JP5023472B2 - Icカード及びicカードのプログラム - Google Patents
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Description
感熱発色型リライトなどの表示に電力が不要な不揮発性の表示部を備えるICカードでは、電源を内部に備える必要がないが、表示内容の書き換えに専用リーダライタに挿入しなければならず、ICチップ内部のデータと表示内容との差異が生じるという問題があった。
また、非接触型ICカードのように搬送系を用いずにICチップのデータの更新が可能なアプリケーションでは、交通用途では、固定データである利用可能区間データのみが表示され、非接触通信により更新される可能性のあるカード内部のマネー情報などの更新データは、表示内容とIC内部データとの相違が発生する危険性があるため、表示できないという問題があった。
これらの問題を解決するため、液晶ディスプレイなどの表示に電力が必要な揮発性の表示部を備え、所定のタイミングで表示を行う携帯電子機器がある(例えば、特許文献1参照)。このICカードは、電源を備え、電源から供給される電力によってCPUなどが駆動し、不揮発性メモリに記憶されている情報の表示を行うため、固定データのみならず、更新データの表示を行うことが可能である。
また、同様に、揮発性の表示部及び電源を備え、使用者のスイッチ操作のタイミングで不揮発性メモリに記憶されている情報の表示を行う携帯型情報処理装置がある(例えば、特許文献2参照。)。
一方、特許文献2に記載されている携帯型情報処理装置は、カード使用者が操作するスイッチを備え、スイッチ操作のタイミングで表示部に表示を行うため、この問題を解決することが可能である。
しかし、ICカードがポケットなどに収納され、カード使用者の意思にかかわらず、スイッチが押圧され、電源の電力を消費してしまうという問題があった。特に、ICカードに搭載する電池は、そのサイズに制約を受け、容量が小さいため(例えば、ICカード用薄型電池6mAh、携帯用電池600mAh。)、電池の寿命を長くするためにも電力消費を抑制することは重要である。
また、特許文献2に記載されている携帯型情報処理装置が備えるスイッチは、表示を行う契機を指示するためのものであって、どのようにスイッチを操作しても、最新の残高などが含まれる所定の一つの表示画面が表示されるだけである。
近年、利便性の高い接触/非接触両用型ICカードや、複数のアプリケーションを搭載及び削除が可能ないわゆるマルチアプリケーションICカードなどの登場によって、ICカードの利用形態が拡大し、記憶している情報の内容の変化、記憶している情報量の増加に伴い、使用者に通知すべき情報の内容(属性)は多様化し、情報の量(階層)も増加している(後述する図23参照)。従って、所定の情報を含む一つの表示画面を表示するのみでは、使用者の利便性に欠けるという問題がある。
(1)スイッチによって1度信号が入力された場合には、次の情報を通知するなど、スイッチによって信号が入力される頻度及び/又は信号が入力されている期間に応じて情報を通知することによって、様々な属性の情報、複数の階層にわたるサイズの大きい情報を使用者に分かり易く効果的に通知し、使用者の利便性を向上する。
(2)通知を行っている期間に単一の信号が入力される頻度及び/又は単一の信号が入力されている期間に基づいて、次に通知させる情報を異ならせることによって、使用者が次に通知する情報を選択でき、効率的な通知を可能とし、利便性を向上する。また、信号が入力される頻度及び/又は入力されている期間と、次に通知する情報との関連づけを規則的にすることによって、スイッチの操作性を向上し、更に利便性を向上する。
(3)更に、スイッチは、単一の信号を入力すればよいため、例えば、押圧することによって単一の信号を入力するボタン型などの単純な構造で実現でき、その小型化を図るとともに、使用者が指1本を当てたまま操作することができ、更に操作性及び利便性を向上する。
(4)一の情報の通知を行っている場合にスイッチから信号が入力されたときに一の情報の通知を続け、使用者のスイッチ操作によって次の情報への切り替えのみでなく、一の情報を通知する期間の延長を可能とし、更に操作性及び利便性を向上する。
(5)所定の期間にスイッチが操作されない場合に通知を終了し、終了するための操作を不要とすることによって、更に利便性を向上する。
(6)記憶している属性情報及び/又は識別情報に基づいて選択した情報を通知することによって、使用者がやむを得ず通知を終了した場合であっても、続きから知ることができ、更に利便性を向上する。
(7)所定の期間以上スイッチから信号が入力されている場合に省電力モードに切り替えることによって、誤動作による電力消費を低減し、低消費電力化を図り、内部電源の寿命を延ばす。
図1は、本発明によるICカードの実施例における構成を示すブロック図であり、図2は、カード用IC10及び表示用マイコン40の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、ICカード10は、一般的な接触/非接触両用型ICカードの機能を実現するカード用IC20と、カード用IC20に接続されている接触端子30及びアンテナ31と、データを表示する液晶表示器70と、液晶表示器70に接続されている液晶ドライバIC60と、液晶ドライバIC60及びカード用IC20に接続され、カード用IC20から提供されたデータに基づいて液晶表示器70の表示を制御する表示用マイコン40と、表示用マイコン40に接続され、表示にかかるデータなどを記憶する不揮発性メモリ50と、表示用マイコン40などに接続されているクロック生成部35と、表示用マイコン40などに電源電圧(VDD,VSS)を供給するための電池33と、カード使用者からの指示を入力するスイッチであるキー32と、接触端子30、キー32、カード用IC20及び表示用マイコン40に接続されているスイッチ回路部34などとを備えている。表示用マイコン40、液晶ドライバIC60及び液晶表示器70は、電池33から供給される電力によって動作する。
ICカード10は、非接触式又は接触式で通信を行うリーダライタを備える情報処理端末である外部装置と通信経路を確立し、電力の供給を受け、受信した命令(コマンド)に応じた処理を行い、結果を応答(レスポンス)として返信する。また、ICカード10は、電池33によって供給される電力によって液晶表示器70に外部装置との通信にかかる情報を表示し、カード使用者への通知を行う。
アンテナ31は、非接触式での通信を実行するための巻線コイル、巻線コイルの両端に接続されている同調用のコンデンサなどを有し、外部装置から送信された電磁波を受信し、電磁結合によってアナログ受信信号(搬送波)を入力する入力装置である。アンテナ31は、入退場を管理するゲート端末などの非接触式の通信を行うリーダライタを有する外部装置及びカード用IC20間の通信を媒介する。
カード用IC20は、外部装置から受信したコマンドに応じた処理を行い、一般的なICカードの機能を実現する。また、カード用IC20は、非接触式での外部装置との通信と同様に、表示用マイコン40から受信したコマンドに応じた処理を行い、不揮発性メモリ25に記憶されているデータを表示用マイコン40へ提供する。つまり、カード用IC20は、外部装置との接触式での通信における通信プロトコルに従って、表示用マイコン40と通信を行う。また、カード用IC20のデータ入出力端子309(後述する図3参照。)を交互に使用して外部装置(非接触通信)及び表示用マイコンとの通信が行われる。本実施例においては、カード用IC20は、ISO/IEC7816準拠の接触IC通信機能と、ISO/IEC14443準拠の非接触IC通信機能を有している。
搬送波検出部214は、アンテナ31からのアナログ受信信号(搬送波)の入力状態を示す搬送波検出信号を生成し、カード用IC20の搬送波検出信号出力端子308を介してスイッチ回路部34及び表示用マイコン40へ出力する(後述する図3参照。)。本実施例では、搬送波検出部214は、ダイオード検波回路を備え、アナログ受信信号から所定のハイレベルの信号(ON信号)を取り出し、搬送波検出信号を生成する。
CPU42は、種々の演算及び制御を行い、カード用IC20を統括制御する中央処理装置であって、ROM44に記憶されているプログラムを実行する。
RAM43は、揮発性メモリであって、CPU42が処理を行う作業領域として使用される。ROM44は、不揮発性の読み出し専用メモリであって、表示APプラットフォームなどの各種ソフトウェアを記憶している(ソフトウェアの詳細については、図5以下を用いて後述する。)。
なお、ICカード10は、不揮発性メモリ50にこれらのアプリケーションを記憶していてもよく、表示用マイコン40内に不揮発性メモリを備える場合には、その不揮発性メモリに記憶していてもよく、書き換えが必要なデータを書き換え可能なメモリに記憶していれば、記憶する場所については、限定されない。
液晶表示器70は、ICカード10表面に設けられている液晶ディスプレイ(LCD;Liquid Crystal Display)であって、情報を表示することによってカード使用者に通知を行う。液晶表示器70は、本実施例においては、120X26dotの画素を有し、全角で10桁X2行の表示を行うことが可能である。なお、液晶表示器70の基材は、ICカード10の使用態様を考慮し、屈曲性など、ICカード10の基材と同様の性質を有する材料で形成することが好ましい。
電池33は、外部装置から供給される充電用の電力によって充電可能な薄型の電池(内部電源)であって、ICカード10の基材に埋め込まれ、カード用IC20、表示用マイコン40、液晶ドライバIC60などに動作用の電力を供給する。本実施例においては、6mAhのリチウムイオン(Li−ion)ポリマー電池を用いている。
スイッチ回路部34は、トランジスタなどを含み、ゲート端子への入力信号に応じて回路(電力供給路)の接続/非接続(オン/オフ)への切り替えを行う。スイッチ回路部34は、電池33から表示用マイコン40への電力供給路について切り替えを行う第1スイッチ回路341、電池33からカード用IC20への電力供給路について切り替えを行う第2スイッチ回路342、外部装置から電池33への充電用の電力供給路について切り替えを行う第3スイッチ回路343などを備えている。
また、第3スイッチ回路343は、ゲート端子が充電信号入力端子306に接続され、外部装置から入力する充電検出信号に応じて、充電電圧端子307から電池33への電力供給路の切り替えを行う。つまり、第3スイッチ回路343は、充電中に外部装置が出力するON信号を入力している間のみ、充電電圧端子307及び電池33を接続する。
なお、図示していないが、ICカード10は、リセット信号を生成するリセット生成部を備え、クロック生成部35と同様に表示用マイコン40からの信号に応じてカード用IC20及び表示用マイコン40へリセット信号を供給する。
図4(a)に示すように、ICカード10は、その表面に接触端子30、キー32、液晶表示器70などが設けられている。
また、図4(b),(c)に示すように、ICカード10は、アンテナ31のCu配線などがその周囲に形成された厚さ25μmのポリイミドなどの絶縁性基板11の所定の位置にカード用IC20、電池33、表示用マイコン40、液晶ドライバIC60、液晶表示器70などが搭載され、液晶表示器70に重なる部分に孔121を有する厚さ180μmのポリエステル系カード基材層12が絶縁性基板11の上下面にエポキシ系接着剤層13で接着されている。
表示用マイコン40のROM44には、複数のソフトウェアが記憶され、これらを大きく分けると、液晶表示器70の表示に関する基本的なハードウェア制御を行う表示APプラットフォーム、カード用IC20の不揮発性メモリ25に記憶されている各APに応じた固有の表示処理を行う表示用APに分類される。
以下、先ず、ICカード10の全体の動作の流れを表示APプラットフォームの機能を参照しながら説明し、その後に各表示用APについて説明する。
図5に示すように、表示用マイコン40の電源が投入され、表示用マイコン40は、処理を開始する(S10)。表示用マイコン40は、表示APプラットフォームを実行し、開始処理を行った後(S20)、表示用APを呼び出す(S30)。
表示用マイコン40は、表示用APを実行し、表示APプラットフォームが提供する表示AP用関数で呼び出しを行うことにより、カード用IC20や、不揮発性メモリ50から表示に必要なデータを読込む、表示すべきデータを計算する、液晶ドライバIC60へ表示すべきデータを送信するなど表示に必要な処理を行う(S30’)。表示用APにおける必要な処理を終えた後、表示APプラットフォームへリターンし、表示用マイコン40は、表示APプラットフォームに従って終了処理を実行し、表示用マイコン40の電源をOFFにし(S40)、処理を終了する(S50)。
なお、表示用マイコン40は、複数の表示用APを記憶することが可能であるが、表示用APが複数ある場合に、表示APプラットフォームから呼び出す(S30)順序は、任意であって、予め設定して記憶していてもよく、不揮発性メモリ25に記憶されているAPを実行した履歴を記憶し、対応するAPの実行頻度の高低に応じた順序で表示用APを呼び出してもよい。また、表示APプラットフォームの実行においてタイムスタンプを呼び出すなど、カード用IC20が実行したAPを識別可能な場合には、対応する表示用APのみを呼び出してもよい。
先ず、他の機能から呼び出しを受けて実行されるモード切替機能、入力ポートチェック機能、電圧チェック機能、タイマアクセス機能などの下位の機能について説明し、その後に開始処理機能などの上位の機能について説明する。
モード切替機能は、表示用マイコン40の動作モードをスタンバイモード(省電力モード、スリープモード)に切り替える機能である。スタンバイモードとは、表示用マイコン40の動作機能を限定し、電力消費が通常の動作モード(アクティブモード)よりも低い動作モードである。CPU42は、所定の場合にアクティブモード/スタンバイモードの切り替えを行う(後述する図9参照。)。モード切替機能の実現方法は、CPU42の動作モードを替える、不必要な周辺機器を止めるなど、電力消費量を低減できれば、その実現方法は限定されない。
図6(a)に示すように、CPU42は、スイッチ回路341と同様に、接触端子30のリセット信号入力端子303、充電信号入力端子306、搬送波検出信号出力端子308、キー32などに接続され、これらから入力する各検出信号(Srst,Svb,Svc2,Skey)に基づいて起動種別、後発起動種別などの使用状態の検出を行う。
従って、CPU42は、搬送波検出信号出力端子308からのON信号のみで接触通信状態又は非接触通信状態であるか検出することはできず、搬送波検出信号出力端子308及びリセット信号入力端子303からの検出信号に基づいて検出を行う。例えば、CPU42は、図7(a)に示すように双方の端子からON信号を入力した場合には、接触通信状態にあると検出し、図7(b)に示すように搬送波検出信号出力端子308のみからON信号を入力した場合には、非接触通信状態にあると検出する。
なお、CPU42は、キー押圧状態と検出した場合であって、キー32から所定の期間(例えば、10秒)以上連続してON信号を入力したときには、使用者の意思に反してキー32が押圧されている長押し状態と検出し、モード切替機能を呼び出し、スタンバイモードへの切り替えを実行する。
起動種別の検出は、表示用マイコン40が起動された場合に、外部装置との接触式若しくは非接触式での通信の開始、外部装置からの充電開始又はカード使用者によるキー32の押圧などのいずれの要因によって起動したかを示す起動種別の検出である(以下、各要因に応じた各起動種別をそれぞれ、「接触通信起動」、「非接触通信起動」、「充電起動」、「キー押圧起動」という。)。
後発起動種別の検出は、表示用マイコン40の起動後において、入力ポートチェック機能の呼び出しがあった場合に所定の検出期間に外部装置との接触式又は非接触式での通信の開始、外部装置からの充電開始、カード使用者によるキー32押圧などの表示用マイコン40の処理を引き起こす後発的な要因(後発要因)があるか否か、また、後発要因があった場合に、いずれの後発要因であるかを示す後発起動種別の検出である(以下、各後発要因に応じた各後発起動種別をそれぞれ、「接触通信後発起動」、「非接触通信後発起動」、「充電後発起動」、「キー押圧後発起動」という。)。
なお、入力ポートチェック機能において、複数の使用状態を検出した場合には、優先順位を任意に設定することが可能である。CPU42は、検出した複数の起動種別(又は後発起動種別)のうち最も優先順位が高い要因についての処理のみを行い、他の処理を実行しない(他の要因をリセットする。)。また、CPU42は、同順位の複数の起動種別を検出した場合には、エラーとして処理を行う。
図8に示すように、電圧チェック機能が呼び出され、CPU42は、電圧チェック機能の実行を開始する(S100)。S110において、CPU42は、不揮発性メモリアクセス機能によって、不揮発性メモリ50に記憶されている記録電圧レベル(VR)を読み出す。記録電圧レベルが「シャットダウン」である場合には、CPU42は、使用状態(起動種別又は後発起動種別)が充電状態であるときを除き、電源OFF制御を行い、表示用マイコン40の電源をOFFとし(S120,S170,S200)、表示用マイコン40は、処理を終了する(S220)。使用状態が充電状態である場合には、記録電圧レベルを「良好」に書き換える(S170,S150)。また、記録電圧レベルが「良好」又は「要充電」である場合には、電池33の電圧レベル(VL)を検出し(S120,S130)、記録電圧レベルよりも低い場合には、検出した電圧レベルを記録電圧レベルとして不揮発性メモリ50へ書き込む(記録電圧レベルを書き換える、S140,S150)。
なお、CPU42が電圧チェック機能において電圧レベルが「シャットダウン」であることを検出した場合の処理が最も優先順位が高く設定され、他の要因を検出してもリセットし、「シャットダウン」に対応する処理のみを行う(S200,S220)。
開始処理機能は、表示用マイコン40の初期化、表示用APの起動、電源維持制御(電力供給維持制御)及び電源OFF制御(電源遮断制御)、電圧チェック機能の呼び出し、入力ポートチェック機能の呼び出しなどを行って表示用APを実行できる環境を整える、表示用マイコン40が起動された場合に実行される機能である。表示用マイコン40の初期化とは、表示用マイコン40のI/Oインターフェイス41、タイマ、A/D変換器、WDTの初期化、液晶ドライバIC60への初期化指示の送信などである。電源維持制御は、第1制御信号出力端子を介してスイッチ回路341へON信号を送信し続け、電池33及び表示用マイコン40間の接続を維持、つまり、電池33から表示用マイコン40への電力の供給を維持する制御であり、電源OFF制御は、第1スイッチ回路341へOFF信号を出力し、表示用マイコン40への電力の供給を終了する制御である。表示用APの起動は、起動種別をパラメータとして、表示用APの呼び出しを行う処理である。
カード用IC20の活性化の機能は、第2スイッチ回路342、クロック生成部35などへON信号を出力し、つまり、カード用IC20へ電力、クロック信号などを提供して活性化し、カード用IC20からの初期応答(ATR)の受信を確認する。
カード用IC20からのデータ読み出しの機能は、カード用IC20へコマンドを送信し、受信したデータを指定されたRAM43のアドレスに読み出す機能である。つまり、データ読み出しの機能は、外部装置がカード用IC20と行う接触式での通信と同様のプロトコルに基づいて行われる通信の機能である。
S310において、第1スイッチ回路341が接続へ切り替わり、表示用マイコン40は、電池33からの電力の供給を受けて起動する。CPU42は、開始処理機能の初期化を行い(S320)、第1スイッチ回路341へON信号を出力し、電源維持制御を行い(S330)、電圧チェック及び入力ポートチェックを実行する(S340,S360)。CPU42は、電圧チェックにおいて「シャットダウン」の電圧レベルを検出した場合には、第1スイッチ回路341へOFF信号を出力して表示用マイコン40の電源をOFFし(S350,S420)、処理を終了する(S460)。
図10(a)に示すように、時刻t1において、カード用IC20は、外部装置から電磁波を受信し、アンテナ31を介して搬送波(RF)を入力し、外部装置との通信を開始する。搬送波検出部214は、時刻t1からON信号を第1スイッチ回路341へ出力し、第1スイッチ回路341は、接続への切り替えを行い、表示用マイコン40を起動する。CPU42は、開始処理において、第1電源制御信号をON信号へ切り替えて第1スイッチ回路341へ出力し、電源維持制御を行う。また、CPU42は、開始処理において、電源生成部211からのON信号及びリセット端子303からのOFF信号に基づいて非接触通信起動を検出する。
図11に示すように、CPU42は、外部装置及びカード用IC20の通信中(時刻t1からt2まで)、CPU42及びカード用IC20の通信中(t2からt3まで)にキー押圧後発起動を検出した場合には、この要因をリセットし、対応する処理を行わない。また、CPU42は、液晶表示器70への表示中(LCDアクセス機能)の入力ポートチェックにおいて(t4)、キー押圧後発起動を検出した場合には、キー押圧起動の場合(図10(c))と同様の処理を行う(t5からt7まで)。
なお、図10及び図11において、表示用マイコン40、カード用IC20へのクロック信号の供給を制御するためにCPU42からクロック生成部35へ出力する第1クロック制御信号、第2クロック制御信号について示していないが、第1クロック制御信号は、第1電源制御信号と同様のタイミング、第2クロック制御信号は、第2電源制御信号と同様のタイミングでON/OFF信号の切り替えが行われる。
図12(a)に示すように、S510において、CPU42は、不揮発性メモリ25に記憶されているデータをカード用IC20から受信し、タイムスタンプ、残高などの更新データを抽出する。また、CPU42は、不揮発性メモリ50に記憶されている記録タイムスタンプ、記録残高などを読み出す(S520)。タイムスタンプとは、カード用IC20で最新の処理が行われた日時を示す情報であり、残高は、カード用IC20内の最新処理後のマネー残額を示す情報であって、ともに不揮発性メモリ25に記憶され、外部装置との通信において更新される更新データである。また、記録タイムスタンプ及び記録残高は、この外部装置との通信において更新される前に不揮発性メモリ25に記憶されていたタイムスタンプ及び残高であって、外部装置と通信を行う前、及び、起動種別が通信起動以外である場合には、タイムスタンプ及び記録タイムスタンプ、残高及び記録残高は、同一の値である。起動種別が通信起動である場合には、CPU42は、「支払額」、「チャージ額」などの処理金額を算出(処理内容情報を生成)する演算処理を行う(S540)。
S542において、CPU42は、タイムスタンプと記録タイムスタンプとの比較を行い、同一である場合には、外部装置及びカード用IC20間で有効な処理が行われなかったと判定し、表示を行わずに電子マネー用表示APについての処理を中止し(S542,S543)、リターンして表示APプラットフォームに制御を戻す(図5のS40)。異なる場合(タイムスタンプが記録タイムスタンプよりも後の時間を示す場合)には、残高から記録残高を減算することによって処理金額を算出し(S544)、マイナスとなる場合には、処理金額が支払額を示し、プラスとなる場合には、チャージ額を示すこととなる(S545からS548まで)。
表示画面作成機能は、表示データ計算機能により得られたRAM43上の表示データを基に、表示画面数分の表示画面データをRAM43上に編集、展開する機能である。つまり、CPU42は、表示データ計算機能によりセットされたRAM43上の表示データを表示用のデータにコード変換し、表示画面データを表示画面毎にRAM43の表示領域にセットする。
表示制御機能は、電子マネー用表示APで定められている所定の表示順序に従い、RAM43上に展開した表示データの転送を、表示時間経過、キー32入力などのイベントを契機として行い、すべての表示を終了後、表示APプラットフォームに制御を戻す機能である。つまり、CPU42は、キー32からON信号が入力される頻度(所定の期間内にON信号が入力される回数であって、0回を含む。)に応じて表示画面の次画面への切り替えを行う。
S610において、CPU42は、最初の表示画面データを格納するRAM43におけるアドレス、サイズ、通知待ち時間などのパラメータを設定し、表示APプラットフォームが提供するLCDアクセス機能を呼び出し、液晶表示器70に表示を行う(S620)。呼出しがリターンした後は、CPU42は、次の表示画面データを格納するアドレス、サイズ、通知待ち時間を同様にパラメータに設定し(S630,S640,S650)、同様の処理を繰り返す(S620,S630,S640)。また、LCDアクセス機能の処理中(S620)に入力ポートチェック機能によって、接触通信後発起動、非接触通信後発起動又は充電後発起動を検出した場合には、CPU42は、OFF信号への立下がりを待たずに、電子マネー用表示APについての処理を終了し、表示APプラットフォームに制御を戻す(S630,S660)。全ての表示画面について表示が終了した場合についても同様である(S640,S660)。キー押圧後発起動を検出した場合には、CPU42は、ON信号の入力状態に応じた次の画面表示のためのパラメータを設定し、同様の処理を繰り返す(S630,S650,S620)。
図14(a)に示すように、表示用マイコン40の起動時までは、CPU42は、液晶表示器70に表示を行わず(#100)、起動後(非接触通信開始後)、電圧チェックの処理(図9のS340参照。)において、電圧レベルが「要充電」の場合には、警告を表示する(#110)。なお、電圧レベルが「シャットダウン」の場合には、CPU42は、液晶表示器70に何も表示を行わず処理を終了する(図9のS240,S420,S460参照。)。電圧レベルが「良好」であって、カード使用者が各表示画面の表示中にキー32を押圧しない場合には、CPU42は、液晶表示器70に第1画面で電子マネー情報を2秒間表示した後(#120)、第2画面でポイント情報を2秒間(#130)、第3画面でメモ情報を3秒間表示し(#140)、表示を終了する(#150)。
表示APプラットフォームからの呼び出しによって、CPU42は、電子マネー用表示APの実行を開始する(S700)。CPU42は、先ず、表示APプラットフォームのカード用ICアクセス機能を実行し、カード用IC20を活性化する(S710)。CPU42は、表示データ計算機能を実行し、不揮発性メモリ25に記憶されているタイムスタンプ、残高及び不揮発性メモリ50に記憶されている記録タイムスタンプ、記録残高を読み出す(S720,S730)。CPU42は、起動種別が、通信起動の場合には、表示データの演算処理を行う(S740,S750)。CPU42は、不揮発性メモリ更新機能を実行し、タイムスタンプ及び残高を記録タイムスタンプ及び記録残高として不揮発性メモリ50に書き込み(S760)、カード用ICアクセス機能を呼び出し、カード用IC20の非活性化を行う(S770)。
起動種別が非接触通信起動又はキー押圧起動の場合には、表示画面作成機能を実行し、表示画面を作成し(S790)、表示制御機能を実行することによって、液晶表示器70への表示を行う(S800)。LCDアクセス機能の戻り値(後発起動種別)が接触通信後発起動、非接触通信後発起動又は充電後発起動である場合、つまり、表示処理中に接触通信状態、非接触通信状態又は充電状態を検出した場合には、処理を終了する(S810,S840)。キー押圧後発起動である場合には、CPU42は、次の画面表示のためのパラメータを設定し(S810,S830)、同様の処理を繰り返す(S800,S810)。表示中に後発的な要因が検出できない場合には、各表示画面の表示について同様の処理を行い(S820,S830)、全ての表示が終了した場合に、CPU42は、処理を終了する(S820,S840)。
また、非接触通信状態及びキー押圧状態が検出された場合にのみ通知を行うため、不要な通知を防止し、処理の効率を向上するとともに無駄な電力消費を防止することが可能となった。
更にまた、ICカード10は、リセット信号入力端子303からのリセット信号の入力状態及びアンテナ31からの搬送波の入力状態に基づいて使用状態が接触通信状態又は非接触通信状態であることを検出するため、正確な使用状態の検出、正確な情報の表示が可能となった。
更に、ICカード10は、各接触端子30、アンテナ31及びRF部21などの入力装置における入力状態に応じて電池33及び表示用マイコン40間の電力供給路の接続又は非接続への切り替えを第1スイッチ回路341が行うため、常に接続されていた場合に比べて待機電力の消費を低減し、省電力化を図り、電池33の寿命を延ばすことが可能となった(例えば、消費電流が従来20μAであったものが本発明によって2μAとなり、電池寿命は、300時間から3000時間に延長される。)。
更に、ICカード10は、揮発性の液晶表示器70を備え、表示を行う期間を電力が供給されている期間内に限定するため、無用な長期間の表示を防止し、情報の漏洩を防止することが可能となった。
更にまた、ICカード10は、CPU42からON信号を第1スイッチ回路341へ出力することよってCPU42が処理を行う期間に応じて電力供給路の接続を維持するため、安定した電力供給を行うとともに、処理にかかる期間に応じて電力供給を終了することができ、省電力化を図ることが可能となった。同様に、ICカード10は、CPU42からON信号を第2スイッチ回路342へ出力することによってCPU22が通信を行う期間に応じて電力供給を制御するため、安定した電力供給及び省電力化を図ることが可能となった。
更に、カード用IC20及び表示用マイコン40がそれぞれ外部装置との通信にかかる処理、液晶表示器70への表示にかかる処理を行うため、各ICチップに高い性能を要求せず、実現性を向上することが可能となった。
更にまた、カード用IC20には、搬送波検出信号出力端子308が設けられているため、非接触通信状態を容易に検出可能となった。また、カード用IC20の外部に搬送波検出部214を設ける必要がなく、ICカード10に具備される部品点数が少なくなり、低コスト化を図るとともに、歩留まりを向上し、信頼性アップを図ることが可能となった。
更に、ICカード10は、CPU42が検出した電圧レベル又は不揮発性メモリ50に記憶されている電圧レベル(以前にCPU42が検出した電圧レベル)が「要充電」である場合には、警告を表示し、カード使用者に通知するため、カード使用者が充電のタイミングを知る、液晶表示器70を使用可能な期間を知ることができ、利便性を向上することが可能となった。
更にまた、ICカード10は、CPU42が検出した電圧レベル又は以前に検出し、不揮発性メモリ50に記憶していた電圧レベルが「シャットダウン」である場合には、第1スイッチ回路341を非接続に切り替えるため、電池33の過度の使用を防止し、劣化などの不具合を防止することが可能となった。
更に、ICカード10は、充電信号入力端子306からON信号を入力した場合に、不揮発性メモリ50に「良好」の電圧レベルを書き込むため、充電後においても上記効果と同様の効果を得ることが可能となった。
更にまた、ICカード10は、充電信号入力端子306からON信号を入力している場合にのみ、第3スイッチ回路343が充電電圧端子307及び電池33を接続するため、充電電圧端子307からのリーク電流の流出を防止し、無駄な電力消費を防止することが可能となった。
更に、ICカード10は、規格に従って従来のICカードに設けられている予備の接触端子を充電電圧端子307、充電信号入力端子306として使用するため、汎用性及び実現性を向上することが可能となった。
更にまた、ICカード10は、キー32から1度ON信号が入力された場合には、次の表示画面に切り替えるなど、キー32からON信号が入力される頻度及びON信号が入力されている期間に応じて表示を行うため、カード使用者に分かり易い効果的な表示を行い、使用者の利便性を向上することが可能となった。
更に、キー32は、押圧されている場合に所定のハイレベルの信号を入力すればよいため、例えば、押圧することによって単一の信号を入力するボタン型などの単純な構造で実現でき、その小型化を図るとともに、カード使用者は、指1本を当てたまま操作することができ、操作性及び利便性を向上することが可能となった。
更にまた、ICカード10は、一の情報の表示を行っている間にキー32からON信号が入力された場合には、一の情報の表示を続けるため、使用者のキー32操作によって次の情報への切り替えのみでなく、一の情報を表示する期間の延長を可能とし、操作性及び利便性を向上することが可能となった。
更にまた、カード用IC20は、外部装置と行う通信のプロトコルと同一のプロトコルに基づいて表示用マイコン40と通信を行い、また、そのデータ入出力端子309を共用するため、カード用IC20内の通信制御回路などの資源を共用して有効活用することができ、外部装置との通信及び内部における複数のICチップ間での通信を簡易な構成で実現し、製造コストを安価にすることが可能となった。また、カード用IC20を小型化し、外部からの圧力に対する耐久性を向上し、ICカード10の曲げなどによる故障を防止することが可能となった。
更にまた、ICカード10は、不揮発性メモリ50が、記録残高、記録タイムスタンプなどの不揮発性メモリ25に記憶されているデータ(残高、タイムスタンプ)と同一のデータを記憶するため、外部装置との通信後にタイムスタンプ及び記録タイムスタンプを照合することによって、外部装置との通信における不揮発性メモリ25への書き込みが正常に行われたことを確認することができ、また、確認後に表示を行うため、正常に処理が行われなかった場合には、通知を行わない等、通知する情報の精度を向上することが可能となった。
更にまた、ICカード10は、外字コードを不揮発性メモリ50に記憶するため、表示できる画像の種類を増やし、カード使用者にとって分かり易い表示を行い、利便性を向上することが可能となった。
以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。例えば、実施例において、ICカード10は、液晶表示器70に情報を表示することによって使用者へ通知を行っているが、スピーカーを備え、音声出力によって通知を行ってもよい。また、情報を表示するディスプレイも情報の表示及び表示内容の変更をすることができれば、有機ELディスプレイなどでもよく、液晶ディスプレイに限られない。更に、ディスプレイは、表示内容が変更可能であって、表示に電力を必要としない不揮発性の表示装置であってもよい。
また、第1スイッチ回路341へ出力する検出信号についても同様である。
また、最後に表示された情報の属性情報(マネー、ポイント等)を記憶する通知履歴記憶手段を備え、前記通知履歴記憶手段に記憶されている属性情報に基づいた情報もしくは、その次の情報から表示を開始してもよい。
以上のように、ICカード10は、様々な属性、階層にわたるサイズの大きい情報を使用者のキー操作に応じて表示することが可能となる。また、カード使用者は、次の表示画面を複数の中から選択し、知りたい情報を迅速に知ることができ、利便性を向上することが可能となる。
更に、キー32からON信号が入力される頻度、入力される期間と、次に表示する表示画面を規則的に関連づけて設定することによって、キー32の操作性を向上し、カード使用者の利便性を向上することが可能となる。
20 カード用IC
21 RF部
22 CPU
23 RAM
24 ROM
25 不揮発性メモリ
30 接触端子
31 アンテナ
32 キー
33 電池
34 スイッチ回路部
35 クロック生成部
40 表示用マイコン
41 I/Oインターフェイス
42 CPU
43 RAM
44 ROM
50 不揮発性メモリ
60 液晶ドライバIC
70 液晶表示器
214 搬送波検出部
Claims (13)
- 複数のICチップと、情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段によって記憶されている情報について表示及び/又は音声出力することによって使用者に通知する通知手段と、前記複数のICチップ及び通知手段を駆動するために用いられる内部電源と、使用者が操作することによって信号を入力するスイッチと、スイッチ回路部と、を備えるICカードであって、
一の前記ICチップは、前記スイッチによって入力される信号に応じて前記通知手段による通知を制御する通知制御手段を有するとともに、電力供給路を介して前記スイッチ回路部に接続され、
前記スイッチ回路部は、前記内部電源及び電力供給路を介してICカード内に具備される他の前記ICチップに接続されており、スイッチ回路制御により、前記内部電源から前記一のICチップと前記他のICチップとの電力供給を制御し、前記一のICチップの制御信号出力端子から出力される信号に応じて、前記他のICチップへの電力供給路の接続及び非接続の切り替えを行い、
前記他のICチップが有するデータ入出力端子を交互に使用して、前記他のICチップが外部装置及び前記一のICチップとの通信を制御し、
前記通知制御手段は、前記スイッチによって信号が入力される頻度、及び/又は前記スイッチによって信号が入力されている期間に応じた通知を前記通知手段に行わせること、
を特徴とするICカード。 - 請求項1に記載のICカードにおいて、
前記通知制御手段は、前記通知手段に一の情報の通知を行わせている間に前記スイッチから単一の信号が入力される頻度、及び/又は、前記通知手段に一の情報の通知を行わせている場合に前記スイッチから単一の信号が入力されている期間によって異なる情報を前記一の情報の次に通知させること、
を特徴とするICカード。 - 請求項1又は請求項2に記載のICカードにおいて、
前記通知制御手段は、前記通知手段に一の情報の通知を行わせている間に、前記スイッチによって信号が入力されたときには、少なくとも前記信号が入力されている期間において前記一の情報の通知を前記通知手段に継続させて行わせること、
を特徴とするICカード。 - 請求項1に記載のICカードにおいて、
前記通知制御手段は、前記通知手段に一の情報の通知を行わせている間に、所定の期間内に前記スイッチによって信号が入力されないときには、前記一の情報の通知を終了すること、
を特徴とするICカード。 - 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のICカードにおいて、
前記通知手段によって最後に通知された情報の属性情報及び/又は識別情報を記憶する通知履歴記憶手段を備え、
前記通知制御手段は、前記通知履歴記憶手段に記憶されている属性情報及び/又は識別情報に基づいた、前記記憶手段に記憶されている情報を前記通知手段に通知させること、
を特徴とするICカード。 - 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のICカードにおいて、
前記通知制御手段などの前記内部電源によって供給される電力を消費する電力消費手段と、
前記スイッチによって信号が入力される期間が所定の期間以上である場合には、前記電力消費手段の動作モードを省電力モードに切り替えるモード切替手段とを備えること、
を特徴とするICカード。 - 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載のICカードにおいて、
前記スイッチは、使用者によって押圧されている場合に単一の信号を入力すること、
を特徴とするICカード。 - 複数のICチップと、情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段が記憶している情報について表示及び/又は音声出力することによって使用者に通知する通知手段と、前記複数のICチップ及び通知手段を駆動するために用いられる内部電源と、使用者が操作することによって信号を入力するスイッチと、スイッチ回路部と、を備えるICカードの一の前記ICチップのCPUに実行させるICカードのプログラムであって、
前記一のICチップは、電力供給路を介して前記スイッチ回路部に接続され、
前記スイッチ回路部は、前記内部電源及び電力供給路を介してICカード内に具備される他の前記ICチップに接続されており、スイッチ回路制御により、前記内部電源から前記一のICチップと前記他のICチップとの電力供給を制御し、前記一のICチップの制御信号出力端子から出力される信号に応じて、前記他のICチップへの電力供給路の接続及び非接続の切り替えを行い、
前記他のICチップが有するデータ入出力端子を交互に使用して、前記他のICチップが外部装置及び前記一のICチップとの通信を制御し、
前記スイッチから信号を入力する信号入力手順と、
前記信号入力手順において信号が入力される頻度、及び/又は、前記信号入力手順において信号が入力されている期間に応じた通知を前記一のICチップによって前記通知手段に行わせる通知制御手順と、を備えること、
を特徴とするICカードのプログラム。 - 請求項8に記載のICカードのプログラムにおいて、
前記信号入力手順は、前記通知手段が一の情報を通知している場合に信号を入力し、
前記通知制御手順は、前記信号入力手順において、単一の信号が入力される頻度、及び/又は、単一の信号が入力されている期間によって、異なる情報を前記一の情報の次に通知させること、
を特徴とするICカードのプログラム。 - 請求項9に記載のICカードのプログラムにおいて、
前記通知制御手順は、前記通知手段が一の情報の通知を行っている場合に、前記信号入力手順において信号が入力されたときには、少なくとも前記信号が入力されている期間において前記一の情報の通知を前記通知手段に続けて行わせること、
を特徴とするICカードのプログラム。 - 請求項8に記載のICカードのプログラムにおいて、
前記通知制御手順は、前記通知手段が一の情報の通知を行っている場合に、所定の期間内に前記スイッチによって信号が入力されないときには、一の情報の通知を終了すること、
を特徴とするICカードのプログラム。 - 請求項8から請求項11までのいずれか1項に記載のICカードのプログラムにおいて、
前記通知手段によって最後に通知された情報の属性情報及び/又は識別情報を記憶する通知履歴記憶手順を備え、
前記通知制御手順は、前記通知履歴記憶手順において記憶した属性情報及び/又は識別情報に基づいて、前記記憶手段に記憶している情報より選択した情報を前記通知手段に通知させること、
を特徴とするICカードのプログラム。 - 請求項8から請求項12までのいずれか1項に記載のICカードのプログラムにおいて、
前記ICカードは、前記通知手段などの前記内部電源によって供給される電力を消費する電力消費手段を有し、
前記信号入力手順において信号が入力されている期間が所定の期間以上である場合には、前記電力消費手段の動作モードを省電力モードに切り替えるモード切替手順を備えること、
を特徴とするICカードのプログラム。
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