JP4864781B2 - 法面保護用網および法面保護工法 - Google Patents

法面保護用網および法面保護工法 Download PDF

Info

Publication number
JP4864781B2
JP4864781B2 JP2007075884A JP2007075884A JP4864781B2 JP 4864781 B2 JP4864781 B2 JP 4864781B2 JP 2007075884 A JP2007075884 A JP 2007075884A JP 2007075884 A JP2007075884 A JP 2007075884A JP 4864781 B2 JP4864781 B2 JP 4864781B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wire
slope
corrosive
slope protection
durable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007075884A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008231850A (ja
Inventor
将宏 長船
中村  剛
泰良 藤嶋
俊太 多田
三千兵 坂手
圭吾 津下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nisshoku Corp
Original Assignee
Nisshoku Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nisshoku Corp filed Critical Nisshoku Corp
Priority to JP2007075884A priority Critical patent/JP4864781B2/ja
Publication of JP2008231850A publication Critical patent/JP2008231850A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4864781B2 publication Critical patent/JP4864781B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Description

本発明は、例えば法面の保護と緑化とを同時に図る際に用いて好適な法面保護用網および法面保護工法に関する。
法面保護と法面緑化とを目的とした法面緑化工法では、緑化基礎工としてネットを法面に敷設して法面を保護すると共に、法面上において植生基材の保持や周辺地域からの飛来種子の捕捉等を行い、法面の緑化を図ることが従来より行われている。
特開平11−81324号公報
ところで、上記法面緑化工法において、例えば、前記ネットとして化学繊維からなるネットを用いると、当該ネットは将来にわたり腐朽せず法面上に残存し、環境問題を引き起こす。最近では、上記環境問題の解決を図ることができるものとして生分解性ネットが存在するが、かかるネットは割高であり、これを用いると必然的に施工コストが跳ね上がる。
また、椰子繊維を利用した椰子ネットを採用すれば、素材とする椰子は天然性(植物性)である上、当該椰子ネットは椰子油を採取した際にごみとして発生する椰子殻を再利用して形成されるものであり、環境性の非常に高い施工が可能になる。しかし、椰子ネットは法面に敷設して2〜3年で腐朽し強度を失うので、施工可能な場所が安定性の高い盛土法面などに限定されてしまう。
その他、前記ネットとして金網を用いることも考えられる。しかし、金網は安価で耐久性が高く長期的に法面に残存し、将来には腐食して(錆びて)なくなるという利点を有する反面、その剛性が災いして問題を発生させうるという欠点もある。すなわち、近年の法面緑化工法では、初期段階から緑化用植物として樹木を導入するケースが増えており、中でも先駆性の樹木は幹部の肥大成長が早く、かかる樹木に金網が食い込み、その成長を阻害し緑化の達成が困難となることや、倒木の危険性を生じることが問題視されている。
そこで、樹木の成長に応じて金網が腐朽するようにその腐朽速度を調節することも考えられるが、金網を構成する鉄線の腐食を早めるコーティング材やコーティング技術は存在するものの、金網が敷設される法面上では多様な自然因子が複雑に絡み合う等の理由から、その腐朽速度を調節する技術は未だ確立されていない。また、上記問題を解決するために金網の網目を広げると、法面の保護(表層侵食の防止)が不十分となる。
本発明は上述の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、環境性の高さを持ちつつ長期間の法面の表層侵食防止が可能であり、また、特に樹木等の緑化用植物の良好な成長による確実な緑化の達成を図ることもできる法面保護用網および法面保護工法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る法面保護用網は、腐食性線材と、腐食性線材よりも遅く腐食するかまたは腐食しない素材からなり前記腐食性線材に一体化された耐久性線材とによって一部または全部を構成してある法面保護用網であって、前記耐久性線材は、腐食性線材の腐食後には伸ばすことができるように構成してあることを特徴としている(請求項1)。
より具体的には、本発明に係る法面保護用網は、緯線部分と経線部分とを備えた法面保護用網であって、少なくとも経線部分の一部を、腐食性線材と、腐食性線材よりも遅く腐食するかまたは腐食しない素材からなり前記腐食性線材に一体化された耐久性線材とによって構成してあり、前記耐久性線材に、前記緯線部分が当接し腐食性線材の腐食後には伸ばすことができる曲げ部分を設けてあることを特徴としている(請求項2)。
上記法面保護用網において、前記腐食性線材に対し前記耐久性線材を螺旋状に巻き付けることにより、耐久性線材を腐食性線材に一体化してあってもよく(請求項3)、前記腐食性線材に対し前記耐久性線材を螺旋状に編み込むことにより、耐久性線材を腐食性線材に一体化してあってもよく(請求項4)、前記腐食性線材に対する前記耐久性線材の結束により、耐久性線材を腐食性線材に一体化してあってもよい(請求項5)。
上記法面保護用網が植生基材を保持していてもよい(請求項6)。
また、上記目的を達成するために、本発明に係る法面保護工法は、請求項1〜6のいずれかに記載の法面保護用網を法面に敷設することを特徴としている(請求項7)。
上記法面保護工法が、請求項1〜6のいずれかに記載の法面保護用網の敷設と、植生基材の客土とを法面に対して行うことにより、法面上に法面保護用網と植生基材とを積層させることを特徴としていてもよい(請求項8)。
請求項1〜8に係る発明では、環境性の高さを持ちつつ長期間の法面の表層侵食防止が可能であり、また、特に樹木等の緑化用植物の良好な成長による確実な緑化の達成を図ることもできる法面保護用網および法面保護工法が得られる。
すなわち、請求項1、2に係る法面保護用網は腐朽速度の異なる複数の素材によって形成してあり、腐朽速度の遅い素材または腐食しない素材からなる耐久性線材を腐食性線材の腐食後には長手方向に伸ばすことができるように構成してあるので、法面上の緑化用植物の成長を阻害しないように植物の成長(植生群落の移行)に合わせて網目の大きさを好適に拡張させることができ、前記法面保護用網を用いた請求項7、8に係る法面保護工法では法面の保護と緑化とを良好かつ確実に達成することが可能となる。
また、耐久性線材が腐食性線材よりも遅く腐食する素材からなる場合には、法面に設置した前記法面保護用網が最終的には全て腐食により消失するので、環境に負荷を与えることがない。
さらに、請求項2に係る発明では、緯線部分が経線部分を構成する耐久性線材の曲げ部分に当接し、この曲げ部分が経線方向に対する緯線のスライドを抑制する抵抗となるため網の目ずれ防止を図ることができる。尚、緯線部分も経線部分と同様に構成した場合は、経線・緯線に一体化された耐久性線材の曲げ部分が、当接する緯線・経線の動きをそれぞれ抑制する抵抗となるため、より効果的に網の目ずれを防止することができ好適である。
請求項3〜5に係る発明では、腐食性線材と耐久性線材とを一体化して薄くしてあるので、コンパクトな保管、梱包が可能となり、運搬等も容易となり、特に、腐食性線材に対する耐久性線材の巻き付けまたは編み込みを行う請求項3、4に係る発明では、かかる効果が顕著に発揮される。
請求項6に係る発明では、法面緑化用の植物の成長を大いに促進することができ、法面の緑化の早期化および確実化を達成することができる法面保護用網が得られる。
請求項7、8に係る発明では、請求項1〜6に係る法面保護用網の上記効果を最大限に発揮させることのできる法面保護工法が得られる。また、上記法面保護工法において、工場等で腐食性線材に耐久性線材を予め一体化しておけば、現場では法面保護用網を敷設するだけでよく、上記一体化のための工程を省くことができるので、生産性の向上を図ることができる。しかも、法面保護工法の施工後のメンテナンス等は不要であるので、コスト・労力の低減を図ることもできる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係る法面保護用網1および法面保護工法の構成を概略的に示す説明図、図2(A)および(B)は、前記法面保護用網1の構成を概略的に示す説明図および正面図、図3(A)および(B)は、前記法面保護用網1の状態が変化する過程の構成を概略的に示す説明図、図4(A)〜(C)は、前記法面保護用網1の要部の状態が変化する過程の構成を概略的に示す説明図である。
この実施の形態に係る法面保護工法では、図1に示すように、法面保護用網1を施工対象地としての法面Nに例えばアンカーピン(図示していない)の打設によって敷設(張設)し、続いて、適宜の吹付け装置2を用いた吹付けによって植生基材3を法面N上に配置する。このように法面N上に吹き付けた(客土した)植生基材3は法面保護用網1に保持され、法面保護用網1と植生基材3とによって法面Nを緑化する緑化構造体4が形成される。
ここで、前記法面保護用網1は、図2(A)および(B)に示すように、腐食性線材5と、この腐食性線材5に一体化されており、腐食性線材5の腐食後には伸ばすことができるように構成した耐久性線材6とを用いて形成してある。詳述すると、前記腐食性線材5は植物繊維(本実施形態では椰子繊維)からなり、この腐食性線材5を平織りにて編織することによって網状に形成してある。また、腐食性線材5の直径は1〜20mm程度である。
これに対して、前記耐久性線材6は、前記腐食性線材5よりも遅く腐食する素材としての金属からなり、前記腐食性線材5に対し前記耐久性線材6を螺旋状に巻き付けることにより、耐久性線材6を腐食性線材5に一体化してある。また、耐久性線材6は、直径1〜20mm(好ましくは3〜10mm)程度の円を描く螺旋状となっており、その螺旋のスパン長(円を一周する距離)は5〜150mmとしてある。また、耐久性線材6自体の直径は、0.5〜5.0mm(好ましくは0.7〜2.0mm)である。もちろん、耐久性線材6を残存させたい期間に応じてその直径や金属の種類を適宜に選択することができるのであり、本実施形態では直径1.0mmの亜鉛めっき鉄線を耐久性線材6として用いている。
上記腐食性線材5と耐久性線材6とで構成した法面保護用網1の全体形状は、図1に示すように、互いに直交する経線部分1aおよび緯線部分1bからなり、経線部分1aが法面Nの等高線に垂直となり、緯線部分1bが法面Nの等高線と平行になるように法面N上に配置される。
そして、螺旋状の耐久性線材6を腐食性線材5に一体化させて法面保護用網1を形成した状態では、腐食性線材5と同様に全体として平織りにて編織された網状となっている耐久性線材6が前記経線部分1aと緯線部分1bとの接点で凹凸により強固に絡み合うため(図4(A)参照)、網状の腐食性線材5の目ずれを生じさせない。より詳細に説明すると、本実施形態によれば、腐食性線材5に耐久性線材6を螺旋状に巻き付けることによって、腐食性線材5の存在時には、腐食性線材5の表面に耐久性線材6による螺旋状凸部が形成されることとなり、法面保護用網1を平織りにて編織すると、法面保護用網1を構成する経線部分1aおよび/または緯線部分1bはそれぞれこの凸部間に挟み込まれた状態となり、互いにスライドする動きが抑制されて目ずれを生じさせないのである。
一方、前記植生基材3は、種子、肥料、生育基盤材、保水材、土壌改良材などの少なくとも一種以上を配合したものであり、本実施形態では、牧草種の種子、肥料、生育基盤材、保水材、土壌改良材を配合してある。
次に、上記法面保護工法を施工した法面Nおよびこの法面N上に敷設した法面保護用網1の状態の変遷について説明する。まず、施工直後の法面N上には、前記植生基材3に牧草種の種子が配合されていることから、草本類を主体とする植生群落が早期に形成され、草本類の根茎は地表を薄く覆い極表層の土壌を捕縛する。そして、前記草本類の根茎は土中深部への侵入は稀であるため、かかる草本類が法面N上に存在するのみでは法面Nの表層侵食の防止が不十分となるが、本実施形態では法面Nに法面保護用網1を敷設して十分な表層侵食の防止を図っている。すなわち、法面保護用網1が当該表層侵食の防止機能を発揮するように、法面保護用網1を構成する網状の腐食性線材5を密に編み込んで網目を十分小さくしてある。
また、前記法面保護用網1(腐食性線材5)の網目を小さくしすぎると前記草本類を圧迫してその成長を阻害する懸念があるが、前記草本類は全体的に細く、図3(A)に示すように、法面保護用網1の網目を草本類が余裕をもって挿通する大きさとしても上記表層侵食防止機能は十分得られる。すなわち、法面保護用網1(腐食性線材5)の網目の大きさは、表層侵食の防止機能の発揮と草本類の成長との両方を実現することができるように考慮して設定すればよい。
そして、上記草本類の群落が形成された頃に前記腐食性線材5としての椰子繊維は腐朽し(図4(B)参照)、表層侵食を防止する役割を終える。しかし、腐食性線材5が腐食分解した後も、全体形状が網状である耐久性線材6は法面N上に残存し、前記草本類による表層面の土壌捕縛を補完することにより、表層侵食の防止機能は継続して発揮されることになる。尚、この時点における耐久性線材6同士の接点は、耐久性線材6が螺旋状であることから強固に絡み合い、網状の全体形状は目ずれを生じることなく維持されることとなる。
その後、先駆性の樹種(初期導入種や侵入種)が成長を始め、根茎を土中深くまで進入させると共に、幹が徐々に耐久性線材6の目合いの大きさにまで肥大成長する。そして、図4(C)に示すように、前記幹の肥大成長に合わせて螺旋状の耐久性線材6は、いわばばねがまっすぐになるように伸び始め、やがて耐久性線材6の前記緯線部分1aと経線部分1bとの接点における結合力が弱まり、絡まりが解けて目ずれが始まる。このとき、耐久性線材6は平織りされた網状となっているので、耐久性線材6どうしは水平方向にスライドする。
上記のように、本実施形態では、通常は欠点となる網の目ずれ(網状の耐久性線材6の目ずれ)を敢えて許容し、逆に利用することによって、前記幹のさらなる肥大成長を可能としている。すなわち、前記幹がさらに肥大成長を続けても、図3(B)に示すように、網状の耐久性線材6の網目は、上述した螺旋状の耐久性線材6の伸びに加え、目ずれによって非常に大きく拡がるため、その成長が妨げられることはない。
そして、このようにして成長した樹木は、やがて法面Nの表層面の土壌をその根茎により捕縛するようになり、耐久性線材6が果してきた上記機能は不要となり、法面N上の樹木のみで法面Nの表層侵食を防止する状態に移り変わる。
さらに、最終的には耐久性線材6も腐食して法面保護用網1の構成素材は法面N上から全て消失することになり、従って、法面保護用網1が環境に負荷を与えることはない。
上記法面保護用網1は腐朽速度の異なる複数の素材5,6によって形成してあるので、法面N上の緑化用植物の成長(植生群落の移行)に合わせて網目の大きさを好適に変化させることができ、前記法面保護用網1を用いた法面保護工法では法面Nの保護と緑化とを良好かつ確実に達成することが可能となる。
また、上記法面保護工法では、工場等で腐食性線材5に耐久性線材6を巻き付けて法面保護用網1を予め形成しておけば、現場では法面保護用網1を敷設するだけでよく、腐食性線材5と耐久性線材6とを一体化する工程を省くことができるので、生産性の向上を図ることができる。しかも、法面保護用網1は薄いのでコンパクトな保管、梱包が可能となり、運搬等も容易となる。さらに、法面保護工法を施工するには、法面Nに対して法面保護用網1の敷設と植生基材3の吹付けとを行うだけでよく、施工後のメンテナンス等は不要であるので、コスト・労力の低減を図ることもできる。
なお、上記実施の形態は、種々変形して実施することができる。例を挙げて説明すると、まず、前記法面保護用網1(腐食性線材5)は、平織りの網状をしているものに限られず、上述のような目ずれを許容する網状をしていればよく、平織り以外の網状をしていてもよい。
また、前記腐食性線材5および耐久性線材6は、それぞれ一種の素材からなるものに限られず、腐朽速度の異なる二種類以上の素材を用いて形成してあってもよい。この場合には、法面保護用網1の網目をより細かい段階に分けて徐々に拡げることが可能となる。
また、上記実施形態では、前記耐久性線材6を各腐食性線材5の全体に設け、法面保護用網1の全部を一体化した腐食性線材5と耐久性線材6とで構成してあるが、一体化した腐食性線材5と耐久性線材6とで法面保護用網1の一部のみを構成してもよい。例えば、腐食性線材5を網状に形成し、この腐食性線材5に対して耐久性線材6を適宜間隔おき(一定間隔おきでなく、部分的に間隔が異なっていてもよい)に設けてもよい。具体的には、図5(A)に示すように、耐久性線材6を前記経線部分1aと緯線部分1bとにそれぞれ一本おきに設けることができ、この場合、腐食性線材5の腐食後に残存する耐久性線材6の目合いが当初から広くなり、樹木の成長阻害をより確実に防ぐことができる。
また、上記実施形態では、耐久性線材6を腐食性線材5の腐食後には伸ばすことができるように螺旋状に設けているが、腐食性線材5の腐食後には伸ばすことができる曲げ部分を有する形状(例えば波状に屈曲させたり、ループ部や折り返し部を設けるなど)であれば螺旋状に限られない。但し、製造の容易性等の点を考慮すれば、螺旋状とするのが好適である。
さらに、例えば耐久性線材6を弾性に富むゴム紐などで構成するなどして弾性を持たせることにより、耐久性線材6を腐食性線材5の腐食後には伸ばすことができるように構成してもよい。
ここで、前記腐食性線材5が腐食しておらず緑化用植物としての上記草本類の群落が形成されていない初期段階で法面保護用網1に目ずれが生じることは法面Nの保護が不十分となる点で好ましくなく、この目ずれは法面Nの等高線と垂直な方向に生じやすいと考えられる。そのため、上記実施形態を変形する場合、その変形は、少なくとも前記経線部分1aを、前記腐食性線材5と、前記腐食性線材5に一体化された前記耐久性線材6とによって構成し、前記耐久性線材6に、前記緯線部分1bが当接し腐食性線材5の腐食後には伸ばすことができる曲げ部分(例えば螺旋状部分)を設けてあるという構成を有する範囲内で行うことが望ましい。なぜなら、前記経線部分1aをなす耐久性線材6に設けた曲げ部分に緯線部分1bが当接するので、上記目ずれの防止を図ることができるからである。従って、例えば、図5(B)に示すように、耐久性線材6を前記経線部分1aのみに設けてもよい。
また、上記実施形態では、一体化するために前記耐久性線材6を腐食性線材5に螺旋状に(すなわち上記曲げ部分を有するように)巻き付けているが、例えば、腐食性線材5を編織して形成する際に耐久性線材6を螺旋状に(すなわち上記曲げ部分を有するように)編み込んでもよく、全体として網状の腐食性線材5と、上記曲げ部分を有し(例えば螺旋状で)全体として網状の耐久性線材6とを結束により一体化してもよい。後者の場合、前記耐久性線材6を、例えば平織りにより網状に形成することができる。
また、上記実施形態では、腐食性線材5と耐久性線材6との一体化を予め行うようにしてあるが、法面Nに腐食性線材5を敷設した後に耐久性線材6を一体化してもよい。
また、前記耐久性線材6は、化学繊維などの腐食しない素材からなっていてもよい。すなわち、環境性の点からは腐食性線材5よりも遅く腐食する素材からなっていることが望ましいが、法面Nの保護を重視する場合等には、耐久性線材5を腐食しない素材から構成することもできる。
また、前記植生基材3は、例えば、法面N周域(近傍)の埋土種子入り表土を含んでいてもよく、より具体的には、法面1周域の地山や森林等から採取された表土シードバンクに、ピートモス、バーク堆肥、肥料や保水材などの生育補助材や土壌改良材を適宜混合してなるものを含んでいてもよい。
また、前記植生基材3の保持方法は、法面保護用網1に対して吹付けのみを行うものに限らず、例えば、植生基材3を貼着した薄綿や紙等のシート状体を法面保護用網1の片面に設ける、植生基材3を収容した袋体や筒状体を不織布やヘッシャンクロス等からなるシート体と法面保護用網1とで挟持する、植生基材3を収容した袋体や筒状体を法面保護用網1に取り付ける、などによって行うこともできる。
また、上記法面保護工法では、植生基材3に牧草種の種子を配合し早期緑化を図っているが、これに限らず、例えば、上述のように埋土種子を含む表層土を配合すれば周辺植生の復元緑化を図ることができ、また、植生基材3を用いず、あるいは植生基材3に種子を配合せず、法面保護用網1の敷設のみを行って自然に周辺の飛来種子が定着するのを待つ待ち受け型の緑化を行ってもよく、緑化用植物の苗を法面Nに移植してもよい。
また、上記法面保護工法では、前記植生基材3を法面保護用網1の上に(上側から)客土し、法面保護用網1を植生基材3で覆っているが、これに限らず、例えば、法面N上に植生基材3を客土した後に法面保護用網1を敷設してもよい。
本発明の一実施の形態に係る法面保護用網および法面保護工法の構成を概略的に示す説明図である。 (A)および(B)は、前記法面保護用網の構成を概略的に示す説明図および正面図である。 (A)および(B)は、前記法面保護用網の状態が変化する過程の構成を概略的に示す説明図である。 (A)〜(C)は、前記法面保護用網の要部の状態が変化する過程の構成を概略的に示す説明図である。 (A)および(B)は、それぞれ前記法面保護用網の変形例の構成を概略的に示す平面図である。
符号の説明
1 法面保護用網
5 腐食性線材
6 耐久性線材

Claims (8)

  1. 腐食性線材と、腐食性線材よりも遅く腐食するかまたは腐食しない素材からなり前記腐食性線材に一体化された耐久性線材とによって一部または全部を構成してある法面保護用網であって、前記耐久性線材は、腐食性線材の腐食後には伸ばすことができるように構成してあることを特徴とする法面保護用網。
  2. 緯線部分と経線部分とを備えた法面保護用網であって、少なくとも経線部分の一部を、腐食性線材と、腐食性線材よりも遅く腐食するかまたは腐食しない素材からなり前記腐食性線材に一体化された耐久性線材とによって構成してあり、前記耐久性線材に、前記緯線部分が当接し腐食性線材の腐食後には伸ばすことができる曲げ部分を設けてあることを特徴とする法面保護用網。
  3. 前記腐食性線材に対し前記耐久性線材を螺旋状に巻き付けることにより、耐久性線材を腐食性線材に一体化してある請求項1または2に記載の法面保護用網。
  4. 前記腐食性線材に対し前記耐久性線材を螺旋状に編み込むことにより、耐久性線材を腐食性線材に一体化してある請求項1または2に記載の法面保護用網。
  5. 前記腐食性線材に対する前記耐久性線材の結束により、耐久性線材を腐食性線材に一体化してある請求項1または2に記載の法面保護用網。
  6. 植生基材を保持した請求項1〜5のいずれかに記載の法面保護用網。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の法面保護用網を法面に敷設することを特徴とする法面保護工法。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載の法面保護用網の敷設と、植生基材の客土とを法面に対して行うことにより、法面上に法面保護用網と植生基材とを積層させることを特徴とする法面保護工法。
JP2007075884A 2007-03-23 2007-03-23 法面保護用網および法面保護工法 Active JP4864781B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007075884A JP4864781B2 (ja) 2007-03-23 2007-03-23 法面保護用網および法面保護工法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007075884A JP4864781B2 (ja) 2007-03-23 2007-03-23 法面保護用網および法面保護工法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008231850A JP2008231850A (ja) 2008-10-02
JP4864781B2 true JP4864781B2 (ja) 2012-02-01

Family

ID=39904982

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007075884A Active JP4864781B2 (ja) 2007-03-23 2007-03-23 法面保護用網および法面保護工法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4864781B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014047584A (ja) * 2012-09-03 2014-03-17 Gunma Prefecture 植生シート及び植生袋

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114215011B (zh) * 2022-01-28 2023-10-03 曹永帅 一种水利工程设计用护坡网

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014047584A (ja) * 2012-09-03 2014-03-17 Gunma Prefecture 植生シート及び植生袋

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008231850A (ja) 2008-10-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4695540B2 (ja) 緑化工法および緑化構造体
US20150132060A1 (en) Rapid deployment erosion control grass strip with integrated hydration, nutrition, and mulch systems
JP2016156124A (ja) 斜面保護用具及び斜面保護方法
US9545061B1 (en) Protection device that segregates burrowing animals from plants
JP5319462B2 (ja) 植生シート付き竹製網を用いた地山斜面の緑化保護工法
KR101159801B1 (ko) 옥수수섬유를 구비한 법면 보호 및 수변 생태 복원용 식생 매트
JP4864781B2 (ja) 法面保護用網および法面保護工法
JP6750343B2 (ja) 緑化用マット
KR101768764B1 (ko) 황마네트를 이용한 식생매트 제조방법 및 그 식생매트와 상기 식생매트를 이용한 녹화 시공방법
JP2006266043A (ja) 周辺植物導入用の植生マットおよび法面保護工法
JP6499017B2 (ja) 斜面保護方法
JP4805183B2 (ja) 緑化用具、緑化工法および緑化構造体
JPH11181779A (ja) 法枠施工方法
JP2016146787A (ja) 遮水緑化シート
JP2008125404A (ja) 植生植栽用埋蔵蒲団体
JP2016223264A (ja) 斜面保護用具及び斜面保護方法
JP4628565B2 (ja) 編柵用のネット構造体と有機廃棄物の処理工法および法面の緑化工法
JP4137332B2 (ja) 緑化用の植生マットおよび緑化方法
JP4361178B2 (ja) コンクリートを用いない簡易法枠工法およびこれに用いるジオテキスタイルネット
KR20120036009A (ko) 식생 매트 조립체 및 그 시공 방법
JP3896360B2 (ja) 樹木系植物の緑化工法と薄型緑化システム
CN212452691U (zh) 一种生态边坡
JP2007006737A (ja) 食害防止機能付き植生基体および緑化方法
JPH07116711B2 (ja) 緑化用植生基体
JP2784758B2 (ja) 早期樹林化植生基体及び早期樹林化緑化工法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091124

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111026

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111108

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111109

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141118

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4864781

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250