JP5021875B2 - ポリシラン誘導体を含む融着剤とその接合方法 - Google Patents

ポリシラン誘導体を含む融着剤とその接合方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリシラン誘導体で構成され、樹脂の接合に有用な融着剤及びこの融着剤を用いた接合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
融着は、接合法の1つとして広く用いられているが、接合方法において、融着界面の付着物(例えば、水、酸化被膜、砂、塵、埃など)は、融着強度を低下させるため、極力取り除くことが重要となる。融着前に界面付着物を除去する方法としては、融着界面のスクレイプ(ヤスリ掛け)や有機溶媒による拭き取りなどがある。しかし、屋外などの自然条件下で融着を行う場合などにおいては、前記除去方法を施しても、微細な砂粒子などが融着界面に付着し、融着強度が低下する。
【0003】
一方、ポリシランは、導電性材料、フォトレジスト、光重合開始剤などに利用されるケイ素含有ポリマーである。
【0004】
ポリシランを構成するSi−Si結合は比較的弱い。例えば、ポリジメチルシラン;H3C[−Si(CH32−]nCH3は、紫外線を照射すると開裂することが知られている(シュライバー無機化学(上)原著第2版;612頁;東京化学同人(株))。一方、Si−C結合は安定で、容易には開裂しない。例えば、Si−Si結合にメチレン基が挿入したポリマーである炭化ケイ素樹脂は2000℃にも耐えうる耐熱性素材であることが知られている(高分子化学 第4版;123頁;共立出版(株))。
【0005】
ポリシランを接合に使用した例として、WO98/46928号公報には、ポリオレフィン継手を介して、ポリオレフィン管を融着接合するに際し、管又は継手の表面にポリシランやポリシロキサンなどのケイ素化合物を存在させて加熱することで、管又は継手の表面に付着物(例えば、砂、ポリオレフィンの酸化被膜など)が存在していても、融着強度を低下させずに融着させる方法が開示されている。
【0006】
通常、ポリシランやポリシロキサンなどのケイ素含有ポリマーは、ケイ素原子に直接結合する水素原子、ポリマー鎖中やポリマー末端にヒドロキシル基、酸素原子、塩素原子などを含む。しかし、このような水素原子、ヒドロキシル基、酸素原子、塩素原子などを含むケイ素含有ポリマーを融着剤として使用すると、被着体を確実かつ強固に融着できない可能性がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、融着界面に砂などの付着物が存在しても、被着体を有効かつ確実に融着し、融着強度を改善する融着剤と、この融着剤による接合方法とを提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、継手を介したポリオレフィン管の融着に限らず、種々の熱可塑性樹脂の融着に有効な融着剤と、この融着剤を用いた接合方法とを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、ポリシランの末端が封鎖剤で封鎖されたポリシラン誘導体で構成される融着剤を用いると、種々の熱可塑性樹脂を有効かつ確実に融着させ、融着剤としての機能が優れていることを見出し、本発明を完成した。
【0010】
すなわち、本発明の融着剤は、ポリシランの末端が封鎖剤で封鎖されたポリシラン誘導体で構成されている。前記ポリシラン誘導体の構造は、直鎖状又は分岐鎖状構造であってもよく、例えば、下記式(1)で表される直鎖状ポリシラン誘導体であってもよい。
【0011】
【化2】
Figure 0005021875
【0012】
(式中、R1及びR2は、同一又は相異なって炭化水素基を、Z1及びZ2は、同一又は相異なって不活性基を示し、nは正の整数を示す)
式(1)において、R1及びR2は、アルキル基(特に、C1-10アルキル基)、シクロアルキル基(特に、C5-10シクロアルキル基)、又はアリール基(特に、C6-20アリール基)であってもよく、Z1及びZ2は、トリアルキルシリル基(特に、トリC1-10アルキルシリル基)、トリアリールシリル基、ジアルキルアリールシリル基又はアルキルジアリールシリル基であってもよい。
【0013】
前記融着剤は、反応促進剤(例えば、過酸化物、アゾ化合物、及び過硫酸塩からなる群から選択された少なくとも一種)及び/又は溶媒を含んでいてもよい。
【0014】
本発明は、被着体(特に、熱可塑性樹脂)の融着界面(又は接合界面)間に前記融着剤を介在させて加熱し、被着体を接合させる方法を含む。
【0015】
なお、本明細書において、「融着剤」を、「接合剤」「接合処理剤」などと同義に用いる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の融着剤は、ポリシランの末端が封鎖されたポリシラン誘導体で構成されており、このポリシラン誘導体の構造としては、直鎖状、分岐鎖状、環状構造などが挙げられる。これらの構造のうち、鎖状(特に、直鎖状)ポリシラン誘導体が好ましい。
【0017】
ポリシラン誘導体は、例えば、前記式(1)で表すことができ、ポリシランユニットと、このポリシランユニットの末端を封鎖する不活性基Z1及びZ2とで構成されている。
【0018】
式(1)において、ポリシランユニットを構成するR1及びR2で表される炭化水素基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基が好ましい。アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチルなどのC1-10アルキル基(好ましくはC1-6アルキル基、さらに好ましくはC1-4アルキル基)が挙げられる。シクロアルキル基としては、シクロペンチル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシルなどのC5-10シクロアルキル基(好ましくはC5-8シクロアルキル基)が挙げられる。アリール基としては、フェニル、メチルフェニル、ジメチルフェニル、エチルフェニル、ナフチルなどのC6-20アリール基(好ましくはC6-10アリール基、さらに好ましくはC6-8アリール基)が挙げられる。
【0019】
好ましいR1とR2との組み合わせは、例えば、(a)C1-4アルキル基(特にメチル基)同士、(b)C1-4アルキル基(特にメチル基)とアリール基(特にフェニル基)との組み合わせ、(c)アリール基同士が例示できる。
【0020】
なお、融着剤としての性能を損なわない限り、R1及びR2の一部が、水素原子、ヒドロキシル基、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などであってもよい。さらに、R1及びR2の種類は、nによって異なっていてもよい。
【0021】
nは、例えば、1〜10000、好ましくは2〜1000、さらに好ましくは3〜500程度である。また、前記ポリシランユニットは、共重合体であってもよいが、コスト的には単独重合体であってもよい。
【0022】
不活性基Z1及びZ2としては、同一又は相異なって、シリル基、アセチル基、フッ素原子などの不活性基が挙げられるが、シリル基であるのが好ましい。
【0023】
前記式(1)において、不活性基Z1及びZ2を構成するシリル基としては、全ての水素原子がアルキル基又はアリール基で置換されたシリル基、例えば、トリアルキルシリル基(トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリプロピルシリル、トリイソプロピルシリル、トリブチルシリル、t−ブチルジメチルシリルなどのトリC1-10アルキルシリル基など)、トリアリールシリル基(トリフェニルシリルなどのトリC6-10アリールシリル基)、ジアルキルアリールシリル基(ジメチルフェニルシリル、ジエチルフェニルシリル、エチルメチルフェニルシリルなどのジC1-10アルキルC6-10アリールシリル基など)、アルキルジフェニルシリル基(メチルジフェニルシリル、エチルジフェニルシリル、プロピルジフェニルシリルなどのC1-10アルキルジC6-10アリールシリル基など)などが挙げられる。特に、トリC1-4アルキルシリル基(例えば、トリメチルシリル基)やトリフェニルシリル基が好ましい。
【0024】
分岐鎖状ポリシラン誘導体としては、分岐鎖状ポリシラン(例えば、分岐がランダムに伸びた枝分かれポリシラン、分岐が櫛状に規則的に伸びた櫛型ポリシランなど)の末端が前記不活性基で封鎖されたポリシラン誘導体などが挙げられる。
【0025】
環状ポリシラン誘導体としては、例えば、前記式(1)において、不活性基Z1及びZ2が存在せず、直接末端同士が結合した環状構造のポリシラン誘導体などが挙げられる。
【0026】
前記ポリシラン誘導体の数平均分子量は、例えば、200〜1000000、好ましくは300〜100000、さらに好ましくは400〜50000程度である。
【0027】
なお、前記ポリシラン誘導体の末端封鎖割合は、融着性を妨げない限り高い方がよく、50〜100%、好ましくは75〜100%、さらに好ましくは90〜100%程度である。
【0028】
前記ポリシランは、種々の公知方法を用いて調製できる。例えば、アルカリ金属の存在下、ハロシラン類の脱ハロゲン反応を行う方法(例えば、J.Am.Chem.Soc.,110,124(1988)、Macromolecules,23,3423(1990)など)、ジシレンのアニオン重合を行う方法(例えば、Macromolecules,23,4494(1990)など)、電極還元によりハロシラン類の脱ハロゲン反応を行う方法(例えば、J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,1161(1990)、J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,897(1992)など)、マグネシウムの存在下、ハロシラン類の脱ハロゲン反応を行う方法(例えば、WO98/29476号公報など)、金属触媒の存在下、ヒドロシラン類の脱水素反応を行う方法(例えば、特開平4−334551号公報など)などの方法が挙げられる。これらの方法で得られたポリシランの末端を封鎖することで、ポリシラン誘導体を調製できる。
【0029】
前記ポリシラン誘導体の調製方法(及びポリシランの末端封鎖方法)は、ポリシラン誘導体の構造(直鎖状、分岐鎖状、環状など)により選択できる。
【0030】
鎖状(直鎖状及び分岐鎖状)ポリシラン誘導体は、例えば、ポリシランと封鎖剤とを組み合わせる方法、例えば、前記の方法でポリシランを調製し、生成したポリシランと封鎖剤としてのシリル化合物とを反応させることにより調製できる。ポリシランとシリル化合物との反応には、ポリシランの末端に応じて、例えば、脱ハロゲン化水素反応、脱水素反応、脱ハロゲン反応、脱トリフルオロメタンスルホン酸反応、脱水反応などが利用でき、通常、脱ハロゲン反応が利用される。また、ポリシランとシリル化合物との反応は、ポリシランを調製した後、同じ反応系中で引き続き行うのが好ましい。
【0031】
前記シリル化合物としては、前記不活性基Z1及びZ2に対応するシリル化剤(例えば、ハロシラン類(例えば、モノハロシラン類)、シリルトリフラート類など)やシラン類などが挙げられるが、ハロシラン類及びシラン類が好ましい。
【0032】
前記ハロシラン類(例えば、モノハロシラン類)及びシラン類としては、例えば、ハロトリアルキルシラン(塩化トリメチルシラン、臭化トリメチルシラン、ヨウ化トリメチルシラン、塩化トリエチルシラン、塩化トリプロピルシラン、塩化トリイソプロピルシラン、塩化トリブチルシラン、塩化t-ブチルジメチルシランなどのハロトリC1-10アルキルシランなど)、トリアルキルシラン(トリメチルシラン、トリエチルシラン、トリプロピルシラン、トリイソプロピルシラン、トリブチルシラン、t-ブチルジメチルシランなどのトリC1-10アルキルシランなど)、ハロトリアリールシラン(塩化トリフェニルシランなどのハロトリC6-10アリールシランなど)、トリアリールシラン(トリフェニルシランなどのトリC6-10アリールシラン)、ハロジアルキルアリールシラン(塩化ジメチルフェニルシラン、臭化ジメチルフェニルシラン、ヨウ化ジメチルフェニルシラン、塩化ジエチルフェニルシラン、塩化エチルメチルフェニルシランなどのジC1-10アルキルC6-10アリールシランなど)、ジアルキルアリールシラン(ジメチルフェニルシラン、ジエチルフェニルシラン、エチルメチルフェニルシランなどのジC1-10アルキルC6-10アリールシランなど)、ハロアルキルジアリールシラン(塩化メチルジフェニルシラン、臭化メチルジフェニルシラン、ヨウ化メチルジフェニルシラン、塩化エチルジフェニルシラン、塩化プロピルジフェニルシランなどのハロC1-10アルキルジC6-10アリールシランなど)、アルキルジアリールシラン(メチルジフェニルシラン、エチルジフェニルシラン、プロピルジフェニルシランなどのC1-10アルキルジC6-10アリールシランなど)などが挙げられる。特に、塩化トリC1-4アルキルシラン、トリC1-4アルキルシラン、塩化トリフェニルシラン、トリフェニルシランが好ましい。これらの(ハロ)シラン類は、ポリシランに対して単独で又は二種以上組み合わせて用いてもよい。
【0033】
ポリシランに対する前記シリル化合物の割合は、ポリシランの構造やポリシランの末端基濃度に応じて調整でき、例えば、ポリシランの末端基1モルに対し、シリル化合物0.5〜5モル、好ましくは0.7〜2モル、さらに好ましくは0.9〜1.5モル程度である。
【0034】
環状ポリシラン誘導体は、例えば、前記ポリシランの分子内環化反応、例えば、ポリシランの末端同士が自己縮合する分子内縮合反応による方法などが挙げられる。前記分子内縮合反応としては、例えば、分子内脱水素反応、分子内脱ハロゲン反応、分子内脱ハロゲン化水素反応、分子内脱水反応などが挙げられる。これらの反応は、ポリシランを合成した後、同じ反応系中で引き続き行うのが好ましい。なお、環状ポリシランは、鎖状ポリシランの合成中に一部が環化することにより得てもよく、例えば、分子量が1000以下の環状ポリシランは、アルコールなどの溶媒に可溶であり、容易に鎖状ポリシランと分離できる。
【0035】
前記シリル化合物との反応や環化反応は、通常、不活性雰囲気(窒素、希ガス(ヘリウム、アルゴンなど)など)中で行われる。反応温度としては、ポリシランの調製と同様の条件で行ってもよく、例えば、温度30〜200℃、好ましくは50〜150℃、さらに好ましくは70〜120℃程度である。なお、反応は加圧下で行ってもよいが、反応圧力は、通常、常圧である。
【0036】
なお、前記シリル化合物との反応や環化反応は、反応助剤として縮合剤(例えば、無機塩基、有機塩基など)の存在下で行ってもよい。
【0037】
これらの方法で得られるポリシラン誘導体は、融着剤として、単独で又は二種以上組み合わせて用いてもよい。
【0038】
前記ポリシラン誘導体によれば、ケイ素原子に直接結合する水素原子や、ポリマー鎖中やポリマー末端にヒドロキシル基、塩素原子、酸素原子などが存在せず、ポリマー鎖がSi−Si結合及びSi−C結合で構成されているため、安定であり、保存面においても有利である。従って、前記ポリシラン誘導体で構成される融着剤によれば、被着体を確実かつ有効に接合できる。
【0039】
前記融着剤は反応促進剤と組み合わせてもよい。反応促進剤としては、例えば、過酸化物(ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキサイドなど)、アゾ化合物(アゾビスイソブチロニトリル、ジメチルアゾイソブチレート、ベンゼンジアゾニウムクロライドなど)、過硫酸塩(過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウムなど)、カルボニル化合物(ベンゾフェノン、ベンジル、ベンゾインエチルエーテル、4−N,N−ジメチルアミノ−4’−メトキシベンゾフェノンなど)、有機硫黄化合物(ジブチルスルフィド、ジベンジルスルフィド、デシルフェニルスルフィドなど)などの熱や光によりラジカルを発生する化合物(ラジカル発生剤)、酸類(酢酸、プロピオン酸などの脂肪酸類、p−トルエンスルホン酸などのスルホン酸類、安息香酸などの芳香族カルボン酸類、塩酸などの無機酸類など)、塩基類(トリエチルアミンなどの脂肪族アミン、アニリンなどの芳香族アミン、ピリジンなどのヘテロ環式アミンなど)、増感剤(例えば、アントラキノン、ベンゾキノンなどのキノン類、ピレン、1−ニトロピレンなどのピレン類、アセナフテン、フルオレン、ビフェニルなどの芳香族炭化水素類、アクリドンなどのアミン類など)などが挙げられる。これらの反応促進剤は単独で又は二種以上組み合わせてもよい。
【0040】
前記ポリシラン誘導体に対する反応促進剤の割合は、前記ポリシラン誘導体100重量部に対して、反応促進剤0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量部、さらに好ましくは1〜5重量部程度である。
【0041】
前記融着剤は溶媒を含んでもよい。特に、前記融着剤の粘度が高い場合、溶媒で希釈して使用するのが好ましい。溶媒としては、例えば、炭化水素類(ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素類、シクロヘキサンなどの脂環族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類など)、アルコール類(メタノール、エタノール、プロパノールなどのアルキルアルコール類など)、エーテル類(ジメチルエーテル、ジエチルエーテルなどの鎖状エーテル類、テトラヒドロフランなどの環状エーテル類など)、ケトン類(アセトン、エチルメチルケトンなどのジアルキルケトン類など)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチルなどの酢酸エステル類など)、ジオール類(エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルカンジオール類、ポリオキシエチレングリコールなど)、セロソルブ類(メチルセロソルブ、エチルセロソルブなど)、カルビトール類(カルビトールなど)などが挙げられる。これらの溶媒は、単独で又は二種以上組み合わせて用いてもよい。
【0042】
前記ポリシラン誘導体に対する溶媒の割合は、前記ポリシラン誘導体100重量部に対して、溶媒1〜3000重量部、好ましくは100〜2000重量部、さらに好ましくは200〜1000重量部程度である。
【0043】
前記融着剤と前記溶媒とで構成される混合液の粘度は、融着界面を十分にぬらすことのできる範囲で選択でき、20℃における前記ポリシラン誘導体1重量%溶液で、例えば、3〜10000mPa・s、好ましくは5〜5000mPa・s、さらに好ましくは10〜3000mPa・s程度であってもよい。
【0044】
前記ポリシラン誘導体は、融着界面に付着させて融着させることにより、被着体の融着強度を改善する融着改善剤として利用できる。前記融着剤を用いた接合方法としては、例えば、被着体の融着界面(又は接合界面)に前記ポリシラン誘導体を介在させ、被着体の融着界面(又は接合界面)を接触させ、加熱する方法などが挙げられる。
【0045】
前記被着体としては、熱可塑性樹脂、例えば、オレフィン系樹脂[C2-10オレフィンの単独又は共重合体(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ1−ブテン、ポリメチルペンテン−1、ポリイソプレン、エチレン−プロピレン共重合体など)、オレフィンと共重合性単量体との共重合体(例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体など)、変性ポリオレフィンなど]、スチレン系樹脂[ポリスチレン(GPPS)、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(ABS樹脂)、ブタジエンに代えて各種ゴムXを用いたAXS樹脂など]、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートなどのポリアルキレンアリレート、又はこれらのコポリエステルなど)、ポリカーボネート系樹脂(ビスフェノールA型ポリカーボネートなど)、アクリル系樹脂(ポリメタクリル酸メチル、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体など)、塩素含有ビニル系樹脂(ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニリデン−酢酸ビニル共重合体など)、ポリアミド系樹脂(ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12など)、ポリアセタール系樹脂(ポリオキシメチレンなど)、ポリスルホン系樹脂(ポリスルホン、ポリエーテルスルホンなど)、ポリフェニレン系樹脂(ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィドなど)などが挙げられる。被着体は、同一又は異なる熱可塑性樹脂で形成してもよく、複数の熱可塑性樹脂で構成されたポリマーアロイで形成してもよい。
【0046】
前記熱可塑性樹脂で構成された被着体の形状は、特に限定されないが、例えば、二次元的構造(フィルム、シート、板など)、三次元的構造(例えば、管、棒、チューブ、レザー、中空品など)などが挙げられる。さらに、被着体は互いに嵌合又は装着可能な成形体(例えば、一対の管体と継手など)であってもよい。
【0047】
被着体の融着界面には前処理を施してもよい。前処理としては、例えば、前記スクレイプ(ヤスリ掛け)による界面の酸化被膜除去、スクレイプなどにより生じた被着体の微細片や砂などの界面付着物の除去、コロナ放電処理、プラズマ放電処理、紫外線照射処理などが挙げられる。これらの前処理は、単独で又は二種以上組み合わせてもよい。
【0048】
前記融着剤は、慣用の方法、例えば、刷毛塗り、スプレー、浸漬などの方法で融着界面に適用できる。
【0049】
融着界面での前記融着剤の付着量は少量でよく、例えば、前記ポリシラン誘導体換算で、融着界面1m2に対し、0.1〜50g、好ましくは1〜30g、さらに好ましくは2〜10gである。なお、前記融着剤は被着体の両方又は片方の部材の界面に適用すればよい。また、前記融着剤が溶媒を含んでいる場合、通常、融着界面又は接合界面に適用した後、溶媒を除去するのが好ましい。
【0050】
なお、前記接合方法において、熱源は接合法に応じて選択でき、例えば、電気抵抗による発熱、熱風、摩擦による発熱、分子運動による発熱などが挙げられる。また、加熱の際、被着体を加圧し融着界面を圧着させてもよい。
【0051】
前記接合方法は、継手を介した被着体の接合法(例えば、エレクトロフュージョン法(EF法)、ヒートフュージョン法(HF法)など)の他、種々の接合法(例えば、熱板溶接、熱風溶接、インパルス溶接、振動溶接、スピン溶接、高周波溶接、誘導加熱溶接、超音波溶接など)において適用できる。
【0052】
前記接合方法における融着温度及び融着時間は、被着体のガラス転移温度及び濡れ性などに応じて調整でき、例えば、温度150〜300℃、好ましくは170〜250℃、さらに好ましくは180〜220℃程度である。融着時間は1秒〜10分間、好ましくは10秒〜5分間、さらに好ましくは20秒〜3分間程度である。
【0053】
本発明の融着剤を構成するポリシラン誘導体は、ポリシランの末端が不活性基で封鎖され、ポリシラン鎖を構成するケイ素原子の結合が、Si−C結合と、Si−Si結合とで構成されており、適度な熱分解性と安定性とを兼ね備えている。そのため、Si−Si結合の切断で生じたポリマーラジカルの安定性が高いためか、末端が封鎖されていないポリシランから発生するポリマーラジカルに比べ、付着物及び融着界面と有効に化学結合でき、付着物があっても強固に被着体を接合できると考えられる。さらに、低分子量のポリシラン誘導体(例えば、末端封鎖ポリシランや環状ポリシラン)は、加熱により、ポリオレフィンなどの樹脂と混和・溶融して粘度を低下させ、融着界面での樹脂同士の混合を促進するようである。
【0054】
前記接合方法によれば、融着界面に微細な砂粒子などの付着物が存在していても、融着強度を低下させずに、被着体を有効かつ確実に融着することができる。そのため、前処理を施しても砂などが付着してしまう作業条件下(例えば、屋外での作業など)での融着強度を改善するのに有効である。また、ポリオレフィンの融着に限らず、種々の熱可塑性樹脂、特に、濡れ性の劣る熱可塑性樹脂の融着においても有効である。さらに、継手を介した接合法に限らず、種々の接合法(例えば、シート状成形体同士の接合など)に有効である。
【0055】
【発明の効果】
本発明では、ポリシラン誘導体で構成された融着剤を用いるので、融着界面に砂などの不純物が付着していても、種々の熱可塑性樹脂を確実かつ有効に融着できる。また、本発明の融着剤は、継手を介した管体の接合法に限らず、種々の接合法に適用でき、被着体の接合強度を改善することができる。
【0056】
【実施例】
以下に、必要に応じて添付図面を参照にしつつ、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0057】
本発明の融着剤を使用して、エレクトロフュージョン法(EF法)を行い、継手を介して管体を接合した。
【0058】
なお、実施例及び比較例におけるEF法は、図1及び図2に示すように、一対のポリオレフィン管2a、2bとの端部外面のうち、接合域に、融着剤層3を介在させ、前記接合域をEF継手1内に配設し、EF継手1の内周近傍に配設した電熱線4に通電して、EF継手1とポリオレフィン管2とを接合している。
【0059】
さらに、前記接合部材の一部を試験片として用い、前記接合部材の接合強度を測定する試験(ピール試験)においては、図3に示すように、EF継手11の端部に、継ぎ棒15を溶接し、180°剥離又は破断強度を測定した。なお、継ぎ棒15とポリオレフィン管12とを引っ張り、融着時の接合部の長さ(電熱線4による加熱幅(L1))と引っ張り後の接合部の長さL2との差(L1−L2)及び引っ張り時の最大荷重値を測定することで接合状態を確認できる。
【0060】
(実施例1)
末端をトリメチルシリル基で封鎖したメチルフェニルポリシラン(以下、MP−TMSと称する。平均分子量970)の5重量%エタノール溶液をスクレイプしたポリエチレン管の融着部にスプレーを用いて塗布した。エタノールが揮発した後、粒径106μm以下の砂を0.1mg/cm2の割合でポリエチレン管の融着部に付着させ、電熱線により、平均クリアランス0.5mmで110秒間通電(平均供給電力約4W/cm2)することで加熱し、EF継手とポリエチレン管との接合を行った。接合部から得た試験片(幅10mm、加熱幅L1=31mm)を用いて、一定温度(23℃)、一定引張速度(50mm/秒)の条件下でピール試験を行った。ピール試験の結果、融着面での破断は起こらず、最大荷重値は約700Nであり、継ぎ棒部分が破断した。
【0061】
(実施例2)
塗布するポリシランとして、平均分子量2000のMP−TMSを用いる以外は、実施例1と同様にして接合及びピール試験を行った。ピール試験の結果、融着面での破断は起こらず、最大荷重値は約700Nであり、継ぎ棒部分が破断した。
【0062】
(実施例3)
塗布するポリシランとして、平均分子量650の環状メチルフェニルポリシランを用いる以外は、実施例1と同様にして接合及びピール試験を行った。ピール試験の結果、融着面での破断は起こらず、最大荷重値は約700Nであり、継ぎ棒部分が破断した。
【0063】
(実施例4)
平均分子量970のMP−TMSの10重量%トルエン溶液と、ベンゾイルパーオキサイドの1重量%トルエン溶液を1:1の割合で混合した混合溶液を用いる以外は、実施例1と同様にして接合及びピール試験を行った。ピール試験の結果、融着面での破断は起こらず、最大荷重値は約700Nであり、継ぎ棒部分が破断した。
【0064】
(実施例5)
末端をジメチルフェニルシリル基で封鎖したメチルフェニルポリシラン(平均分子量1120)の10重量%イソプロピルアルコール溶液を用いる以外は、実施例1と同様にして接合及びピール試験を行った。ピール試験の結果、融着面での破断は起こらず、最大荷重値は約700Nであり、継ぎ棒部分が破断した。
【0065】
(実施例6)
ポリオレフィン管として、ポリプロピレン管を用いる以外は、実施例1と同様にして接合及びピール試験を行った。ピール試験の結果、融着面での破断は起こらず、最大荷重値は約600Nであり、継ぎ棒部分が破断した。
【0066】
(比較例1)
末端が封鎖されたポリシランを用いることなく、実施例1と同様にして接合及びピール試験を行った。ピール試験の結果、最大荷重値は約150Nであり、融着面での破断が生じた。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例及び比較例における接合方法を説明するための概略断面図である。
【図2】図2は、図1の概略断面図のうち、融着部分を示す部分概略断面図である。
【図3】図3は、実施例及び比較例におけるピール試験法を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1、11…EF継手
2a、2b、12…ポリオレフィン管
3…融着剤層
4…電熱線
15…継ぎ棒

Claims (6)

  1. ポリシランの末端が封鎖剤で封鎖されたポリシラン誘導体で構成されている融着剤であって、
    前記ポリシラン誘導体が、下記式(1)
    Figure 0005021875
    (式中、R 及びR は、同一又は相異なって、アルキル基、シクロアルキル基、又はアリール基を示し、Z 及びZ は、同一又は相異なって、トリアルキルシリル基、トリアリールシリル基、ジアルキルアリールシリル基、又はアルキルジアリールシリル基を示し、nは正の整数を示す)
    で表される融着剤。
  2. 式(1)において、R及びRが、同一又は相異なって、C1-10アルキル基、C5-10シクロアルキル基又はC6-20アリール基であり、Z及びZが、同一又は相異なって、トリC1-10アルキルシリル基である請求項1記載の融着剤。
  3. さらに反応促進剤及び溶媒を含む請求項1記載の融着剤。
  4. 反応促進剤が、過酸化物、アゾ化合物、及び過硫酸塩からなる群から選択された少なくとも一種である請求項記載の融着剤。
  5. 被着体の融着界面間に請求項1記載の融着剤を介在させて加熱し、被融着体を接合させる方法。
  6. 被着体が熱可塑性樹脂である請求項記載の接合方法。
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