JP5020993B2 - 緑化工法 - Google Patents

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Description

本発明は、傾斜した緑化施工面を緑化する緑化工法に関する。
法面や斜面等の傾斜した緑化施工面を緑化する緑化工法として、外来草本類、マメ科低木類、あるいは国内産自生種等の種子を含む(種子を混合した)生育基盤を吹き付け、植物を導入する植生基材吹付工が広く用いられている。
しかし、緑化する緑化施工面の全面に植物の生育基盤を吹き付けると、緑化施工面全面に導入された導入植物が長期間にわたり高密度で旺盛に生育し、植物群落を形成するため、周辺から植物の自然侵入が進まず、植生遷移が停滞する。
そこで、緑化する緑化施工面の中に、その緑化施工面の周辺から植物が自然侵入しやすい部分(空間)を形成する緑化工法が知られている。
例えば、特許文献1には、緑化施工面に種子を混合した生育基盤を非面的に吹き付け、生育基盤が造成されない未処理部分を残す緑化工法が記載されている。ここで、非面的に吹き付けるとは、種子を混合した生育基盤を緑化施工面全面に吹き付けるのではなく、種子を混合した生育基盤を帯状、筋状、島状、点状、千鳥状等に吹き付けることを意味する。
緑化施工面の中に残された部分、即ち種子を混合した生育基盤が吹き付けられていない部分には導入植物からなる植物群落が形成されないため、この部分に周辺から植物が自然侵入しやすくなる。
ただし、特許文献1に記載の緑化工法は、生育基盤が造成されない未処理部分、つまり導入植物によって早期に被覆されない部分ができる。そのため,緑化工事の施工後に、未処理部分に土砂の移動や土砂の侵食が発生し、緑化工事された法面や斜面が不安定化するおそれがある。
そこで、特許文献2には、種子を混合した生育基盤が吹き付けられていない部分に、種子を含んでいない(種子を混合しない)生育基盤を吹き付ける緑化工法が記載されている。
特開平9−224429号公報 特開2000−352057号公報
特許文献2に記載の緑化方法によれば、施工後に未処理部分が残らないため、法面や斜面等の傾斜した緑化施工面が不安定化するおそれはない。
しかし、吹き付けられた生育基盤の表層は平滑になりやすく、周辺から飛来する種子の捕捉効率が大きく低下する場合がある。即ち、特許文献2に記載の緑化方法でも、周辺から植物が自然侵入しやすい空間を人為的に形成することは困難な場合がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、周辺から植物が自然侵入しやすい空間を人為的に確実に形成する緑化工法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る緑化工法は、種子を混合した生育基盤を傾斜した緑化施工面に非面的に吹き付ける緑化工法であって、
種子を混合した生育基盤を吹き付ける生育基盤吹付部分に種子を混合した生育基盤を吹き付け、種子を混合した生育基盤を吹き付けない生育基盤吹付部分に前記種子を混合した生育基盤よりも薄くなり、かつ種子を混合した生育基盤と種子を混合しない生育基盤のいずれも吹き付けられていない未処理部分の状態に近くなるように、種子を混合しない生育基盤を吹き付ける生育基盤吹付工程、
を備えることを特徴とする。
好ましくは、本発明に係る緑化工法は、前記生育基盤吹付工程では、前記緑化施工面の周辺から飛来する種子が前記種子を混合しない生育基盤に定着しやすくなる程度に、前記種子を混合しない生育基盤が前記種子を混合した生育基盤に対して凹状になるように、前記種子を混合しない生育基盤を吹き付ける、
ことを特徴とする。
好ましくは、本発明に係る緑化工法は、前記生育基盤吹付工程の前に、前記種子を混合した生育基盤を吹き付ける生育基盤吹付部分と前記種子を混合しない生育基盤を吹き付ける生育基盤吹付部分とを識別できるように、前記緑化施工面に網状体を配置する網状体配置工程を備え、
前記生育基盤吹付工程では、前記網状体により識別される前記種子を混合した生育基盤を吹き付ける生育基盤吹付部分に前記種子を混合した生育基盤を吹き付け、前記網状体により識別される前記種子を混合しない生育基盤を吹き付ける生育基盤吹付部分に前記種子を混合しない生育基盤を吹き付ける、
ことを特徴とする。
好ましくは、本発明に係る緑化工法は、前記網状体配置工程では、前記種子を混合しない生育基盤を吹き付ける生育基盤吹付部分に、前記網状体を持ち上げるための複数の配置器具を設置し、前記種子を混合しない生育基盤を吹き付ける生育基盤吹付部分において、前記網状体を緑化施工面から浮かせる、
ことを特徴とする。
好ましくは、本発明に係る緑化工法は、前記生育基盤吹付工程では、前記種子を混合しない生育基盤を吹き付ける生育基盤において、前記網状体の全部または一部が露出するように、前記種子を混合しない生育基盤を吹き付ける、
ことを特徴とする。
好ましくは、本発明に係る緑化工法は、前記生育基盤吹付工程では、前記種子を混合した生育基盤を吹き付ける生育基盤吹付部分を小さな部分に区画し、当該区画された小さな部分ごとに、前記種子を混合しない生育基盤の吹き付けと前記種子を混合した生育基盤の吹き付けとを連続的に行って、前記種子を混合した生育基盤を吹き付ける生育基盤吹付部分に前記種子を混合しない生育基盤と前記種子を混合した生育基盤を積層する、
ことを特徴とする。
好ましくは、本発明に係る緑化工法は、前記緑化施工面に、前記種子を混合した生育基盤を吹き付ける生育基盤吹付部分と、前記種子を混合しない生育基盤を吹き付ける生育基盤吹付部分とが交互に配置されており、前記種子を混合した生育基盤を吹き付ける生育基盤吹付部分への生育基盤の吹き付けと、前記種子を混合しない生育基盤を吹き付ける生育基盤吹付部分への生育基盤の吹き付けとを、前記緑化施工面の上側から下側に向けて順次連続して行う、
ことを特徴とする。
好ましくは、本発明に係る緑化工法は、前記種子を混合した生育基盤の材料が少なくとも種子と主材料を含み、前記種子を混合しない生育基盤の材料が少なくとも当該主材料を含む、
ことを特徴とする。
好ましくは、本発明に係る緑化工法は、前記生育基盤吹付工程では、少なくとも主材料を含む材料を収容する第1のタンクと、少なくとも種子を含む材料を収容する第2のタンクとを有する吹付装置により、前記種子を混合した生育基盤を吹き付ける場合には前記第1のタンクから供給される主材料を含む材料と前記第2のタンクから供給される種子を含む材料とを混合して吹き付け、前記種子を混合しない生育基盤を吹き付ける場合には前記第1のタンクから供給される主材料を含む材料を吹き付ける、
ことを特徴とする。
本発明によれば、周辺から植物が自然侵入しやすい空間を人為的に確実に形成することができる。
本発明の第1の実施形態に係る緑化工法の一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る種子を混合した生育基盤を吹き付けた部分と種子を混合しない生育基盤を吹き付けた部分との一例を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る種子を混合した生育基盤を吹き付けた部分と種子を混合しない生育基盤を吹き付けた部分の第1の例を示す図である。 発明の第3の実施形態に係る種子を混合した生育基盤を吹き付けた部分と種子を混合しない生育基盤を吹き付けた部分の第2の例を示す図である。 本発明の第4の実施形態に係る緑化工法により形成される緑化施工面の一例の断面略図である。 本発明の第5の実施形態に係る種子を混合した生育基盤を吹き付ける部分が区画された小さな部分の一例を示す図である。 本発明の第6の実施形態に係る生育基盤の吹き付け順の一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態に係る緑化工法について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る緑化工法では、法面や斜面等の傾斜した緑化施工面に、種子を混合した生育基盤10と種子を混合しない生育基盤20とを非面的に吹き付ける。すなわち、この緑化工法では、例えば、図1に示すように、種子を混合した生育基盤10と種子を混合しない生育基盤20とを交互に帯状に吹き付ける。
ただし、緑化施工面に、種子を混合した生育基盤10と種子を混合しない生育基盤20とを吹き付ける際、種子を混合した生育基盤10よりも薄くなるように、種子を混合しない生育基盤20を吹き付ける。
種子を混合した生育基盤10は凸状になり、種子を混合しない生育基盤20は凹状になる。このため、緑化施工面の周辺から飛来する種子が種子を混合しない生育基盤20に定着しやすくなり、緑化施工面の周辺から植物が自然侵入しやすい空間を人為的に確実に形成することができる。
また、種子を混合した生育基盤10と種子を混合しない生育基盤20に異なる材料を用いると、材料の調達や現場における施工管理等が煩雑になる。これらの生育基盤を異なる工法で施工すると、複数回の吹き付け作業を行わなければならないため、緑化作業に時間を要する。更に、種子を混合しない生育基盤20の質(主材料など)を誤ると、材料によっては、周辺からの植物の自然侵入を阻害することになりかねない。
そこで、第1の実施形態では、種子を混合した生育基盤10の材料と種子を混合しない生育基盤20の材料には、種子を除いて略同質または同質のものを用いる。
種子を混合した生育基盤10の主材料と種子を混合しない生育基盤20の主材料は共通であり、例えば、主材料として有機質資材、森林表土、現場で発生した土等が用いられる。種子を混合した生育基盤10の材料には、少なくとも種子が混合される。
種子を混合した生育基盤10の材料と種子を混合しない生育基盤20の材料が種子を除いて略同質の場合、種子を混合した生育基盤10の材料に、施工方法に応じて、例えば、種子保護材、肥料、保水材などの補助材料が添加される。
また、種子を混合した生育基盤10の材料と種子を混合しない生育基盤20の材料のいずれかに、種子を混合した生育基盤10を吹き付けた部分と種子を混合しない生育基盤20を吹き付けた部分とを識別するための識別材が添加される場合がある。
この場合、例えば、生育基盤を吹き付けるための吹付装置に、主材料を収容する主タンクと、種子および各種の補助材料を収容する補助タンクとを別々に設ける。必要に応じて、補助タンクの材料に識別材を添加する。
種子を混合した生育基盤10を吹き付ける場合には、主タンクから主材料を供給し、補助タンクから種子と各種の補助材料を供給し、主材料と種子と各種の補助材料とを攪拌装置によって混合して吹き付ける。一方、種子を混合しない生育基盤20を吹き付ける場合には、主タンクのみから主材料を供給して吹き付ける。
このような吹付装置を用いることにより、種子を混合した生育基盤10と種子を混合しない生育基盤20とを吹き付ける際に、略同質の材料を用いて同じ工法で施工できるため、合理的かつ経済的に施工することができる。
なお、主タンクに主材料とともに、補助材料の一部を収容しても良い。この場合、種子を混合しない生育基盤20にも、主材料に加えて補助材料の一部が含まれることになる。
また、上記では補助タンクに種子および各種の補助材料を収容するとしたが、種子を収容する第1の補助タンクと、各種の補助材料を収容する第2の補助タンクとを別々に設けても良い。
また、吹き付け作業を中断することなく種子を投入するために、主タンクと補助タンクをそれぞれ複数設けても良い。
また、生育基盤を吹き付けるための吹付装置に、種子を混合した生育基盤10の材料を収容する主タンクと、種子を混合しない生育基盤20の材料を収容する補助タンクとを別々に設けても良い。
この場合、種子を混合した生育基盤10を吹き付ける場合には、主タンクから種子を混合した生育基盤10の材料を供給して吹き付け、種子を混合しない生育基盤20を吹き付ける場合には、補助タンクから種子を混合しない生育基盤20の材料を供給して吹き付ける。
一方、種子を混合した生育基盤10の材料と種子を混合しない生育基盤20の材料が種子を除いて同質の場合、種子を混合した生育基盤10の材料と種子を混合しない生育基盤20の材料の両方に、施工方法に応じて、例えば、肥料、保水材などの補助材料が添加される。
また、種子を混合した生育基盤10の材料に、施工方法に応じて、例えば、種子保護材が添加される。
更に、種子を混合した生育基盤10の材料と種子を混合しない生育基盤20の材料のいずれかに、種子を混合した生育基盤10を吹き付けた部分と種子を混合しない生育基盤20を吹き付けた部分とを識別するための識別材が添加される場合がある。
この場合、例えば、生育基盤を吹き付けるための吹付装置に、主材料と各種の補助材料を収容する主タンク(基材タンク)と、種子と種子保護材を収容する補助タンク(種子タンク)とを別々に設ける。必要に応じて、補助タンクに識別材を添加する。なお、補助材料が不要である場合には、主タンクには主材料のみ収容する。
種子を混合した生育基盤10を吹き付ける場合には、主タンクから主材料と各種の補助材料を供給し、補助タンクから種子と種子保護材を供給し、主材料と種子と各種の補助材料と種子保護材とを混合して吹き付ける。一方、種子を混合しない生育基盤20を吹き付ける場合には、主タンクのみから主材料と各種の補助材料を供給して吹き付ける。
このような吹付装置を用いることにより、種子を混合した生育基盤10と種子を混合しない生育基盤20とを吹き付ける際に、同質の材料を用いて同じ工法で施工できるため、合理的かつ経済的に施工することができる。
なお、この場合も、主タンクと補助タンクをそれぞれ複数設けても良い。
また、この場合も、生育基盤を吹き付けるための吹付装置に、種子を混合した生育基盤10の材料を収容する主タンクと、種子を混合しない生育基盤20の材料を収容する補助タンクとを別々に設けることとしても良い。
また、予め均一に混合した種子を補助タンクに投入しても、補助タンクの振動等により補助タンク内の種子が徐々に分離して混合割合が不均一となり、種子を混合した生育基盤10に含まれる種子の割合に大きなバラツキを生じるおそれがある。例えば、軽い種子は徐々に補助タンクの上側に移動する等である。
このため、種子の分離を抑制し、種子の特徴に併せて配合した種子が均一な混合状態を保持するように、補助タンク内の種子に少なくとも1種類以上の増量材を混合しても良い。増量材としては植物の発芽、生育に悪影響を与えないもので、ある程度の湿度(好適には含水率50〜70%程度)や粘性を有し、種子の分離を抑制する働きが大きい堆肥で、例えば、バーク堆肥、籾殻堆肥等が好適であるが、これらにゼオライトなどの土壌改良材を混合することもできる。更に、増量材に界面活性剤、保水資材、忌避剤、短繊維、着色剤、酸素供給剤の中から1種類以上を混合しても良い。
また、増量材を用いない場合、種子の分離を抑制し、種子の混合割合を均一に保つために、使用する複数の形状の異なる種子を種子コーティングにより同じ形状に加工して補助タンクに投入しても良い。珪藻土等の粉体を水溶性接合材で処理した種子等、一般的な形状や粒径を均一にするコーティング処理を施した種子を用いることができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、図2に示すように、種子を混合しない生育基盤20を吹き付けた生育基盤吹付部分21が未処理部分の状態に近くなるように、種子を混合しない生育基盤20を極力薄く吹き付ける。ここで、未処理部分とは、種子を混合した生育基盤10と種子を混合しない生育基盤20のいずれも吹き付けられていない部分をいう。
第2の実施形態では、種子を混合した生育基盤10の吹き付けられた生育基盤吹付部分11が外見的に非面的になる。すなわち、種子を混合した生育基盤10が吹き付けられた生育基盤吹付部分11が帯状、筋状、島状等に形成されていることを目で見て確認することができる。
従って、種子を混合した生育基盤10を吹き付けた生育基盤吹付部分11と種子を混合しない生育基盤20を吹き付けた生育基盤吹付部分21との境界が明確となり、施工後の出来形の検査が容易になる。
第2の実施形態は、緑化施工面の周辺から飛来する種子が定着しやすくなる点、および上述した吹付装置を用いることにより、合理的かつ経済的に施工することができる点について、上述した第1の実施形態と同様である。
種子を混合しない生育基盤20を吹き付ける目的は、法面や斜面等の表層から土砂が移動したり、小石が落下したりすることなどを防止することである。種子を混合しない生育基盤20の厚さbは、この目的を達成するために必要最小限となるように、できる限り薄く吹き付けることが望ましい。
種子を混合した生育基盤10の厚さaは、一般的に2cm〜10cm程度であり、平均的には5cm程度である。種子を混合しない生育基盤20の好適な吹付厚さbは、地質や気象条件等により異なるが、種子を混合した生育基盤10の厚さaよりも薄く、かつ略3cm以下とすることが望ましく、さらに好適には略0.5〜2cmの薄層とするのが良い。
土砂移動や小石の落下などを防止することができれば、種子を混合しない生育基盤20を吹き付ける生育基盤吹付部分21の中に、生育基盤20が吹き付けられておらず、地山の一部が露出している未処理部分が残っていても何ら差し支えはない。
また、土砂移動や小石の落下が予想される箇所が、種子を混合しない生育基盤20を吹き付ける生育基盤吹付部分21の中の一部に限られ、全体には及んでいない場合には、土砂移動や小石の落下の危険性の高い箇所のみに種子を混合しない生育基盤20を吹き付けるようにしても良い。
緑化施工面の周辺から施工後初期段階に多く飛来して定着する種子の多くは先駆性の植物である。先駆性の植物は、吹き付けられた生育基盤のように肥沃な土地ではなく、地山が露出しているような瘠地を好むものが多い。そのため、種子を混合しない生育基盤20を吹き付けると、吹き付けられた生育基盤20の質によっては先駆性の植物の自然侵入を妨げるおそれがある。
第2の実施形態によれば、種子を混合しない生育基盤20を吹き付けた生育基盤吹付部分21の状態は未処理部分の状態に近いため、先駆性の植物の自然侵入を妨げない。このような薄い吹き付けを行なうことにより、未処理部分をそのまま残した場合と同様に、瘠地に自然侵入しやすい先駆性植物が発芽・生育しやすい環境を作ることができる。
更に、第2の実施形態によれば、種子を混合しない生育基盤20を吹き付けた生育基盤吹付部分21における生育基盤の吹き付け量(吹き付けた生育基盤の容積)が大幅に減少する。このため、緑化施工面全面に植物の生育基盤を吹き付ける全面緑化工法に比べて、コストを削減することができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態では、図3に示すように、種子を混合した生育基盤10の吹き付けられた生育基盤吹付部分11が外見的に非面的にならない程度に、生育基盤吹付部分21に種子を混合しない生育基盤20を吹き付ける。
言い換えると、第3の実施形態では、緑化施工面の周辺から飛来する種子が種子を混合しない生育基盤20に定着しやすくなる程度に、種子を混合しない生育基盤20が種子を混合した生育基盤10に対して凹状になるように、生育基盤吹付部分21に種子を混合しない生育基盤20を吹き付ける。
ここで、外見的に非面的にならない程度とは、種子を混合した生育基盤10を吹き付けた生育基盤吹付部分11と種子を混合しない生育基盤20を吹き付けた生育基盤吹付部分21の境目を目で見て確認することができない程度をいう。
第3の実施形態では、種子を混合した生育基盤10の材料と種子を混合しない生育基盤20の材料のいずれにも、種子を混合した生育基盤10を吹き付けた生育基盤吹付部分11と種子を混合しない生育基盤20を吹き付けた生育基盤吹付部分21とを識別するための識別材が含まれていない場合、種子を混合した生育基盤10を吹き付けた生育基盤吹付部分11の形状を目で見て確認することはできない。
第3の実施形態は、緑化施工面の周辺から飛来する種子が定着しやすくなる点、および上述した吹付装置を用いることにより、合理的かつ経済的に施工することができる点について、上述した第1の実施形態と同様である。
第2の実施形態と同様に、種子を混合した生育基盤10の厚さaは、一般的に2cm〜10cm程度であり、平均的には5cm程度である。これに対し、種子を混合しない生育基盤20は種子を混合した生育基盤10に対して凹状になり、緑化施工面の周辺から飛来する種子が種子を混合しない生育基盤20に定着しやすくなるように、種子を混合した生育基盤10よりも薄く吹き付けられる。種子を混合した生育基盤10の厚さaと種子を混合しない生育基盤20の厚さとの差cは、例えば略1cm以上である。
すなわち、種子を混合しない生育基盤20は種子を混合した生育基盤10よりも例えば略1cm以上薄く吹き付けられ、種子を混合しない生育基盤20が吹き付けられている生育基盤吹付部分21は凹状になるように形成される。
このため、種子を混合した生育基盤10を吹き付けた部分に導入植物によって密度過剰な植物群落が形成されたとしても、緑化施工面の周辺から飛来し、種子を混合しない生育基盤20を吹き付けた生育基盤吹付部分21に定着した植物が、導入植物による被圧を受けることなく成長することができる。
また、図4に示すように、種子を混合しない生育基盤20を吹き付けた生育基盤吹付部分21の一部が薄くなるように形成しても良い。
更に、種子を混合しない生育基盤20を吹き付けた生育基盤吹付部分21の一部が、未処理部分の状態に近くなるように、または地山が露出した未処理部分として残るように形成して良い。
このように、種子を混合しない生育基盤20を吹き付けた生育基盤吹付部分21の一部が、未処理部分の状態に近くなるように、または地山が露出した未処理部分として残るように種子を混合しない生育基盤20を形成することによって、第2の実施形態と同様に、瘠地に自然侵入しやすい先駆性植物が発芽・生育しやすい環境を作ることができる。
(第4の実施形態)
図5は、本発明の第4の実施形態に係る緑化工法により形成される緑化施工面の一例の断面略図である。
本発明の第4の実施形態では、法面100上の緑化施工面全面に網状体30を配置し、網状体30を基準にして種子を混合しない生育基盤20を吹き付ける。
具体的には、まず、種子を混合した生育基盤10を吹き付ける生育基盤吹付部分11と種子を混合しない生育基盤20を吹き付ける生育基盤吹付部分21とを含む法面(緑化施工面)100に網状体30を展開する(広げて配置する)。
次に、アンカーピン31を用いて網状体30を法面100に固定する。
続けて、種子を混合しない生育基盤20を吹き付ける生育基盤吹付部分21に、配置器具であるスペーサー32を設置して網状体30を持ち上げる。
これにより、種子を混合しない生育基盤20を吹き付ける生育基盤吹付部分21において、網状体30はスペーサー32により持ち上げられ、法面100から浮いた状態となる。一方、種子を混合した生育基盤10を吹き付ける生育基盤吹付部分11では、網状体30は法面100に接するように固定されている。
このため、網状体30を基準にして、種子を混合した生育基盤10を吹き付ける生育基盤吹付部分11と種子を混合しない生育基盤20を吹き付ける生育基盤吹付部分21とを識別できる。
そして、網状体30が法面100に接するように固定されている部分については、網状体30を完全に被覆するように種子を混合した生育基盤10を吹き付ける。
一方、網状体30がスペーサー32により持ち上げられ、法面100から浮いている部分については、網状体30の全部または一部が露出するように種子を混合しない生育基盤20を吹き付ける。
なお、上記では、アンカーピン31を用いて網状体30を法面100に固定した後、スペーサー32を設置して網状体30を持ち上げるとしたが、アンカーピン31とスペーサー32を同時に設置し、網状体30を持ち上げると同時に法面100に固定しても良い。また、スペーサー32を設置して網状体30を持ち上げた後に、アンカーピン31を用いて網状体30を法面100に固定しても良い。
網状体30は、植生基材吹付工の施工において併用する菱形金網、亀甲金網、樹脂ネット、ヤシネットなど、緑化基礎工として適用できるものであれば良い。網状体30を法面100に固定するための資材も、アンカーピン31に限定されることなく任意に選定できる。スペーサー32も網状体30を法面100から浮かすことができる資材であれば、形状や構成は問わない。また、法面100に凹凸があって網状体30と密着していない場合には,スペーサー32は省略することもできる。
第4の実施形態によれば、網状体30の形状に、吹き付け作業のための位置出しとしての機能を持たせることができる。このため、吹き付け作業時にノズルマンが種子を混合した生育基盤10を吹き付けた生育基盤吹付部分11と、種子を混合しない生育基盤20を吹き付けた生育基盤吹付部分21を識別することができ、吹き付け作業がしやすくなる。
また、種子を混合しない生育基盤20を吹き付ける生育基盤吹付部分21の網状体30が、スペーサー32で地山(法面100)から持ち上げられた状態になることにより、種子を混合しない生育基盤20を網状体30が露出する程度に薄くなるように吹き付けることが容易になる。
また、種子を混合した生育基盤10の表面に網状体30は露出しないが、種子を混合しない生育基盤20の表面に網状体30の少なくとも一部が露出するという外見的に明らかな相違が生じるので、両者の生育基盤を施工後に明確に区別することができ、施工後の出来形の検査等が容易になる。
更に、吹き付けられた生育基盤20の表面に露出した網状体30により、緑化施工面の周辺から飛来する種子が定着しやすくなり、植生回復を促進することができる。特に、網状体30が種子を混合しない生育基盤20の上に露出することにより、風散布される先駆植物の種子よりも粒の大きい鳥散布や重力散布される種子を捕捉する機能が増大する。
(第5の実施形態)
上述した第1〜第4の実施形態によれば、緑化施工面全面に種子を混合した生育基盤10を吹き付ける場合に比べて、種子を混合した生育基盤10の吹き付け面積が減少するため、吹き付ける種子の量が減少する。
第1〜第4の実施形態において、種子を混合した生育基盤10を吹き付ける生育基盤吹付部分11を、種子を混合しない生育基盤20と種子を混合した生育基盤10の2層構造とすることによって、吹き付ける種子の量を更に減少させることができる。
第5の実施形態では、種子を混合した生育基盤10を吹き付ける生育基盤吹付部分11について、下層に種子を混合しない生育基盤20を吹き付けた後、その上の上層に種子を混合した生育基盤10を積層する。その際、図6に示すように、種子を混合した生育基盤10を吹き付ける生育基盤吹付部分11を小さな部分110に区画し、区画された小さな部分110ごとに、種子を混合した生育基盤10と種子を混合しない生育基盤20の吹き付けを連続して行なう。
種子を混合しない生育基盤20を吹き付ける生育基盤吹付部分21への生育基盤20の吹き付けについては、第5の実施形態は、第1〜第4の実施形態と同様である。
生育基盤の吹き付けの際には、例えば、上述した吹付装置、例えば、主材料と各種の補助材料を収容する主タンクと、種子と種子保護材を収容する補助タンクとを別々に設けた吹付装置を用いることによって、区画された小さな部分110ごとに、種子を混合した生育基盤10と種子を混合しない生育基盤20の吹き付けを連続して行なう作業を容易に行うことができる。
第5の実施形態によれば、種子を混合した生育基盤10を吹き付ける生育基盤吹付部分11について、種子を混合しない生育基盤20と種子を混合した生育基盤10を吹き付ける時間差がほとんど無くなる。このため、吹き付けられた両方の生育基盤の含水量を同様に保つことができるので、吹き付けられた生育基盤10と生育基盤20の境界部分がしっかりと接合した状態となる。このため、施工後に乾燥等を受けて吹き付けた生育基盤10と生育基盤20が剥離するのを防止することができる。
第5の実施形態によれば、種子を混合した生育基盤10を吹き付ける生育基盤吹付部分11に対してその表層部分(例えば、表面の2cm厚の部分)のみに種子を混合する。
例えば、種子を混合した生育基盤10を吹き付ける生育基盤吹付部分11の全体の厚さが5cm厚の設計である場合、使用する種子の量を、種子を混合した生育基盤10のみを吹き付けた場合と比較して2/5に減少させることができる。また、種子を混合した生育基盤10を吹き付ける生育基盤吹付部分11の厚さが7cm厚の設計であれば2/7に減少させることができる。
緑化施工面の周辺の生態系への影響を少なくするためには、吹き付ける種子として自生種種子を用いることが望ましい。しかし、自生種種子を用いた緑化工法は種子を採取したり貯蔵したりする経費が必要である。このため、緑化施工面全面を緑化する場合、自生種種子を用いると、いわゆる外来種(外来草本類やマメ科低木類など)の種子を使用した緑化工法と比較して施工費が高価になる。
第5の実施形態によれば、吹き付ける種子の量が減少するため、外来種を用いて緑化施工面全面を緑化する緑化工法と同等若しくはそれよりも安価に、自生種を活用して緑化することができる。
ただし、種子を混合した生育基盤10には、自生種種子に限らず、いわゆる外来種(外来草本類やマメ科低木類など)の種子を混合しても良いことはもちろんである。この場合、緑化施工面全面を緑化するよりもずっと安価に緑化することができる。
(第6の実施形態)
法面や斜面等の緑化では、通常、吹き付け作業員(ノズルマン)が斜面上側からロープに下がりながら斜面下側に向かって吹き付け作業を行なう。
通常の吹き付け方法を用いる場合には、1回目の吹き付け時に種子を混合した生育基盤10(第4の実施形態では、積層された生育基盤20と生育基盤10)を吹き付け、2回目の吹き付け時に種子を混合しない生育基盤20を吹き付けるという2工程の作業を行う。あるいは、この逆に1回目の吹き付け時に種子を混合しない生育基盤20を吹き付け、2回目の吹き付け時に種子を混合した生育基盤10(第4の実施形態では、積層された生育基盤20と生育基盤10)を吹き付けるという2工程の作業を行う。すなわち、ノズルマンは法面や斜面等の上り下りを2回繰り返して吹き付ける。
この場合、種子を混合した生育基盤10(第4の実施形態では、積層された生育基盤20と生育基盤10)と、種子を混合しない生育基盤20とを吹き付ける時間に差が生じるため、水分の蒸発などにより先に吹き付けた生育基盤の方が乾燥するおそれがある。一方の生育基盤が乾燥していると、境界部分の接続面が一体化せず、乾燥や強風により剥離しやすくなる。
上記第1〜第5の実施形態に係る緑化工法では、種子を混合した生育基盤10(第4の実施形態では、積層された生育基盤20と生育基盤10)の吹付厚さと比較して、種子を混合しない生育基盤20の吹付厚さが薄くなる。このため、種子を混合しない生育基盤20は一般的に乾燥の影響を受けやすい。
第6の実施形態では、図7で数字が付されている順番で生育基盤の吹き付け作業を行う。
すなわち、吹き付け作業員(ノズルマン)が斜面等の上側から下側までロープ等を用いて1回下がる間に、種子を混合した生育基盤10を吹き付ける生育基盤吹付部分11への生育基盤10(第4の実施形態では、積層された生育基盤20と生育基盤10)の吹き付けと、種子を混合しない生育基盤20を吹き付ける生育基盤吹付部分21への生育基盤20の吹き付けとを順次連続して行う。
具体的には、最初に数字1が付された生育基盤吹付部分11に生育基盤10を吹き付け、次に数字2が付された生育基盤吹付部分21に生育基盤20を吹き付け、以下順次、数字3が付された生育基盤吹付部分11、数字4が付された生育基盤吹付部分21、数字5が付された生育基盤吹付部分11に種子を混合した生育基盤10または種子を混合しない生育基盤20を吹き付ける。
なお、生育基盤吹付部分11への生育基盤10(第4の実施形態では、積層された生育基盤20と生育基盤10)の個別の吹き付けと、生育基盤吹付部分21への生育基盤20の個別の吹き付けについては、第6の実施形態は、第1〜第5の実施形態と同様である。
生育基盤の吹き付け作業では、例えば、上述した吹付装置、例えば、主材料と各種の補助材料を収容する主タンクと、種子と種子保護材を収容する補助タンクとを別々に設けた吹付装置を用いることによって、種子を混合した生育基盤10と種子を混合しない生育基盤20とを、連続して吹き付ける1回の作業を容易に行うことができる。
このように、吹き付け作業員(ノズルマン)が斜面等の上側からロープに下がりながら斜面等の下側に向かって吹き付け作業を行なう際に、1回の吹き付け作業で種子を混合した生育基盤10と種子を混合しない生育基盤20の吹き付けを行なうことにより、両方の生育基盤を吹き付ける時間の差をほとんど無くすことができる。このため、吹き付けられた両方の生育基盤の含水量をほぼ同等に保つことができ、吹き付けられた両方の生育基盤の境界部分の接合を強固にすることができる。
種子を混合した生育基盤10と種子を混合しない生育基盤20の吹き付けを、1回の吹き付け作業で連続的に行なうことは、両方の生育基盤同士をしっかりと接合した状態とし、施工後に乾燥等を受けて吹き付けた生育基盤が剥離するのを防止する上で非常に重要である。
なお、上記各実施形態で用いる生育基盤としては、通常は一般的な植生基材吹付工の材料として多用されている有機質系の生育基盤材、森林表土、現場で発生した土等が用いられるが、チップなどを添加して用いてもよい。生育基盤の質は、種子を混合した生育基盤に成立する導入植物の発芽生育に支障がなく、環境汚染などを引き起こさないものであれば特にその質は問わない。
また、上記各実施形態では、種子を混合した生育基盤10を吹き付ける生育基盤吹付部分11と種子を混合しない生育基盤20を吹き付ける生育基盤吹付部分21が横方向に帯状に伸びている場合を示したが、例えば、生育基盤吹付部分11と生育基盤吹付部分21は縦方向に帯状に伸びていても良い。また、生育基盤吹付部分11と生育基盤吹付部分21は、筋状、島状、点状、千鳥状等他の形状であっても良い。
また、上記各実施形態を説明するための図では、種子を混合した生育基盤10の形状として台形状のみを示したが、山状、波状、蒲鉾状等別の形状であっても良い。
また、上記各実施形態では、主材料を収容する主タンクと種子および各種の補助材料を収容する補助タンク、種子を混合した生育基盤10の材料を収容する主タンクと種子を混合しない生育基盤20の材料を収容する補助タンク、および主材料と各種の補助材料を収容する主タンク(基材タンク)と種子と種子保護材を収容する補助タンク(種子タンク)という用語を用いたが、主タンクと補助タンクは便宜的に付与した名称であり、これらのタンクの間に主従の関係はなく、別の名称を付与しても良いことはもちろんである。
本発明によれば、種子を混合した生育基盤を吹き付けた部分に導入植物によって密度過剰な植物群落が形成されたとしても、緑化施工面の周辺から飛来し、種子を混合しない生育基盤を吹き付けた部分に定着した植物が、導入植物による被圧を受けることなく成長することができる。このように、本発明に係る緑化工法は、緑化施工面の周辺から植物の自然侵入を促進して自然回復を促進でき、生物多様性に配慮した緑化工法として極めて有効ある。
以上、本発明の実施形態について説明したが、設計上の都合やその他の要因によって必要となる様々な修正や組み合わせは、請求項に記載されている発明や発明の実施形態に記載されている具体例に対応する発明の範囲に含まれると理解されるべきである。
10…種子を混合した生育基盤
11…生育基盤吹付部分
20…種子を混合しない生育基盤
21…生育基盤吹付部分
30…網状体
31…アンカーピン
32…スペーサー
100…法面
110…種子を混合した生育基盤を吹き付ける生育基盤吹付部分が区画された小さな部分

Claims (9)

  1. 種子を混合した生育基盤を傾斜した緑化施工面に非面的に吹き付ける緑化工法であって、
    種子を混合した生育基盤を吹き付ける生育基盤吹付部分に種子を混合した生育基盤を吹き付け、種子を混合した生育基盤を吹き付けない生育基盤吹付部分に前記種子を混合した生育基盤よりも薄くなり、かつ種子を混合した生育基盤と種子を混合しない生育基盤のいずれも吹き付けられていない未処理部分の状態に近くなるように、種子を混合しない生育基盤を吹き付ける生育基盤吹付工程、
    を備えることを特徴とする緑化工法。
  2. 前記生育基盤吹付工程では、前記緑化施工面の周辺から飛来する種子が前記種子を混合しない生育基盤に定着しやすくなる程度に、前記種子を混合しない生育基盤が前記種子を混合した生育基盤に対して凹状になるように、前記種子を混合しない生育基盤を吹き付ける、
    ことを特徴とする請求項1に記載の緑化工法。
  3. 前記生育基盤吹付工程の前に、前記種子を混合した生育基盤を吹き付ける生育基盤吹付部分と前記種子を混合しない生育基盤を吹き付ける生育基盤吹付部分とを識別できるように、前記緑化施工面に網状体を配置する網状体配置工程を備え、
    前記生育基盤吹付工程では、前記網状体により識別される前記種子を混合した生育基盤を吹き付ける生育基盤吹付部分に前記種子を混合した生育基盤を吹き付け、前記網状体により識別される前記種子を混合しない生育基盤を吹き付ける生育基盤吹付部分に前記種子を混合しない生育基盤を吹き付ける、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の緑化工法。
  4. 前記網状体配置工程では、前記種子を混合しない生育基盤を吹き付ける生育基盤吹付部分に、前記網状体を持ち上げるための複数の配置器具を設置し、前記種子を混合しない生育基盤を吹き付ける生育基盤吹付部分において、前記網状体を緑化施工面から浮かせる、
    ことを特徴とする請求項に記載の緑化工法。
  5. 前記生育基盤吹付工程では、前記種子を混合しない生育基盤を吹き付ける生育基盤において、前記網状体の全部または一部が露出するように、前記種子を混合しない生育基盤を吹き付ける、
    ことを特徴とする請求項又はに記載の緑化工法。
  6. 前記生育基盤吹付工程では、前記種子を混合した生育基盤を吹き付ける生育基盤吹付部分を小さな部分に区画し、当該区画された小さな部分ごとに、前記種子を混合しない生育基盤の吹き付けと前記種子を混合した生育基盤の吹き付けとを連続的に行って、前記種子を混合した生育基盤を吹き付ける生育基盤吹付部分に前記種子を混合しない生育基盤と前記種子を混合した生育基盤を積層する、
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の緑化工法。
  7. 前記緑化施工面に、前記種子を混合した生育基盤を吹き付ける生育基盤吹付部分と、前記種子を混合しない生育基盤を吹き付ける生育基盤吹付部分とが交互に配置されており、前記種子を混合した生育基盤を吹き付ける生育基盤吹付部分への生育基盤の吹き付けと、前記種子を混合しない生育基盤を吹き付ける生育基盤吹付部分への生育基盤の吹き付けとを、前記緑化施工面の上側から下側に向けて順次連続して行う、
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の緑化工法。
  8. 前記種子を混合した生育基盤の材料が少なくとも種子と主材料を含み、前記種子を混合しない生育基盤の材料が少なくとも当該主材料を含む、
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の緑化工法。
  9. 前記生育基盤吹付工程では、少なくとも主材料を含む材料を収容する第1のタンクと、少なくとも種子を含む材料を収容する第2のタンクとを有する吹付装置により、前記種子を混合した生育基盤を吹き付ける場合には前記第1のタンクから供給される主材料を含む材料と前記第2のタンクから供給される種子を含む材料とを混合して吹き付け、前記種子を混合しない生育基盤を吹き付ける場合には前記第1のタンクから供給される主材料を含む材料を吹き付ける、
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の緑化工法。
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