JP5020506B2 - デジタルカメラ用フォーカルプレンシャッタ - Google Patents

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Description

本発明は、撮影に際して、先羽根と後羽根とを同一方向へ順次作動させ、その両者間に形成されたスリットにより、撮像面の露光を行なうようにしたデジタルカメラ用のフォーカルプレンシャッタに関する。
下記の特許文献1にも記載されているように、デジタルカメラに採用されるフォーカルプレンシャッタの中には、銀塩カメラに採用されているフォーカルプレンシャッタと同様に、先羽根と後羽根という二つのシャッタ羽根を備えたものと、シャッタ羽根を一つだけしか備えていないものとがある。そして、シャッタ羽根は、通常の場合、各々の一端を地板に枢着された二つのアームと、それらの他端に向けて順に枢支された複数枚の羽根とで構成されている。また、シャッタ羽根を二つ備えたものも、一つだけしか備えていないものも、シャッタ羽根を、ノーマリーオープン方式といわれている作動方式で作動させる場合と、ノーマリークローズ方式といわれている作動方式で作動させる場合とがある。本発明は、それらのうち、二つのシャッタ羽根を備えていて、それらをノーマリークローズ方式で作動させるようにしたデジタルカメラ用のフォーカルプレンシャッタに関する。
そして、このようなフォーカルプレンシャッタの場合は、二つのシャッタ羽根は、次のようにして作動させられる。撮影待機状態においては、先羽根の複数枚の羽根が撮影光路用の開口部を覆っており、後羽根の複数枚の羽根はその開口部の外に格納されている。撮影に際して、カメラのレリーズボタンが押されると、通常は先ず、固体撮像素子に蓄積されていた電荷が放出される。これは、先羽根がそれまで撮影光路用の開口部を覆っていたとはいえ、長時間の放置などによって、羽根相互間などから漏光の可能性があるからである。そして、その次には、先羽根と後羽根を同じ方向へ順に露光走行させ、両者によって形成されたスリットにより、固体撮像素子を露光していく。その後、先羽根の複数枚の羽根が撮影光路用の開口部の外に格納され、後羽根の複数枚の羽根がその開口部を覆って停止すると、固体撮像素子から撮像情報が記憶装置に転送される。そして、その転送が終了すると、先羽根と後羽根とは、撮影待機状態に復帰させられる。従って、この種のフォーカルプレンシャッタを備えるカメラの場合には、光学ファインダを備える必要がある。
特開2004−61865号公報
一般に、フォーカルプレンシャッタを内蔵したデジタルカメラは比較的高級機であって、中でも、シャッタ羽根を二つ備えているフォーカルプレンシャッタを内蔵したものは、グレードが高く、多機能・高性能であるほか、高画質の画像を得ることができることを特徴としている。ところで、二つのシャッタ羽根を備えたフォーカルプレンシャッタは、上記したように、先羽根と後羽根の露光走行が終了し、撮影光路用の開口部が、後羽根の複数枚の羽根によって覆われている状態のとき、撮像情報が、固体撮像素子から記憶装置に転送されるようになっている。そして、その転送時においては、固体撮像素子に光が当たると、スミア現象が発生して、良質の画像が得られなくなることが知られている。ところが、周知のように、撮影光路用の開口部が、後羽根の複数枚の羽根によって覆われるとはいえ、如何なる条件の下においても、また極めて僅かな光であっても、羽根相互間などから漏れないようにすることは極めて難しい。そのため、グレードの高い機種においては、万全を期す意味もあって、記憶装置へ転送する段階においては、撮影光路用の開口部が後羽根の複数枚の羽根によって覆われているだけではなく、そのほかにも何らかの方策講じられていることが期待されている。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、先羽根と後羽根との二つのシャッタ羽根を備えたフォーカルプレンシャッタにおいて、露光作動後に、撮像情報が固体撮像素子から記憶装置に転送される段階では、撮影光路用の開口部が先羽根の複数枚の羽根と後羽根の複数枚の羽根の両方によって二重に覆われているようにした、高画質の画像を確実に得られるデジタルカメラ用フォーカルプレンシャッタを提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明のデジタルスチルカメラ用フォーカルプレンシャッタは、押動部を有していると共に先羽根と連結しており露光作動時には先羽根用駆動ばねの付勢力によって作動し先羽根に開き作動を行わせる先羽根用駆動部材と、被抑止部を有していると共に後羽根と連結している後羽根用第1駆動部材と、露光作動時には後羽根用駆動ばねの付勢力によって後羽根用第1駆動部材を伴って作動し後羽根に閉じ作動を行わせる後羽根用第2駆動部材と、後羽根用第1駆動部材を露光作動開始位置へ作動させるための付勢力を有しているセットばねと、セット作動時には初期位置から作動して先羽根用駆動部材と後羽根用第2駆動部材とを各々の前記駆動ばねの付勢力に抗して作動させカメラのレリーズ時には露光作動に先立って初期位置へ復帰作動するセット部材と、抑止部と被押動部とを有していて前記セット部材と同軸に回転可能に配置されており前記セット部材のセット作動時にはその初期段階から該抑止部が前記後羽根用第1駆動部材の前記被抑止部に係合して前記セットばねの付勢力によって前記後羽根用第1駆動部材が露光作動開始位置へ作動するのを抑止し該セット作動時の最終段階において前記先羽根用駆動部材の前記押動部により該被押動部を押されることによって後羽根用第1駆動部材の抑止を解く抑止部材と、を備えているようにする。
本発明は、先羽根と後羽根との二つのシャッタ羽根を備えたデジタルカメラ用のフォーカルプレンシャッタにおいて、露光走行後においては、先羽根だけを直ちにセット作動させ、先羽根の複数枚の羽根と後羽根の複数枚の羽根とで撮影光路用の開口部を略二重に覆った段階で固体撮像素子から撮像情報を記憶装置に転送し、その直後における先羽根のセット作動の終了直前に、先羽根用駆動部材によって後羽根のセット作動を行わせるようにしたので、固体撮像素子から記憶装置への撮像情報の転送が好適に行え、高画質の画像が確実に得られるという特徴を有するものである。
本発明の実施の形態を、図示した実施例によって説明する。尚、図1〜図4は、実施例を説明するためのものであって、図1は、セット状態(撮影待機状態)を示した平面図であり、図2は、露光作動の終了状態を示した平面図であり、図3は、図2の状態の直後に行われるセット作動の終了直前の状態を示した平面図である。また、図4は、実施例の作動を説明するためのタイミングチャートである。
先ず、本実施例の構成を主に図1を用いて説明する。図1において、シャッタ地板1には、長方形を横長にした開口部1aが形成されている。また、周知であるため図示していないが、シャッタ地板1の背面側には、所定の間隔を空けて、中間板と補助地板が順に取り付けられており、シャッタ地板1と中間板との間に後述の先羽根の羽根室を形成し、中間板と補助地板との間に後述の後羽根の羽根室を形成している。そして、中間板と補助地板にも、開口部1aと類似の開口部が形成されているが、本実施例においては、開口部1aが撮影光路用の開口部を規制している。また、開口部1aの右側には、円弧状の二つの長孔1b,1cと、小さい方形の孔1dが形成されており、長孔1b,1cの下方端には、平面形状が略C字状をした周知の緩衝部材を取り付けているが、図面を見やすくするために、それらの図示を省略してある。
シャッタ地板1の表面側には、軸1e,1f,1gが立設され、背面側には、軸1h,1i,1j,1kが立設されているが、それらのうち、軸1eと軸1h、及び軸1fと軸1iは、各々同心上に配置されている。また、表面側に立設されている軸1e,1f,1gの先端には、図示していない支持板とプリント配線板が重ねて取り付けられており、それらのうちシャッタ地板1側に配置された支持板には先羽根用電磁石と後羽根用電磁石が取り付けられているが、それらの取付け構成は、特開2001−21942号公報などに記載された周知の構成に準じているので、図示を省略してある。
シャッタ地板1の表面側に立設されている上記の軸1eには、合成樹脂製の先羽根用駆動部材2が回転可能に取り付けられていて、図示していない先羽根用駆動ばねによって反時計方向へ回転するように付勢されている。そして、この先羽根用駆動部材2は、ローラー2aと、駆動ピン2bと、取付部2cと、押動部2dを有している。それらのうち、駆動ピン2bは背面側に設けられており、その根元部は、露光作動終了時に長孔1bに取り付けられている上記の図示していない緩衝部材に当接するようになっていて、先端部は、長孔1bを貫通している。また、取付部2cの内部には、上記の特開2001−21942号公報にも記載されているように、周知の鉄片部材3が図示していないばねを介在させて取り付けられており、上記した図示していない先羽根用電磁石に通電されたとき、その鉄芯に吸着され得るようになっている。
シャッタ地板1の表面側に立設されている上記の軸1fには、シャッタ地板1側から、後羽根用第1駆動部材4と後羽根用第2駆動部材5とが、個々に回転可能に取り付けられており、後羽根用第2駆動部材5は、図示していない周知の後羽根用駆動ばねによって反時計方向へ回転するように付勢されている。また、後羽根用第1駆動部材4は合成樹脂製であって、被抑止部4aと、駆動ピン4bと、被押動部4cとを有している。そして、駆動ピン4bは、背面側に設けられており、その根元部は、露光作動終了時に長孔1cに取り付けられている上記の図示していない緩衝部材に当接するようになっていて、先端部は、長孔1cを貫通し、シャッタ地板1の背面側に突き出ている。
他方、後羽根用第2駆動部材5も合成樹脂製であり、いずれも後羽根用第1駆動部材4側に肉厚に形成された被押動部5aと、押動部5bと、取付部5cとを有している。そのうち、押動部5bは、被押動部5aよりもシャッタ地板1側に長く延伸して形成されていて、後羽根用第1駆動部材4に形成された上記の被押動部4cの端面に接し得るようになっている。また、取付部5cは、被写体側に大きく隆起して形成されており、その内部には、鉄片部材6が、上記の鉄片部材3と同様にして、図示していないばねを介在させて取り付けられ、図示していない上記の後羽根用電磁石に通電されたとき、その鉄芯に吸着され得るようになっている。更に、本実施例においては、後羽根用第1駆動部材4と後羽根用第2駆動部材5との間に、後羽根用駆動ばねよりも付勢力の弱いセットばねが掛けられていて、後羽根用第1駆動部材4を時計方向へ回転させるように付勢し、後羽根用第2駆動部材5を反時計方向へ回転させるように付勢しているが、そのセットばねは、後述の作動説明からも分かるように、本来は、後羽根用第1駆動部材4を時計方向へ回転させるためのものであるから、後羽根用第1駆動部材4とシャッタ地板1との間に掛けるようにしても差し支えないものである。
シャッタ地板1の表面側に立設されている上記の軸1gには、シャッタ地板1側から、抑止部材7とセット部材8とが、個々に回転可能に取り付けられている。そのうち、抑止部材7は、セット部材8側に折り曲げた二つの折曲部と、シャッタ地板1側に折り曲げた一つの折曲部とを有している。そのうち、セット部材8側に折り曲げた二つの折曲部は、抑止部7aと被押動部7bであるが、シャッタ地板1側に折り曲げた折曲部は被ストッパ部7cであって、上記したシャッタ地板1の方形の孔1dに挿入されている。また、本実施例においては、抑止部材7とセット部材8との間に、ばねが掛けられていて、抑止部材7を反時計方向へ回転させるように付勢し、セット部材8を時計方向へ回転させるように付勢している。
他方、セット部材8は、合成樹脂製であって、押動部8a,8bと、被押動部8cとを有している。このセット部材8は、上記したように、抑止部材7との間に掛けられた図示していないばねによって時計方向へ回転するように付勢されているが、図1においては、その時計方向への回転を、図示していないカメラ本体側の部材が被押動部8cを抑止することによって阻止されている。そして、その抑止が解かれたときには、時計方向へ回転し、シャッタ地板1に設けられた図示していないストッパによって停止させられるようになっているが、その停止位置がセット部材8にとっての初期位置である。尚、本実施例では、図示していない一つのばねによって、抑止部材7を反時計方向へ回転させるように付勢し、セット部材8を時計方向へ回転させるように付勢しているが、抑止部材7とセット部材8とを別々のばねによって、そのように付勢するようにしても差し支えない。
最後に、シャッタ地板1の背面側に配置されている先羽根と後羽根の構成を説明する。先ず、先羽根は、軸1hと軸1jに対して回転可能に取り付けられている二つのアーム9,10と、それらの先端部に向けてそれらの両方に順に枢支された4枚の羽根11,12,13,14とで構成されており、最先端に枢支された羽根14がスリット形成羽根となっている。そして、周知のように、アーム9に形成された孔に、先羽根用駆動部材2の駆動ピン2bが嵌合している。他方、後羽根は、軸1iと軸1kに対して回転可能に取り付けられた二つのアーム15,16と、それらの先端部に向けて順に枢支された4枚の羽根17,18,19,20とで構成されていて、最先端に枢支されている羽根20がスリット形成羽根となっている。そして、アーム15に形成された孔には、後羽根用第1駆動部材4の駆動ピン4bが嵌合している。
次に、図1〜図4を用いて、本実施例の作動を説明するが、図4に記載されている画枠とは、図1における開口部1aの上辺と下辺との距離を意味するものであって、本実施例の場合には、画枠を規制している平行線のうち、下方の線が開口部1aの上辺位置を示し、上方の線が下辺位置を示すものである。図1は、シャッタのセット状態、即ちカメラの撮影待機状態を示したものである。セット部材8は、このとき、図示していないカメラ本体側の部材によって被押動部8cを抑止されているため、図示していないばねの付勢力によって時計方向へ回転し初期位置へ復帰することができず、このセット位置を維持させられている。
また、先羽根用駆動部材2と後羽根用第2駆動部材5とは、図示していない各々の駆動ばねの付勢力によって反時計方向へ回転しようとするのを、ローラー2a,被押動部5aを、セット部材8の押動部8a,8bに抑止されて、この状態を維持させられている。そのため、抑止部材7は、その被押動部7bを先羽根用駆動部材2の押動部2dに押され、図示していないばねの付勢力に抗して僅かに時計方向へ回転させられており、その被ストッパ部7cは、シャッタ地板1の孔1dの縁から離れている。更に、後羽根用第1駆動部材4は、図示していないセットばねの付勢力によって時計方向へ回転させられており、その被押動部4cを後羽根用第2駆動部材5の押動部5bに接触させている。
そして、先羽根のアーム9と後羽根のアーム15は、先羽根用駆動部材2の駆動ピン2bと後羽根用第1駆動部材4の駆動ピン4bによって時計方向へ回転させられた状態になっており、先羽根の4枚の羽根11〜14は、展開状態となって開口部1aを覆っており、後羽根の4枚の羽根17〜20は、重畳状態となって開口部1aの上方位置に格納されている。従って、本実施例のフォーカルプレンシャッタを備えたカメラの場合には、撮影者は、光学ファインダによって、撮影前の被写体像の観察を行うことになる。
撮影に際して、カメラのレリーズボタンが押されると、先ず、図示していない先羽根用電磁石と後羽根用電磁石に通電され、先羽根用駆動部材2と後羽根用第2駆動部材5に取り付けられた夫々の鉄片部材3,6が吸着保持される。次に、図示していないカメラ本体側の部材が、セット部材8の被押動部8cに対する抑止を解くので、セット部材8は、図示していないばねの付勢力によって時計方向へ回転され、初期位置へ復帰する。また、セット部材8の時計方向への回転に伴い、セット部材8の押動部8a,8bが、ローラー2a,被押動部5aから離れることによって、周知のように、各駆動部材2,4,5は極めて僅かではあるが反時計方向へ回転させられる。しかしながら、鉄片部材3,6が夫々の電磁石に吸着保持されているので実質的には回転させられたことにならず、先羽根の4枚の羽根11〜14は開口部1aを覆ったままであり、後羽根の羽根17〜20は格納状態を維持している。そして、その状態で、固体撮像素子に蓄積されている電荷を放出する。
その後、最初に先羽根用電磁石に対する通電が断たれ、所定時間後には後羽根用電磁石に対する通電が断たれる。そのため、先ず、先羽根用電磁石の吸引力が失われることによって、先羽根用駆動部材2が、図示していない先羽根用駆動ばねの付勢力によって反時計方向へ急速に回転させられる。そして、その回転によって、抑止部材7は、被押動部7bに対する押動部2dによる押圧が解かれるので、図示していないばねの付勢力によって反時計方向へ回転し、その被ストッパ部7cをシャッタ地板1の孔1dの縁に当接させて停止する。他方、先羽根用駆動部材2が反時計方向へ回転すると、その駆動ピン2bがアーム9を反時計方向へ回転させる。そのため、先羽根の4枚の羽根11〜14は、相互の重なりを大きくしつつ下方へ走行し、スリット形成羽根14の上端縁によって開口部1aを開放していく。
他方、上記のように先羽根用電磁石に対する通電が断たれてから所定時間後に、後羽根用電磁石に対する通電が断たれるため、鉄片部材6に対する吸引力が失われ、後羽根用第2駆動部材5は、図示していない後羽根用駆動ばねの付勢力によって反時計方向へ急速に回転させられる。そのとき、後羽根用第2駆動部材5の押動部5bが後羽根用第1駆動部材4の被押動部4cを押すので、後羽根用第1駆動部材4も反時計方向へ回転させられる。それによって、後羽根用第1駆動部材4の駆動ピン4bがアーム15を反時計方向へ回転させるので、後羽根の4枚の羽根17〜20は、相互の重なりを小さくしつつ下方へ走行し、スリット形成羽根20の下端縁によって開口部1aを覆っていく。
このようにして、先羽根と後羽根が、それらのスリット形成羽根14,20によって形成されたスリットにより、撮像素子の撮像面を連続的に露光していくことになるが、露光作動の最終段階になると、先ず、先羽根用駆動部材2の駆動ピン2bがシャッタ地板1の長孔1bの下端縁に取り付けられている図示していない緩衝部材に当接して、先羽根の露光走行が停止させられる。その後、後羽根用第1駆動部材4の被抑止部4aが抑止部材7の抑止部7aを押し、図示していないばねの付勢力に抗して抑止部材7を一時的に時計方向へ回転させると、その直後には、後羽根用第1駆動部材4の駆動ピン4bがシャッタ地板1の長孔1cの下端縁に取り付けられている図示していない緩衝部材に当接することによって、後羽根の露光走行が停止させられる。
図2は、このようにして、露光作動を終了した状態を示したものであるが、このとき、セット部材8は、初期位置にあり、先羽根の4枚の羽根11〜14は、重畳されて開口部1aの下方位置に格納され、後羽根の4枚の羽根17〜20は、展開されて開口部1aを覆っている。また、抑止部材7は、その被ストッパ部7cを、シャッタ地板1の孔1dの縁に接触させている。そして、通常は、この状態になると、直ちに撮像情報が固体撮像素子から記憶装置に転送されるが、本実施例の場合には、この段階では転送せず、直ちにセット作動が開始される。
本実施例のセット作動は、図示していないカメラ本体側の部材がセット部材8の被押動部8cを押し、図示していないばねの付勢力に抗してセット部材8を反時計方向へ回転させることによって行なわれる。その回転によって、セット部材8は、先ず、押動部8aによってローラー2aを回転させながら押し、先羽根用駆動部材2を、図示していない先羽根用駆動ばねの付勢力に抗して時計方向へ回転させる。そのため、先羽根用駆動部材2は、その駆動ピン2bがアーム9を時計方向へ回転させることによって、先羽根の4枚の羽根11〜14を、それらの相互の重なりを小さくしつつ上方へ作動させていく。
また、先羽根用駆動部材2を時計方向へ回転させ始めた直後には、セット部材8の押動部8bが、後羽根用第2駆動部材5の被押動部5aを押すことによって、後羽根用第2駆動部材5を、図示していない後羽根用駆動ばねの付勢力に抗して時計方向へ回転させ始める。そのため、後羽根用第1駆動部材4も、図示していないセットばねの付勢力により、後羽根用第2駆動部材5の回転に追従して時計方向へ回転しようとするが、その回転は、被抑止部4aが抑止部材7の抑止部7aに抑止されることによって直ちに停止させられる。そのため、後羽根は僅かに作動させられるものの、4枚の羽根17〜20は開口部1aを覆った状態のまま、後羽根用第2駆動部材5だけが時計方向へ回転させられていく。
このようにして、先羽根の4枚の羽根11〜14だけが、相互の重なりを小さくして開口部1aを覆っていくため、開口部1aは、下方から上方へ向けて、先羽根の4枚の羽根11〜14と後羽根の4枚の羽根17〜20によって二重に覆われていくことになる。そして、本実施例の場合には、図3に示すように、先羽根の4枚の羽根11〜14が開口部1aを完全に覆った段階で、撮像情報が固体撮像素子から記憶装置に転送される。従って、このときには、開口部1aが、先羽根の4枚の羽根11〜14と後羽根の4枚の羽根17〜20によって完全に二重に覆われているため、先羽根の4枚の羽根11〜14だけで覆われている場合に比較して、スミア現象の発生を略完全に無くすことが可能になる。
そして、セット部材8の回転は、その直後に、先羽根用駆動部材2と後羽根用第2駆動部材5に取り付けられた鉄片部材3,6が、図示していない先羽根用電磁石と後羽根用電磁石の鉄芯に接触すると共に、先羽根用駆動部材2の押動部2dが抑止部材7の被押動部7bを押して抑止部材7を反時計方向に回転させ、抑止部7aによる被抑止部4aの抑止を解いた段階で停止する。その停止位置が、図4に記載されたセット部材8のセット位置である。また、上記のように、被抑止部4aの抑止を解かれると、後羽根用第1駆動部材4は、図示していないセットばねの付勢力によって時計方向へ回転させられ、その被押動部4cが後羽根用第2駆動部材5の押動部5bに当接することによって停止させられる。そして、その後羽根用第1駆動部材4の時計方向の回転によって、駆動ピン4bがアーム15を時計方向へ回転させるので、後羽根の4枚の羽根17〜20は、相互の重なりを大きくしつつ上方へ作動させられ、開口部1aの上方位置に格納される。その結果、全ての構成部材は、図1に示された撮影待機状態に復帰したことになる。
尚、上記の説明においては、セット作動時に、先羽根の4枚の羽根11〜14が開口部1aを完全に覆った段階で、撮像情報が固体撮像素子から記憶装置に転送される場合で説明したが、本発明は、そのような場合に限定されず、先羽根の4枚の羽根11〜14が開口部1aを完全に覆う直前に、撮像情報を固体撮像素子から記憶装置に転送させるようにしても、略同等の効果を奏することが可能になる。
また、周知のように、フォーカルプレンシャッタには、露光作動開始直前の状態において、鉄片部材を有する各々の駆動部材を夫々の電磁石の吸引力によって直接保持しておき、露光作動の開始に際しては、その磁気的な保持力を解除するだけに構成されたダイレクトタイプと称されているものと、二つの駆動部材を各々の係止部材によって機械的に保持しておき、電磁石によって作動させられる部材によってその係止部材の保持を解除するように構成した係止タイプとが知られている。上記の実施例は、それらのうちのダイレクトタイプのシャッタの場合で説明したが、本発明は、係止タイプのものにも適用することが可能である。また、上記の実施例では、先羽根も後羽根も、夫々4枚の羽根を有しているが、本発明は、そのような枚数には限定されず、各々が複数枚であれば、両者の枚数が異なっていても差し支えない。
セット状態(撮影待機状態)を示した実施例の平面図である。 露光作動終了状態を示した実施例の平面図である。 図2の状態の直後に行われるセット作動の終了直前の状態を示した平面図である。 実施例の作動を説明するためのタイミングチャートである。
符号の説明
1 シャッタ地板
1a 開口部
1b,1c 長孔
1d 孔
1e,1f,1g,1h,1i,1j,1k 軸
2 先羽根用駆動部材
2a ローラー
2b,4b 駆動ピン
2c,5c 取付部
2d,5b,8a,8b 押動部
3,6 鉄片部材
4 後羽根用第1駆動部材
4a 被抑止部
4c,5a,7b,8c 被押動部
5 後羽根用第2駆動部材
7 抑止部材
7a 抑止部
7c 被ストッパ部
8 セット部材
9,10,15,16 アーム
11,12,13,14,17,18,19,20 羽根

Claims (1)

  1. 押動部を有していると共に先羽根と連結しており露光作動時には先羽根用駆動ばねの付勢力によって作動し先羽根に開き作動を行わせる先羽根用駆動部材と、被抑止部を有していると共に後羽根と連結している後羽根用第1駆動部材と、露光作動時には後羽根用駆動ばねの付勢力によって後羽根用第1駆動部材を伴って作動し後羽根に閉じ作動を行わせる後羽根用第2駆動部材と、後羽根用第1駆動部材を露光作動開始位置へ作動させるための付勢力を有しているセットばねと、セット作動時には初期位置から作動して先羽根用駆動部材と後羽根用第2駆動部材とを各々の前記駆動ばねの付勢力に抗して作動させカメラのレリーズ時には露光作動に先立って初期位置へ復帰作動するセット部材と、抑止部と被押動部とを有していて前記セット部材と同軸に回転可能に配置されており前記セット部材のセット作動時にはその初期段階から該抑止部が前記後羽根用第1駆動部材の前記被抑止部に係合して前記セットばねの付勢力によって前記後羽根用第1駆動部材が露光作動開始位置へ作動するのを抑止し該セット作動時の最終段階において前記先羽根用駆動部材の前記押動部により該被押動部を押されることによって後羽根用第1駆動部材の抑止を解く抑止部材と、を備えていることを特徴とするデジタルカメラ用フォーカルプレンシャッタ。
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