JP5024835B2 - ペルチェ素子を備えた温調容器 - Google Patents

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Description

本発明は、温度調整が容易で取り扱い性に優れるペルチェ素子及びバイオテクノロジーの研究分野などにおいて、生体内の組織や細胞の観察及び操作などを行う際や、医薬分野や工業分野などにおける品質管理、材料試験等で、検体の温度を管理しつつ顕微鏡観察及び顕微鏡操作などを行う際に、検体の温度を最適に管理できるペルチェ素子を備えた温調容器に関するものである。
従来、バイオテクノロジーや医薬の分野などで使用される培養のための温調システムでは、不凍液や水などの媒体の温度を変化させ、ポンプにより検体の周辺部に循環させる方法や、冷却モジュールの極性を変えて、温度変化や温度コントロールをする方法が用いられていた。媒体の温度を変化させてポンプにより循環させる方法では、媒体の循環経路を保温しなければならず、装置が大型化し、循環途中で温度差が生じ易く、加熱や冷却に対する応答性に欠け、高い温度精度を得ることが困難であるという問題点があった。
冷却モジュールの極性を変えて温度変化や温度コントロールをする方法では、冷却モジュールへのダメージが大きく、装置としての長寿命性、信頼性に欠けるという問題点があった。
いずれの方法も、複数の培養容器などを同時に加熱、冷却することはできるが、微細な収納空間を有する容器を個別に加熱、冷却することや、複数のセルを有する培養容器をセル単位で選択的に加熱、冷却することはできず、汎用性に欠けるという問題点があった。
また、(特許文献1)には、「温度応答性高分子化合物を細胞培養基材とする培養容器に培養した細胞を、前記温度応答性高分子化合物が水中から析出し始める臨界点より高い温度にして顕微鏡で観測しながら、透過光の光路を遮断せずに前記観測視野の温度応答性高分子化合物が臨界点より低い温度となるまで冷却用流体を吹き付けて冷却を行なうことにより、所望の細胞または細胞塊のみを選別し、容器から離脱回収することを特徴とする温度応答性高分子化合物を用いた培養細胞の選別方法」が開示されている。
(特許文献2)には、「透明導電膜を真空蒸着により形成した透明ガラスの周辺部において対向する様に陽極、陰極用の電極を貼ったヒーター機能を持つ昇温用ガラス板と、1個もしくは複数個のペルチェ効果を利用した冷却モジュールとを組み合わせて構成される加温冷却兼用装置」が開示されている。
特開2003−102466号公報 特開平9−122507号公報
しかしながら、上記従来の技術においては、以下のような課題を有していた。
(1)(特許文献1)の培養細胞の選別方法は、培養容器を載置させその底面を加熱する加熱面と、加熱面の中心部に開設した小範囲透光用の孔と、該孔に臨む培養容器の底面に向けて冷却流体を吹き付ける吐出口と、を備えることにより、狭い範囲のみを冷却することが可能であるが、いくつかの種類の細胞から欲しい細胞のみを選別し、回収することを目的としており、微小空間を任意の温度に加熱、冷却することはできず、用途が培養細胞の選別に限定され、汎用性に欠けるという課題を有していた。
(2)(特許文献2)の加温冷却兼用装置は、本体が硬質ガラスで形成されるため、微細加工が困難で形状自在性に欠け、薬液や水溶液などを収容する微細空間を形成することができず、取り扱い性、汎用性に欠けるという課題を有していた。
本発明は上記課題を解決するもので、電極としてバナジン酸塩を主成分とする導電ガラスを用いることにより一定の温度を精度よく保持することができ温度調整が容易で取り扱い性に優れるペルチェ素子の提供、及び容器本体の加工が容易で形状自在性に優れ、微細な空間を形成して薬液や水溶液などを収容することができ、耐薬品性、保存性に優れると共に、薬液や水溶液などが収容された微細な空間を効率よく加熱、冷却して任意の温度に安定的に保持することができ、観察や各種の測定などを短時間で効率よく行うことが可能な信頼性、汎用性、作業性に優れるペルチェ素子を備えた温調容器の提供を目的とする。
上記課題を解決するために本発明のペルチェ素子備えた温調容器は、以下の構成を有している。
本発明の請求項1に記載のペルチェ素子備えた温調容器は、吸熱部と発熱部を有するペルチェ素子を有する温調容器であって、容器本体と、前記容器本体の底部又は側部に配設された少なくとも前記吸熱部の電極がバナジン酸塩を主成分とする導電ガラスで形成されペルチェ素子と、を有し、前記容器本体の少なくとも一部が前記導電ガラスで形成されている構成を有している。
この構成により、以下のような作用を有する。
(1)吸熱部の電極をバナジン酸塩を主成分とする導電ガラスで形成することにより、緩やかな温度変化で対象物を冷却することができるので、温度調整が容易で略一定の温度を精度よく保持することができ、冷却温度の安定性に優れる。
(2)電極をバナジン酸塩を主成分とする導電ガラスで形成することにより、薬品や結露などによる電極の腐食を確実に防止することができ、電極の信頼性、耐久性に優れる。
(3)容器本体の底部又は側部に配設されたペルチェ素子を有することにより、温度調整が容易で冷却の効率性、信頼性に優れると共に、容器本体とペルチェ素子を一体に取り扱うことが可能で取り扱い性、省スペース性に優れる。
(4)容器本体の少なくとも一部を導電ガラスで形成することにより、熱伝導性、耐薬品性を向上させることができ、様々な薬液や溶液を保存して加熱手段やペルチェ素子で効率よく加熱、冷却することができ、汎用性、信頼性に優れる。
(5)容器本体を導電ガラスで形成することにより、集束イオンビームなどの加工方法を用いて微細加工を行うことができ、形状自在性に優れると共に、容器本体の小型化が容易で、省スペース性に優れる。
ここで、バナジン酸塩を主成分とする導電ガラス(バナジン酸塩ガラス)としては、酸化バナジウムに、五酸化二リン,酸化カリウムや酸化ナトリウム等のアルカリ金属酸化物,酸化バリウム等のアルカリ土類酸化物,酸化セリウム,酸化スズ,酸化鉛,酸化銅等を加えてガラス化したものを用いることができる。
この導電ガラスは、バナジウムを含有する組成物をガラス化し酸化物ガラスを製造するガラス化工程と、酸化物ガラスを酸化物ガラスのガラス転移温度以上、融点以下のアニーリング処理の温度、好ましくは酸化物ガラスの結晶化温度以上、融点以下の温度領域に所定時間保持する再加熱工程と、で製造される。
結晶化温度や融点は、酸化物ガラスを示差熱分析(DTA)や示差走査熱量測定(DSC)等により実測することによって求めることができる。また、推定される構成成分の状態図を用いた熱力学的計算等を行うことで求めることもできる。
示差熱分析(DTA)によって結晶化温度を求める場合、結晶化の発熱ピークの中心点又は裾の高温側測点温度における温度を結晶化温度とする。また、示差熱分析(DTA)によって融点を求める場合、結晶化温度より高温における吸熱ピークの中心点における温度を融点とする。
ガラス化工程において組成物をガラス化する手段としては、結晶質固体の混合物等の組成物を液体や気体に変えたのち、結晶化させないでガラス転移温度以下の固体である酸化物ガラスにできるものであれば特に制限されない。例えば、結晶質固体の混合物等の組成物を加熱溶融したのち急冷することで酸化物ガラスを得ることができる。また、結晶質固体の混合物等の組成物を、蒸着法,スパッタ法,グロー放電法等で一旦、蒸気状態にすることでも酸化物ガラスを得ることができる。また、ゾルゲル法等のようにゲルを経ることによっても酸化物ガラスを得ることができる。
酸化物ガラスの再加熱工程においてガラス転移温度以上若しくは結晶化温度以上、融点以下の温度領域に保持する手段としては、例えば、電気炉等を予め再加熱温度に設定しておき炉内の温度が一定になったところで、酸化物ガラスを炉内に入れ、目標とする時間が経過したら直ちに電気炉等から酸化物ガラスを取り出し、空気や水,氷水等の流体、冷却した銅板やステンレス板,銅製やステンレス製等のローラ等の部材で冷却するものが用いられる。あるいは、上記酸化物ガラスを電気炉等の炉内で一定時間再加熱後、炉内の温度を徐々に下げたり炉内の加熱源から少しずつ遠ざけたりして酸化物ガラスを炉内で放冷するものが用いられる。再加熱するための炉内は空気、窒素,アルゴン等の不活性ガス雰囲気等にすることができる。
再加熱工程における保持時間は、再加熱工程を経た酸化物ガラスの電気伝導度が高くなるように適宜最適な時間に設定することができる。保持時間は、酸化物ガラスの組成や熱容量、再加熱温度によっても異なるが、例えば1〜180分に設定される。保持時間が1分より短くなると、酸化物ガラスに与えられる熱エネルギーが小さいため、電気伝導度の増加率が小さく、また増加率にばらつきがみられ、180分より長くなると、結晶が析出したり溶融したりすることにより電気伝導度が低下することがあるとともに生産性が低下するため、いずれも好ましくない。
再加熱工程における加熱温度が酸化物ガラスの結晶化温度以下になると、酸化物ガラスに与えられる熱エネルギーが小さいため、電気伝導度の増加率が小さくなり、また増加率にばらつきが生じ易くなる傾向が見られる。また、再加熱工程における加熱温度が酸化物ガラスのガラス転移温度以下になると、ガラス骨格の歪みを取り除くことができず、電子がホッピングする活性化エネルギー(バンドギャップ)を小さくすることができなくなるので、この結果、電気伝導度を高くすることが困難となり、加熱温度が酸化物ガラスの融点以上になると、酸化物ガラスの溶融や結晶の析出が促進されて電気伝導度が低下するため、いずれも好ましくない。
酸化物ガラス(導電ガラス)の25℃の室温における電気伝導度は、例えば、厚さが1mm以下のガラス片から成る試料に銀ペーストを塗り乾燥させた後、銀入り半田を用いて電極を形成し、直流二端子法又は直流四端子法によって求めることができる。
再加熱工程前の酸化物ガラス(導電ガラス)の25℃における電気伝導度は、10−8〜10−4S・cm−1好ましくは10−6〜10−4S・cm−1の範囲にあるのが好ましい。電気伝導度が10−6S・cm−1より低くなるにつれ、再加熱工程を経ても実用レベルまで電気伝導度を向上させることが困難になる傾向がみられ、10−8S・cm−1より低くなると、この傾向が著しくなるため好ましくない。再加熱工程前の酸化物ガラスの電気伝導度を10−4S・cm−1より高くするのは、ガラス酸化物の組成やガラス化工程の温度履歴等が制約され生産性に欠けるとともに生産安定性に欠けるため好ましくない。
再加熱工程を経た酸化物ガラス(導電ガラス)の電気伝導度は、25℃の室温において10−4〜1S・cm−1好ましくは10−3〜1S・cm−1の範囲に向上させることができる。電気伝導度が10−3S・cm−1より小さくなるにつれ、導電ガラスをペルチェ素子の電極に適用した場合には消費電力が増加し省エネルギー性に欠ける傾向がみられる。特に、電気伝導度が10−4S・cm−1より小さくなると、この傾向が著しくなるため好ましくない。
特に、導電ガラスが、バナジウムを含有する組成物をガラス化した酸化物ガラスを酸化物ガラスの結晶化温度以上、融点以下の温度領域に所定時間保持して再加熱したものである場合、酸化物ガラス中の電子をエネルギー的に高い準位に分布させて、室温において10−1S・cm−1以上の高電気伝導度を有する導電ガラスを製造できるとともに、所定の温度領域に30分程度の短時間保持しただけでも電気伝導度を飛躍的に高めることができ、さらに所定の温度領域での保持時間が変動しても電気伝導度の変動が少なく生産安定性に著しく優れる。
また、再加熱工程における加熱時間や保持時間等を変えることにより、室温における導電ガラスの電気伝導度の大きさを10−4S・cm−1以上の領域で精度良く設計し制御することができ製品得率を高めることができる。
なお、導電ガラスは、AgI、NaI、Ag、AgO、In、SnO、SnO等の添加剤が添加されたものでもよい。添加剤の効果によって電気伝導度を高めることができるからである。また、AgI、NaI、Ag等に加えてCeO等の還元防止剤を添加してもよい。これにより、AgI、NaI、Ag等の添加剤が還元されるのを防止して高い電気伝導度を維持できる。
また、酸化物ガラス中の酸化バナジウム(V),酸化バリウム(BaO),酸化鉄(Fe)の3成分系における酸化バナジウム(V)は、40〜98モル%好ましくは60〜85モル%が好適である。60モル%より少なくなるにつれ、バナジウムを主骨格とするガラス骨格を維持させるのが困難になるうえ高い電気伝導度を得ることが困難になる傾向がみられ、85モル%より多くなるにつれ、相対的に副成分の含有量が減るため、副成分による電気伝導度や機械的特性等の調整機能が低下する傾向がみられる。特に、40モル%より少なくなるか98%より多くなると、これらの傾向が著しいためいずれも好ましくない。
酸化物ガラス中の上記3成分系における酸化バリウム(BaO)は、1〜40モル%好ましくは10〜30モル%が好適である。10モル%より少なくなるにつれ均質なガラス化が困難になる傾向がみられ、30モル%より多くなるにつれ機械的強度が低下しガラス化し難くなる傾向がみられる。特に、1モル%より少なくなるか40モル%より多くなると、これらの傾向が著しいためいずれも好ましくない。
酸化物ガラス中の上記3成分系における酸化鉄(Fe)は、1〜20モル%好ましくは5〜20モル%が好適である。5モル%より少なくなるにつれ、鉄の価電子による電子ホッピングへの寄与が低下し電気伝導度が向上し難くなる傾向がみられ、1モル%より少なくなるとこの傾向が著しくなるため好ましくない。
特に、酸化バナジウム(V)、酸化バリウム(BaO)、酸化鉄(Fe)のモル比が、それぞれ60〜85モル%、10〜30モル%、5〜20モル%の範囲にあると、酸化物ガラスを再加熱することによって、室温における電気伝導度を数桁以上上昇させて10−1S・cm−1以上にすることができ、発熱体、各種電極材料等として優れた特性を発現させることができる。
ペルチェ素子の電極として用いる導電ガラスの厚さとしては、0.1mm〜5mmが好ましい。導電ガラスの厚さが0.1mmより薄くなるにつれ、電極の強度が低下すると共に、電気伝導度が低下し易くなる傾向があり、5mmより厚くなるにつれ、抵抗が増加し、温度コントロールが困難になる傾向があり、いずれも好ましくない。
ここで、ペルチェ素子の吸熱部の電極となる導電ガラスは、容器本体の底部又は側部に接するように配設される。容器本体は内部に収容される薬液や溶液に侵されず、ペルチェ素子の吸熱部と接触することにより内部に収容される薬液や溶液を冷却できるだけの熱伝達性を有する材質で形成すればよい。例えば、石英ガラス等のガラスや硬質性の合成樹脂等が好適に用いられる。また、容器本体は、その一部又は全体を導電ガラスで形成することもできる。容器本体の一部を導電ガラスで形成する場合、底部又は側部の一部若しくは全体を導電ガラスで形成し、前述の石英ガラスや合成樹脂等と貼り合わせて容器本体を形成してもよいし、前述の石英ガラスや合成樹脂等で形成された内壁部の外表面に導電ガラスを貼り合わせ若しくは成膜してもよい。
導電ガラスには、集束イオンビーム加工などにより微細加工を施すことができるので、容器本体の一部若しく全体の形状に合わせて容易に加工することができ、生産性に優れる。
ここで、容器本体の一部を導電ガラスで形成する場合、特に、加熱手段やペルチェ素子で加熱又は冷却される底部又は側部の少なくとも一部を導電ガラスで形成することにより、加熱手段やペルチェ素子と容器本体の内部に収容された薬液や溶液との間で効率的に熱伝達することができ、加熱及び冷却の効率性に優れる。
加熱手段は、容器本体を選択的に加熱できるものであればよく、発熱抵抗体等を用いたものが好適に用いられる。この加熱手段やペルチェ素子を1以上、容器本体の底部又は側部に配設することにより、簡便に加熱や冷却を行うことができる。
容器本体には熱電対などの温度センサを設けることが好ましい。温度センサで容器本体若しくは容器本体の内部に収容された薬液や溶液の温度を測定し、その測定値に基づいて制御部で加熱手段やペルチェ素子の駆動を制御することにより、任意の温度を精度よく保持することができる。
尚、容器本体を形成する導電ガラスは、ペルチェ素子の電極を形成する導電ガラスと同様である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の温調容器であって、前記ペルチェ素子の前記吸熱部の前記電極が、前記容器本体の少なくとも一部を形成する前記導電ガラスである構成を有している。
この構成により、請求項2の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)ペルチェ素子の吸熱部の電極が、容器本体の少なくとも一部を形成する導電ガラスであることにより、容易に容器本体とペルチェ素子を一体化することができ、微小な容器本体を確実に冷却できると共に、薬品や結露などによる電極の腐食を確実に防止することができ、ペルチェ素子の信頼性、耐久性に優れる。
ここで、ペルチェ素子の吸熱部の電極となる導電ガラスは、容器本体の少なくとも一部を形成するが、容器本体の内部に収容される薬液や溶液に直接、接触するようにしてもよいし、前述の石英ガラスや合成樹脂等で内壁部を形成し、その外表面に積層してもよい。特に、ペルチェ素子の吸熱部の電極となる導電ガラスが、容器本体の内部に収容される薬液や溶液に直接、接触するようにした場合、冷却の効率性に優れると共に、容器本体の耐薬品性、各種溶液の保存性を向上させることができ、耐久性、長寿命性に優れる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の温調容器であって、前記容器本体の底部又は側部に配設された加熱手段を有することを特徴とする構成を有している。
この構成により、請求項1又は2の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)容器本体の底部又は側部に配設された加熱手段を有することにより、加熱の効率性、信頼性に優れると共に、容器本体と加熱手段を一体に取り扱うことが可能で取り扱い性、省スペース性に優れる。
(2)容器本体にペルチェ素子と加熱手段の両方を有することにより、容器本体を短時間で所望の温度に調整することができ、汎用性、取り扱い性に優れる。
ここで、加熱手段としては、前述の発熱抵抗体等を用いたものが好適に用いられる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の温調容器であって、前記加熱手段の発熱抵抗体が、前記容器本体の少なくとも一部を形成する前記導電ガラスである構成を有している。
この構成により、請求項3の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)加熱手段の発熱抵抗体が、容器本体の少なくとも一部を形成する導電ガラスであることにより、容易に容器本体と加熱手段を一体化することができ、微小な容器本体を確実に加熱できると共に、発熱抵抗体の劣化を確実に防止することができ、加熱手段の信頼性、耐久性に優れる。
ここで、加熱手段の発熱抵抗体となる導電ガラスは、容器本体の少なくとも一部を形成するが、容器本体の内部に収容される薬液や溶液に直接、接触するようにしてもよいし、前述の石英ガラスや合成樹脂等で内壁部を形成し、その外表面に積層してもよい。特に、加熱手段の発熱抵抗体となる導電ガラスが、容器本体の内部に収容される薬液や溶液に直接、接触するようにした場合、加熱の効率性に優れると共に、容器本体の耐薬品性、各種溶液の保存性を向上させることができ、耐久性、長寿命性に優れる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の温調容器であって、前記ペルチェ素子の前記吸熱部の前記電極となる前記導電ガラスと、前記加熱手段の前記発熱抵抗体となる前記導電ガラスと、を絶縁する絶縁部を備えた構成を有している。
この構成により、請求項4の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)ペルチェ素子の吸熱部の電極となる導電ガラスと、加熱手段の発熱抵抗体となる導電ガラスと、を絶縁する絶縁部を有することにより、ペルチェ素子と加熱手段が同時に駆動された場合でも、不具合が発生することがなく、信頼性、安全性に優れる。
ここで、絶縁部の材質としては、導電ガラスと導電ガラスの間を絶縁できると共に、容器本体の内部に収容される薬液や溶液に対する耐性を有するものであればよい。特に、前述の石英ガラス等が好適に用いられる。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の内いずれか1項に記載の温調容器であって、前記導電ガラスが、前記容器本体の外表面に成膜されて形成されている構成を有している。
この構成により、請求項1乃至5の内いずれか1項の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)導電ガラスが、容器本体の外表面に成膜されて形成されていることにより、膜厚のコントロールを容易に行うことができ、均一で斑のない加熱、冷却を行うことができ、容易本体の温度保持の安定性に優れる。
ここで、導電ガラスを容器本体の外表面に成膜する方法としては、スパッタリング、スピンコート、刷毛による塗布等が好適に用いられる。前述と同様に、石英ガラスや合成樹脂等で容器本体の内壁部を形成し、その外表面に導電ガラスを成膜すればよい。
スパッタリングやスピンコートによる塗布を行えば、導電ガラスを薄く均一に成膜することができ、加熱、冷却の効率性に優れる。また、刷毛などによる塗布を行えば、短時間で厚膜の導電ガラスを成膜することができ、量産性に優れる。
以上のように、本発明のペルチェ素子備えた温調容器によれば、以下のような有利な効果が得られる。
請求項1に記載の発明によれば、以下のような効果を有する。
(1)バナジン酸塩を主成分とする導電ガラスで形成された電極を用いることにより、温度コントロールが容易で細かな温度調整を行うことができ温度保持の安定性に優れると共に、薬品や結露などによる電極の腐食を確実に防止することができる冷却性能の安定性及び電極の信頼性、耐久性に優れたペルチェ素子を備えた温調容器を提供することができる。
(2)容器本体の底部又は側部に配設されたペルチェ素子を有することにより、温度調整が容易で冷却作用の安定性、信頼性に優れると共に、容器本体とペルチェ素子を一体に取り扱うことが可能で取り扱い性、省スペース性に優れたペルチェ素子を備えた温調容器を提供することができる。
(3)導電ガラスで形成された容器本体は、熱伝導性、耐薬品性に優れ、様々な薬液や溶液を保存して温度調整部で効率よく加熱、冷却することができる汎用性、信頼性に優れたペルチェ素子を備えた温調容器を提供することができる。
(4)導電ガラスを集束イオンビームなどの加工方法を用いて加工することにより、微細な容器本体を形成することができ、形状自在性に優れると共に、容器本体の小型化が容易で、省スペース性に優れたペルチェ素子を備えた温調容器を提供することができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)容器本体の少なくとも一部を形成する導電ガラスをペルチェ素子の吸熱部の電極とすることにより、微小な容器本体を確実に冷却でき、容器本体とペルチェ素子を一体化して取扱い性、冷却の効率性を向上させることができ、薬品や結露などによる電極の腐食を確実に防止することができる信頼性、耐久性に優れたペルチェ素子を備えた温調容器を提供することができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)ペルチェ素子及び加熱手段により、容器本体を選択的に加熱又は冷却することができ、容器本体を短時間で所望の温度に調整することができる汎用性、取り扱い性に優れたペルチェ素子を備えた温調容器を提供することができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項3の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)容器本体の少なくとも一部を形成する導電ガラスを加熱手段の発熱抵抗体とすることにより、微小な容器本体を確実に加熱でき、容器本体と加熱手段を一体化して取扱い性、加熱の効率性を向上させることができ、発熱抵抗体の劣化を確実に防止することができる信頼性、耐久性に優れたペルチェ素子を備えた温調容器を提供することができる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項4の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)ペルチェ素子の吸熱部の電極となる導電ガラスと、加熱手段の発熱抵抗体となる導電ガラスが、絶縁部で絶縁されていることにより、ペルチェ素子と加熱手段が同時に駆動された場合でも、不具合が発生することがない信頼性、安全性に優れたペルチェ素子を備えた温調容器を提供することができる。
請求項6に記載の発明によれば、請求項1乃至5の内いずれか1項の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)容器本体の外表面に成膜される導電ガラスの膜厚のコントロールが容易で量産性に優れ、均一で斑のない加熱、冷却を行うことができ、容易本体の温度保持の安定性に優れたペルチェ素子を備えた温調容器を提供することができる。
実施の形態1におけるペルチェ素子を示す側面模式図 (a)実施の形態1におけるペルチェ素子を備えた温調容器を示す平面図(b)図2(a)のA−A線矢視端面図 (a)実施の形態2における温調容器を示す平面図(b)図3(a)のB−B線矢視端面図 (a)実施の形態3における温調容器を示す平面図(b)図4(a)のC−C線矢視端面図 実験例1〜3の酸化物ガラスの示差熱分析結果 ガラス転移温度以下に冷却した実験例1〜3の酸化物ガラスの再加熱前後の電気伝導度をプロットした図 実験例2の酸化物ガラスの再加熱温度、再加熱時間と電気伝導度との関係を示す図
符号の説明
1,1a ペルチェ素子
2 電極
3a N型の熱電半導体
3b P型の熱電半導体
4a,4b 電極
5,16 可変電圧印加部
10,10a,10b 温調容器
11,12,22 容器本体
12a 内壁部
12b,12c,22b,22c 周壁部
12d,22d 絶縁部
15 加熱手段
22a 底部
30 温度センサ
30a 温度センサ固定部
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1におけるペルチェ素子について、以下図面を参照しながら説明する。
図1は実施の形態1におけるペルチェ素子を示す側面模式図である。
図1中、1は本発明の実施の形態1におけるペルチェ素子、2はバナジン酸塩を主成分とする導電ガラスで形成されたペルチェ素子1の吸熱部の電極、3aは一端部が吸熱部の電極2に接合されたペルチェ素子1のN型の熱電半導体、3bは一端部が吸熱部の電極2に接合されたペルチェ素子1のP型の熱電半導体、4a,4bは導電ガラスで形成されそれぞれN型の熱電半導体3a及びP型の熱電半導体3bの他端部に接合されたペルチェ素子1の放熱部の電極、5はN型の熱電半導体3aからP型の熱電半導体3bに向かって流れる直流電流を可変に制御するペルチェ素子1の可変電圧印加部である。
吸熱部の電極2及び放熱部の電極4a,4bを形成する導電ガラスは、バナジウム、バリウム、鉄を含む酸化物系ガラス組成物であって、厚さは3mm、その室温における電気伝導度は10−4〜10−1S・cm−1に形成した。
酸化バナジウム(V)60〜85モル%、酸化バリウム(BaO)10〜30モル%、酸化鉄(Fe)5〜20モル%を含む粉体混合物を白金るつぼ中等で加熱溶融した後、これを急冷してガラス化し、このガラス組成物の結晶化温度以上、融点以下のアニーリング処理の温度に所定時間保持させることにより、その電気伝導度を調整した。
以上のように形成された実施の形態1におけるペルチェ素子を供えた温調容器について、以下図面を参照しながら説明する。
図2(a)は実施の形態1におけるペルチェ素子を備えた温調容器を示す平面図であり、図2(b)は図2(a)のA−A線矢視端面図である。
図2中、10は本発明の実施の形態1におけるペルチェ素子1を備えた温調容器、11は石英ガラス等で形成された温調容器10の容器本体、30は容器本体11の底部に固設され容器本体11の内部に収容される薬液や溶液の温度を測定する温調容器10の熱電対などの温度センサ、30aは温度センサ30を容器本体11に固定する温度センサ固定部である。
ペルチェ素子1の吸熱部の電極2は熱伝導性接着剤により容器本体11の側部に固定して熱伝導性の低下を抑えた。
以上のように構成されたペルチェ素子を備えた温調容器の使用方法について説明する。
まず、容器本体11の内部に観察や測定を行う薬液や水溶液を収容する。温度センサ30で容器本体11の内部に収容された薬液や溶液の温度を測定し、その測定値に基づいて制御部(図示せず)でペルチェ素子1の駆動を制御することにより、薬液や溶液を任意の温度に冷却、保持する。
温度センサ30で測定した温度が、基準設定温度から許容範囲内に入っていれば、ペルチェ素子1は駆動されない。許容範囲の温度以上であれば、ペルチェ素子1の可変電圧印加部5で電流を制御し、容器本体11の温度が基準設定温度の許容範囲内に入るように冷却を行う。
本実施の形態では、1つのペルチェ素子1を容器本体11の側部に備えた構成としたが、ペルチェ素子1の配置や数は任意に選択することができる。
実施の形態1のペルチェ素子は以上のように構成されているので、以下の作用を有する。
(1)吸熱部の電極2をバナジン酸塩を主成分とする導電ガラスで形成することにより、緩やかな温度変化で対象物を冷却することができるので、温度調整が容易で略一定の温度を精度よく保持することができ、冷却温度の安定性に優れる。
(2)ペルチェ素子1の電極2,4a,4bをバナジン酸塩を主成分とする導電ガラスで形成することにより、薬品や結露などによる電極2,4a,4bの腐食を確実に防止することができ、電極2,4a,4bの信頼性、耐久性に優れる。
実施の形態1のペルチェ素子を備えた温調容器は以上のように構成されているので、以下の作用を有する。
(1)容器本体11の側部に配設されたペルチェ素子1を有することにより、温度調整が容易で冷却の効率性、信頼性に優れると共に、容器本体11とペルチェ素子1を一体に取り扱うことが可能で取り扱い性、省スペース性に優れる。
(実施の形態2)
図3(a)は実施の形態2における温調容器を示す平面図であり、図3(b)は図3(a)のB−B線矢視端面図である。尚、実施の形態1と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。
図3において、実施の形態2における温調容器10aが実施の形態1と異なるのは、容器本体12が、石英ガラス等で形成された絶縁性を有する内壁部12aと、内壁部12aの外表面にバナジン酸塩を主成分とする導電ガラスをスパッタリングで成膜して形成された周壁部12b,12cと、を有し、周壁部12b,12cが内壁部12aと同様の材質で形成された絶縁部12dで左右に分割され絶縁されている点と、導電ガラスで形成された周壁部12cを発熱抵抗体として容器本体12の側部に配設された加熱手段15を備えている点であり、容器本体12の周壁部12bを形成する導電ガラスがペルチェ素子1aの吸熱部の電極となって、ペルチェ素子1aと容器本体12が一体化されている。
尚、16は導電ガラス12cに流れる直流電流を可変に制御する加熱手段15の可変電圧印加部である。
以上のように構成された温調容器の使用方法について説明する。
まず、容器本体12の内部に観察や測定を行う薬液や水溶液を収容する。温度センサ30で容器本体12の内部に収容された薬液や溶液の温度を測定し、その測定値に基づいて制御部(図示せず)でペルチェ素子1及び加熱手段15の駆動を制御することにより、薬液や溶液を任意の温度に調整、保持する。
温度センサ30で測定した温度が、基準設定温度から許容範囲内に入っていれば、ペルチェ素子1a及び加熱手段15は駆動されない。許容範囲の温度以上であれば、ペルチェ素子1aの可変電圧印加部5で電流を制御して容器本体12の冷却を行い、許容範囲の温度以下であれば、加熱手段15の可変電圧印加部16で電流を制御して容器本体12の加熱を行う。これらの動作を繰り返すことにより、容器本体12の温度が基準設定温度の許容範囲内に入るように温度調整される。
尚、絶縁部12dの材質は、本実施の形態に限定されるものではなく、周壁部12b,12cの間を絶縁できると共に、容器本体12の内部に収容される薬液や溶液に対する耐性を有するものであればよい。また、本実施の形態では、絶縁部12dにより左右の周壁部12b,12cを分割して絶縁したが、周壁部の分割数や分割位置は任意に選択することができる。例えば周壁部を上下に分割して各々にペルチェ素子1a及び加熱手段15を配設することができる。
本実施の形態では、ペルチェ素子1aと加熱手段15を容器本体12の対向する面に1つずつ備えた構成としたが、ペルチェ素子1aと加熱手段15の配置や数は任意に選択することができる。
尚、温度センサ固定部30aは絶縁部12dと一体に形成してもよいし、絶縁性を有する別部材で形成してもよい。
実施の形態2のペルチェ素子を備えた温調容器は以上のように構成されているので、実施の形態1で得られる作用に加え、以下の作用を有する。
(1)容器本体12の周壁部12b,12cを導電ガラスで形成することにより、熱伝導性を向上させることができ、様々な薬液や溶液を保存して温度調整部で効率よく加熱、冷却することができ、汎用性、信頼性に優れる。
(2)ペルチェ素子1aの吸熱部の電極が、導電ガラスで形成された容器本体12の周壁部12bであることにより、容易に容器本体12とペルチェ素子1aを一体化することができ、微小な容器本体12を確実に冷却できると共に、薬品や結露などによる電極の腐食を確実に防止することができ、ペルチェ素子1aの信頼性、耐久性に優れる。
(3)容器本体12の側部に配設された加熱手段15を有するので、容器本体12を簡便かつ確実に加熱することができ、加熱の効率性、信頼性に優れる。
(4)加熱手段15の発熱抵抗体が、導電ガラスで形成された容器本体12の周壁部12cであることにより、容易に容器本体12と加熱手段15を一体化することができ、微小な容器本体12を確実に加熱できると共に、発熱抵抗体の劣化を確実に防止することができ、加熱手段15の信頼性、耐久性に優れる。
(5)容器本体12が、ペルチェ素子1aと加熱手段15の両方を有するので、容器本体12を短時間で所望の温度に調整することができ、汎用性、取り扱い性に優れる。
(6)ペルチェ素子1aの吸熱部の電極となる導電ガラス製の周壁部12bと、加熱手段15の発熱抵抗体となる導電ガラス製の周壁部12cと、を絶縁する絶縁部12dを有することにより、ペルチェ素子1aと加熱手段15が同時に駆動された場合でも、不具合が発生することがなく、信頼性、安全性に優れる。
(7)周壁部12b,12cを形成する導電ガラスの主成分がバナジン酸塩であることにより、電気伝導性を高めてペルチェ素子1aによる冷却及び加熱手段15による加熱の効率性を向上させることができ、省エネルギー性に優れる。
(8)導電ガラス製の周壁部12b,12cが、容器本体12の内壁部12aの外表面に成膜されて形成されていることにより、周壁部12b,12cの膜厚のコントロールを容易に行うことができ、均一で斑のない加熱、冷却を行うことができ、容易本体12の温度保持の安定性に優れる。
(実施の形態3)
図4(a)は実施の形態3における温調容器を示す平面図であり、図4(b)は図4(a)のC−C線矢視端面図である。尚、実施の形態2と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。
図4において、実施の形態3における温調容器10bが実施の形態2と異なるのは、容器本体22が、石英ガラス等で形成された絶縁性を有する底部22aと、実施の形態2と同様の導電ガラスで形成された周壁部22b,22cと、を有し、周壁部22b,22cが底部22aと同様の材質で形成された絶縁部22dで左右に分割され絶縁されている点である。
実施の形態3における温調容器の使用方法は実施の形態2と同様なので説明を省略する。
実施の形態3の温調容器は以上のように構成されているので、実施の形態3で得られる作用に加え、以下の作用を有する。
(1)容器本体22の周壁部22b,22cを導電ガラスで形成することにより、集束イオンビームなどの加工方法を用いて微細加工を行うことができ、形状自在性に優れると共に、容器本体22の小型化が容易で、省スペース性に優れる。
(2)導電ガラスの主成分がバナジン酸塩であることにより、複雑な形状の成形が容易で加工性に優れ、種々の形態の容器本体22を形成することができると共に、小型化、軽量化が容易で省資源性、量産性に優れる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実験例1)
酸化バリウム(BaO)が10モル%、五酸化二バナジウム(V)が80モル%、三酸化二鉄(Fe)が10モル%で全量が10gになるように試薬特級の各試薬を秤量し、メノウ乳鉢で混合したのち白金るつぼに入れ、白金るつぼに入れた混合物を1000℃に昇温した電気炉内で大気中90分間加熱して溶融させた。溶融物を厚さ10mmのステンレス板の上に流し出してガラス転移温度以下まで急冷し、実験例1の酸化物ガラスを得た。
(実験例2)
酸化バリウム(BaO)が20モル%、五酸化二バナジウム(V)が70モル%、三酸化二鉄(Fe)が10モル%で全量が10gになるように試薬特級の各試薬を秤量した以外は実験例1と同様にして、実験例2の酸化物ガラスを得た。
(実験例3)
酸化バリウム(BaO)が30モル%、五酸化二バナジウム(V)が60モル%、三酸化二鉄(Fe)が10モル%で全量が10gになるように試薬特級の各試薬を秤量した以外は実験例1と同様にして、実験例3の酸化物ガラスを得た。
(実験例1〜3の酸化物ガラスの示差熱分析結果)
実験例1〜3の酸化物ガラスの示差熱分析(DTA)を行った。示差熱分析(DTA)の条件は、基準物質にαアルミナを使用し窒素雰囲気中で10℃/分の昇温速度であった。
図5は実験例1〜3の酸化物ガラスの示差熱分析結果である。
図5から、酸化バリウムのモル比が増え五酸化二バナジウムのモル比が少なくなるにつれガラス転移温度(Tg)及び結晶化温度(Tc)が上昇しており、結晶化温度Tcは、実験例1では362℃、実験例2では392℃、実験例3では433℃であった。結晶化温度(Tc)を超えた温度域でみられる鋭い吸熱ピークは融点を示しており、融点は、実験例1では600℃以上、実験例2では540℃、実験例3では563℃であった。
(再加熱温度と電気伝導度との関係)
ガラス転移温度以下に冷却した実験例1〜3の酸化物ガラスを大気中、350℃,400℃,500℃,550℃の各温度で1時間再加熱し、再加熱前後の酸化物ガラスの25℃における電気伝導度を直流4端子法で測定した。
図6はガラス転移温度以下に冷却した実験例1〜3の酸化物ガラスの再加熱前後の電気伝導度をプロットした図である。図6において、横軸は再加熱温度(℃)を示し、縦軸は25℃における電気伝導度σ(S・cm−1)を示している。
図6から、実験例1の酸化物ガラスを、結晶化温度(362℃)を超え融点(600℃以上)以下の温度である500〜550℃で1時間再加熱した場合、25℃における電気伝導度を再加熱前と比較して約4桁高めることができた。
なお、図6中、400℃で1時間再加熱した場合の電気伝導度は再加熱前と変わらなかったが、400℃で2時間再加熱することで、室温(25℃)における電気伝導度を10−3S・cm−1程度にすることができた。実験例1の酸化物ガラスでは、再加熱温度が400℃の場合の保持時間は1時間では短かったものと思われる。
また、図6から、実験例2の酸化物ガラスを、結晶化温度(392℃)を超え融点(540℃)以下の温度である400〜500℃で1時間再加熱した場合、25℃における電気伝導度を10−3S・cm−1以上の高い電気伝導度にすることができた。特に、500℃で再加熱した場合は10−1S・cm−1以上の高い電気伝導度を実現することができた。なお、融点(540℃)より高い550℃で1時間再加熱した場合は、一部が結晶化してしまった。
また、図6から、実験例3の酸化物ガラスを、結晶化温度(433℃)を超え融点(563℃)以下の温度である500℃で再加熱した場合、25℃における電気伝導度を10−2S・cm−1以上の高い電気伝導度にすることができた。
なお、融点(563℃)に近い550℃で1時間再加熱した場合は一部が結晶化してしまったため、550℃で再加熱した酸化物ガラスの電気伝導度はプロットしていない。五酸化二バナジウムに対する酸化バリウムのモル比が増加したためであると推察される。保持時間を短縮して550℃で0.5時間再加熱することにより、結晶化することもなく25℃における電気伝導度を10−2S・cm−1程度にすることができた。
以上のことから、酸化物ガラス(導電ガラス)を、結晶化温度を超え融点以下の温度領域に保持する再加熱工程を経ることで、室温(25℃)における電気伝導度を飛躍的に高めることができることが明らかになった。また、結晶の析出や溶融が顕著に起こらない温度範囲であれば、再加熱温度が高いほど電気伝導度が向上することがわかった。また、再加熱温度が高くなると保持時間は短くてよいこともわかった。これらの現象から、結晶化温度を超えて融点以下の再加熱によって電気伝導度が向上するメカニズムは、電子の活性化エネルギーに起因していると考えられる。
なお、これらの実験例以外にも、酸化バナジウム(V)、酸化バリウム(BaO)、酸化鉄(Fe)のモル比がそれぞれ40〜98モル%、1〜40モル%、1〜20モル%の範囲になるように種々の酸化物ガラスを調製し、各々の結晶化温度と融点を求め、再加熱工程前後の室温における電気伝導度を測定したところ、これらの実験例と同様に再加熱工程を経ることによって電気伝導度が上昇することが確認された。
また、酸化バナジウム(V),酸化バリウム(BaO),酸化鉄(Fe)の混合物を溶融冷却して製造した酸化物ガラスだけでなく、酸化バナジウム(V),五酸化二リン(P),酸化バリウム(BaO)の混合物を溶融冷却して製造した酸化物ガラス、酸化バナジウム(V),酸化カリウム(KO),酸化鉄(Fe)の混合物を溶融冷却して製造した酸化物ガラスでも、再加熱工程を経ることによって電気伝導度が上昇することが確認された。
(再加熱時間と電気伝導度の関係)
(実施例1)
ガラス転移温度以下に冷却した実験例2の酸化物ガラスを大気中、結晶化温度(392℃)を超え融点(540℃)以下の温度である500℃で再加熱し、炉内から一定時間毎に取り出して25℃における電気伝導度を測定した。
(実施例2)
ガラス転移温度以下に冷却した実験例2の酸化物ガラスを大気中、結晶化温度(392℃)を超え融点(540℃)以下の温度である400℃で再加熱し、炉内から一定時間毎に取り出して25℃における電気伝導度を測定した。
(実施例3)
ガラス転移温度以下に冷却した実験例2の酸化物ガラスを大気中、ガラス転移温度(328℃)以上、結晶化温度(392℃)以下の温度である350℃で再加熱し、炉内から一定時間毎に取り出して25℃における電気伝導度を測定した。
図7は実験例2の酸化物ガラスの再加熱温度、再加熱時間と電気伝導度との関係を示す図である。図3において、横軸は再加熱温度における保持時間、縦軸は25℃における電気伝導度σ(S・cm−1)を示している。
ガラス転移温度以下に冷却した実験例2の酸化物ガラスを大気中、結晶化温度(392℃)を超え融点(540℃)以下の温度で再加熱した実施例1及び2では、わずか30分間の再加熱で電気伝導度を3桁以上も向上させることができ、再加熱を続けても電気伝導度がほとんど変動しないことが確認された。また、実施例2より再加熱温度の高い実施例1の方が、電気伝導度を高くできることが確認された。
一方、ガラス転移温度(328℃)以上、結晶化温度(392℃)以下の温度で再加熱した実施例3では、再加熱温度における保持時間が増加するにつれて電気伝導度が増加し、180分以上保持しなければ電気伝導度を一定値にできないことが確認された。また、実施例3の電気伝導度は、実施例1及び2の電気伝導度より一桁以上低いことが確認された。
以上のことから、本実施例によれば、再加熱温度に応じて再加熱温度に保持する時間を適正に保つことよって電気伝導度がばらつくことがなく、特に実施例1及び2によれば、所定の温度領域に30分程度の短時間保持しただけでも電気伝導度を飛躍的に高めることができ、さらに保持時間が変動しても電気伝導度の変動が少なく生産安定性に著しく優れ好ましいことが明らかになった。また、再加熱工程における加熱時間等を変えることにより、室温におけるバナジン酸塩ガラスの電気伝導度の大きさを10−4S・cm−1以上の領域で精度良く設計し制御できることが明らかになった。
このようにして得られた導電ガラスをペルチェ素子の電極として用いたところ、温度変化が緩やかで細かな温度設定を行うことができ、対象物の温度を精度よく略一定の範囲に保持することができ、冷却性能の安定性に優れることがわかった。
本発明は、電極としてバナジン酸塩を主成分とする導電ガラスを用いることにより一定の温度を精度よく保持することができ温度調整が容易で取り扱い性に優れるペルチェ素子の提供、及び容器本体の加工が容易で形状自在性に優れ、微細な空間を形成して薬液や水溶液などを収容することができ、耐薬品性、保存性に優れると共に、薬液や水溶液などが収容された微細な空間を効率よく加熱、冷却して任意の温度に保持して観察や各種の測定などを短時間で効率よく行うことが可能な信頼性、汎用性、作業性に優れるペルチェ素子を備えた温調容器器の提供を行って、バイオテクノロジーや医薬などの分野における薬液や水溶液などの取り扱い性を向上させることができる。

Claims (6)

  1. 吸熱部と発熱部を有するペルチェ素子を有する温調容器であって、容器本体と、前記容器本体の底部又は側部に配設された少なくとも前記吸熱部の電極がバナジン酸塩を主成分とする導電ガラスで形成されペルチェ素子と、を有し、前記容器本体の少なくとも一部が前記導電ガラスで形成されていることを特徴とするペルチェ素子を備えた温調容器。
  2. 前記ペルチェ素子の前記吸熱部の前記電極が、前記容器本体の少なくとも一部を形成する前記導電ガラスであることを特徴とする請求項1に記載のペルチェ素子を備えた温調容器。
  3. 前記容器本体の底部又は側部に配設された加熱手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のペルチェ素子を備えた温調容器。
  4. 前記加熱手段の発熱抵抗体が、前記容器本体の少なくとも一部を形成する前記導電ガラスであることを特徴とする請求項3に記載のペルチェ素子を備えた温調容器。
  5. 前記ペルチェ素子の前記吸熱部の前記電極となる前記導電ガラスと、前記加熱手段の前記発熱抵抗体となる前記導電ガラスと、を絶縁する絶縁部を有することを特徴とする請求項4に記載のペルチェ素子を備えた温調容器。
  6. 前記導電ガラスが、前記容器本体の外表面に成膜されて形成されていることを特徴とする請求項1乃至5の内いずれか1項に記載のペルチェ素子を備えた温調容器。
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