JP5022069B2 - 穴開け装置 - Google Patents

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本発明は、穴開け装置に関する。
従来、ICチップ、抵抗、コンデンサ等の電子部品を実装するために、プリント配線板が利用されている。このようなプリント配線板は、生産の効率化のため、同じサイズのプリント配線板を複数枚得ることができる大きなプリント配線板を用い、最終的に、大きなプリント配線板を例えばプレスマシンやルータ等により分割することで、複数のプリント配線板を得ている。
この分割を行う際にはプリント配線板に設けられたガイド穴をプレスマシン等に設けられたガイドピンに挿してプリント配線板とプレスマシン等との位置関係がセッティングされ、プレスマシンは、このガイドピンから位置関係に基づいてプリント配線板を加工していく。ガイド穴は最少2つ設けられ、プリント配線板のプレスマシンに対する位置関係を補正できるようになっている。
ところで、ガイド穴とピンとのクリアランスはできるだけ大きい方が、ガイド穴にピンを挿すためには好都合である。なぜなら、特にプリント配線板上にドリル等を用いてガイド穴を加工する場合、加工する位置決め時の誤差、及び穴の直径の加工精度に誤差が生じ、クリアランスが大きいとこのような誤差を吸収することができるためである。しかしながら、プリント配線板外形の加工精度を上げるためには、ガイド穴とピントのクリアランスは小さい方が好ましい。
電子機器が高密度化、高精度化した現状においては、高い加工精度が要求されるため、ガイドピンとガイド穴のクリアランスは非常に小さく設定される。
このようなガイド穴は、予めプリント配線板に設けられているガイドマークを基準として、専用の穴開け装置により、ドリル等の穿孔手段によって開けられる。ガイドマークは例えばプリント配線板の中央部の両端に一つずつ設けられていたり、プリント配線板の方形の四隅に一つずつ設けられている。穴開け装置は、こうしたガイドマークをカメラ等の撮像手段により撮像して、ガイドマークの中心に対してガイド穴を開ける。
従来の穴開け装置では、このガイドマーク個々の中心に対する穴開け精度が高精度でありさえすればよかった。ところが、ガイドマークの印刷精度は必ずしも高いものではなく、もともと印刷されているガイドマーク中心間の距離が設計値に合致していない場合が多い。そのため、ガイドマークの中心にガイド穴を開けても、必要とするガイド穴間の距離が設計値と合致しない場合がある。このような場合、プレス装置等に設けられているガイドピンをガイド穴に挿入することができないという問題が生ずる。このように、プリント配線板に設けられるガイド穴は、ガイドマークに対しての位置精度だけでなく、ガイド穴間の距離が設計値内に入ることが必要である。
この問題を解決するために、測定したガイドマークの中心にガイド穴を開けるのではなく、測定したガイドマーク間の距離と設計上の値とを比較し、加工した結果が設計上のガイドマーク間の距離になるように測定結果を補正して(2つのガイドマーク間の距離の中点から、それぞれ均等に補正値を振り分けることから振り分け式という)加工する。このようにすると、ガイドマークの中心に対してずれた位置にガイド穴が加工されるが、実際には正しいガイドマーク穴の距離が得られる。
このような振り分け式のガイド穴加工を行うためには、ガイド穴間の距離を正確に測定する必要がある。ガイド穴間の距離を正確に測定するために、装置の測定系の校正を行う。この測定系の校正には所定のピッチで穴が開けられ、穴間の距離が正確に測定されている治具板が用いられる。この治具板に設けられた穴のうち、これから加工しようとするプリント配線板のガイド穴間の距離に近似した位置関係になるものを選択し、これらの穴を撮像して距離を求める。そうして求めた距離と設計上の値とを対応づければ測定系の校正を行うことができる。
ところで、このような計測系の補正方式においては穴間の距離が長いため、周囲温度の変動による穴開け装置の変形が加工精度に及ぼす影響も無視できないものになる。このような課題を解決する方法として、穴開け装置の一例として特許文献1が、また、温度変化に適応したものとして特許文献2が提案されている。
特開2001−310208号公報 特開2005−349505号公報
しかしながら、特許文献1,2のような解決方法により、穴開け装置本体の補正は可能となるが、プリント配線板の変形には対応できないという欠点がある。プリント配線板も周囲温度の影響を受けて、変形を起こす。特に多層プリント配線板は、その形成時に数百℃に加熱して接着層を溶融する必要があり、プリント配線板形成後に冷却を行うものの、その後にさほど間をおかずに穴開け装置で穴開け加工をする場合が多く、実際には穴開け装置の温度よりも数度高い状態で加工が行われる。
熱膨張係数から計算すると、プリント配線板の温度が1℃上がるごとに10μm程度の変形が発生することになり、数℃という温度差は無視することができない値である。
このように、プリント配線板の温度変化に対応することが可能な穴開け装置が求められている。
本発明は上述した実情に鑑みてなされたものであり、プリント配線板の温度変化にも対応することができる穴開け装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の観点に係る穴開け装置は、
複数の穴を開ける予定位置にそれぞれガイドマークが設けられたプリント配線板に該ガイドマークに対応する複数の穴を開ける穴開け装置であって、
直行するX軸及びY軸によって定まる機械平面に平行で加工対象の前記プリント配線板が載置される載置面を有し、該載置面に貫通する任意数の貫通穴が形成された載置台と、
予め間隔が測定された複数の目印が形成されて前記載置面に配置された治具板と、
前記載置面に対向し、前記プリント配線板を固定するための固定手段と、
制御信号に基づいて前記固定手段を上下に移動させる固定昇降手段と、
前記貫通穴を介して前記プリント配線板に穴を形成するための穿孔工具、該穿孔工具を回転可能に支持すると共に制御信号に基づいて該穿孔工具を上下に移動させる工具昇降手段、該穿孔工具に対向し、該プリント配線板を押さえるためのプリント配線板押さえ手段、及び制御信号に基づいて該プリント配線板押さえ手段を上下に移動させる押さえ昇降手段を搭載する穿孔ユニットと、
前記貫通孔を介して前記プリント配線板或いは前記治具板を撮像する撮像手段と、
制御信号に基づいて前記穿孔ユニットをX軸方向及びY軸方向に移動させる穿孔ユニット移動手段と、
制御信号に基づき、前記穿孔ユニット上で、前記撮像手段に対して前記工具昇降手段をX軸方向或いはY軸方向に移動させる穿孔手段移動手段と、
前記固定手段或いは前記プリント配線板押さえ手段に組込まれた温度計と、
前記固定昇降手段、前記工具昇降手段、前記押さえ昇降手段、前記穿孔ユニット移動手段、前記穿孔手段移動手段に対して制御信号を出力する制御手段とを備え、
前記撮像手段に前記治具板の異なる目印を撮像させ、該異なる目印を撮像した前記撮像手段の位置情報と事前に測定されている該目印間の間隔とから、前記機械平面における任意の点間の距離を表す関数を算出する測定系処理と、
前記温度計により、当該穴開け装置の温度を測定すると共に前記プリント配線板の温度を測定する温度測定処理と、
前記撮像手段を移動させ、該撮像手段に前記プリント配線板の複数のガイドマークを撮像させ、前記関数に基づいて該ガイドマーク間の距離を測定し、該距離の測定結果と前記測定された当該穴開け装置の温度と前記プリント配線板の温度とから、該プリント配線板に前記複数の穴を開ける穿孔位置を求める穴開け位置設定処理と、
前記穴開け位置設定処理で求めた前記プリント配線板の複数の穿孔位置に前記穿孔工具を移動し、該穿孔工具により該プリント配線板に穴を開ける穴開け処理とを、
行うことを特徴とする。
なお、前記穴開け装置の温度には、雰囲気温度が含まれてもよい。
また、前記温度測定処理では、前記プリント配線板の温度当該穴開け装置の温度を1箇所、または複数の箇所において測定し、これらの測定結果に基づいて当該穴開け装置及び前記プリント配線板の熱による変形量を算出してもよい。
また、前記穴開け位置設定処理では、前記ガイドマーク間の距離の測定結果から前記複数の穿孔位置を仮に求め、該仮に求めた複数の穿孔位置を前記プリント配線板の温度と当該穴開け装置の温度との温度差に基づいて補正してもよい。
また、前記温度計は、接触温度計であり、前記プリント配線板押さえ手段或いは前記固定手段が前記プリント配線板または前記載置面に当接したときに該プリント配線板または載置面の温度を測定してもよい。
また、前記穿孔ユニット、撮像手段、穿孔ユニット移動手段及び穿孔手段移動手段を、複数組備えてもよい。
また、前記載置台は、Y軸方向に移動可能であってもよい。
また、前記温度測定処理では、前記温度計により、前記プリント配線板の複数の部分の温度を測定し、前記穴開け位置設定処理では、前記プリント配線板の複数の部分の温度と当該穴開け装置の温度とから、該プリント配線板に前記複数の穴を開ける穿孔位置を求めてもよい。
また、前記治具板は、前記載置台と別体であってもよい。
また、前記治具板は、複数の基準穴が前記目印として形成され、該各基準穴の中心を結ぶ線がY軸に平行になっていてもよい。
また、前記治具板は、複数の基準穴が前記目印として形成され、該各基準穴の中心を結ぶ線がX軸に平行になっていてもよい。
また、前記治具板は、中心を結ぶ線がX軸に平行な複数の穴が前記目印として形成されると共に、中心を結ぶ線がY軸に平行な複数の穴が前記目印として形成されていてもよい。
また、前記治具板は、前記載置台よりも熱変形が少なくてもよい。
本発明によれば、プリント配線板の温度変化に対応することができる穴開け装置を実現できる。
本発明の実施の形態に係る穴開け装置について図を用いて説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る穴開け装置1の要部の構成例を示す図である。
図2は、穴開け装置1の要部を示す斜視図であり、穴開け装置1の筺体1aを透視した内部を表したものである。
図3は、穴開け装置1の載置台2の平面図である。
図4は、載置台2及び可動テーブル4の断面図である。
図5は、載置台2とプリント配線板PCBとを示す図であり、(a)は大きなプリント配線板PCBの場合、(b)は小さいプリント配線板PCBの場合を示している。
穴開け装置1は、図2のように、内部と外部を遮断する筐体1aと、載置台2と、架台3とを備えている。筐体1aの内部に、架台3が固定されている。
図2に記入した機械座標系(原点O、X軸、Y軸、Z軸)は、穴開け装置1の不動部分(例えば筺体1aや架台3)に固定された機械座標系で、送り装置の各種機械部分の移動方向がこの機械座標軸に平行になされている。又、この機械座標系で表される座標に基づいて各種機械部分の移動位置及び移動距離が設定される。図2の白抜きの矢印は作業者の定位置であって、作業者は矢の方向(Y軸の正方向)に向かって立ち、ワークであるプリント配線板PCBを投入し、加工が終われば穴開け装置1から取り出す。プリント配線板PCBの供給と取り出しは、搬送装置によって行ってもよい。搬送装置は、例えばエアによって吸着する吸着器を備えたロボットアームで構成することができる。
載置台2は、図1のように、上部の載置面にプリント配線板PCBを載置するものであり、Y軸方向に移動可能な可動テーブル4上に固定されている。載置台2は、可動テーブル4によって、所定の高さで支持され、載置面がXY平面に平行になっている。可動テーブル4は、プリント配線板PCBを所定位置に移動させる手段として機能する。載置台2の中央部には、プリント配線板PCBを吸着するための吸着孔2aが形成されている。この吸着孔2aは、可動テーブル4に形成された孔4aと連通し、可動テーブル4側から吸気されるようになっている。
載置台2には、移動方向に向く中心線を挟んで対称に貫通孔2b,2cが形成されている。可動テーブル4には、貫通孔2b,2cに連通する貫通孔4b,4cが形成されている。これらの貫通孔2b,2c,4b,4cは、プリント配線板PCBの撮像を可能とするものであると共に、穴開け加工における工具との干渉を防ぐために設けられている。また、貫通孔2b、2c、4b、4cは、図5に示すように、加工しようとするプリント配線板PCBの大きさによってプリント配線板PCBの撮像や、穴開け加工に支障がないように長穴状になっている。
載置台2上には、図3のように、治具板2dが取付けられている。治具板2dは、熱変形の少ない材質で構成され、一定距離ごとに基準穴2eが形成されている。基準穴2eの穴間距離は事前に測定されている。複数の基準穴2eの中心を結ぶ線が、X軸方向に平行になっている。なお、この治具板2dは、載置台2と一体に形成されていてもよい。
図2に示すように、架台3の上部には、X軸に平行な直線ガイド5が取り付けられている。直線ガイド5の上には、2台の板状のX軸移動架台10,20が載せられ、直線ガイド5により、X軸移動架台10,20が移動可能に支持されている。
架台3の上部には、更に、直線ガイド5に平行な2本のボールねじ6が取り付けられている。2本のボールねじ6は、X軸移動架台10,20をそれぞれ移動させるものであり、X軸移動架台10,20の底面の下側に配置されている。各X軸移動架台10,20の底面の下側には、各ボールねじ6に係合するナット(図示略)がそれぞれ取り付けられている。各ボールねじ6は、図示しないモータを駆動することにより回転し、X軸移動架台10,20をX軸方向に移動させる。各ボールねじ6を回転させるためのモータの制御は、後述する制御装置100が行う。
X軸移動架台10の上部には、Y軸に平行な直線ガイド11が取り付けられている。直線ガイド11の上にY軸移動架台30が載せられ、Y軸移動架台30が直線ガイド11によって移動可能に支持されている。
X軸移動架台10の上部には、更に、直線ガイド11に平行なボールねじ12が取り付けられている。ボールねじ12は、Y軸移動架台30を移動させるものであり、Y軸移動架台30の底面の下側に配置されている。Y軸移動架台30の底面の下側には、ボールねじ12に係合するナット(図示略)が取り付けられている。ボールねじ12は、図示しないモータを駆動することにより回転し、Y軸移動架台30をY軸方向に移動させる。ボールねじ12を回転させるためのモータの制御は、後述する制御装置100が行う。
X軸移動架台20の上部には、Y軸に平行な直線ガイド21が取り付けられている。直線ガイド21の上にY軸移動架台40が載せられ、Y軸移動架台40が直線ガイド21によって移動可能に支持されている。
X軸移動架台20の上部には、更に、直線ガイド21に平行なボールねじ22が取り付けられている。ボールねじ22は、Y軸移動架台40を移動させるものであり、Y軸移動架台40の底面の下側に配置されている。Y軸移動架台40の底面の下側には、ボールねじ22に係合するナット(図示略)がそれぞれ取り付けられている。ボールねじ22は、図示しないモータを駆動することにより回転し、Y軸移動架台40をY軸方向に移動させる。ボールねじ22を回転させるためのモータの制御は、後述する制御装置100が行う。
2台のY軸移動架台30,40は、底面と壁部と上面とを有するチャンネル形であり、チャンネル形の解放部が互いに対向している。各Y軸移動架台30,40の上部には、X線発生装置31,41とX線防護管32,42とがそれぞれ固定されている。Y軸移動架台30,40の底面上には、X線防護管32,42と対向するX線カメラ33,43がそれぞれ取り付けられている。X線防護管32とX線カメラ33との間、及びX線防護管42とX線カメラ43との間を、プリント配線板PCBの載置された載置台2及び可動テーブル4が通過する。
Y軸移動架台30の底面上には、X軸に平行な直線ガイド34が取り付けられている。直線ガイド34の上に板状のX軸移動架台50が載せられ、X軸移動架台50が直線ガイド34によって移動可能に支持されている。
Y軸移動架台30の底面上には、更に、直線ガイド34に平行なボールねじ35が取り付けられている。ボールねじ35は、X軸移動架台50を移動させるものであり、X軸移動架台50の底面の下側に配置されている。X軸移動架台50の底面の下側には、ボールねじ35に係合するナット(図示略)が取り付けられている。ボールねじ35は、図示しないモータを駆動することにより回転し、X軸移動架台50をX軸方向に移動させる。ボールねじ35を回転させるためのモータの制御は、後述する制御部100が行う。
X軸移動架台50の上には、Y軸に平行な直線ガイド51が取り付けられている。直線ガイド51の上に工具移動架台60が載せられ、工具移動架台60が直線ガイド51によって移動可能に支持されている。
X軸移動架台50の上には、更に、直線ガイド51に平行なボールねじ52が取り付けられている。ボールねじ52は、工具移動架台60を移動させるものであり、工具移動架台60の底面の下側に配置されている。工具移動架台60の底面の下側には、ボールねじ52に係合するナット(図示略)が取り付けられている。ボールねじ52は、図示しないモータを駆動することにより回転し、工具移動架台60をY軸方向に移動させる。ボールねじ52を回転させるためのモータの制御は、後述する制御装置100が行う。
Y軸移動架台40の底面上には、X軸に平行な直線ガイド44が取り付けられている。直線ガイド44の上に板状のX軸移動架台70が載せられ、X軸移動架台70が直線ガイド44によって移動可能に支持されている。
Y軸移動架台40の底面上には、更に、直線ガイド44に平行なボールねじ45が取り付けられている。ボールねじ45は、X軸移動架台70を移動させるものであり、X軸移動架台70の底面の下側に配置されている。X軸移動架台70の底面の下側には、ボールねじ45に係合するナット(図示略)が取り付けられている。ボールねじ45は、図示しないモータを駆動することにより回転し、X軸移動架台70をX軸方向に移動させる。各ボールねじ45を回転させるためのモータの制御は、後述する制御装置100が行う。
X軸移動架台70の上には、Y軸に平行な直線ガイド71が取り付けられている。直線ガイド71の上に工具移動架台80が載せられ、工具移動架台80が直線ガイド71によって移動可能に支持されている。
X軸移動架台70の上には、更に、直線ガイド71に平行なボールねじ72が取り付けられている。ボールねじ72は、工具移動架台80を移動させるものであり、工具移動架台80の底面の下側に配置されている。工具移動架台80の底面の下側には、ボールねじ72に係合するナット(図示略)が取り付けられている。ボールねじ72は、図示しないモータを駆動することにより回転し、工具軸移動架台80をY軸方向に移動させる。ボールねじ72を回転させるためのモータの制御は、後述する制御装置100が行う。
図1に示すように、2台の工具移動架台60,80は、底面と壁部と上面とを有するチャンネル形であり、チャンネル形の解放部が互いに対向している。
各工具移動架台60,80の上面には、プリント配線板押さえ61,81とそれらプリント配線板押さえ61,81を上下に移動させるエアシリンダ61a,81aが取付けられている。各プリント配線板押さえ61,81の先端部には、接触式温度計61b,81bがそれぞれ組み込まれている。
工具移動架台60,80の底面上には、ドリル62,82とドリル62,82を上下に移動させるエアシリンダ(図示略)とが組み込まれている。プリント配線板押さえ61とドリル62とが対向し、プリント配線板押さえ61とドリル62との間を、プリント配線板PCBの載置された載置台2及び可動テーブル4が通過する。プリント配線板押さえ81とドリル82とが対向し、プリント配線板押さえ81とドリル82との間を、プリント配線板PCBの載置された載置台2及び可動テーブル4が通過する。
ドリル62,82が上方に移動することにより、ドリル62,82に取付けられたドリルビット63,83がプリント配線板PCBに当接して、プリント配線板PCBに穴を開けることができる。プリント配線板押さえ61,81を上下させるエアシリンダ61a,81a、及びドリル62,82を上下させるエアシリンダの制御も、後述する制御装置100が行う。
X線発生装置31及びX線カメラ33を搭載するY軸移動架台30と,プリント配線板押さえ61、ドリル62を搭載した工具移動架台60とは、一組の加工ユニットを構成し、X線発生装置41及びX線カメラ43を搭載するY軸移動架台40と,プリント配線板押さえ81、ドリル82を搭載した工具移動架台80とは、もう一組の加工ユニットを構成し、両方の加工ユニットでプリント配線板PCBのX軸方向の両側から加工する。
両方の加工ユニットの間に、載置台2上のプリント配線板PCBを固定するプリント配線板固定手段90が配置されている。プリント配線板固定手段90は、筐体1aの天井部に固定された支持部91と、プリント配線板PCBに当接する板状の固定部92と、支持部91に取付けられ固定部92を上下に移動させるシリンダ93とを備えている。固定部92のプリント配線板PCBに当接する面の中央部分には、接触式温度計94が装着されている。
図6は、制御装置100を示す構成図である。
制御装置100は、図6に示すように、制御ユニット101、主記憶部102、外部記憶部103、操作部104、表示部105及び入出力部106を備える。主記憶部102、外部記憶部103、操作部104、表示部105及び入出力部106はいずれも内部バス108を介して制御ユニット101に接続されている。
制御ユニット101はCPU(Central Processing Unit)等から構成され、外部記憶部103に記憶されているプログラムに従って、後述する穴開けのための処理を実行する。
主記憶部102は、RAM(Random-Access Memory)等から構成され、外部記憶部103に記憶されているプログラムをロードし、制御ユニット101の作業領域として用いられる。
外部記憶部103は、フラッシュメモリ、ハードディスク、DVD−RAM(Digital Versatile Disc Random-Access Memory)、DVD−RW(Digital Versatile Disc Rewritable)等の不揮発性メモリから構成され、前記の処理を制御ユニット101に行わせるためのプログラムを予め記憶し、また、制御ユニット101の指示に従って、このプログラムが記憶するデータを制御ユニット101に供給し、制御ユニット101から供給されたデータを記憶する。
操作部104はキーボードおよびマウスなどのポインティングデバイス等と、キーボードおよびポインティングデバイス等を内部バス108に接続するインターフェース装置から構成されている。操作部104を介して、処理の開始または終了の指令などが入力され、制御ユニット101に供給される。
表示部105は、CRT(Cathode Ray Tube)またはLCD(Liquid Crystal Display)などから構成され、X線カメラ33,43の撮像や、X線カメラ33,43およびドリル62,82の位置座標、温度計61b,81b,94で測定した温度、及び計測したプリント配線板PCBの後述するマークの座標、警告、作業者への指示等を表示する。
入出力部106は、シリアルインタフェース又はLAN(Local Area Network)インターフェースから構成されている。入出力部106を介して、X線カメラ33,43から撮像した画像信号、温度計61b,81b,94で測定した温度等を入力する。また、X軸移動架台10,20、Y軸移動架台30,40、工具移動架台60,80、可動テーブル4のモータを駆動する信号を出力する。
以上の構成の穴開け装置は、プリント配線板PCBにガイド穴を開けることが可能である。
ここで、プリント配線板PCBについて、説明する。
ICチップ、抵抗、コンデンサ等の電子部品を実装するために用いられるプリント配線板PCBは、生産の効率化のため、同じサイズのプリント配線板を複数枚得ることができる大きなサイズのプリント配線板を作成し、最終的に、大きなプリント配線板を例えばプレスマシンやルータ等により分割することで、複数のプリント配線板PCBを得ることができる。
この分割を行う際には、大きなサイズのプリント配線板PCBに開けられたガイド穴に、プレスマシン等に設けられたガイドピンを挿入する。プレスマシンやルータは、このガイドピンから位置関係に基づいてプリント配線板を加工する。
本実施形態の穴開け装置は、プリント配線板PCBにガイド穴を開ける際に用いられる。
図7(a),(b)は、プリント配線板PCBに印刷されたガイドマークを示す図である。
プリント配線板PCBには、ガイド穴を開けるためのガイドマークが印刷される。一般的に、1枚のプリント配線板PCBには、2カ所或いは4カ所のガイドマークが印刷される。ガイドマークが2カ所の場合、図7(a)のように、矩形のプリント配線板PCBの4辺a,b,c,dのうちの対向する2辺a,cの近傍に対称に配置される(GM1,GM2)。本実施例においては、各ガイドマークGM1,GM2の辺bからの距離は等しい。
ガイドマークが4カ所の場合、図7(b)のように、プリント配線板PCBの4頂点の近傍に配置される(GM1〜GM4)。本実施例においては、ガイドマークGM1及びGM2は、矩形のプリント配線板PCBの辺bから等距離の位置に印刷され、ガイドマークGM3及びGM4も、矩形のプリント配線板PCBの辺dから等距離の位置に印刷される。
次に、穴開け装置1により、プリント配線板PCBに2カ所のガイド穴を開ける穴開け方法を説明する。
図8は、プリント配線板PCBに2カ所のガイド穴を開ける穴開け方法を示すフローチャートである。
穴開け装置1は、プリント配線板PCBにガイド穴を開けるために、制御ユニット101の制御に基づいて、図8のステップS1〜S10の処理を行う。
まず、穴開け対象のプリント配線板PCBの有無を確認する(ステップS1)。穴開け対象のプリント配線板PCBがある場合(ステップS1:YES)、プリント配線板PCBが載置台2に載置されていない状態で、プリント配線板固定手段90のシリンダ93を制御して固定部92を下降させ、接触式温度計94を載置台2に接触させる。これにより、装置本体の温度が測定される(ステップS2)。接触式温度計94で測定された温度は、制御ユニット101に与えられ、制御ユニット101は、その測定結果の温度を、穴開け装置1の温度として主記憶部102に記憶させる。制御ユニット101は、載置台2の温度の測定が終わったときに、プリント配線板固定手段90の固定部92を上昇させる。
ステップS1の段階では載置台2における貫通孔2b、2cが各Y軸移動架台30、40上のX線カメラ33、43の上にあるが、ステップS2の後、載置台2をY軸方向に移動させ、治具板2dが各Y軸移動架台30,40上のX線カメラ33,34の上に来るようにする。さらに、機械中心を基準点として、ガイドマークGM1とガイドマークGM2との間の設計上の距離L1を機械中心を基準点として左右に振り分けたときに、設計値に近い位置関係を持つ2つの基準穴2eを選択し、選択した各基準穴2eをX線カメラ33,43で撮影し、選択した基準穴2e間の距離を測定する。具体的には、選択した2つの基準穴2eの穴の中心が、各X線カメラ33,43の画像の中心となるように、X軸移動架台10,20及びY軸移動架台30,40を移動させる。そして、X線カメラ33,43の機械座標上の距離を求める(ステップS3)。
2つの基準穴2eの中心の距離は事前に測定されている。そこで、制御ユニット101は、機械座標上の距離と事前に測定された距離とから、機械座標を実際の距離に対応させる距離変換関数を求め、その距離変換関数を利用して、X線カメラ33,43の位置を調整する。この調整では、X軸移動架台10,20を移動させ、X線カメラ33,43の位置が機械中心に対して対称になると共に、各X線カメラ33,43の画像の中心間の距離がガイドマークGM1,GM2の設計上の距離L1となるように調整する(ステップS4)。
ステップS4が終了した段階で、貫通孔2b、2cがX線カメラ33、43の上に来るまで載置台2をY軸方向に移動させる。なお、貫通孔2b、2cは上記したように長穴状であるためにX線カメラ33、43の画像の中心間の距離が変化しても、ガイドマークGM1、GM2を撮像するのに支障はない。次に制御ユニット101は、例えば表示部105にメッセージを表示し、プリント配線板PCBの投入を促す。
作業者は、ワークとしてのプリント配線板PCBを載置台2の上に載置(投入)する。このとき、図7(a)に示した辺a及び辺cがY軸に平行になり、辺b及び辺dがX軸に平行になり、かつプリント配線板PCBの中心を機械中心に合わせて、ガイドマークGM1,GM2がX線カメラ33,43の撮像範囲に収まるようにプリント配線板PCBを載置する(ステップS5)。プリント配線板PCBの載置が終了したときに、作業者は、操作部104を操作して穴開け加工の開始を指示する。
プリント配線板PCBの投入が、搬送装置等で自動的に行われる場合には、制御ユニット101は、搬送装置等にプリント配線板PCBの投入を指示してプリント配線板PCBを投入させ、搬送装置等からプリント配線板PCBの載置が終了したことを示す信号を受信する。
載置台2に載置されたプリント配線板PCBは、吸着孔2aからの負圧により、載置台2上に仮固定される。載置台2に載置されたことを検知した制御ユニット101は、さらに、プリント配線板固定手段90のシリンダ93を制御して固定部92を下げて、固定部92をプリント配線板PCBに当接させて、プリント配線板PCBを固定する(ステップS6)。これにより、固定部92に取付けられた接触式温度計94もプリント配線板PCBに接触し、プリント配線板PCBの中心部の温度が測定される。測定された温度は、制御ユニット101に与えられる。制御ユニット101は、プリント配線板PCBの中心部の温度を、主記憶部102に記憶させる。
プリント配線板PCBが固定されたら、ガイドマークGM1,GM2をX線カメラ33,43で撮像し、ガイドマークGM1,GM2間の距離L2を、ステップS4で求めた関数に基づいて測定する。このガイドマークGM1,GM2間の距離L2は、設計値L1に対して誤差が含まれている可能性がある。
そこで、距離L2と設計値L1との間に差がなければ、ガイドマークGM1,GM2の位置を仮の穿孔位置とする。
距離L2が設計値L1よりも大きい場合、ガイドマークGM1から(L2−L1)/2だけガイドマークGM2に近い位置と、ガイドマークGM2から(L2−L1)/2だけガイドマークGM1に近い位置を仮の穿孔位置とする。
距離L2が設計値L1よりも小さい場合、ガイドマークGM1から(L1−L2)/2の距離だけガイドマークGM2とは反対方向にずれた位置と、ガイドマークGM2から(L1−L2)/2だけガイドマークGM1とは反対方向にずれた位置を仮の穿孔位置とする(ステップS7)。
穴開け予定位置が決まったら、工具移動架台60、80及びY軸移動架台30,40を移動し、ドリル62,82を仮の穿孔位置に合わせる。ドリル62とX線カメラ33はY軸移動架台30上に配置されているので,Y軸移動架台30を移動させてドリル62を仮の穿孔位置に合わせると、X線カメラ33は自動的にガイドマーク上から外れる。同様にY軸移動架台40を移動させてドリル82を仮の穿孔位置に合わせると、X線カメラ43は自動的にガイドマーク上から外れる。
ドリル62,82を仮の穿孔位置に合わせた後、エアシリンダ61a,81aを制御し、ドリル62,82に対向するプリント配線板押さえ61,81を降下させ、プリント配線板押さえ61,81をプリント配線板PCBに押しつける。これにより、接触式温度計61b,81bもプリント配線板PCBに当接し、ガイドマークGM1,GM2の近傍の温度が測定される(ステップS8)。制御ユニット101は、これらガイドマークGM1,GM2の近傍の温度も、主記憶部102に記憶させる。
以上の処理で、載置台2の温度と、プリント配線板PCBの中心部の温度と、プリント配線板PCBのガイドマークGM1,GM2の近傍の温度が測定されたことになる。
穴開け装置1の温度としての載置台2の温度と、プリント配線板PCBの温度とが異なった状態で、仮の穿孔位置でドリル62,82によりガイド穴を開けると、プリント配線板PCBの穴開け位置の精度が悪くなる危険性がある。例えば、プリント配線板PCBの温度が載置台2の温度よりも高い場合は、プリント配線板PCBは熱により膨張している。この場合、穴開け予定位置に穴開けを行うと、プリント配線板PCBの温度が低下したときにプリント配線板PCBが収縮し、2つの穴の間の距離が設計値よりも狭くなる。そこで、制御ユニット101は、ステップS9において、次のように穿孔位置の補正を行う。
プリント配線板PCBの中心部の温度とガイドマークGM1の近傍の温度との平均値を、プリント配線板PCBのガイドマークGM1側の温度として求め、その平均値の温度と載置台2の温度との差に基づいて、ガイドマークGM1に対応する穴の仮の穿孔位置を補正する。即ち、プリント配線板PCBのガイドマークGM1側の温度が載置台2の温度より高い場合には、ガイドマークGM1に対応する穴がガイドマークGM2に対応する穴から離れるように仮の穿孔位置を補正し、逆にプリント配線板PCBのガイドマークGM1側の温度が載置台2の温度より低い場合には、ガイドマークGM1に対応する穴がガイドマークGM2に対応する穴に近づくように仮の穿孔位置を補正する。即ち、工具移動架台60を移動させてドリル62の位置を移動する。
同様に、プリント配線板PCBの中心部の温度とガイドマークGM2の近傍の温度との平均値を、プリント配線板PCBのガイドマークGM2側の温度として求め、その平均値の温度と載置台2の温度との差に基づいて、ガイドマークGM2に対応する穴の仮の穿孔位置を補正する。即ち、プリント配線板PCBのガイドマークGM2側の温度が載置台2の温度より高い場合には、ガイドマークGM2に対応する穴がガイドマークGM1に対応する穴から離れるように仮の穿孔位置を補正し、逆にプリント配線板PCBのガイドマークGM2側の温度が載置台2の温度より低い場合には、ガイドマークGM2に対応する穴がガイドマークGM1に対応する穴に近づくように仮の穿孔位置を補正する。即ち、工具移動架台80を移動させてドリル82の位置を移動する。
仮の穿孔位置の補正が終了した後、ドリル62,82を上昇させてプリント配線板PCBにガイドマークGM1,GM2に対応する穴を開ける(ステップS10)。プリント配線板PCBに穴があいたら、ドリル62、82を下降させ、X線カメラ33、43がガイドマークを撮像できる位置まで工具移動架台60、80およびY軸移動架台30,40を移動させる。次に、プリント配線板押さえ61,81とプリント配線板固定部92を上昇させる。次に吸着孔2aに通気することでプリント配線板92の仮固定を解除する。そして、プリント配線板PCBを排出して、処理をステップS1に戻す。ステップS1において、穴開け対象のプリン配線板PCBの残数がないと判断された場合、一連の処理を終了する。
次に、穴開け装置1により、プリント配線板PCBに4カ所のガイド穴を開ける穴開け方法を説明する。
図9は、プリント配線板PCBに4カ所のガイド穴を開ける穴開け方法を示すフローチャートである。
穴開け装置1は、プリント配線板PCBにガイド穴を開けるために、制御ユニット101の制御に基づいて、図9のステップ31〜の処理を行う。
ステップS31からステップS34は、前述のステップS1〜ステップS4と同様の処理である。
穴開け対象のプリント配線板PCBの有無を確認する(ステップS31)。穴開け対象のプリント配線板PCBがある場合(ステップS31:YES)、プリント配線板PCBが載置台2に載置されていない状態で、プリント配線板固定手段90の固定部92を下降させ、接触式温度計94を載置台2に接触させ、装置本体の温度として載置台2の温度が測定される(ステップS32)。接触式温度計94で測定された温度は、穴開け装置1の温度として主記憶部102に記憶される。制御ユニット101は、載置台2の温度の測定が終わったときに、プリント配線板固定手段90の固定部92を上昇させる。
ステップS32の後、載置台2を移動させ、治具板2dが各Y軸移動架台30,40上のX線カメラ33,34の上に来るようにする。さらに、機械中心を基準点として、ガイドマークGM1とガイドマークGM2との間の設計上の距離L1を機械中心を基準点として左右に振り分けたときに、設計値に近い位置関係を持つ2つの基準穴2eを選択し、選択した各基準穴2eをX線カメラ33,43で撮影し、選択した基準穴2e間の距離を測定する。具体的には、選択した2つの基準穴2eの穴の中心が、各X線カメラ33,43の画像の中心となるように、X軸移動架台10,20及びY軸移動架台30,40を移動させる。そして、X線カメラ33,43の機械座標上の距離を求める(ステップS33)。
2つの基準穴2eの中心の距離は事前に測定されている。そこで、制御ユニット101は、機械座標上の距離と事前に測定された距離とから、機械座標を実際の距離に対応させる距離変換関数を求め、その距離変換関数を利用して、X線カメラ33,43の位置を調整する。この調整では、X軸移動架台10,20を移動させ、X線カメラ33,43の位置が機械中心に対して対称になると共に、各X線カメラ33,43の画像の中心間の距離がガイドマークGM1,GM2間の設計上の距離L1となるように調整する(ステップS34)。
ステップS34が終了した段階で、貫通孔2b、2cがX線カメラ33、34の上に来るまで載置台2をY軸方向に移動させる。なお、貫通工2b、2cは上記したように長穴状であるためにX線カメラ33、43の画像の中心間の距離が変化しても、ガイドマークを撮像するのに支障はない。次に、制御ユニット101は、例えば表示部105にメッセージを表示し、プリント配線板PCBの投入を促す。
作業者は、ワークとしてのプリント配線板PCBを載置台2の上に載置(投入)する。このとき、図7(b)に示した辺a及び辺cがY軸に平行になり、辺b及び辺dがX軸に平行になり、かつプリント配線板PCBの中心を機械中心に合わせて、ガイドマークGM1,GM2がX線カメラ33,43の撮像画像に収まるようにプリント配線板PCBを載置する(ステップS35)。プリント配線板PCBの載置が終了したときに、作業者は、操作部104を操作して穴開け加工の開始を指示する。
プリント配線板PCBの投入が、搬送装置等で自動的に行われる場合には、制御ユニット101は、搬送装置等にプリント配線板PCBの投入を指示してプリント配線板PCBを投入させ、搬送装置等からプリント配線板PCBの載置が終了したことを示す信号を受信する。
載置台2に載置されたプリント配線板PCBは、吸着孔2aからの負圧により、載置台2上に仮固定される。載置台2に載置されたことを検知した制御ユニット101は、さらに、プリント配線板固定手段90のシリンダ93を制御して固定部92を下げて、固定部92をプリント配線板PCBに当接させて、プリント配線板PCBを固定する(ステップS36)。これにより、固定部92に取付けられた接触式温度計94もプリント配線板PCBに接触し、プリント配線板PCBのガイドマークGM1とガイドマークGM2とを結ぶ線分の中心付近の温度が測定される。制御ユニット101は、測定された温度を主記憶部102に記憶させる。
プリント配線板PCBが固定されたら、ガイドマークGM1,GM2をX線カメラ33,43で撮像し、ガイドマークGM1,GM2間の距離L2を求める。このガイドマークGM1,GM2間の距離L2は、設計値L1に対して誤差が含まれている可能性がある。
そこで、距離L2と設計値L1との間に差がなければ、ガイドマークGM1,GM2の位置を、ガイドマークGM1,GM2に対応するガイド穴の仮の穿孔位置とする。
距離L2が設計値L1よりも大きい場合、ガイドマークGM1から(L2−L1)/2だけガイドマークGM2に近い位置と、ガイドマークGM2から(L2−L1)/2だけガイドマークGM1に近い位置とを、ガイドマークGM1,GM2に対応するガイド穴の穿孔位置とする。
距離L2が設計値L1よりも小さい場合、ガイドマークGM1から(L1−L2)/2の距離だけガイドマークGM2とは反対方向にずれた位置と、ガイドマークGM2から(L1−L2)/2だけガイドマークGM1とは反対方向にずれた位置とをガイドマークGM1,GM2に対応するガイド穴の仮の穿孔位置とする。
各ガイドマークGM1,GM2に対して、ガイドマークGM4,GM3が設計上L3だけ離れているものとすると、ガイドマークGM1に対応するガイド穴の仮の穿孔位置から、辺d側にY軸に平行にL3だけ離れた位置をガイドマークGM4に対応するガイド穴の仮の穿孔位置として求める。また、ガイドマークGM2に対応するガイド穴の仮の穿孔位置から、辺d側にY軸に平行にL3だけ離れた位置をガイドマークGM3に対応するガイド穴の仮の穿孔位置として求める。
ガイド穴の仮の穿孔位置が決まったら、工具移動架台60,80及びY軸移動架台30,40を移動し、ドリル62,82をガイドマークGM1,GM2に対応するガイド穴の仮の穿孔位置に合わせる。そして、ドリル62,82に対向するプリント配線板押さえ61,81を降下させ、プリント配線板押さえ61,81をプリント配線板PCBに押しつける。これにより、接触式温度計61b,81bもプリント配線板PCBに当接し、ガイドマークGM1,GM2の近傍の温度が測定される(ステップS38)。制御ユニット101は、プリント配線板PCBのガイドマークGM1,GM2の近傍の温度を主記憶部102に記憶させる。
ガイドマークGM1,GM2の近傍の温度を測定した後、プリント配線板押さえ61,81及びプリント配線板固定手段90の固定部92を上昇させる。そして、可動テーブル4を移動して、載置台2をY軸方向に移動させ、プリント配線板PCBの設計上の中心とプリント配線板固定手段の固定部92の中心を一致させる。さらに、プリント配線板固定手段90のシリンダ93を制御して固定部92を下げて、固定部92をプリント配線板PCBに当接させて、プリント配線板PCBを固定する。これにより、固定部92に取付けられた接触式温度計94がプリント配線板PCBの中心部近傍に接触し、プリント配線板PCBの中心部近傍の温度が測定される(ステップS39)。制御ユニット101は、測定された温度を主記憶部102に記憶させる。
次に、プリント配線板押さえ61,81を降下させ、プリント配線板押さえ61,81をプリント配線板PCBに押しつける。これにより、接触式温度計61b,81bもプリント配線板PCBに当接し、プリント配線板PCBの中央部の両端の温度が測定される(ステップS40)。制御ユニット101は、プリント配線板PCBの中央部の両端の温度を主記憶部102に記憶させる。
プリント配線板PCBの中央部の両端の温度を測定した後、制御ユニット101は、プリント配線板押さえ61,81及びプリント配線板固定手段90の固定部92を上昇させ、可動テーブル4を移動して載置台2をY軸方向に移動させ、X線カメラ33,43によって、プリント配線板PCBのガイドマークGM3,GM4が撮像可能な位置に、プリント配線板PCBを位置させ、X線カメラ33,43に撮像させて、ガイドマークGM1,GM2とガイドマークGM4,GM3との間の距離L4を測定する(ステップS41)。
そして、制御ユニット101は、プリント配線板固定手段90のシリンダ93を制御して固定部92を下げて、固定部92をプリント配線板PCBに当接させて、プリント配線板PCBを固定する(ステップS42)。これにより、固定部92に取付けられた接触式温度計94もプリント配線板PCBに接触し、プリント配線板PCBのガイドマークGM3とガイドマークGM4とを結ぶ線分の中心付近の温度が測定される。制御ユニット101は、測定された温度を主記憶部102に記憶させる。
ガイドマークGM3とガイドマークGM4とを結ぶ線分の中心付近の温度を測定した後、制御ユニット101は、固定部92を上げて、Y軸移動架台30,40を移動し、ドリル62,82をガイドマークGM3とガイドマークGM4の近傍に合わせる。そして、ドリル62,82に対向するプリント配線板押さえ61,81を降下させ、プリント配線板押さえ61,81をプリント配線板PCBに押しつける。これにより、接触式温度計61b,81bもプリント配線板PCBに当接し、ガイドマークGM3,GM4の近傍の温度が測定される(ステップS43)。制御ユニット101は、プリント配線板PCBのガイドマークGM3,GM4の近傍の温度を主記憶部102に記憶させる。
これまでの処理で、載置台2の温度と、プリント配線板PCBの9点の温度が測定されている。また、ガイドマークGM1〜GM4に対応するガイド穴の仮の穿孔位置が求められている。
ここで、ガイドマークGM1〜GM4がプリント配線板PCBの4カ所に印刷されている場合に、Y軸方向にも誤差を生じている場合がある。
そのため、ステップS41で測定したガイドマークGM1とガイドマークGM4との距離L4が設計値L3と等しい場合は、ガイドマークGM1〜GM4に対応するガイド穴の仮の穿孔位置は、ステップS37で求めたままとする。
距離L4が設計値L3よりも大きい場合、ガイドマークGM1及びガイドマークGM4に対応するガイド穴の仮の穿孔位置を(L4−L3)/2だけ、辺bに近くなるようにずらすと共に、ガイドマークGM2及びガイドマークGM3に対応するガイド穴の仮の穿孔位置を(L4−L3)/2だけ、辺bに近くなるようにずらす。距離L4が設計値L3よりも小さい場合、ガイドマークGM1及びガイドマークGM4に対応するガイド穴の仮の穿孔位置を(L3−L4)/2だけ、辺dに近くなるようにずらし、ガイドマークGM2及びガイドマークGM3に対応するガイド穴の仮の穿孔位置を(L3−L4)/2だけ、辺dに近くなるようにずらす(ステップS44)。
一方、プリント配線板PCBの9点の温度から、プリント配線板PCBの温度分布を把握することができる。矩形のプリント配線板PCBの4隅にガイドマークGM1〜GM4があり、それらに対応するガイド穴を開ける場合、X方向ばかりでなく、Y方向にもプリント配線板PCBの温度の影響が顕れ、穴間の距離の精度が悪くなる。そこで、制御ユニット101は、ステップS45で、つぎのように、プリント配線板PCBの温度を参照して仮の穿孔位置の温度補正を行う。
ガイドマークGM1に対応するガイド穴の仮の穿孔位置の補正では、ガイドマークGM1とガイドマークGM2とを結ぶ線分の中点近傍の温度とガイドマークGM1の近傍の温度との平均値を求め、この平均値の温度と載置台2の温度との差に基づいて、ステップS44で求めた仮の穿孔位置をX軸に平行にずらす値を計算する。同様に、ガイドマークGM1とガイドマークGM4とを結ぶ線分の中点近傍の温度とガイドマークGM1の近傍の温度との平均値を求め、この平均値の温度と載置台2の温度との差に基づいて、ステップS44で求めた仮の穿孔位置をY軸に平行にずらす値を計算する。X軸に平行にずらす値及びY軸に平行にずらす値に基づいて、ステップS44で求めたガイドマークGM1に対応するガイド穴の開ける位置を補正する。即ち、ガイドマークGM1に対応するガイド穴の開ける位置が、プリント配線板PCBの温度により補正される。ここで、プリント配線板PCBの温度が載置台2の温度よりも高い場合には、ガイドマークGM1に対応するガイド穴がガイドマークGM2及びガイドマークGM4に対応するガイド穴から離れるように補正し、逆にプリント配線板PCBのガイドマークGM1側の温度が載置台2の温度より低い場合には、ガイドマークGM1に対応するガイド穴がガイドマークGM2及びガイドマークGM4に近くなるように補正する。
ガイドマークGM2に対応するガイド穴の仮の穿孔位置の補正では、ガイドマークGM2とガイドマークGM1とを結ぶ線分の中点近傍の温度とガイドマークGM2の近傍の温度との平均値を求め、この平均値の温度と載置台2の温度との差に基づいて、ステップS44で求めた仮の穿孔位置をX軸に平行にずらす値を計算する。同様に、ガイドマークGM2とガイドマークGM3とを結ぶ線分の中点近傍の温度とガイドマークGM2の近傍の温度との平均値を求め、この平均値の温度と載置台2の温度との差に基づいて、ステップS44で求めた仮の穿孔位置をY軸に平行にずらす値を計算する。X軸に平行にずらす値及びY軸に平行にずらす値に基づいて、ステップS44で求めたガイドマークGM2に対応するガイド穴を開ける位置を補正する。即ち、ガイドマークGM2に対応するガイド穴の開ける位置が、プリント配線板PCBの温度により補正される。ここで、プリント配線板PCBの温度が載置台2の温度よりも高い場合には、ガイドマークGM2に対応するガイド穴がガイドマークGM1及びガイドマークGM3に対応するガイド穴から離れるように補正し、逆にプリント配線板PCBのガイドマークGM2側の温度が載置台2の温度より低い場合には、ガイドマークGM2に対応するガイド穴がガイドマークGM1及びガイドマークGM3に近くなるように補正する。
ガイドマークGM3に対応するガイド穴の仮の穿孔位置の補正では、ガイドマークGM2とガイドマークGM3とを結ぶ線分の中点近傍の温度とガイドマークGM3の近傍の温度との平均値を求め、この平均値の温度と載置台2の温度との差に基づいて、ステップS44で求めた穴開け予定位置をY軸に平行にずらす値を計算する。同様に、ガイドマークGM3とガイドマークGM4とを結ぶ線分の中点近傍の温度とガイドマークGM3の近傍の温度との平均値を求め、この平均値の温度と載置台2の温度との差に基づいて、ステップS44で求めたガイド穴の仮の穿孔位置をX軸に平行にずらす値を計算する。X軸に平行にずらす値及びY軸に平行にずらす値に基づいて、ステップS44で求めたガイドマークGM3に対応するガイド穴の開ける位置を補正する。即ち、ガイドマークGM3に対応するガイド穴の開ける位置が、プリント配線板PCBの温度により補正される。ここで、プリント配線板PCBの温度が載置台2の温度よりも高い場合には、ガイドマークGM3に対応するガイド穴がガイドマークGM2及びガイドマークGM4に対応するガイド穴から離れるように補正し、逆にプリント配線板PCBのガイドマークGM3側の温度が載置台2の温度より低い場合には、ガイドマークGM3に対応するガイド穴がガイドマークGM2及びガイドマークGM4に近くなるように補正する。
ガイドマークGM4に対応するガイド穴の仮の穿孔位置の補正では、ガイドマークGM1とガイドマークGM4とを結ぶ線分の中点近傍の温度とガイドマークGM4の近傍の温度との平均値を求め、この平均値の温度と載置台2の温度との差に基づいて、ステップS37で求めたガイド穴の仮の穿孔位置をY軸に平行にずらす値を計算する。同様に、ガイドマークGM3とガイドマークGM4とを結ぶ線分の中点近傍の温度とガイドマークGM4の近傍の温度との平均値を求め、この平均値の温度と載置台2の温度との差に基づいて、ステップS44で求めた仮の穿孔位置をX軸に平行にずらす値を計算する。X軸に平行にずらす値及びY軸に平行にずらす値に基づいて、ステップS44で求めたガイドマークGM4に対応するガイド穴の開ける位置を補正する。即ち、ガイドマークGM4に対応するガイド穴の開ける位置が、プリント配線板PCBの温度により補正される。ここで、プリント配線板PCBの温度が載置台2の温度よりも高い場合には、ガイドマークGM4に対応するガイド穴がガイドマークGM1及びガイドマークGM3に対応するガイド穴から離れるように補正し、逆にプリント配線板PCBのガイドマークGM4側の温度が載置台2の温度より低い場合には、ガイドマークGM4に対応するガイド穴がガイドマークGM1及びガイドマークGM3に近くなるように補正する。
ガイドマークGM1〜GM4に対応するガイド穴を開ける位置が決まったら、 制御ユニット101は、載置台2,工具移動架台60,80及びY軸移動架台30,40を移動して、ドリル62およびドリルビット63をガイドマークGM1,GM2に対応するガイド穴を開ける位置に移動し、プリント配線板押さえ61,81とプリント配線板固定部92を下降させてプリント配線板PCBを押さえ、ドリル62,82を上昇させてプリント配線板PCBにガイドマークGM1,GM2に対応するガイド穴を開ける(ステップS46)。
ガイドマークGM1,GM2に対応するガイド穴を開けた後、プリント配線板押さえ61,81を上昇させ、載置台2,工具移動架台60,80及びY軸移動架台30,40を移動して、ドリル62及びドリルビット63をガイドマークGM3,GM4に対応するガイド穴を開ける位置に移動し、プリント配線板押さえ61,81とプリント配線板固定部92を下降させてプリント配線板PCBを押さえる。そして、ドリル62,82を上昇させてプリント配線板PCBにガイドマークGM3,GM4に対応するガイド穴を開ける(ステップS47)。
プリント配線板PCBにすべてのガイド穴があいたら、X線カメラ33、43がガイドマークGM1,GM2を撮像できるように載置台2、工具移動架台60、80およびY軸移動架台30,40を移動させる。次にプリント配線板押さえ61,81とプリント配線板固定部92を上昇させる。次に吸着孔2aに通気することでプリント配線板92の仮固定を解除する。そして、プリント配線板PCBを排出し、処理をステップS31に戻す。ステップS31において、穴開け対象のプリント配線板PCBの残数がないと判断された場合、一連の処理を終了する。
以上のように、本実施形態の穴開け装置は、治具板2dと、接触式温度計61b,81b,94とを備え、治具板2dにより、機械系の移動距離等を補正し、接触式温度計61b,81b,94で測定したプリント配線板PCBの温度に基づいて、ガイド穴を開ける位置を補正している。そのため、プリント配線板PCBの温度が高い場合でも、プリント配線板PCBに位置精度の高いガイド穴を開けることが可能になる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。その変形例としては、例えば次のようなものがある。
(1) 接触式温度計61b,81b,94は、3台に限定されるものではなく、任意である。
(2) 温度計は接触式に限られず非接触式のものであってもよい。
(3) 本実施形態においては、プリント配線板PCBと載置台2の温度差を基にプリント配線板PCBの変形量を算出しているが、これらに限定されず、雰囲気との温度差に基づいてプリント配線板PCBの変形量を算出してもよい。
(4) 本実施形態においては、載置台2の温度を測定しているが、これに限られず測定する場所は穴開け装置のどの場所であってもよく、また、複数の測定箇所の測定結果を組み合わせてもよい。
(5) 複数の基準穴が形成された治具板2dは、X軸に平行でなく、Y軸に平行になるように、載置台2に載置してもよい。
(6) X軸に平行な治具板2dとY軸に平行な治具板2dの両方を載置台2に載置してもよい。
(7) プリント配線板PCBの温度分布を求めるためにプリント配線板PCBの温度を測定する箇所は任意である。
(8) 載置台2の温度は、プリント配線板PCBを替えるごとに測定しなくてもよい。載置台2等の温度の変化がないような場合には、最初の1枚目のプリント配線板PCBの加工を行うときだけ、載置台2の温度を測定し、後は省略してもよい。
本発明の実施の形態に係る穴開け装置の要部の構成例を示す図である。 穴開け装置の要部を示す斜視図である。 穴開け装置の載置台の平面図である。 載置台及び可動テーブルの断面図である。 載置台とプリント配線板とを示す図である。 制御装置の説明図である。 プリント配線板に印刷されたガイドマークを示す図である。 プリント配線板に2カ所のガイド穴を開ける方法を示すフローチャートである。 プリント配線板に4カ所のガイド穴を開ける方法を示すフローチャートである。
符号の説明
1 穴開け装置
2 載置台
2a 吸着孔
2b,2c 貫通孔
2d 治具板
2e 基準穴
3 架台
4 可動テーブル
10,20 X軸移動架台
30,40 Y軸移動架台
31,41 X線発生装置
33,43 X線カメラ
50,70 X軸移動架台
60,80 工具移動架台
61,81 プリント配線板押さえ
61a,81a エアシリンダ
62,82 ドリル
63,83 ドリルビット
61b,81b 接触式温度計
90 プリント配線板固定手段
92 固定部
93 シリンダ
94 接触式温度計

Claims (13)

  1. 複数の穴を開ける予定位置にそれぞれガイドマークが設けられたプリント配線板に該ガイドマークに対応する複数の穴を開ける穴開け装置であって、
    直行するX軸及びY軸によって定まる機械平面に平行で加工対象の前記プリント配線板が載置される載置面を有し、該載置面に貫通する任意数の貫通穴が形成された載置台と、
    予め間隔が測定された複数の目印が形成されて前記載置面に配置された治具板と、
    前記載置面に対向し、前記プリント配線板を固定するための固定手段と、
    制御信号に基づいて前記固定手段を上下に移動させる固定昇降手段と、
    前記貫通穴を介して前記プリント配線板に穴を形成するための穿孔工具、該穿孔工具を回転可能に支持すると共に制御信号に基づいて該穿孔工具を上下に移動させる工具昇降手段、該穿孔工具に対向し、該プリント配線板を押さえるためのプリント配線板押さえ手段、及び制御信号に基づいて該プリント配線板押さえ手段を上下に移動させる押さえ昇降手段を搭載する穿孔ユニットと、
    前記貫通孔を介して前記プリント配線板或いは前記治具板を撮像する撮像手段と、
    制御信号に基づいて前記穿孔ユニットをX軸方向及びY軸方向に移動させる穿孔ユニット移動手段と、
    制御信号に基づき、前記穿孔ユニット上で、前記撮像手段に対して前記工具昇降手段をX軸方向或いはY軸方向に移動させる穿孔手段移動手段と、
    前記固定手段或いは前記プリント配線板押さえ手段に組込まれた温度計と、
    前記固定昇降手段、前記工具昇降手段、前記押さえ昇降手段、前記穿孔ユニット移動手段、前記穿孔手段移動手段に対して制御信号を出力する制御手段とを備え、
    前記撮像手段に前記治具板の異なる目印を撮像させ、該異なる目印を撮像した前記撮像手段の位置情報と事前に測定されている該目印間の間隔とから、前記機械平面における任意の点間の距離を表す関数を算出する測定系処理と、
    前記温度計により、当該穴開け装置の温度を測定すると共に前記プリント配線板の温度を測定する温度測定処理と、
    前記撮像手段を移動させ、該撮像手段に前記プリント配線板の複数のガイドマークを撮像させ、前記関数に基づいて該ガイドマーク間の距離を測定し、該距離の測定結果と前記測定された当該穴開け装置の温度と前記プリント配線板の温度とから、該プリント配線板に前記複数の穴を開ける穿孔位置を求める穴開け位置設定処理と、
    前記穴開け位置設定処理で求めた前記プリント配線板の複数の穿孔位置に前記穿孔工具を移動し、該穿孔工具により該プリント配線板に穴を開ける穴開け処理とを、
    行うことを特徴とする穴開け装置。
  2. 前記穴開け装置の温度には、雰囲気温度が含まれることを特徴とする請求項1に記載の穴開け装置。
  3. 前記温度測定処理では、前記プリント配線板の温度当該穴開け装置の温度を1箇所、または複数の箇所において測定し、これらの測定結果に基づいて当該穴開け装置及び前記プリント配線板の熱による変形量を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の穴開け装置。
  4. 前記穴開け位置設定処理では、前記ガイドマーク間の距離の測定結果から前記複数の穿孔位置を仮に求め、該仮に求めた複数の穿孔位置を前記プリント配線板の温度と当該穴開け装置の温度との温度差に基づいて補正することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の穴開け装置。
  5. 前記温度計は、接触温度計であり、前記プリント配線板押さえ手段或いは前記固定手段が前記プリント配線板または前記載置面に当接したときに該プリント配線板または載置面の温度を測定することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の穴開け装置。
  6. 前記穿孔ユニット、撮像手段、穿孔ユニット移動手段及び穿孔手段移動手段を、複数組備えることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の穴開け装置。
  7. 前記載置台は、Y軸方向に移動可能であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の穴開け装置。
  8. 前記温度測定処理では、前記温度計により、前記プリント配線板の複数の部分の温度を測定し、
    前記穴開け位置設定処理では、前記プリント配線板の複数の部分の温度と当該穴開け装置の温度とから、該プリント配線板に前記複数の穴を開ける穿孔位置を求めることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の穴開け装置。
  9. 前記治具板は、前記載置台と別体であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の穴開け装置。
  10. 前記治具板は、複数の基準穴が前記目印として形成され、該各基準穴の中心を結ぶ線がY軸に平行になっていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の穴開け装置。
  11. 前記治具板は、複数の基準穴が前記目印として形成され、該各基準穴の中心を結ぶ線がX軸に平行になっていることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の穴開け装置。
  12. 前記治具板は、中心を結ぶ線がX軸に平行な複数の穴が前記目印として形成されると共に、中心を結ぶ線がY軸に平行な複数の穴が前記目印として形成されていることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の穴開け装置。
  13. 前記治具板は、前記載置台よりも熱変形が少ないことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の穴開け装置。
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