aの開口を閉じることで冷却手段2を密閉空間内に収容することになる。ここで、密閉空間の密閉性をより確実にするためにエポキシ樹脂等の封止部材34を用いて部材間を封止するようにしてある。また、一対のペルチェ端子36は図2、図4のように冷却手段収容部12の外に露出して取付けられる。
熱電素子16に通電すると、放電電極1が冷却され、放電電極1の空気と接する面に空気中の水分(湿気)が結露して放電電極1に結露水が生成するようになっている。
また、ハウジング本体部6の上面部には環状突起10が突設してあり、ハウジング本体部6の上面部には更に外側環状突起14が突設してあり、更に、外側環状突起14の上面又は外側環状突起14よりも外側位置に高電圧印加板8を固定するための位置固定部となる1乃至複数の取付け用突起29が突設してあり、この取付け用突起29に高電圧印加板8の取付け孔37を嵌め込んで取付けてあり、また、高電圧印加板8の一端部の電極嵌め込み部38が放電電極1に嵌め込んであり、また、高電圧印加板8の先端部にはリード線接続部9が設けてある。
高電圧印加板8は図10に示すようなもので、1乃至複数の取付け孔37を有する固定片8aの一端部から上方又は斜め上方に向けて前向き片8bを一体に突設させ、前向き片8bの突出先端部から平面視で固定片8aに対して直角に先端片8cが一体に突設してあって該先端片8cがリード線接続部9となっている。したがって、高電圧印加板8のハウジング3への固定部分である固定片8aとリード線接続部9とが同一平面上にない構成となっている。また、固定片8aから下方又は斜め下方に向けて後向き片8dを一体に突設させ、該後向き片8dの後端から平面視で先端片8cの突出方向と反対方向に後端片8eが一体に突設してあり、該後端片8eに電極嵌め込み部38が設けてある。
そして、高電圧印加板8の電極嵌め込み部38を放電電極1に嵌め込んだ状態で取付け用突起29に高電圧印加板8の取付け孔37を嵌め込んで取付けるのであるが、高電圧印加板8のハウジング3への固定部分と先端部のリード線接続部9とが同一平面上になく、また、前向き片8bの存在によりリード線接続部9がハウジング本体部6の上面部に対して浮いた状態となっている。したがって、高電圧印加板8のハウジング本体部6への固定部分からリード線接続部9までの部位はばね性を有しており、このばね性によりリード線接続部9にかかる応力を緩和してハウジング本体部6との固定部分にかかる応力を緩和して固定部分における固定の信頼性を向上させることができると共に、放電電極1側に応力が作用して放電電極1が破損したり、あるいは放電電極1とペルチェ回路板15側との接合部分の剥離を防止することができるようになっている。
上記のように高電圧印加板8を取付けた状態で、図1、図2、図3、図5に示すようにハウジング本体部6のペルチェ端子36を配置した部分とは反対側にリード線接続部9が位置するように取付ける。
また、図示していないが、接続部の接触信頼性を向上させるため、環状突起10が形成する凹部に封止樹脂を充填し、放電電極1と高電圧印加板8の接触部周囲を封止樹脂で固めてもよい。
対向電極保持部7はPBT樹脂やポリカーボネート樹脂やPPS樹脂や液晶ポリマー等の絶縁材料を用いて形成してあり、筒状部40の下部両側に下方に向けてL状をした一対の脚部41が垂設してあり、一対の脚部41の下端部にはそれぞれ外側方に向けて固定部42が一体に連出してある。
また、一対の脚部41間には底板部43が設けてあり、該底板部43の中心部に孔44が設けてあって、該孔44の周縁部から底板部43の上面側に円錐台筒状をした断熱性を有するキャップ部45が上方に向けて突設してあり、底板部43の下面側には上記孔44から外側に離れた位置で孔44を囲むように嵌め込み突部11が下方に向けて突設してある。
対向電極保持部7の上端部(実施形態においては筒状部40の上端開口縁部)には対向電極取付け用突部40aが複数突設してあり、中央に円状をした中央開口を有する対向電極4に設けた複数の嵌め込み孔4fを上記対向電極取付け用突部40aに嵌め込んで対向電極保持部7に対向電極4を取付けてある。
対向電極4は図11に示すようなもので、円状をした中央開口(中央開口の縁が電極部4gとなっている)を有するドーナツ板状をした対向電極本体4aを周方向に複数等分した位置に固定部となる嵌め込み孔4fが設けてあり、更に、対向電極本体4aの外端縁から折り曲げ部4bを介して端子板部4cが突設してある。
添付図面に示す実施形態においては、2つの折り曲げ部4b(4b1、4b2)を介して端子板部4cが突設した例を示してあり、第1の折り曲げ部4b1は図11において対向電極本体4aの外端から図11の矢印イ方向に突出する第1の突出片4dと、この第1の突出片4dの先端から図11の矢印ロ方向に突出する第2の突出片4eとで構成されてイ→ロ方向に折り曲げられたもの(図11の実施形態では90度折り曲げられている)であり、第2の折り曲げ部4b2は図11において矢印ロ方向に突出する第2の突出片4eと、第2の突出片4eの先端から図11の矢印ハ方向に突出する端子板部4cとで構成されてロ→ハ方向に折り曲げられたもの(図11の実施形態では90度折り曲げられている)である。そして、図11に示す実施形態においては第1の突出片4dと端子板部4cとの突出方向は平行で且つ逆方向となっており、また、第1の突出片4dの突出基部は対向電極取付け用突部40aが嵌め込まれる嵌め込み孔4fよりも外側に位置している。
なお、上記実施形態では端子板部4cが、対向電極本体4aの固定部のハウジング3への取付け固定方向から見て、対向電極本体4aの外端から異なる方向に折り曲げた2つの折り曲げ部4b(4b1、4b2)を介して突出している例で説明したが、対向電極本体4aの固定部のハウジング3への取付け固定方向から見て、対向電極本体4aの外端から異なる方向に折り曲げた3つ以上の折り曲げ部4bを介して突出してもよく、また、対向電極本体4aの外端から上記矢印ロ方向に突出する第2の突出片4eを突出させ、更に、第2の折り曲げ部4b2の先端から矢印ハ方向に端子板部4cを突出するようにしてもよい(この場合は、折り曲げ部4bは1つでロ→ハ方向に折り曲げられている)。
上記の構成の対向電極4を保持した対向電極保持部7を前述のハウジング本体部6に位置決めして組み合わせることでハウジング3を構成するものである。組み合わせるに当っては、対向電極保持部7の一対の脚部41をハウジング本体部6の両側部に上方から被せるようにして組み合わせて位置決めし、この位置決め状態で対向電極保持部7の固定部42を放熱板19に固着具46で固着することで、ハウジング本体部6を対向電極保持部7と放熱板19とで挟持することで、ハウジング本体部6と対向電極保持部7とが位置決め状態で組み合わせ結合されることになる。
この組み合わせ状態で、ハウジング本体部6の上面部の環状突起10と外側環状突起14との間に対向電極保持部7の嵌め込み突部11が嵌め込まれ、高電圧印加板8の電極嵌め込み部38の放電電極1への嵌め込み接続部分からのペルチェ端子36、放熱板19への沿面距離、空間距離を長く取って絶縁距離を確保しながら、全体的に小型化が図れるようにしている。
対向電極保持部7には図8に示すように底板部43に高電圧印加板8を通すための切欠き部43aが設けてあり、電極嵌め込み部38を放電電極1に嵌め込んだ高電圧印加板8が、上記のようにハウジング本体部6に対向電極保持部7を組み合わせた際に、上記切欠き部43aから対向電極保持部7の外に導出されるようになっている。
ここで、使用する対向電極保持部7の形状の異なるものを選択してハウジング本体部6に組み合わせることで、放電電極1の先端から対向電極4の電極部分までの距離の異なるもの(つまり、印加電圧を簡単に変えたり)、あるいは、ハウジング3の外観形状を簡単に変えたりできるものである。
上記のような構成の静電霧化装置5は放電電極1と対向電極4との間に高電圧を印加することができるように高電圧印加部(図示せず)に接続したリード線がそれぞれ放電電極1と対向電極4とに接続される。この場合、放電電極1側においては、放電電極1に接続する高電圧印加板8のリード線接続部9に接続されるもので、リード線接続部9は一対の脚部41間の開口部から導出してある。
この高電圧印加板8の先端部のリード線接続部9にリード線を接続するには、例えば、リード線の先端部にファストン端子を設け、該ファストン端子をリード線接続部9に嵌め込んで接続したり、あるいは、リード線接続部9にリード線を接続して半田付けで固着したりして取付けるものである。このリード線接続部9へのリード線の接続の際に、リード線接続部9に応力が作用しても、リード線接続部9にかかる応力を前向き片8bが弾性変形をして該応力を緩和し(例えば、図10(b)の矢印のようにリード線接続部9に応力が作用すると前向き片8bが図10(b)の破線のように弾性変形して応力を緩和し)、高電圧印加板8のハウジング本体部6への取付け部分である取付け用突起29への取付け孔37の嵌め込み部分に応力が作用せず高電圧印加板8の固定の信頼性を向上させることができると共に、放電電極1側に応力が作用して放電電極1が破損したり、あるいは放電電極1とペルチェ回路板15側との接合部分の剥離を防止し、静電霧化が精度良く行えるようになっている。なお、リード線接続部9にリード線を接続して半田付けする場合には、高電圧印加板8として図12のようにリード線接続部9を構成する先端片8cの突出長さを短くしたものであってもよい。
また、対向電極4に設けた端子板部4cにリード線(GRD線)を接続するには、例えば、リード線の先端部にファストン端子を設け、該ファストン端子を端子板部4cに嵌め込んで接続したり、あるいは、端子板部4cにリード線を接続して半田付けで固着したりして取付けるものである。この端子板部4cへのリード線の接続の際に、端子板部4cに嵌め込み孔4fの対向電極取付け用突部40aへの嵌め込み取付け方向と反対方向の応力が作用しても、前述のように対向電極本体4aの外端縁から異なる方向への2つ以上の折り曲げ部4b1、4b2を介して端子板部4cが連出してあるので、端子板部4cに作用した上記応力を異なる方向への2つ以上の折り曲げ部4b1、4b2で緩和し、嵌め込み孔4fの対向電極取付け用突部40aへの嵌め込み取付け位置に対向電極4をハウジング本体部6から剥がす力が作用せず、対向電極4のハウジング本体部6への取付けの信頼性が高くなり、更に、添付図面に示すように、第1の突出片4dと端子板部4cとの突出方向は平行で且つ逆方向となる関係に構成すると、全体的に小型化することが可能となる。
上記のような構成の静電霧化装置5は、前述のように熱電素子16に通電して放電電極1を冷却することで、空気中の水分が放電電極1の先端部に結露して水が供給される。そして、高電圧印加部から放電電極1と対向電極4との間に高電圧を印加すると、高電圧の印加により放電電極1側が負電極となって放電電極1の先端部に供給された水が帯電し、帯電した水にクーロン力が働き、水の液面が局所的に円錐形状に盛り上がってテイラーコーンが形成され、このテイラーコーンの先端に電荷が集中して電荷の密度が高密度となり、テイラーコーンの先端部分の水が大きなエネルギー(高密度となった電荷の反発力)を受けて表面張力を超えてはじけるようにして水が分裂・飛散(レイリー分裂)を繰り返して静電霧化を行い、活性種(ラジカル)を含むナノメータサイズの帯電微粒子水が発生する。
ここで、静電霧化装置5を組み込む例えば空気清浄器、ヘアードライヤ、ヘアーブラシ等の組み込み先の装置により印加電圧に制約がある場合、放電電極1と対向電極4とが目的とする印加電圧となるような距離となるようにハウジング3に保持する必要がある。このため、従来にあっては、目的の距離関係となるように放電電極1と対向電極4を保持したハウジング3を複数種類用意する必要があるが、本発明においては、ハウジング本体部6と対向電極保持部7とが別体で分離可能となっているので、対向電極保持部7の寸法が異なるものを複数種類用意することで、共通のハウジング本体部6にいずれかの対向電極保持部7を前述のように組み合わせることで、放電電極1と対向電極4との間の距離を目的の印加電圧となるように設定することができる。
また、電極間距離が長い場合は帯電微粒子水の拡散方向は鋭角で、電極間距離が短い場合は帯電微粒子水の拡散方向は広角となる。したがって、共通のハウジング本体部6に組み合わせる対向電極保持部7を選択することで、帯電微粒子水の拡散方向を異ならせることができ、静電霧化装置5の組み込み先の装置に応じて拡散方向の調整が可能となる。
更に、共通のハウジング本体部6に組み合わせる対向電極保持部7として形状の異なるものを複数用意することで、静電霧化装置5の組み込み先の装置に対応した組み込み易い形状のハウジング3とすることができ、様々な装置に静電霧化装置5を組み込むことが可能となる。
ところで、発生した帯電微粒子水はドーナツ状をした対向電極4の中央開口から外部に放出されるのであるが、この場合、対向電極保持部7の両脚部間から外部空気を対向電極保持部7内に導入して空気流を生じさせ、発生した帯電微粒子水をこの空気流により対向電極4の開口から外部に効果的に飛散して放出することができる。
また、添付図面に示す実施形態ではハウジング本体部6に流入した空気が放電電極1に当るのを放電電極1に被嵌した断熱性を有するキャップ部45により防止し、これにより流入した空気が放電電極1に当って放電電極1の冷却効率が低下することを防止でき、結露水の生成が放電電極1の先端でのみ効率よく行え、安定して効率よく静電霧化ができるようになっている。ここで、図7に示すようにキャップ部45を円錐台のような外面がテーパ状に形成することで、放電電極1の先端部から対向電極4の開口方向に向けてスムーズな流れを作るためより一層発生した帯電微粒子水を空気流れによりスムーズに外部に飛散させることができる。
1 放電電極
2 冷却手段
3 ハウジング
4 対向電極
4a 対向電極本体
4b 折り曲げ部
4c 端子板部
5 静電霧化装置
2 冷却手段
3 ハウジング
4 対向電極
4a 対向電極本体
4b 折り曲げ部
4c 端子板部
5 静電霧化装置
Claims (2)
- 放電電極と、放電電極を冷却して空気中の水分を該放電電極に結露させることにより水分を供給する冷却手段と、冷却手段を密閉空間内に収容し且つ放電電極を保持するためのハウジングと、放電電極に対向して位置するようにハウジングに設置される対向電極とを備え、対向電極と放電電極との間に高電圧を印加することで放電電極に保持される水分を静電霧化させる静電霧化装置において、前記対向電極を、放電電極に対向する電極部及びハウジングへの固定部を備えた対向電極本体と、該対向電極本体の外端から一体に突出する端子板部とで構成し、上記端子板部が、対向電極本体の固定部のハウジングへの取付け固定方向から見て、対向電極本体の外端から折り曲げ部を介して突出していることを特徴とする静電霧化装置。
- 端子板部が、対向電極本体の固定部のハウジングへの取付け固定方向から見て、対向電極本体の外端から異なる方向に折り曲げた2つ以上の折り曲げ部を介して突出していることを特徴とする請求項1記載の静電霧化装置。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20101102 |