JP5024479B2 - 白色フィルムの製造方法 - Google Patents
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Description
主たる樹脂成分と、この樹脂成分に非相溶な成分とを含有する層を有するフィルムを、その少なくとも一方の表面を、その表面の熱量が8.5W/cm以上40W/cm以下となるように加熱しながら、ロールの周速差によりフィルム長手方向に3.0倍以上4.5倍以下に延伸した後に、フィルム幅方向に3倍以上5倍以下に延伸する、白色フィルムの製造方法である。
(1.1)白色フィルムの構成
本発明により生産される白色フィルムは、内部に気泡を含有し、比重が0.55以上1.30以下の白色フィルムである。
主たる樹脂成分(a)は、気泡を含有する層のマトリックス樹脂成分となる。主たる樹脂成分(a)としては、ポリエステル樹脂(a1)が好ましい。ポリエステル樹脂とは、ジオール成分とジカルボン酸成分の重縮合によって得られるポリマーである。ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸等が代表例として挙げられる。またジオール成分としては、エチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール等が代表例として挙げられる。ポリエステル樹脂の具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート(ポリエチレンナフタレート)、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等を使用することができる。
非相溶性成分(b)としては、マトリックス樹脂成分となる主たる樹脂成分(a)と非相溶なものであれば特に限定されず、マトリックス樹脂に非相溶な熱可塑性樹脂(b1)と無機粒子(b2)のいずれも好ましく用いられる。これら成分は単独でも2種以上を併用してもよい。非相溶性成分(b)として、熱可塑性樹脂(b1)と無機粒子(b2)を併用することは、より好ましい形態の一つである。
非相溶性成分(b)として熱可塑性樹脂(b1)を用いる場合、その樹脂は、結晶性、非晶性、どちらも好ましく用いられる。その具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、シクロペンタジエンなどのような直鎖状、分鎖状あるいは環状のポリオレフィン系樹脂、ポリ(メタ)アクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリスチレン、フッ素系樹脂などが好ましく用いられる。これらの非相溶性樹脂は単独重合体であっても共重合体であってもよく、さらには2種以上の非相溶性樹脂を併用してもよい。これらの中でも、透明性に優れ、かつ耐熱性に優れるという点で、ポリオレフィンが好ましく用いられる。具体的には、結晶性樹脂としては、ポリプロピレンやポリメチルペンテンなどが、非晶性樹脂としては、シクロオレフィン共重合体などが好ましく用いられる。
非相溶性成分(b)として無機粒子(b2)を用いる場合、その例としては、ガラス、シリカ、硫酸バリウム、酸化チタン、硫酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、タルクなどを挙げることができる。
気泡を含有する層のマトリックス樹脂成分として、ポリエステル樹脂(a1)に、共重合成分を導入した共重合ポリエステル樹脂(c)を混合してもよい。共重合成分の量は特に限定されないが、透明性、成形性等の観点および次に述べる非晶化の観点より、ジカルボン酸成分およびジオール成分とも、それぞれの成分に対して好ましくは1モル%以上70モル%以下であり、より好ましくは10モル%以上40モル%以下である。
白色フィルムの全光線透過率は1.5%以下であることが好ましい。より好ましくは1.2%以下、さらに好ましくは1.0%以下である。なお、ここでいう全光線透過率とは、JIS−K7361−1(1997年版)に基づいて測定された値である。全光線透過率を1.5%以下とすることによって、裏面への光抜けを抑えることができる。その結果、白色性、反射特性に優れた白色フィルムとすることができる。特に液晶表示装置用として用いた場合に高い輝度向上効果を得ることができる。
本発明の白色フィルムの製造方法について説明するが、延伸方法以外はこれに限定されない。
・S=S’×E×N
S: 赤外線ヒーターのフィルム側へ向かう出力(W/cm)
S’: 赤外線ヒーター1本あたりの定格出力(W/cm)
E: 赤外線ヒーターの照射効率
N: フィルム片面あたりのヒーター本数
フィルム側へ向かう出力の下限は40W/cm以上がより好ましく、50W/cm以上が特に好ましい。フィルム側へ向かう出力の上限は100W/cm以下がより好ましく、80W/cm以下が特に好ましい。縦延伸時の、赤外線ヒーターのフィルム側へ向かう出力が150W/cmを超えると、縦延伸時にフィルムが軟化してしまうことがある。その結果、安定して製膜できないことがある。縦延伸時の赤外線ヒーターのフィルム側へ向かう出力が35W/cmに未満であると、フィルム表面の温度が十分に上がらないことがある。その結果、表面にクレーターが形成され、粉発生等による工程汚染を生じることがある。
A.熱量Q
フィルム面に到達する熱量Qは次のようにして求める。フィルムから熱源までの距離を製膜条件に合わせる。フィルムの両表面に熱電対を取り付け、両面の温度の平均をフィルム温度とする。フィルムを静止した状態で熱源によりフィルムを加熱し、その昇温速度α(℃/秒)を測定する。熱量Qを下記式により得る。図1に測定している状態の概略図を示す。
・Q=α×D×M×C
Q: フィルム面へ到達する熱量(フィルム片面あたり)(W/cm)
α: 昇温速度α(℃/秒)
D: フィルム表面の熱の当たる部分のフィルム長手方向長さ(cm)
M: フィルム面1cm2あたりのフィルムの重さ(g/cm2)
C: フィルムの比熱(J/(g・℃))
赤外線ヒーターを使用した場合は、長さD(cm)は照射ゾーンの長さのことである。照射ゾーンとは、赤外線ヒーター1本あたり、ヒーター管を中心としてフィルム長手方向に40mmである(ヒーター管の位置から上流側20mm、下流側20mm)。赤外線ヒーターが2本以上並んでいる場合は、それぞれのヒーターによる照射ゾーンの重複部分を除いた合計の長さのことである。
比熱C(J/(g・℃))は、JIS K7123(1987年版)に基づいて求めることができる。PETフィルムの場合はC=1.25(J/(g・℃))である。
・Q=S×(0.4−0.055×ln(L))
S=S’×E×N
Q: フィルム面へ到達する熱量(フィルム片面あたり)(W/cm)
S: 赤外線ヒーターのフィルム側へ向かう出力(フィルム片面あたり)(W/cm)
L: 赤外線ヒーターからフィルム表面までの距離(mm)
S’: 赤外線ヒーターの1本あたりの定格出力(W/cm)
E: 照射効率
N: フィルム片面あたりのヒーター本数。
フィルム表面に白金−パラジウムを蒸着した後、電界放射走査型電子顕微鏡で2500倍に拡大して拡大画像を得た。拡大画像より、10μm四方内の長径が1μm以上の凹状のクレーターの個数を数えた。異なる10視野について同様に行い、その平均値をクレーターの存在密度とした。フィルムの両面について上述の測定を行い、高い方の値を採用した。電界放射走査型電子顕微鏡は日本電子(株)製のJSM−6700Fを使用した。
分光光度計に、φ60積分球および10°傾斜スペーサーを取りつけた状態で560nmの光反射率を求めた。なお、光反射率は白色フィルムの両面について求め、高い方の数値を白色フィルムの反射率とした。分光光度計は(株)日立製作所製のU−3410を、φ60積分球は(株)日立製作所製の130−0632(内面が硫酸バリウム製)を、標準白色板は(株)日立計測器サービス製の210−0740(酸化アルミニウム)を用いた。相対反射率は以下のように判定した。判定結果がS、AまたはBであれば合格である。SまたはAであれば好ましい。
・相対反射率が101%以上120%未満の場合: S
・相対反射率が100%以上101%未満の場合: A
・相対反射率が99%以上100%未満の場合: B
・相対反射率が99%未満の場合: C。
白色フィルムを5cm×5cmの大きさに切りだし、JIS K7112(1980年版)に基づいて電子比重計を用いて測定した。なお、各白色フィルムについて5枚用意し、それぞれを測定し、その平均値を白色フィルムの比重とした。電子比重計はミラージュ貿易(株)製のSD−120Lを用いた。比重は以下のように判定した。判定結果がS、AまたはBであれば合格である。
・比重が0.55以上0.9以下の場合: S
・比重が0.9より大きく1.0以下の場合: A
・比重が1.0より大きく1.3以下の場合: B
・比重が1.3より大きい場合: C。
製膜した際のフィルム破れの頻度により、以下のように製膜性を評価した。大量生産にはS、AまたはBの製膜性が必要である。SまたはAであるとさらにコスト低減効果がある。
・フィルム破れが一週間に1回以下の場合 : S
・フィルム破れが一週間に2回以上5回以下の場合 : A
・フィルム破れが一週間に6回または7回の場合 : B
・フィルム破れが一週間に8回以上の場合 : C。
製膜中の縦延伸の冷却ロール群において、どれだけフィルムが通過した後に、そのいずれかのロールの表面にフィルムの通過する面全体または端部に汚れが見られるかで製膜ライン汚れを評価した。汚れの付着が見られる場合には、清掃が必要になり、清掃中は生産ができないため、生産性の観点からSまたはAであれば合格である。より好ましくはSである。
・5万m通過した後でも汚れが見られなかった。: S
・1万m通過した後には汚れが見られなかったが、5万m通過した後に汚れが見られた。: A
・2000m通過した後には汚れが見られなかったが、1万m通過した後に汚れが見られた。: B
・2000m通過した後に汚れが見られた。: C。
非相溶成分(b)を単独で得られる場合は、非相溶成分(b)5mgを融解および急冷したサンプルを、示差走査型熱量計を用い、25℃から20℃/分の昇温速度で昇温し、JIS K7121(1987年版)の中間点ガラス転移温度をガラス転移温度として測定した。示差走査型熱量計はパーキンエルマー社製のDSC−2型を使用した。
製膜条件において縦延伸の倍率を1.0倍にし、赤外線ヒーターによる加熱を停止する。縦延伸の延伸ゾーンを通過するフィルムの温度を、放射温度計を用いて5回計測しその平均値を延伸前のフィルム温度とした。このときあらかじめ対象のフィルムの放射率補正を実施しておいた。放射温度計はキーエンス社製のIT2−80を使用した。
・ポリエステル樹脂(a1−1)
酸成分としてテレフタル酸を、グリコール成分としてエチレングリコールを用い、三酸化アンチモン(重合触媒)を得られるポリエステルペレットに対してアンチモン原子換算で300ppmとなるように添加し、重縮合反応を行い、極限粘度0.63dl/g、カルボキシル末端基量40当量/トンのポリエチレンテレフタレートペレット(PET)を得た。示差熱分析計を用いて結晶融解熱を測定したところ1cal/g以上であり、結晶性のポリエステル樹脂である。この樹脂の融点Tmを測定したところ、250℃であった。
ガラス転移温度が178℃、MVR(260℃/2.16kg)が4.5ml/10mimである環状オレフィン樹脂「TOPAS」(ポリプラスチック社製)を用いた。なお、示差熱分析計を用いて結晶融解熱を測定したところ1cal/g未満であり、非晶性樹脂であった。
ガラス転移温度が158℃、MVR(260℃/2.16kg)が4.5ml/10mimである環状オレフィン樹脂「TOPAS」(ポリプラスチック社製)を用いた。なお、示差熱分析計を用いて結晶融解熱を測定したところ1cal/g未満であり、非晶性樹脂であった。
ガラス転移温度が25℃、融点が235℃、MFR(260℃/5kg)が8g/10mimであるオレフィン樹脂PMP(ポリメチルペンテン)「TPX」(三井化学社製)を用いた。
CHDM(シクロヘキサンジメタノール)共重合PETを用いた。この樹脂は共重合グリコール成分にシクロヘキサンジメタノールを30mol%共重合したPETである。示差熱分析計を用いて結晶融解熱を測定したところ1cal/g未満であり、非晶性樹脂であった。
CHDM(シクロヘキサンジメタノール)共重合PETを用いた。この樹脂は共重合グリコール成分にシクロヘキサンジメタノールを60mol%共重合したPETである。示差熱分析計を用いて結晶融解熱を測定したところ1cal/g未満であり、非晶性樹脂であった。
イソフタル酸共重合PETを用いた。この樹脂は共重合ジカルボン酸成分にイソフタル酸を17.5mol%共重合したPETである。示差熱分析計を用いて結晶融解熱を測定したところ1cal/g未満であり、非晶性樹脂であった。
PBT-PAG(ポリアルキレングリコール)共重合体を用いた。この樹脂はPBT(ポリブチレンテレフタレート)とPAG(主としてポリテトラメチレングリコール)のブロック共重合体である。示差熱分析計を用いて結晶融解熱を測定したところ1cal/g以上であり、結晶性樹脂であった。
表1に示した原料の混合物を180℃の温度で3時間真空乾燥した後に押出機に供給した。280℃の温度で溶融押し出しした後、30μmカットフィルターにより濾過を行い、Tダイ口金に導入した。
それぞれ表4に示した赤外線ヒーターの条件とした以外は、実施例1と同様に製膜を行い、厚さ188μmの単層の白色フィルムを得た。この白色フィルムの断面を観察したところ、内部に微細な気泡を多数含有していた。また、フィルム表面のクレーター個数も少なく、ロール汚れもなく製膜性にも優れていた。フィルムの各種特性を表7に示す。
それぞれ表1,2に示した原料組成等とした以外は、実施例1と同様に製膜を行い、厚さ188μmの単層の白色フィルムを得た。この白色フィルムの断面を観察したところ、内部に微細な気泡を多数含有していた。また、フィルム表面のクレーター個数も少なく、ロール汚れも少なく製膜性にも優れていた。フィルムの各種特性を表7,8に示す。
表2に示した原料の混合物を180℃の温度で3時間真空乾燥した後に押出機(A)に供給した。また、ポリエステル樹脂(a1−1)を別途180℃の温度で3時間乾燥した後に押出機(B)に供給した。押出機(A)の供給した原料および押出機(B)に供給した原料を、それぞれ280℃の温度で溶融させ、フィードブロックに供給した。フィードブロックにて、厚さ方向に押出機(A)に供給した原料からなる層(A層)と、押出機(B)に供給した原料からなる層(B層)を、A層/B層の2層積層となるように積層し、Tダイ口金に導入した。
それぞれ表5に示す延伸倍率等とした以外は、実施例1と同様に製膜を行い、厚さ188μmの単層の白色フィルムを得た。この白色フィルムの断面を観察したところ、内部に微細な気泡を多数含有していた。また、フィルム表面のクレーター個数も少なく、ロール汚れも少なく製膜性にも優れていた。フィルムの各種特性を表8に示す。
それぞれ表5に示す予熱ロール温度、赤外線ヒーター条件とした以外は、実施例1と同様に製膜を行い、厚さ188μmの単層の白色フィルムを得た。この白色フィルムの断面を観察したところ、内部に微細な気泡を多数含有していた。また、フィルム表面のクレーター個数も少なく、ロール汚れも少なく製膜性にも優れていた。フィルムの各種特性を表8に示す。
それぞれ表6に示した赤外線ヒーターの条件等とした以外は、実施例1と同様に製膜を行い、厚さ188μmの単層の白色フィルムを得た。製膜性は実施例1に比べ劣るものであった。この白色フィルムの断面を観察したところ、内部に微細な気泡を含有していた。熱量Qが8.5W/cm未満であったため、フィルム表面の温度が十分に上がらず、フィルム表面のクレーター個数が多くなった。そのため、ロール汚れも多く、頻繁に掃除が必要であった。フィルムの各種特性を表9に示す。
表6に示した赤外線ヒーターの条件等とした以外は、実施例1と同様に製膜を行った。熱量Qが40W/cmを越えたため、長手方向(縦方向)への延伸時にフィルムが軟化してしまい、フィルムが熱垂れを起こし、製膜することができなかった。
表6に示した赤外線ヒーターの条件とした以外は、実施例16と同様に製膜を行い、厚さ188μmの積層の白色フィルムを得た。製膜性は破れが頻発し実施例16に比べ劣るものであった。この白色フィルムの断面を観察したところ、表3に示した混合原料からなる層の内部に微細な気泡を含有していた。熱量Qが8.5W/cm未満であったため、フィルム表面の温度が十分に上がらず、フィルム表面のクレーター個数が多くなった。そのため、ロール汚れも多く、頻繁に掃除が必要であった。フィルムの各種特性を表9に示す。
表3に示した原料組成等とした以外は、実施例1と同様に製膜を行い、厚さ188μmの単層透明のフィルムを得た。縦延伸時にエッジ部が熱垂れを起こし、縦延伸後のフィルムの幅が変動するため、厚みムラの大きいフィルムが得られた。非相溶成分を含有していないのでロール汚れはなかった。しかし、フィルム内部に気泡がないため反射率が小さく反射フィルムとして適さないフィルムであった。フィルムの各種特性を表9に示す。
それぞれ表3に示した原料組成等とした以外は、実施例1と同様に製膜を行い、厚さ188μmの単層の白色フィルムを得た。比較例7は白色フィルムの断面を観察したところ、ボイドが連結した大きなボイドが形成されていた。製膜性は不安定であり破れが頻発した。
比較例12は白色フィルムの断面を観察したところ、内部に微細な気泡を含有していた。熱量Qが8.5W/cm未満であったため、フィルム表面の温度が十分に上がらず、フィルム表面のクレーター個数が多くなった。そのため、ロール汚れも多く、頻繁に掃除が必要であった。
フィルムの各種特性を表9に示す。
それぞれ表6に示す延伸倍率等とした以外は、実施例1と同様に製膜を行い、厚さ188μmの単層の白色フィルムを得た。この白色フィルムの断面を観察したところ、内部に微細な気泡を多数含有していた。
比較例9はフィルム長手方向の延伸倍率が4.5倍より大きく、比較例11はフィルム幅方向の延伸倍率が5倍より大きかったので、フィルム表面のクレーター個数が多くなった。そのため、ロール汚れが多く、頻繁に掃除が必要であった。
比較例10はフィルム幅方向の延伸倍率が3倍未満であり、比較例13はフィルム幅方向の延伸倍率が2.9倍未満であったので、フィルム表面のクレーター個数が少なく、ロール汚れは少なかった。しかし、反射率が小さく、反射フィルムとして適さないフィルムであった。また、比較例13は横延伸で破れが発生しやすかった。
フィルムの各種特性を表9に示す。
表4〜6の項目「赤外線ヒーター/出力(W/cm)」は、フィルム片面あたりの、赤外線ヒーターのフィルム側へ向かう出力である。
表4〜6の項目「赤外線ヒーター/距離(mm)」は、赤外線ヒーターからフィルム面までの距離である。
表4〜6の項目「赤外線ヒーター/時間(秒)」は、フィルムが照射ゾーンを通過するのに要する時間である。
2: 熱電対
3: 熱源(赤外線ヒーター)
D: フィルム表面の熱の当たる部分のフィルム長手方向長さ(照射ゾーンのフィルム長手方向長さ)
L: 熱源(赤外線ヒーター)からフィルム表面までの距離
Claims (8)
- 内部に気泡を含有し、比重が0.55以上1.30以下である白色フィルムの製造方法であって、
主たる樹脂成分と、この樹脂成分に非相溶な成分とを含有する層を有し、この非相溶な成分が熱可塑性樹脂および/または無機粒子であり、この熱可塑性樹脂および無機粒子の、前記主たる樹脂成分とその樹脂成分に非相溶な成分とを含有する層全体に対する含有量が、それぞれ3質量%以上25質量%以下および5質量%以上60質量%以下であるフィルムを、その少なくとも一方の表面を、その表面の熱量が8.5W/cm以上40W/cm以下となるように加熱しながら、ロールの周速差によりフィルム長手方向に3.0倍以上4.5倍以下に延伸した後に、
フィルム幅方向に3倍以上5倍以下に延伸する、白色フィルムの製造方法。 - 前記フィルム長手方向の延伸倍率が3.4倍以上4.5倍以下である、請求項1の白色フィルムの製造方法。
- 前記主たる樹脂成分のガラス転移温度をTg(℃)としたとき、フィルム長手方向へ延伸する前のフィルム温度がTg−20(℃)以上Tg(℃)以下となるように予熱を行う、請求項1または2の白色フィルムの製造方法。
- 前記フィルムの少なくとも一方の表面側に赤外線ヒーターを設け、
前記フィルム表面から前記赤外線ヒーターまでの距離を5mm以上100mm以下とし、
前記フィルムの片面あたりの前記赤外線ヒーターのフィルム側へ向かう出力を35W/cm以上150W/cm以下とすることにより、
前記フィルムの表面を、その表面の熱量が8.5W/cm以上40W/cm以下となるように加熱する、請求項1〜3のいずれかの白色フィルムの製造方法。 - 前記白色フィルムがポリエステル樹脂と、このポリエステル樹脂に非相溶性な成分とを含有する層を有しており、この白色フィルムの少なくとも一方の最外層がこの層であり、
前記非相溶な成分が、ガラス転移温度が170℃以上250℃以下である熱可塑性樹脂、ならびに/または、酸化チタン、炭酸カルシウムおよび硫酸バリウムからなる群から選ばれる少なくとも1種以上の無機粒子である、請求項1〜4のいずれかの白色フィルムの製造方法。 - 前記非相溶な成分が、ガラス転移温度が170℃以上250℃以下である熱可塑性樹脂、ならびに、酸化チタン、炭酸カルシウムおよび硫酸バリウムからなる群から選ばれる少なくとも1種以上の無機粒子である、請求項5の白色フィルムの製造方法。
- 前記無機粒子の含有量が、前記ポリエステル樹脂と前記非相溶な成分とを含有する層に対し、5質量%以上60質量%以下である、請求項5または6の白色フィルムの製造方法。
- 前記白色フィルム表面におけるクレーターの存在密度が1個/100μm2以下である、請求項1〜7のいずれかの白色フィルムの製造方法。
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