JP5019696B2 - 一重項酸素測定用試薬 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、一重項酸素測定用試薬として有用な化合物又はその塩に関するものである。また、本発明は上記化合物又はその塩を含む一重項酸素測定用試薬に関する。
背景技術
生体および生命現象において一酸化窒素などのフリーラジカル種が情報伝達のセカンドメッセンジャーとして作用しており、循環器系などにおいて血圧の制御を行うなど多様な生理作用を発揮していることが知られている。また、活性酸素のスーパーオキシドや過酸化水素も免疫系などにおいて重要な生理作用を発揮していることも明らかにされている。これらに対して、類似の電子構造を有する一重項酸素については生理活性種としての重要性は従来ほとんど解明されていなかった。
最近、癌治療法の一つであるフォトダイナミック・セラピー(Photodynamic therapy)における反応種が一重項酸素であることが明らかにされ、また、生体内で各種の酸化酵素、ペルオキシダーゼなどが一重項酸素を生成していることが示唆されている。さらに、生体において酸素分子がセンサーとして作用し、シグナル様の働きをすることも明らかにされており、一重項酸素も生体内で重要な生理作用を担っている可能性が示唆されている。
一方、皮膚は臓器の中でも直接外気に接触しており、酸素ストレスの面から見ると極めて特殊な臓器である。すなわち、皮膚は常に酸素と紫外線に曝露されているため、紫外線により発生する活性酸素やそれにより生成した過酸化脂質による酸化障害が起こりやすい環境にあることが指摘されている。これらの酸化障害の蓄積が皮膚の老化現象の要因であろうと推測されている。活性酸素の中でも一重項酸素の関与が最も大きいと推測されているが、皮膚関連の細胞から直接一重項酸素の生成を測定した報告はない。
従来、生体内の一重項酸素を測定する方法として、化学発光法、電子スピン共鳴(ESR)法、発光法など十数種が知られているが、いずれも特異性及び感度が低く、信頼のおける方法とはいえない(一重項酸素の特異的検出法についてはNagano,T.,et al.,Free radicals in Clinical Medicine,Vol.7,pp.35−41,1993などを参照のこと)。従って、一重項酸素の生命現象への関与を研究するために、特異性及び感度に優れた測定方法の開発が望まれていた。
本発明者らは、特異性及び感度に優れた一重項酸素の測定方法としてアントラセン誘導体をフルオレセインに導入した化合物を提案した(国際公開WO99/51586)。このアントラセン誘導体を用いると、特定の細胞や組織中に局在する一重項酸素をバイオイメージングの手法により測定することができる。もっとも、このアントラセン誘導体は特異性及び感度に優れたものであるが、一重項酸素と反応して生成する蛍光性のエンドパーオキシド体が光に対して不安定であるという問題を有していた。また、このアントラセン誘導体は脂溶性が高いため、例えば細胞に負荷した場合に細胞膜に偏在し、細胞内に均一に存在させることが困難であるという問題を有していた。このため、光に対して安定な蛍光性物質を生成し、細胞内において均一に存在させることのできる一重項酸素測定用試薬の開発が求められていた。
発明の開示
本発明の課題は、一重項酸素の測定用試薬として有用な化合物を提供することにある。より具体的には、光に対して安定な蛍光性物質を生成し、細胞内において均一に存在させることのできる一重項酸素測定用試薬として有用な化合物を提供することが本発明の課題である。また、本発明の別な課題は、上記化合物を含む一重項酸素測定用試薬及び上記化合物を用いた一重項酸素の測定方法を提供することにある。特に、生体内の特定の細胞や組織中に局在する一重項酸素をバイオイメージングの手法によって正確に測定するための試薬を提供することが本発明の課題である。
本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意努力した結果、下記の式(I)で表される実質的に非蛍光性の化合物が一重項酸素と効率的に反応して、光安定性に優れたエンドパーオキシド体(II)を生成すること、及びこの特定のアントラセン誘導体が高い水溶性を有することを見出した。また、一般式(I)で表される化合物を一重項測定用試薬として用いることにより、生細胞や生体組織中に局在する一重項酸素を極めて特異的かつ高感度に測定できることを見出した。本発明はこれらの知見を基にして完成されたものである。
すなわち本発明は、下記の一般式(I):
Figure 0005019696
(式中、R、R、R、R、R、及びRはそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、又はC1−6アルコキシル基を示し、R及びRはそれぞれ独立にC1−4アルキル基を示し、Rは水素原子、C1−12アルカノイル基、又はアセトキシメチル基を示す)で表される化合物又はその塩を提供するものである。
また、別の観点からは、本発明により下記の一般式(II):
Figure 0005019696
(式中、R11、R12、R13、R14、R15、及びR16はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、又はC1−6アルコキシル基を示し、R17及びR18はそれぞれ独立にC1−4アルキル基を示し、R19は水素原子、C1−12アルカノイル基、又はアセトキシメチル基を示す)で表される化合物又はその塩も提供される。
さらに別の観点からは、上記式(I)で表される化合物又はその塩を含む一重項酸素測定用試薬;上記一重項酸素測定用試薬の製造のための上記式(I)で表される化合物又はその塩の使用;並びに、一重項酸素の測定方法であって、下記の工程:(a)上記式(I)で表される化合物又はその塩と一重項酸素とを反応させる工程、及び(b)上記工程(a)で生成した上記式(II)の化合物又はその塩の蛍光を測定する工程を含む方法が提供される。
また、これらの発明に加えて、下記の式(III):
Figure 0005019696
(式中、R21、R22、R23、R24、R25及びR26はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、又はC1−6アルコキシル基を示し、R27及びR28はそれぞれ独立にC1−4アルキル基を示し、R29及びR30はそれぞれ独立にC1−12アルカノイル基又はアセトキシメチル基を示す)で表される化合物、
並びに下記の式(IV):
Figure 0005019696
(式中、R31、R32、R33、R34、R35、及びR36はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、又はC1−6アルコキシル基を示し、R37及びR38はそれぞれ独立にC1−4アルキル基を示し、R39及びR40はそれぞれ独立にC1−12アルカノイル基又はアセトキシメチル基を示す)で表される化合物も提供される。式(III)で表される化合物も一重項酸素測定用試薬として有用である。
発明を実施するための最良の形態
日本国特許出願2000−263067号(2000年8月31日出願)の明細書の全ての開示及び日本国特許出願2000−308581号(2000年10月10日出願)の明細書の全ての開示を参照として本明細書の開示に含める。
本明細書において用いられる用語の意味は以下のとおりである。アルキル基又はアルコキシル基におけるアルキル部分は、直鎖、分枝鎖、又は環状のいずれでもよい。例えば、C1−6アルキル基という場合には、炭素数1個から6個の直鎖、分枝鎖、又は環状のアルキル基を意味しており、より具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、シクロブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基などを用いることができる。アルキル基又はアルコキシル基としては、直鎖又は分枝鎖のものが好ましい。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子のいずれでもよいが、塩素原子が好ましい。アルカノイル基は直鎖又は分枝鎖のいずれでもよい。アルカノイル基として、例えば、ホルミル基、アセチル基、プロパノイル基などを用いることができるが、アセチル基が好ましい。R、R、R17、R18、R27、R28、R37、又はR38が示すC1−4アルキル基としては、メチル基又はエチル基が好ましく、特に好ましいのはメチル基である。
式(I)において、R、R、R、R、R、及びRが水素原子であるか、R、R、R、及びRが水素原子であり、かつR及びRが塩素原子であることが好ましい。R及びRはメチル基であることが好ましく、Rは水素原子、アセチル基、又はアセトキシメチル基であることが好ましい。
式(II)において、R11、R12、R13、R14、R15、及びR16が水素原子であるか、R11、R13、R14、及びR16が水素原子であり、かつR12及びR15が塩素原子であることが好ましい。R17及びR18がメチル基であることが好ましく、R19が水素原子、アセチル基、又はアセトキシメチル基であることが好ましい。
式(III)において、R21、R22、R23、R24、R25、及びR26が水素原子であるか、R21、R23、R24、及びR26が水素原子であり、かつR22及びR25が塩素原子であることが好ましい。R27及びR28がメチル基であることが好ましく、R29及びR30がともにアセチル基であるか、又はともにアセトキシメチル基であることが好ましい。
式(IV)において、R31、R32、R33、R34、R35、及びR36が水素原子であるか、R31、R33、R34、及びR36が水素原子であり、かつR32及びR35が塩素原子であることが好ましい。R37及びR38がメチル基であることが好ましく、R39及びR40がともにアセチル基であるか、又はともにアセトキシメチル基であることが好ましい。
本発明の化合物のうち、好ましい化合物として、
(1)R、R、R、R、R、及びRが水素原子であり、R及びRがメチル基であり、Rが水素原子である化合物;
(2)R、R、R、R、R、及びRが水素原子であり、R及びRがメチル基であり、Rがアセチル基である化合物;
(3)R、R、R、R、R、及びRが水素原子であり、R及びRがメチル基であり、Rがアセトキシメチル基である化合物;
(4)R、R、R、及びRが水素原子であり、R及びRが塩素原子であり、R及びRがメチル基であり、Rが水素原子である化合物;
(5)R、R、R、及びRが水素原子であり、R及びRが塩素原子であり、R及びRがメチル基であり、Rがアセチル基である化合物;
(6)R、R、R、及びRが水素原子であり、R及びRが塩素原子であり、R及びRがメチル基であり、Rがアセトキシメチル基である化合物;
(7)R11、R12、R13、R14、R15、及びR16が水素原子であり、R17及びR18がメチル基であり、R19が水素原子である化合物
(8)R11、R12、R13、R14、R15、及びR16が水素原子であり、R17及びR18がメチル基であり、R19がアセチル基である化合物;
(9)R11、R12、R13、R14、R15、及びR16が水素原子であり、R17及びR18がメチル基であり、R19がアセトキシメチル基である化合物;
(10)R11、R13、R14、及びR16が水素原子であり、R12及びR15が塩素原子であり、R17及びR18がメチル基であり、R19が水素原子である化合物;
(11)R11、R13、R14、及びR16が水素原子であり、R12及びR15が塩素原子であり、R17及びR18がメチル基であり、R19がアセチル基である化合物;
(12)R11、R13、R14、及びR16が水素原子であり、R12及びR15が塩素原子であり、R17及びR18がメチル基であり、R19がアセトキシメチル基である化合物;
(13)R21、R22、R23、R24、R25、及びR26が水素原子であり、R27及びR28がメチル基であり、R29及びR30がアセチル基である化合物;
(14)R21、R22、R23、R24、R25、及びR26が水素原子であり、R27及びR28がメチル基であり、R29及びR30がアセトキシメチル基である化合物;
(15)R21、R23、R24、及びR26が水素原子であり、R22及びR25が塩素原子であり、R27及びR28がメチル基であり、R29及びR30がアセチル基である化合物;
(16)R21、R23、R24、及びR26が水素原子であり、R22及びR25が塩素原子であり、R27及びR28がメチル基であり、R29及びR30がアセトキシメチル基である化合物;
(17)R31、R32、R33、R34、R35、及びR36が水素原子であり、R37及びR38がメチル基であり、R39及びR40がアセチル基である化合物;
(18)R31、R32、R33、R34、R35、及びR36が水素原子であり、R37及びR38がメチル基であり、R39及びR40がアセトキシメチル基である化合物;
(19)R31、R33、R34、及びR36が水素原子であり、R32及びR35が塩素原子であり、R37及びR38がメチル基であり、R39及びR40がアセチル基である化合物;及び
(20)R31、R33、R34、及びR36が水素原子であり、R32及びR35が塩素原子であり、R37及びR38がメチル基であり、R39及びR40がアセトキシメチル基である化合物
を挙げることができる。これらのうち特に好ましい化合物は上記化合物(1)である。
式(I)及び式(II)の化合物は塩基付加塩として存在することができる。塩基付加塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などの金属塩、アンモニウム塩、又はトリエチルアミン塩、ピペリジン塩、モルホリン塩などの有機アミン塩を挙げることができるが、本発明の化合物の塩はこれらに限定されることはない。これらのうち、生理学的に許容される水溶性の塩基付加塩は、本発明の試薬及び測定方法に好適に使用できる。また、遊離形態の式(I)及び式(II)の化合物又はそれらの塩は、水和物又は溶媒和物として存在する場合もあるが、これらの物質はいずれも本発明の範囲に包含される。溶媒和物を形成する溶媒の種類は特に限定されないが、例えば、エタノール、アセトン、イソプロパノールなどの溶媒を例示することができる。
式(I)及び式(II)の化合物は、置換基の種類に応じて1個または2個以上の不斉炭素を有する場合があり、光学異性体又はジアステレオ異性体が存在する場合がある。また、R及び/又はR、あるいはR11及び/又はR16の種類によっては、回転障害に基づく光学異性体が存在する場合もある。純粋な形態のこれらの異性体、これらの異性体の任意の混合物、ラセミ体などはいずれも本発明の範囲に包含される。なお、本発明の式(I)の化合物又は式(II)の化合物は、分子内でラクトン環を形成して、上記の式(III)又は式(IV)の化合物の基本骨格に対応する骨格を有する化合物として存在する場合があり、その他の互変異性体として存在する場合があるが、ラクトン環を形成したこれらの化合物及びその他の異性体も本発明の範囲に包含されることは言うまでもない。また、上記ラクトン形成に基づく光学活性体も本発明の範囲に包含される。
本発明の化合物の製造方法は特に限定されないが、例えば、国際公開WO99/51586に記載された方法に従って製造することができる。また、本発明の化合物の製造方法を本明細書の実施例にさらに具体的かつ詳細に示した。従って、当業者は、上記のスキームに示した製造方法の説明と実施例の具体的説明を基にして、出発原料及び反応試薬を適宜選択し、必要に応じて反応条件や工程を適宜変更ないし修飾することにより、本発明の化合物をいずれも製造することが可能である。反応工程において特定の官能基を必要に応じて保護して反応を行うことにより、目的物を効率的に製造することができる場合があるが、保護基については、プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Gpoups in Organic Synthesis,T.W.Greene,John Wiley & Sons,Ine.,1981)などに詳しく説明されており、当業者は適宜の保護基を選択することが可能である。
また、上記製造法における生成物の単離、精製は通常の有機合成で用いられる方法、例えば濾過、抽出、洗浄、乾燥、濃縮、結晶化、各種クロマトグラフィー等を適宜組み合わせ行うことができる。また、上記工程における製造中間体は、特に精製することなく次の反応に供することも可能である。本発明の化合物の塩を製造する場合には、上記製造法においてそれぞれの化合物の塩が得られる場合はそのまま精製すればよく、遊離形態の化合物が得られる場合には、遊離形態の化合物を適当な溶媒に溶解又は懸濁した後、塩基を加えて塩を形成させ、必要に応じて精製を行えばよい。
上記式(I)で表される化合物又はその塩は、緩和な条件下、例えば生理的条件下で一重項酸素と反応して、対応の上記式(II)の化合物又はその塩を与える性質を有している。式(I)の化合物又はその塩は実質的に非蛍光性であり、一方、式(II)の化合物又はその塩は高強度の蛍光を発する性質を有している。従って、上記式(I)で表される化合物又はその塩を一重項酸素と反応させた後、生成した上記式(II)の化合物又はその塩の蛍光を測定することによって、一重項酸素を測定することが可能である。式(I)の化合物又はその塩は酸素ラジカル等とは実質的に反応せず、一重項酸素と特異的に反応する性質を有している。また、式(II)の化合物又はその塩は極めて蛍光強度に優れているため、式(I)の化合物又はその塩を一重項酸素測定用試薬として用いると、個々の細胞や特定の組織中に局在する一重項酸素を正確に測定できる。式(I)の化合物またはその塩は細胞内で細胞膜に偏在せず、均一に分布するという優れた性質を有している。また、一重項酸素と反応して生成した式(II)の化合物又はその塩は国際公開WO99/51586に記載のアントラセン誘導体よりも高感度である。
本明細書において用いられる「測定」という用語は、定量、定性、又は診断などの目的で行われる測定、検査、検出などを含めて、最も広義に解釈しなければならない。本発明の一重項酸素の測定方法は、一般的には、(a)上記式(I)で表される化合物又はその塩と一重項酸素とを反応させる工程、及び(b)上記工程(a)で生成した上記式(II)の化合物又はその塩の蛍光を測定する工程を含んでいる。式(II)の化合物又はその塩の蛍光の測定は通常の方法で行うことができ、インビトロで蛍光スペクトルを測定する方法や、バイオイメージングの手法を用いてインビボで蛍光スペクトルを測定する方法などを採用することができる。例えば、定量を行う場合には、常法に従って予め検量線を作成しておくことが望ましいが、定量的な一重項酸素の発生系として、例えば、ナフタレンエンドパーオキシド系(Saito,I,.et al.,J.Am.Chem.Soc.,107,pp.6329−6334,1985)などを利用することができる。
なお、式(I)においてRがC1−12アルカノイル基又はアセトキシメチル基の化合物若しくはその塩、又は式(III)の化合物は、細胞膜を通過して細胞内部に取り込まれた後、細胞内のエステラーゼなどの酵素によりアルカノイル基又はアセトキシメチル基が加水分解された産物〔式(I)においてRが水素原子の化合物又はその塩〕を与えるが、この加水分解物は容易に細胞外に排出されずに細胞内の一重項酸素と反応し、式(II)においてR19が水素原子の化合物を与える。従って、これらの化合物を測定試薬として用いると、個々の細胞内に局在する一重項酸素をバイオイメージング手法により高感度に測定できる。
本発明の一重項酸素測定用試薬としては、上記式(I)の化合物若しくはその塩、又は式(III)の化合物をそのまま用いてもよいが、必要に応じて、試薬の調製に通常用いられる添加剤を配合して組成物として用いてもよい。例えば、生理的環境で試薬を用いるための添加剤として、溶解補助剤、pH調節剤、緩衝剤、等張化剤などの添加剤を用いることができ、これらの配合量は当業者に適宜選択可能である。これらの組成物は、粉末形態の混合物、凍結乾燥物、顆粒剤、錠剤、液剤など適宜の形態の組成物として提供される。なお、一重項酸素の測定方法については国際公開WO99/51586に具体的な開示があるので、当業者は上記刊行物を参照しつつ本発明の一重項酸素測定用試薬を使用することができる。国際公開WO99/51586を参照として本明細書の開示に含める。
実施例
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明の範囲は下記の実施例に限定されることはない。
例1:本発明の化合物の製造
Figure 0005019696
(1)2,3−Dibromoanthraquinone 3の合成
1,2−dibromobenzene 1(6ml)に砕いた無水フタル酸2(2.24g,15.1mmol)、塩化アルミニウム(III)(4.4g,33.0mmol)を加え、1時間150℃に加熱した。冷却した反応液に2N HClを加え、ベンゼンで抽出した。ベンゼン層を2M水酸化ナトリウム水溶液で抽出し、水層をエーテルで洗浄し、6M HClでpH約2.5に調整してエーテルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、エーテルを減圧留去した。得られた固体を濃硫酸20mLに溶かし、そのまま次の反応に用いた。反応液を1時間かけて徐々に125℃まで加熱し、その後、30分125℃に保った。反応液を冷却後、氷中にあけ、析出物を濾取した。乾燥後、シリカゲルクロマトグラフィー(溶媒:CHCl/n−hexane 2:1)により精製し、化合物3(1.38g,収率25%)を得た。淡黄色粉末。
H NMR(CDCl):δ7.84(dd,2H,J=3.1,5.7Hz)8.32(dd,2H,J=3.1,5.7Hz),8.53(s,2H)
MS(EI);364:366:368=1:2:1(M
m.p.;>300℃
(2)2,3−Dibromo−9,10−dimethyl−9,10−dihydroanthracene 4の合成
化合物3(1.22g,3.33mmol)を蒸留したTHF(150ml)に溶解した。アルゴン下メチルマグネシウムクロライド(3M in THF,4.5ml)を徐々に加えた後、4時間加熱還流した。冷却した反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液で処理した後、THFを減圧下留去した。残った反応液を塩化メチレンで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。塩化メチレンを減圧下留去し、粗生成物4を得た。シリカゲルクロマトグラフィー(溶媒:CHCl)により精製し、化合物4(995mg,収率75%)を得た。淡黄色粉末。
H NMR(CDCl):cis:δ1.63(s,6H),7.41−7.45(m,2H)7.79−7.83(m,2H),8.11(s,2H),trans:δ1.86(s,6H),7.41−7.45(m,2H)7.79−7.83(m,2H),8.01(s,2H)
MS(EI):396:398:400=1:2:1(M
(3)2,3−Dibromo−9,10−dimethylanthracene 5の合成
酢酸28mlに化合物4(1.08g,2.71mmol)を溶解し、塩化スズ(II)2水和物12.8g、濃塩酸12mlを加え、アルゴン下で1時間加熱還流した。冷却した反応液を500mlの水に注ぎ、析出物を濾取した。乾燥後、シリカゲルクロマトグラフィー(溶媒:CHCl/Hexane 1:2)により精製し、化合物5(744mg,収率78%)を得た。黄色粉末。
H NMR(CDCl):δ3.04(s,6H),7.55(dd,2H,J=3.5,7.0Hz),8.30(dd,2H,J=3.5,7.0Hz),8.62(s,2H)
MS(EI):362:364:366=1:2:1(M
(4)9,10−Dimethylanthracene−2,3−dicarbonitrile 6の合成
化合物5(730mg,2.00mmol)を蒸留したDMF45mlに溶解し、シアン化銅(I)694mg(7.74mmol)を加え、アルゴン下で9時間加熱還流した。反応液を冷却後、12.5%アンモニア水90mlを加え、析出物を濾取した。乾燥後、シリカゲルクロマトグラフィー(溶媒:CHCl/Hexane 2:5)により精製し、化合物6(255mg,収率50%)を得た。黄色結晶。
H NMR(CDCl):δ3.14(s,6H),7.73(dd,2H,J=3.2,6.8Hz),8.41(dd,2H,J=3.2,6.8Hz),8.86(s,2H)
MS(EI):256(M
m.p.:266℃(decomp.).
(5)9,10−Dimethyl−2,3−anthracenedicarboxylic acid 7の合成
3Mのブタノール性水酸化カリウム50mlに化合物6(330mg,1.29mmol)を溶解し、アルゴン下で10時間加熱還流した。冷却した反応液を2N HClで処理した後、エーテルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。エーテルを減圧下留去し、シリカゲルクロマトグラフィー(溶媒:CHCl/メタノール20:1)により精製し、化合物7(268mg,収率71%)を得た。黄色粉末。
H NMR(DMSO−d):δ3.08(s,6H),7.66(dd,2H,J=1.6,6.8Hz),8.43(dd,2H,J=1.6,6.8Hz),8.66(s,2H)
MS(EI):294(M
(6)9,10−Dimethyl−2,3−anthracenedicarboxylic anhydride 8の合成
化合物7(645mg,2.19mmol)に無水酢酸110mlを加え、10分加熱還流した。反応液を冷却して、結晶を析出させ、析出物を濾取して化合物8(367mg,収率61%)を得た。赤色結晶。
H NMR(CDCl):δ3.23(s,6H),7.73(dd,2H,J=1.5,7.0Hz),8.44(dd,2H,J=1.5,7.0Hz),9.12(s,2H)
MS(EI):276(M
m.p.:278℃
(7)DMAX−diAc 10の合成
レゾルシノール9(681mg,6.18mmol)をメタンスルホン酸6.6mlに溶解し化合物8(367mg,1.33mmol)を加えた。遮光、アルゴン下に24時間85℃に加熱した。冷却した反応液を43mlの氷水にあけ、析出物を濾取して乾燥した。得られた固体を無水酢酸8mlに溶解し、ピリジン4mlを加えてアルゴン下で10分室温で攪拌した。反応液を0℃の2%塩酸にあけ、塩化メチレンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。塩化メチレンを減圧下に留去し、シリカゲルクロマトグラフィー(溶媒:CHCl)により精製した。ベンゼンより再結晶して、化合物10(294mg,収率48%)を得た。黄色結晶。
H NMR(CDCl):δ2.31(s,6H),2.99(s,3H),3.29(s,3H),6.79(dd,2H,J=8.7,2.2Hz),6.92(d,2H,J=8.7Hz),7.14(d,2H,J=2.2Hz),7.59−7.62(m,2H),8.11(s,1H),8.30−8.42(m,2H),9.20(s,1H)
MS(FAB):461(M+1)
m.p.:280℃(decomp.)
(8)DMAX 11の合成
化合物10(30mg,65.1μmol)をTHF5ml、メタノール5ml、蒸留水0.8mlに溶解した。この溶液に市販のアンモニア水(25−28%)1.4mlを添加した。室温にて5分攪拌した後、反応液を濾過し、60mlの蒸留水で希釈した。10%HClで反応液をpH2に調整し、THF/メタノールを減圧下に留去した。残った反応液をエーテルで抽出し、飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。エーテルを減圧下留去して、化合物11(18mg,収率60%)を得た。赤褐色粉末。
H NMR(DMSO−d):δ3.15(s,3H),3.17(s,3H),6.49−6.52(m,2H),6.65−6.69(m,4H),7.63−7.67(m,2H),8.14(s,1H),8.35−8.50(m,2H),9.09(s,1H)
MS(FAB):461(M+1)
m.p.:236℃(decomp)
(9)DMAX−EP−diAc 12の合成
化合物11(104mg,0.23mmol)をジメチルスルホキシド(DMSO)20mlに溶解した溶液を、180mlのBuffer Aに添加した(Buffer A:水酸化ナトリウム(9.3mM)、炭酸水素ナトリウム(4.8mM),炭酸ナトリウム(9.4mM),モリブデン酸ナトリウム2水和物(138mM))。この反応液に、30%過酸化水素水5mlずつを2回に分けて15分おきに添加した。反応温度が上がりすぎないように適宜冷却し、20℃付近にできるたけ保つようにした。リン酸で反応液を酸性にした後、エーテルで抽出した。飽和食塩水で洗浄した有機層を、硫酸マグネシウムで乾燥後、エーテルを減圧下留去した。得られた固体に、無水酢酸、ピリジンを加え10分室温で攪拌した。反応液を0℃の2%塩酸にあけ、塩化メチレンで抽出した。飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。塩化メチレンを減圧留去し、シリカゲルクロマトグラフィー(溶媒:CHCl)により精製し、化合物12(59mg,収率45%)を得た。
H NMR(CDCl):δ2.06(s,3H),2.26(s,3H),2.28(s,3H),2.33(s,3H),6.67−6.74(m,2H),6.84−6.99(m,2H),7.06−7.13(m,2H),7.14(s,1H),7.30−7.49(m,4H),8.01(s,1H)
MS(FAB):577(M+1)
例2:DMAX−EPの光安定性
DMAX−EP(上記スキーム中の化合物11のエンドパーオキシド体)、及びDPAX−1−EP(国際公開WO99/51586の例1に記載の化合物13のエンドパーオキシド体)の5.0μM水溶液(0.1Mリン酸バッファー、pH7.4、コソルベントとして0.1%のDMSOを含む)を蛍光セルに入れ、37℃で撹拌下に蛍光光度計を用いて491nmの励起光を当て続け、520nmの蛍光を測定した。結果を第1図に示す。DMAX−EPはDPAX−1−EPに比べ5.4倍光退色が遅く、光安定性に優れていることが認められた。
例3:一重項酸素の測定
一重項酸素の発生系としてナフタレンエンドパーオキシド系化合物EP−1(Saito et al.,J.Am.Chem.Soc.,107,pp.6329−6334,1985)を用い、37℃の中性条件下で所定量の一重項酸素を経時的に発生させた。DMAX及びDPAX−1の存在下で蛍光を測定した[100mMリン酸緩衝液(pH7.4)、DMSO(0.1%)]。結果を第2図に示す。DMAX存在下ではEP−1濃度を0.1mMから0.5mM及び1.0mMに増加させるにつれて一重項酸素の発生量に応じた蛍光の増加が認められた(図2中の実線で示す。矢印の時点で各濃度のEP−1を系内に加えた。数字は加えたEP−1の濃度を示す)。また、DMAX存在下でのEP−1 0.5mMを添加した場合の蛍光の増加はDPAX−1存在下でEP−1 10mMを添加した場合(図中点線)よりもはるかに大きく、DMAXはDPAX−1に比べて非常に高い感度を有していることが明らかとなった。
産業上の利用可能性
本発明の化合物は、一重項酸素測定用試薬として有用であり、従来公知の類似構造の測定用試薬に比べてはるかに高い感度を有しており、しかも測定対象となる蛍光性化合物の光退色が大幅に抑制されている。従って、本発明の一重項酸素測定用試薬は、生体試料中の一重項酸素を正確に測定するための試薬として極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の式(II)で表される化合物(DMAX−EP)及び従来公知の化合物(DPAX−1−EP)の光安定性を示した図である。
第2図は、本発明の化合物を用いて一重項酸素を測定した結果を示した図である。図中、矢印はEP−1を添加した時点を示し、実線は本発明の化合物DMAX、点線は従来公知の化合物(DPAX−1)の結果を示す。

Claims (11)

  1. 下記の一般式(I):
    Figure 0005019696
    (式中、R1、R2、R3、R4、R5、及びR6はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル基、又はC1-6アルコキシル基を示し、R7及びR8メチル基を示し、R9は水素原子、C1-12アルカノイル基、又はアセトキシメチル基を示す)で表される化合物又はその塩。
  2. R1、R2、R3、R4、R5、及びR6が水素原子であり、R9が水素原子である請求項1に記載の化合物又はその塩。
  3. R1、R3、R4、及びR6が水素原子であり、R2及びR5が塩素原子であり、R9が水素原子である請求項1に記載の化合物又はその塩。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の化合物又はその塩を含む一重項酸素測定用試薬。
  5. 下記の一般式(II):
    Figure 0005019696
    (式中、R11、R12、R13、R14、R15、及びR16はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル基、又はC1-6アルコキシル基を示し、R17及びR18メチル基を示し、R19は水素原子、C1-12アルカノイル基、又はアセトキシメチル基を示す)で表される化合物又はその塩。
  6. 一重項酸素の測定方法であって、下記の工程:
    (a)請求項1に記載の式(I)で表される化合物又はその塩と一重項酸素とを反応させる工程、及び
    (b)上記工程(a)で生成した請求項5に記載の式(II)の化合物又はその塩の蛍光を測定する工程
    を含む方法。
  7. 下記の式(III):
    Figure 0005019696
    (式中、R21、R22、R23、R24、R25及びR26はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル基、又はC1-6アルコキシル基を示し、R27及びR28メチル基を示し、R29及びR30はそれぞれ独立にC1-12アルカノイル基又はアセトキシメチル基を示す)で表される化合物。
  8. R21、R22、R23、R24、R25、及びR26が水素原子であり、R29及びR30がアセチル基である請求項7に記載の化合物。
  9. R21、R23、R24、及びR26が水素原子であり、R22及びR25が塩素原子であり、R29及びR30がアセチル基である請求項7に記載の化合物。
  10. 請求項7ないし第9項のいすれか1項に記載の化合物を含む一重項酸素測定用試薬。
  11. 下記の式(IV):
    Figure 0005019696
    (式中、R31、R32、R33、R34、R35、及びR36はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル基、又はC1-6アルコキシル基を示し、R37及びR38メチル基を示し、R39及びR40はそれぞれ独立にC1-12アルカノイル基又はアセトキシメチル基を示す)で表される化合物。
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