JP2007006737A - 食害防止機能付き植生基体および緑化方法 - Google Patents

食害防止機能付き植生基体および緑化方法 Download PDF

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健 貞森
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Abstract

【課題】 施工性に優れ、鹿等の草食動物による食害を確実に防止することができる食害防止機能付き植生基体および緑化方法を提供すること。
【解決手段】 植生マット2の上側に、草食動物の口の侵入を妨げる繊維3を設けてなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、緑化に用いられ、鹿等の草食動物による食害の防止を図れる食害防止機能付き植生基体および緑化方法に関する。
近年、草食動物(例えば、鹿等の大型草食動物)による食害が、特に緑化工の妨げとなり問題となっている。すなわち、緑化工を施工してもこの施工に用いる緑化用植物が発芽初期段階で食害にあい、その結果、緑化による侵食防止が不十分な状態で法面等が放置されてしまうことが多い。
そこで、上記食害を防止するために、網、柵などで緑化対象地を囲ったり、草食動物が忌避する植物や忌避剤を緑化対象地の内部や周囲に配置することが従来より行われてきた。
特開2004−222632号 特開2003−34933号
しかし、従来のいずれの方法も施工性が悪く、また、食害防止の確実性が不十分であったり工費や管理費が高くなったりすることもあって、これらに代わる新たな方法の開発が望まれている。
ところで、一般的な植物は草食動物に根こそぎ食べられると再生不能となるが、例えば、トールフェスクなどの牧草は、地上約2cmにある生長点より上側の部分を食べられても再生可能である。そして、再生可能な最低限の生長点を保護することにより植物の生長を確保できるという点に着目した本発明者らは、緑化を有効に図ることができる新たな方法の開発に成功した。
本発明は上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、施工性に優れ、鹿等の草食動物による食害を確実に防止することができる食害防止機能付き植生基体および緑化方法を提供することである。なお、ここでいう草食動物とは、一般にいう草食動物に限らず、緑化対象地の植物(種子を含む)を摂食して食害を及ぼす動物全般をもさす。
上記目的を達成するために、本発明の食害防止機能付き植生基体は、植生マットの上側に、草食動物の口の侵入を妨げる繊維を設けてなることを特徴としている(請求項1)。そして、本発明の第1の緑化方法は、請求項1に記載の食害防止機能付き植生基体を緑化対象地に敷設することで行われる(請求項2)。
また、本発明の第2の緑化方法は、緑化対象地に敷設された植生マットの上に、草食動物の口の侵入を妨げる繊維を敷設することを特徴としている(請求項3)。
さらに、本発明の第3の緑化方法は、緑化対象地に形成された生育基盤層の上に、草食動物の口の侵入を妨げる繊維を敷設することを特徴としている(請求項4)。
また、本発明の第4の緑化方法は、草食動物の口の侵入を妨げる繊維を緑化対象地に敷設し、この繊維の下層部を生育基盤材で覆うことを特徴としている(請求項5)。
請求項1および2に係る発明によれば、施工性に優れ、鹿等の草食動物による食害を確実に防止することができる食害防止機能付き植生基体および緑化方法が得られる。
そして、請求項2に係る緑化方法は請求項1に係る食害防止機能付き植生基体を緑化対象地に敷設するだけで行えるため、非常に施工性に優れている。また、上記食害防止機能付き植生基体を緑化対象地に敷設すると、植生マットによって緑化用植物の生育・養生を図れると共に、前記植生マットの上側に設けられた繊維によって、急激な温度変化の緩和、降雨時の衝撃緩和などを図ることができ、緑化用植物を良好に生長させることができる。
また、この植生マットの上方に配置された前記繊維によって、生育中の緑化用植物が、草食動物による食害にあい根こそぎ食べられて枯死することも防止され、確実に緑化対象地の緑化被覆がなされることとなる。すなわち、草食動物が生育中の緑化用植物に口を近づけて食べようとしても繊維によって阻まれ、緑化用植物における繊維の上方に突出した部分のみしか口に入れられない。そして、繊維の上下の厚みを調節し、地表面から緑化用植物の再生可能な最低限の生長点の距離に相当する高さより低い位置に口が入らなくすれば、草食動物による食害を防止することができる。
しかも、前記繊維により、緑化用植物の最低限の生長点を保護するとともに、その生長点よりも先にまで成長した部分を草食動物が食べることができるので、植生の回復が確実となるとともに、草食動物との共存・共生を図ることができる。
さらに、前記緑化対象地の上方に配置する前記繊維に適宜の柔軟性を持たせ、その上を草食動物が歩行するときに不安定になったり蹄が引っ掛かったりするように構成すれば、例えば、前記緑化対象地が法面である場合には、鹿等の草食動物が傾斜している繊維に登れなくなり、これによっても、草食動物を遠ざけ、食害を防止するという効果が発揮されることとなる。
また、食害のパターンの一つとして、発芽前に小動物(例えばリスや鼠)や鳥類(例えば烏)等の草食動物に種子が食べられてしまうことがあり、このような食害があった場合にも、所望する緑化が果たせなくなるおそれがある。しかし、請求項1に係る食害防止機能付き植生基体および請求項2に係る緑化方法では、前記繊維によって上記パターンの食害をも防止することが可能となる。
また、緑化対象地に前記食害防止機能付き植生基体を一度設置すれば、そのメンテナンスなどがほとんど不要であることから、その管理が非常に容易である。
請求項3に係る緑化方法では、この方法の実施後(施工後)における緑化対象地が、請求項2に係る緑化方法の実施後における緑化対象地と同様の状態となり、従って、請求項2に係る緑化方法と同様の効果が得られる。また、請求項3に係る緑化方法では、請求項1および2における食害防止機能付き植生基体を植生マットと繊維とに分離しているので、それぞれの運搬等に必要な労力が軽減されることとなる。
請求項4に係る緑化方法の実施後(施工後)における緑化対象地は、請求項2に係る緑化方法の実施後における緑化対象地とほぼ同様の状態となり、請求項2に係る緑化方法の植生マットに代えて設けられる生育基盤層は植生マットと実質的に同様の効果を発揮する。従って、請求項4に係る緑化方法でも、請求項2に係る緑化方法と同様の効果が得られる。
請求項5に係る緑化方法では、請求項4に係る緑化方法と同様の効果が得られる上、請求項4に係る緑化方法と比べて少ない部材および工程(ステップ)で実施できるというメリットが得られる。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る緑化方法に用いられる食害防止機能付き植生基体(以下、植生基体という)1の構成を概略的に示す説明図、図2はこの植生基体1に用いられる繊維3の構成を概略的に示す斜視図、図3(A)および(B)は、前記緑化方法による植生前および植生後の緑化対象地6の状態を概略的に示す縦断面図である。
この実施の形態の緑化方法に用いられる植生基体1は、図1に示すように、緑化用植物P(図3(B)参照)の生育・養生用の植生マット2の上側に、草食動物の口の植生マット2側(下側)への侵入を妨げ、緑化用植物Pの再生可能な最低限の生長点を保護するための繊維3を設けてなる。
ここで、前記植生マット2は、例えば、可撓性を有する補強用のネット2aに、スフ薄綿、パルプ繊維、合成樹脂等の生分解性素材、可溶性素材または水解性素材を用いて形成された水および植物の芽や根を通すシート2bを貼着してなる。そして、このシート2bの下面には、植生種子、肥料、土壌改良材、保水材等を含む植生材料4が水溶性糊材を用いて付着されており、これにより、植生マット2は植生材料4を担持した状態となっている。なお、補強用のネット2aを省略してシート2bのみにて植生マット2を形成する事も可能である。また、この実施の形態における前記シート2bは、レーヨン製の薄綿を薄く延ばして形成されている。
一方、前記繊維3は、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等の合成樹脂繊維(50〜3000デニール)であり、この実施の形態の繊維3は、図1および図2に示すように、空隙部が多くロール巻き可能な程度に柔軟性のある厚手のマット状をした繊維構造体(いわゆる三次元マット)5に形成されている。
ここで、前記繊維構造体5は、例えば、多数の突起物を有する台に向けて合成樹脂製糸(繊維3)を射出し、乾燥(あるいは冷却)することでマット状に形成されたものである。従って、前記台に設ける突起物の高さ、数、密度等の構成や、樹脂性糸の射出流量等を適宜に設定することで、任意の形状、強度、密度、厚み等を有する好適な繊維構造体5を得ることができる。
そして、前記繊維3の強度と、繊維構造体5における繊維3の密度(繊維構造体5中の空隙率)は、草食動物の口の侵入を妨げ、かつ緑化用植物Pの生長を妨げないように設定されている。すなわち、繊維3の強度と繊維構造体5における繊維3の密度とがそれぞれ高くなるに連れ、草食動物の口の侵入を防止する機能が向上することになるが、同時に、緑化用植物Pの生育空間が確保されにくくなり、また、日照状態も不十分となる点を考慮して、前記繊維3の強度および繊維構造体5における繊維3の密度を設定する必要がある。
また、上記のように繊維3には草食動物の口の侵入を防止するために適宜の強度が必要であるが、施工の初期段階(例えば施工直後から3〜5年程度経過するまで)における緑化用植物Pの保護のみを目的とする場合には、生分解性プラスチック等の腐食素材を用いて繊維3を形成してもよい。この場合、繊維3は少なくとも施工の初期段階では上記強度を保てるように構成しておくことが望ましい。
さらに、前記繊維構造体5の上下の厚みt(図1参照)は、前記緑化用植物Pの再生可能な最低限の生長点を保護することを考慮して設定する必要があり、この実施の形態では、前記上下の厚みtを約3cm以上としてある。なお、一般的な緑化用植物Pでは、緑化対象地6(図3(A)および(B)参照)の表面からその上方2cmまでの空間内に草食動物の口が入らないようにすることで、その生長点の保護が可能であると考えられる。従って、約3cm以上の上下の厚みtを有する前記繊維構造体5によれば、植生マット2の生育・養生対象とする大抵の緑化用植物Pの生長点を保護し、その生長を確保することができる。
また、前記繊維構造体5の上下の厚みtは、繊維構造体5の上下の厚みの平均値であってもよいし、最低値であってもよい。後者の場合には、緑化用植物Pの生長点をほぼ完全に保護することが可能となる。
ここで、繊維構造体5は、貼着等適宜の手段によって前記植生マット2の上側に固定されている。
そして、この実施形態の緑化方法は、図3(A)に示すように、前記植生基体1を緑化対象地6に敷設するだけで完了する。なお、この植生基体1を敷設するには、例えばアンカーピン等の固定部材(図示していない)の打設により植生基体1を緑化対象地6に固定すればよい。
上記のように植生基体1を緑化対象地6に敷設することにより、植生マット2に担持された植生材料4中の植生種子が発芽・生長し、緑化対象地6は図3(B)に示す状態となる。このとき、植生マット2の上側に設けられた繊維構造体5によって、植生材料4の風雨による飛散流亡防止、急激な温度変化の緩和、降雨時の衝撃緩和などを図ることができ、前記植生種子(緑化用植物P)を良好に生長させることができる。
しかも、前記繊維構造体5により、生育中の緑化用植物Pが、草食動物による食害にあい根こそぎ食べられて枯死することも確実に防止され、確実に緑化対象地6の緑化被覆がなされることとなる。すなわち、草食動物が生育中の緑化用植物Pに口を近づけて食べようとしても、適宜の強度と密度を有する繊維構造体5によって阻まれるため、緑化用植物Pにおける繊維構造体5の上方に突出した部分のみしか口に入れられない。そして、繊維構造体5の上下の厚みtを調節してあることにより、緑化対象地6の大半において地表面から緑化用植物Pの再生可能な最低限の生長点の距離に相当する高さより低い位置に草食動物の口が入らなくなるため、草食動物による食害を防止することができる。
また、繊維構造体5は草食動物がその上を歩いたときに沈み込みが大きく、さらに、鹿等は蹄がひっかかることもあって歩き難いため、繊維構造体5により、緑化対象地6に対する草食動物の侵入そのものを防止する効果も得られる。
なお、第1の実施形態では、植生マット2に植生材料4を担持させているが、担持させずに、植生材料4を緑化対象地6に吹付け等により配置した上に、植生材料4を担持していない植生マット2を敷設するようにしてもよい。この場合には、植生基体1がより軽量化し、その運搬や敷設作業に関する労力の軽減を図ることが可能となる。
また、前記植生材料4として、現地周辺の土壌などの種子を含む客土を用いてもよい。この場合には、植生基体1を用いて周辺の自然環境により馴染んだ緑化を行うことができる。
さらに、第1の実施形態では、植生マット2を構成する前記シート2bの下面に植生材料4を付着させているが、前記シート2bの上面または内面に植生材料4を付着させてあってもよい。この場合には、植生基体1の運搬中等に植生材料4が剥がれ落ちたりすること等を確実に防止することができる。尚、シート2bの内面に植生材料4を付着させる場合としては、例えば、シート2bの材料として紙を選択し、2枚の紙で植生材料4としての種子等を挟持する場合が挙げられる。
また、前記繊維構造体5を緑系の色(いわゆる緑色や自然の緑に近似した色等を含む)とすると、本実施形態に係る緑化方法の施工(実施)直後から緑化対象地6が緑化されたような外観を呈することとなるため、景観上好ましい。その他、繊維構造体5を透明または半透明とした場合には、日照状態がより良好となり、緑化用植物Pの生育面で好ましい効果が得られる。
また、前記植生基体1の構成は種々に変形することができ、例えば、図4(A)に示すように、植生基体1を複数段に折り畳み可能な構成としてもよい。具体的には、植生基体1に山折り部1aと谷折り部1bとを長手方向に交互に、かつ、一定間隔置きに設け、いわゆるアコーディオンタイプの折り畳みを可能とする構成を採用することができる。もちろん、このように構成した植生基体1は、図4(B)に示すように、緑化対象地6に敷設することができ、この敷設状態は、図3(A)に示す植生基体1の敷設状態と同様である。
ここで、隣り合う山折り部1aと谷折り部1bとの間隔は、植生基体1の搬送性の為に20cm〜100cm(例えば50cm)程度とすることが好ましい。一方、山折り部1aは、例えば、植生基体1に適宜に切り込みを入れた状態として設けてもよいし、別体に形成された二つの植生基体1のそれぞれ下端部どうしを、Cリング、ステープル、インシュロック等の連結具(図示していない)で連結することによって設けてもよい。他方、谷折り部1bは、例えば、植生基体1に適宜に切り込みを入れた状態として設けてもよいし、別体に形成された二つの植生基体1のそれぞれ上端部どうしを、Cリング、ステープル、インシュロック等の連結具(図示していない)で連結することによって設けてもよい。
上記のように植生基体1を折り畳み可能な構成とした場合、折り畳むことで植生基体1の搬送性を向上させることができる。また、植生マット2に担持させた植生材料(植物種子等)4は、植生基体1をロール状に巻くより折り畳むほうが植生基体1の搬送時に落下しにくくなるという点でも、上記構成は有効である。
また、前記繊維構造体5の構成は種々に変形することができ、例えば、繊維3をいわゆるステンレスたわし(スチールウール)のように複雑に絡み合わせてマット状にすることで形成されていてもよい。
また、上記緑化方法では、緑化対象地6に植生基体1を敷設していたが、このような構成に代えて、例えば、緑化対象地6に植生マット2を敷設した後、この植生マット2の上に、前記繊維構造体5を敷設してもよく、この場合にも上記緑化方法と同様の効果が得られる。尚、この場合、植生マット2と繊維構造体5とを貼着等によって直接固定する必要はなく、例えば、植生マット2と繊維構造体5とを緑化対象地6上に積層状態で配置した後、アンカーピン等の固定部材(図示していない)の打設を行うことにより、両者2,5を緑化対象地6に敷設することができる。
図5は、本発明の第2の実施の形態に係る緑化方法の構成を概略的に示す縦断面図である。なお、上記第1の実施の形態に示したものと同一または同等の部材等については、同じ符号を付し、その説明を省略する。
第2の実施形態に係る緑化方法は、図5に示すように、緑化対象地6に生育基盤層7を形成した後、この生育基盤層7の上に、前記繊維構造体5を敷設する。
ここで、前記生育基盤層7は、例えば、緑化対象地6に網状体8(例えば金網)を敷設した後、この網状体8を覆うように生育基盤材9(例えば前記植生材料4と同一内容のもの)を吹付けや播き出し等によって配置することで形成されている。
また、前記繊維構造体5は、例えばアンカーピン等の適宜の固定部材の打設によって緑化対象地6に固定される。
上記の構成からなる第2の実施形態に係る緑化方法でも、第1の実施形態に係る緑化方法と同様の効果が得られる。
なお、第2の実施形態において、生育基盤層7を、網状体8を用いずに生育基盤材9を吹付けや散布等により配置して所定厚みとすることで形成してもよい。
図6は、本発明の第3の実施の形態に係る緑化方法の構成を概略的に示す縦断面図である。なお、上記二つの実施形態に示したものと同一または同等の部材等については、同じ符号を付し、その説明を省略する。
第3の実施形態に係る緑化方法は、図6に示すように、緑化対象地6に繊維構造体5を敷設し、この繊維構造体5の下層部を生育基盤材9で覆う。
ここで、前記繊維構造体5は、例えばアンカーピン等の適宜の固定部材の打設によって緑化対象地6に固定される。また、生育基盤材9は、繊維構造体5の下層部を覆うように吹付けや播き出し等によって配置され、これにより、繊維構造体5の下層部に所定厚みの生育基盤層7が形成されている。
そして、前記繊維構造体5は、生育基盤材9で覆われない部分(上層部)の上下の厚みsが、緑化用植物Pの再生可能な最低限の生長点を保護することができる程度以上となるように構成されており、具体的には、前記上下の厚みsは3cm以上となっている。なお、このことは、第1および第2の実施形態における繊維構造体5の上下の厚みtと同様である。
上記の構成からなる第3の実施形態に係る緑化方法では、第2の実施形態に係る緑化方法と同様の効果が得られる上、第2の実施形態に係る緑化方法と比べて少ない部材および工程(ステップ)で実施できるというメリットがある。
なお、上記第1〜第3の実施形態において、前記繊維構造体5の上下の厚みにバラツキを与えておいてもよい。この場合、例えば、繊維構造体5が上下に厚くなっている部分に対応する位置には、草食動物による食害を確実に防止したい緑化用植物Pや前記最低限の成長点が他の植物に比して高い緑化用植物Pを生育させ、上下に薄くなっている部分に対応する位置には、草食動物による食害を多少受けてもよい緑化用植物Pや前記食害に強い緑化用植物P、その他、前記最低限の成長点が他の植物に比べて低い緑化用植物Pを生育させればよい。尚、上下に薄い部分または繊維3の密度が小さい部分を繊維構造体5に部分的に形成する場合は、食害を受けても許容される植被率が確保できるように、繊維構造体5の他の部分の上下に厚みまたは繊維3の密度を大きくしておく必要がある。
本発明の第1の実施の形態に係る緑化方法に用いられる食害防止機能付き植生基体の構成を概略的に示す説明図である。 前記食害防止機能付き植生基体に用いられる繊維の構成を概略的に示す斜視図である。 (A)および(B)は、前記緑化方法による植生前および植生後の緑化対象地の状態を概略的に示す縦断面図である。 (A)および(B)は、前記食害防止機能付き植生基体の変形例の折り畳み状態および敷設状態の構成を概略的に示す縦断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る緑化方法の構成を概略的に示す縦断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る緑化方法の構成を概略的に示す縦断面図である。
符号の説明
1 食害防止機能付き植生基体
2 植生マット
3 繊維
5 繊維構造体
6 緑化対象地

Claims (5)

  1. 植生マットの上側に、草食動物の口の侵入を妨げる繊維を設けてなることを特徴とする食害防止機能付き植生基体。
  2. 請求項1に記載の食害防止機能付き植生基体を緑化対象地に敷設することを特徴とする緑化方法。
  3. 緑化対象地に敷設された植生マットの上に、草食動物の口の侵入を妨げる繊維を敷設することを特徴とする緑化方法。
  4. 緑化対象地に形成された生育基盤層の上に、草食動物の口の侵入を妨げる繊維を敷設することを特徴とする緑化方法。
  5. 草食動物の口の侵入を妨げる繊維を緑化対象地に敷設し、この繊維の下層部を生育基盤材で覆うことを特徴とする緑化方法。
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